JP2006078955A - レンズ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レンズ枠10を移動させる駆動機構を、モータ30、モータ30の回転軸31に固定されたウォームギヤ40、ウォームギヤ40に噛合するウォームホイール41、及びウォームホイール41と同軸に設けられてウォームホイール41の回転を直進運動に変換してレンズ枠10に伝達するカム42により構成した。この構成によれば、大きな減速比を確保しつつ装置を小型化できる。
【選択図】 図2
Description
レンズを光軸方向に自動的に移動させるレンズ駆動装置としては、レンズを保持するレンズ枠、レンズ枠に対して光軸方向のカム作用を及ぼすカム部材、カム部材を光軸方向に直交する向きに駆動する複数の平歯車からなる歯車列、歯車列に回転トルクを与えるモータ、カム部材とレンズ枠との係合を維持させるべくレンズ枠を光軸方向に付勢するスプリング等を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、複数の平歯車からなる歯車列の減速比を大きくとると、多くの平歯車が必要になる。このため、レンズ駆動装置を携帯情報端末機に搭載できるほど小型化するのが困難であった。
この構成によれば、モータの回転軸を回転させると、その回転は、ウォームギヤ及びウォームホイールにより減速されると共に変換機構により軸線の周りにおいて光軸方向の直進運動に変換されてレンズ枠に伝達され、レンズ枠が光軸方向に移動する。また、駆動機構にウォームギヤ及びウォームホイールを用いることにより、大きな減速比を確保しつつ駆動機構を小型化できる。また、変換機構は、光軸から離れた軸線の周りにおいてウォームホイールの回転を直進運動に変換してレンズ枠に伝達するので、駆動機構を集約化することができ、それ故に装置を小型化できる。
この構成によれば、変換機構を簡易な構造とすることができて、装置の小型化が可能になる。
この構成によれば、レンズ枠の突出腕部に案内孔を形成すると共にこれに嵌合挿入される支持軸を固定枠に設けることにより、レンズ枠を光軸方向に精度良く案内できてレンズ枠の光軸がぐらつくのを防ぐことができる。また、ウォームホイールを回動自在に支持する機能とレンズ枠を光軸方向に移動自在に案内する機能とを支持軸に併せもたせることにより、装置の小型化が可能になる。
この構成によれば、スプリングを光軸と支持軸の中心軸線とを含む平面の一方側に設けることにより、レンズ枠にはその案内孔の中心軸線を上記平面の一方側へ傾けようとするモーメントが常時作用して、案内孔の内周面と支持軸の外周面との接触状態を安定化でき、レンズ枠の光軸がぐらついて撮像画像が変化するのを防止できる。
この構成によれば、スプリングの付勢力が突出腕部に直接的に作用してフォロア部とカムとを確実に係合させることができる。
この構成によれば、部品点数を削減できて、装置の組立が容易になる。
この構成によれば、モータの回転は、ウォームギヤ及びウォームホイールにより減速されたのち、リードスクリュー及びナットによりさらに減速されると共に直進運動に変換されてレンズ枠に伝達される。これにより大きな減速比が確保できると共に、変換機構の小型化が可能となる。
この構成によれば、レンズ枠の突出腕部に案内孔を形成すると共にこれに嵌合挿入される支持軸を固定枠に設けることにより、レンズ枠を光軸方向に精度良く案内できてレンズ枠の光軸がぐらつくのを防ぐことができる。
この構成によれば、スプリングを光軸と支持軸の中心軸線とを含む平面の一方側に設けることにより、レンズ枠にはその案内孔の中心軸線を上記平面の一方側に傾けようとするモーメントが常時作用して、案内孔の内周面と支持軸の外周面との接触状態を安定化でき、レンズ枠の光軸がぐらついて撮像画像が変化するのを防止できる。
この構成によれば、装置の組立が容易になると共に、部品点数を削減できる。
図1ないし図7は、本発明に係るレンズ駆動装置の一実施形態を示すものであり、図1は装置の外観を示す斜視図、図2は装置の内部構造を示す斜視図、図3はレンズ枠が繰り込み位置にある装置の断面図、図4は装置の分解斜視図、図5はレンズ枠及び駆動機構の外観を示す斜視図、図6はレンズ枠の外観を示す斜視図、及び図7はレンズ枠が繰り出し位置にある装置の断面図である。
尚、固定枠20に撮像素子としてのCCD100を保持させることで、カメラユニットが形成される。
突出腕部11は、その先端部において光軸方向に伸長して形成されて後述する支持軸22が嵌合挿入される案内孔12、光軸方向の後面側に突出して形成されて後述するカム42と係合するフォロア部11a、スプリング60の一端部が掛止される掛止突出片13等を備える。案内孔12に支持軸22が摺動可能に嵌合挿入されることにより、レンズ枠10は、光軸方向において移動自在に固定枠20に支持される。
被検出突出片14は、位置検出器70によりその光軸方向の位置が光学的に検出される。これにより、レンズ枠10の光軸方向の位置を検出できる。
規制用突出片15は、固定枠20の後述する規制溝21に挿通されて、レンズ枠10が後述する支持軸22を中心として旋回するのを規制する。
支持軸22は、根元から先端に向けて段階的に縮径するように形成され、その根元側の大径部がウォームホイール41の軸孔41aに摺動可能に嵌合挿入され、その先端側の細径部が案内孔12に摺動可能に嵌合挿入される。これにより、レンズ枠10は、支持軸22により、光軸方向に移動自在に案内される。
ウォームギヤ40は、樹脂により形成されて回転軸31に固定されている。
ウォームホイール41は、樹脂により形成され、その軸孔41aに支持軸22の根元側の大径部が摺動可能に嵌合している。これにより、ウォームホイール41は、光軸Lから所定の距離だけ離隔した軸線としての支持軸22の中心軸線J1を中心として回動自在に固定枠20に支持されてウォームギヤ40に噛合する。そして、モータ30の回転軸31の回転は、ウォームギヤ40を介して所定の減速比で減速されてウォームホイール41に伝達される。
カム42は、ウォームホイール41と同軸に設けられると共に、ウォームホイール41の中心軸線方向の一端部に一体的にかつ環状に形成された端面カムからなり、その環状のカム面42aがフォロア部11aと当接(係合)して光軸方向のカム作用を及ぼす。すなわち、カム42は、ウォームホイール41と共に回転し、中心軸線J1の周りにおいてウォームホイール41の回転を光軸方向の直進運動に変換してレンズ枠10(のフォロア部11a)に伝達する変換機構として機能する。
図3に示すように、レンズ駆動装置のレンズ枠10は、そのフォロア部11aがカム面42aの最低位置に当接して光軸方向の後方に繰り込んだ状態にある。この状態からモータ30の回転軸31を一方向に回転させると、カム42が一方向に回転されてそのカム面42aのカム作用によりレンズ枠10が光軸方向の前方に移動する。そして、レンズ枠10は、図7に示すように、そのフォロア部11aがカム面42aの最高位置に当接すると、光軸方向の前方に最も繰り出した状態となる。尚、レンズ枠10を繰り込み位置に戻すためには、モータ30の回転軸31を上記とは逆向きに回転させればよい。また、図3に示す繰り込み位置と図7に示す繰り出し位置との間において、撮像画像に基づいて合焦位置を探し出すことにより、CCD100の結像面に対して被写体の合焦動作が行われる。
突出腕部111は、光軸方向に伸長して形成されて固定枠120の後述する支持軸122が摺動可能に嵌合挿入される案内孔112、ナット143が取り付けられる取り付け部113等を備える。
案内孔112に固定枠120の後述する支持軸122が嵌合挿入されることにより、レンズ枠110は光軸方向に移動自在に固定枠120により支持される。
取り付け部113は、突出腕部111と一体的に形成されていると共に、リードスクリュー142が挿通される挿通孔114、光軸方向の前側に形成されてスプリング160の一端部を支持するばね受け部115、光軸方向の後側に形成されてナット143が当接する当接面116、ナット143の後述する突出片143aが嵌合挿入される取り付け穴119等を備える。
規制用突出片117は、固定枠120の後述する規制溝121に挿通されることにより、レンズ枠110が後述する支持軸122を中心として旋回するのを規制する役割を果たす。
被検出突出片118は、位置検出器170によりその光軸方向の位置が光学的に検出される。これにより、レンズ枠110の光軸方向の位置を検出できる。
支持軸122は、その先端側が根元側よりも縮径して形成され、その根元側の大径部及び先端側の細径部の両方がレンズ枠110の案内孔112に摺動可能に嵌合する。これにより、レンズ枠110は光軸方向に移動自在に案内される。
ウォームギヤ140は、樹脂により環状に形成されて回転軸131に固定されている。
ウォームホイール141は、樹脂により環状に形成され、その軸孔141aにリードスクリュー142が嵌合挿入されてリードスクリュー142に固定されている。これにより、ウォームホイール141は、光軸Lから所定の距離だけ離隔した軸線としてのリードスクリュー142の中心軸線J2を中心として回動自在に固定枠120により支持される。
ナット143は、樹脂により環状に形成され、図9ないし図12に示すように、リードスクリュー142に螺合すると共にレンズ枠110と一体的に移動するように設けられている。ナット143には、その外周面に取り付け部113の取り付け穴119に挿通される突出片143aが突出して形成されている。突出片143aが取り付け穴119に挿入されることにより、ナット143は取り付け部113に固定され、回転及び光軸方向の移動が規制される。これにより、リードスクリュー142が回転すると、ナット143は中心軸線J2の方向に移動する。すなわち、リードスクリュー142及びナット143は、中心軸線J2の周りにおいてウォームホイール141の回転を光軸方向の直進運動に変換してレンズ枠110(の当接面116)に伝達する変換機構として機能する。また、リードスクリュー142及びナット143は、ウォームホイール141の回転をさらに所定の減速比で減速してレンズ枠110に伝達する。このため、モータ130の回転トルクが小さくても、レンズ枠110に光軸方向に大きな直進力を及ぼすことができる。
また、スプリング160は、支持軸122の中心軸線J3と光軸Lとを含む平面の一方側(モータ130側)に設けられている。これにより、レンズ枠110にはその案内孔112の中心軸線を平面の一方側に傾けようとするモーメントが常時作用するので、案内孔112の内周面と支持軸122の外周面との接触状態を安定化できる。すなわち、案内孔112と支持軸122との間に僅かなクリアランスが存在していても、上記のモーメントにより案内孔112の内周面と支持軸122の外周面との接触状態が略一定に維持される。それ故に、レンズ枠110の光軸Lがぐらついて撮像画像が変化するのを防止できる。
図9に示すように、レンズ枠110は、リードスクリュー142の光軸方向の後方側において螺合するナット143がその当接面116に当接して、光軸方向の後方に繰り込んだ状態にある。この状態からモータ130の回転軸131を一方向に回転させると、リードスクリュー142が回転して、レンズ枠110は、ナット143により光軸方向の前方に押されて移動する。そして、レンズ枠110は、図13に示すように、光軸方向の前方に繰り出した状態となる。尚、レンズ枠110を繰り込み位置に戻すためには、モータ130の回転軸131を上記とは逆向きに回転させればよい。また、図9に示す繰り込み位置と図13に示す繰り出し位置との間において、撮像画像に基づいて合焦位置を探し出すことにより、合焦動作が行われる。
また、上記実施形態では、ナット143をレンズ枠110に取り付ける構成としたが、これに限定されるものではなく、ナット143をその回動が規制されるようにレンズ枠110に当接させ、スプリング160の付勢力によりナット143とレンズ枠110との当接状態を維持させる構成とすることも可能である。
11…突出腕部
11a…フォロア部
12…案内孔
13…掛止突出片
14…被検出突出片
15…規制用突出片
16…フィルタガラス
20…固定枠
21…規制溝
22…支持軸
23…装着部
24…枠収容部
25…機構収容部
26…取付部
30…モータ(駆動機構)
31…回転軸
32…ステー
40…ウォームギヤ(駆動機構)
41…ウォームホイール(駆動機構)
42…カム(変換機構、駆動機構)
42a…カム面
50…カバー
51…開口
60…スプリング
70…位置検出器
100…CCD
J1…支持軸の中心軸線(軸線)
110…レンズ枠
111…突出腕部
112…案内孔
113…取り付け部
114…挿通孔
115…ばね受け部
116…当接面
117…規制用突出片
118…被検出突出片
119…取り付け穴
120…固定枠
121…規制溝
122…支持軸
123…枠収容部
124…機構収容部
125…モータ収容部
126…取付部
127…掛止突片
128…支持突部
130…モータ(駆動機構)
131…回転軸
140…ウォームギヤ(駆動機構)
141…ウォームホイール(駆動機構)
142…リードスクリュー(変換機構、駆動機構)
143…ナット(変換機構、駆動機構)
143a…突出片
150…カバー
151…開口
152…掛止溝片
153…支持孔
154…ばね受け部
160…スプリング
170…位置検出器
J2…リードスクリューの中心軸線(軸線)
J3…支持軸の中心軸線
G…レンズ
L…光軸
BT…ボルト
Claims (10)
- レンズを保持するレンズ枠と、前記レンズ枠を光軸方向に移動自在に支持する固定枠と、前記固定枠に保持されると共に前記レンズ枠を光軸方向に移動させる駆動機構と、を備え、
前記駆動機構は、前記固定枠に固定されたモータと、前記回転軸に固定されたウォームギヤと、光軸から所定の距離だけ離隔した軸線を中心として前記固定枠に回動自在に支持されて前記ウォームギヤに噛合するウォームホイールと、前記ウォームホイールと同軸に設けられかつ前記ウォームホイールの回転を光軸方向の直進運動に変換して前記レンズ枠に伝達する変換機構と、を有する、
ことを特徴とするレンズ駆動装置。 - 前記変換機構は、前記レンズ枠に形成されたフォロア部に係合すると共に前記ウォームホイールと共に回転して光軸方向のカム作用を及ぼすカムを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。 - 前記レンズ枠は、その径方向外側に突出して前記フォロア部及び光軸方向に伸長する案内孔が形成された突出腕部を有し、
前記固定枠には、前記ウォームホイールを回動自在に支持すると共に、前記案内孔に嵌合挿入されて前記レンズ枠を光軸方向に移動自在に案内する支持軸が設けられている、
ことを特徴とする請求項2に記載のレンズ駆動装置。 - 前記カムと前記フォロア部との係合を維持させるべく前記レンズ枠を光軸方向に付勢するスプリングを有し、前記スプリングは、光軸と前記支持軸の中心軸線とを含む平面の一方側に設けられている、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載のレンズ駆動装置。 - 前記スプリングは、前記レンズ枠の突出腕部と前記固定枠との間に張設されている、
ことを特徴とする請求項4に記載のレンズ駆動装置。 - 前記カムは、前記ウォームホイールの中心軸線方向の一端部に一体的にかつ環状に形成された端面カムである、
ことを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載のレンズ駆動装置。 - 前記変換機構は、前記ウォームホイールと同軸にて一体的に回動するリードスクリューと、前記リードスクリューに螺合すると共に前記レンズ枠と一体的に移動するように設けられたナットとを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。 - 前記レンズ枠は、その径方向外側に突出して前記ナットが取り付けられる取り付け部及び光軸方向に伸長する案内孔が形成された突出腕部を有し、
前記固定枠には、前記案内孔に嵌合挿入されて前記レンズ枠を光軸方向に移動自在に案内する支持軸が設けられている、
ことを特徴とする請求項7に記載のレンズ駆動装置。 - 前記レンズ枠を光軸方向に付勢するスプリングを有し、
前記スプリングは、光軸と前記支持軸の中心軸線とを含む平面の一方側に設けられている、
ことを特徴とする請求項8に記載のレンズ駆動装置。 - 前記固定枠には、被写体光を通過させる開口を有するカバーが連結され、
前記カバーは、前記スプリングの他端部を受け止める、
ことを特徴とする請求項9に記載のレンズ駆動装置。
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