JP4613269B2 - 音速測定方法、及び音速測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波を利用して被検査物における音速を測定する音速測定方法、及び音速測定装置に関するものである。
外科手術中において切除する部位の大きさは、術後の患者の負担を考えるとできるかぎり小さく抑えるべきであるが、患部の一部が切除されずに残ってしまうと病気が再発するといった問題がある。このため、切除後の残留部分から標本(生体組織)をサンプリングし、患部の拡がりがないことを確認する必要がある。現在、この作業は、摘出した生体組織の切片を染色し、光学顕微鏡で観察することによって行われている。組織確定診断は、病理学的所見に基づいて標本部分に患部が拡がっていないことを確認する診断であるが、切片の染色には数日を要することから、術後の確認に用いられている。
術中においては、縫合前に患部が残されていないことを短時間で判断することが要求される。そのため、特殊な染料を用いて短時間で染色し、標本部分に患部が拡がっていないことを概ね確認する「組織迅速診断」といった方法も実用化されている。ところが、この組織迅速診断においても1時間程度の時間を必要とし、この間手術が中断されるので、これに代わる方法として、超音波による音速像の観察が提案されている。つまり、超音波によって音速像を得る場合には、染色法を用いなくても生体組織の観察を行うことができる。このことから、組織確定診断を行う診断装置として超音波顕微鏡を応用した製品の開発が進められている。
具体的には、従来の超音波顕微鏡では、単一周波数のバースト波を利用し、反射した超音波信号の強度や位相を解析することで、生体組織の性状を観察する。しかし、このような超音波顕微鏡には、超音波信号の測定に長時間を要するという問題があった。また、十分な精度と安定度を持った発振器や測定系などのアナログシステムが必要となるため、装置が大型化、複雑化するといった問題もあった。
これら問題を解消して術中診断を可能とするための手段として、本発明者らはパルス励起型の超音波顕微鏡をすでに提案している(例えば、非特許文献1、特許文献1参照)。このパルス励起型超音波顕微鏡を用いた観察では、生体組織から切り出し、その組織を用いて厚さ数μmの凍結切片41を作製し、これをまずガラス基板42上に固定する(図11参照)。そして、パルス波でトランスデューサ43を励起して超音波Soを出力させ、その超音波Soを水などの媒質44を介して凍結切片41に照射する。そして、組織表面の反射波Saとガラス基板42(組織背面)の反射波Sbとの合成波を、トランスデューサ43で受信する。さらに、この受信波をフーリエ変換して基板42からの直接反射と比較することにより、強度及び位相スペクトルを得る。
ところで、バースト波を用いた従来方式では、同じ測定点で周波数を切り替え何回も測定し、組織表面の反射と背面の反射との干渉を観測する必要があった。これに対して、パルス励起型超音波顕微鏡によれば、1回の測定で算出することができるという利点がある。この測定で得られた信号強度の極小点の周波数をf、そのときの位相をφとすると、組織表面と背面からの反射は極小点では逆位相となる。すなわち、極小点においては組織表面からの反射は背面からの反射より位相が(2n−1)π進んでおり、φ+(2n−1)πとなる(nは自然数)。従って、組織の厚さd、水の音速Cとすると、
Figure 0004613269
という関係が成立している。
従って、次式のように組織厚さdが求まる。
Figure 0004613269
また、距離2dを組織音速Cで通過した波と水の音速Cで通過した波との位相差がφであることから、
Figure 0004613269
となり、次式のように組織音速Cが求まる。
Figure 0004613269
このように、組織音速Cを測定しながら、超音波の照射点を二次元走査することにより、二次元の音速像が得られる。
特開2004−294189号公報 「医用超音波:パルス励起型超音波音速顕微鏡」(「超音波TECHNO」VOL.15 No.6(2003.11〜12)(101〜105頁)日本工業出版社発行)
ところで、上記の超音波顕微鏡では、凍結切片41がガラス基板42に載せられており、さらにそのガラス基板42が二次元走査手段であるX−Yステージ45上に載せられている。そのため、トランスデューサ43とガラス基板42及び凍結切片41との関係は、それぞれ正対の関係にあるとは限らず、わずかな傾きが生じる場合がある。この傾きがゼロでないと、凍結切片41の厚さdや組織音速Cを正確に算出することがでず、測定誤差が生じる。このような測定誤差は、より精密できめ細かな画像診断を行う上で障害となる。
この問題を解消するために、本発明者らは、ガラス基板42におけるガラス面の傾き量を求め、そのガラス面の位置を補正することで、凍結切片41の厚さdや組織音速Cを算出する方法を既に提案している。
具体的には、図12(a)に示すように、測定者がガラス基板42の表面が露出している部分(ガラス面)42aを目視で確認し、そのガラス面42aから適当な間隔をおいて3点P0,P1,P2を指定する。これにより、超音波顕微鏡においてそれらの3点P0,P1,P2に超音波が照射され、その反射波形をもとにガラス面42aの平面方程式が算出される。その後、その平面方程式の各係数を用いて、凍結切片41の厚さdが補正され、その厚さdから組織音速Cが求められる。
ところが、図12(b)に示すように、ガラス面42aは、形成時における凹凸や付着したゴミ等が原因で、完全な平面ではない。従って、3点P0,P1,P2の取り方によっては、ガラス面42aの傾きの測定結果に差が生じてしまう。もっとも、測定点を増やせば測定結果の誤差を小さくすることは可能であるが、多くの点を指定するための操作に時間がかかり、結果として音速を測定するための時間が長くなるといった問題が生じる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、被検査物が載置される試料載置板の表面の傾きを的確に求め、測定誤差を低減することができる音速測定方法、及び音速測定装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、パルス励起型超音波顕微鏡を利用して、試料載置板に載置された被検査物の表面に超音波を照射し、得られた反射波に基づいて被検査物の音速を測定する音速測定方法であって、前記超音波の反射波の強度に基づいて、試料載置板における被検査物の非載置面を判定するステップと、前記非載置面の傾き量を検出するステップと、前記傾き量に基づいて前記被検査物の厚みを補正し、その補正した厚みに基づいてその被検査物の音速を算出するステップとを含むことを特徴とする音速測定方法をその要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、超音波の反射波の強度に基づいて試料載置板における被検査物の非載置面が判定されるため、従来のように、測定者が被検査物の非載置面の位置を指定するといった操作を行わなくても、その非載置面の傾き量を検出することができる。そして、その傾き量に基づいて被検査物の厚みが補正されるため、その補正した厚みに基づいて被検査物の音速を正確に算出することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記試料載置板を超音波で二次元走査して反射波の強度が最大となる位置を、前記非載置面上の位置であると判定することをその要旨とする。なお、通常は被検査物よりも硬い材料からなる試料載置板の使用が好適であり、例えば被検査物が生体組織である場合にはガラス基板などの使用が好適である。
この場合、試料載置板の音響インピーダンスのほうが生体組織の音響インピーダンスよりも大きくなるため、非載置面で反射する反射波の強度は、生体組織で反射する反射波の強度よりも大きくなる。よって、反射波強度が最大となる位置は、必ず非載置面上にあるものと推定することができる。ゆえに、この方法によれば、非載置面上の位置を容易にかつ正確に見つけることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2において、前記反射波の強度が最大となる位置での超音波の反射波形と近似した反射波形が得られる領域を、前記非載置面であると判定することをその要旨とする。この方法によれば、反射波強度が最大となる位置での超音波の反射波形を基準として反射波形の比較を行うため、非載置面の場所、形、大きさなどを正確にかつ自動的に把握することが可能となる。その結果、非載置面の傾き量を検出するために測定者がその非載置面の位置を指定するといった操作を省略でき、被検査物の音速を迅速に測定することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記非載置面における複数の測定点からの反射波を用いて、その非載置面の平面方程式の係数を算出し、その平面方程式の係数に基づいて前記非載置面の傾き量を求めることをその要旨とする。
請求項4に記載の発明によれば、非載置面における複数の測定点からの反射波を用いて、その非載置面の平面方程式の係数が算出される。そして、その平面方程式の係数に基づいて非載置面の傾き量が求められる。測定者が任意の3点を指定する従来技術の場合、指定する3点の位置に応じて、求められる平面方程式の係数、すなわち非載置面の傾き量がばらつくことがある。これに対し、本発明では、反射波の信号強度に基づいて非載置面における複数の測定点を自動で抽出することが可能である。そして、それらの測定点での反射波を用いることにより、平面方程式の係数を正確に求めることができる。特に、非載置面における全ての測定点での反射波を用いて平面方程式の係数を求めることにより、測定点の位置に応じた算出誤差がなくなるため、非載置面の傾き量をより正確に求めることができる。
請求項5に記載の発明は、パルス励起型超音波顕微鏡を利用して、試料載置板に載置された被検査物の表面に超音波を照射し、得られた反射波に基づいて被検査物の音速を測定する音速測定装置であって、パルス励起されることによって超音波を被検査物に向けて照射するとともに、前記被検査物からの反射波を受信して電気信号に変換する超音波振動子と、前記超音波の照射点を二次元的に走査させる二次元走査手段と、前記超音波振動子で変換した信号に基づいて反射波の強度を検出する信号強度検出手段と、前記超音波の反射波の強度に基づいて、試料載置板における被検査物の非載置面を判定する判定手段と、前記非載置面における複数の測定点からの反射波を用いて、その非載置面の傾き量を検出する検出手段と、前記傾き量に基づいて前記被検査物の厚みを補正し、その補正した厚みに基づいてその被検査物の音速を算出する算出手段とを備えることを特徴とする音速測定装置をその要旨とする。
請求項5に記載の発明によれば、超音波振動子がパルス励起されることによって超音波が被検査物に向けて照射され、二次元走査手段によりその超音波の照射点が二次元的に走査される。このとき、超音波振動子により被検査物からの反射波が受信されて電気信号に変換され、信号強度検出手段によりその電気信号に基づいて反射波の強度が検出される。そして、判定手段によりその超音波の反射波の強度に基づいて試料載置板における被検査物の非載置面が判定され、その非載置面における複数の測定点からの反射波を用いて、検出手段により非載置面の傾き量が検出される。このようにすると、従来のように、測定者が被検査物の非載置面の測定点を指定するといった操作を行わなくても、その非載置面の傾き量を検出することができる。そして、算出手段により、その傾き量に基づいて被検査物の厚みが補正され、補正された厚みに基づいて被検査物の音速が正確に算出される。
以上詳述したように、請求項1〜4に記載の発明によると、被検査物が載置される試料載置板の表面の傾きを的確に求め、測定誤差を低減することができる音速測定方法を提供することができる。請求項5に記載の発明によると、被検査物が載置される試料載置板の表面の傾きを的確に求め、測定誤差を低減することができる音速測定装置を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は音速測定装置としての超音波画像検査装置を示す概略構成図である。
図1に示されるように、超音波画像検査装置1は、大別してパルス励起型超音波顕微鏡2と、A/Dボード3と、パーソナルコンピュータ(パソコン)4とから構成されている。
超音波顕微鏡2には、パルス発生回路11と、送受波分離回路12と、受信回路13と、トランスデューサ14と、X−Yステージ15と、エンコーダ(ENC)16と、コントローラ17X,17Yと、駆動モータ18X,18Yとが設けられている。
トランスデューサ14は、酸化亜鉛の薄膜圧電素子14aとサファイアロッドの音響レンズ14bとからなり、パルス発生回路11で発生される励起パルスにより薄膜圧電素子14aが振動して所定周波数帯域の超音波が音響レンズ14bを通して出力される。この音響レンズ14bにおける超音波は円錐状に収束され、水などの媒質19を介して試料載置板としてのガラス基板20の表面で焦点を結ぶようになっている。なお、トランスデューサ14としては、口径1.2mm、焦点距離1.5mm、中心周波数80MHz、帯域幅50〜105MHz(−6dB)の仕様のものを用いている。
また、トランスデューサ14の下方に、二次元走査手段としてのX−Yステージ15が設けられ、そのステージ15上にはガラス基板20が固定されている。そして、そのガラス基板20の上面に、被検査物としての生体組織21が載置される。なお、この生体組織21は、数μm程度(通常4μm〜10μm)の厚さにスライスされた凍結切片(生体組織切片)である。
X−Yステージ15は、生体組織21を二次元的に動かすためのステージ15X,15Yと、それぞれのステージ15X,15Yを駆動するモータ18X,18Yとを備えている。これらのモータ18X,18Yとしては、ステッピングモータやリニアモータが使用される。
各モータ18X,18Yにはそれぞれ対応してコントローラ17X,17Yが接続されており、該各コントローラ17X,17Yの駆動信号に応答してモータ18X,18Yが駆動される。これらモータ18X,18Yの駆動により、Xステージ15Xを連続走査(連続送り)するとともに、Yステージ15Yを間欠送りとなるよう制御する。そしてこの制御によりX−Yステージ15の高速走査が可能となっている。
また、本実施の形態においては、Xステージ15Xに対応してエンコーダ16が設けられ、エンコーダ16によりXステージ15の走査位置が検出される。具体的にいうと、走査範囲を300×300個の測定点(ピクセル)に分割した場合、1回のX方向(水平方向)の走査において300分割される。そして、各測定点の位置がエンコーダ16によって検出され、パソコン4に取り込まれる。パソコン4はそのエンコーダ16の出力に同期して駆動制御信号を生成して、その駆動制御信号をコントローラ17Xに供給する。コントローラ17Xは、この駆動制御信号に基づいてモータ18Xを駆動する。また、コントローラ17Yは、エンコーダ16の出力信号に基づきX方向の1ラインの走査が終了した時点でモータ18Yを駆動して、Yステージ15YをY方向に1ピクセル分移動させる。
さらに、コントローラ17Xは、駆動制御信号に同期してトリガ信号を生成してパルス発生回路11に供給する。これにより、パルス発生回路11において、そのトリガ信号に同期したタイミングで励起パルスが生成される。その励起パルスが送受波分離回路12を介してトランスデューサ14に供給され、該トランスデューサ14から超音波が照射される。
図2は、トランスデューサ14側から見たX−Yステージ15の平面図である。図2に示されるように、Xステージ15Xによるx方向への往復走査とYステージによるy方向への走査とを行うことにより、ガラス基板20上の生体組織21に対して超音波が二次元的に走査される。
図3には、本実施の形態における超音波の走査範囲Rの一例を示している。すなわち、超音波の走査範囲Rは、生体組織21に加えてガラス基板20の表面が露出している部分(ガラス面20a)を含むように設定される。そして、走査範囲Rの左上の隅の位置から走査が開始され、矢印で示すように、X方向及びY方向に二次元的に走査が順次行われる。
図1に示すトランスデューサ14の薄膜圧電素子14aは、送受波兼用の超音波振動子であり、生体組織21で反射した超音波(反射波)を電気信号に変換する。そして、その反射波の信号は送受波分離回路12及び受信回路13を介してA/Dボード3の検波回路28に供給される。
検波回路28は、超音波の反射波を検出するための回路であり、図示しないゲート回路、遅延回路、演算回路、BPF(バンドパスフィルタ)及びピークホールド回路などを含む。本実施の形態の検波回路28は、トランスデューサ14で受信した反射波信号のなかからガラス面20aまたは生体組織21の反射波信号を抽出する第1検波部28aと、反射波信号の信号強度を検出する信号強度検出手段としての第2検波部28bとを有する。超音波は、トランスデューサ14とガラス面20aまたは生体組織21との間で繰り返し反射される。そのため、検波回路28の第1検波部28aは、最初に得られる反射波信号を抽出するよう構成されている。また、第2検波部28bはその反射波信号の信号強度を検出する。そして、検波回路28は、パソコン4からの制御信号(図示略)に基づいて、第1検波部28aで抽出した反射波信号をA/D変換回路29に入力したり、第2検波部28bで検出した信号強度をA/D変換回路29に入力したりする。
パソコン4は、CPU31、インターフェース(I/F)32,33、高速フーリエ変換回路(FFT)34、メモリ35、記憶装置36、入力装置37、及び表示装置38を備え、それらはバス39を介して相互に接続されている。
CPU31は、メモリ35を利用して制御プログラムを実行し、装置全体を統括的に制御する。制御プログラムとしては、X−Yステージ15による二次元走査を制御するためのプログラムや、組織音速を算出するためのプログラムなどを含む。
インターフェース32は、A/Dボード3からの転送データ(A/D変換後の反射波信号など)を取り込むための通信ポート(例えば、USBポート)である。インターフェース33は、コントローラ17Xへの駆動制御信号を出力したり、エンコーダ16の出力信号を取り込んだりするための入出力ポートである。
高速フーリエ変換回路34は、A/Dボード3から入力される反射波信号をもとに、その反射波信号の周波数成分を得るためのフーリエ変換処理を行う回路である。
表示装置38は、例えば、LCDやCRTなどのカラーディスプレイであり、生体組織21の音速像や、各種設定の入力画面を表示するために用いられる。入力装置37は、キーボードやマウス装置などであり、ユーザからの要求や指示、パラメータの入力に用いられる。
記憶装置36は、磁気ディスク装置や光ディスク装置などであり、その記憶装置36には制御プログラム及び各種のデータが記憶されている。CPU31は、入力装置37による指示に従い、プログラムやデータを記憶装置36からメモリ35へ転送し、それを逐次実行する。なお、CPU31が実行するプログラムとしては、メモリカード、フレキシブルディスク、光ディスクなどの記憶媒体に記憶されたプログラムや、通信媒体を介してダウンロードしたプログラムでもよく、その実行時には記憶装置36にインストールして利用する。
本実施の形態の超音波画像検査装置1では、超音波顕微鏡2におけるガラス基板20の表面(ガラス面)20aを完全に平行に保つことは困難であるため、ガラス面20aの位置を補正計算して生体組織21の音速を測定するように構成している。具体的には、図3の走査範囲Rにおいて、ガラス基板20の表面が露出している領域、すなわち生体組織21の非載置面であるガラス面20aを判定して、そのガラス面20aにおける複数の測定点を自動的に抽出する。その後、それら測定点からの反射波信号をもとにガラス面20aの平面方程式を決定して、そのガラス面20aの傾き量を考慮して生体組織21の厚さ及び音速を求めるようにしている。
先ず、ガラス面20aにおける複数の測定点を自動的に抽出するための方法を説明する。
ガラス基板20の音響インピーダンスは生体組織21よりも大きいため、ガラス基板20の表面が露出したガラス面20aでの反射波の信号強度は生体組織21からの反射波よりも強くなる。従って、本実施の形態では、各測定点での反射波の信号強度に基づいて、生体組織21からの反射であるかガラス面20aからの反射であるかを判定する。
ここでは、ノイズなどの影響による誤判定を防止するために、図4に示すように、走査範囲Rをそれよりも小さい所定の正方形状の領域B(本実施形態では10×10の測定点P0,P1,P2,…からなるブロック)で区切るようにする。そして、各領域Bにおける反射波の信号強度の平均値に基づいて、その信号強度の最大となる位置がガラス面20a上の位置であると判定される。また、ガラス面20a上の位置と判定した測定点を基準点とし、その基準点での反射波形を参照波形として設定する。そして、超音波を二次元走査して取得した各測定点での反射波形と前記参照波形とを比較し、近似した反射波形が得られる領域をガラス面20aであると判定することにより、そのガラス面20a上の各測定点が抽出される。
ここで、ガラス面20aの任意の2点の反射波は、同じ波形(参照波形)となる。但し、ガラス面20aが傾いている場合にはトランスデューサ14からの距離が異なるため、図5に示すように、参照波形Srとガラス面20aにおける別の反射波形Sxとの間で位相差が生じる。従って、図6に示すように、ガラス面20aでの反射波形Sxを参照波形Srで規格化した強度スペクトルは、全ての周波数で1に近い値をとる。
一方、生体組織21がある部分では、生体組織21と水との音響インピーダンスが近いため、図7に示すように、生体組織21での反射波形Syがガラス面20aでの参照波形Srに比べて小さくなる。つまり、図8に示すように、生体組織21での反射波形Syを参照波形Srで規格化した強度スペクトルは、1よりも小さい値となる。また、生体組織21での反射波形Syは、組織表面の反射と背面の反射とが干渉して得られるため、強度ペクトルは平坦にならない。
従って、超音波を二次元走査して得られる各測定点の反射波形について、参照波形の強度ペクトルと比較することにより、その参照波形と近似した波形であるか否か判定することができる。そして、近似した波形である場合には、その測定点がガラス面20a上の位置にあるものと判定する。この判定により、走査範囲R内にあるガラス面20aの各測定点を自動的に抽出することができる。
次に、ガラス面20aの平面方程式を算出する方法について説明する。
本実施の形態では、先ず、ガラス面20a上の位置として抽出した各測定点P0,P1,P2,…に超音波を照射して各反射波信号が取得される。そして、それら反射波信号の周波数成分を得るためにフーリエ変換処理が施され、それぞれのフーリエ変換出力F0,F1,F2,…を用いて、測定点P0を基準にした規格化スペクトル(F1/F0),(F2/F0),…が求められる。
この規格化スペクトルに関連した複素平面(周波数に対する位相φの関係)より、基準点P0と測定点P1との間の傾きによって生じる時間差Δt1(=φ/2πf(但し、fは超音波の中心周波数))が求められる。そして、この時間差Δt1と媒質19(具体的には水)の音速Cとを用いて、基準点P0から測定点P1までのz方向の値Z1(=Δt1×C)が求められる。同様に、基準点P0と他の各測定点P2,…との時間差Δt2,…が求められ、各測定点P2,…のz方向の値Z2,…が求められる。
ガラス面20aの方程式は、z=ax+by+cであり、そのガラス面上の測定点(xi,yi)におけるz座標をziをとすると、
仮想平面からの誤差の2乗和ei は、
Figure 0004613269
となり、多数の測定点における誤差の2乗和を最小にする条件
Figure 0004613269
より、
Figure 0004613269
となる。この行列式(7)を使用して、ガラス面20aの平面方程式の係数a,b,cを求めることができる。この際、ガラス面20aでの測定点として自動的に抽出した全ての測定点P0,P1,P2,…でのz方向の値Z1,Z2…を用いることにより、平面方程式(各係数a,b,c)が精度よく決定される。
次に、生体組織21の音速を求める方法を説明する。
ガラス面20aが傾いていない場合、従来技術で説明した上記式(2)により生体組織21の厚さdを求めることができ、上記式(4)により組織音速Cを求めることができる。
一方、ガラス面20aが傾いている場合、そのガラス面20aの傾き量を考慮して生体組織21の厚さd及び音速Cが求められる。すなわち、生体組織21における所定の測定点での反射波信号は、その測定点でのZ軸方向の値(距離差分)に相当する位相だけずれているため、その位相分を補正することで、生体組織21の厚さd及び音速Cが正確に求められる。
詳述すると、ガラス面20a上の基準点P0からのZ軸方向の距離差分Δzが平面方程式を用いて求められ、その距離差分Δzを次式(8)に代入することにより位相のズレ量Δφが求められる。
Figure 0004613269
但し、fは信号強度の極小点の周波数である。
このズレ量Δφを補正した位相φを求めてそれを上記式(2),(4)に代入することで、傾き量である距離差分Δzを補正した最終的な厚みdと音速Cとが求められる。
次に、本実施の形態において、生体組織21の音速像を生成するためにCPU31が実行する処理例について、図9及び図10のフローチャートを用いて説明する。なお、図9は、ガラス面20aの平面方程式における係数a,b,cを算出するための処理であり、図10は、ガラス面20aの傾き量を考慮した音速像を生成するための処理である。
先ず、CPU31は、制御信号を出力することでコントローラ17X,17Yによってモータ18X,18Yを駆動し、X−Yステージ15による二次元走査を開始させ、エンコーダ16の出力に基づいて測定点の座標データを取得する。またこのとき、励起パルスがトランスデューサ14に供給されると、トランスデューサ14から超音波が照射され、反射波の信号強度が検波回路28の第2検波部28bで検出される。そして、CPU31は、A/D変換回路29で変換されたデジタルデータをインターフェース32を介して取り込み、そのデータを各測定点での反射波の信号強度として座標データに関連付けてメモリ35に記憶させる(ステップ100)。
ステップ100において、走査範囲Rにある全ての測定点での反射波の信号強度を取得した後、各測定点のなかから信号強度が最も大きかった測定点を抽出する(ステップ110)。なお、このステップ110では、10×10の測定点からなるブロックB毎に平均値が求められ、その値が最大となるブロックBの任意の測定点がガラス面20a上の位置にある基準点として抽出される。
CPU31は、その基準点に対応する位置にX−Yステージ15を駆動し、その駆動により超音波を走査して基準点での参照波形を取得する(ステップ120)。ここで、ガラス面20a上の基準点に向けて超音波が照射されると、その超音波の反射波信号が検波回路28の第1検波部28aで抽出された後、A/D変換回路29でデジタルデータに変換される。CPU31は、その反射波信号をインターフェース32を介して取り込み、高速フーリエ変換回路34に入力する。高速フーリエ変換回路34では、その反射波信号の周波数成分を得るためのフーリエ変換処理が行われる。CPU31は、その高速フーリエ変換回路34の出力(フーリエ変換出力)を取り込み、それを参照波形のデータとしてメモリ35に記憶させる。
CPU31は、X−Yステージ15の駆動により超音波を二次元走査して、各測定点の反射波信号を取得する(ステップ130)。ここでも、各測定点の反射波信号が高速フーリエ変換回路34でフーリエ変換され、フーリエ変換出力が測定点の座標データに関連付けられてメモリ35に記憶される。
判定手段としてのCPU31は、各測定点でのフーリエ変換出力を参照波形のデータで規格化することで規格化スペクトルのデータを算出し、その規格化スペクトルに基づいて測定点がガラス面20a上の位置であるか否かを判定する。この判定を全ての測定点について行うことで、CPU31は、ガラス面20a上の測定点を全て抽出して、それら測定点の座標データを取得する(ステップ140)。
検出手段としてのCPU31は、抽出した各測定点の反射波形のデータに基づいて、ガラス面20aの傾き量を検出する(ステップ150)。具体的には、CPU31は、抽出した測定点について、その反射波信号のフーリエ変換出力と参照波形のフーリエ変換出力との比を演算することで規格化スペクトルを求める。そして、CPU31は、規格化スペクトルの周波数成分fと位相成分φとから時間差を求め、その時間差と既知の音速(具体的には水の音速)とから測定点でのz方向の値(傾き量)を算出する。ここでは、ガラス面20a上の測定点として抽出した全ての測定点についてz方向の値を算出する。その後、CPU31は、各測定点の座標データとその測定点での傾き量に基づいて、誤差が最小となる平面方程式の各係数a,b,cを算出し、それら係数a,b,cのデータをメモリ31に記憶させる。
上述した図9の処理が終了した後、CPU31は図10の処理を開始する。
CPU31は、コントローラ17X,17Yの制御によってモータ18X,18Yを駆動し、X−Yステージ15による二次元走査を開始させ、エンコーダ16の出力に基づいて測定点の座標データを取得する。(ステップ200)。このとき、励起パルスがトランスデューサ14に供給されると、トランスデューサ14から超音波が照射され、反射波信号が検波回路28の第1検波部28aで検出される。
CPU31は、検出された反射波信号をA/D変換回路29及びインターフェース32を介して取り込み、その反射波信号を高速フーリエ変換回路34に入力する。高速フーリエ変換回路34では、その反射波信号の周波数成分を得るためのフーリエ変換処理が行われる。CPU31は、その高速フーリエ変換回路34の出力(フーリエ変換出力)を取り込み、メモリ34に記憶させる(ステップ210)。
CPU31は、図9のステップ150で求めたガラス面20aの平面方程式を使用して、測定点の座標データに対応するz方向の傾き量を求める(ステップ220)。
算出手段としてのCPU31は、基準点での反射波信号と測定点での反射波信号との時間差、反射波信号の強度、位相差などから測定点での生体組織21の厚みdを算出する(ステップ230)。このとき、測定点での傾き量を考慮して、ガラス面20aの傾きによる影響が除去され、正確な厚みdが算出される。その後、CPU31は、算出した厚みdから測定点での音速Cを求め、その音速Cを測定点の座標データと関連付けてメモリ35に記憶させる(ステップ240)。
画像生成手段としてのCPU31は、算出した音速Cに基づいて音速像を生成するための画像処理を行う(ステップ250)。すなわち、CPU31は、音速Cを用いてカラー変調処理を行い、音速Cの大きさに応じた画像データを生成し、該画像データをメモリ35に記憶させる。
CPU31は、全ての測定点での処理が終了し、1画面分の画像データが取得されたか否かを判断する(ステップ260)。ここで、全データが取得されていない場合、CPU31は、ステップ200に戻って、ステップ200〜260の処理を繰り返し実行し、全データが取得された場合には、該データを表示装置38に転送して該データに応じた音速像を表示させた後、図10の処理を終了する。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施の形態の超音波画像検査装置1によれば、反射波の信号強度に基づいて、ガラス基板20における生体組織21の非載置面、すなわち基板表面が露出したガラス面20aを判定することができる。そのため、従来技術のように、測定者がガラス面20aにおける測定点を指定するといった操作を行わなくても、そのガラス面20aの傾き量を検出することができ、組織音速Cを迅速に測定することができる。よって、生体組織21の術中診断に適したものとなる。
(2)本実施の形態の超音波画像検査装置1の場合、ガラス面20aにおける全ての測定点が抽出され、該各測定点での反射波信号を用いて平面方程式の係数a,b,cが求められる。このようにすれば、従来方法のような測定点P0,P1,P2の位置に応じた算出誤差(図12参照)は、生じることがない。その結果、ガラス面20aの凹凸を考慮した傾き量を正確に求めることができる。
(3)本実施の形態の超音波画像検査装置1の場合、走査範囲を10×10の測定点からなる領域Bに区分し、その領域Bにおける反射波の信号強度の平均値に基づいて、その値が最大となる領域をガラス面20a上の位置であると判定するようにした。つまり、ここでは1つ1つの測定点P0,P1,…ごとに反射波の信号強度を求めて比較を行うのではなく、ある程度エリアを広げてそれを行っている。このようにすれば、ノイズなどの影響によって生体組織21表面での測定点をガラス面20a上の位置であると誤判定することを確実に防止することができる。
(4)本実施の形態の超音波画像検査装置1の場合、各測定点での反射波信号をフーリエ変換することにより得られた強度スペクトルを比較することにより、ガラス面20aからの反射波形か否かを的確に判定することができる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、信号強度が最大となるガラス面20a上の基準点の検出時、ガラス面20a上の各測定点の抽出時、生体組織21の厚さdや音速Cの算出時などのそれぞれの処理タイミングで超音波の二次元走査を行うよう構成していたが、これに限定されるものではない。例えば、パソコン4に内蔵されるメモリ35の記憶容量が大きい場合には、1回の二次元走査によって得られる各測定点での反射波信号及び信号強度のデータを全てメモリ34に記憶しておき、それらデータを利用して、ガラス面20a上の基準点の検出、ガラス面20a上の各測定点の抽出、生体組織21の厚さdや音速Cの算出といった各処理を行うように構成してもよい。
具体的な処理例として、CPU31は、検波回路28の第1検波部28aが抽出した反射波信号を取り込み、測定点の座標データに関連付けてメモリ35に記憶させるとともに、検波回路28の第2検波部28bが検出した信号強度を取り込み、測定点の座標データに関連付けてメモリ35に記憶させる。そして、CPU31は、メモリ35に記憶させた各測定点での信号強度を読み出し、信号強度が最大である基準点を抽出する。さらに、CPU31は、その基準点と各測定点との反射波信号をメモリ35から読み出して、それらを比較することでガラス面20aを判定するとともに、各反射波信号を利用してガラス面20aの平面方程式の各係数a,b,cを算出する。また、CPU31は、各測定点の反射波信号をメモリ35から読み出して、その反射波信号に基づいて測定点での傾き量を算出し、さらにその傾き量を考慮して測定点での厚みdや音速Cを算出する。そして、CPU31は、算出した音速Cに基づいて画像データを生成し、その画像データを表示装置38に転送することで音速像を表示させる。このように構成すれば、超音波の二次元走査にかかる処理時間を削減できるので、生体組織21の音速像を迅速に生成することが可能となる。
・上記実施の形態では、ガラス面20a上の基準点を検出するために走査範囲Rにおける全ての測定点(300×300のピクセル)の反射波の信号強度を取得するものであったが、これに限定されるものではない。具体的には、走査範囲Rの一部分を検出領域として設定し、その領域のみを走査することで各反射波の信号強度を取得する。そして、信号強度が最大となるガラス面20a上の基準点を検出するとともに、その検出領域の反射波信号に基づいてガラス面20aの平面方程式を算出する。このように構成しても、超音波の走査時間を短縮することができ、生体組織21の音速像を迅速に生成することができる。
また、ガラス面20aにおける測定点が多くなりすぎると演算のための処理負荷が増大するため、処理負荷や演算誤差を考慮した適切な測定点を抽出(例えば、ガラス面20a上の測定点を1つおきに抽出)して、平面方程式の係数a,b,cを算出するように構成してもよい。
・上記実施の形態では、超音波画像検査装置1を利用して、被検査物としての生体組織21の音速を測定するものであったが、それ以外に、例えば樹脂表面などの音速を測定してもよい。
・上記実施の形態では、フーリエ変換処理を行う高速フーリエ変換回路34がパソコン4に設けられていたが、外部のA/Dボード3に設けてもよい。また、A/Dボード3としては、パソコン4内部に搭載可能なボードを用いてもよい。
・上記実施の形態の超音波画像検査装置1では、カラー変調した音速像を得て可視化するものであったが、それ以外に輝度変調した音速像を得て可視化してもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項3において、前記反射波の信号をフーリエ変換し、それにより得られた強度スペクトルに基づいて、前記近似した反射波形であるか否かを判定することを特徴とする記載の音速測定方法。
(2)請求項4において、前記非載置面の平面方程式の係数は、各測定点において仮想平面からの誤差の二乗和が最小となる条件により求められることを特徴とする記載の音速測定方法。
(3)請求項1乃至3のいずれか1項において、前記超音波の走査範囲は、前記被検査物の表面に加えて前記試料載置板の表面が露出した非載置面を含むように設定されることを特徴とする音速測定方法。
(4)請求項5に記載の音速測定装置と、前記被検査物の音速に基づいて音速像を生成する処理を行う画像生成手段と、前記音速像を表示するための表示装置とを備えることを特徴とする超音波画像検査装置。
(5)上記(4)において、前記被検査物は生体組織であり、前記表示装置に表示した音速像に基づいて生体組織診断を行うことを特徴とする超音波画像検査装置。
(6)上記(4)において、前記画像生成手段は、算出した被検査物の音速の大きさに応じてカラー変調した画像データを生成し、その画像データにより、前記音速の大きさに応じて色分けされた音速像を前記表示装置に表示することを特徴とする超音波画像検査装置。
本発明を具体化した一実施の形態の超音波画像検査装置を示す概略構成図。 トランスデューサ側から見たX−Yステージの平面図。 超音波の走査範囲を示す説明図。 信号強度の平均値を算出するためのブロックを示す説明図。 ガラス面での反射波形を示す説明図。 ガラス面での反射波形の強度スペクトルを示す説明図。 生体組織表面での反射波形を示す説明図。 生体組織表面での反射波形の強度スペクトルを示す説明図。 平面方程式における各係数の算出処理を示すフローチャート。 音速像の生成処理を示すフローチャート。 従来のパルス励起型超音波顕微鏡での測定方法を示す模式図。 (a),(b)はガラス面の傾きを補正した算出例の説明図。
符号の説明
1…音速測定装置としての超音波画像検査装置
2…パルス励起型超音波顕微鏡
14a…超音波振動子としての薄膜圧電素子
15…二次元走査手段としてのX−Yステージ
20…試料載置板としてのガラス基板
20a…非載置面としてのガラス面
21…被検査物としての生体組織
28b…信号強度検出手段としての第2検波部
31…判定手段、検出手段、及び算出手段としてのCPU

Claims (5)

  1. パルス励起型超音波顕微鏡を利用して、試料載置板に載置された被検査物の表面に超音波を照射し、得られた反射波に基づいて被検査物の音速を測定する音速測定方法であって、
    前記超音波の反射波の強度に基づいて、試料載置板における被検査物の非載置面を判定するステップと、
    前記非載置面の傾き量を検出するステップと、
    前記傾き量に基づいて前記被検査物の厚みを補正し、その補正した厚みに基づいてその被検査物の音速を算出するステップと
    を含むことを特徴とする音速測定方法。
  2. 前記試料載置板を超音波で二次元走査して反射波の強度が最大となる位置を、前記非載置面上の位置であると判定することを特徴とする請求項1に記載の音速測定方法。
  3. 前記反射波の強度が最大となる位置での超音波の反射波形と近似した反射波形が得られる領域を、前記非載置面であると判定することを特徴とする請求項2に記載の音速測定方法。
  4. 前記非載置面における複数の測定点からの反射波を用いて、その非載置面の平面方程式の係数を算出し、その平面方程式の係数に基づいて前記非載置面の傾き量を求めることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の音速測定方法。
  5. パルス励起型超音波顕微鏡を利用して、試料載置板に載置された被検査物の表面に超音波を照射し、得られた反射波に基づいて被検査物の音速を測定する音速測定装置であって、
    パルス励起されることによって超音波を被検査物に向けて照射するとともに、前記被検査物からの反射波を受信して電気信号に変換する超音波振動子と、
    前記超音波の照射点を二次元的に走査させる二次元走査手段と、
    前記超音波振動子で変換した信号に基づいて反射波の強度を検出する信号強度検出手段と、
    前記超音波の反射波の強度に基づいて、試料載置板における被検査物の非載置面を判定する判定手段と、
    前記非載置面における複数の測定点からの反射波を用いて、その非載置面の傾き量を検出する検出手段と、
    前記傾き量に基づいて前記被検査物の厚みを補正し、その補正した厚みに基づいてその被検査物の音速を算出する算出手段と
    を備えることを特徴とする音速測定装置。
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