JP2006011312A - 長尺磁石成形体、その製造方法、及び、その製造装置、並びに、磁石コンパウンドの充填密度調整装置、マグネットローラ、及び、現像ローラ - Google Patents

長尺磁石成形体、その製造方法、及び、その製造装置、並びに、磁石コンパウンドの充填密度調整装置、マグネットローラ、及び、現像ローラ Download PDF

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Abstract

【課題】金型における磁石コンパウンドの充填密度を制御することができる磁石コンパウンドの充填密度調整装置を低コストで提供する。
【解決手段】(A)縦断面が長方形のキャビティ3を備えた金型2、(B)長軸方向で分割され、それぞれの位置での磁石コンパウンド5の押し込み深さが調整可能とされる多数のパンチブロック6で構成されるパンチ7、及び、(C)該パンチ7と金型2を位置決めする位置決めピン4を有する磁石コンパウンドの充填密度調整装置10とする。前記パンチ3を構成する各パンチブロック6による押し込み深さは、好ましくは、予め、該金型2に充填された磁石コンパウンド5を磁場中で圧縮成形したテスト用の長尺磁石成形体の長軸方向位置における磁束密度の測定値から、次の実験式 K=−3.15Ln(Y)+92.6 (式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)に基づいて設定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置において用いられる長尺磁石成形体、その製造方法、及び、その製造装置、並びに、磁石コンパウンドの充填密度調整装置、該長尺磁石成形体を埋設したマグネットローラ、及び、マグネットローラよりなる現像ローラに関する。
従来、長尺磁石成形体に関して、磁石粉末を熱硬化性樹脂で被覆した成形用粉末を圧縮成形機の金型に充填して圧縮成形し、得られた成形体を加熱して熱硬化性樹脂を硬化させることからなるボンド型永久磁石の製造方法において、圧縮成形前に、金型内の成形用粉末と接触している少なくとも1つの圧縮成形機の部材に周波数10〜40kHz、振幅100μm以下の超音波振動を0.5 秒間以上付与して成形用粉末を超音波振動させることにより該粉末を加熱し、この超音波振動の付与時の成形用粉末の金型内での充填密度を成形用粉末の自然充填時の見掛け密度の1.02〜2.0倍とすることが提案されている(特許文献1を参照。)(以下、「従来技術1」という。)。
また、長尺磁石成形体に関して、1)高分子化合物に磁性紛を分散したプラスチックマグネット等からなる円筒形状の現像ローラのマグネットロールを有し、該マグネットロールの少なくとも1極の現像極に相当する部分に溝形状の収納部分が配設され、該収納部分に前記マグネットロールよりも高磁力のマグネットブロックが接着剤により固定されている現像ローラにおいて、前記接着剤層の厚さを現像ローラの軸方向において異ならせること、2)高分子化合物に磁性紛を分散したプラスチックマグネット等からなる円筒形状の現像ローラのマグネットロールを有し、該マグネットロールの少なくとも1極の現像極に相当する部分に溝形状の収納部分が配設され、該収納部分に前記マグネットロールよりも高磁力のマグネットブロックが接着剤により固定されている現像ローラにおいて、前記マグネットブロックの厚さを現像ローラの軸方向において異ならせること、及び、3)高分子化合物に磁性紛を分散したプラスチックマグネット等からなる円筒形状の現像ローラのマグネットロールを有し、該マグネットロールの少なくとも1極の現像極に相当する部分に溝形状の収納部分が配設され、該収納部分に前記マグネットロールよりも高磁力のマグネットブロックが接着剤により固定されている現像ローラにおいて、前記マグネットブロックの磁石粉の充填率を現像ローラの軸方向において異ならせること(特許文献2を参照。)(以下、「従来技術2」という。)がそれぞれ記載されている。
特開平10−4203号公報 特開2002−287500号公報
従来技術1においては、圧縮成形前に磁性粉体と樹脂粉体とからなる成形用粉末を超音波振動させることにより該成型用粉末を加熱し、この超音波振動の付与時の成形用粉末の金型内での充填密度を成形用粉末の自然充填時の見掛け密度の1.02〜2.0倍とすることにより、ボンド型永久磁石を高磁力化しており、かかる超音波振動は、等方性のボンド型永久磁石マグネットの高磁力化に対して有効であるが、異方性のボンド型永久磁石では、圧縮成形の際に磁場配向を行うので、超音波振動で成形用粉末の充填密度を向上させると磁性粉体の配向性が低下し、そのために、高磁力が得られないという問題があった。また、磁性粉体を配向させた後は、磁性粉体が磁化され、磁性粉同士の引き合い位置が固定されるので、この後に加熱しても成形用粉末の充填密度を向上させることができないという問題があった。
従来技術2においては、マグネットロールに高磁力マグネットブロックを貼り付ける際、表面の高さを調整して貼り付けることにより軸方向の磁気特性を調整しているが、この高磁力マグネットブロックが磁場中圧縮成形などによって製造される樹脂成分の少ない異方性の高磁力マグネットブロックであると、弾性がほとんどなく脆いので、多少の変形でも破断してしまい、そのために、樹脂成分の少ない異方性の高磁力マグネットブロックでは、その高磁力マグネットブロックの表面の高さを調整してマグネットローラに貼り付けることにより軸方向の磁気特性を調整することができないという問題があった。
また、従来技術2においては、マグネットロールに高磁力マグネットブロックを貼り付ける際、マグネットブロックの厚さを現像ローラの軸方向において異ならせているが、このようにマグネットブロックの厚さを現像ローラの軸方向において異ならせためには、成形後のマグネットブロックの一部を削るか、マグネットブロックを成形するための金型の形状をそれに合わせて用意する必要がある。しかしながら、マグネットブロックの成形後にその一部を削ると、工程が増えるので製造コストが上がってしまうこと、削った面の磁石粉が露出して脱落してしまうこと、脱落した磁性粉が現像装置におけるスリーブと現像ローラとの間に粉が噛み込んでスリーブが回転しなくなること、といった問題があり、マグネットブロックを成形するための金型の形状をそれに合わせて用意すると、製造コストが上がるという問題があった。しかも、軸方向の高さに偏差を持たせた金型を用いる場合には、材料ロット等の変動に対応して寸法を変更することが困難になるという問題があった。
さらに、従来技術2においては、マグネットロールに高磁力マグネットブロックを貼り付ける際、マグネットブロックの磁石粉の充填率を現像ローラの軸方向において異ならせているが、このようにマグネットブロックの磁石粉の充填率を現像ローラの軸方向において異ならせるためには、マグネットブロックの成形前に金型に軸方向で偏差を持たせた磁石成形用粉末を充填する必要がある。同一の処方の磁石成形用粉末を用いる場合には軸方向で量に偏差を持たせることで可能となるが、この場合には、それに伴って寸法も軸方向に偏差を持ったものとなるので、マグネットブロックをマグネットローラに貼り付ける際、マグネットブロックのチャックが困難になるという問題があった。金型内に処方の異なる磁石成形用粉末を投入する方法も考えられるが、このような方法では、磁石成形用粉末の充填の工程が非常に複雑になりコストアップにつながるという問題があった。
本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。
即ち、本発明は、寸法を一定に保つと共に長軸方向の磁束密度分布を均一にし、しかも、高磁力を保持した異方性の長尺磁石成形体、その製造方法、及び、その製造装置、を低コストで提供することを第1の目的とし、金型における磁石コンパウンドの充填密度を制御することができる磁石コンパウンドの充填密度調整装置を低コストで提供することを第2の目的とし、そして、前記磁石成形体を埋設させて特定極の磁力をさらに高めて高機能化したマグネットローラ又は現像ローラを低コストで提供することを第3の目的としている。
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、
(イ)金型内に充填された磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形してテスト用の長尺磁石圧縮成形体とする工程、
(ロ)このテスト用の長尺磁石成形体の長軸方向位置における磁束密度(mT)を測定する工程、
(ハ)このようにして得た磁束密度(mT)の測定値から、次の実験式
K=−3.15Ln(Y)+92.6
(式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
X=Z(100−K)/100
(式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
に基づいて、前記長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)を等間隔に設定し、そして、このように等間隔に設定した磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)となるように、金型内に充填された磁石コンパウンドにそれぞれ外力を加えて磁石コンパウンドの充填密度を増加させる工程、及び、
(ニ)この充填密度を低下させた磁石コンパウンドを磁場中において圧縮成形する工程、
を順次有することを特徴とする長尺磁石成形体の製造方法である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記外力が、パンチによる押圧であることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記外力が、振動針又は振動板による振動であることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記外力が、振動針又は振動板による衝撃であることを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載された発明において、前記熱可塑性樹脂微粒子が、顔料、帯電制御剤及び離型剤から選ばれる少なくとも1種を含み、そして、該熱可塑性樹脂微粒子が、前記磁性粉の周囲に静電付着していることを特徴とするものである。
請求項6に記載された発明は、請求項5に記載された発明において、前記熱可塑性樹脂微粒子が、乳化重合法又は懸濁重合法により製造された球状の微粒子であることを特徴とするものである。
請求項7に記載された発明は、請求項5又は6に記載された発明において、前記熱可塑性樹脂微粒子の平均粒径が、磁石粒子の1/10以下であることを特徴とするものである。
請求項8に記載された発明は、(A)縦断面が長方形のキャビティを備えた金型、(B)長軸方向で分割され、それぞれの位置での磁石コンパウンドの押し込み深さが調整可能とされる多数のパンチブロックで構成されるパンチ、及び、(C)該パンチと金型を位置決めする位置決めピン、を有していることを特徴とする磁石コンパウンドの充填密度調整装置である。
請求項9に記載された発明は、請求項8に記載された発明において、前記パンチを構成する各パンチブロックによる押し込み深さ(mm)が、予め、該金型に充填された磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形したテスト用の長尺磁石成形体の長軸方向位置における磁束密度(mT)の測定値から、次の実験式
K=−3.15Ln(Y)+92.6
(式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
X=Z(100−K)/100
(式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
に基づいて設定されることを特徴とするものである。
請求項10に記載された発明は、(A)縦断面が長方形のキャビティを備えた金型、(B)長軸方向に設けられ、それぞれの位置での磁石コンパウンドの押し込み深さが調整可能とされる多数の振動針又は振動板、及び、(C)該多数の振動針又は振動板と金型を位置決めする位置決めピン、を有していることを特徴とする磁石コンパウンドの充填密度調整装置である。
請求項11に記載された発明は、請求項10に記載された発明において、前記多数の振動針又は振動板による押し込み深さ(mm)が、予め、該金型に充填された該磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形したテスト用の長尺磁石成形体の長軸方向位置における磁束密度(mT)の測定値から、次の実験式
K=−3.15Ln(Y)+92.6
(式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
X=Z(100−K)/100
(式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
に基づいて設定されることを特徴とするものである。
請求項12に記載された発明は、(A)縦断面が長方形のキャビティを備えた金型、(B)長軸方向で分割され、それぞれの位置での磁石コンパウンドの押し込み深さが調整可能とした多数のパンチブロックで構成されるパンチ、(C)該パンチと金型を位置決めする位置決めピン、及び、(D)該パンチを下方に押し出して磁石コンパウンドを圧縮成形するシリンダ、を有している長尺磁石成形体の製造装置であって、
(a)前記パンチを構成する各パンチブロックによる押し込み深さ(mm)が、予め、該金型に充填された該磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形しておいたテスト用の長尺磁石成形体形成の長軸方向位置における磁束密度(mT)の測定値から、次の実験式
K=−3.15Ln(Y)+92.6
(式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
X=Z(100−K)/100
(式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
に基づいて設定され、そして、
(b)前記充填密度を調整した磁石コンパウンドが、前記パンチを構成する各パンチブロックの下端を揃えて同一平面となるように設定されたパンチで磁場中において圧縮成形されるようにした
ことを特徴とする長尺磁石成形体の製造装置である。
請求項13に記載された発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載された長尺磁石成形体の製造方法によって得られた長尺磁石成形体であって、その磁束密度の軸方向偏差が4mT以下であることを特徴とする長尺磁石成形体である。
請求項14に記載された発明は、磁性紛を含有するプラスチック磁石で構成される円筒形状のマグネットローラの一部の極に相当する部分に、他の部材が埋設できるような、溝形状の収納部分が1極以上配設したマグネットローラにおいて、該収納部分に、該マグネットローラのプラスチック磁石よりも高磁力の磁石成形体として請求項13に記載の長尺磁石成形体を埋設したことを特徴とするマグネットローラである。
請求項15に記載された発明は、請求項13に記載の磁石成形体を現像極に埋設した現像ローラであって、該磁石成形体の磁力が、(BH)max >13MGOeであることを特徴とする現像ローラである。
(1)請求項1〜7に記載された発明によれば、寸法を一定に保つと共に長軸方向の磁束密度分布を均一にし、しかも、高磁力を保持した異方性の長尺磁石成形体を製造することができる。
(2)請求項8に記載された発明によれば、(A)縦断面が長方形のキャビティを備えた金型、(B)長軸方向で分割され、それぞれの位置での磁石コンパウンドの押し込み深さが調整可能とされる多数のパンチブロックで構成されるパンチ、及び、(C)該パンチと金型を位置決めする位置決めピン、を有しているので、金型における磁石コンパウンドの充填密度をパンチブロックの押圧によって部分的に又は全体に増加させることができ、そのために、金型における磁石コンパウンドの充填密度を制御できる磁石コンパウンドの充填密度調整装置を低コストで提供できる。
(3)請求項9に記載された発明によれば、前記パンチを構成する各パンチブロックによる押し込み深さ(mm)が、予め、該金型に充填された磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形したテスト用の長尺磁石成形体の長軸方向位置における磁束密度(mT)の測定値から、次の実験式
K=−3.15Ln(Y)+92.6
(式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
X=Z(100−K)/100
(式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
に基づいて設定されるので、寸法を一定に保つと共に長軸方向の磁束密度分布を均一にし、しかも、高磁力を保持した異方性の長尺磁石成形体を得ることができるように、金型における磁石コンパウンドの充填密度を制御することができる。
(4)請求項10に記載された発明によれば、(A)縦断面が長方形のキャビティを備えた金型、(B)長軸方向に設けられ、それぞれの位置での磁石コンパウンドの押し込み深さが調整可能とされる多数の振動針又は振動板、及び、(C)該多数の振動針又は振動板と金型を位置決めする位置決めピン、を有しているので、金型における磁石コンパウンドの充填密度を制御することができる磁石コンパウンドの充填密度調整装置を低コストで提供することができる。
(5)請求項11に記載された発明によれば、前記多数の振動針又は振動板による押し込み深さ(mm)が、予め、該金型に充填された該磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形したテスト用の長尺磁石成形体の長軸方向位置における磁束密度(mT)の測定値から、
次の実験式
K=−3.15Ln(Y)+92.6
(式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
X=Z(100−K)/100
(式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
に基づいて設定されるので、寸法を一定に保つと共に長軸方向の磁束密度分布を均一にし、しかも、高磁力を保持した異方性の長尺磁石成形体を得ることができるように、金型における磁石コンパウンドの充填密度を制御することができる。
(6)請求項12に記載された発明によれば、(a)前記パンチを構成する各パンチブロックによる押し込み深さ(mm)が、予め、該金型に充填された該磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形しておいたテスト用の長尺磁石成形体形成の長軸方向位置における磁束密度(mT)の測定値から、次の実験式
K=−3.15Ln(Y)+92.6
(式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
X=Z(100−K)/100
(式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
に基づいて設定され、そして、(b)前記充填密度を調整した磁石コンパウンドが、前記パンチを構成する各パンチブロックの下端を揃えて同一平面となるように設定されたパンチで磁場中において圧縮成形されるようにしたので、寸法を一定に保つと共に長軸方向の磁束密度分布を均一にし、しかも、高磁力を保持した異方性の長尺磁石成形体を製造することができる。
(7)請求項13に記載された発明によれば、請求項1〜7のいずれか1項に記載された長尺磁石成形体の製造方法によって得られた長尺磁石成形体であって、その磁束密度の軸方向偏差が4mT以下であるので、寸法を一定に保つと共に長軸方向の磁束密度分布をいっそう均一にすることができ、しかも、高磁力を保持しすることができる。
(8)請求項14に記載された発明によれば、磁性紛を含有するプラスチック磁石で構成される円筒形状のマグネットローラの一部の極に相当する部分に、他の部材が埋設できるような、溝形状の収納部分が1極以上配設したマグネットローラにおいて、該収納部分に、該マグネットローラのプラスチック磁石よりも高磁力の磁石成形体として請求項13に記載の長尺磁石成形体を埋設したので、特定極の磁力をさらに高めた高機能化したマグネットローラとすることができる。
(9)請求項15に記載された発明によれば、請求項13に記載の磁石成形体を現像極に埋設した現像ローラであって、該磁石成形体の磁力が、(BH)max >13MGOeとしたので、画像品質(キャリヤー付着による画像品質劣化の防止、粒状度、縦横比)を向上させることができる。
図1は、本発明の一実施の形態を示す磁石コンパウンドの充填密度調整装置を示す説明図であって、(a)は、正面説明図であり、そして、(b)は、側面説明図である。図2は、本発明の他の一実施の形態を示す磁石コンパウンドの充填密度調整装置の説明図であって、(a)は、正面説明図であり、そして、(b)は、側面説明図である。図3は、本発明の一実施の形態を示す長尺磁石成形体の製造装置の正面説明図である。図4は、本発明の一実施の形態を示す長尺磁石成形体の製造装置の要部断面図である。図5は、本発明の一実施の形態を示す長尺磁石成形体の製造装置で磁石コンパウンドの充填密度を調整した状態を示す一部断面説明図である。図6は、本発明の一実施の形態を示す長尺磁石成形体の製造装置で長尺磁石成形体に圧縮成形した状態を示す一部断面説明図である。図7は、磁石コンパウンドを磁場中圧縮成形して得たテスト用の長尺磁石成形体の長軸方向の磁束密度を示すグラフである。図8は、テスト用の長尺磁石成形体の長軸方向の磁束密度の測定値から実験式に基づいて設定された押し込み深さにパンチで押し込まれた磁石コンパンウドを磁場中圧縮成形して得た実施例1の長尺磁石成形体の長軸方向の磁束密度を示すグラフである。図9は、テスト用の長尺磁石成形体の長軸方向の磁束密度の測定値から実験式に基づいて設定された押し込み深さに振動針で押し込まれた磁石コンパンウドを磁場中圧縮成形して得た実施例2の長尺磁石成形体の長軸方向の磁束密度を示すグラフである。
本発明の長尺磁石成形体の製造方法は、(イ)金型内に充填された磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形してテスト用の長尺磁石圧縮成形体とする工程、(ロ)このテスト用の長尺磁石成形体の長軸方向位置における磁束密度(mT)を測定する工程、(ハ)このようにして得た磁束密度(mT)の測定値から、次の実験式
K=−3.15Ln(Y)+92.6
(式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
X=Z(100−K)/100
(式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
に基づいて、前記長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)を等間隔に設定し、そして、このように等間隔に設定した磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)となるように、金型内に充填された磁石コンパウンドにそれぞれ外力を加えて磁石コンパウンドの充填密度を増加させる工程、及び、(ニ)この充填密度を低下させた磁石コンパウンドを磁場中において圧縮成形する工程、を順次有している。
本発明者らは、最近注目されるようになってきた「トナー及び磁性粒子よりなる二成分現像剤を用いて像担持体に形成された潜像を現像する高機能現像装置」(SLIC現像装置)において用いられるマグネットローラ(現像ローラ)に埋め込まれる断面積2×6mmの長尺磁石成形体を構成する磁石コンパウンドについて実験により探求したところ、磁束密度低下量(mT)と外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)との関係として、次の実験式
Y=1.8X2 −1.22X
(式中、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Xは、外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)である。)
で表せることを見出した。本発明における実験式、即ち、Y=1.8X2 −1.22Xは、このように実験的に導き出したものである(以下に示す式においても同様のことがいえる。)。
前記「熱可塑性樹脂微粒子」を構成する「熱可塑性樹脂」は、例えば、ポリスチレン、ポリクロロエチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン系化合物及びその置換体よりなる単重合体、並びに、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル重合体、スチレン-ビニルメチルエーテル重合体、スチレン−ビニルメチルケトン重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、スチレン-アクリロニトリル-インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体があげられる。また、前記「熱可塑性樹脂」は、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニルブチルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、エポキシポリオール系樹脂等の樹脂であってもかまわない。これらの樹脂は、1種又は2種以上混合して使用することができる。
前記磁性粉は、好ましくは、異方性のNd−Fe−B系磁性体又は異方性のSm−F−N系磁性体で構成される。このような磁性粉を構成する磁石粒子の大きさは、材料によって異なるが、例えば、高温水素熱処理されたNd−Fe−B系磁性粉の平均粒径は、100〜120μmとなっている。このときには、熱可塑性樹脂微粒子の粒径を10〜12μm以下とすると、密度が大きくなり、磁気特性が向上する。
本発明によれば、前記(イ)の工程、(ロ)の工程、(ハ)の工程及び(ニ)の工程を順次有しているので、寸法を一定に保つと共に長軸方向の磁束密度分布を均一にし、しかも、高磁力を保持した異方性の長尺磁石成形体を製造することができる。そして、このようにして得られた異方性の長尺磁石成形体は、「トナー及び磁性粒子よりなる二成分現像剤を用いて像担持体に形成された潜像を現像する高機能現像装置」(SLIC現像装置)において用いられるマグネットローラ(現像ローラ)に埋め込まれると、高磁力を維持すると共に、長軸方向の磁束密度分布をいっそう均一にしたマグネットローラ(現像ローラ)となる。
本発明においては、前記外力は、好ましくは、パンチによる押圧である。また、前記外力は、振動針又は振動板による振動であってもかまわない。さらに、前記外力は、振動針又は振動板による衝撃であってもかまわない。
本発明においては、前記熱可塑性樹脂微粒子は、好ましくは、顔料、帯電制御剤及び離型剤から選ばれる少なくとも1種を含み、そして、該熱可塑性樹脂微粒子が、前記磁性粉の周囲に静電付着しているものである。また、前記熱可塑性樹脂微粒子は、好ましくは、乳化重合法又は懸濁重合法により製造された球状の微粒子である。このように、熱可塑性樹脂微粒子が乳化重合法又は懸濁重合法により製造された球状の微粒子であると、圧縮成形物の高密度化が可能になり、そのために、磁気特性をさらに向上させることができる。また、前記熱可塑性樹脂微粒子の平均粒径は、好ましくは、磁石粒子の1/10以下である。このように、熱可塑性樹脂微粒子の平均粒径が磁石粒子の1/10以下であると、磁石粒子同士の隙間に熱可塑性樹脂微粒子が充填されて該間隙が埋められるので、圧縮成形物の高密度が可能になり、そのために、磁気特性をさらに向上させることができる。
図1において、10は、磁石コンパウンドの充填密度調整装置である。本発明の磁石コンパウンドの充填密度調整装置10は、(A)縦断面が長方形のキャビティ3を備えた金型2、(B)長軸方向で分割され、それぞれの位置での磁石コンパウンド5の押し込み深さが調整可能とされる多数のパンチブロック6で構成されるパンチ7、及び、(C)該パンチ7と金型2を位置決めする位置決めピン8、を有している。図1において、1は、テーブルであり、そして、4は、位置決めピン挿入穴である。
本発明の磁石コンパウンドの充填密度調整装置10のように、(A)縦断面が長方形のキャビティ3を備えた金型2、(B)長軸方向で分割され、それぞれの位置での磁石コンパウンド5の押し込み深さが調整可能とされる多数のパンチブロック6で構成されるパンチ7、及び、(C)該パンチ7と金型2を位置決めする位置決めピン8、を有していると、金型2における磁石コンパウンド5の充填密度をパンチブロック6の押圧によって部分的に又は全体に増加させることができる。このように、磁石コンパウンド5の充填密度をパンチブロック6の押圧によって部分的に又は全体に増加させると、磁場中で圧縮成形して得られる長尺磁石成形体の磁力を部分的に又は全体に低下させることができ、そのために、金型における磁石コンパウンドの充填密度を制御できる磁石コンパウンドの充填密度調整装置10を低コストで提供できる。したがって、金型2における磁石コンパウンド5の充填密度を制御するだけで、磁場中で圧縮成形して得られる長尺磁石成形体の任意の箇所の磁気特性を任意に低下させることができる。
また、本発明の磁石コンパウンドの充填密度調整装置10によれば、長尺磁石成形体を磁場中圧縮成形により得る場合において、中央に対して高磁力となる長尺磁石成形体の端部に対応する磁石コンパウンド5の充填密度を、パンチブロック6による磁石コンパウンド5の端部の押圧によって、低下させることができるので、長尺磁石成形体の端部の磁力を押さえることができ、そのために、長軸方向の磁束密度ばらつきを小さくすることができる。さらに、磁石コンパウンドのばらつき等により長尺磁石成形体の磁気特性が基準値より高くなった際に、磁石コンパウンド5の充填密度を、パンチブロック6による磁石コンパウンド5の全体の押圧によって、低下させることができるので、長尺成形体の寸法を変化させずに磁気特性を基準値に押さえることができる。
本発明においては、前記パンチ7を構成する各パンチブロック6による押し込み深さ(mm)は、好ましくは、予め、該金型2に充填された磁石コンパウンド5を磁場中で圧縮成形したテスト用の長尺磁石成形体の長軸方向位置における磁束密度(mT)の測定値から、次の実験式
K=−3.15Ln(Y)+92.6
(式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
X=Z(100−K)/100
(式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
に基づいて設定される。磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)と磁束密度低下量(mT)との関係に相関性が得られ、断面積2×6mmの角柱状の磁石成形体を得る場合には、Y=1.8X2 −1.22X[式中、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Xは、外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)である。]の関係式で表すことができることは、前述のとおりである。
このように、前記パンチを構成する各パンチブロックによる押し込み深さ(mm)が、予め、該金型に充填された磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形したテスト用の長尺磁石成形体の長軸方向位置における磁束密度低下量(mT)の測定値から、次の実験式
K=−3.15Ln(Y)+92.6
(式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
X=Z(100−K)/100
(式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
に基づいて設定されると、寸法を一定に保つと共に長軸方向の磁束密度分布を均一にし、しかも、高磁力を保持した異方性の長尺磁石成形体を得ることができるように、金型における磁石コンパウンドの充填密度を制御することができる。
図2において、20は、磁石コンパウンドの充填密度調整装置である。本発明の磁石コンパウンドの充填密度調整装置20は、(A)縦断面が長方形のキャビティ13を備えた金型12、(B)長軸方向で分割され、それぞれの位置での磁石コンパウンド15の押し込み深さが調整可能とされる多数の振動針(又は振動板)17、及び、(C)該多数の振動針(又は振動板)17と金型12を位置決めする位置決めピン18、を有している。図2において、11は、テーブルであり、そして、14は、位置決めピン挿入穴である。
本発明の磁石コンパウンドの充填密度調整装置20のように、(A)縦断面が長方形のキャビティ13を備えた金型12、(B)長軸方向で分割され、それぞれの位置での磁石コンパウンド15の押し込み深さが調整可能とされる多数の振動針(又は振動板)17、及び、(C)該多数の振動針(又は振動板)17と金型12を位置決めする位置決めピン18、を有していると、金型12における磁石コンパウンド15の充填密度を多数の振動針(又は振動板)17の差し込みによって部分的に又は全体に増加させることができる。このように、磁石コンパウンド15の充填密度を多数の振動針(又は振動板)17の差し込みによって部分的に又は全体に増加させると、磁場中で圧縮成形して得られる長尺磁石成形体の磁力を部分的に又は全体に低下させることができ、そのために、金型における磁石コンパウンド15の充填密度を制御できる磁石コンパウンド15の充填密度調整装置20を低コストで提供できる。したがって、金型12における磁石コンパウンド15の充填密度を制御するだけで、磁場中で圧縮成形して得られる長尺磁石成形体の任意の箇所の磁気特性を任意に低下させることができる。
前記多数の振動針(又は振動板)17による押し込み深さ(mm)は、好ましくは、予め、該金型12に充填された該磁石コンパウンド15を磁場中で圧縮成形したテスト用の長尺磁石成形体の長軸方向位置における磁束密度低下量(mT)の測定値から、次の実験式
K=−3.15Ln(Y)+92.6
(式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
X=Z(100−K)/100
(式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
に基づいて設定される。磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)と磁束密度低下量(mT)の関係に相関性が得られ、断面積2×6mmの角柱状の磁石成形体を得る場合には、Y=1.8X2 −1.22X[式中、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Xは、外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)である。]の実験式で表すことができることは、前述のとおりである。
このように、前記多数の振動針(又は振動板)16による押し込み深さ(mm)が、予め、該金型12に充填された該磁石コンパウンド15を磁場中で圧縮成形したテスト用の長尺磁石成形体の長軸方向位置における磁束密度低下量(mT)の測定値から、次の実験式
K=−3.15Ln(Y)+92.6
(式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
X=Z(100−K)/100
(式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
に基づいて設定されると、寸法を一定に保つと共に長軸方向の磁束密度分布を均一にし、しかも、高磁力を保持した異方性の長尺磁石成形体を得ることができるように、金型における磁石コンパウンドの充填密度低下量を制御することができる。
図3〜6において、30は、長尺磁石成形体の成形装置である。長尺磁石成形体の成形装置30は、(A)縦断面が長方形のキャビティ23を備えた金型22、(B)長軸方向で分割され、それぞれの位置での磁石コンパウンド25の押し込み深さが調整可能とした多数のパンチブロック31で構成されるパンチ33、(C)該パンチ33と金型22を位置決めする位置決めピン28、及び、(D)該パンチ33を下方に押し出して磁石コンパウンド25を圧縮成形するシリンダ30、を有している。そして、(a)前記パンチ33を構成する各パンチブロック31による押し込み深さ(mm)は、予め、該金型22に充填された該磁石コンパウンド25を磁場中で圧縮成形しておいたテスト用の長尺磁石成形体形成の長軸方向位置における磁束密度(mT)の測定値から、次の実験式
K=−3.15Ln(Y)+92.6
(式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
X=Z(100−K)/100
(式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
に基づいて設定され、また、(b)前記充填密度を調整した磁石コンパウンド25は、前記パンチ33を構成する各パンチブロック31の下端を揃えて同一平面となるように設定されたパンチ33で磁場中において圧縮成形されるようにされている。磁石コンパウンド25の押し込み深さ(mm)と磁束密度低下量(mT)の関係に相関性が得られ、断面積2×6mmの角柱状の磁石成形体を得る場合には、Y=1.8X2 −1.22X[式中、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Xは、外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)である。]の実験式で表すことができることは、前述のとおりである。なお、図3〜6において、21は、テーブルであり、24は、位置決めピン挿入穴であり、26は、コイルであり、27は、プレス機であり、28は、位置決めピンであり、29は、ストッパであり、そして、32は、パンチブロック固定部材である。
本発明の長尺磁石成形体の成形装置によれば、まず、図5に示されるように、押し込み深さ(mm)の設定されたパンチブロック31で構成されるパンチ33の押し込み(矢印を参照。)によって、キャビティ23に充填された磁石コンパウンド25の充填密度が調整され、次に、図6に示されるように、前記パンチ33を構成する各パンチブロック31の下端を揃えて同一平面となるように設定されたパンチ33のシリンダによる圧縮(矢印を参照。)によって、前記充填密度の調整された磁石コンパウンド25が磁場中において圧縮成形される。
このように、(a)前記パンチ33を構成する各パンチブロック31による押し込み深さ(mm)が、予め、該金型22に充填された該磁石コンパウンド25を磁場中で圧縮成形しておいたテスト用の長尺磁石成形体形成の長軸方向位置における磁束密度低下量(mT)の測定値から、次の実験式
K=−3.15Ln(Y)+92.6
(式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
X=Z(100−K)/100
(式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
に基づいて設定され、そして、(b)前記パンチ33を構成する各パンチブロック31の下端を揃えて同一平面となるように設定されたパンチで前記充填密度を調整した磁石コンパウンド25が、磁場中において圧縮成形されるようにされているので、寸法を一定に保つと共に長軸方向の磁束密度分布を均一にし、しかも、高磁力を保持した異方性の長尺磁石成形体を製造することができる。
本発明の長尺磁石成形体は、請求項1〜7のいずれか1項に記載された長尺磁石成形体の製造方法によって得られた長尺磁石成形体であって、その磁束密度の軸方向偏差が4mT以下とするものである。このように、請求項1〜7のいずれか1項に記載された長尺磁石成形体の製造方法によって得られた長尺磁石成形体であって、その磁束密度の軸方向偏差が4mT以下であると、寸法を一定に保つと共に長軸方向の磁束密度分布をいっそう均一にすることができ、しかも、高磁力を保持することができる。
本発明のマグネットローラには、磁性紛を含有するプラスチック磁石で構成される円筒形状のマグネットローラの一部の極に相当する部分に、他の部材が埋設できるような、溝形状の収納部分が1極以上配設されている。そして、その収納部分には、該マグネットローラのプラスチック磁石よりも高磁力の磁石成形体として請求項13に記載の長尺磁石成形体が埋設されている。このように、磁性紛を含有するプラスチック磁石で構成される円筒形状のマグネットローラの一部の極に相当する部分に、他の部材が埋設できるような、溝形状の収納部分が1極以上配設したマグネットローラにおいて、該収納部分に、該マグネットローラのプラスチック磁石よりも高磁力の磁石成形体として請求項11に記載の長尺磁石成形体を埋設すると、特定極の磁力をさらに高めた高機能化したマグネットローラとすることができる。
本発明の現像ローラは、請求項11に記載の磁石成形体を現像極に埋設したものとなっている。そして、前記磁石成形体の磁力は、(BH)max >13MGOeとなっている。このように、請求項11に記載の磁石成形体を現像極に埋設した現像ローラにおいて、該磁石成形体の磁力を(BH)max >13MGOeとすると、画像品質(キャリヤー付着による画像品質劣化の防止、粒状度、縦横比)を向上させることができる。
(実施例1)
(A)異方性のNd−Fe−B系磁石粉(愛知製鋼社製、MFP−12)94.5重量部に、(B)「ポリエステル樹脂79重量部、スチレンアクリル樹脂7重量部、カーボンブラック(顔料)7.6重量部、サルチル酸ジルコニウム(帯電制御剤)0.9重量部、カルナバワックスとライスワックスの混合物(離型剤)4.3重量部、及び、疎水性シリカ(流動性付与剤)1.2重量部」からなる微粒子5.5重量部を配合し、これらを攪拌分散して、磁石コンパウンドとした。この磁石コンパウンド24gを金型(図3〜4における22を参照。)に設けられた幅2.3mm、高さ13.0mm、及び、長さ313mmのキャビティ(図3〜4における23を参照。)に供給機を用いて均一に分散させて充填した後、そのまま磁場中圧縮成形して得たテスト用の磁石成形体の長軸方向の磁束密度を測定したところ、図7に示すような測定結果が得られた。SLIC現像装置に用いられる現像ローラに埋設する長尺磁石成形体の特性としては、磁束密度の軸方向の偏差が4mT以下であることが要求されているところ、この測定結果によれば、その磁束密度の軸方向の偏差は、4.1、5.5mTであるので、要求性能を満足していなかった。
本発明者らの実験によれば、磁石コンパウンドの押し込み深さと磁束密度低下量との関係は、次の実験式 K=−3.15Ln(Y)+92.6 [式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。]で示されるので、この実験式に基づいて、前記測定結果から「長尺磁石の製造装置」(図3〜5を参照。)におけるパンチ押し込み深さを次の表1に示されているように設定した。なお、前記実験式で算出した磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
X=Z(100−K)/100
(式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
に基づいて磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)を設定することは、前述のとおりである。
Figure 2006011312
そして、再度、磁石コンパウンド24gを金型に設けられたキャビティに供給機を用いて均一に分散させて充填した後、前記パンチ押し込み深さが設定されたパンチで磁石コンパウンドを加圧してその充填密度を調整したところ、キャビティに充填された磁石コンパウンドの端部の充填密度が増加された(図5における25を参照。)。次に、パンチを構成する各パンチブロックの下端を揃えて同一平面となるように調整したパンチを用いて、前記充填密度を調整した磁石コンパウンドを、室温下13000(Oe)の磁界が発生するように直流電界を加えた状態において、5.5ton/cm2 のプレス圧で圧縮成形して長尺磁石成形体とした(図6における25aを参照。)。この時、磁場方向は、長尺磁石成形体の幅方向であった。この長尺磁石成形体の寸法は、幅6mm、高さ2.5mm、長さ313mmであり、そして、密度は5.4g/cm3 であった。続いて、この長尺磁石成型体100℃、30分の熱処理を行った後、パルス波着磁を25Tの発生磁場で行ない、長尺磁石成形体の成形を完了した。このようにして得られた長尺磁石成形体は、図8に示されるような端部の磁力が押さえられた磁束密度の軸方向の偏差が小さいものであった。図8によれば、磁束密度の軸方向偏差は、3.8、3.6mTであった。なお、現像ローラの画像領域として有効な領域の長さは、12〜301mmの領域であるので、この長尺磁石成形体の両端12mmは、評価対象外とした。
(実施例2)
実施例1と同様の磁石コンパウンドを用いて磁場中圧縮成形されたテスト用の磁石成形体の磁石密度の測定結果から、次の実験式 K=−3.15Ln(Y)+92.6 (式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)に基づいて、振動針の押し込み深さ(刺し込み深さ)を次の表2に示されているように設定した。
Figure 2006011312
そして、再度、磁石コンパウンド24gを金型に設けられたキャビティに供給機を用いて均一に分散させて充填した後、前記パンチ押し込み深さが設定された振動針を磁石コンパウンドに差し込んで磁石コンパウンドに振動を与えることによりその充填密度を調整したところ、キャビティに充填された磁石磁石コンパウンドの端部の充填密度が増加された。次に、この金型を取り外してプレス機にセットした後、前記充填密度を調整した磁石コンパウンドを、室温下13000(Oe)の磁界が発生するように直流電界を加えた状態において、5.5ton/cm2 のプレス圧で圧縮成形してテスト用の長尺磁石成形体とした。この時、磁場方向は、長尺磁石成形体の幅方向であった。この長尺磁石成形体の寸法は、幅6mm、高さ2.5mm、長さ313mmであり、そして、密度は5.4g/cm3 であった。続いて、この長尺磁石成型体100℃、30分の熱処理を行った後、パルス波着磁を25Tの発生磁場で行ない、長尺磁石成形体の成形を完了した。このようにして得られた長尺磁石成形体は、図9に示されるような端部の磁力が押さえられた磁束密度の軸方向の偏差が小さいものであった。図9によれば、磁束密度の軸方向偏差は、3.6、3.4mTであった。
本発明の一実施の形態を示す磁石コンパウンドの充填密度調整装置の説明図であって、(a)は、正面説明図であり、そして、(b)は、側面説明図である。 本発明の他の一実施の形態を示す磁石コンパウンドの充填密度調整装置の説明図であって、(a)は、正面説明図であり、そして、(b)は、面側面説明図である。 本発明の一実施の形態を示す長尺磁石成形体の製造装置の一部縦断面説明図である。 本発明の一実施の形態を示す長尺磁石成形体の製造装置の一部横断面説明図である。 本発明の一実施の形態を示す長尺磁石成形体の製造装置で磁石コンパウンドの充填密度を調整した状態を示す一部断面説明図である。 本発明の一実施の形態を示す長尺磁石成形体の製造装置で長尺磁石成形体を圧縮成形している状態を示す一部断面説明図である。 磁石コンパウンドを磁場中圧縮成形して得たテスト用の長尺磁石成形体の長軸方向の磁束密度を示すグラフである。 テスト用の長尺磁石成形体の長軸方向の磁束密度の測定値から実験式に基づいて設定された押し込み深さにパンチで押し込まれた磁石コンパンウドを磁場中圧縮成形して得た実施例1の長尺磁石成形体の長軸方向の磁束密度を示すグラフである。 テスト用の長尺磁石成形体の長軸方向の磁束密度の測定値から実験式に基づいて設定された押し込み深さに振動針で押し込まれた磁石コンパンウドを磁場中圧縮成形して得た実施例2の長尺磁石成形体の長軸方向の磁束密度を示すグラフである。
符号の説明
1,11,21 テーブル
2,12,22 金型
3,13,23 キャビティ
4,14,24 位置決めピン挿入穴
5,15,25 磁石コンパウンド
6 パンチブロック
7 パンチ
8,18,28 位置決めピン
10,20 充填密度調整装置
16 振動針
17 多数の振動針
19 振動源
26 コイル
27 プレス機
29 ストッパ
30 シリンダ
31 パンチブロック
32 パンチブロック固定部材
33 パンチ

Claims (15)

  1. (イ)金型内に充填された磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子とからなる磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形してテスト用の長尺磁石成形体とする工程、
    (ロ)このテスト用の長尺磁石成形体の長軸方向位置における磁束密度(mT)を測定する工程、
    (ハ)このようにして得た磁束密度(mT)の測定値から、次の実験式
    K=−3.15Ln(Y)+92.6
    (式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
    に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
    X=Z(100−K)/100
    (式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
    に基づいて、前記長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)を等間隔に設定し、そして、このように等間隔に設定した磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)となるように、金型内に充填された磁石コンパウンドにそれぞれ外力を加えて磁石コンパウンドの充填密度を増加させる工程、及び、
    (ニ)この充填密度を低下させた磁石コンパウンドを磁場中において圧縮成形する工程、
    を順次有することを特徴とする長尺磁石成形体の製造方法。
  2. 前記外力が、パンチによる押圧であることを特徴とする請求項1に記載の長尺磁石成形体の製造方法。
  3. 前記外力が、振動針又は振動板による振動であることを特徴とする請求項1に記載の長尺磁石成形体の製造方法。
  4. 前記外力が、振動針又は振動板による衝撃であることを特徴とする請求項1に記載の長尺磁石成形体の製造方法。
  5. 前記熱可塑性樹脂微粒子が、顔料、帯電制御剤及び離型剤から選ばれる少なくとも1種を含み、そして、該熱可塑性樹脂微粒子が、前記磁性粉の周囲に静電付着していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の長尺磁石成形体の製造方法。
  6. 前記熱可塑性樹脂微粒子が、乳化重合法又は懸濁重合法により製造された球状の微粒子であることを特徴とする請求項5に記載の長尺磁石成形体の製造方法。
  7. 前記熱可塑性樹脂微粒子の平均粒径が、磁石粒子の1/10以下であることを特徴とする請求項5又は6に記載の長尺磁石成形体の製造方法。
  8. (A)縦断面が長方形のキャビティを備えた金型、(B)長軸方向で分割され、それぞれの位置での磁石コンパウンドの押し込み深さが調整可能とされる多数のパンチブロックで構成されるパンチ、及び、(C)該パンチと金型を位置決めする位置決めピン、を有していることを特徴とする磁石コンパウンドの充填密度調整装置。
  9. 前記パンチを構成する各パンチブロックによる押し込み深さ(mm)が、予め、該金型に充填された磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形したテスト用の長尺磁石成形体の長軸方向位置における磁束密度(mT)の測定値から、次の実験式
    K=−3.15Ln(Y)+92.6
    (式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
    に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
    X=Z(100−K)/100
    (式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
    に基づいて設定されることを特徴とする請求項8に記載の磁石コンパウンドの充填密度調整装置。
  10. (A)縦断面が長方形のキャビティを備えた金型、(B)長軸方向に設けられ、それぞれの位置での磁石コンパウンドの押し込み深さが調整可能とされる多数の振動針又は振動板、及び、(C)該多数の振動針又は振動板と金型を位置決めする位置決めピン、を有していることを特徴とする磁石コンパウンドの充填密度調整装置。
  11. 前記多数の振動針又は振動板による押し込み深さ(mm)が、予め、該金型に充填された該磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形したテスト用の長尺磁石成形体の長軸方向位置における磁束密度(mT)の測定値から、次の実験式
    K=−3.15Ln(Y)+92.6
    (式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
    に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
    X=Z(100−K)/100
    (式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
    に基づいて設定されることを特徴とする請求項10に記載の磁石コンパウンドの充填密度調整装置。
  12. (A)縦断面が長方形のキャビティを備えた金型、(B)長軸方向で分割され、それぞれの位置での磁石コンパウンドの押し込み深さが調整可能とした多数のパンチブロックで構成されるパンチ、(C)該パンチと金型を位置決めする位置決めピン、及び、(D)該パンチを下方に押し出して磁石コンパウンドを圧縮成形するシリンダ、を有する長尺磁石の成形装置であって、
    (a)前記パンチを構成する各パンチブロックによる押し込み深さ(mm)が、予め、該金型に充填された該磁石コンパウンドを磁場中で圧縮成形しておいたテスト用の長尺磁石成形体形成の長軸方向位置における磁束密度(mT)の測定値から、次の実験式
    K=−3.15Ln(Y)+92.6
    (式中、Lnは自然数であり、Yは、磁束密度低下量(mT)であり、そして、Kは、る磁石コンパウンドの圧縮率(%)である。)
    に基づいて磁石コンパウンドの圧縮率(%)を算出した後、この磁石コンパウンドの圧縮率(%)から、次の式
    X=Z(100−K)/100
    (式中、Xは、長軸方向位置における外力による磁石コンパウンドの押し込み深さ(mm)であり、そして、Zは、充填された粉体の圧縮方向の全長の長さ(mm)である。)
    に基づいて設定され、そして、
    (b)前記充填密度を調整した磁石コンパウンドが、前記パンチを構成する各パンチブロックの下端を揃えて同一平面となるように設定されたパンチで磁場中において圧縮成形されるようにした
    ことを特徴とする長尺磁石成形体の製造装置。
  13. 請求項1〜7のいずれか1項に記載された長尺磁石成形体の製造方法によって得られた長尺磁石成形体であって、その磁束密度の軸方向偏差が4mT以下であることを特徴とする長尺磁石成形体。
  14. 磁性紛を含有するプラスチック磁石で構成される円筒形状のマグネットローラの一部の極に相当する部分に、他の部材が埋設できるような、溝形状の収納部分が1極以上配設したマグネットローラにおいて、該収納部分に、該マグネットローラのプラスチック磁石よりも高磁力の磁石成形体として請求項13に記載の長尺磁石成形体を埋設したことを特徴とするマグネットローラ。
  15. 請求項13に記載の磁石成形体を現像極に埋設した現像ローラであって、該磁石成形体の磁力が、(BH)max >13MGOeであることを特徴とする現像ローラ。
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