JP2006073596A - 長尺磁石成形体、及び、その製造方法、並びに、マグネットローラ、現像剤担持体、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents

長尺磁石成形体、及び、その製造方法、並びに、マグネットローラ、現像剤担持体、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 Download PDF

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智史 寺嶋
Sumio Kamoi
澄男 鴨井
Takeshi Imamura
剛 今村
善之 ▲高▼野
Yoshiyuki Takano
Kyota Hizuka
恭太 肥塚
Noriyuki Kamiya
紀行 神谷
Mieko Kakegawa
美恵子 掛川
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Abstract

【課題】エッジ部が崩れれたり脱落したりすることのない長尺磁石成形体を低コストで提供する。
【解決手段】磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形してなる長尺磁石成形体10において、該長尺磁石成形体10の幅方向の両端部分(第1層1及び第3層3)における磁石粉の平均粒径が、該長尺磁石成形体10の幅方向の中央部分(第2層2)における磁石粉の平均粒径よりも小さいものとする。前記長尺磁石成形体10の幅方向の両端部分における磁石粉の平均粒径は、好ましくは、30〜100未満μmであり、そして、前記長尺磁石成形体10の幅方向の中央部分における磁石粉の平均粒径は、好ましくは、100〜200μmである。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置において用いられる長尺磁石成形体、その製造方法、並びに、該長尺磁石成形体を埋設させたマグネットローラ、該マグネットローラを有する現像ローラ、該現像ローラを有する現像装置、該現像装置を有するプロセスカートリッジ、及び、該プロセスカートリッジを有する画像形成装置に関する。
従来、磁性材料とプラスチック樹脂材料とを混練した混合材料を成形して任意の形状のプラスチックマグネットを得ている。かかるプラスチックマグネットの製造方法としては、(イ)射出成形法(特許文献1を参照。)、(ロ)押出し成形法(特許文献2を参照。)、及び、(ハ)圧縮成形法(特許文献3を参照。)の3つの成形方法があった。
前記(イ)の射出成型法は、混合材料に十分な流動性を持たせるために加熱溶融し、その加熱溶融した材料を金型内に射出させ所定の形状を得る方法である。前記(ロ)の押出し成型法は、混合材料を加熱溶融し、その加熱溶融した材料を金型から押出ながら冷却固化させて所定の形状を得る方法である。そして、前記(ハ)の圧縮成形法は、混合材料を金型内に充填し圧縮成型を行う方法である。
特開2002−190421号公報 特開2001−93724号公報 特開2001−118718号公報
前記(イ)の射出成型法では、金型寸法により得られる成型品の寸法が決定されるので、異形状の磁石であっても寸法精度の高い成形が可能となるが、金型内へ流動させるためには、バインダー樹脂の配合比率を高める必要があので、磁石材料の配合比率を低くしなければならなず、そのために、高磁力なマグネットを得ることが難しくなるという問題があった。
前記(ロ)の押出し成型法では、連続して成形されるので、生産性に優れる反面、射出成型法と比較し寸法精度は出にくいという問題があり、また、射出成型法と同様に磁石材料の配合比率を上げることが難しく、そのために、高磁力なマグネットを得ることが難しくなるという問題があった。
そして、前記(ハ)の圧縮成形法では、成形品の密度を高めるためにプレス圧力を大きくする必要があるが、現在、圧縮成形用コンパウンドとして一般的なエポキシコンパウンドを使用する場合には、100kN/cm2 以上のプレス圧が必要になるので、マグネットローラの特定極のマグネットを製造する場合には、1000kN/cm2 クラスのプレス機が必要になる。したがって、圧縮成形装置の構造が大がかりなものとなり、また、金型の機械的強度を高くする必要があるので、圧縮成形法による長尺磁石の製造を実用化することは難しいという問題があった。
そこで、本発明者らは、100kN/cm2 以下の低プレス圧でも高密度であって、しかも、高磁力なマグネットが得られる磁石コンパウンドを提案した(特願2003−286486号)。この磁石コンパウンドによれば、そのバインダー材料として熱可塑性微粉末を用いるものであるので、例えば、55kN/cm2 のプレス圧で密度:5.4g/cm2 及び磁力:13.5MGOeのマグネットが得られる。
図11は、本発明者らが提案した圧縮成形機の概略側面説明図であり、そして、図12は、圧縮成形されたマグネットの平面図である。図11に示すように、熱可塑性微粉末をバインダー材料として含有する磁石コンパウンドを下金型203におけるキャビティ202に充填し、かかる磁石コンパウンドを矢印に示す磁場方向の磁場中において上金型205で矢印方向に圧縮成形して、マグネット201を得ることができる。しかしながら、このような圧縮成形機を用いて熱可塑性微粉末をバインダー材料として含有する磁石コンパウンドを低プレス圧で圧縮成形すると、図12に示されているように、上型205のプレス面対向面部のエッジ部の強度が低下してエッジ部が崩れたり脱落したりするといった問題があった。
本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。
即ち、本発明は、エッジ部が崩れれたり脱落したりすることのない長尺磁石成形体を低コストで提供することを第1の目的とし、そして、前記長尺磁石成形体を埋設させて特定極の磁力をさらに高め、高機能化したマグネットローラ、現像剤担持体、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を低コストで提供することを第2の目的としている。
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形してなる長尺磁石成形体において、該長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における磁石粉の平均粒径が、該長尺磁石成形体の幅方向の中央部分における磁石粉の平均粒径よりも小さいことを特徴とする長尺磁石成形体である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における磁石粉の平均粒径が30〜100未満であり、そして、前記長尺磁石成形体の幅方向の中央部分における磁石粉の平均粒径が100〜200μmであることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形してなる長尺磁石成形体において、該長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における磁石粉の混合率が、該長尺磁石成形体の幅方向の中央部分における磁石粉の混合率よりも少ないことを特徴とする長尺磁石成形体である。
請求項4に記載された発明は、請求項3に記載された発明において、前記長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における磁石粉の混合率が70〜90未満重量%であり、そして、前記長尺磁石成形体の幅方向の中央部分における磁石粉の混合率が90〜99重量%であることを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明は、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形してなる長尺磁石成形体において、該長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点が、該長尺磁石成形体の幅方向の中央部分における熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点よりも低いことを特徴とする長尺磁石成形体。
請求項6に記載された発明は、請求項5に記載された発明において、前記長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点が60〜70未満℃であり、そして、前記長尺磁石成形体の幅方向の中央部分における熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点が70〜90℃であることを特徴とするものである。
請求項7に記載された発明は、キャビテイの幅方向の両端部に第1層及び第3層としてそれぞれ充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第2の磁石コンパウンド、並びに、キャビテイの幅方向の中央部に第2層として充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第1の磁石コンパウンド、を磁場中で圧縮成形する長尺磁石成形体の製造方法において、該第2の磁石コンパウンドにおける磁石粉の平均粒径を、該第1の磁石コンパウンドにおける磁石粉の平均粒径よりも小さくしたことを特徴とする長尺磁石成形体の製造方法である。
請求項8に記載された発明は、キャビテイの幅方向の両端部に第1層及び第3層としてそれぞれ充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第2の磁石コンパウンド、並びに、キャビテイの幅方向の中央部に第2層として充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第1の磁石コンパウンド、を磁場中で圧縮成形する長尺磁石成形体の製造方法において、該第2の磁石コンパウンドにおける磁石粉の混合率を、該第1の磁石コンパウンドにおける磁石粉の混合率よりも少なくしたことを特徴とする長尺磁石成形体の製造方法である。
請求項9に記載された発明は、キャビテイの幅方向の両端部に第1層及び第3層としてそれぞれ充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第2の磁石コンパウンド、並びに、キャビテイの幅方向の中央部に第2層として充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第1の磁石コンパウンド、を磁場中で圧縮成形する長尺磁石成形体の製造方法において、該第2の磁石コンパウンドにおける熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点を、該第1の磁石コンパウンドにおける熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点よりも低くしたことを特徴とする長尺磁石成形体の製造方法。
請求項10に記載された発明は、磁性粉を含有するプラスチック磁石で構成される円筒形状のマグネットローラの一部の極に相当する部分に、他の部材が埋設できるような、溝形状の収納部分が1極以上配設したマグネットローラにおいて、該溝状の収納部分に、該円筒状のマグネットローラのプラスチック磁石よりも高磁力の磁石成形体として、請求項1〜6のいずれかに記載の長尺磁石成形体を埋設したことを特徴とするマグネットローラである。
請求項11に記載された発明は、請求項10に記載のマグネットローラの外周に回転可能な非磁性円筒体が配置されていることを特徴とする現像剤担持体である。
請求項12に記載された発明は、現像剤層担持体、現像剤供給部材、及び、現像剤層規制部材を少なくとも有する現像装置において、該現像剤担持体として、請求項11に記載の現像剤担持体を有することを特徴とする現像装置である。
請求項13に記載された発明は、現像剤担持体、現像剤供給部材、及び、現像剤層規制部材を少なくとも有する現像装置、並びに、帯電ローラ及び像担持体を有するプロセスカートリッジにおいて、該現像装置として、請求項12に記載の現像装置を有することを特徴とするプロセスカートリッジである。
請求項14に記載された発明は、プロセスカートリッジ、光書き込み手段、転写部材、及び、定着装置を少なくとも有する画像形成装置において、プロセスカートリッジとして、請求項13に記載のプロセスカートリッジを有することを特徴とする画像形成装置である。
請求項1〜2、7に記載された発明によれば、長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における磁石粉の平均粒径が、長尺磁石成形体の幅方向の中央部分における磁石粉の平均粒径よりも小さいので、長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における磁石粉間の間隙が小さくなり、そのために、長尺磁石成形体のエッジ部の強度が大きくなり、よって、エッジ部が崩れたり脱落したりすることのない長尺磁石成形体を低コストで提供することができる。また、請求項1〜2、7に記載された発明によれば、長尺磁石成形体の要求仕様に合致する磁気特性カーブを得ることが可能になる。
請求項3〜4、8に記載された発明によれば、長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における磁石粉の混合率が、長尺磁石成形体の幅方向の中央部分における磁石粉の混合率よりも少ないので、長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における磁石粉間の熱可塑性樹脂微粒子によるバインダー能力を大きくすることができ、そのために、長尺磁石成形体のエッジ部の強度を大きくすることができ、よって、エッジ部が崩れたり脱落したりすることのない長尺磁石成形体を低コストで提供することができる。また、請求項3〜4、8に記載された発明によれば、長尺磁石成形体の要求仕様に合致する磁気特性カーブを得ることが可能になる。
請求項5〜6、9に記載された発明によれば、長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点が、長尺磁石成形体の幅方向の中央部分における熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点よりも低いので、長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の流動性をよくしてそこに存在する磁石粉間の熱可塑性樹脂微粒子によるバインダー能力を大きくすることができ、そのために、長尺磁石成形体のエッジ部の強度を大きくすることができ、よって、エッジ部が崩れたり脱落したりすることのない長尺磁石成形体を低コストで提供することができる。また、請求項5〜6、9に記載された発明によれば、長尺磁石成形体の要求仕様に合致する磁気特性カーブを得ることが可能になる。
請求項10に記載された発明によれば、溝状の収納部分に、マグネットローラのプラスチック磁石よりも高磁力の磁石成形体として、請求項1〜6のいずれかに記載の長尺磁石成形体を埋設したので、現像極に相当する部分の磁力及び磁力波形の傾きが調整可能となり、設計余裕度の高いマグネットローラを提供することができる。
請求項11に記載された発明によれば、請求項10に記載のマグネットローラの外周に回転可能な非磁性円筒体が配置されているので、現像極部分の狭半値幅で高磁力の磁力波形が達成でき、そのために、キャリアの付着を防止しすることができ、よって、高画質化が可能となる。
請求項12に記載された発明によれば、現像ローラ、現像剤供給部材、現像剤層規制部材、及び、現像剤を少なくとも有する現像装置において、該現像ローラとして、請求項10に記載の現像ローラを有しているので、高画質化が可能となる。
請求項13に記載された発明によれば、現像装置、感光体及び帯電ローラを少なくとも有するプロセスカートリッジにおいて、該現像装置として、請求項12に記載の現像装置を有しているので、高画質化が可能となる。
請求項14に記載された発明によれば、プロセスカートリッジ、光書き込み手段、転写部材、及び、定着装置を少なくとも有する画像形成装置において、請求項13に記載のプロセスカートリッジを有しているので、高画質化が可能となる。
図1は、本発明の一実施の形態を示す長尺磁石成形体の側面図である。図2は、本発明の他の一実施の形態を示す長尺磁石成形体の側面図である。図3は、本発明の他の一実施の形態を示す長尺磁石成形体の側面図である。図4は、キャビティに磁石コンパウンドを充填した状態を示す説明図である。図5は、本発明の一実施形態を示すマグネットローラの断面図である。図6は、本発明の一実施形態を示す現像剤担持体の平面図である。図7は、本発明の一実施形態を示す現像装置の説明図である。図8は、本発明の一実施形態を示すプロセスカートリッジの説明図である。図9は、本発明の一実施形態を示す画像形成装置の説明図である。図10は、実施例及び比較例で得られた磁石成形体の角部a,b,c,dでのx,y方向の崩れ寸法を説明する説明図である。
図1に示されているように、本発明の長尺磁石成形体10は、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形されたものである。そして、この長尺磁石成形体10の幅方向の両端部分、即ち、第1層1及び第3層3における磁石粉の平均粒径は、該長尺磁石成形体10の幅方向の中央部分、即ち、第2層2における磁石粉の平均粒径よりも小さいものとなっている。前記長尺磁石成形体10の幅方向の両端部分(第1層1及び第3層3)における磁石粉の平均粒径は、好ましくは、30〜100未満μmであり、そして、前記長尺磁石成形体10の幅方向の中央部分(第2層2)における磁石粉の平均粒径は、好ましくは、100〜200μmである。
図4に示されているように、長尺磁石成形体10は、金型5におけるキャビテイ4の幅方向の両端部に第1層1及び第3層3としてそれぞれ充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第2の磁石コンパウンド、並びに、キャビテイの幅方向の中央部に第2層2として充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第1の磁石コンパウンド、を磁場中で圧縮成形することにより製造される。そして、その際、該第2の磁石コンパウンドにおける磁石粉の平均粒径を、該第1の磁石コンパウンドにおける磁石粉の平均粒径よりも小さくする。
このように、長尺磁石成形体10の幅方向の両端部分(第1層1及び第3層3)における磁石粉の平均粒径が、長尺磁石成形体10の幅方向の中央部分(第2層2)における磁石粉の平均粒径よりも小さいと、長尺磁石成形体10の幅方向の両端部分における磁石粉間の間隙が小さくなり、そのために、長尺磁石成形体10のエッジ部の強度が大きくなり、よって、エッジ部が崩れたり脱落したりすることのない長尺磁石成形体10を低コストで提供することができる。また、長尺磁石成形体10の要求仕様に合致する磁気特性カーブを得ることが可能になる。
図2に示されているように、本発明の長尺磁石成形体20は、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形されたものである。そして、この長尺磁石成形体20の幅方向の両端部分、即ち、第1層11及び第3層13における磁石粉の混合率は、該長尺磁石成形体20の幅方向の中央部分、即ち、第2層12における磁石粉の混合率よりも少ないものとなっている。前記長尺磁石成形体20の幅方向の両端部分(第1層11及び第3層13)における磁石粉の混合率は、好ましくは、70〜90未満重量%であり、そして、前記長尺磁石成形体20の幅方向の中央部分における磁石粉の混合率は、好ましくは、90〜99重量%である。
図4に示されているように、長尺磁石成形体20は、金型15におけるキャビテイ14の幅方向の両端部に第1層11及び第3層13としてそれぞれ充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第2の磁石コンパウンド、並びに、キャビテイの幅方向の中央部に第2層12として充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第1の磁石コンパウンド、を磁場中で圧縮成形することにより製造される。そして、その際、該第2の磁石コンパウンドにおける磁石粉の混合率を、該第1の磁石コンパウンドにおける磁石粉の混合率よりも少なくする。
このように、長尺磁石成形体20の幅方向の両端部分(第1層11及び第3層13)における磁石粉の混合率が、長尺磁石成形体20の幅方向の中央部分(第2層12)における磁石粉の混合率よりも少ないと、長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における磁石粉間の熱可塑性樹脂微粒子によるバインダー能力を大きくすることができ、そのために、長尺磁石成形体20のエッジ部の強度を大きくすることができ、よって、エッジ部が崩れたり脱落したりすることのない長尺磁石成形体20を低コストで提供することができる。また、長尺磁石成形体20の要求仕様に合致する磁気特性カーブを得ることが可能になる。
図3に示されているように、本発明の長尺磁石成形体30は、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形されたものである。そして、この長尺磁石成形体30の幅方向の両端部分、即ち、第1層21及び第3層23における磁石粉の混合率は、該長尺磁石成形体30の幅方向の中央部分、即ち、第2層22における磁石粉の混合率よりも少ないものとなっている。前記長尺磁石成形体30の幅方向の両端部分(第1層11及び第3層13)における熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点は、好ましくは、60〜70未満℃であり、そして、前記長尺磁石成形体30の幅方向の中央部分における熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点は、好ましくは、70〜90℃である。
図4に示されているように、長尺磁石成形体30は、キャビテイ24の幅方向の両端部に第1層21及び第3層23としてそれぞれ充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第2の磁石コンパウンド、並びに、金型25におけるキャビテイ24の幅方向の中央部に第2層22として充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第1の磁石コンパウンド、を磁場中で圧縮成形することにより製造される。そして、その際、該第2の磁石コンパウンドにおける熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点を、該第1の磁石コンパウンドにおける熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点よりも低くする。
このように、長尺磁石成形体30の幅方向の両端部分(第1層21及び第3層23)における磁石粉の混合率が、長尺磁石成形体30の幅方向の中央部分(第2層22)における磁石粉の混合率よりも少ないと、長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における磁石粉間の熱可塑性樹脂微粒子によるバインダー能力を大きくすることができ、そのために、長尺磁石成形体30のエッジ部の強度を大きくすることができ、よって、エッジ部が崩れたり脱落したりすることのない長尺磁石成形体30を低コストで提供することができる。また、長尺磁石成形体30の要求仕様に合致する磁気特性カーブを得ることが可能になる。
本発明における磁性粉は、好ましくは、13MGOe以上もの高磁力化が可能な希土類元素を含有している。このような希土類元素を含有する磁性粉は、希土類元素と遷移金属とを含む合金よりなり、それらの合金は、
(イ)R−Fe−B系合金(式中、Rは、Yを含む希土類元素のうちの少なくとも1種である。)であって、その代表的なものとしては、Nd−Fe−B系合金、Pr−Fe−B系合金、Nd−Pr−Fe−B系合金、Ce−Nd−Fe−B系合金、Ce−Pr−Nd−Fe−B系合金、又は、これらにおけるFeの一部をCo、Niなどのほかの遷移金属で置換したものであるか、
(ロ)Sm−Co系合金であって、Smを主とする希土類元素と、Coを主とする遷移金属とを基本成分とするものであり、その代表的なものとしては、SmCo5、又は、Sm2TM17(式中、TMは、遷移金属である。)であるか、或いは、
(ハ)Sm−Fe−N系合金であって、Smを主とする希土類元素と、Feを主とする遷移金属と、Nを主とする格子間元素とを基本成分とするものであり、その代表的なものとしては、Sm2Fe17合金を窒化して作製したSm2Fe17N3である
が、本発明では、特に、(イ)が好ましい。
前記希土類元素としては、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、ミッシュメタル等が挙げられ、これらを1種又は2種以上含むことができる。また、遷移金属としては、Fe、Co、Ni等が挙げられ、これらを1種又は2種以上含むことができる。また、磁性粉1には、磁気特性を向上させるために、必要に応じ、B、Al、Mo、Cu、Ga、Si、Ti、Ta、Zr、Hf、Ag、Zn等を含有することもできる。
前記「熱可塑性樹脂微粒子」を構成する「熱可塑性樹脂」は、例えば、ポリスチレン、ポリクロロエチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン系化合物及びその置換体よりなる単重合体、並びに、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル重合体、スチレン-ビニルメチルエーテル重合体、スチレン−ビニルメチルケトン重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、スチレン-アクリロニトリル-インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体があげられる。また、前記「熱可塑性樹脂」は、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニルブチルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、エポキシポリオール系樹脂等の樹脂であってもかまわない。これらの樹脂は、1種又は2種以上混合して使用することができる。
前記「熱可塑性樹脂微粒子」は、好ましくは、熱可塑性樹脂、顔料、帯電性制御剤、及び、離型剤の混合物を加熱ニーダー、3本ロールミル等の加熱混合処理可能な装置により、溶融、混練後、冷却固化したものをジェットミル、ボールミル等の粉砕機により1〜50μmの粒径に粉砕することにより得る。希土類磁性粉のバインダーとして作用する樹脂は、熱可塑性樹脂であるが、低軟化点の熱可塑性樹脂は粉砕しても再凝集してしまい、微粒子(10μm以下)がえられ難い。そこで、顔料(例えば、カーボンブラック)を混練することにより、粉砕後の再凝集を防止することができる。顔料の添加量は、1〜20wt%、好ましくは、5〜10wt%である。帯電制御剤は、磁石粒子と熱可塑性樹脂微粒子の分散性を向上するために添加される。帯電制御剤の添加量は、1〜20wt%、好ましくは、0.5〜10wt%である。離型剤は、成形後の型離れ性を良くするために添加される。離型剤の添加量は、1〜20wt%、好ましくは、2〜10wt%である。流動性付与剤は、粉砕後の(熱可塑性樹脂+顔料+帯電制御剤+離型剤)に添加することにより、流動性を改善することができる。
本発明においては、前記熱可塑性樹脂微粒子は、好ましくは、乳化重合法又は懸濁重合法により製造された球状の微粒子である。このように、前記熱可塑性樹脂微粒子が乳化重合法又は懸濁重合法により製造された球状の微粒子であると、圧縮成形物の高密度化が可能になるので、磁気特性をさらに向上させることができる。また、球状粒子とすると、磁性粉への被覆面積が向上するので、磁石成形体の表面の磁性粉の露出面積が低減でき、そのために、防錆効果が生じる。
本発明においては、前記熱可塑性樹脂微粒子の平均粒径は、好ましくは、前記磁石粉1の1/10以下である。このように、前記熱可塑性樹脂微粒子の平均粒径が前記磁石粉1の1/10以下であると、磁石コンパウンド10の圧縮成形物である磁石成形体(図6における33を参照。)の高密度化が可能になるので、磁気特性をさらに向上させることができる。
本発明の長尺磁石成形体は、磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形して製造するので、結合樹脂の濃度を小さくして磁気特性の大きな磁石成形体とすることができ、そのために、13MGOe以上(100mT以上)の高磁力の磁石成形体を得ることができる。したがって、本発明の長尺磁石成形体は、「トナー及び磁性粒子よりなる二成分現像剤を用いて像担持体に形成された潜像を現像する高機能現像装置」(SLIC現像装置)において用いられるマグネットローラ(現像ローラ)に埋め込まれると、高磁力を維持すると共に、長軸方向の磁束密度分布をいっそう均一にしたマグネットローラ(現像ローラ)となる。
図5に示すように、本発明のマグネットローラ40は、磁性粉を含有するプラスチック磁石で構成される円筒形状のマグネットローラ32の一部の極に相当する部分に、他の部材が埋設できるような、溝形状の収納部分が1極以上配設されている。そして、該収納部分に、該円筒状のマグネットローラ32のプラスチック磁石よりも高磁力の磁石成形体として請求項1〜6のいずれかに記載の磁石成形体33を埋設する。このように、該収納部分に、該円筒状のマグネットローラ32のプラスチック磁石よりも高磁力の磁石成形体として請求項1〜6のいずれかに記載の磁石成形体33を埋設すると、特定極の磁力をさらに高めた高機能化したマグネットローラ40とすることができる。図5において、31は、芯軸である。
図6に示すように、本発明の現像剤担持体50には、請求項10に記載のマグネットローラの外周に回転可能な非磁性円筒体34が配置されてる。前記非磁性円筒体としては、例えば、アルミニウム、SUS(ステンレス)などを用いることができる。加工性、軽さの面でアルミニウムを用いられることが多い。アルミニウムの場合、A6063、A5056、A3003等、SUSの場合、303、304、316などを用いることができる。このように、請求項10に記載のマグネットローラの外周に回転可能な非磁性円筒体34が配置されてると、キャリアの付着を防止しすることができ、そのために、高画質化を可能とした現像剤担持体を提供することができる。図6において、31は、芯軸である。
図7に示すように、本発明の現像装置60は、現像剤担持体50、現像剤供給部材41、及び、現像剤層規制部材42を少なくとも有している。そして、この現像装置60は、該現像剤担持体50として、請求項11に記載の現像剤担持体50を有している。このように、該現像剤担持体50として、請求項11に記載の現像剤担持体を有していると、高画質化を可能とした現像装置60を提供することができる。
図8に示すように、本発明のプロセスカートリッジ70は、現像剤担持体50、現像剤供給部材41、現像剤層規制部材42、を少なくとも有する現像装置60、並びに、帯電ローラ44及び像担持体45を有している。そして、このプロセスカートリッジ70は、該現像装置60として、請求項12に記載の現像装置を有している。このように、該現像装置60として、請求項12に記載の現像装置を有していると、高画質化を可能とすることができるプロセスカートリッジ40を提供することができる。
図9に示すように、本発明の画像形成装置80は、プロセスカートリッジ70、光書き込み手段103、転写部材105、及び、定着装置117を少なくとも有している。そして、この本発明の画像形成装置80は、プロセスカートリッジ70として、請求項13に記載のプロセスカートリッジを有している。このように、プロセスカートリッジ70として、請求項13に記載のプロセスカートリッジを有していると、高画質化を可能とした画像装置80を提供することができる。
図9においては、画像形成装置80は、現像剤担持体50、現像剤供給部材41、現像剤層規制部材42、及び、像担持体45を有する現像装置30、並びに、帯電ローラ44を有したものとなっている。また、図9において、106は、クリーニングブレードであり、107は、除電光学系であり、113は、トナー供給部であり、114は、レジストローラであり、115は、トナー回収羽根であり、117は、定着装置であり、そして、116は、トナー搬送コイルである。
(実施例1)
(1)平均粒径102μmの異方性Nd−Fe−B系磁石粉(愛知製鋼社製、MFP−12)94.5重量%に、「ポリエステル樹脂79重量部及びスチレンアクリル樹脂7重量部で構成される軟化点87℃の熱可塑性樹脂、並びに、カーボンブラック(顔料)7.6重量部、サルチル酸ジルコニウム(帯電制御剤)0.9重量部、カルナバワックスとライスワックスの混合物(離型剤)4.3重量部、及び、疎水性シリカ(流動性付与剤)1.2重量部」からなる平均粒径5.2μmの微粒子5.5重量%を配合し、これらを攪拌分散して、第1の磁石コンパウンドとした。(2)平均粒径88μmの異方性Nd−Fe−B系磁石粉(愛知製鋼社製、MFP−12)94.5重量%に、「ポリエステル樹脂79重量部及びスチレンアクリル樹脂7重量部で構成される軟化点87℃の熱可塑性樹脂、並びに、カーボンブラック(顔料)7.6重量部、サルチル酸ジルコニウム(帯電制御剤)0.9重量部、カルナバワックスとライスワックスの混合物(離型剤)4.3重量部、及び、疎水性シリカ(流動性付与剤)1.2重量部」からなる平均粒径5.2μmの微粒子5.5重量%を配合し、これらを攪拌分散して、第2の磁石コンパウンドとした。(3)前記(1)の第2の磁石コンパウンドを第1層として幅2.5mm、高さ12.0mm、長さ313mmのキャビティの中に2.4mmの高さにまで充填し、次に、前記(2)の第1の磁石コンパウンドを第2層としてを積算で9.6mmの高さまで充填し、最後に、前記(1)の第2の磁石コンパウンドを第3層として積算で高さ12.0mmとなるよう充填した(図4を参照。)。そして、(4)このように充填された積層磁石コンパウンドに、プレス方向と直交する方向に配向電流100Aの直流電界を加えながら、磁場印加状態で55kN/cm2 のプレス圧を加えて、磁場中で圧縮成形を行なって長尺成形体とした後、パルス電圧2500V下で該キャビティを有する金型及び長尺成型体の脱磁を行なから金型から長尺成型体を脱型し、続いて、この長尺成型体を100℃の焼成炉で60分間焼成して長尺磁石成形体とした。
このようにして得られた長尺磁石成形体の寸法は、幅5.98mm、高さ2.52mm、長さ313.1mmであり、その密度は5.52g/cm3 であった。また、この長尺磁石成形体をパルス電圧2300Vで着磁を行なって、その軸方向の磁束密度分布を測定したところ、105mTの磁束密度が得られた。また、長尺磁石成形体の曲げ強度を測定したところ、その曲げ強度は、9.7kg/cm2 であり、そして、図10に示す長尺磁石成形体の角部a,b,c,dでのx,y方向の崩れ寸法は、それぞれ、0.02〜0.04mm、0.02〜0.05mmであった。
(実施例2)
前記(2)において、平均粒径102μmの異方性Nd−Fe−B系磁石粉(愛知製鋼社製、MFP−12)92重量%に、「ポリエステル樹脂79重量部及びスチレンアクリル樹脂7重量部で構成される軟化点87℃の熱可塑性樹脂、並びに、カーボンブラック(顔料)7.6重量部、サルチル酸ジルコニウム(帯電制御剤)0.9重量部、カルナバワックスとライスワックスの混合物(離型剤)4.3重量部、及び、疎水性シリカ(流動性付与剤)1.2重量部」からなる平均粒径5.5μmの微粒子8重量%を配合し、これらを攪拌分散して、第2の磁石コンパウンドとした以外は、実施例1と同様にして長尺磁石成形体とした。
このようにして得られた長尺磁石成形体の寸法は、幅5.96mm、高さ2.51mm、長さ313.2mmであり、その密度は5.44g/cm3 であった。また、この長尺磁石成形体をパルス電圧2300Vで着磁を行なって、その軸方向の磁束密度分布を測定したところ、102mTの磁束密度が得られた。また、長尺磁石成形体の曲げ強度を測定したところ、その曲げ強度は、10.9kg/cm2 であり、そして、図10に示す長尺磁石成形体の角部a,b,c,dでのx,y方向の崩れ寸法は、それぞれ、0〜0.03mm、0〜0.02mmであった。
(実施例3)
前記(2)において、平均粒径102μmの異方性Nd−Fe−B系磁石粉(愛知製鋼社製、MFP−12)94.5重量%に、スチレンアクリル樹脂で構成される軟化点73℃の熱可塑性樹脂からなる平均粒径3.3μmの微粒子5.5重量%を配合し、これらを攪拌分散して、第2の磁石コンパウンドとした以外は、実施例1と同様にして長尺磁石成形体とした。
このようにして得られた長尺磁石成形体の寸法は、幅6.01mm、高さ2.51mm、長さ313.0mmであり、その密度は5.47g/cm3 であった。また、この長尺磁石成形体をパルス電圧2300Vで着磁を行なって、その軸方向の磁束密度分布を測定したところ、104mTの磁束密度が得られた。また、長尺磁石成形体の曲げ強度を測定したところ、その曲げ強度は、10.2kg/cm2 であり、そして、図10に示す長尺磁石成形体の角部a,b,c,dでのx,y方向の崩れ寸法は、それぞれ、0〜0.02mm、0〜0.03mmであった。
(比較例1)
前記(2)において、前記(1)における第1の磁石コンパウンドと同一の成分の磁石コンパウンドを第2の磁石コンパウンドとした以外は、実施例1と同様にして長尺磁石成形体とした。
このようにして得られた長尺磁石成形体の寸法は、幅6.02mm、高さ2.53mm、長さ313.3mmであり、その密度は5.37g/cm3 であった。また、この長尺磁石成形体をパルス電圧2300Vで着磁を行なって、その軸方向の磁束密度分布を測定したところ、100mTの磁束密度が得られた。また、長尺磁石成形体の曲げ強度を測定したところ、その曲げ強度は、5.2kg/cm2 であり、そして、図10に示す長尺磁石成形体の角部a,b,c,dでのx,y方向の崩れ寸法は、それぞれ、0.1〜0.15mm、0.09〜0.15mmであった。
本発明の一実施の形態を示す長尺磁石成形体の側面図である。 本発明の他の一実施の形態を示す長尺磁石成形体の側面図である。 本発明の他の一実施の形態を示す長尺磁石成形体の側面図である。 キャビティに磁石コンパウンドを充填した状態を示す説明図である。 本発明の一実施形態を示すマグネットローラの断面図である。 本発明の一実施形態を示す現像剤担持体の平面図である。 本発明の一実施形態を示す現像装置の説明図である。 本発明の一実施形態を示すプロセスカートリッジの説明図である。 本発明の一実施形態を示す画像形成装置の説明図である。 実施例及び比較例で得られた長尺磁石成形体の角部a,b,c,dでのx,y方向の崩れ寸法を説明する説明図である。 本発明者らが提案した圧縮成形機の概略側面説明図である。 圧縮成形されたマグネットの平面図である。
符号の説明
1,11,21 第1層
2,12,22 第2層
3,13,23 第3層
4,14,24 キャビティ
5,15,25 金型
10,20,30,33 長尺磁石成形体
31 芯軸
32 円筒形状のマグネットローラ
34 非磁性円筒体
40 マグネットローラ
50 現像剤担持体
41 現像剤供給部材
42 現像剤層規制部材
44 帯電ローラ
45 像担持体
60 現像装置
70 プロセスカートリッジ
80 画像形成装置

Claims (14)

  1. 磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形してなる長尺磁石成形体において、該長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における磁石粉の平均粒径が、該長尺磁石成形体の幅方向の中央部分における磁石粉の平均粒径よりも小さいことを特徴とする長尺磁石成形体。
  2. 前記長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における磁石粉の平均粒径が30〜100未満であり、そして、前記長尺磁石成形体の幅方向の中央部分における磁石粉の平均粒径が100〜200μmであることを特徴とする請求項1に記載の長尺磁石成形体。
  3. 磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形してなる長尺磁石成形体において、該長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における磁石粉の混合率が、該長尺磁石成形体の幅方向の中央部分における磁石粉の混合率よりも少ないことを特徴とする長尺磁石成形体。
  4. 前記長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における磁石粉の混合率が70〜90未満重量%であり、そして、前記長尺磁石成形体の幅方向の中央部分における磁石粉の混合率が90〜99重量%であることを特徴とする請求項3に記載の長尺磁石成形体。
  5. 磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形してなる長尺磁石成形体において、該長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点が、該長尺磁石成形体の幅方向の中央部分における熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点よりも低いことを特徴とする長尺磁石成形体。
  6. 前記長尺磁石成形体の幅方向の両端部分における熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点が60〜70未満℃であり、そして、前記長尺磁石成形体の幅方向の中央部分における熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点が70〜90℃であることを特徴とする請求項5に記載の長尺磁石成形体。
  7. キャビテイの幅方向の両端部に第1層及び第3層としてそれぞれ充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第2の磁石コンパウンド、並びに、キャビテイの幅方向の中央部に第2層として充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第1の磁石コンパウンド、を磁場中で圧縮成形する長尺磁石成形体の製造方法において、該第2の磁石コンパウンドにおける磁石粉の平均粒径を、該第1の磁石コンパウンドにおける磁石粉の平均粒径よりも小さくしたことを特徴とする長尺磁石成形体の製造方法。
  8. キャビテイの幅方向の両端部に第1層及び第3層としてそれぞれ充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第2の磁石コンパウンド、並びに、キャビテイの幅方向の中央部に第2層として充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第1の磁石コンパウンド、を磁場中で圧縮成形する長尺磁石成形体の製造方法において、該第2の磁石コンパウンドにおける磁石粉の混合率を、該第1の磁石コンパウンドにおける磁石粉の混合率よりも少なくしたことを特徴とする長尺磁石成形体の製造方法。
  9. キャビテイの幅方向の両端部に第1層及び第3層としてそれぞれ充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第2の磁石コンパウンド、並びに、キャビテイの幅方向の中央部に第2層として充填された、磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる第1の磁石コンパウンド、を磁場中で圧縮成形する長尺磁石成形体の製造方法において、該第2の磁石コンパウンドにおける熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点を、該第1の磁石コンパウンドにおける熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂の軟化点よりも低くしたことを特徴とする長尺磁石成形体の製造方法。
  10. 磁性粉を含有するプラスチック磁石で構成される円筒形状のマグネットローラの一部の極に相当する部分に、他の部材が埋設できるような、溝形状の収納部分が1極以上配設したマグネットローラにおいて、該溝状の収納部分に、該円筒状のマグネットローラのプラスチック磁石よりも高磁力の磁石成形体として、請求項1〜6のいずれかに記載の長尺磁石成形体を埋設したことを特徴とするマグネットローラ。
  11. 請求項10に記載のマグネットローラの外周に回転可能な非磁性円筒体が配置されていることを特徴とする現像剤担持体。
  12. 現像剤層担持体、現像剤供給部材、及び、現像剤層規制部材を少なくとも有する現像装置において、該現像剤担持体として、請求項11に記載の現像剤担持体を有することを特徴とする現像装置。
  13. 現像剤担持体、現像剤供給部材、及び、現像剤層規制部材を少なくとも有する現像装置、並びに、帯電ローラ及び像担持体を有するプロセスカートリッジにおいて、該現像装置として、請求項12に記載の現像装置を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  14. プロセスカートリッジ、光書き込み手段、転写部材、及び、定着装置を少なくとも有する画像形成装置において、プロセスカートリッジとして、請求項13に記載のプロセスカートリッジを有することを特徴とする画像形成装置。
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