JP2006073175A - 磁気記録媒体の記録再生方法、磁気記録媒体の記録再生装置および磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体の記録再生方法、磁気記録媒体の記録再生装置および磁気記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 高密度記録した場合に、微小な記録磁区を安定して記録し、再生時に安定して再生出力信号を検出すること困難であった。
【解決手段】 熱アシストしながら、情報信号の記録再生を行なう記録再生方法において、磁気記録媒体の信号記録再生領域での温度分布を、記録時と再生時とで異なるよう制御する磁気記録媒体の記録再生方法を提供する。これによって、微細なマークを記録する場合にも記録磁区を安定化させることができ、再生信号振幅を低下させることなく、安定して検出できるため記録密度を大幅に向上できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、書き換えが可能な磁気記録媒体の記録再生方法、磁気記録媒体の記録再生装置および磁気記録媒体に関する。特に、熱アシスト記録再生方法に基づく磁気記録媒体の記録再生方法とその記録再生装置および磁気記録媒体に関するものである。
光磁気記録媒体や相変化記録媒体等の光記録媒体は大容量・高密度記録が可能な可搬型記録媒体であり、近年のマルチメディア化に伴うコンピュータの大容量ファイルや動画を記録する媒体として需要が急増しつつある。
光記録媒体は一般にプラスチック等の透明な円盤状の基板に記録層を含む多層膜を形成した構成を有する。この光記録媒体に、レーザを照射して、フォーカスサーボ、および、案内溝、あるいは、プリピットを用いて、トラッキングサーボをかけながら、情報の記録、消去を行い、レーザの反射光、あるいは、透過光を用いて信号を再生する。
光磁気記録媒体は、従来、固定磁界を加えて消去した後、反対方向の固定磁界を加えて記録するいわゆる光変調記録が中心であったが、近年、レーザを照射しながら、磁界を記録パターンに従って変調させる磁界変調方式が、1回転で記録(ダイレクトオーバーライト)可能であり、しかも高速、高記録密度であっても正確に記録できる方式として注目を浴びている。また、相変化記録媒体は、光変調記録によりダイレクトオーバーライト可能で、CDやDVDと同じ光学系で再生可能であるために実用化が進められている。
光記録媒体の記録密度の限界は光源のレーザ波長(λ)によって決まる回折限界(〜λ/2NA:NAは対物レンズの開口数)に依存している。また最近は、対物レンズを2枚組にすることで0.8以上のNAをもったシステムが提案されて、活発に開発が行われている。記録再生のためのレーザは従来、基板を通して記録膜に照射されていたが、NAが大きくなるほど光が基板を通過した時の基板の傾き等による収差が大きくなるため、基板厚みを薄くする必要がある。この場合、例えば、0.5mm以下の厚みの基板は、媒体製造時に保持することさえ困難になるため、薄膜の上の保護層(あるいは保護シート)を通して記録再生する方法が提案されている。
また、磁気記録分野では、記録の高密度化に伴い、再生ヘッドは磁気抵抗効果を利用したMR(Magneto-Resistive)ヘッドが主流であり、最近では、高い磁界感度が得られるGMR(Giant Magneto-Resistive)ヘッドが商品化されている。また、さらに高い磁界感度が得られるTMR(Tunnel Magneto-Resistive)ヘッドが開発されている。このようにGMRヘッド等の実用化と、媒体の改良により、磁気記録媒体では、光記録媒体よりも高い記録密度を実現しているが、さらに高密度の磁気記録媒体を実現するためには、記録膜の高密度化技術、熱安定性の向上、および、ディスク−ヘッドのインターフェース技術の改良が必須である。
さらに、光技術と磁気記録再生技術との融合による高密度記録を実現する技術が開発されている。例えば、フェリ磁性体の磁気記録媒体と、その磁気記録媒体を使用したレーザ光による熱アシスト磁気記録再生方式が開示されている(特許文献1参照)。
このような熱アシスト磁気記録再生方式では、記録時にレーザ光により磁気記録媒体を昇温させて、記録領域の保磁力を低下させた状態で記録用磁気ヘッドにより外部磁界を印加して情報を記録領域に記録する。一方、再生時にもレーザ光により磁気記録媒体を昇温させて、記録領域の残留磁化の強度を増大させ、その残留磁化からの磁束をGMRヘッド等の再生用磁気ヘッドで検出して情報を再生している。これにより、記録情報の高密度な記録再生が実現されている。
さらに、光磁気記録媒体では、磁壁移動によって、見かけ上の再生信号を増大させる技術が考案されている(例えば、特許文献2参照)が、記録膜に微細な記録磁区をより高密度に記録するという点では課題があった。
さらに、磁気記録の場合には、記録ドメインの微細化、高密度化により、記録磁区の熱安定性の問題が重要な課題となっており、記録磁区の安定性と、情報蓄積メディアとしての信頼性を確保することが必要であった。
特許第2617025号公報 特開平6−290496号公報
しかしながら、上記従来の磁気記録媒体では、高密度に記録再生する場合には、記録磁区の熱安定性の課題があった。記録磁区を安定化させるためには、磁気記録媒体の磁気異方性を増大させ、室温での保磁力を大きくする必要があるが、その場合、大きな記録磁界を印加する磁気ヘッドを用いる、あるいは、熱アシスト等を用いて昇温させて、磁気ヘッドで記録する必要があった。
しかしながら、大きな磁界を印加する磁気ヘッドの構成では、ヘッドが大きくなるために、浮上量の制御、高転送レートの実現等が難しく、また、周辺への漏れ磁界により、高密度で記録する上でも、課題があった。
また、熱アシストによる磁気記録再生方式においては、記録膜の温度勾配と、浮遊磁界により、記録した磁区の磁壁移動により、微細マークの記録が難しいという課題があった。特に、希土類金属―遷移金属系の合金材料は、室温での保磁力は大きくできるが、アモルファス材料であるために、記録過程での磁壁移動により、微小な記録マークの磁区が不安定になり消滅するという課題があった。
さらに、記録マークの微細化による高密度記録による安定性と、情報蓄積メディアとしての、十分な長期信頼性を確保する必要がある、という課題があった。
また、GMRヘッド、TMRヘッド等の再生出力感度の高い再生ヘッドを用いた場合には、記録マークが微細になると十分な検出信号が得られないという課題があった。さらに、隣接マークとの干渉を低減するためには、磁気ヘッドと記録媒体との間隔を小さくする必要があり、ヘッド−ディスク間の制御を数nm以下のオーダーで行なう必要があった。
本発明の目的は、熱アシストを用いて磁気記録再生を行なう際、高密度で記録した場合にも、微細な記録マークの安定性を高め、信号特性に優れた磁気記録媒体の記録再生方法、磁気記録媒体およびその記録再生装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、磁気記録媒体を昇温させる加熱手段により、磁気記録媒体を昇温させながら情報信号を記録再生する、磁気記録媒体の記録再生方法であって、情報信号の記録時と再生時とでは、磁気記録媒体の信号記録再生領域の温度分布が異なるよう制御することを特徴とする。
これにより、高密度に記録再生した場合にも、安定した記録磁区が形成でき、微細な記録マークの安定性を高め、優れた再生信号特性を実現できる。
加熱手段は、情報信号の記録時と再生時とでは、最大加熱温度が異なるよう制御することを特徴とする。
加熱手段は、磁気記録媒体上に光を照射することが好ましい。
加熱手段は、情報信号の記録時と再生時とでは、波長が異なる光源を選択するよう制御することが好ましい。
加熱手段は、情報信号の記録時と再生時とでは、開口数が異なる光源を選択するよう制御することが好ましい。
加熱手段は、情報信号の記録時と再生時とでは、光出射位置が異なるよう制御することが好ましい。
加熱手段は、情報信号の記録時と再生時とでは、光出射光径が異なるよう制御することが好ましい。
加熱手段は、光源からの光を導波路を介して照射することを特徴とする。
情報信号の記録時と再生時に、それぞれ記録用導波路および再生用導波路を用いて光源からの光を照射することが好ましい。
記録用導波路と再生用導波路とでは、光照射時の導波路の口径が異なることを特徴とする。
記録用導波路と再生用導波路の導波路材料の光学定数はそれぞれ異なることが好ましい。
加熱手段は、情報信号の記録時あるいは再生時に、光をパルスで照射するものであってもよい。
光のパルスの幅は、記録時と再生時とでは異なるよう制御することが好ましい。
光のパルスの発光時に、記録マークエッジと位相をずらすよう、発光タイミングを制御することが好ましい。
情報信号の記録時と再生時とでは、磁気記録媒体の線速が異なるよう制御することが好ましい。
本発明の記録再生方法は、情報信号の記録時と再生時に、加熱手段による記録膜の温度分布勾配を利用することを特徴とする。
ここで、温度分布勾配は、上記加熱手段によって操作される。
情報信号の記録時と再生時に、磁気ヘッド中心が記録膜の温度分布勾配の中にあるよう制御することを特徴とする。
情報信号の再生時は、記録時に比べて、磁気ヘッド近傍の記録膜の温度分布勾配が大きくなるよう制御することが好ましい。
情報信号の再生時には、記録膜の温度分布の最大位置と、磁気ヘッドの位置とが異なるよう制御することが好ましい。
情報信号の記録時には、記録膜の温度分布の最大位置が、磁気ヘッドの位置の近傍にあるよう制御することが好ましい。
情報信号の記録時には、記録膜の温度分布の最大位置が、磁気ヘッドから発生した磁束の中心にあるよう制御することが好ましい。
情報信号の記録時には、記録磁気ヘッドの位置の近傍での温度分布勾配が、再生磁気ヘッドの位置の近傍での温度分布勾配よりも小さくなるよう制御することが好ましい。
磁気記録媒体は、少なくとも記録層、再生層を備えており、再生信号は、再生層の磁壁移動により検出されることを特徴とする。
本発明の記録再生装置は、磁気記録媒体を昇温させる加熱手段と、磁気記録媒体に磁気的に信号を記録再生する磁気ヘッドと、情報信号の記録再生を制御する制御手段とを備え、
制御手段は、加熱手段により磁気記録媒体を昇温させながら、情報信号の記録再生を行ない、かつ情報信号の記録時と信号再生時とでは、磁気記録媒体の信号記録再生領域の温度分布が異なるよう制御することを特徴とする。
上記加熱手段は、磁気記録媒体に記憶された記録情報に基づき、磁気記録媒体を昇温させ、制御手段は、情報信号の記録時と再生時とでは、磁気記録媒体の線速が異なるよう制御することが好ましい。
これらにより、高密度に記録再生した場合にも、安定した記録磁区が形成でき、微細な記録マークの安定性を高め、優れた再生信号特性を実現できる。
本発明は、磁気的に情報信号の記録再生を行なう熱アシスト記録再生方式の磁気記録媒体であって、少なくとも、記録層および再生層を有し、記録層に記録された情報信号は、再生層に転写され、再生層に転写された転写磁区は、再生層の磁壁移動により拡大し、少なくとも記録層あるいは再生層の吸収係数が、照射光の波長の変化に対して変化することを特徴とする。
これにより、高密度に記録再生した場合にも、安定した記録磁区が形成でき、微細な記録マークの安定性を高め、優れた再生信号特性を実現できる。
上記磁気記録媒体の光照射面に、照射光の波長によって吸収係数が異なる干渉層を備えることが好ましい。
上記磁気記録媒体の記録層近傍に、照射光の波長によって吸収係数が異なる熱吸収層を備えることが好ましい。
上記磁気記録媒体は、記録トラックを有し、記録トラックと記録トラック間とで熱伝導係数が異なることが好ましい。
本発明によれば、高速で高密度記録が可能で、繰り返し書き換えを行なった場合にも、安定した記録再生特性が得られ、信号特性の優れた磁気記録媒体、および、磁気記録媒体の記録再生方法と記録再生装置を提供することが実現可能となる。
(実施の形態1)
本発明に係る実施の形態1について、図1ないし図2に基づいて説明する。
まず、本実施の形態の磁気記録媒体の記録再生装置の構成について、図1を参照して説明する。図1に示すように、スピンドルモータ103に取り付けられた磁気記録媒体10は、磁気ヘッド制御、検出回路106でコントロールされた磁気ヘッド102により、情報信号が記録再生される。また、磁気ヘッド102での記録再生中に、磁気記録媒体10を熱アシストするための光学ヘッド104は、レーザ駆動回路105により制御されたレーザ光を磁気記録媒体10上に照射する。この時、制御回路107により、スピンドルモータ103の回転駆動制御とレーザ光のサーボ制御等が行われる。
このような構成の記録再生装置を用いて、本実施の形態の磁気記録媒体は、表面形状の凹凸ピット、あるいは磁気的に記録されたピットにより、トラッキングサーボをかけながら、情報信号の記録再生が可能となる。
ここで、光学ヘッドは、磁気ヘッドと反対方向に配置した構成について示してあるが、磁気ヘッドと同じ側から照射する構成、あるいは、磁気ヘッドと光学ヘッドとが一体となった構成、あるいはさらに、磁気ヘッドが光源とつながった導波路と一体となった構成であっても良い。
以上のような構成により、本実施の形態の記録再生装置は、光ヘッドにより磁気記録媒体を加熱しながら、磁気ヘッドにより、情報信号の記録再生が可能となる。
図2は、本発明の実施の形態1における磁気記録媒体10の構造を示す断面図である。図2において、ガラスからなる透明なディスク基板11、フォトポリマー層12、下地誘電体層13、磁性記録膜(14、15、16、17)が設けられている。磁性記録膜は、記録層14、中間層15、制御層16、再生層17から構成されている。さらに、記録膜を保護し磁気ヘッドを摺動させるための保護層18、固体潤滑保護層19が設けられている。
ここで、下地誘電体層13形成前のディスク基板11は、ピットを形成したスタンパを用いて、ガラスのディスク基板11に塗布したフォトポリマーに転写させて、硬化させた構成である。この構成により、トラッキングサーボとアドレス検出のための、ピットが形成され、記録トラックは、サーボのためのピット領域と、情報を記録するデータ領域とが検出できる構成となる。
図2で示した本実施の形態の磁気記録媒体は、ディスク基板側からレーザ光ビームを照射し、記録層14が形成された潤滑保護層19側から、磁気ヘッド102により信号を記録、再生検出することによって、高密度に記録された記録マークの記録再生が可能となる磁気記録媒体に適用できる構成である。この磁気ヘッドにより信号を記録、再生検出する構成によって、再生時のレーザ光スポットの検出限界よりも小さい記録マークの記録再生が可能となる磁気記録媒体に適用できる構成である。
ここで、本実施の形態の記録層14は温度Tの上昇と共に、保磁力Hcは減少し、また、再生層17は、温度Tの上昇と共に飽和磁化Msが増加する特性を有している。このことにより、磁気ヘッドでの記録が容易で、GMRヘッドで再生した場合にも、再生信号の検出感度を向上させることができる。
図2で示した構成の本発明の実施の形態1の磁気記録媒体は、光ビームによる温度勾配により、差し掛かった磁壁を次々と移動させ、この磁壁の移動を光学ヘッドにより検出することによって、再生時に信号検出感度を向上させて超解像再生が可能となるDWDD方式を磁気記録媒体に適用できる構成である。
上述した構成に積層した記録膜は磁壁の移動を利用して、再生信号の振幅、および信号量を大きくする方法であるDWDD方式(Domain Wall Displacement Detection)の一例であり、例えば特開平6−290496号公報に記載される如く、大きな界面飽和保磁力を有する磁性膜を記録層とし、小さな界面飽和保磁力を有する磁性膜を磁壁移動する再生層とし、比較的低いキュリー温度を有する磁性膜を切り換えのための中間層として用いている。したがって、DWDD方式を可能にする磁性膜を用いていれば良く、この膜構成に限るものではない。
上記したDWDD方式の再生原理について、図8を参照しながら説明する。
図8(a)は、回転している磁気記録媒体の記録膜の断面を示す図であり、ディスク基板、誘電体層(図示していない)に、再生層113、中間層114、(制御層16は省略)、記録層115の3層構成の記録膜により構成され、さらに図示していないが、誘電体保護層、オーバーコート層あるいは潤滑摺動層が形成されている。
再生層113としては、磁壁抗磁力の小さい磁性膜材料を用いており、中間層114はキュリー温度の小さい磁性膜、記録層115は小さなドメイン径でも記録磁区を保持できる磁性膜を用いている。この磁気記録媒体では、再生層113は、記録トラック間にガードバンド等を形成することにより、閉じていない磁壁を含む磁区構造を形成している。
図に示すように、情報信号は、記録層115に熱アシストして磁気記録された記録磁区として形成されている。レーザ光スポットの照射されていない室温での記録膜は記録層115、中間層114、再生層113がそれぞれ強く交換結合しているため、記録層115の記録磁区は、そのまま再生層113に転写形成される。
図8(b)は、(a)の断面図に対応した位置χと記録膜の温度Tとの関係を表す。図示されているように、記録信号の再生時には、ディスクが回転し、トラックに沿ってレーザ光による再生ビームスポットが照射される。この時、記録膜は、図8(b)に示すような温度分布を示し、中間層114(あるいは中間遮断層、スイッチング層)がキュリー温度Tc以上となる温度領域Tsが存在し、再生層113と記録層115との交換結合が遮断される。
また、図8(c)の磁壁エネルギー密度σの位置χに対する依存性に示すように、再生ビームが照射されることによる記録膜の温度分布により、図8(a)、(b)の位置に対応するディスク回転方向のχ方向に磁壁エネルギー密度σの勾配が存在する。このために、図8(d)に示すように、位置χでの各層の磁壁に対して磁壁を駆動させる力Fが作用する。
この記録膜に作用する力Fは、図に示すように磁壁エネルギー密度σの低い方に磁壁を移動させるように作用する。再生層113は、磁壁抗磁力が小さく磁壁の移動度が大きいので、閉じていない磁壁を有する場合の再生層113単独では、この力Fによって容易に磁壁が移動する。従って、再生層113の磁壁は、矢印で示したように、より温度が高く磁壁エネルギー密度の小さい領域へと瞬時に移動する。そして、光ビームスポット内を磁壁が通過すると、スポット内での再生層113の磁化は光スポットの広い領域で同じ方向に揃う。
この結果、記録磁区の大きさに依らず、再生磁区の大きさは、常に一定の最大振幅になる。このため、GMRヘッド等の磁気ヘッド、あるいは、光学ヘッドを用いて信号再生する場合にも、光ビーム等による熱アシストの温度勾配により、再生層113での転写磁区を拡大することにより、常に一定の最大振幅の信号量になる。
また、図1、図2に示すように、このような磁気記録媒体10は、熱アシストを用いた磁気記録再生に用いられるものであり、ガラス等の透明支持基板上に、フェリ磁性体からなる磁性記録膜が形成されている。ここで、本実施の形態では、磁性記録膜としては、記録層14が100nm、中間層15が20nm、制御層16が15nm、再生層17が40nmという膜厚の構成であるが、特にこの膜厚に限定されるものではない。
また、このような磁気記録媒体10の記録層14は、磁気的補償温度は室温近傍の温度である、−100℃〜180℃、より好ましくは−60℃〜100℃、さらに好ましくは−20℃〜60℃に設定されている。また、記録層14のキュリー温度は、200℃〜400℃、より好ましくは250℃〜360℃の範囲内となるように設定されている。
このような記録層14の材料としては、例えばTb、Fe、Coの3つの金属からなる合金薄膜が挙げられる。このような合金からなる磁性膜では、Tbの含有量により磁気的補償温度又は補償組成温度が変化することが、一般的に知られている。
本実施の形態1にて作製した磁性膜は、その組成が例えばTb27Fe54Co19(数字はそれぞれ原子at%を示す)であり、磁気的補償温度又は補償組成温度が約60℃付近に、キュリー点が310℃以上とに、それぞれなっている。したがって、この記録磁性膜の温度特性を調べると、補償組成温度以上では保磁力が温度上昇に伴って低下するため、熱アシストした場合には、磁気ヘッドを用いて、小さい磁界での記録可能となる。
また、中間層15は、磁気的補償温度又は補償組成温度が室温以下で、キュリー温度が、180℃のTbFeCoCr、制御層16は、磁気的補償温度又は補償組成温度が40℃で、キュリー温度が、230℃のTbFeCoCrである。
さらに、上記磁気記録媒体10における再生層17は、磁気的補償温度又は補償組成温度が−50℃、キュリー温度が290℃の、GdFeCoCr磁性薄膜を用いている。
なお、再生層の磁気的補償温度を室温近傍にすることにより、再生層の飽和磁化は温度上昇と共に増加し、100℃から220℃の再生温度付近で最大となった後、減少する特性にすることも可能である。その場合、DWDD方式による、磁壁移動による再生磁区の拡大と合わせて、飽和磁化が増大するため、再生信号出力はさらに大きくすることが可能となる。
本実施の形態では、光ビームを照射した状態での温度、150℃で、飽和磁化Msが極大となる。また、記録層の保磁力Hcは、温度上昇と共に減少するという膜特性を有しており、微小磁区を記録した場合にも、安定した記録磁区を形成でき、磁気ヘッドにより繰り返し記録再生した場合にも、信号特性に優れた記録再生が可能となる。このような、本実施の形態の磁気記録媒体は、情報の記録時には、ディスクが回転し、トラックに沿ってレーザ光ビームスポットを照射しながら磁気ヘッドで記録磁界を変調することにより記録される。この時、記録層は、高温では保磁力が低下することから、磁気ヘッドの小さい磁界で記録が可能となる。また、信号再生時には、レーザ光ビームを照射して、温度上昇させながら、上記したDWDD方式を用いて、磁壁移動により、転写磁区を拡大させながら、GMRヘッドにより、再生磁区を検出する。この時、再生層の飽和磁化Msも温度と共に上昇する構成であれば、昇温時に再生信号が極大となるため、GMRヘッドでの検出感度が向上し、再生信号が増大する。
この磁気記録媒体10を用いて、上記熱アシスト用の記録再生装置を用いて行なった、磁気記録媒体10の記録トラックへの情報信号の記録再生実験について説明する。使用したGMRヘッド102はトラックに対して垂直な方向に0.5μm幅を有し、光スポットサイズは約0.7から1.5μmで、光パワーは記録時4mW、再生時3mWで実施した。ディスク回転数は4000rpmで記録時の基準周波数は200MHzである。
ここで、図3(a)に記録時に光ビームを照射した場合の磁気記録媒体の温度プロファイルを、(b)に再生時に光ビームを照射した場合の磁気記録媒体での温度プロファイルの特性図をそれぞれ示す。
従来、熱アシストのためのレーザ光は、記録、再生時共に同じ光プロファイルで照射することにより、記録膜を加熱していた。これに対して、本実施の形態では、記録、再生時での光プロファイルを変化させることにより、精度よく微細なマークを記録、あるいは再生検出することが可能となる。ここで、照射するレーザ光の光プロファイルの変化は、磁気ヘッドに対する光の照射位置を変化させる、あるいは、照射するレーザ光の波長、光学系の屈折率、開口数等を変化させることにより実現可能である。
このように、本発明の実施の形態1の磁気記録媒体の記録再生方法では、記録時には、光源のレーザパワーを4mWと大きくし、フォーカスをオフセットさせることにより光スポットサイズ(1/(e^2)の幅)を1.5μmとして、記録用磁気ヘッド近傍の磁気記録媒体10に熱アシストを行なった。この時、磁気記録媒体10の記録領域では、再生時に比べて温度分布勾配がゆるやかとなり、また、磁気記録媒体10の記録領域の温度は、150℃以上であるために、保磁力が6koe以下となる。このため、磁気ヘッド102は小さい磁界で記録できるために、高い周波数での磁界の変調が容易となる。さらに、記録時の、温度勾配による磁壁の移動の影響が少なく、記録マークの形状が変化しないため、安定化した記録が可能となる。
また、信号再生時には、磁気記録媒体の記録膜にフォーカスしたレーザ光源により、光スポットサイズ(1/(e^2)の幅)を0.7μmとし熱アシストしており、温度分布のピークが再生用GMRヘッドの位置より後方にある構成を取っている。そのため、磁気記録媒体からの信号再生検出されるGMRヘッド近傍の領域では、信号の再生時は、記録時に比べて、記録膜の温度分布勾配が大きくなり、上記したDWDD方式での磁壁の移動が容易となり、磁区拡大した信号の再生が可能となる。
したがって、熱アシストした記録再生方式において、微細な磁区を高密度に記録した場合にも安定した記録ドメインを形成し、また、信号再生時にも、良好なS/Nを有する信号の記録再生方法が得られるという効果を十分に得ることが可能となった。
また、信号再生時には、読み出し領域以外の温度は120℃以下と低くなっている。このため、上記磁気記録媒体10における記録層の光ビームが照射されない隣接トラック等、読み出し領域外の温度は、磁気記録媒体10における磁性膜の読み出し領域が達する温度である、150℃から250℃までの温度範囲と十分に離れているので、再生時のクロストークが発生するという問題も防止できる。ここで、光スポットは、ほぼガウス分布の温度プロファイルを形成している。
またさらに、磁気記録媒体10の室温近傍での飽和磁化を小さくしておくことで、上記光ビームを照射しない領域、つまり読み出し領域外の磁性膜からの残留磁化による磁束の影響が小さくなるため、さらにクロストーク、クロスライトの低減効果も大きい。
本発明の磁気記録媒体10は、磁気記録再生装置が一般的なハードディスクのように磁気記録媒体とヘッドが密閉された状況下においても特に有効である。それは、磁気記録媒体とヘッドが固定されたクローズの状態であるため、熱アシストの安定した制御により記録再生の効果が安定して得られるものである。
以上のように、本実施の形態の構成により、高密度に記録再生した場合にも、安定した記録磁区が形成でき、優れた再生信号が検出でき、しかも、信頼性の高い、磁気記録媒体、および、記録再生方法を実現できるものである。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2の磁気記録媒体の記録再生方法について説明する。
まず、本発明に係る熱アシストによる記録再生方法による情報の記録再生方法は、実施の形態1同様に、図1にないし図2に示すような、記録再生装置、および、磁気記録媒体の構成を有する。したがって、本発明の実施の形態1同様に、熱アシストしながら、磁気ヘッド102により、磁気記録媒体10に情報信号を記録し、信号再生時には、熱アシストしながら、磁気ヘッドにより再生する。ここで、磁気記録媒体10は、図2に示すように、多層膜構造の記録膜により形成されており、記録層14に記録した信号を、再生層17に転写し磁壁の移動により磁区を拡大して、再生信号を検出するものである。
ここで、磁気ヘッド102には、制御部106のバイアス電流制御部によりバイアス電流が再生時に印加されており、読み出し領域の磁化の方向の変化に基づく抵抗の変化(磁気抵抗効果)およびバイアス電流により、情報を再生信号として出力する。出力された再生信号は、再生アンプにより増幅、整形されて信号処理部に出力される。さらに、バイアス電流制御部はコントローラからの指令により、磁気ヘッド102に印加するバイアス電流を調整可変できるようになっている。
図4(a)に、記録時に光ビームを照射した場合の磁気記録媒体の温度プロファイルを、(b)に再生時に光ビームを照射した場合の磁気記録媒体の温度プロファイルの特性図をそれぞれ示す。本実施の形態の磁気記録媒体の記録再生方式では、光源の半導体レーザは、2波長の構成になっており、記録時には、780nmの波長の光源からのレーザ光を照射し、再生時には、650nmの波長のレーザ光を照射する構成となっている。また、対物レンズの特性も650nmで0.6となる開口数にしてあるため、780nmの記録波長では開口制限された状態で熱アシストするような構成になっている。
このため、記録時には、磁気記録媒体10の記録領域では、図4(a)に示すように、再生時に比べて温度分布勾配がゆるやかとなり、また、磁気記録媒体10の記録領域の温度は、150℃以上であるために、記録膜の保磁力が4koe以下となる。このため、磁気ヘッド102は比較的小さい磁界で記録できるために、高い周波数での磁界の変調が容易となる。さらに、記録時の、温度勾配による磁壁の移動の影響が少なく、微細な記録マークの形状が変化しないために安定した記録が可能となる。
また、再生時には、図4(b)のように、磁気記録媒体の記録膜に650nmの短い波長のレーザ光を収束してレーザ光源による熱アシストをしており、温度分布のピークが再生用GMRヘッドの位置より後方である構成を取っている。そのため、磁気記録媒体からの信号再生検出されるGMRヘッド近傍の領域では、信号の再生時は、記録時に比べて、記録膜の温度分布勾配が大きくなり、上記したDWDD方式での磁壁の移動が容易となり、磁区拡大した信号の再生が可能となる。
この時、記録時のレーザ光パワーは、4.5mW、再生時のレーザ光パワーは、3.5mWに設定してある。
したがって、熱アシストした記録再生方式において、微細な磁区を高密度に記録した場合にも安定した記録ドメインを形成し、また、信号再生時にも、良好なS/Nを有する信号の記録再生方法が得られるという効果を十分に得ることが可能となった。
また、熱アシストを用いた磁気記録再生方式では、レーザ光により昇温されていない室温領域では、残留磁化を小さくできるため、再生用磁気ヘッドにおけるトラックに対して垂直となる幅つまりギャップ幅が、情報が記録されているトラックピッチより大きくても、隣接トラックからのクロストークを充分に小さく抑えることが可能となり、高密度記録された情報の再生が実現できる。
以上のように、本実施の形態の構成により、高密度に記録再生した場合にも、安定した記録磁区が形成でき、優れた再生信号が検出でき、しかも、信頼性の高い、磁気記録媒体とその製造方法、および、記録再生方法を実現できるものである。
なお、本実施の形態では、熱アシストで照射するレーザ光光源の波長を、記録時と再生時で変化させたが、さらに、光学素子を含む光学ヘッド構成、あるいは、さらに、対物レンズの開口数NAを切替えるような構成であっても良い。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3の磁気記録媒体の記録再生方法について説明する。
まず、本発明に係る熱アシストによる記録再生方法による情報の記録再生方法は、実施の形態1同様に、熱アシストしながら磁気記録再生する記録再生方法である。したがって、本発明の実施の形態1と同様に、光を照射しながら、磁気ヘッド102により、磁気記録媒体に情報信号を記録し、信号再生時には、熱アシストしながら、GMRヘッドにより再生する。ここで、磁気記録媒体は、図2に示すように、多層膜構造の記録膜により形成されており、記録層14に記録した信号を、再生層17に転写し磁壁の移動により磁区拡大して、再生信号を検出するものである。
ここで、本実施の形態では、図5に示すような、熱アシストのための光源からのレーザ光と磁気ヘッドとが一体となったヘッド構成である。そして、レーザ光からの光源は、導波路を用いて磁気記録媒体40に照射し、熱アシストする構成である。
以下、図面参照にしながら、説明する。図5は、本実施の形態の磁気記録媒体の記録再生方式に係る、磁気ヘッドの構成断面図である。図に示すように、記録磁気ヘッド42と再生磁気ヘッド43の間に、レーザ光源からの光を磁気記録媒体40に照射する導波路41を配置した構成である。また、このような磁気ヘッドは、樹脂材料からなるスライダ44に取り付けられた構成となっている。
このような磁気ヘッドでは、信号記録時には、レーザ光は導波路41を通して、磁気記録媒体の記録領域に光を照射して加熱しながら、主磁極を含む記録磁気ヘッド42を用いて、記録情報に応じて磁界を変調して記録する。また、信号再生時には、同様にレーザ光源からの光を記録時と同じ導波路41を通して磁気記録媒体に照射し、再生用GMRヘッド43を用いて、記録信号の磁化の方向の変化を検出して再生する。
ここで、レーザ光源は、2波長の半導体レーザを有する構成であり、記録時には、780nmの波長の光を、また再生時には、650nmの光を照射するものである。さらに、本実施の形態では、記録時は、記録情報に同期させて、デューティ50%のパルス幅でレーザ光をパルス照射する構成となっている。
このような本実施の形態の構成では、熱アシストのレーザ光は、記録層を有する膜面側から照射されるため、ディスク基板21は、透明なガラス基板の必要はなく、Al合金等の金属基板を用いることが可能となる。
信号記録時と再生時とでは、磁気記録媒体上での磁気ヘッドに対する温度プロファイルが異なり、再生時には記録時よりも、再生用GMRヘッド近傍でより温度分布勾配を大きくすることが可能となる。
特に、信号記録時には、記録エッジ近傍での温度勾配が緩やかになり、また記録信号に同期してパルス照射されるため記録マークの磁壁移動は抑制され、高密度での微細マークの記録が可能となる。
以上のように、熱アシストした記録再生方式において、微細な磁区を高密度に記録した場合にも安定した記録ドメインを形成し、また、信号再生時にも、良好なS/Nを有する信号の記録再生方法が得られるという効果を十分に得ることが可能となった。
ここで、本実施の形態では、熱アシストの光照射部の導波路41とGMRヘッド43が一体となっているため、ヘッド内部での発熱量が変化する場合もあるが、バイアス電流を制御することでGMRヘッド43の発熱量と温度変化に対する特性も制御可能である。したがって、磁気記録媒体40を用いた熱アシスト記録再生方法においては、バイアス電流値を調整することで、磁気記録媒体40と磁気ヘッドにおける温度変化よる再生動作の不安定化をカバーつまり軽減することが可能となっている。
また、GMRヘッド43からの再生信号は信号処理部と、コントローラにおいて再生信号の品質を評価することが可能であるため、再生信号の品質を評価しながらGMRヘッドのバイアス電流をリアルタイムで調整できるため、再生状況の変化に対応したバイアス電流の設定が可能となり、再生動作の信頼性の向上を図ることができる。
再生信号の品質評価としては、例えば、信号処理部において、ジッタ値またはエラーレートを求め、その値が最小となるようにバイアス電流を設定し、その設定に基づいてバイアス電流制御部を制御するような構成が可能である。
本実施の形態3では、磁気記録媒体40上の記録再生時の熱アシストでの熱分布による隣接トラックヘの影響も加味されるため、非常に高い信頼性を有した情報再生が可能となる。また、再生信号の品質評価として非加熱領域である読み出し領域外からの検出信号を利用できる。すなわち、磁気記録媒体40を昇温させない状態(つまり光ビームを磁気記録媒体10上に照射しない状況)で、GMRヘッド43からの再生信号レベルを評価してバイアス電流を設定することも可能である。
また、本発明の実施の形態では、磁気記録媒体40上の予め決められた領域である評価領域に予め記録された情報を再生して評価を行う方法も可能である。つまり、バイアス電流の設定を実施する場合に、先ず、磁気記録媒体40上の評価領域にアクセスを行い、そこに記録されている予め固定された情報パターンを再生して信号品質を評価し、その結果に基づきGMRヘッドのバイアス電流を設定する。このように方法により、再生信号評価が簡便で迅速に実行可能となるため、アクセス速度の高速化と、バイアス電流の設定の信頼性が向上する。
さらに、上記の如く評価領域を設けることにより、情報が記録されている領域の検索が必要なくなり、光照射をしない状態で、予め設定されたアドレスの評価領域に対するアクセスを実施するだけで、アクセスと固定情報が記録されている評価領域に到達できる。
以上のように、本実施の形態3の熱アシストを用いた磁気記録媒体の記録再生方式において、磁気ヘッドと光照射部が一体となった構成であって、光源の波長を変化させることにより、磁気記録媒体の記録再生領域での温度プロファイルを変化させ、GMRヘッドに最適なバイアス電流を制御しながら、記録再生を行なうことにより、微細な磁区を高密度に記録した場合にも安定した記録ドメインを形成し、また、信号再生時にも、良好なS/Nを有する信号の記録再生方法が得られるという効果を十分に得ることが可能となった。
このような本実施の形態の構成により、高密度に記録再生した場合にも、安定した記録磁区が形成でき、優れた再生信号が検出でき、しかも、信頼性の高い、磁気記録媒体、および、記録再生方法を実現できるものである。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4の磁気記録媒体の記録再生方法について説明する。
まず、本発明に係る熱アシストによる記録再生方法による情報の記録再生方法は、実施の形態1同様に、熱アシストしながら磁気記録再生する記録再生方法である。したがって、本発明の実施の形態1同様に、熱アシストしながら磁気ヘッド102により、さらに、より詳しくは、図1に示す熱アシストできる磁気ヘッドにより、磁気記録媒体50に情報信号を記録し、信号再生時には、熱アシストしながら、GMRヘッドにより再生する。ここで、磁気記録媒体50は、図2に示すように、多層膜構造の記録膜により形成されており、記録層14に記録した信号を、再生層17に転写し磁壁の移動により磁区拡大して、再生信号を検出するものである。
しかしながら、本実施の形態では、図6に示すような、熱アシストのための光源からのレーザ光源からの導波路と磁気ヘッドとが一体となったヘッド構成をしている。そして、熱アシストのための導波路は、記録用光源の導波路と再生用光源の導波路の2系統を有する構成で、熱アシストする構成である。
以下、図面参照にしながら、本発明の実施の形態4の磁気記録媒体の記録再生方法について説明する。図6は、本実施の形態の磁気記録媒体の記録再生方式に係る、磁気ヘッドの構成断面図である。図に示すように、記録磁気ヘッド53と再生磁気ヘッド54の間に、レーザ光源からの光を磁気記録媒体50に照射する記録用導波路51を配置した構成である。また、再生用導波路52は、再生磁気ヘッド54のスライダ55側に配置した構成となっている。さらに、これらの磁気ヘッドは、樹脂材料からなるスライダ55に取り付けられた構成となっている。
このような構成により、磁気記録媒体50への信号記録時には、レーザ光は記録用導波路51を通して磁気記録媒体に光を照射して記録領域を加熱しながら、主磁極を含む記録用磁気ヘッド53を用いて、記録情報に応じて磁界を変調して記録する。また、信号再生時には、レーザ光を再生用導波路52を通してレーザ光源からの光を磁気記録媒体に照射し、再生用GMRヘッド54を用いて信号を再生する。
ここで、レーザ光源は、記録時、再生時共に、波長650nmの半導体レーザ(50%パルスデューティ)を用いて導波路を通して、磁気記録媒体50に照射する構成である。このため、記録時には、4mWのレーザ光パワーを記録用導波路51に導入し、磁気記録媒体50に照射する。また信号再生時には、4.5mWのレーザ光パワーに設定し、再生用導波路52側に光路を切り替えて、磁気記録媒体50に照射する。この時、再生用導波路52は、記録用導波路51よりも光の出射口径が小さく集光されている。このため、信号記録時よりも再生時に磁気記録媒体50上で大きな温度プロファイルを形成することが可能となる。
またさらに、上記構成で、記録時と再生時とで、レーザ光パルス幅のデューティを変化させる構成であれば、さらに効果が大きい。
また、上記構成で、記録用導波路と再生用導波路とで、光学定数の異なる構成であっても良い。
またさらに、記録時と再生時とで、ディスク回転数を変化させて、線速を変えることにより、温度分布を変化させる構成であっても良い。
この時、磁気記録媒体50は、アクセス性能の要求から角速度一定にて回転制御されている。そのため、磁気記録媒体50の内周と外周とにおいて線速度の変化が生じることになり、外周の線速度が速く内周に向かって遅くなっていく。さらに、線速度の変化により磁気ヘッド102の浮上量も変化することになる。このことから、磁気記録媒体50の内周と外周とでは磁気ヘッド102での記録再生する領域での加熱温度と温度分布影響も当然変化することになる。
したがって、本実施の形態4では、磁気記録媒体50の内周から外周にかけて複数の領域に分割し、それぞれの領域ごとに回転数を切替える構成にすることで、それぞれの領域内での回転数を一定に保持することができる。
またさらに、複数の評価領域を設けて、実際に再生する領域に近い評価領域にて、再生信号の品質の評価を行い、それに基づく熱アシストのパワー設定、さらに、GMRヘッドのバイアス電流の設定等を実施することで、磁気記録媒体50全域に渡り信頼性の高い情報の記録再生が可能となる。このことにより、それぞれの領域ごとに、加熱温度分布のプロファイルを調整することが可能となる。
また、評価領域を複数設けることで、各評価領域へのアクセス時間を短縮できる効果もある。複数の評価領域を設定する方法としては、磁気記録媒体50の半径方向に等間隔に設定しても良い。あるいは、磁気記録媒体50を複数のトラック数でブロック化してゾーン分割した場合は、各ゾーン毎に評価領域を設定することが望ましい。さらに、このような評価領域での記録再生は、情報の記録または再生の待機中に実施することが望ましい。待機中に実施することで、記録再生の実動作には影響を与えることが無くなるため、磁気記録再生装置の記録再生性能が、バイアス電流の設定のために低下することはない。
また、本実施の形態において、磁気記録媒体50上の読み出し領域(再生領域)近傍に温度センサーを設置した構成であっても良い。このような、温度センサーを用いたバイアス電流の設定処理では、まず、この温度センサーにより磁気記録媒体50の周囲温度を監視してコントローラに温度情報を入力し、コントローラでは前回にバイアス電流を設定した時の温度から予め決められた所定の温度変化が生じたか否かを判断する。そして、所定の温度変化が生じた場合は再生信号の品質評価を行い、その結果に基づきバイアス電流の設定を実行することができる。
以上のように、本実施の形態4の熱アシストを用いた磁気記録媒体の記録再生方式において、磁気ヘッドと光照射部が一体となった構成であって、記録用導波路を用いて、光源からの光を磁気記録媒体に照射しながら、記録用磁気ヘッドで記録し、再生用導波路を用いて、光源からの光を磁気記録媒体に照射し、再生用磁気ヘッドで再生するものである。この時、記録用導波路、再生用導波路それぞれを用いて、光源からの光を磁気記録媒体に照射するため、磁気記録媒体の記録再生領域での温度プロファイルと磁気ヘッドの相対的位置は、記録時と再生時とでは異なる構成である。さらに、記録再生時の照射パワーと、GMRヘッドに最適なバイアス電流を評価領域を用いて制御しながら、記録再生を行なうことにより、微細な磁区を高密度に記録した場合にも安定した記録ドメインを形成し、また、信号再生時にも、良好なS/Nを有する信号の記録再生方法が得られるという効果を十分に得ることが可能となった。
このような本実施の形態の構成により、高密度に記録再生した場合にも、安定した記録磁区が形成でき、優れた再生信号が検出でき、しかも、信頼性の高い、磁気記録媒体と、その記録再生方法を実現できるものである。
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5の磁気記録媒体の記録再生方法について説明する。
本実施形態で用いられる磁気記録媒体の膜構成は、従来の膜構成とする。
本発明に係る熱アシストによる記録再生方法による情報の記録再生方法は、実施の形態3同様に、図5に示すような、熱アシストのための光源からのレーザ光と磁気ヘッドとが一体となったヘッド構成をしている。そして、レーザ光からの光は導波路を用いて磁気記録媒体に照射され、熱アシストしながら磁気記録再生する記録再生方法である。このような構成により、熱アシストしながら、磁気ヘッド102により、磁気記録媒体40に情報信号を記録し、信号再生時には、熱アシストしながら、GMRヘッドにより再生できるものである。ここで、磁気記録媒体40は、図2と同様に、多層膜構造の記録膜により形成されており、記録層14に記録した信号を、再生層17に転写し磁壁の移動により磁区拡大して、再生信号を検出するものである。
しかしながら、本実施の形態では、熱アシストの光源を、記録時、再生時共に、パルス的にレーザ光を照射することにより、温度プロファイルを変化させる記録再生方法である。
この時、レーザ光源の、パルス幅、レーザ光パワーを、記録時と再生時の信号特性に応じて制御することにより、磁気記録媒体の記録再生枝領域の温度プロファイルを変化させることが可能となる。
また、パルス幅のみでなく、パルスで発光するレーザ光強度のレベルを多値にして、制御することにより、さらに細かい照射パワーレベルの変化が可能であり、記録時と再生時とでそれぞれ最適な条件に設定できる。
この結果、本実施の形態5の熱アシストを用いた磁気記録媒体の記録再生方式では、磁気ヘッドと光照射部が一体となった構成であって、光源のパルス幅と照射パワーレベルとを変化させることにより、磁気記録媒体の記録再生領域での温度プロファイルを変化させ、GMRヘッドに最適なバイアス電流を制御しながら、記録再生を行なうことにより、微細な磁区を高密度に記録した場合にも安定した記録ドメインを形成し、また、信号再生時にも、良好なS/Nを有する信号の記録再生方法が得られるという効果を十分に得ることが可能となった。特に、記録時に、記録信号と熱アシストのための発光パルスのタイミングとを同期させることにより、保磁力の温度勾配が大きな温度領域で、記録磁界を反転させることができるため、微小な記録磁区の磁壁をシフトする等して安定して記録することができる。
このような本実施の形態の構成により、高密度に記録再生した場合にも、安定した記録磁区が形成でき、優れた再生信号が検出でき、しかも、信頼性の高い、磁気記録媒体、および、記録再生方法を実現できるものである。
(実施の形態6)
次に本発明の、磁気記録媒体の一実施の形態について示す。
本実施の形態の磁気記録媒体は、図2に示す、実施の形態1における磁気記録媒体10と同様の構造断面図である。
このような構成により、図2で示した実施の形態1の磁気記録媒体同様に、ディスク基板側からレーザ光ビームを照射し、記録層14が形成された潤滑保護層19側から、磁気ヘッド102により信号を記録、再生検出することによって、高密度に記録された記録マークの記録再生が可能となる磁気記録媒体に適用できる構成である。この磁気ヘッドにより信号を記録、再生検出する構成によって、再生時のレーザ光スポットの検出限界よりも小さい記録マークの記録再生が可能となる磁気記録媒体に適用できる構成である。
ここで、ディスク基板側からレーザ光を照射して、熱アシストする磁気記録媒体であり、本実施の形態の磁気記録媒体では、上記した下地誘電体層13は、波長により吸収係数の異なる材料で構成されている。ここで、下地誘電体層13の、波長により吸収係数が異なる材料としては、Se、PbSe、PbS、PbTe等の材料があるが、特にこれらの材料に限定されるものではない。
そして、本発明の実施の形態2同様に、記録時と再生時で照射する光の波長が異なる磁気記録媒体の記録再生方式であって、光投入面側の薄膜層が、波長により吸収係数の異なる構成であれば良い。
したがって、ここでは、磁気ヘッドと光学ヘッドが分離した構成において、下地の基板側の薄膜層の吸収係数を変化させた構成について述べてきたが、磁気ヘッドと光照射の加熱手段が一体の場合は、光を照射する膜面側に保護層が、吸収係数の異なる材料である構成であれば良い。
このような構成により、上記の磁気記録媒体の記録再生方法と同様に、記録時と再生時に、レーザ光波長を変化させた場合には、誘電体層での光の吸収が異なる構成となり、この結果、記録時と、再生時での温度プロファイルの変化は、さらに顕著になる。
以上のように、本実施の形態の磁気記録媒体は、光投入面側の薄膜層が、波長により吸収係数の異なる特性により、記録時と再生時とで温度プロファイルを変化させ、高密度に記録再生した場合にも、安定した記録磁区が形成でき、優れた再生信号が検出でき、しかも、信頼性の高い、磁気記録媒体を実現できるものである。
(実施の形態7)
次に本願発明の、磁気記録媒体の一実施形態について示す。
本実施形態の磁気記録媒体は、図2に示す、実施の形態1における磁気ディスク10と同様の構造断面図である。
このような構成により、図2で示した実施の形態1の磁気記録媒体同様に、ディスク基板側、あるいは、膜面側からレーザ光ビームを照射し、記録膜14、15が形成された潤滑保護層18側から、磁気ヘッド102により信号を記録、再生検出することによって、高密度に記録された記録マークの記録再生が可能となる磁気記録媒体に適用できる構成である。この磁気ヘッドにより信号を記録、再生検出する構成によって、再生時のレーザ光スポットの検出限界よりも小さい記録マークの記録再生が可能となる磁気記録媒体に適用できる構成である。
このような磁気記録媒体10の記録層14は、補償組成温度は室温近傍の温度である、−100℃〜180℃、より好ましくは−60℃〜100℃、さらに好ましくは−20℃〜60℃に設定されている。また、記録層14のキュリー温度は、200℃〜400℃、より好ましくは250℃〜360℃の範囲内となるように設定されている。
このような記録層14の材料としては、例えばTb、Fe、Coの3つの金属からなる合金が挙げられる。このような合金からなる磁性膜では、Tbの含有量により磁気的補償温度が変化することが、一般的に知られている。
本実施の形態にて作製した磁性膜は、その組成が例えばTb26Fe57Co17(数字はそれぞれ原子at%を示す)であり、磁気的補償温度が約40℃付近に、キュリー点が300℃以上とそれぞれなっている。したがって、この記録磁性膜の温度特性を調べると、保磁力が温度上昇に伴って低下するため、熱アシストした場合には、磁気ヘッドを用いて、小さい磁界での記録可能となる。
また、上記磁気記録媒体10における再生層15は、補償組成温度が20℃、キュリー温度が280℃の、GdFeCoAl磁性薄膜を用いている。
なお、再生層の補償組成温度を室温近傍にすることにより、再生層の飽和磁化は温度上昇と共に増加し、100℃から220℃の再生温度付近で最大となった後、減少する特性になる。このため、再生温度付近では、飽和磁化が増大により、磁気ヘッドでの再生信号出力を大きくすることが可能となる。本実施形態では、光ビームを照射した状態での温度、150℃で、飽和磁化Msが極大となる。また、記録層の保磁力Hcは、温度上昇と共に減少するという膜特性を有しており、微小磁区を記録した場合にも、安定した記録磁区を形成でき、磁気ヘッドにより繰り返し記録再生した場合にも、信号特性に優れた記録再生が可能となる。このような、本実施形態の磁気記録媒体は、情報の記録時には、ディスクが回転し、トラックに沿ってレーザ光ビームスポットを照射しながら磁気ヘッドで記録磁界を変調することにより記録される。この時、記録層は、高温では保磁力が低下することから、磁気ヘッドの磁界で記録が可能となる。また、信号再生時には、レーザ光ビームを照射して、温度上昇させながら、記録層から再生層に転写した磁区を、GMRヘッドにより、再生磁区に転写して検出する。この時、再生層の飽和磁化Msも温度と共に上昇する構成なので、昇温時に再生信号が極大となるため、GMRヘッドでの検出感度が向上し、再生信号が増大する。
この磁気記録媒体10を用いて、上記熱アシスト用の記録再生装置を用いて行なった、磁気記録媒体10の記録トラックへの情報信号の記録再生実験について説明する。使用したGMRヘッド102はトラックに対して垂直な方向に0.4μm幅を有し、光スポットサイズは約1.0μmで、光パワーは記録時5mW、再生時2.5mWで実施した。ディスク回転数は8000rpmで記録時の基準周波数は400MHzである。
ここで、本発明の実施形態の磁気記録媒体の記録再生方法では、記録時には、光源のレーザパワーを5mWと大きくし、デューティ30%でパルス的に光を照射することにより、記録用磁気ヘッド近傍の磁気記録媒体10に熱アシストを行なった。この時、磁気記録媒体10の記録領域では、磁気ヘッドのエッジ近傍で温度分布の勾配が大きくなり、また、磁気記録媒体10の記録領域の温度は、160℃以上であるために、保磁力が5koe以下となる。このため、磁気ヘッド102は小さい磁界で記録できるために、高い周波数での磁界の変調が容易となり、記録時の、温度勾配による磁壁の移動の影響が少なく、記録マークの形状が変化しないため、安定化した記録が可能となる。
また、信号再生時には、磁気記録媒体の記録膜にフォーカスしたレーザ光源により熱アシストしており、温度分布のピークが再生用GMRヘッドの中心近傍にある構成により、磁気記録媒体からの信号再生検出されるGMRヘッドの領域では、磁気記録媒体の飽和磁化がほぼ極大となり、GMRヘッドでの検出感度を向上させて信号の検出ができる。
したがって、熱アシストした記録再生方式において、微細な磁区を高密度に記録した場合にも安定した記録ドメインを形成し、また、信号再生時にも、良好なS/Nを有する信号の記録再生方法が得られるという効果を十分に得ることが可能となった。
また、信号再生時には、熱アシストによる磁気記録媒体10の温度分布がGMRヘッド中心であるために、読み出し領域以外の温度は100℃以下と比較的低くなっている。このため、上記磁気記録媒体10における記録層の光ビームが照射されない読み出し領域外の温度は、磁気記録媒体10における磁性膜の読み出し領域が達する温度である、130℃から250℃までの温度範囲と十分に離れているので、再生時のクロストークが発生するという問題も防止できる。
またさらに、磁気記録媒体10の室温近傍での飽和磁化を小さくしておくことで、上記光ビームを照射しない領域、つまり読み出し領域外の磁性膜からの残留磁化による磁束の影響が小さくなるため、さらにクロストーク、クロスライトの低減効果は大きい。
本発明の磁気記録媒体10は、磁気記録再生装置が一般的なハードディスクのように磁気記録媒体とヘッドが密閉された状況下においても特に有効である。それは、磁気記録媒体とヘッドが固定されたクローズの状態であるため、熱アシストの安定した制御により記録再生の効果が安定して得られるものである。
以上のように、本実施形態の構成により、高密度に記録再生した場合にも、安定した記録磁区が形成でき、優れた再生信号が検出でき、しかも、信頼性の高い、磁気記録媒体、および、記録再生方法を実現できるものである。
(実施の形態8)
次に本願発明の、磁気記録媒体の一実施形態について示す。
本実施形態の磁気記録媒体は、図2に示す、第1の実施形態における磁気ディスク10と同様の構造断面図である。したがって、図2において、11はガラスからなる透明なディスク基板であり、ディスク基板12の上には、下地誘電体層13、記録層14、再生層15からなる磁性記録膜が順次形成された構成である。さらに、記録層14を保護し、磁気ヘッドを摺動させるための保護層18、固体潤滑保護層19が形成されている。
このような構成により、図2で示した第1の実施形態の磁気記録媒体同様に、ディスク基板側、あるいは、膜面側からレーザ光ビームを照射し、記録膜14が形成された潤滑保護層18側から、磁気ヘッド102により信号を記録、再生検出することによって、高密度に記録された記録マークの記録再生が可能となる磁気記録媒体に適用できる構成である。この磁気ヘッドにより信号を記録、再生検出する構成によって、再生時のレーザ光スポットの検出限界よりも小さい記録マークの記録再生が可能となる磁気記録媒体に適用できる構成である。
このような磁気記録媒体10の記録層14は、補償組成温度は室温近傍の温度である、−100℃〜180℃、より好ましくは−60℃〜100℃、さらに好ましくは−20℃〜60℃に設定されている。また、記録層14のキュリー温度は、200℃〜400℃、より好ましくは250℃〜360℃の範囲内となるように設定されている。
このような記録層14の材料としては、例えばTb、Dy、Fe、Coの4つの金属からなる合金が挙げられる。このような合金からなる磁性膜では、Tb、Dyの含有量により磁気的補償温度が変化することが、一般的に知られている。
本実施の形態にて作製した磁性膜は、その組成が例えばTb18Dy7Fe58Co17(数字はそれぞれ原子at%を示す)であり、磁気的補償温度が約−30℃付近に、キュリー点が290℃以上とそれぞれなっている。したがって、この記録磁性膜の温度特性を調べると、保磁力が温度上昇に伴って低下するため、熱アシストした場合には、磁気ヘッドを用いて、小さい磁界での記録可能となる。また、記録層の補償組成温度を室温近傍にすることにより、飽和磁化は温度上昇と共に増加し、100℃から220℃の再生温度付近で最大となった後、減少する特性になる。このため、再生温度付近では、飽和磁化が増大により、磁気ヘッドでの再生信号出力を大きくすることが可能となる。
本実施形態では、光ビームを照射した状態での温度、150℃で、飽和磁化Msが極大となる。
また、記録層の保磁力Hcは、温度上昇と共に減少するという膜特性を有しており、微小磁区を記録した場合にも、安定した記録磁区を形成でき、磁気ヘッドにより繰り返し記録再生した場合にも、信号特性に優れた記録再生が可能となる。このような、本実施形態の磁気記録媒体は、情報の記録時には、ディスクが回転し、トラックに沿ってレーザ光ビームスポットを照射しながら磁気ヘッドで記録磁界を変調することにより記録される。この時、記録層は、高温では保磁力が低下することから、磁気ヘッドの磁界で記録が可能となる。また、信号再生時には、レーザ光ビームを照射して、温度上昇させながら、記録層に形成された磁区を、GMRヘッドにより検出する。この時、再生層の飽和磁化Msも温度と共に上昇する構成なので、昇温時に再生信号が極大となるため、GMRヘッドでの検出感度が向上し、再生信号が増大する。
この磁気記録媒体10を用いて、上記熱アシスト用の記録再生装置を用いて行なった、磁気記録媒体10の記録トラックへの情報信号の記録再生実験について説明する。使用したGMRヘッド102はトラックに対して垂直な方向に0.5μm幅を有し、光スポットサイズは約0.8μmで、光パワーは記録時5.5mW、再生時2.0mWで実施した。ディスク回転数は7000rpmで記録時の基準周波数は400MHzである。
ここで、本発明の実施形態の磁気記録媒体の記録再生方法では、記録時には、光源のレーザパワーを5mWと大きくし、デューティ40%でパルス的に光を照射することにより、記録用磁気ヘッド近傍の磁気記録媒体10に熱アシストを行なった。この時、磁気記録媒体10の記録領域では、磁気ヘッドのエッジ近傍で温度分布の勾配が大きくなり、また、磁気記録媒体10の記録領域の温度は、160℃以上であるために、保磁力が4koe以下となる。このため、磁気ヘッド102は小さい磁界で記録できるために、高い周波数での磁界の変調が容易となり、記録時の、温度勾配による磁壁の移動の影響が少なく、記録マークの形状が変化しないため、安定化した記録が可能となる。
また、信号再生時には、磁気記録媒体の記録膜にフォーカスしたレーザ光源をレーザパワーを2mWと大きくし、デューティ50%でパルス的に光を照射することにより、温度分布の広がりを抑制し、再生用GMRヘッドの中心近傍にある構成により、磁気記録媒体からの信号再生検出されるGMRヘッドの領域では、磁気記録媒体の飽和磁化がほぼ極大となり、GMRヘッドでの検出感度を向上させて信号の検出ができる。したがって、熱アシストした記録再生方式において、微細な磁区を高密度に記録した場合にも安定した記録ドメインを形成し、また、信号再生時にも、良好なS/Nを有する信号の記録再生方法が得られるという効果を十分に得ることが可能となった。
また、信号再生時には、熱アシストによる磁気記録媒体10の温度分布がGMRヘッド中心であり、記録膜上での温度分布の広がりを抑制できるために、読み出し領域以外の温度は90℃以下と比較的低くなっている。このため、上記磁気記録媒体10における記録層の光ビームが照射されない読み出し領域外の温度は、磁気記録媒体10における磁性膜の読み出し領域が達する温度である、130℃から250℃までの温度範囲と十分に離れているので、再生時のクロストークが発生するという問題も防止できる。
またさらに、磁気記録媒体10の室温近傍での飽和磁化を小さくしておくことで、上記光ビームを照射しない領域、つまり読み出し領域外の磁性膜からの残留磁化による磁束の影響が小さくなるため、さらにクロストーク、クロスライトの低減効果は大きい。
本発明の磁気記録媒体10は、磁気記録再生装置が一般的なハードディスクのように磁気記録媒体とヘッドが密閉された状況下においても特に有効である。それは、磁気記録媒体とヘッドが固定されたクローズの状態であるため、熱アシストの安定した制御により記録再生の効果が安定して得られるものである。
以上のように、本実施形態の構成により、高密度に記録再生した場合にも、安定した記録磁区が形成でき、優れた再生信号が検出でき、しかも、信頼性の高い、磁気記録媒体、および、記録再生方法を実現できるものである。
(実施の形態9)
次に本発明の、磁気記録媒体の別の実施の形態について説明する。
図7は、本発明の実施の形態7における磁気記録媒体20は構造を示す断面図である。図7において、溝が形成されたガラスからなる透明なディスク基板21、下地誘電体層22、磁性記録膜(23、24、25)が設けられている。磁性記録膜は、記録層23、中間層24、再生層25から構成されている。さらに、記録膜を保護し磁気ヘッドを摺動させるための保護層26、潤滑保護層27が設けられている。
ここで、図に示すように、ディスク基板は、記録トラックのランド2a、2bと、記録トラック間にグルーブ3a、3bを形成した構成となっている。ここで、トラック間のグルーブ部分は、アニール処理を行なうことにより、記録トラック間にガードバンドを設けて、記録膜の磁気特性を変化させており、記録トラックでのDWDD方式での磁壁移動が容易に行われるものである。また、このように、アニール処理を行なった領域では、記録膜の熱伝導係数が変化している。このような構成により、熱アシストのために照射した光による温度プロファイルは変化することとなる。すなわち、記録トラック内に対して、記録トラック間のガードバンドの領域では熱伝導率が低下しており、光照射した領域の大きさを変えることにより、温度プロファイルが変化することとなる。
したがって、光を照射した場合に、記録トラックと、記録トラック間での熱伝導率の違いにより、温度分布の曲率が変化した構成となる。このため、記録時には、比較的高い熱アシストのレーザ光パワーを設定することにより、温度分布の曲率の小さいプロファイルを形成できるため、記録マークも、半径方向に曲率が小さく、磁気ヘッドからの記録磁界に応じてほぼ直線的な記録マークを形成できる。また、再生時にも、記録時よりも光照射領域を少し小さくことにより、記録再生用ヘッドの移動方向での温度分布勾配が大きく、しかも半径方向での温度分布の曲率が小さくすることができ、記録層から再生層に転写した磁区の磁壁が、ディスク回転方向に移動し易くなり、安定した信号の再生が可能となる。
以上のように、本実施の形態の熱アシストを用いる磁気記録媒体では、記録トラック間にガードバンドを設けた構成により、記録トラック内での温度プロファイルを変化させることが可能であり、光源の波長、レーザ光パワー、パルス幅等を変化させることにより、磁気記録媒体の記録再生領域での温度プロファイルを変化させることができる。このことにより、GMRヘッドを用いた記録再生方式において、微細な磁区を高密度に記録した場合にも、安定した記録ドメインを形成し、また、信号再生時にも、安定したDWDD動作により、信号検出を実現することにより、良好なS/Nを有する信号の記録再生方法が得られるという効果を十分に得ることが可能となる。
この結果、再生信号のジッタ値が、検出される信号の最短時間幅に対して10%以下、また、訂正前のエラーレートが10^(−5)以下のオーダーで実現でき、優れた記録再生特性を有する磁気記録媒体が実現できる。
以上のように、本実施の形態の構成により、高密度に記録再生した場合にも、安定した記録磁区が形成でき、優れた再生信号が検出でき、しかも、信頼性の高い、磁気記録媒体とその製造方法、および、記録再生方法を実現できるものである。
なお、本実施の形態の磁気記録媒体の記録再生方法では、光照射による熱アシストした場合に、記録時よりも再生時の方が、温度分布勾配が大きい構成について述べてきたが、磁気記録媒体の構成、熱アシストと記録再生の方式により、記録時、あるいは再生時に大きな温度分布勾配を有する構成、あるいは、光パルスに高速で発光させる等の方法であっても、記録時と再生時とで、磁気記録媒体の温度分布を変化させる方法であれば良い。
特に、記録時には、照射光の光パルスの発光のタイミングを、記録マークエッジと一定の位相とする方法による記録再生方法により、さらに効果的に昇温させて高密度記録をすることができる。
(他の実施の形態)
上記実施の形態の磁気記録媒体の記録再生方法では、光照射による熱アシストの方法について述べてきたが、これに限定するものではなく、例えば、熱伝導等を用いた加熱方法で熱アシストする方法であっても、記録時と再生時とで磁気記録媒体の温度分布を変化させる方法であれば同等の効果が得られる。
また、記録時には、パルス光等を用いて光照射時の温度プロファイルを変化させ、記録層の保磁力の温度変化を利用して記録磁区の磁壁を固定する方法を用いれば、さらに効果は大きい。
さらに、記録時には、記録膜の温度分布を利用して浮遊磁界をキャンセルする構成であれば、さらに効果が大きい。
また、本発明の熱アシストの方法は、記録時と再生時とで、磁気記録媒体の記録領域の最大加熱温度が異なるように制御する方法であれば、同等の効果が得られる。
上記実施の形態の磁気記録媒体は、光照射面側の干渉層が、照射光の波長によって吸収係数が異なることを特徴としていたが、磁気記録媒体の記録層近傍に、照射光の波長によって吸収係数が異なる熱吸収層を設けても良い。あるいは、記録層の中に波長によって吸収係数が異なる材料を含有する構成としても良い。
また、上記実施の形態の記録層の構成として、DWDD方式による磁気的超解像を用いた多層構造について述べてきたが、その他に例えば、記録情報を保持しておく記録層を有し、再生情報の信号量を増大させるための再生層を含む構成であり、2層間は互いに磁気的に結合されている構成であっても良い。あるいは、単層であっても、記録時と再生時に本実施の形態同様と同等の機能を有する構成であれば、同様の効果が得られる。
また、上記実施の形態では、DWDD方式による磁気的超解像を用いた多層構造として、再生層、中間層、記録層、あるいはさらに制御層を含む構成について述べてきたが、この構成に限定されるものではない。例えば、RAD、FAD、CAD、あるいは、ダブルマスク方式の磁気的超解像方式、あるいは、MAMMOS方式等の転写した磁区が拡大再生されるような膜構成の磁気記録媒体であっても良い。また、記録膜の構成も、記録層、中間層、再生層の3層構造に限定されず、必要な機能を有した多層膜を形成した構成であれば良い。
さらに、上記実施の形態では、記録時の温度分布が緩やかな構成について述べてきたが、MAMMOS方式等、記録再生方式に応じて、記録時に温度分布勾配が大きく、再生時の温度分布勾配が緩やかな構成を用いた記録再生方式であっても良い。
ここでさらに、MAMMOS方式等を用いた場合には、記録情報に同期させて、再生磁界を印加する、あるいは、磁界を交番させながら再生する方法であっても良い。その場合には、記録用磁気ヘッドにより、記録磁界より小さい磁界を印加することにより、十分な効果が得られる。
また、DWDD方式を用いた磁気記録媒体では、記録トラック間をアニールした構成について述べてきたが、凹凸、あるいは、面粗さを変化させたグルーブ、あるいは、ランドを有し、記録トラック間を分離する構成であっても良い。あるいは、トラック間に案内溝なしで、アニール処理をする構成であっても良い。このような構成であれば、半径方向に熱伝導係数を変化させ、情報の記録されるトラック間が磁性的遮断され、再生層に転写された記録磁区が容易に磁壁移動する構成を実現できるため、DWDD方式での信号特性が、さらに優れた磁気記録媒体を実現できる。このように、グルーブ、あるいは、ランドの凹凸により、記録トラック間の分離を行なうと、0.1μm以下の微小磁区を安定して形成し、DWDD方式による転写磁区の磁壁の移動度を確保でき、再生信号特性に優れた磁気記録媒体を実現することができる。さらに、記録再生時に隣接トラックからのクロスライトおよびクロストークも低減できるものである。
また、ここで、TbFeCoからなる記録層について述べてきたが、希土類金属―遷移金属合金を用いた磁性薄膜であって、少なくともTb、Gd、Dy、Nd、Ho、Pr、Er等の希土類金属材料のひとつと、Fe、Co、Ni等の遷移金属を含む磁性薄膜であれば良い。
また、GdFeCoCrの再生層について、述べてきたが、GdFeCoAl、あるいはその他の材料組成、あるいは、さらに、それらの材料を用いた構成、あるいは、多層に積層した構成であっても良い。
あるいはさらに、記録層のTbFeCo製膜時に、製膜速度、ディスク基板の回転数を制御することにより、TbとFe、Coの遷移金属とを、周期構造に積層した構成であっても良い。この時の積層周期としては、少なくとも2.0nm以下の周期的な積層構造にすることにより、記録層の飽和磁化Msと保磁力Hcとの積Ms・Hcを増大させることができる。実際、1.0nmの積層周期の記録層では、4.0×10^(6)erg/cm3という大きなMs・Hc値が得られ、さらに、本実施の形態の磁気記録媒体の記録再生方式により、50nm以下の微小磁区を記録した場合にも、安定した記録磁区を形成でき、繰り返し記録再生した場合にも、信号特性に優れた記録再生が可能となる。
また、本実施の形態の光磁気記録媒体の記録層の膜厚は、100nmであったが、これに限定されるものではなく、記録層の膜厚は20nm以上、より好ましくは、40nmから200nmに形成した構成であれば、同等の効果が得られる。
また、TbFeCoからなる記録層のキュリー温度は200℃から400℃、より好ましくは、250℃から360℃に設定していたが、磁気ヘッドの特性、光学ヘッドによる温度上昇の条件、さらに、環境温度の許容範囲に応じて、少なくとも150℃以上の温度範囲に設定すれば良い。
なお、ここで、磁気記録媒体の記録膜の磁気特性の変化は、ディスク基板、あるいは下地層の変化にも依存しており、保磁力、飽和磁化、磁束密度、磁気異方性、あるいはそれらの温度特性等を含めて本発明の磁気記録媒体とその記録再生方式に適用できる記録層に調整すれば、同等以上の効果が得られる。
なお、ディスク基板の材料は、ガラス、Al合金の金属、に限定されるものではなく、その他の金属材料、プラスチック材料、結晶化ガラス等を用いても良い。
また、上記本実施の形態の磁気記録媒体は、ディスク基板表面にフォトポリマー(2P)によりピット、あるいは、案内溝を有する構成について述べてきたが、インプリント等を用いた方法、ディスク基板表面を直接エッチングにより加工した構成、あるいは、直接ピットの加工、あるいは、ガラスを加熱溶融して転写させることによりピット形成を行なっても良い。あるいは、インプリント等を用いてフォトポリマーに転写させる方法、また、フォトレジスト原盤を加工して作製したスタンパを用いて、ディスク基板に転写させて形成させる方法でも良い。
さらにまた、ディスク基板上に塗布した自己組織化された有機の微粒子に、記録層を形成する方法を用いた場合でも、微粒子のパターンの大きさまで高密度に記録が可能となる。さらに、微粒子を、均一な特性を有し、直径の小さいものを用いれば、さらに高密度での記録が可能となる。あるいは、自己組織化された微粒子の形状を、ディスク基板上に、転写形成した構成であっても良い。特に、微粒子を塗布、あるいは、転写してからエッチング等を行なえば、同等の効果が得られる。
また、情報の記録されるトラック幅が0.6μm以下の構成、より好ましくは、トラックピッチが、0.4μm以下の磁気記録媒体に、記録情報の最短のマーク長が0.3μm以下の記録ドメインを記録する構成であればさらにその効果は大きい。特に、記録トラックが小さく、線記録密度が大きくなった場合には、より効果が大きい。
なお、本実施の形態のプリピットの深さ、大きさは限定していないが、より好ましくは、10nmから200nmの範囲にある深さのプリピットを有する構成、またサーボピット、アドレスピット等のプリピットからの信号が磁気ヘッドにより検出可能でできるだけ小さい構成であれば、同等以上の効果を実現できる。
また、本実施の形態では、表面形状の異なるプリピット、あるいは、磁気的な記録によるプリピットが形成し、アドレスを検出する方法について述べてきたが、グルーブ、あるいは、ランドをウォブルさせてアドレス情報を検出する方法であっても良い。その場合、グルーブ、あるいは、ランドの片側のみをウォブルさせることもできる。
また、ディスク基板と誘電体の下地層との間に、照射光の波長によって熱伝導係数の異なる熱吸収層を形成し、ディスク内での温度分布、熱伝導を制御した構成であっても良い。
また、誘電体層としては、ディスク基板上にSiN、AlTiN、ZnS−SiO2、TaO、AgCuについて述べてきたが、AlTi、AlCr、Cr、Ti、Taあるいはその他の材料の酸化物、あるいは窒化物、あるいはカルコゲン系化合物等のII−VI族、III−V族化合物、あるいはさらに、Al、Cu、Ag、Au、Pt等の金属材料、あるいはそれらを含む混合材料であっても良い。またさらに、これらの材料を、保護膜材料として用いても良い。
そして、保護層には、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)からなる固体潤滑層をArとCH4の混合雰囲気中で、Cターゲットを用いて、反応性RFスパッタリングにより形成する方法であっても良い。あるいは、CVD等を用いてDLC膜を形成する方法により、さらに緻密な膜の形成が可能な方法でも良い。
あるいはさらに、スパッタリングで形成したアモルファスカーボンの保護層について述べてきたが、さらに、表面粗さ、Raが小さく、摩擦係数の小さい材料で、膜強度の大きい材料であれば、これに限定されるものではない。
また、さらにオーバーコートする保護層として、エポキシアクリレート系からなる樹脂、あるいはウレタン系樹脂を用いて、スピンコートにより5μm程度の均一な膜厚に塗布し、紫外線ランプを照射して硬化、あるいは、熱的に硬化させることにより形成する方法であっても良い。
さらに、潤滑保護層のパーフルオロポリエーテルを塗布する構成については、フッ素系溶剤で希釈して、スピンコート、あるいは、ディッピング等を用いて均一に塗布する方法であれば良い。また、潤滑層材料も下地の保護層上で安定した材料であれば良い。
また、本発明の磁気記録媒体上に、テープバーニッシュ処理をさらに追加して、表面を傷つくことなく異物、突起等が除去され、内周から外周端まで均一な膜厚分布で平滑性の良好な塗布する工程を用いても良い。
また、ディスク基板は、両面タイプであっても良い。その場合には、ディスク基板両面に、記録層、保護層を形成した構成の磁気記録媒体に、記録層の膜面側から、熱アシストを行ないながら、磁気記録再生する方法となる。また、記録再生装置では、記録膜両面に、熱アシストできる磁気ヘッドを取り付けたドライブ構成にすることが望ましい。
さらに、両面に成膜後、媒体表面をテープバーニッシュ装置に装着し、回転させながら両面を内周から外周に向かってテープバーニッシュすることで、異物、突起等を除去する方法も可能である。
以上述べてきたように、本発明の磁気記録媒体の記録再生方法では、磁気記録媒体の信号記録領域に、熱アシストしながら、磁気記録再生を行なう方法であって、記録時と再生時では、温度プロファイルの異なる構成により、微細な記録磁区を安定して記録することができ、再生信号振幅を劣化させることなく、記録密度の大幅な向上が可能となる。また、周辺の温度変化に対しても、クロストークが小さく、サーボ特性も安定し、信頼性の高い優れた磁気記録媒体とその記録再生方法を実現できる。
さらに、高密度記録での、繰り返し書き換えを行なった場合にも、安定した記録再生特性が得られ、信号特性に優れた信号特性の磁気記録媒体、および、その記録再生方法を提供することが実現可能となる。
また、本発明の磁気記録媒体の記録再生装置は、磁気記録媒体を昇温させる加熱手段と、磁気記録媒体に磁気的に信号を記録再生する磁気ヘッドと、情報信号の記録再生を制御する制御手段とを備え、制御手段は、加熱手段により磁気記録媒体を昇温させながら、情報信号の記録再生を行ない、かつ情報信号の記録時と信号再生時とでは、磁気記録媒体の信号記録再生領域の温度分布が異なるよう制御することにより、微細な記録磁区を安定して記録することができ、再生信号振幅を劣化させることなく、記録密度の大幅な向上が可能となる。また、周辺の温度変化に対しても、クロストークが小さく、サーボ特性も安定し、信頼性の高い優れた磁気記録媒体とその記録再生装置を実現できる。
また、本発明の磁気記録媒体では、記録領域にレーザ光を照射して加熱し、磁気的に情報の記録再生を行なう熱アシスト記録再生のための磁気記録媒体において、少なくとも、記録層、再生層を備え、前記記録層に記録された情報信号を、前記再生層に転写し、前記再生層の磁壁移動により転写磁区を拡大し、磁気ヘッドを用いて、磁気的に前記再生層の信号の記録再生を行なう前記磁気記録媒体であって、前記磁気記録媒体の記録層あるいは再生層の少なくともひとつは、前記レーザ光波長により吸収係数が変化する構成、あるいは、ガードバンドを設けた構成の磁気記録媒体により、環境温度の変化、あるいは、記録再生時に記録膜にレーザ光ビームを照射した際にも、磁気記録媒体の記録膜での温度分布を容易に変化させることができる。この結果、記録層に、微細な記録磁区を安定して記録可能となり、光ビーム等により記録膜を昇温させて、GMRヘッド等の磁気ヘッドを用いて信号再生する場合にも、熱耐久性に優れ、信号特性に優れた磁気記録媒体を実現できるものである。また、周辺の温度変化に対しても、クロストークが小さく、サーボ特性も安定して、信頼性の高い優れた磁気記録媒体とその記録再生方法を実現できる。
このことから、従来の磁気記録媒体の、記録膜へレーザ光ビームを照射した際に、磁気記録媒体の温度上昇に伴い、微小な記録磁区が劣化するという課題を解決できるものである。特に、記録膜へレーザ光ビームを照射した際に、磁気記録媒体の温度上昇と冷却過程での温度変化に伴い、記録磁区が不安定になり、磁壁の移動によって、記録ドメインが劣化するという課題、さらに、磁気的にサーボピットを形成した場合には、サーボ信号の特性も変動する、あるいはそれに伴い記録再生特性が低下する等の課題を解決するものである。
したがって、本発明の磁気記録媒体とその記録再生方式は、環境温度の変化、あるいは、記録再生時に記録膜にレーザ光ビームを照射した際の磁気記録媒体の温度変化にも、微細な記録磁区を安定して記録が可能となる。この結果、光ビーム等により記録膜を昇温させて、GMRヘッド等の磁気ヘッドを用いて信号再生する場合にも、熱耐久性に優れ、信号特性に優れた磁気記録媒体を実現できるものである。
また、記録時と再生時とで、温度プロファイルの異なる構成により、磁気抵抗効果を利用したヘッドを使用して、記録領域に記録された情報を再生する場合にも、記録領域における、加熱した読み出し領域外の残留磁化を抑制して、再生信号を検出し、高密度での記録が可能となる。したがって、読み出し領域外の記録領域からのクロストークを抑制でき、読み出し領域の記録領域からの再生信号のS/Nが良好になるという効果を奏する。
さらに、本発明の熱アシストを用いた記録再生方法は、上記磁気記録媒体から記録された情報を、磁気抵抗効果を利用したヘッドを使用して再生する場合、ヘッドに印加するバイアス電流を、上記記録領域の温度に応じて変化させることが可能である。したがって、上記方法では、記録領域の組成のバラツキ等による磁気的補償温度の偏差をカバーできて、再生信号のS/Nが良好となる効果を奏する。
また、本発明の熱アシストを用いた記録再生方式により、さらに、記録領域からの再生信号のジッタ値、エラーレート、を低減し、信号レベルの制御系等の回路のバラツキによる悪影響を抑制でき、かつ、再生状況に応じて再生信号のS/Nを良好にできるという効果を奏する。
またさらに、光を照射して記録膜の温度を上昇させながら磁気記録再生する記録媒体においても、サーボ特性が安定して、信頼性を高めることができ、ディスクの生産性、コストを大幅に向上できる。
以上のように、本実施の形態の構成により、高密度に記録再生した場合にも、安定した再生信号特性が得られる。さらに、情報トラックでの記録磁区が安定した形状に形成させるために、記録再生時に隣接トラックからのクロスライトおよびクロストークも低減できるものである。
本発明の磁気記録媒体は、高密度の情報の記録が可能であり、情報蓄積デバイス、メモリー媒体として有用であり、適用が可能である。
本発明の実施の形態における熱アシストにより磁気記録媒体の記録再生を行なう装置の構成を示す図。 本発明の実施の形態1における磁気記録媒体の構成を示す断面図。 本発明の実施の形態1における磁気記録媒体の(a)記録時、(b)再生時それぞれ熱アシストした場合の温度分布のプロファイルを示す特性図。 本発明の実施の形態2における磁気記録媒体の(a)記録時、(b)再生時それぞれ熱アシストした場合の温度分布のプロファイルを示す特性図。 本発明の実施の形態3における磁気記録媒体の記録再生用ヘッドの構成を示す断面図。 本発明の実施の形態4における磁気記録媒体の記録再生用ヘッドの構成を示す断面図。 本発明の実施の形態7における磁気記録媒体の構成を示す断面図。 本発明の実施の形態における磁気記録媒体の再生動作の説明のための光磁気記録媒体の断面図と特性図であり、(a)磁気記録媒体の記録膜の構成(特に磁化の方向)を示す断面図(b)再生動作中の光磁気記録媒体の位置に対する媒体内部での温度分布を示す特性図(c)再生層の磁壁エネルギー密度を示す特性図(d)再生層の磁壁を移動させようとする力を示す特性図。
符号の説明
10、20、40、50 磁気記録媒体
11、21 ディスク基板
12 フォトポリマー
13、22 誘電体層
14、23 記録層
15、24 中間層
16 制御層
17、25 再生層
18、26 保護層
19、27 潤滑層
41 導波路
42、53 記録磁気ヘッド
43、54 GMRヘッド(再生磁気ヘッド)
45 記録用導波路
44、55 スライダ
101 磁気記録媒体
102 磁気ヘッド
103 スピンドルモータ
104 光学ヘッド

Claims (29)

  1. 磁気記録媒体を昇温させる加熱手段により、前記磁気記録媒体を昇温させながら情報信号を記録再生する、磁気記録媒体の記録再生方法であって、
    前記情報信号の記録時と再生時とでは、前記磁気記録媒体の信号記録再生領域の温度分布が異なるよう制御する、磁気記録媒体の記録再生方法。
  2. 前記加熱手段は、前記情報信号の記録時と再生時とでは、最大加熱温度が異なるよう制御する、請求項1記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  3. 前記加熱手段の一つは、前記磁気記録媒体上に光を照射することである、請求項1または2記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  4. 前記加熱手段は、前記情報信号の記録時と再生時とでは、波長が異なる光源を選択するよう制御する、請求項3記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  5. 前記加熱手段は、前記情報信号の記録時と再生時とでは、開口数が異なる光源を選択するよう制御する、請求項3または4のいずれかに記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  6. 前記加熱手段は、前記情報信号の記録時と再生時とでは、光出射位置が異なるよう制御する、請求項3から5のいずれかに記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  7. 前記加熱手段は、前記情報信号の記録時と再生時とでは、光出射口径が異なるよう制御する、請求項3から6のいずれかに記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  8. 前記加熱手段は、前記加熱手段は、光源からの光を導波路を介して照射する、請求項3から7のいずれかに記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  9. 前記情報信号の記録時と再生時に、それぞれ記録用導波路および再生用導波路を用いて光源からの光を照射する、請求項8記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  10. 前記記録用導波路と前記再生用導波路とでは、光照射時の導波路の口径が異なる、請求項9記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  11. 前記記録用導波路と前記再生用導波路の導波路材料の光学定数はそれぞれ異なる、請求項9または10のいずれかに記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  12. 前記加熱手段は、前記情報信号の記録時あるいは再生時に、光をパルスで照射する、請求項3から11のいずれかに記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  13. 前記光のパルスの幅は、記録時と再生時とでは異なるよう制御する、請求項12記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  14. 前記光のパルスの発光時に、記録マークエッジと位相をずらすよう、発光タイミングを制御する、請求項12記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  15. 前記情報信号の記録時と再生時とでは、前記磁気記録媒体の線速が異なるよう制御する、請求項1から14のいずれかに記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  16. 前記情報信号の記録時と再生時に、前記加熱手段による記録膜の温度分布勾配を利用する、請求項2から15のいずれかに記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  17. 前記情報信号の記録時と再生時に、磁気ヘッド中心が前記記録膜の温度分布勾配の中にあるよう制御する、請求項16に記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  18. 前記情報信号の再生時は、記録時に比べて、前記磁気ヘッド近傍の前記記録膜の温度分布勾配が大きくなるよう制御する、請求項17に記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  19. 前記情報信号の再生時には、前記記録膜の温度分布の最大位置と、前記磁気ヘッドの位置とが異なるよう制御する、請求項17または18のいずれかに記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  20. 前記情報信号の記録時には、前記記録膜の温度分布の最大位置が、前記磁気ヘッドの位置の近傍にあるよう制御する、請求項17に記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  21. 前記情報信号の記録時には、前記記録膜の温度分布の最大位置が、前記磁気ヘッドから発生した磁束の中心にあるよう制御する、請求項20記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  22. 前記情報信号の記録時には、記録磁気ヘッドの位置の近傍での温度分布勾配が、再生磁気ヘッドの位置の近傍での温度分布勾配よりも小さくなるよう制御する、請求項16または17のいずれかに記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  23. 前記磁気記録媒体は、少なくとも記録層、再生層を備えており、
    再生信号は、前記再生層の磁壁移動により検出される、請求項1または2記載の磁気記録媒体の記録再生方法。
  24. 磁気記録媒体を昇温させる加熱手段と、
    前記磁気記録媒体に磁気的に信号を記録再生する磁気ヘッドと、
    情報信号の記録再生を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記加熱手段により前記磁気記録媒体を昇温させながら、前記情報信号の記録再生を行ない、かつ前記情報信号の記録時と信号再生時とでは、前記磁気記録媒体の信号記録再生領域の温度分布が異なるよう制御する、磁気記録媒体の記録再生装置。
  25. 前記加熱手段は、前記磁気記録媒体に記憶された記録情報に基づき、前記磁気記録媒体を昇温させ、
    前記制御手段は、前記情報信号の記録時と再生時とでは、前記磁気記録媒体の線速が異なるよう制御する、請求項24記載の磁気記録媒体の記録再生装置。
  26. 磁気的に情報信号の記録再生を行なう熱アシスト記録再生方式の磁気記録媒体であって、
    少なくとも、記録層および再生層を有し、
    前記記録層に記録された情報信号は、前記再生層に転写され、
    前記再生層に転写された転写磁区は、前記再生層の磁壁移動により拡大し、
    少なくとも前記記録層あるいは前記再生層の吸収係数が、照射光の波長の変化に対して変化する、磁気記録媒体。
  27. 前記磁気記録媒体の光照射面に、照射光の波長によって吸収係数が異なる干渉層を備えた、請求項26記載の磁気記録媒体。
  28. 前記磁気記録媒体の前記記録層近傍に、照射光の波長によって吸収係数が異なる熱吸収層を備えた、請求項26または27のいずれかに記載の磁気記録媒体。
  29. 記録トラックを有し、前記記録トラックと前記記録トラック間とで熱伝導係数が異なる、請求項26から28のいずれかに記載の磁気記録媒体。
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