JPWO2009017022A1 - シール装置 - Google Patents

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Abstract

エラストマにより環状に成形された外装シール部材20と、回転軸Cの外周を囲繞する態様でハウジング孔Bに配置することにより外装シール部材20の嵌着部21をハウジング孔Bの内周面に圧接させる補強環10と、補強環10の内部に装着されるリテーナ40と、一端部が補強環10の内部においてリテーナ40と補強環10との間に挟持され、かつ他端部が回転軸Cの外周面に圧接される補助シール部材30とを備え、リテーナ40及び補強環10の間に、リテーナ40を補強環10の内部に装着する場合には弾性的に変形してこれを許容する一方、互いの間に補助シール部材30を挟持した場合に弾性的に復元してリテーナ40の脱落を阻止する弾性舌片42及び係合部13を設けている。

Description

本発明は、ハウジング孔と軸との間に介在されるシール装置に関するものである。
例えば、冷房装置に設けられる冷凍機においては、図12に示すように、コンプレッサの回転軸1と、ハウジング2のハウジング孔2aとの間にシール装置が設けられている。このシール装置は、ハウジング2の内部に封入された冷媒ガスや冷凍機油等の流体が、ハウジング2と回転軸1との隙間から外部に漏出するのを防止するためのもので、補強環3、外装シール部材4、補助シール部材5及びリテーナ6を備えている。
補強環3は、金属によって構成された円筒状部材であり、回転軸1の外径よりも大きな内径を有し、かつハウジング孔2aの内径よりも小さい外径を有して構成されている。補強環3には、その先端部を中心部側に向けて略直角に屈曲することによって挟持基部3aが構成されている。
外装シール部材4は、ゴム状の弾性体であるエラストマによって成形されたもので、補強環3の外周部を覆うように設けられた嵌着部4aと、補強環3の一端部から延設されたシールリップ部4bとを有している。嵌着部4aは、ハウジング孔2aの内径よりも大きな外径に成形されている。シールリップ部4bは、延在端部の内径が回転軸1の外径よりも小さくなるようにテーパの円筒状に構成されている。この外装シール部材4は、加硫接着によって補強環3と一体的に構成されている。
補助シール部材5は、筒状を成すシールリップ部5aと、シールリップ部5aの一端部から径外方向に向けて延在するフランジ部5bとを有したもので、エラストマよりも剛性を有した合成樹脂材によって成形されている。シールリップ部5aの内径は、回転軸1の外径よりも小さく構成されている。
リテーナ6は、補強環3の内部に装着されるもので、金属により成形されている。このリテーナ6には、内筒部6a及び挟持部6bが設けられている。内筒部6aは、補強環3の内径よりも小さい外径に構成された円筒状部分である。挟持部6bは、円筒状部分の一端部から中心部に向けて延在した円板状部分であり、その中心部に回転軸1を挿通するに十分な挿通孔を有している。このリテーナ6は、補助シール部材5が配置された状態で補強環3の内部に装着され、挟持部6bと補強環3の挟持基部3aとの間において補助シール部材5のフランジ部5bを挟持している。
上記のように構成されたシール装置では、外装シール部材4のシールリップ部4bがハウジング2の内部に向かう態様でハウジング孔2aに装着され、さらにその中心部に回転軸1が挿入される。この状態においては、補強環3によって外装シール部材4の嵌着部4aがハウジング孔2aの内周面に圧接される。一方、外装シール部材4におけるシールリップ部4bの先端部が回転軸1の外周面に圧接される。さらに、補助シール部材5におけるシールリップ部5aの内周面が回転軸1の外周面に圧接されるとともに、このシールリップ部5aによって外装シール部材4におけるシールリップ部4bの先端部が内周側から支承される。
これらの結果、ハウジング2に形成したハウジング孔2aとコンプレッサの回転軸1との間の隙間が外装シール部材4及び補助シール部材5によって密封され、ハウジング2の内部から冷媒ガスや冷凍機油等の流体が外部に漏出する事態を防止することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−305773号公報(図1)
ところで、上記のようなシール装置においてそのシール効果を確保するには、補強環3とリテーナ6との間にフランジ部5bを確実に挟持して補助シール部材5の配置位置を規定する必要がある。すなわち、補助シール部材5は、シールリップ部5aによってシールリップ部4bの先端部を支承するものであり、その位置がずれた場合、回転軸1の外周面とシールリップ部4bとの間のシール効果に影響を及ぼす虞れがあるためである。
このため従来では、補強環3の内部にリテーナ6を装着した後に、補強環3の開口端部を内方側に向けて屈曲させ(いわゆる「カシメ」)、この補強環3の屈曲部分3bによって保持されたリテーナ6と挟持基部3aとの間に補助シール部材5のフランジ部5bを挟持することにより補助シール部材5の位置ずれを防止するようにしている。
こうしたシール装置によれば、新たな部品を要しないため、部品点数の増大に起因した製造コストの増大を招来することなく、シール効果が低下する事態を防止することが可能となる。しかしながら、補強環3の開口端部は、リテーナ6を内部に装着する以前に予めカシメておくことができない。従って、シール装置を組み立てる場合には、補強環3の内部にリテーナ6を装着した後、都度補強環3をカシメて屈曲部分3bを構成しなければならない。この結果、組立作業が煩雑化するばかりでなく、組立工程が増えることに起因して製造コストが増大する要因となる。
本発明の目的は、上記実情に鑑みて、組立作業の煩雑化や製造コストの増大を招来することなく、補助シール部材の位置ずれに起因したシール効果の低下を防止することのできるシール装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係るシール装置は、エラストマにより環状に成形され、ハウジング孔に嵌合される嵌着部と軸の外周面に圧接されるシールリップ部とを有した外装シール部材と、環状を成し、外周に前記外装シール部材の嵌着部を保持するとともに、先端部から前記外装シール部材のシールリップ部を延在させ、軸の外周を囲繞する態様でハウジング孔に配置することにより前記外装シール部材の嵌着部をハウジング孔の内周面に圧接させる補強環と、前記補強環の内部に装着されるリテーナと、一端部が前記補強環の内部において前記リテーナと前記補強環との間に挟持され、かつ他端部が軸の外周面に圧接される補助シール部材とを備え、前記リテーナ及び前記補強環の間に、前記リテーナを前記補強環の内部に装着する場合には弾性的に変形してこれを許容する一方、互いの間に前記補助シール部材を挟持した場合に弾性的に復元して他方に係合し、前記補強環からの前記リテーナの脱落を阻止する弾性係合手段を設けたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係るシール装置は、上述した請求項1において、前記補強環は、筒状を成す装着部を有したものであり、前記リテーナは、前記補強環との間に前記補助シール部材の一端部を挟持する挟持部を有した筒状を成すものであり、前記弾性係合手段は、前記補強環において装着部に隣接する部位に構成し、前記装着部の内径よりも小さい内径を有した係合部と、前記リテーナにおいて挟持部の外周縁となる部位から延在した複数の弾性舌片とを備え、さらに前記複数の弾性舌片は、無負荷状態においては前記係合部の内径よりも大きな外接円を構成する一方、互いに内方に向けて弾性変形した場合には前記係合部の内径よりも小さい外接円を構成し、前記補強環と前記リテーナとの間に前記補助シール部材を挟持する場合に前記補強環の係合部を経て装着部に配置されるものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係るシール装置は、上述した請求項1において、前記補強環は、筒状を成す装着部を有したものであり、前記リテーナは、前記補強環との間に前記補助シール部材の一端部を挟持する挟持部と、前記装着部に挿通可能となる外径寸法に構成した内筒部とを有した筒状を成すものであり、前記弾性係合手段は、前記補強環の装着部に隣接する部位から内方に向けて突設し、無負荷状態においては前記内筒部の外径よりも小さい内接円を構成する一方、外方に向けて弾性変形した場合に前記内筒部の外径よりも大きい内接円を構成する弾性突部を備えて構成したものであり、前記補強環と前記リテーナとの間に前記補助シール部材を挟持する場合に前記リテーナの内筒部が弾性突部を経て装着部に配置されるものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係るシール装置は、上述した請求項1において、前記弾性係合手段は、前記補強環において前記リテーナを装着する開口の端部に構成したことを特徴とする。
本発明によれば、リテーナと補強環との間に、リテーナを補強環の内部に装着する場合には弾性的に変形してこれを許容する一方、互いの間に補助シール部材を挟持した場合に弾性的に復元して他方に係合し、補強環からのリテーナの脱落を阻止する弾性係合手段を設けている。この弾性係合手段は、リテーナや補強環に直接構成することが可能であるため、新たな部品を要せずとも補助シール部材の位置ずれを防止することができ、シール効果を確保する場合にも部品点数の増大に起因した製造コストの増大を招来することがない。しかも、弾性係合手段は、補強環の内部にリテーナを装着する以前においても補強環やリテーナに予め構成しておくことが可能である。従って、シール装置を組み立てる場合には、単に補強環の内部にリテーナを装着すればリテーナの脱落を防止することができ、組立作業が煩雑化する事態や組立工程が増えることに起因した製造コストの増大を招来する虞れがなくなる。
図1は、本発明の実施例1であるシール装置の断面側面図である。 図2は、図1に示したシール装置を適用した軸受部分の上半部を示す断面側面図である。 図3は、図1に示したシール装置の分解断面側面図である。 図4は、図1に示したシール装置に適用する内部装着体を弾性舌片側から見た図である。 図5は、図1に示したシール装置の組立過程を示す要部断面側面図である。 図6は、本発明の実施例2であるシール装置の断面側面図である。 図7は、図6に示したシール装置に分解断面側面図である。 図8は、本発明の実施例3であるシール装置の断面側面図である。 図9は、図8に示したシール装置の分解断面側面図である。 図10は、図8に示したシール装置に適用する補強環を弾性突部側から見た図である。 図11は、図8に示したシール装置の組立過程を示す要部断面側面図である。 図12は、従来のシール装置を示した断面側面図である。
符号の説明
10 補強環
11 装着部
13 係合部
20 外装シール部材
21 嵌着部
22 シールリップ部
30 補助シール部材
40 リテーナ
41 挟持部
42 弾性舌片
42a 外接円
140 リテーナ
141 挟持部
142 弾性舌片
142d 外接円
210 補強環
211 装着部
213 弾性突部
213a 内接円
220 外装シール部材
221 嵌着部
222 シールリップ部
230 補助シール部材
240 リテーナ
241 挟持部
242 内筒部
A ハウジング
B ハウジング孔
C 回転軸
以下に添付図面を参照して、本発明に係るシール装置の好適な実施例について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1であるシール装置を示したものである。ここで例示するシール装置は、図2に示すように、カーエアコン用のコンプレッサにおいてハウジングAに設けたハウジング孔Bと回転軸Cとの間に介在させることにより、ハウジングAの内部(図2中において右側)に封入された冷媒ガスや冷凍機油等の流体が、ハウジングAと回転軸Cとの隙間からハウジングAの外部(図2中において左側)に漏出するのを防止するためのものである。図1〜図3に示すように、このシール装置は、補強環10、外装シール部材20、補助シール部材30、リテーナ40を備えている。
補強環10は、装着部11、挟持基部12及び係合部13を有して構成したものである。装着部11は、円筒状に成形した部分であり、回転軸Cの外径よりも大きな内径を有し、かつハウジング孔Bの内径よりも小さい外径を有するように構成してある。挟持基部12は、装着部11の一端部から軸心方向に向けて略直角に屈曲した部分である。挟持基部12の中心部には、回転軸Cの外径よりも大きな内径の貫通孔12aが設けてある。係合部13は、装着部11の他端部に設けた円筒状部分であり、装着部11の内径よりも小さい内径を有して構成してある。この係合部13は、装着部11と隣接した位置に設けてあり、装着部11との間に環状の係合面14を構成している。これら装着部11、挟持基部12及び係合部13は、金属によって一体に成形してあり、後述する外装シール部材20や補助シール部材30に比べて大きな剛性が確保してある。
外装シール部材20は、エラストマによって成形したもので、補強環10の外周を覆うように設けた嵌着部21と、補強環10の一端部から延設したシールリップ部22とを有している。
嵌着部21は、補強環10における係合部13の外周面から装着部11の外周面に亘る部位を覆うとともに、挟持基部12の外表面及び内表面に亘る部位を覆う態様で設けてある。この嵌着部21は、無負荷状態においてハウジングAに形成したハウジング孔Bの内径よりも大きな外径を有する一方、弾性変形した場合にはハウジングAのハウジング孔Bに挿通することが可能である。
シールリップ部22は、補強環10における挟持基部12の内端部から装着部11の軸心方向に沿って筒状に延在した部分である。図からも明らかなように、シールリップ部22の延在端部には、その内周面にリップ先端23が構成してある。リップ先端23は、シールリップ部22の延在端部から中心軸方向に向けて略直角状に突出した環状部分であり、その稜線23aの内径が回転軸Cの外径よりも小さくなるように構成してある。
上述の嵌着部21及びシールリップ部22を有した外装シール部材20は、加硫接着等の接着手段によって補強環10と一体的に構成してある。より具体的には、補強環10における装着部11の一端部及び挟持基部12を外装シール部材20における嵌着部21の内部に埋設する態様でこれら外装シール部材20及び補強環10が一体的に構成してある。補強環10における装着部11の他端部内周面及び係合部13の内周面は、外装シール部材20によって覆われることなく外部に露出した状態にある。
補助シール部材30は、一端部に回転軸Cの外径よりも小さい内径の中心孔31を有し、かつ他端部側に向けて漸次太径となる筒状のシールリップ部32と、シールリップ部32において最も太径となる部分から径外方向に向けて延在するフランジ部33とを有したもので、エラストマよりも剛性を有した合成樹脂材によって一体に成形してある。フランジ部33の外径は、補強環10における装着部11の内径よりも小さく、かつ挟持基部12に形成した貫通孔12aの内径よりも大きく構成してある。補助シール部材30においてシールリップ部32の一端面からフランジ部33までの長さは、外装シール部材20において挟持基部12の内表面を覆う部分の内方当接端面24からシールリップ部22のリップ先端23までの距離よりも小さく構成してある。
この補助シール部材30は、図1に示すように、シールリップ部32を外装シール部材20におけるシールリップ部22の内方に配置させ、かつフランジ部33を内方当接端面24に当接させた状態で補強環10における装着部11の内部に装着されることになる。
リテーナ40は、図1、図3及び図4に示すように、補強環10における装着部11の内部に装着されるもので、挟持部41及び複数の弾性舌片42を備えて構成してある。挟持部41は、補強環10における係合部13の内径よりも小さい外径に構成した略円板状を成すもので、その中心部に回転軸Cの外径よりも大きな貫挿孔43を有している。弾性舌片42は、挟持部41の外周縁部からそれぞれ軸心方向に沿って漸次外方に傾斜する態様で延在した部分である。図3及び図4からも明らかなように、それぞれの弾性舌片42は、無負荷状態にある場合、個々の延在端部によって規定される外接円42aが補強環10における係合部13の内径よりも大きくなるように構成してある。弾性舌片42の軸心方向に沿った延在長さは、補強環10において装着部11と係合部13との間に構成される係合面14から補助シール部材30におけるフランジ部33の端面までの距離よりも大きく構成してある。これら挟持部41及び複数の弾性舌片42は、金属によって一体に成形してあり、外装シール部材20や補助シール部材30に比べて大きな剛性が確保してある。
上記のように構成したリテーナ40は、補強環10の内部に補助シール部材30を収容させた後に補強環10の内部に装着することにより、その挟持部41と補強環10の挟持基部12との間に補助シール部材30のフランジ部33を挟持するように機能する。
ここで、上述したシール装置では、補強環10における装着部11の開口端部に係合部13を構成する一方、無負荷状態の外接円42aが係合部13の内径よりも大きくなる弾性舌片42をリテーナ40に設けるようにしている。従って、補強環10の内部にリテーナ40を装着する場合には、図5に順次示すように、補強環10の装着部11に対して係合部13からリテーナ40を単に押し込めば良い。すなわち、リテーナ40を補強環10の係合部13に対して押し込むと、弾性舌片42が互いに内方に向けて弾性的に変形し、個々の延在端部によって規定される外接円42aが補強環10における係合部13の内径以下となるため、係合部13の内部を経てリテーナ40を装着部11に挿入することが可能となる。その後、さらにリテーナ40を補強環10の内部に押し入れれば、弾性舌片42の延在端が係合面14を通過した時点で直ちに弾性舌片42が弾性的に復元して拡開し、個々の端面が係合面14に係合するため、装着部11からの脱落が阻止されることになる。
しかも、この状態においては、リテーナ40の挟持部41と補強環10の挟持基部12との間に外装シール部材20を介して補助シール部材30のフランジ部33が挟持されるため、補強環10に対する補助シール部材30の位置ずれを確実に防止することができるようになる。
従って、図2に示すように、外装シール部材20のシールリップ部22がハウジングAの内部に向かう態様でシール装置をハウジング孔Bに装着するとともに、中心部にコンプレッサの回転軸Cを挿入配置させれば、ハウジングAのハウジング孔Bとコンプレッサの回転軸Cとの間の隙間が外装シール部材20及び補助シール部材30によって確実に密封されることになる。すなわち、補強環10によって外装シール部材20における嵌着部21の外周部がハウジング孔Bの内周面に圧接される一方、外装シール部材20におけるシールリップ部22がリップ先端23の稜線23aを介して回転軸Cの外周面に圧接される。さらに、補助シール部材30におけるシールリップ部32の内周面が回転軸Cの外周面に圧接されるとともに、このシールリップ部32によって外装シール部材20におけるシールリップ部22の先端部が内周側から支承される。
これにより、上記シール装置を適用したコンプレッサによれば、回転軸Cを回転させた場合にも、ハウジングAの内部から冷媒ガスや冷凍機油等の流体が外部に漏出する事態を防止することが可能となる。尚、図2中の符号Dは、抜け止めリングである。
このように、上記シール装置によれば、新たな部品を要することなく補強環10に対する補助シール部材30の位置ずれを確実に防止することができるため、部品点数の増大に起因した製造コストの増大を招来することなく、シール効果が低下する事態を有効に防止することが可能となる。しかも、補強環10の係合部13及びリテーナ40の弾性舌片42は、これらを組み立てる以前において予めそれぞれに形成しておくことが可能である。従って、シール装置を組み立てる場合には、補助シール部材30を収容した補強環10の装着部11に対して単にリテーナ40を押し込めば良い。この結果、組立作業を容易化することができるとともに、従前の如くカシメ工程を設ける必要もないため、組立工程が増えることに起因した製造コストの増大を招来する虞れもない。
図6及び図7は、本発明の実施例2であるシール装置を示したものである。ここで例示するシール装置は、実施例1と同様、カーエアコン用のコンプレッサにおいてハウジングAに設けたハウジング孔Bと回転軸Cとの間に介在させ、ハウジングAの内部に封入された冷媒ガスや冷凍機油等の流体が、ハウジングAと回転軸Cとの隙間から外部に漏出するのを防止するためのもので、実施例1とはリテーナの構成のみが異なっている。以下、このリテーナ140の構成を中心に実施例2について説明を行う。尚、実施例2において実施例1と同様の構成に関しては、同一の符号を付してそれぞれの詳細説明を省略する。
実施例2のシール装置で適用するリテーナ140は、補強環10における装着部11の内部に装着されるもので、挟持部141及び複数の弾性舌片142を備えて構成してある。挟持部141は、補強環10における係合部13の内径よりも小さい外径に構成した略円板状を成すもので、その中心部に回転軸Cよりも大きな貫挿孔143を有している。弾性舌片142は、挟持部141の外周縁部からそれぞれ同一の方向に向けて延在したもので、筒状延在部142a、傾斜延在部142b、係合端面部142cを有して構成してある。筒状延在部142aは、挟持部141の外周縁部から軸心方向に沿って互いに平行に延在した部分である。傾斜延在部142bは、軸心方向に沿って漸次外方に傾斜する態様で延在した部分である。係合端面部142cは、傾斜延在部142bの延在端部から軸心方向に沿って内方側に延在した部分である。
それぞれの弾性舌片142は、無負荷状態にある場合、個々の係合端面部142cによって規定される外接円142dが補強環10における係合部13の内径よりも大きくなるように構成してある。一方、個々の筒状延在部142aによって規定される外接円142eは、挟持部141の外径とほぼ同一であり、補強環10における係合部13の内径よりも小さくなるように構成してある。弾性舌片142の軸方向に沿った延在長さは、補強環10において装着部11と係合部13との間に構成される係合面14から補助シール部材30におけるフランジ部33の端面までの距離よりも大きく構成してある。これら挟持部141及び複数の弾性舌片142は、金属によって一体に成形してあり、外装シール部材20や補助シール部材30に比べて大きな剛性が確保してある。
上記のように構成したリテーナ140は、補強環10の内部に補助シール部材30を収容させた後に補強環10の内部に装着することにより、その挟持部141と補強環10の挟持基部12との間に補助シール部材30のフランジ部33を挟持するように機能する。
ここで、上述したシール装置では、補強環10における装着部11の開口端部に係合部13を構成する一方、無負荷状態の外接円142dが係合部13の内径よりも大きくなる弾性舌片142をリテーナ140に設けるようにしている。従って、補強環10の内部にリテーナ140を装着する場合、補強環10の装着部11に対して係合部13からリテーナ140を単に押し込めば良い。すなわち、リテーナ140を係合部13に対して押し込むと、弾性舌片142が互いに内方に向けて弾性的に変形し、個々の延在端部によって規定される外接円142dが補強環10における係合部13の内径以下となるため、係合部13の内部を経てリテーナ140を装着部11に挿入することが可能となる。その後、さらにリテーナ140を補強環10の内部に押し入れれば、弾性舌片142における係合端面部142cの端面が係合面14を通過した時点で直ちに弾性舌片142が弾性的に復元して拡開し、個々の端面が係合面14に係合するため、装着部11からの脱落が阻止されることになる。
上記シール装置によれば、弾性舌片142の基端部に軸心方向に沿って延在した筒状延在部142aを設け、かつこれら筒状延在部142aによって規定される外接円142eを、補強環10における装着部11の内径よりも小さく構成している。従って、筒状延在部142aが補強環10に対してリテーナ140を押し入れる際の案内となり、補強環10に対するリテーナ140の組立作業をより容易に行うことが可能となる。
しかも、この状態においては、リテーナ140の挟持部141と補強環10の挟持基部12との間に外装シール部材20を介して補助シール部材30のフランジ部33が挟持されるため、補強環10に対する補助シール部材30の位置ずれを確実に防止することができるようになる。
従って、実施例1の図2に示したものと同様に、外装シール部材20のシールリップ部22がハウジングAの内部に向かう態様でシール装置をハウジング孔Bに装着するとともに、中心部にコンプレッサの回転軸Cを挿入配置させれば、ハウジングAのハウジング孔Bとコンプレッサの回転軸Cとの間の隙間が外装シール部材20及び補助シール部材30によって確実に密封されることになる。すなわち、補強環10によって外装シール部材20における嵌着部21の外周部がハウジング孔Bの内周面に圧接される一方、外装シール部材20におけるシールリップ部22がリップ先端23の稜線23aを介して回転軸Cの外周面に圧接される。さらに、補助シール部材30におけるシールリップ部32の内周面が回転軸Cの外周面に圧接されるとともに、このシールリップ部32によって外装シール部材20におけるシールリップ部22の先端部が内周側から支承される。
これにより、上記シール装置を適用したコンプレッサによれば、回転軸Cを回転させた場合にも、ハウジングAの内部から冷媒ガスや冷凍機油等の流体が外部に漏出する事態を防止することが可能となる。
このように、上記シール装置によれば、新たな部品を要することなく補強環10に対する補助シール部材30の位置ずれを確実に防止することができるため、部品点数の増大に起因した製造コストの増大を招来することなく、シール効果が低下する事態を有効に防止することが可能となる。しかも、補強環10の係合部13及びリテーナ140の弾性舌片142は、これらを組み立てる以前において予めそれぞれに形成しておくことが可能である。従って、シール装置を組み立てる場合には、補助シール部材30を収容した補強環10の装着部11に対して単にリテーナ140を押し込めば良い。この結果、組立作業を容易化することができるとともに、従前の如くカシメ工程を設ける必要もないため、組立工程が増えることに起因した製造コストの増大を招来する虞れもない。
図8は、本発明の実施例3であるシール装置を示したものである。ここで例示するシール装置は、実施例1と同様、カーエアコン用のコンプレッサにおいてハウジングAに設けたハウジング孔Bと回転軸Cとの間に介在させ、ハウジングAの内部に封入された冷媒ガスや冷凍機油等の流体が、ハウジングAと回転軸Cとの隙間から外部に漏出するのを防止するためのものである。図8及び図9に示すように、このシール装置は、補強環210、外装シール部材220、補助シール部材230、リテーナ240を備えている。
補強環210は、装着部211、挟持基部212を有して構成したものである。装着部211は、円筒状に成形した部分であり、回転軸Cの外径よりも大きな内径を有し、かつハウジング孔Bの内径よりも小さい外径を有するように構成してある。挟持基部212は、装着部211の一端部から軸心方向に向けて略直角に屈曲した部分である。挟持基部212の中心部には、回転軸Cの外径よりも大きな内径の貫通孔212aが設けてある。これら装着部211及び挟持基部212は、金属によって一体に成形してあり、後述する外装シール部材220や補助シール部材230に比べて大きな剛性が確保してある。
外装シール部材220は、エラストマによって成形したもので、補強環210を覆うように設けた嵌着部221と、補強環210の一端部から延設したシールリップ部222とを有している。
嵌着部221は、補強環210における装着部211の外周面を覆うとともに、挟持基部212の外表面及び内表面に亘る部位を覆う態様で設けてある。この嵌着部221は、無負荷状態においてハウジングAに形成したハウジング孔Bの内径よりも大きな外径を有する一方、弾性変形した場合にはハウジングAのハウジング孔Bに挿通することが可能である。
シールリップ部222は、補強環210における挟持基部212の内端部から装着部211の軸心方向に沿って筒状に延在した部分である。図からも明らかなように、シールリップ部222の延在端部には、その内周面にリップ先端223が構成してある。リップ先端223は、シールリップ部222の延在端部から中心軸方向に向けて略直角状に突出した環状部分であり、その稜線223aの内径が回転軸Cの外径よりも小さくなるように構成してある。
上述の嵌着部221及びシールリップ部222を有した外装シール部材220は、加硫接着等の接着手段によって補強環210と一体的に構成してある。より具体的には、補強環210における装着部211の一端部及び挟持基部212を外装シール部材220における嵌着部221の内部に埋設する態様でこれら外装シール部材220及び補強環210が一体的に構成してある。補強環210における装着部211の他端部内周面は、外装シール部材220によって覆われることなく外部に露出した状態にある。
補助シール部材230は、一端部に回転軸Cの外径よりも小さい内径の中心孔231を有し、かつ他端部側に向けて漸次太径となる筒状のシールリップ部232と、シールリップ部232において最も太径となる部分から径外方向に向けて延在するフランジ部233とを有したもので、エラストマよりも剛性を有した合成樹脂材によって一体に成形してある。フランジ部233の外径は、補強環210における装着部211の内径よりも小さく、かつ挟持基部212に形成した貫通孔212aの内径よりも大きく構成してある。補助シール部材230においてシールリップ部232の一端面からフランジ部233までの長さは、外装シール部材220において挟持基部212の内表面を覆う部分の内方当接端面224からシールリップ部222のリップ先端223までの距離よりも小さく構成してある。
この補助シール部材230は、図8に示すように、シールリップ部232を外装シール部材220におけるシールリップ部222の内方に配置させ、かつフランジ部233を内方当接端面224に当接させた状態で補強環210における装着部211の内部に装着されることになる。
リテーナ240は、図8及び図9に示すように、補強環210における装着部211の内部に装着されるもので、挟持部241及び内筒部242を備えて構成してある。挟持部241は、補強環210における装着部211の内径よりも小さい外径に構成した略円板状を成すもので、その中心部に回転軸Cの外径よりも大きな貫挿孔243を有している。内筒部242は、挟持部241の外周縁部から軸心方向に沿って延在した円筒状部分である。この内筒部242の外径は、挟持部241の外径と同様に、補強環210における装着部211の内径よりも小さく構成してある。これら挟持部241及び内筒部242は、金属によって一体に成形してあり、外装シール部材220や補助シール部材230に比べて大きな剛性が確保してある。
一方、上記シール装置には、図8〜図10に示すように、補強環210における装着部211の他端部に複数の弾性突部213が設けてある。弾性突部213は、装着部211の外周面が凹となり、かつ装着部211の内周面が凸となるようにエンボス状に構成した部分であり、装着部211の周方向に互いに等間隔となる位置に設けてある。本実施例3では、互いに90°離隔した位置に4つの弾性突部213を設けるようにしている。弾性突部213において軸方向に沿った奥側の端部は、補助シール部材230の内部に装着した状態においてフランジ部233の端面までの距離がリテーナ240の軸方向長さよりも小さくなるようにそれぞれの位置が設定してある。
それぞれの弾性突部213は、内周側から外周側に向けて外力を加えた場合に弾性的に変形するものであり、無負荷状態にある場合、装着部211の内周面側に凸となる部分によって規定される内接円213aがリテーナ240における内筒部242の外径よりも小さくなるように構成してある。
上記のように構成した補強環210に対してリテーナ240は、補強環210の内部に補助シール部材230を収容させた後に補強環210の内部に装着することにより、その挟持部241と補強環210の挟持基部212との間に補助シール部材230のフランジ部233を挟持するように機能する。
ここで、上述したシール装置では、補強環210における装着部211の開口端部に弾性突部213を設け、無負荷状態の内接円213aがリテーナ240の外径よりも小さくなるように構成している。従って、補強環210の内部にリテーナ240を装着する場合、図11に順次示すように、補強環210の装着部211に対して弾性突部213を設けた開口端部からリテーナ240を単に押し込めば良い。すなわち、リテーナ240を補強環210の装着部211に対して押し込むと、リテーナ240の内筒部242から加えられる外力により弾性突部213が互いに外周方向に向けて弾性的に変形し、個々の凸となる部分によって規定される内接円213aがリテーナ240における内筒部242の外径以上となるため、これら弾性突部213を経てリテーナ240を装着部211に挿入することが可能となる。その後、さらにリテーナ240を補強環210の内部に押し入れれば、内筒部242の端面が弾性突部213の内方側端部を通過した時点で直ちに弾性突部213が弾性的に復元して縮径し、個々の奥方側の端部が内筒部242の端面に係合するため、装着部211からのリテーナ240の脱落を阻止することになる。
しかも、この状態においては、リテーナ240の挟持部241と補強環210の挟持基部212との間に外装シール部材220を介して補助シール部材230のフランジ部233が挟持されるため、補強環210に対する補助シール部材230の位置ずれを確実に防止することができるようになる。
従って、実施例1の図2に示したものと同様に、外装シール部材220のシールリップ部222がハウジングAの内部に向かう態様でシール装置をハウジング孔Bに装着するとともに、中心部にコンプレッサの回転軸Cを挿入配置させれば、ハウジングAのハウジング孔Bとコンプレッサの回転軸Cとの間の隙間が外装シール部材220及び補助シール部材230によって確実に密封されることになる。すなわち、補強環210によって外装シール部材220における嵌着部221の外周部がハウジング孔Bの内周面に圧接される一方、外装シール部材220におけるシールリップ部222がリップ先端223の稜線223aを介して回転軸Cの外周面に圧接される。さらに、補助シール部材230におけるシールリップ部232の内周面が回転軸Cの外周面に圧接されるとともに、このシールリップ部232によって外装シール部材220におけるシールリップ部222の先端部が内周側から支承される。
これにより、上記シール装置を適用したコンプレッサによれば、回転軸Cを回転させた場合にも、ハウジングAの内部から冷媒ガスや冷凍機油等の流体が外部に漏出する事態を防止することが可能となる。
このように、上記シール装置によれば、新たな部品を要することなく補強環210に対する補助シール部材230の位置ずれを確実に防止することができるため、部品点数の増大に起因した製造コストの増大を招来することなく、シール効果が低下する事態を有効に防止することが可能となる。しかも、補強環210の弾性突部213は、リテーナ240を内部に装着する以前に予め形成しておくことが可能である。従って、シール装置を組み立てる場合には、補助シール部材230を収容した補強環210の装着部211に対して単にリテーナ240を押し込めば良い。この結果、組立作業を容易化することができるとともに、従前の如くカシメ工程を設ける必要もないため、組立工程が増えることに起因した製造コストの増大を招来する虞れもない。
尚、上述した実施例1〜3では、いずれもカーエアコン用のコンプレッサを適用対象としているが、軸受部材と軸部材との間に介在させるものであれば、その他の用途にももちろん適用することが可能である。この場合、シール装置の構成としては、必ずしも外装シール部材、補強環、リテーナ、補助シール部材から成るものに限らない。例えば、外装シール部材のシールリップ部と補助シール部材との間に金属製の耐圧バックアップリングを介在させるようにしても良い。
また、上述した実施例1〜3では、補強環及びリテーナをそれぞれ金属により成形しているが、必ずしも金属である必要はなく、エラストマに対して大きな剛性を有するものであれば、その他の材質によって構成しても構わない。
さらに、上述した実施例1〜3では、補強環の開口端部に弾性係合手段を構成しているため、外部から弾性係合手段の係合状態を容易に確認することが可能となる。しかしながら、本発明では必ずしも弾性係合手段を補強環の開口端部に設ける必要はなく、補強環の内部奥方において係合するように弾性係合手段を構成することも可能である。
以上のように、本発明は、ハウジング孔と軸との間に介在されるシール装置に有用であり、組立作業の煩雑化や製造コストの増大を招来することなく、補助シール部材の位置ずれに起因したシール効果の低下を防止する場合に好適である。

Claims (4)

  1. エラストマにより環状に成形され、ハウジング孔に嵌合される嵌着部と軸の外周面に圧接されるシールリップ部とを有した外装シール部材と、
    環状を成し、外周に前記外装シール部材の嵌着部を保持するとともに、先端部から前記外装シール部材のシールリップ部を延在させ、軸の外周を囲繞する態様でハウジング孔に配置することにより前記外装シール部材の嵌着部をハウジング孔の内周面に圧接させる補強環と、
    前記補強環の内部に装着されるリテーナと、
    一端部が前記補強環の内部において前記リテーナと前記補強環との間に挟持され、かつ他端部が軸の外周面に圧接される補助シール部材と
    を備え、前記リテーナ及び前記補強環の間に、前記リテーナを前記補強環の内部に装着する場合には弾性的に変形してこれを許容する一方、互いの間に前記補助シール部材を挟持した場合に弾性的に復元して他方に係合し、前記補強環からの前記リテーナの脱落を阻止する弾性係合手段を設けたことを特徴とするシール装置。
  2. 前記補強環は、筒状を成す装着部を有したものであり、
    前記リテーナは、前記補強環との間に前記補助シール部材の一端部を挟持する挟持部を有した筒状を成すものであり、
    前記弾性係合手段は、
    前記補強環において装着部に隣接する部位に構成し、前記装着部の内径よりも小さい内径を有した係合部と、
    前記リテーナにおいて挟持部の外周縁となる部位から延在した複数の弾性舌片と
    を備え、さらに前記複数の弾性舌片は、無負荷状態においては前記係合部の内径よりも大きな外接円を構成する一方、互いに内方に向けて弾性変形した場合には前記係合部の内径よりも小さい外接円を構成し、前記補強環と前記リテーナとの間に前記補助シール部材を挟持する場合に前記補強環の係合部を経て装着部に配置されるものである
    ことを特徴とする請求項1に記載のシール装置。
  3. 前記補強環は、筒状を成す装着部を有したものであり、
    前記リテーナは、前記補強環との間に前記補助シール部材の一端部を挟持する挟持部と、前記装着部に挿通可能となる外径寸法に構成した内筒部とを有した筒状を成すものであり、
    前記弾性係合手段は、前記補強環の装着部に隣接する部位から内方に向けて突設し、無負荷状態においては前記内筒部の外径よりも小さい内接円を構成する一方、外方に向けて弾性変形した場合に前記内筒部の外径よりも大きい内接円を構成する弾性突部を備えて構成したものであり、前記補強環と前記リテーナとの間に前記補助シール部材を挟持する場合に前記リテーナの内筒部が弾性突部を経て装着部に配置されるものである
    ことを特徴とする請求項1に記載のシール装置。
  4. 前記弾性係合手段は、前記補強環において前記リテーナを装着する開口の端部に構成したことを特徴とする請求項1に記載のシール装置。
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