JPH11191246A - 情報記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

情報記録媒体及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11191246A
JPH11191246A JP35863097A JP35863097A JPH11191246A JP H11191246 A JPH11191246 A JP H11191246A JP 35863097 A JP35863097 A JP 35863097A JP 35863097 A JP35863097 A JP 35863097A JP H11191246 A JPH11191246 A JP H11191246A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
magnetic
layer
recording medium
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP35863097A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3475263B2 (ja
Inventor
Tsutomu Tanaka
努 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP35863097A priority Critical patent/JP3475263B2/ja
Publication of JPH11191246A publication Critical patent/JPH11191246A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3475263B2 publication Critical patent/JP3475263B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気記録領域の境界を磁気的に明瞭にでき、
また、溝を形成することなく光磁気記録再生のトラッキ
ングサーボを行える情報記録媒体。 【解決手段】 情報記録媒体1は、基板11上に、希土
類−遷移金属合金膜の制御層12と、CoCrPtTa
からなる記録層13とを積層している。制御層12には
垂直磁気異方性を有する垂直領域12bと、レーザ光の
照射により結晶化されて面内磁気異方性を有する面内領
域12aとが形成されている。垂直領域12bは記録層
13のガイドトラック13bと交換結合しており、面内
領域12aは記録トラック13aと交換結合している。
記録トラック13aに面内方向の磁気記録を行なう。記
録トラック13a,13a間の磁気のゆらぎがなくな
り、境界が明瞭になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体,光
磁気記録媒体のように、磁性層に磁気的記録を行なう情
報記録媒体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ用の記録装置には、多種多
様な磁気的記録媒体を利用した装置が用いられている。
特に、ハードディスクに代表される磁気ディスク装置及
び光磁気ディスク装置は大容量化が進み、広く利用され
ている。これからのマルチメディア時代に備え、動画デ
ータのように膨大なデータを記録するためには、記録容
量をさらに増大させる必要がある。記録密度を高めるた
めには、媒体上にさらに多くの記録マークを形成する必
要があり、そのためにはマーク長を短くすると共にマー
ク間隔を縮小し、さらに、トラック間隔を縮小しなけれ
ばならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、記録密度
を高めるためにマーク長,マーク間隔又はトラック間隔
を縮小した場合に、磁気ディスクでは記録時の熱の影響
により磁気のゆらぎが生じ、隣のトラックとの境界が不
明瞭になって均一な記録マークが形成できないという問
題があった。また、光磁気ディスクでは基板に溝を形成
することにより記録トラックを形成している。情報の記
録再生時に、光磁気ヘッドを溝に追随させることにより
トラッキングサーボを行なっているが、溝の作成には寸
法的限界があり、トラック間隔の縮小により基板の製造
が困難であるという問題があった。
【0004】また、光磁気ディスクのトラッキングサー
ボを、記録層の結晶状態を異ならせたガイドトラックに
より行なう磁気光学記憶素子が、特許第1644271 号にて
提案されている。これにより、溝を形成することなくト
ラッキングサーボを行なうことができる。しかしなが
ら、記録層の一部領域を加熱により結晶化してガイドト
ラックを形成するために、結晶化しやすい磁性膜を記録
層に用いた場合は記録特性が不十分であり、記録特性が
良好な磁性膜を用いた場合には結晶化させ難いという問
題があった。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、第2の磁性層に磁気異方性が相異なる第1及
び第2の制御領域を設けることにより、第1の磁性層に
記録領域及びガイド領域が形成され、前記記録領域に面
内磁化により磁気記録を行なった場合には記録領域の境
界を磁気的に明瞭にでき、垂直磁化により光磁気記録を
行なった場合には、溝を形成することなくトラッキング
サーボを行なう情報記録媒体を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る情報記録
媒体は、情報を記録保持する第1の磁性層と、該第1の
磁性層の磁気特性を制御する第2の磁性層とを積層して
ある情報記録媒体において、前記第2の磁性層は磁気異
方性の方向が相異なる第1の制御領域及び第2の制御領
域を備え、前記第1の磁性層は、前記第1及び第2の制
御領域の夫々と交換結合可能な、相異なる方向の磁気異
方性を有する記録領域及びガイド領域を備えることを特
徴とする。
【0007】第1発明にあっては、第2の磁性層の例え
ば第1の制御領域を結晶化することにより第1の制御領
域と第2の制御領域との磁気異方性の方向が異なる。第
2の磁性層と交換結合が可能に積層された第1の磁性層
に、夫々の領域の磁化方向を転写して記録領域とガイド
領域とを形成している。従って、第1の磁性層の記録領
域とガイド領域とは磁気異方性の方向が異なっており、
記録領域に磁気記録により情報を記録した場合は、記録
領域間に形成されたガイド領域により記録領域間の境界
を磁気的に明瞭にできる。また、記録領域に光磁気記録
により情報を記録した場合は、磁気領域の両側に形成さ
れたガイド領域の反射光を得ることによりトラッキング
サーボを行なうことができ、溝の形成が不必要となる。
【0008】第2発明に係る情報記録媒体は、第1発明
において、前記第2の磁性層は希土類−遷移金属合金膜
で形成してあり、前記第1の制御領域は面内方向の磁気
異方性を有し、前記記録領域に面内磁化により情報を記
録してあることを特徴とする。
【0009】また、第3発明に係る情報記録媒体は、第
1発明において、前記第2の磁性層は希土類−遷移金属
合金膜で形成してあり、前記第1の制御領域は前記磁性
層の積層方向である垂直方向の磁気異方性を有し、前記
記録領域に垂直磁化により情報を記録してあることを特
徴とする。
【0010】希土類−遷移金属合金膜は、成膜後は磁性
層の積層方向である垂直方向の磁気異方性を有してい
る。成膜された希土類−遷移金属合金膜を結晶化温度ま
で加熱すると垂直磁気異方性成分が失われ、面内方向の
磁気異方性を有する特性がある。第2発明にあっては、
第2の磁性層に光ビームを照射して結晶化温度まで加熱
することにより第1の制御領域を面内の磁気異方性とし
た場合に、第1の磁性層の記録領域は面内の磁気異方性
を有する。この記録領域に、例えば磁気記録方式により
面内磁化での記録を行なった場合は、垂直磁気異方性を
有するガイド領域により記録領域間の境界が磁気的なゆ
らぎがなくなり、明瞭になる。
【0011】また第3発明にあっては、第1の制御領域
を垂直の磁気異方性とした場合に、第1の磁性層の記録
領域は垂直の磁気異方性を有する。この記録領域に、例
えば光磁気記録方式により垂直磁化での記録を行なった
場合は、面内磁気異方性を有するガイド領域での反射光
を得ることによりトラッキングサーボを行なうことがで
き、溝の形成が不要になる。
【0012】第4発明に係る情報記録媒体の製造方法
は、情報を記録保持する第1の磁性層と、該第1の磁性
層の磁気特性を制御する第2の磁性層とを積層してある
情報記録媒体の製造方法において、前記第2の磁性層を
成膜する過程と、該第2の磁性層に光ビームを照射し、
磁気異方性の方向が相異なる第1の制御領域及び第2の
制御領域を形成する過程と、前記第2の磁性層上に前記
第1の磁性層を成膜する過程とを有することを特徴とす
る。
【0013】第4発明にあっては、第2の磁性層に磁気
異方性の方向が相異なる第1及び第2の制御領域を形成
することにより、交換結合力によって第1の磁性層に夫
々の制御領域に対応する領域が形成される。また、成膜
した第2の制御層に基板と反対の側から光ビームを照射
するので、例えばアルミニウムのような比較的低融点の
金属を基板に用いた情報記録媒体でも、基板に光ビーム
の熱の影響を与えない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づき具体的に説明する。 実施の形態1.図1は、本発明の実施の形態1の情報記
録媒体の膜構造を示す一部破断斜視図であり、磁化状態
を共に示している。図中1は、実施の形態1のディスク
形状の情報記録媒体であり、アルミニウム製の基板11
上に、Tb21(Fe90Co10 79からなる厚さ25nm
の前記第2の磁性層(制御層)12と、Co75.5Cr15
.5Pt5.0 Ta4.5 からなる厚さ25nmの前記第1の
磁性層(記録層)13とを積層している。記録層13に
は、ディスク中央を中心にして略同心円状の記録トラッ
ク13a,13a…が形成されており、記録トラック1
3a,13a…間にガイドトラック13b,13b…が
形成されている。
【0015】制御層12には、記録層13の記録トラッ
ク13a,13a…に対応する領域に、前記制御領域で
ある面内領域12a,12a…が形成されており、記録
層13のガイドトラック13b,13b…に対応する領
域に、前記制御領域である垂直領域12b,12b…が
形成されている。面内領域12a,12a…は、レーザ
光の照射により垂直磁化成分を消失した領域である。垂
直領域12b,12b…は垂直磁化方向を有し、面内領
域12a,12a…は面内磁化方向を有している。
【0016】記録層13と制御層12との間には交換結
合力がはたらいており、制御層12の面内領域12a,
12a…上の記録トラック13a,13a…は面内磁気
異方性を有している。また、垂直領域12b,12b…
上のガイドトラック13b,13b…は、交換結合力に
より垂直磁気異方性を有している。なお図1において、
面内領域12aと記録トラック13aとは軸幅を同幅に
形成した場合を説明しているが、異なる軸幅で形成され
てあっても良い。同様に垂直領域12bとガイドトラッ
ク13bとは異なる軸幅で形成されてあっても良い。
【0017】このような構成の情報記録媒体1を製造す
る手順について以下に説明する。図2は情報記録媒体1
の製造段階における断面図である。図2(a)に示すよ
うに、チャンバ内にて基板11上に制御層12を成膜す
る。制御層12は、上述したようにTbFeCoからな
る希土類−遷移金属合金膜である。図2(b)に示すよ
うに、制御層12上に保護膜17を形成した後にチャン
バから搬出し、レーザ光を保護膜17側から照射する。
制御層12は成膜後は垂直磁化膜であるが、レーザ光の
照射により結晶化温度よりも高くなった領域で垂直磁化
成分が消失し、面内領域12aが形成される。レーザ光
が照射されていない領域は垂直磁化膜の垂直領域12b
である。このとき形成された保護膜17は、制御膜12
をレーザ光の直接照射から保護するためのものである。
【0018】次に、図2(c)に示すように、チャンバ
内に搬入した情報記録媒体の保護膜17を除去し、制御
層12上に記録層13を成膜する。記録層13は成膜直
後は面内磁化膜であるが、制御層12との交換結合力に
より、図2(d)に示すように、垂直領域12b上のガ
イドトラック13bは垂直磁化方向を示し、面内領域1
2a上の記録トラック13aは、記録膜のアズデポジシ
ョンの磁化状態、即ち面内磁化方向を示している。
【0019】なお、面内領域12aを形成する際に、レ
ーザ光は基板11と反対の側から照射する。これによ
り、基板11がアルミニウム製であっても熱の影響を受
けない。
【0020】このように製造された情報記録媒体1を磁
気ディスクとして使用する場合は、通常の磁気記録再生
装置を用いて情報の記録再生を行なうことができる。図
3は、通常の磁気記録再生用の磁気ヘッド装置の構成を
示す平面図である。図3に示すように、MR素子(図示
せず)を有する磁気ヘッド14が情報記録媒体1の記録
層13側に配されている。磁気ヘッド14はアーム15
に取付けられており、アーム15の回動により情報記録
媒体1の半径方向に移動可能になっている。情報の記録
時には、磁気ヘッド14は記録磁界制御回路16からの
制御信号を受けて、情報に対応する磁界を情報記録媒体
1に印加する。
【0021】以上の如き情報記録媒体1は、記録層13
の記録トラック13a,13a…は面内磁化方向で情報
を記録し、ガイドトラック13b,13b…が垂直磁化
方向を示しているので、隣合う記録トラック13a,1
3a…間の磁気のゆらぎが無くなる。これによりトラッ
ク間の境界が磁気的に明瞭になり、正確な再生信号を得
ることができる。
【0022】実施の形態2.図4は、本発明の実施の形
態2の情報記録媒体の膜構造を示す一部破断斜視図であ
り、磁化状態を共に示している。図中2は、実施の形態
2のディスク形状の情報記録媒体であり、合成樹脂製の
基板21上に、Tb21(Fe90Co1079からなる厚さ
25nmの前記第2の磁性層(制御層)22と、Tb22
(Fe80Co 2078からなる厚さ30nmの前記第1の
磁性層(記録層)23とを積層している。制御層22に
は、ディスク中央を中心にして略同心円状に、前記制御
領域である垂直領域22a,22a…が形成されてお
り、垂直領域22a,22a…間に前記制御領域である
面内領域22b,22b…が形成されている。面内領域
22b,22b…は、レーザ光の照射により垂直磁化成
分を消失した領域である。垂直領域22a,22a…は
垂直磁化方向を有し、面内領域22b,22b…は面内
磁化方向を有している。
【0023】記録層23には、制御層22の垂直領域2
2a,22a…に対応する領域に記録トラック23a,
23a…が形成されており、制御層22の面内領域22
b,22b…に対応する領域にガイドトラック23b,
23b…が形成されている。記録層23と制御層22と
の間には交換結合力がはたらいており、制御層22の面
内領域22b,22b…下のガイドトラック23b,2
3b…は面内磁気異方性を有している。また、垂直領域
22a,22a…下の記録トラック23a,23a…
は、交換結合力により垂直磁気異方性を有している。な
お図4において、面内領域22bとガイドトラック23
bとは軸幅を同幅に形成した場合を説明しているが、異
なる軸幅で形成してあっても良い。同様に垂直領域22
aと記録トラック23aとは異なる軸幅で形成してあっ
ても良い。
【0024】このような構成の情報記録媒体1を製造す
る手順について以下に説明する。図5は情報記録媒体1
の製造段階における断面図である。図5(a)に示すよ
うに、チャンバ内にて基板21上に記録層23を成膜
し、続いて制御層22を成膜する。記録層23及び制御
層22は、上述したようにTbFeCoからなる希土類
−遷移金属合金膜である。図5(b)に示すように、レ
ーザ光を制御層22側から照射する。制御層22は成膜
後は垂直磁化膜であるが、レーザ光の照射により結晶化
温度よりも高くなった領域で垂直磁化成分が消失し、面
内領域22bが形成される。レーザ光が照射されていな
い領域は垂直磁化膜の垂直領域22aである。
【0025】次に、記録層23は成膜直後は垂直磁化膜
であるが、図5(c)に示すように、制御層22との交
換結合力により垂直領域22a下の記録トラック23a
は垂直磁化方向を示し、面内領域22b下のガイドトラ
ック23bは、記録膜のアズデポジションの磁化状態、
即ち垂直磁化方向を示している。
【0026】このように製造された情報記録媒体2を光
磁気ディスクとして使用する場合は、通常の光磁気記録
再生装置を用いて情報の記録再生を行なうことができ
る。図6は、通常の磁気記録再生用の光磁気ヘッド装置
の構成を示す平面図である。図6に示すように、対物レ
ンズ25及びレーザ光源(図示せず)を有する光学ヘッ
ド24が情報記録媒体2の基板21側に配されている。
光学ヘッド24はボイスコイルモータ26に取付けられ
ており、ボイスコイルモータ26に電流が供給されて情
報記録媒体2の半径方向に移動可能である。情報の記録
時には、光学ヘッド24は基板21側から情報に対応し
てレーザ光を照射し、再生時には再生用のパワーのレー
ザ光を基板21側から照射する。
【0027】以上の如き情報記録媒体2は、記録層23
の記録トラック23a,23a…は面内磁化方向で情報
を記録し、ガイドトラック23b,23b…が垂直磁化
方向を示しているので、再生時にガイドトラック23
b,23b…からの反射光を得ることにより、トラッキ
ングサーボを行なうことができる。これにより、基板に
溝を形成する必要がなくなり、トラック間隔の縮小化が
図れる。
【0028】実施の形態3.図7は、実施の形態3の情
報記録媒体の製造段階における断面図であり、磁化状態
を共に示している。図7(a)に示すように、チャンバ
内にて合成樹脂製の基板21上にTb21(Fe90
1079からなる25nmの厚さの制御層22を成膜
し、続いてTb22(Fe80Co2078からなる30nm
の厚さの記録層23を成膜する。記録層23及び制御層
22は希土類−遷移金属合金膜である。実施の形態2と
は、基板21に対する記録層23及び制御層22の位置
が異なっている。図7(b)に示すように、レーザ光を
基板21側から照射する。制御層22は成膜後は垂直磁
化膜であるが、レーザ光の照射により結晶化温度よりも
高くなった領域で垂直磁化成分が消失し、面内領域22
bが形成される。レーザ光が照射されていない領域は垂
直磁化膜の垂直領域22aである。
【0029】次に、記録層23は成膜直後は垂直磁化膜
であるが、図7(c)に示すように、制御層22との交
換結合力により垂直領域22a上の記録トラック23a
は垂直磁化方向を示し、面内領域22b上のガイドトラ
ック23bは、記録膜のアズデポジションの磁化状態、
即ち垂直磁化方向を示している。
【0030】このように製造された情報記録媒体を光磁
気ディスクとして使用する場合は、図6に示すような通
常の光磁気記録再生装置を用いて情報の記録再生を行な
うことができる。情報の記録再生時には、レーザ光は情
報記録媒体の記録層23側から照射される。以上の如き
情報記録媒体は、記録層23の記録トラック23a,2
3a…に垂直磁化方向で情報を記録し、ガイドトラック
23b,23b…が面内磁化方向を示しているので、再
生時にガイドトラック23b,23b…からの反射光を
得ることにより、トラッキングサーボを行なうことがで
きる。これにより、基板に溝を形成する必要がなくな
り、トラック間隔の縮小化が図れる。
【0031】実施の形態4.図8は、実施の形態4の情
報記録媒体の製造段階における断面図であり、磁化状態
を共に示している。図8(a)に示すように、チャンバ
内にてアルミニウム製の基板11上にCo75.5Cr15.0
Pt5.0 Ta4.5 からなる25nmの厚さの記録層13
を成膜し、続いてTb22(Fe80Co2078からなる3
0nmの厚さの制御層12を成膜する。制御層22は希
土類−遷移金属合金膜である。実施の形態1とは、基板
11に対する記録層13及び制御層12の位置が異なっ
ている。図8(b)に示すように、レーザ光を制御層1
2側から照射する。制御層12は成膜後は垂直磁化膜で
あるが、レーザ光の照射により結晶化温度よりも高くな
った領域で垂直磁化成分が消失し、面内領域12aが形
成される。レーザ光が照射されていない領域は垂直磁化
膜の垂直領域12bである。
【0032】次に、記録層13は成膜直後は面内磁化膜
であるが、図8(c)に示すように、制御層12との交
換結合力により垂直領域12b下のガイドトラック13
bは垂直磁化方向を示し、面内領域12a下の記録トラ
ック13aは、記録膜のアズデポジションの磁化状態、
即ち面内磁化方向を示している。このように製造された
情報記録媒体を磁気ディスクとして使用する場合は、図
3に示すような通常の磁気記録再生装置を用いて情報の
記録再生を行なうことができる。
【0033】以上の如き情報記録媒体は、記録層13の
記録トラック13a,13a…に面内磁化方向で情報を
記録し、ガイドトラック13b,13b…が垂直磁化方
向を示しているので、隣合う記録トラック13a,13
a…間の磁気のゆらぎが無くなる。これによりトラック
間の境界が磁気的に明瞭になり、正確な再生信号を得る
ことができる。
【0034】なお、上述した実施の形態1及び実施の形
態4の情報記録媒体を光磁気ディスクとして用いる場合
は、記録層13の面内磁気異方性を有する領域がガイド
トラックとなり、記録層13の垂直磁気異方性を有する
領域が記録トラックとなる。再生時にはガイドトラック
をトラッキングサーボに用いる。また、実施の形態1の
情報記録媒体を光磁気ディスクとして用い、基板11が
合成樹脂製又はガラス製である場合には、図7に示す如
く、基板側からレーザ光を照射することにより制御層に
面内領域を形成しても良い。
【0035】また、実施の形態2及び実施の形態3の情
報記録媒体を磁気ディスクとして用いる場合は、記録層
23の垂直磁気異方性を有する領域がガイドトラックと
なり、記録層23の面内磁気異方性を有する領域が記録
トラックとなる。これにより、記録トラック間隔が縮小
化された場合に、ガイドトラックにより磁気のゆらぎを
無くしてトラック間の境界を明瞭化できる。また、実施
の形態3の情報記録媒体を磁気ディスクとして用い、基
板11がアルミニウム製である場合には、図2に示す如
く、制御層を成膜した後に制御層側からレーザ光を照射
し、その上に記録層を成膜することにより、制御層に面
内領域を形成しても良い。
【0036】さらに、上述した実施の形態の情報記録媒
体は、基板上に制御層と記録層とを備える場合を説明し
ているが、膜構成はこれには限らない。図9〜図15は
夫々他の情報記録媒体の膜構成を示す断面図である。図
9は、基板31上に誘電体で形成された第1の保護層3
4,制御層32及び記録層33を積層した情報記録媒体
である。図10は、基板31上に制御層32,記録層3
3及び第1の保護層34を積層した情報記録媒体であ
る。図11は、基板31上に第1の保護層34,制御層
32,記録層33及び誘電体で形成された第2の保護層
35を積層した情報記録媒体である。
【0037】また、図12は、基板31上に第1の制御
層32,誘電体で形成された第2の制御層36及び記録
層33を積層した情報記録媒体である。第1の制御層3
2は本発明に係る面内領域と垂直領域とが形成された磁
性層であり、第2の制御層36により第1の制御層32
と記録層33とは静磁結合している。図13は、基板3
1上に、保護層34,第1の制御層32,第2の制御層
36及び記録層33を積層した情報記録媒体である。図
14は、基板31上に、第1の制御層32,第2の制御
層36,記録層33及び第1の保護層34を積層した情
報記録媒体である。図15は、基板31上に、第1の保
護層34,制御層32,第2の制御層36,記録層33
及び第2の保護層35を積層した情報記録媒体である。
【0038】図9〜図15に示す情報記録媒体は、記録
層33及び第1の制御層32の磁化状態が上述した実施
の形態1〜4と同様であり、同様の効果を得る。また、
第1の制御層32と記録層33とを入れ替えた構成であ
っても、同様の効果を得る。さらに、第1及び第2の保
護層34,35は金属で形成してあっても良く、基板と
反対の側に形成される保護層は有機系膜又は潤滑膜であ
っても良い。これらの磁化状態は上述した実施の形態1
〜4に示す如きである。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、記録
のための第1の磁性層と該磁性層の磁気特性を制御する
第2の磁性層とを備え、第2の磁性層に磁気異方性の方
向が相異なる第1及び第2の制御領域を設けているの
で、第1の磁性層に磁気異方性の方向が相異なる記録領
域とガイド領域とが形成される。従って、磁気異方性が
面内方向の領域に磁気記録を行なった場合は、記録領域
の境界を磁気的に明瞭にできる。また、磁気異方性が垂
直方向の領域に光磁気記録を行なった場合は、溝を形成
せずにトラッキングサーボを行える。また、磁性層を2
層構造にしてあるので、磁気異方性の方向を異ならせる
ための結晶化を行い易く、且つ、記録特性が良好である
等、本発明は優れた効果を奏する。
【0040】さらに、本発明においては、融点が比較的
低い金属を基板に用いた情報記録媒体を製造する際に、
基板と反対の側から第2の磁性層にビーム光を照射して
第1及び第2の制御領域を形成し、その後、第2の磁性
層上に第1の磁性層を積層するので基板が熱の影響を受
けない等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の情報記録媒体の膜構造
及び磁化状態を示す一部破断斜視図である。
【図2】実施の形態1の情報記録媒体の製造段階におけ
る断面図である。
【図3】実施の形態1の情報記録媒体の記録再生用の磁
気ヘッドを示す図である。
【図4】本発明の実施の形態2の情報記録媒体の膜構造
及び磁化状態を示す一部破断斜視図である。
【図5】実施の形態2の情報記録媒体の製造段階におけ
る断面図である。
【図6】実施の形態2の情報記録媒体の記録再生用の光
磁気ヘッドを示す図である。
【図7】実施の形態3の情報記録媒体の製造段階におけ
る断面図である。
【図8】実施の形態4の情報記録媒体の製造段階におけ
る断面図である。
【図9】本発明の他の情報記録媒体の膜構成を示す断面
図である。
【図10】本発明のさらに他の情報記録媒体の膜構成を
示す断面図である。
【図11】本発明のさらに他の情報記録媒体の膜構成を
示す断面図である。
【図12】本発明のさらに他の情報記録媒体の膜構成を
示す断面図である。
【図13】本発明のさらに他の情報記録媒体の膜構成を
示す断面図である。
【図14】本発明のさらに他の情報記録媒体の膜構成を
示す断面図である。
【図15】本発明のさらに他の情報記録媒体の膜構成を
示す断面図である。
【符号の説明】
1,2 情報記録媒体 11,21,31 基板 12,22,32 制御層 13,23,33 記録層 12a,22b 面内領域 12b,22a 垂直領域 13a,23a 記録トラック(記録領域) 13b,23b ガイドトラック(ガイド領域)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報を記録保持する第1の磁性層と、該
    第1の磁性層の磁気特性を制御する第2の磁性層とを積
    層してある情報記録媒体において、 前記第2の磁性層は磁気異方性の方向が相異なる第1の
    制御領域及び第2の制御領域を備え、前記第1の磁性層
    は、前記第1及び第2の制御領域の夫々と交換結合可能
    な、相異なる方向の磁気異方性を有する記録領域及びガ
    イド領域を備えることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記第2の磁性層は希土類−遷移金属合
    金膜で形成してあり、前記第1の制御領域は面内方向の
    磁気異方性を有し、前記記録領域に面内磁化により情報
    を記録してある請求項1記載の情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記第2の磁性層は希土類−遷移金属合
    金膜で形成してあり、前記第1の制御領域は前記第1及
    び第2の磁性層の積層方向である垂直方向の磁気異方性
    を有し、前記記録領域に垂直磁化により情報を記録して
    ある請求項1記載の情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 情報を記録保持する第1の磁性層と、該
    第1の磁性層の磁気特性を制御する第2の磁性層とを積
    層してある情報記録媒体の製造方法において、 前記第2の磁性層を成膜する過程と、該第2の磁性層に
    光ビームを照射し、磁気異方性の方向が相異なる第1の
    制御領域及び第2の制御領域を形成する過程と、前記第
    2の磁性層上に前記第1の磁性層を成膜する過程とを有
    することを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
JP35863097A 1997-12-25 1997-12-25 情報記録媒体 Expired - Fee Related JP3475263B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35863097A JP3475263B2 (ja) 1997-12-25 1997-12-25 情報記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35863097A JP3475263B2 (ja) 1997-12-25 1997-12-25 情報記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11191246A true JPH11191246A (ja) 1999-07-13
JP3475263B2 JP3475263B2 (ja) 2003-12-08

Family

ID=18460313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35863097A Expired - Fee Related JP3475263B2 (ja) 1997-12-25 1997-12-25 情報記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3475263B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020051868A (ko) * 2000-12-22 2002-06-29 무네유키 가코우 정보기록매체, 정보기록방법 및 정보기록매체의 제조방법
US9088068B2 (en) 2012-12-21 2015-07-21 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Magnetic composite sheet and electromagnetic induction module

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020051868A (ko) * 2000-12-22 2002-06-29 무네유키 가코우 정보기록매체, 정보기록방법 및 정보기록매체의 제조방법
EP1220204A2 (en) * 2000-12-22 2002-07-03 Fuji Photo Film Co., Ltd. Information recording medium, information recording and reproducing method and manufacturing method of information recording medium
EP1220204A3 (en) * 2000-12-22 2007-04-04 FUJIFILM Corporation Information recording medium, information recording and reproducing method and manufacturing method of information recording medium
US9088068B2 (en) 2012-12-21 2015-07-21 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Magnetic composite sheet and electromagnetic induction module

Also Published As

Publication number Publication date
JP3475263B2 (ja) 2003-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4401987B2 (ja) 熱アシスト磁気記録媒体
US20090268599A1 (en) Magnetic recording medium and recording and reproducing method and apparatus for the same
US20060114591A1 (en) Magnetic recording method
JPH11191246A (ja) 情報記録媒体及びその製造方法
JP2006073175A (ja) 磁気記録媒体の記録再生方法、磁気記録媒体の記録再生装置および磁気記録媒体
KR100407596B1 (ko) 열자기 기록 매체, 열자기 기록 재생 방법 및 열자기 기록재생 장치
JP3496113B2 (ja) 情報記録媒体、情報記録媒体の再生方法および情報記録媒体の再生装置
JP2006059474A (ja) 磁気記録方法、磁気記録媒体、および磁気記録装置
JPH09282656A (ja) 垂直磁気記録媒体、その製造方法、磁気ヘッド及び磁気記録再生装置
JP4082403B2 (ja) マスター情報担体とその製造方法及び磁気記録媒体の製造方法
JP2007012226A (ja) 磁気情報記録方法、及び磁気情報記録装置
JP3353354B2 (ja) 光磁気記録媒体及び光磁気記録方式
JPH0413253A (ja) 光磁気メモリ素子及びその作製方法
JPS62275321A (ja) 磁気記録媒体
JP4005732B2 (ja) 磁気記録再生装置及び磁気記録再生方法
JP4313508B2 (ja) 磁気記録方法及び磁気記録装置
JP3426332B2 (ja) 複合記録媒体
JP3460937B2 (ja) 光磁気記録媒体およびその再生方法
EP1528550B1 (en) Magnetic field generator and magneto-optical information storage device
JP2003308633A (ja) 光記録媒体及びその記録再生方法
JPH0991778A (ja) 光磁気記録媒体および光磁気記録再生方法
JPH08273224A (ja) 情報記憶媒体及びその記録再生方法
JP2001216602A (ja) 位置検出信号の記録方法及び装置、情報記録媒体並びに情報記録装置
JPH11167753A (ja) 光学式情報記録媒体及びフォーマット方法
JP2003045023A (ja) 磁気記録媒体の磁化パターン形成方法、磁気記録媒体、及び磁気記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030826

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080926

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080926

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090926

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090926

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100926

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100926

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110926

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees