JP2006078408A - 超音波画像検査方法、超音波画像検査装置 - Google Patents

超音波画像検査方法、超音波画像検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】装置の構成を簡素化し、被検査物を短時間で可視化することができる超音波画像検査装置を提供する。
【解決手段】トランスデューサ14はパルス励起されることによって超音波を生体組織20に向けて照射するとともに、生体組織20からの反射波を受信して電気信号に変換する。X−Yステージ15は超音波の照射点を二次元的に走査させる。検波回路28は、生体組織20からの反射波の強度を検出する。CPU31は反射波の強度に基づいて生体組織20の音響インピーダンスを求め、その音響インピーダンスに応じて音響インピーダンス像を生成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パルス励起型超音波顕微鏡を利用した超音波画像検査方法、超音波画像検査装置に関するものである。
外科手術中において切除する部位の大きさは、術後の患者の負担を考えるとできるかぎり小さく抑えるべきであるが、患部の一部が切除されずに残ってしまうと病気が再発するといった問題がある。このため、切除後の残留部分から標本(生体組織)をサンプリングし、患部の拡がりがないことを確認する必要がある。現在、この作業は、摘出した生体組織の切片を染色し、光学顕微鏡で観察することによって行われている。組織確定診断は、病理学的所見に基づいて標本部分に患部が拡がっていないことを確認する診断であるが、切片の染色には数日を要することから、術後の確認に用いられている。
術中においては、縫合前に患部が残されていないことを短時間で判断することが要求される。そのため、特殊な染料を用いて短時間で染色し、標本部分に患部が拡がっていないことを概ね確認する「組織迅速診断」といった方法も実用化されている。ところが、この組織迅速診断においても1時間程度の時間を必要とし、この間手術が中断されるので、これに代わる方法として、超音波による音速像の観察が提案されている。つまり、超音波によって音速像を得る場合には、染色法を用いなくても生体組織の観察を行うことができる。このことから、組織確定診断を行う診断装置として超音波顕微鏡を応用した製品の開発が進められている。
具体的には、従来の超音波顕微鏡では、単一周波数のバースト波を利用し、反射した超音波信号の強度や位相を解析することで生体組織の性状を観察している。この超音波顕微鏡において、超音波信号の測定には長時間を要するとともに、十分な精度と安定度を持った発振器や測定系などのアナログシステムが必要となるため装置の大型化、複雑化などが問題となっていた。
これら問題を解消して術中診断を可能とするために、本発明者らによってパルス励起型の超音波顕微鏡が開発されている(例えば、非特許文献1参照)。このパルス励起型超音波顕微鏡では、図8に示すように、生体組織から切り出した厚さ数μmの凍結切片41をガラス基板42上に固定し、パルス波でトランスデューサ43を励起することにより、該トランスデューサ43から出力された超音波Soが水などの媒質44を介して凍結切片41に照射される。そして、組織表面の反射波Saとガラス基板42(組織背面)の反射波Sbとの合成波を受信し、それをフーリエ変換して基板42からの直接反射と比較することにより、強度及び位相スペクトルを得る。
バースト波を用いた従来方式では1点の測定で周波数を切り替え何回も測定し組織表面の反射と背面の反射の干渉を観測したが、パルス励起型超音波顕微鏡では1回の測定で算出することができる。この測定で得られた信号強度の極小点の周波数をfm、そのときの位相をφmとすると、組織表面と背面からの反射は極小点では逆位相となる。すなわち、極小点においては組織表面からの反射は背面からの反射より位相が(2n−1)π進んでおり、φm+(2n−1)πとなる(nは自然数)。従って、組織の厚さd、水の音速Cとすると、
Figure 2006078408
が成立している。
従って、次式のように組織の厚さdが求まる。
Figure 2006078408
また、2dの距離を組織音速Cで通過した波と水の音速C0で通過した波との位相差がφmであることから、
Figure 2006078408
となり、次式のように組織音速Cが求まる。
Figure 2006078408
このように、組織音速Cを測定しながら、トランスデューサ43を二次元走査することにより、二次元の音速像が得られる。
このパルス励起型超音波顕微鏡では、広帯域のパルス波を用い、反射波をフーリエ変換して周波数領域で解析することにより、測定時間が短縮される。また、パルス発生回路はバースト波の回路に比べて簡単であり、パルス波は必要な周波数成分を含んでいればその波形成形が不要である。従って、この種のタイプの超音波顕微鏡の場合、ハードウエアを比較的簡単に実現することが可能である。
また、特許文献1では、生体の音響インピーダンス像を得るための音響インピーダンス測定装置が開示されている。この測定装置では、超音波振動子とλ/4整合層とを備えた超音波伝送路を複数本束ねて、各超音波伝送路で得られた音響インピーダンスにより生体を可視化している。具体的には、超音波伝送路の一端が超音波振動子に接続され、他端がλ/4整合層を介して被測定物に直接接触されている。そして、その超音波伝送路を伝搬するエコーパルス(反射波)をフーリエ変換し、それにより周波数領域の振幅と位相に変換されたフーリエスペクトルから被測定物の音響インピーダンスを算出している。また、超音波伝送路として石英ファイバーを使用しており、その直径に応じた分解能で音響インピーダンスが測定される。
特開2003−322558号公報 「医用超音波:パルス励起型超音波音速顕微鏡」(「超音波TECHNO」VOL.15 No.6(2003.11〜12)(101〜105頁)日本工業出版社発行)
ところで、上記パルス励起型超音波顕微鏡において音速像を得るためには、生体組織の凍結切片41を使用する必要がある。従って、摘出した生体組織を極めて薄く切り落として凍結切片41にするといった準備作業が必要となる。また、この超音波顕微鏡では、反射波をフーリエ変換し周波数領域で解析して音速像を得ていることから、フーリエ変換処理に時間がかかるばかりでなく、そのための処理回路も必要となる。
特許文献1の音響インピーダンス測定装置においても、反射波をフーリエ変換し周波数領域で解析する必要があるため、その処理に時間がかかり、さらに処理回路も必要となる。また、高分解能な音響インピーダンス像を得るために、石英ファイバーからなる超音波伝送路を極めて細く形成し、複数本の超音波伝送路を束ねる必要があるため、製造コストが嵩み、実用化における障害となる。さらに、複数本の超音波伝送路において、λ/4整合層を正確に形成することは困難であり、正確に形成できない場合には音響インピーダンスの算出の際に誤差が生じてしまう。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置の構成を簡素化し、かつ被検査物を短時間で可視化することができる超音波画像検査方法、超音波画像検査装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、パルス励起型超音波顕微鏡を利用して超音波を二次元走査しながら被検査物に照射し、得られた反射波に基づいて前記被検査物を可視化する超音波画像検査方法であって、前記被検査物とは異なる既知の音響インピーダンスを有しかつ超音波を透過しうる透過部材の第1面に前記被検査物を接触させた状態で、前記透過部材の第2面側から前記被検査物に向けて超音波を照射するステップと、前記被検査物の表面からの反射波の強度を検出するステップと、前記反射波の強度と前記透過部材の音響インピーダンスとに基づいて前記被検査物の音響インピーダンスを求めるステップと、前記被検査物の音響インピーダンスに基づいて音響インピーダンス像を生成する処理を行うステップとを含むことを特徴とする超音波画像検査方法をその要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、超音波が二次元走査され、被検査物表面からの反射波の強度と透過部材の音響インピーダンスとに基づいて、音響インピーダンスが求められ音響インピーダンス像が生成される。この場合、音速像を得る場合のように生体組織を切り出して凍結切片にするといった準備作業の必要がない。また、パルス励起型超音波顕微鏡を用いているので、バースト波を用いる場合と比較して、被検査物の表面からの反射波の強度を容易に検出することができる。さらに、フーリエ変換するといった処理も不要となることから、被検査物を迅速に可視化することができる。また、被検査物表面に凸凹があったとしても、透過部材の第1面に被検査物を接触させることで凸凹が解消される。ゆえに、被検査物表面に対して一定角度方向から超音波を照射することができ、正確な音響インピーダンス像を得ることができる。
ここで「音響インピーダンス」とは、物質の体積弾性率(K)と密度(ρ)との積の平方根により決定される物理的パラメータであって、一般的にはZで表現される。これを式で表すと、「Z=√K・√ρ」となる。従って、低密度の物質または柔らかい物質ほど音響インピーダンスの値は小さくなり、高密度の物質または固い物質ほど音響インピーダンスの値は大きくなる。さらに、被検査物である物体が例えば生体組織であるとすると、組織内における密度(ρ)のばらつきは非常に小さく、密度(ρ)はほぼ一定であると考えて差し支えない。ゆえにこの場合には、音響インピーダンスは生体組織の体積弾性率(K)のみの関数と把握でき、柔らかい組織ほど音響インピーダンスの値が小さくなり、固い組織ほど音響インピーダンスの値が大きくなる。
本発明において使用される透過部材は、被検査物とは異なる既知の音響インピーダンスを有している必要がある。その理由は、透過部材及び被検査物の音響インピーダンスが等しいと、両者の界面がインピーダンス不整合面とならず、当該界面において超音波が反射されないからである。なお、透過部材は、被検査物よりも大きな既知の音響インピーダンスを有することがよく、好ましくは1.5倍以上、特に好ましくは2倍以上の大きさの既知の音響インピーダンスを有することがよい。その理由は、両者の音響インピーダンスの差が大きいほど、両者の界面における反射波の強度が大きくなり、結果として正確な音響インピーダンス像が得やすくなるからである。
ただし、透過部材と超音波照射部(例えば超音波振動子)との間に媒質が満たされている場合、その媒質の音響インピーダンスの値もある程度考慮することが望ましい。その理由は、透過部材と超音波照射部との音響インピーダンス差が大きすぎると、両者の界面における反射波の強度が大きくなりすぎてしまい、正確な音響インピーダンス像を得るうえでマイナスになる可能性があるからである。それゆえ、透過部材は、媒質の音響インピーダンスの5倍以下、好ましくは4倍以下の大きさの既知の音響インピーダンスを有することがよい。
また、本発明において使用される透過部材は、超音波を透過しうる性質を有するばかりでなく、光を透過しうる性質を有することが好ましい。その理由は、透過部材をセットした状態であっても、その透過部材を介して被検査物の状態を容易に観察することができるからである。
以上のことを考慮すると、好適な透過部材として、透明樹脂製の透過部材を使用することがよく、中でも適度な固さを有する透明アクリル樹脂製の透過部材を使用することがよりよい。なお、前記透過部材は一定厚さであることが好ましいが、従来技術にて示したλ/4整合層ほど厳密な厚さが要求されるわけではなく、その意味において比較的簡単にかつ安価に形成することができる。
請求項2に記載の発明は、パルス励起型超音波顕微鏡を利用して超音波を二次元走査しながら被検査物に照射し、得られた反射波に基づいて前記被検査物を可視化する超音波画像検査装置であって、パルス励起されることによって超音波を被検査物に向けて照射するとともに、前記被検査物からの反射波を受信して電気信号に変換する超音波振動子と、前記超音波の照射点を二次元的に走査させる二次元走査手段と、前記超音波振動子で変換した信号に基づいて前記反射波の強度を検出する信号強度検出手段と、前記信号強度検出手段により検出された前記反射波の強度に基づいて前記被検査物の音響インピーダンスを求める演算手段と、前記被検査物の音響インピーダンスに基づいて音響インピーダンス像を生成する処理を行う画像生成手段とを備えたことを特徴とする超音波画像検査装置をその要旨とする。
請求項2に記載の発明によれば、超音波が二次元走査され、被検査物表面からの反射波の強度に基づいて、音響インピーダンスが求められ音響インピーダンス像が生成される。この場合、音速像を得る場合のように生体組織を切り出して凍結切片にするといった準備作業の必要がない。また、パルス励起型超音波顕微鏡を用いているので、バースト波を用いる場合と比較して、被検査物の表面からの反射波の強度を容易に検出することができ、信号強度検出手段の回路構成を簡素化することができる。さらに、フーリエ変換するといった処理も不要となることから、被検査物を迅速に可視化することができる。また、フーリエ変換するための回路が不要となり、超音波画像検査装置の製造コストを低減することができる。
本発明における信号強度検出手段は、被検査物表面からの反射波に応じた信号を抽出するゲート回路や、信号強度のピーク値をホールドするピークホールド回路、ノイズを除去するバンドパスフィルタなどを含んで構成されることがよい。そして、これらの回路を用いれば反射波の強度を確実に検出しやすくなる。また、本発明における画像生成手段は、コンピュータなどの処理装置で実現されることが好適であり、例えば、算出した音響インピーダンスの大きさに応じてカラー変調した画像データを生成することがよい。この画像データにより、音響インピーダンスの大きさに応じて色分けされた音響インピーダンス像を得ることができ、その音響インピーダンス像によって、音響インピーダンスの分布を容易に確認できる。さらに、本発明における好適な二次元走査手段としては、例えば、被検査物が固定された状態で水平方向に二次元的に移動するX−Yステージが用いられる。このX−Yステージは駆動モータによって移動されることで、超音波の高速走査が実現される。このほかの二次元走査手段としては、超音波振動子を二次元的に移動させて超音波を二次元走査するようなものでもよい。
請求項3に記載の発明は、請求項2において、前記超音波振動子と前記被検査物との間に、前記被検査物とは異なる既知の音響インピーダンスを有しかつ超音波を透過しうる透過部材を備え、その透過部材の第1面に前記被検査物を接触させた状態で、前記透過部材の第2面側から前記被検査物に超音波を照射するようにしたことを特徴とする超音波画像検査装置をその要旨とする。
請求項3に記載の発明によれば、被検査物表面に凸凹があったとしても、透過部材の第1面に被検査物を接触させることで凸凹が解消される。ゆえに、被検査物表面に対して一定角度方向から超音波を照射することができ、正確な音響インピーダンス像を得ることができる。この場合、望ましくは被検査物表面に対して直交する方向から超音波を照射することがよい。
請求項4に記載の発明は、請求項3において、前記二次元走査手段により超音波が走査される範囲内であってかつ前記透過部材の第1面に接触状態で配置され、前記透過部材とは異なる既知の音響インピーダンスを有するリファレンス部材を備え、前記演算手段は、前記リファレンス部材における前記反射波の強度とその音響インピーダンスとを参照して、前記被検査物の音響インピーダンスを求めることを特徴とする超音波画像検査装置をその要旨とする。
請求項4に記載の発明のように、リファレンス部材の反射波の強度とその音響インピーダンスとを被検査物の音響インピーダンスの算出に用いれば、測定条件(温度や測定系の回路特性)が変化し、被検査物に照射される超音波の強度が変動したとしても、被測定物に照射される超音波とその反射波との関係を補正することができ、被検査物の音響インピーダンスを正確に測定できる。また、リファレンス部材を走査範囲内に配置したことにより、リファレンス部材からの反射波の測定に続いて、被検査物の反射波を迅速に測定することができる。特に、リファレンス部材は、被検査物がセットされるセット部の周縁に設けられることがよい。このようにすると、二次元走査手段の走査ライン上にリファレンス部材と被検査物とが配置された状態になり、補正をリアルタイムで行うことが可能となる。
本発明において使用されるリファレンス部材は、透過部材とは異なる既知の音響インピーダンスを有している必要がある。その理由は、透過部材及びリファレンス部材の音響インピーダンスが等しいと、両者の界面がインピーダンス不整合面とならず、当該界面において超音波が反射されないからである。好適なリファレンス部材は、例えば、被検査物よりも大きな既知の音響インピーダンスを有することがよい。
以上詳述したように請求項1に記載の発明によれば、被検査物を短時間で可視化することができる超音波画像検査方法を提供することができる。また、請求項2〜4に記載の発明によれば、回路構成を簡素化し、被検査物を短時間で可視化することができる超音波画像検査装置を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図7に基づき説明する。
図1は、本実施形態の超音波画像検査装置1の概略構成を示している。超音波画像検査装置1は、大別してパルス励起型超音波顕微鏡2と、A/Dボード3と、パーソナルコンピュータ(パソコン)4とによって構成されている。
超音波顕微鏡2には、パルス発生回路11と、送受波分離回路12と、受信回路13と、トランスデューサ14と、X−Yステージ15と、エンコーダ(ENC)16と、コントローラ17X,17Yと、駆動モータ18X,18Yとが設けられている。
図2に示すように、超音波振動子としてのトランスデューサ14は、酸化亜鉛の薄膜圧電素子14aと、サファイアロッドの音響レンズ14bとからなる。パルス発生回路11で発生された励起パルスが与えられると、薄膜圧電素子14aが振動し、所定周波数帯域の超音波が音響レンズ14bを通して出力される。この音響レンズ14bにおける超音波は円錐状に収束され、水などの媒質19を介して生体組織20の表面で焦点を結ぶようになっている。なお、本実施形態では、トランスデューサ14として、口径1.2mm、焦点距離1.5mm、中心周波数80MHz、帯域幅50〜105MHz(−6dB)の仕様のものを用いている。ゆえに、音響インピーダンス像の解像度は数十ミクロンのオーダーとなっている。なお、超音波励起パルスの高周波数化(短波長化)は、音響インピーダンス像の解像度の向上に貢献する。
また、トランスデューサ14の下方には、二次元走査手段としてのX−Yステージ15が設けられ、そのステージ15上には被検査物としての生体組織20を固定した試料ホルダ21が設けられている。
試料ホルダ21は、その上面にアクリルなどの樹脂からなる厚さ0.5mmの樹脂プレート22を備えている。該樹脂プレート22の下面側には、生体組織20を挟み込んだ支持部材23,24がプラスチックテープ25で固定されている。また、図2及び図3に示すように、支持部材23の中央部であって超音波の走査範囲に対応する位置には、円形状の孔23aが形成されている。その孔23aの周縁には、エポキシ樹脂の硬化物からなるリファレンス部材26が円環状に設けられている。なお、図3は、生体組織20を固定した試料ホルダ21をトランスデューサ14側から見た平面図である。
このように構成した試料ホルダ21では、透過部材としての樹脂プレート22の下面(第1面)において支持部材23の孔23aの内側に生体組織20が入り込み、樹脂プレート22の下面に生体組織20が接触している。そして、その状態で樹脂プレート22の上面(第2面)側から生体組織20に向けて超音波が照射される。このように、樹脂プレート22に生体組織20を接触させることにより、生体組織20の凸凹が解消され、組織表面に対して直交する方向から確実に超音波を照射することが可能となる。また、本実施形態では、樹脂プレート22として透明なアクリル板を用いており、試料ホルダ21にセットされた生体組織20の状態が樹脂プレート22を介して目視で確認できるようになっている。
図1に示すように、二次元走査手段としてのX−Yステージ15は、生体組織を二次元的に動かすためのステージ15X,15Yを備えている。ステージ15Xはモータ18Xにより動かされ、ステージ15Yはモータ18Yによって動かされる。これらのモータ18X,18Yとしては、ワークを数ミクロンオーダーから数十ミクロンオーダーで正確に動かすことが可能なステッピングモータやリニアモータを使用することが好ましい。
モータ18Xにはコントローラ17Xが電気的に接続され、モータ18Yにはコントローラ17Yが電気的に接続されている。モータ18X,18Yは、それぞれコントローラ17X,17Yの駆動信号に応答して駆動されるようになっている。そして、これらモータ18X,18Yの駆動により、Xステージ15Xを連続走査(連続送り)するとともに、Yステージ15Yを間欠送りとなるよう制御することで、X−Yステージ15の高速走査が可能となっている。
また、本実施形態においては、Xステージ15Xに対応してエンコーダ16が設けられており、このエンコーダ16によりXステージ15の走査位置が検出される。具体的に、走査範囲を300×300個の測定点(ピクセル)に分割した場合、1回のX方向(水平方向)の走査が300分割される。そして、各測定点の位置がエンコーダ16によって検出され、パソコン4に取り込まれる。パソコン4はそのエンコーダ16の出力に同期して駆動制御信号を生成して、その駆動制御信号をコントローラ17Xに出力する。コントローラ17Xは、この駆動制御信号に基づいてモータ18Xを駆動する。また、コントローラ17Yは、エンコーダ16の出力信号に基づきX方向の1ラインの走査が終了した時点でモータ18Yを駆動して、Yステージ15YをY方向に1ピクセル分移動させる。
さらに、コントローラ17Xは、駆動制御信号に同期してトリガ信号を生成してパルス発生回路11に供給する。これにより、パルス発生回路11において、そのトリガ信号に同期したタイミングで励起パルスが生成される。その励起パルスが送受波分離回路12を介してトランスデューサ14に供給されると、該トランスデューサ14から超音波が照射される。
図4には、X−Yステージ15の移動に伴う超音波の走査範囲R1の一例を示している。この例では、走査範囲R1の左上の隅にリファレンス部材26が配置されるようになっており、その位置から走査が開始される。そして、矢印で示すように、生体組織20の表面に沿ってX方向及びY方向に二次元的に走査が順次行われる。
トランスデューサ14の薄膜圧電素子14aは、送受波兼用の超音波振動子であり、生体組織20で反射した超音波(反射波)を電気信号に変換する。そして、その反射波の信号は、送受波分離回路12及び受信回路13を介してA/Dボード3の検波回路28に供給される。
信号強度検出手段としての検波回路28は、図示しないゲート回路、遅延回路、演算回路、BPF(バンドパスフィルタ)及びピークホールド回路などを含んで構成されたアナログ回路である。本実施形態の検波回路28は、いわば所定波形の反射波信号の中から必要とする信号成分を検出してそれを取り出し、生体組織20からの反射波の信号強度を検出するための回路であるということができる。
ここで、本実施形態の検波回路28が行う具体的な信号処理について、図5のタイミングチャートに従い説明する。
図5に示すように、トランスデューサ14で受波した反射波信号(原波形)には、樹脂プレート22表面(媒質19との界面)での反射に由来する反射波信号成分、生体組織20表面(樹脂プレート22との界面)での反射に由来する反射波信号成分、生体組織20内部での反射に由来する反射波信号成分などが含まれている。従って、検波回路28では、ゲートパルスに応じてゲート回路が動作して、各反射波信号成分のなかから、生体組織20表面での反射に由来する反射波信号成分が主として切り出される。このゲートパルスは、トランスデューサ14への励起パルスの出力タイミングから所定時間が経過したときに出力される。また、ゲート回路による切り出し波形に同期して、窓関数パルス用のトリガが生成される。
生体組織20表面の反射波信号は、遅延回路を通して所定時間だけ遅延される。得られた信号に乗算器を用いて窓関数パルスをかけると、生体組織20表面の反射波信号成分に続くノイズ成分が抑制される。このようなノイズ成分は、生体組織20内部での反射に由来するものである。さらに、この信号をBPFに通すことにより、高周波ノイズが除去された波形(検波波形)の信号が得られる。そして、その検波波形のピーク値がピークホールド回路でホールドされ、そのピーク値が検波回路28から出力される。なお、図示しないが、測定点毎(励起パルスがトランスデューサ14に出力される毎)にリセット信号が検波回路28に供給され、ピークホールド回路でホールドされているピーク値が初期値にリセットされるようになっている。
図1に示すように、検波回路28からのアナログ出力信号は、A/D変換回路29に供給されてA/D変換された後、デジタル信号としてパソコン4に転送される。
パソコン4は、CPU31、インターフェース(I/F)32,33、メモリ34、記憶装置35、入力装置36、及び表示装置37を備え、それらはバス38を介して相互に電気的に接続されている。
CPU31は、メモリ34を利用して制御プログラムを実行し、装置全体を統括的に制御する。制御プログラムとしては、X−Yステージ15による二次元走査を制御するためのプログラムや音響インピーダンスを算出するためのプログラムなどを含む。
インターフェース32は、A/Dボード3からの転送データを取り込むための通信ポート(例えば、USBポート)である。インターフェース33は、コントローラ17Xへの駆動制御信号を出力したりエンコーダ16の出力信号を取り込むための入出力ポートである。
表示装置37は、例えば、LCDやCRTなどのカラーディスプレイであり、生体組織20の音響インピーダンス像や、各種設定の入力画面を表示するために用いられる。入力装置36は、マウス装置等のポインティングデバイスや、キーボードなどであり、ユーザからの要求や指示、パラメータの入力に用いられる。
記憶装置35は、磁気ディスク装置や光ディスク装置などであり、その記憶装置35には制御プログラム及び各種のデータが記憶されている。CPU31は、入力装置36による指示に従い、プログラムやデータを記憶装置35からメモリ34へ転送し、それを逐次実行する。なお、CPU31が実行するプログラムとしては、メモリカード、フレキシブルディスク、光ディスクなどの記憶媒体に記憶されたプログラムや、通信媒体を介してダウンロードしたプログラムでもよく、その実行時には記憶装置35にインストールして利用する。
次に、生体組織20の音響インピーダンスを算出する方法について説明する。
本実施形態では、リファレンス部材26からの反射波の強度と生体組織20からの反射波の強度とを測定し、それら反射波の強度に基づいて生体組織20の音響インピーダンスを求めている。
具体的には、図6(a)に示すように、樹脂プレート22を介してリファレンス部材26に超音波Soを照射し、リファレンス部材26での反射波Srを測定する。リファレンス部材26においてその表面と直交する角度で照射される超音波(入射波)Soと反射波Srとの間には、次式(5)の関係が成り立つ。
Figure 2006078408
ただし、Zsは樹脂プレート22の音響インピーダンスであり、Zrはリファレンス部材26の音響インピーダンスである。本実施形態において、Zs,Zrの値は既知であり、それぞれ3.21×10Ns/m,1.67×10Ns/mである。
また、図6(b)に示すように、生体組織20に超音波Soを照射し、生体組織20での反射波Stを測定する。生体組織20においてその表面と直交する角度で照射される超音波Soと反射波Stとの間には、次式(6)の関係が成り立つ。
Figure 2006078408
ただし、Ztは生体組織20の音響インピーダンスである。
従って、上記式(5),(6)から生体組織20の音響インピーダンスZtは、次式(7)により求められる。
Figure 2006078408
なお、樹脂プレート22の音響インピーダンスZsやリファレンス部材26の音響インピーダンスZrは、既知の値であるため、制御プログラムのデータとして記憶装置35に予め記憶されている。また、上記の式(6)で示されるように、樹脂プレート22の音響インピーダンスZsが生体組織20の音響インピーダンスZtと等しい場合、生体組織20表面で超音波が反射しなくなる。そのため、樹脂プレート22としては、生体組織20の音響インピーダンスZtを考慮してその材料を選択するとよい。そこで、例えば、音響インピーダンスZsが生体組織20の3倍程度の大きさの材料を用いる。また、水などの媒質19との界面となる樹脂プレート22の上面側でも超音波の反射が起こるため、媒質19の音響インピーダンスも考慮して樹脂プレート22の材料を選択することが好ましい。
次に、本実施形態において、音響インピーダンス像を生成するための処理について、図7のフローチャートに従い説明する。
まず、超音波顕微鏡2の初期動作として、CPU31からの指示に基づいてコントローラ17X,17Yによりモータ18X,18Yが駆動され、走査位置がリファレンス部材26に位置するようにX−Yステージ15が移動される。またこのとき、励起パルスがトランスデューサ14に供給されると、図6(a)に示すように、リファレンス部材26に超音波Soが照射され、その反射波Srが検波回路28で検出される。そして、CPU31は、A/D変換回路29で変換されたデジタルデータをインターフェース32を介して取得し、そのデータをリファレンス部材26の反射波の強度としてメモリ34に一旦格納する(ステップ100)。
その後、CPU31からの指示に基づいてコントローラ17X,17Yによりモータ18X,18Yが駆動され、X−Yステージ15による二次元走査が開始される。CPU31は、エンコーダ16の出力に基づいて測定点の座標データを取得する(ステップ110)。そして、図6(b)に示すように、生体組織20に超音波Soが照射され、その反射波Stが検波回路28で検出される。CPU31は、A/D変換回路29で変換されたデジタルデータを生体組織20の反射波の強度としてメモリ34に一旦格納する(ステップ120)。
その後、演算手段としてのCPU31は、得られたリファレンス部材26及び生体組織20での反射波Sr,Stの強度と、リファレンス部材26及び樹脂プレート22の音響インピーダンスZr,Zsとを用いて、上記の式(7)に対応した演算処理を行い測定点での音響インピーダンスZtを算出する。そして、CPU31は、算出された音響インピーダンスZtを測定点の座標データに関連付けてメモリ34に記憶する(ステップ130)。
その後、画像生成手段としてのCPU31は、算出した音響インピーダンスZtに基づいて音響インピーダンス像を生成するための画像処理を行う(ステップ140)。詳しくは、CPU31は、音響インピーダンスZtを用いてカラー変調処理を行い、音響インピーダンスZtの大きさに応じた画像データを生成し、該画像データをメモリ34に記憶する。これの具体例を挙げると、音響インピーダンスZtの値が大きくなるほど赤色系の色調を強くし、音響インピーダンスZtの値が小さくなるほど青色系の色調を強くするような画像処理を行う。
CPU31は、全ての測定点での処理が終了し、1画面分の画像データが取得されたか否かを判断する(ステップ150)。ここで、全データが取得されていない場合、CPU31は、ステップ110に戻って、ステップ110〜150の処理を繰り返し実行する。そして、全データが取得された場合には、該データを表示装置37に転送して、該データに応じた音響インピーダンス像を表示させた後、図7の処理を終了する。
この処理により、生体組織20表面での音響インピーダンスの大きさに応じて色分けされた音響インピーダンス像が表示され、その音響インピーダンス像によって、生体組織20における音響インピーダンスの分布が確認可能となる。
また、本実施形態において、表示装置37に音響インピーダンス像を表示させた状態で入力装置36を操作し、音響インピーダンス像における所定のポイント(座標)を指定すると、CPU31により、その座標に対応する音響インピーダンスのデータがメモリ34から読み出される。そして、表示装置37における表示画面にその音響インピーダンスの値が表示される。
さて、以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の超音波画像検査装置1では、光学的に組織切片を観察する場合のように組織の染色作業を必要としない。また、超音波で音速像を得る場合のように、生体組織を凍結切片にする必要がなく、フーリエ変換するといった処理も不要となる。従って、生体組織20を迅速に可視化することができ、術中における組織診断への利用が可能となる。なお、音響インピーダンスZは、上記のごとく「Z=√K・√ρ」と表すことができるほか、「Z=ρC」、つまり音速Cと密度ρの積で表すこともできる。また、生体組織20の密度は1.08g/cm程度であり、組織部位間または患部・健全部間で大きな差がないため、音響インピーダンスZと生体組織20の体積弾性率K(ここでは固さと考えてよい。)との間には相関関係がある。同様に、音響インピーダンスZと音速Cとの間には相関関係がある。よって、音響インピーダンス像によって音速像とほぼ等価な情報を得ることができ、生体組織20の微細構造を見ることが可能となる。例えば、癌化した生体組織においてコラーゲン線維が増加すると、その部分が正常組織に比較して硬化するので、その状況を組織レベルの音響インピーダンス像で確認することが可能となる。
(2)パルス励起型超音波顕微鏡2を用いているので、バースト波を用いる場合と比較して、生体組織20の表面からの反射波の強度を容易に検出することができ、検波回路28の回路構成を簡素化することができる。また、音速像を得る場合とは異なり、フーリエ変換回路が不要となる。従って、検波回路28を含むA/Dボード3の回路構成を簡素化することができ、超音波画像検査装置1の製造コストを低減することができる。
(3)生体組織20表面に凸凹があったとしても、樹脂プレート22の下面(第1面)に生体組織20を接触させることで凸凹が解消される。ゆえに、生体組織20表面に対して一定角度方向(本実施形態では直交する方向)から確実に超音波を照射することができ、正確な音響インピーダンス像を得ることができる。
(4)測定条件(温度や測定系の回路特性)が変化し、トランスデューサ14から出力される超音波の強度が変動したとしても、図6(a)に示すように、リファレンス部材26の反射波Srを検出し、その強度に基づいて音響インピーダンスを算出することにより、測定条件の変動に応じた補正が可能となる。これにより、正確な音響インピーダンス像を得ることができる。
(5)図3及び図4に示すように、試料ホルダ21において、生体組織20のセット部となる孔23aの周縁にリファレンス部材26が設けられ、該リファレンス部材26がX−Yステージ15による走査範囲R1内に配置されている。この場合、走査ライン上にリファレンス部材26と生体組織20とが配置され、リファレンス部材26からの反射波の測定に続いて、生体組織20の反射波を迅速に測定することができる。
(6)表示装置37に表示された音響インピーダンス像において、入力装置36を操作し所定のポイント(例えば、病巣の疑いがある箇所)を指定することにより、そのポイントの音響インピーダンス値を容易に確認することができる。
(7)樹脂プレート22が透明であるので、試料ホルダ21にセットされた生体組織20の状態を容易に目視確認することができる。
(8)生体組織20を凍結切片にする必要がなく、単なる切片の状態であっても検査が可能であるため、組織構造をより正確に観察することができる。
(9)光学顕微鏡では、使用するCCDセンサなどが異なると、同じ生体組織20を見ても同じ色合いの画像を再現することは困難であるが、音響インピーダンス像は、再現性のある定量的な音響インピーダンス値を用いて可視化されるので、同じ被検査物であれば同一の画像を得ることができる。
(10)超音波画像検査装置1では、測定系でのアナログ調整の必要がなく、その操作が簡単である。また、バースト波を用いる従来装置と比較して小型化できるので、手術室などの限られたスペースに配置して使用することができる。
(11)超音波画像検査装置1を用いれば、術中において摘出した生体組織20の確定診断を短時間で行うことができるので、組織確定診断以外の多くの作業も並行して行うことができる。その結果、手術時間の短縮と信頼性の向上を図ることができる。具体的に、光学顕微鏡を用いた従来の外科手術では、患部の切除後に開腹状態で迅速診断を行い、概ね問題ないことを確認した時点で縫合し、最終的に手術に問題がなかったことが確認されるまで数日を要していた。また、問題がある場合には再手術が必要となってしまう。これに対して、超音波画像検査装置1を用いれば、開腹状態において短時間で組織確定診断が可能となることから、従来のような縫合後に再手術を行うといったケースは大幅に減少される。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、超音波画像検査装置1を利用して、生体組織20の音響インピーダンス像を得るものであったが、生体組織20以外のものを被検査物としてその音響インピーダンス像を得てもよい。
・上記実施形態の超音波画像検査装置1では、カラー変調による音響インピーダンス像を得るものであったが、それ以外に輝度変調した音響インピーダンス像として可視化してもよい。
・上記実施形態において、パソコン4を用いて超音波画像検査装置1を構成したが、それ以外にワークステーションなどのコンピュータを用いてもよい。また、音響インピーダンス像を表示する表示装置37は、パソコン4に一体的に設けられるものであったが、パソコン4と別体で設けてもよい。
・上記実施形態において、走査開始時にリファレンス部材26での反射波Srの強度を検出するものであったがこれに限定されるものではない。例えば、生体組織20における1走査ラインの音響インピーダンスの測定を行う度に、リファレンス部材26での反射波Srの強度を検出して、その強度に基づいて音響インピーダンスの算出を行うようにしてもよい。この場合、リファレンス部材26が両側もしくは片側に位置するよう走査範囲R1を設定する。このようにすれば、測定条件が急激に変わる場合に、測定条件の変動に応じた補正をリアルタイムで行うことができる。なお、リファレンス部材26は、生体組織20のセット部の周縁に設ける必要はなく、走査範囲R1のいずれかの位置に設けるものであればよい。
・上記実施形態では、測定点毎に反射波の強度を検出し音響インピーダンスを求めるようにしたが、反射波の強度の検出を全ての測定点について行い、その後の処理ステップにおいて各測定点での音響インピーダンス(1画面分の複数の音響インピーダンス)を一括で求めるようにしてもよい。
・例えば超音波の強度を調節する機構を有する超音波顕微鏡において、予め設定した正確な強度の超音波を生体組織20に照射できる場合、試料ホルダ21におけるリファレンス部材26を省略してもよい。この場合、照射した超音波の強度(So)とその反射波の強度(Sr)とに基づいて音響インピーダンスを算出することができる。
・ガン組織などの音響インピーダンスが既知である場合、その音響インピーダンスが測定された領域を、警告を促す色で表示するように構成してもよい。これにより、術中での生体組織診断を迅速に行うことが可能となる。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)前記インピーダンス像の所定の座標を指定する入力装置を備え、その入力装置により指定された座標に対応する音響インピーダンスの値を表示装置に表示することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の超音波画像検査装置。
(2)前記信号強度検出手段は、前記反射波に応じた信号を抽出するためのゲート回路と、信号強度のピークをホールドするピークホールド回路とを含んで構成されることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の超音波画像検査層装置。
(3)前記被検査物は生体組織であり、前記音響インピーダンス像に基づいて生体組織診断を行うことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の超音波画像検査装置。
(4)前記画像生成手段は、輝度変調またはカラー変調して画像表示するための画像データを生成することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の超音波画像検査装置。
(5)前記リファレンス部材は、前記被検査物がセットされるセット部の周縁に設けられることを特徴とする請求項4に記載の超音波画像検査装置。
一実施形態の超音波画像検査装置を示す概略構成図。 パルス励起型超音波顕微鏡の要部を示す概略構成図。 試料ホルダの平面図。 走査範囲の一例を示す説明図。 検波回路の動作を説明するためのタイムチャート。 リファレンス部材及び生体組織での反射を説明するための説明図。 音響インピーダンス像の生成処理を示すフローチャート。 従来のパルス励起型超音波顕微鏡での測定方法を示す模式図。
符号の説明
1…超音波画像検査装置
2…パルス励起型超音波顕微鏡
14a…超音波振動子としての薄膜圧電素子
15…二次元走査手段としてのX−Yステージ
20…被検査物としての生体組織
22…透過部材としての樹脂プレート
26…リファレンス部材
28…信号強度検出手段としての検波回路
31…演算手段及び画像生成手段としてのCPU
R1…走査範囲

Claims (4)

  1. パルス励起型超音波顕微鏡を利用して超音波を二次元走査しながら被検査物に照射し、得られた反射波に基づいて前記被検査物を可視化する超音波画像検査方法であって、
    前記被検査物とは異なる既知の音響インピーダンスを有しかつ超音波を透過しうる透過部材の第1面に前記被検査物を接触させた状態で、前記透過部材の第2面側から前記被検査物に向けて超音波を照射するステップと、
    前記被検査物の表面からの反射波の強度を検出するステップと、
    前記反射波の強度と前記透過部材の音響インピーダンスとに基づいて前記被検査物の音響インピーダンスを求めるステップと、
    前記被検査物の音響インピーダンスに基づいて音響インピーダンス像を生成する処理を行うステップと
    を含むことを特徴とする超音波画像検査方法。
  2. パルス励起型超音波顕微鏡を利用して超音波を二次元走査しながら被検査物に照射し、得られた反射波に基づいて前記被検査物を可視化する超音波画像検査装置であって、
    パルス励起されることによって超音波を被検査物に向けて照射するとともに、前記被検査物からの反射波を受信して電気信号に変換する超音波振動子と、
    前記超音波の照射点を二次元的に走査させる二次元走査手段と、
    前記超音波振動子で変換した信号に基づいて前記反射波の強度を検出する信号強度検出手段と、
    前記信号強度検出手段により検出された前記反射波の強度に基づいて前記被検査物の音響インピーダンスを求める演算手段と、
    前記被検査物の音響インピーダンスに基づいて音響インピーダンス像を生成する処理を行う画像生成手段と
    を備えたことを特徴とする超音波画像検査装置。
  3. 前記超音波振動子と前記被検査物との間に、前記被検査物とは異なる既知の音響インピーダンスを有しかつ超音波を透過しうる透過部材を備え、
    その透過部材の第1面に前記被検査物を接触させた状態で、前記透過部材の第2面側から前記被検査物に超音波を照射するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の超音波画像検査装置。
  4. 前記二次元走査手段により超音波が走査される範囲内であってかつ前記透過部材の第1面に接触状態で配置され、前記透過部材とは異なる既知の音響インピーダンスを有するリファレンス部材を備え、
    前記演算手段は、前記リファレンス部材における前記反射波の強度とその音響インピーダンスとを参照して、前記被検査物の音響インピーダンスを求めることを特徴とする請求項3に記載の超音波画像検査装置。
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