JP2006077903A - ふっ素樹脂製オイルシール - Google Patents
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Abstract
【課題】金属補強環同士及び補強環とシールリップ外周水平端部との間の隙間からオイルが侵入し、オイル漏れを生ずる。
【解決手段】全体がふっ素樹脂で成形され、主としてガータースプリングを包被する部分である包被部とシールリップを構成するリップ本体部とから絞り成形加工により成形されオイルシール本体と、リップ本体部の内周端部付近において外周部を包被されたガータースプリングと、L型金属補強環とからなり、オイルシール本体の固定部分をL型金属補強環のフランジ部を挟んで接着剤で接着固定することにより、オイル漏れを確実に防止する。
【選択図】図1
【解決手段】全体がふっ素樹脂で成形され、主としてガータースプリングを包被する部分である包被部とシールリップを構成するリップ本体部とから絞り成形加工により成形されオイルシール本体と、リップ本体部の内周端部付近において外周部を包被されたガータースプリングと、L型金属補強環とからなり、オイルシール本体の固定部分をL型金属補強環のフランジ部を挟んで接着剤で接着固定することにより、オイル漏れを確実に防止する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ふっ素樹脂製オイルシール、特に環状のふっ素樹脂板にその外周から内周にかけてスリットを切り込んで、そのスリット内にガータースプリングを装填してシールリップを形成したオイルシールに関するものである。
従来、環状のふっ素樹脂板にその外周から内周にかけて内周端部をわずかに切り残して環状にスリットを切り込んで、そのスリット内にガータースプリングを装填してシールリップ部を形成し、このオイルシール本体外周端部の水平フランジ状を成す固定シール部を内外のL型金属補強環のフランジ部で加圧挟着したオイルシールが知られている。
このオイルシールは、シールリップ全体を耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性、耐蝕性等に優れたふっ素樹脂で成形され、しかもスリット内に装填されたガータースプリング全体がふっ素樹脂板で密封包被されるため、薬品や水分による腐食やゴミの付着が防止される点において、従来のシールリップの外周部にガータースプリングを装填したゴム製オイルシールに比べて性能的に優れており、とりわけ耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性、耐蝕性を有するふっ素ゴムを使用したオイルシールに比べて材料コストが低減でき、また加硫成形の工程を要しない点で製造コストを低減できるので有利であるが、オイル漏れする欠点を有している。
従来のふっ素樹脂製シールリップではその外周水平端部の固定シール部を内外のL型金属補強環のフランジ部で加圧挟着しているが、内側の金属補強環を外側の金属補強環の内周部に微塵の隙間もなく完全に密着して嵌め込むのは製造上(寸法精度や成型時のひずみの問題)及び加工上(嵌め込み時の加工ひずみの問題)ほとんど不可能であると共に、同様に内外の金属補強環とこれに挟まれたシールリップの固定シール部との間にも隙間を生じ、その結果内外の金属補強環の周壁部間及び内側の金属補強環のフランジ部とオイルシール本体の固定シール部間の隙間からオイルが侵入し、外側の金属補強環のフランジ部とオイルシール本体の固定シール部との隙間を伝わって外部に漏れ出すことにより、密封対象部間にオイル漏れを生ずることがしばしば見られた。
本発明は、オイル漏れを防止するために、オイルシール本体の固定部をL型金属補強環のフランジ部を挟んで接着剤で接着固定することにより、オイル漏れを確実に防止することを最も主要な特徴とする。
本発明では、オイルシール本体の固定部分をL型金属補強環のフランジ部を挟んで接着剤で接着固定することにより、極めて安価で簡単な加工をもって、確実にオイル漏れを防止することができ、しかもオイルシール本体と一個のL型金属補強環の2部材のみで構成できるので、部材点数が少なく、製造コストを大幅に低減することができる。
凹部に嵌合して接着剤により接着固定したシーリング部により、金属補強環をハウジングに嵌合した時にその嵌合部における漏れを防止するシーリング材として機能すると共に、ハウジングに嵌合させたときにこのシーリング部がハウジングと金属補強環の周壁部に挟まれているため、オイルシール本体の固定シール部が万一剥がれてもオイルシール本体全体が脱落しないように脱落を止める部分として機能する。
内外の金属補強環同士とこれらのフランジ部間に挟まれたシールリップの外周水平端部との隙間からオイルが侵入し、密封対象部間にオイル漏れを生ずることを防止するという目的を、極めて安価で簡単な加工をもって実現した。
オイルシール本体1は全体がふっ素樹脂で成形され、主としてガータースプリング2を包被する部分である包被部3とシールリップを構成するシールリップ4aとから絞り成形加工により成形されている。
このオイルシール本体1の製造方法は、特開昭53−109062号公報に記載された製造方法と同様に、まず円筒状に成形されたふっ素樹脂素材を適度な厚みに輪切りし、得られた円環状のシール基板Kの外周から内周にかけて厚み部分をその内周端部をわずかに切り残して環状にスリットSを切り込み、このスリットSにより、内周端で相互に連結された薄肉の包被部3とシールリップとして適正な厚肉のリップ本体部4とを形成する(図4)。
次いで、スリットS内にガータースプリング2を装填し、リップ本体部4の内周端部付近において図1示すようにガータースプリング2の外周の大部分を包被部3で包むように絞り成形すると共に、包被部3とリップ本体部4の内周側をシールリップ4aを構成する部分として適正な角度に斜め内向きに立ち上げ、内周側はオイルシール本体1の固定シール部3a,4bとして水平フランジ状に成形する。
オイルシール本体1の固定シール部3a,4bは、その内面に接着剤を接着させるための表面処理(ふっ素樹脂は離形性に優れ接着剤で接着し難いため、接着表面のふっ素成分を除去する処理)、例えばナトリウム・ナフタリン法等の表面処理を行った後、L型金属補強環5のフランジ部5aを挟んで接着強度、耐熱性、耐薬品性、耐蝕性に優れた接着剤、例えばエポキシ系接着剤で接着固定されている。
これによって、オイルシール本体1の固定シール部3a,4bは、接着剤によりL型金属補強環5のフランジ部5aに隙間なく密封状に固着され、この部分においてオイルの侵入を完全に阻止することになる。
従って、このオイルシールを用いることによって、オイル漏れを確実に防止することが可能となる。
図2は、高圧仕様の場合に用いる本発明のオイルシールの実施例を示したもので、金属補強環5のフランジ部5aの内周側が上方に鉤型に折曲され、その折曲部5a’の内周部に環状のバックアップリング6がその外周部の鉤型折曲部6aの外周面において密に嵌合されており、このバックアップリング6の内周部6bはシールリップ4aの内周面に沿って斜め上向きに立ち上がっていて、シールリップ4aの外周面に高圧が作用してこれが内周側に押圧変形しようとするのを抑えるようになっている。
図3は、この発明のさらに他の実施例を示したもので、リップ本体部4の固定シール部4aの外周端部を金属補強環5の周壁部5bの外周面よりも外側にはみ出すように拡張して成形し、このはみ出した外周端部を絞り成形により周壁部5bの下部に設けた環状の凹部5cに嵌合して接着剤により接着固定し、この嵌合した外周端部をシーリング部4cとして構成し、これによって金属補強環5をハウジングに嵌合した時にその嵌合部における漏れを防止するシーリング材として機能させると共に、ハウジングに嵌合させたときにこのシーリング部4cがハウジングと金属補強環5の周壁部5bに挟まれているため、オイルシール本体1の固定シール部3a,4bが万一剥がれてもオイルシール本体1全体が脱落しないように脱落を止める部分として機能するように構成されている。
従って、凹部5cに嵌合固定したときのシーリング部4cの外径は、金属補強環5の周壁部5bの外径よりも若干大きくなる程度(ハウジングに密に嵌合可能)にほぼ面一に形成されている。
耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性、耐蝕性、耐細菌性等を要求される食品加工機、薬品製造機器、エンジンのクランクシール等のシール部分に適用できる。
1 オイルシール本体
2 ガータースプリング
3 包被部
3a 固定シール部
4 リップ本体部
4a シールリップ
4b 固定シール部
4c シーリング部
5 金属補強環
5a フランジ部
5b 周壁部
5c 凹部
6 バックアップリング
6a 鉤型折曲部
6b 内周部
2 ガータースプリング
3 包被部
3a 固定シール部
4 リップ本体部
4a シールリップ
4b 固定シール部
4c シーリング部
5 金属補強環
5a フランジ部
5b 周壁部
5c 凹部
6 バックアップリング
6a 鉤型折曲部
6b 内周部
Claims (2)
- 全体がふっ素樹脂で成形され、互いに内周端で連結された環状板からなるガータースプリングの包被部とシールリップを構成するリップ本体部とを有し、内周側に斜め内向きに立ち上げたシールリップ部を、かつ外周側に水平フランジ状の固定シール部を形成したオイルシール本体と、前記リップ本体部と前記包被部との間の内周端部付近に装填されたガータースプリングと、L型金属補強環とからなり、前記オイルシール本体の固定シ−ル部は前記L型金属補強環のフランジ部を挟んで接着剤で接着固定されているふっ素樹脂製オイルシール。
- 全体がふっ素樹脂で成形され、互いに内周端で連結された環状板からなるガータースプリングの包被部とシールリップを構成するリップ本体部とを有し、内周側に斜め内向きに立ち上げたシールリップ部を、かつ外周側に水平フランジ状の固定シール部を形成したオイルシール本体と、前記リップ本体部の内周端部付近において外周部を包被されたガータースプリングと、周壁部の下部に環状の凹部を設けたL型金属補強環とからなり、前記オイルシール本体の固定シール部は前記L型金属補強環のフランジ部を挟んで接着剤で接着固定され、かつ前記固定シール部の外周端部は前記L型金属補強環の周壁部の凹部に嵌合して接着剤により接着固定され、この外周端部をシーリング部として構成したふっ素樹脂製オイルシール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004263357A JP2006077903A (ja) | 2004-09-10 | 2004-09-10 | ふっ素樹脂製オイルシール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004263357A JP2006077903A (ja) | 2004-09-10 | 2004-09-10 | ふっ素樹脂製オイルシール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006077903A true JP2006077903A (ja) | 2006-03-23 |
Family
ID=36157527
Family Applications (1)
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JP2004263357A Pending JP2006077903A (ja) | 2004-09-10 | 2004-09-10 | ふっ素樹脂製オイルシール |
Country Status (1)
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JP2002276819A (ja) * | 2001-03-15 | 2002-09-25 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | オイルシール |
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-
2004
- 2004-09-10 JP JP2004263357A patent/JP2006077903A/ja active Pending
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