JP2006066115A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム Download PDF

Info

Publication number
JP2006066115A
JP2006066115A JP2004244984A JP2004244984A JP2006066115A JP 2006066115 A JP2006066115 A JP 2006066115A JP 2004244984 A JP2004244984 A JP 2004244984A JP 2004244984 A JP2004244984 A JP 2004244984A JP 2006066115 A JP2006066115 A JP 2006066115A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
cell stack
condensed water
gas
fuel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004244984A
Other languages
English (en)
Inventor
Karuki Hamada
香留樹 浜田
Tadashi Shoji
忠 庄子
Yoshio Sakiyama
能夫 崎山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2004244984A priority Critical patent/JP2006066115A/ja
Publication of JP2006066115A publication Critical patent/JP2006066115A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

【課題】燃焼触媒14の燃焼性能の低下を防止し、燃料電池システム外への燃料の排出を最小限に抑える燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料ガス中の水素と酸化剤ガス中の酸素とを電気化学的に反応させて発電する燃料電池スタック1と、燃料電池スタック1から排出される酸化剤ガス及び燃料ガスを導入して燃料ガスを燃焼する燃焼触媒14と、燃料電池スタック1で生成される水及び燃料電池スタック1で凝縮した水の少なくとも一方が規定量以上燃焼触媒14に導入される前に、燃焼触媒14の温度を基準温度以上にまで上昇させる手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は燃料電池システムに関し、特に、燃料電池スタック及びその周辺で生成及び凝縮した水のパージ制御システムに関する。
従来の燃料電池システムは、燃料電池スタックと、蒸発器と、改質器と、スーパーチャージャーと、オフガス加熱器と、触媒燃焼器とを備える。燃料電池スタックから排出されるオフガスは触媒燃焼器で燃焼される。オフガスは燃焼により高温状態の燃焼オフガスとなり、蒸発器に導入されて改質用原燃料及び改質用空気との間で熱交換を行って冷却される。冷却後の燃焼オフガスはオフガス加熱器に導入されて、燃料電池スタックから排出されたオフガスを加熱するための熱源とされる。燃焼オフガスによってオフガスを加熱することにより、オフガス中の水を気化して触媒燃焼器に導入していた。これにより、燃料電池システムにおける触媒燃焼器の生成熱量の低下を防止していた。
しかしながら、燃料電池システムは、発電における化学反応において多量の水分を生成するため、多量の水分が燃料電池システム内に凝縮してしまう。これら大量の凝縮水が触媒燃焼器に供給されると、上記の燃料電池の水パージ制御システム、即ち加熱して水分を気化させる方法では凝縮水を除去しきれず、触媒へ多量の水分が供給され、触媒の温度低下、活性低下、及び失火してしまうおそれがあった。従って、触媒で燃料を処理しきれず、燃料電池システム外に燃料が排出される可能性があった。また、上記の燃料電池の水パージ制御システムでは、オフガス加熱器が所定温度まで上昇していなければならなかった。
本発明の特徴は、燃料ガス中の水素と酸化剤ガス中の酸素とを電気化学的に反応させて発電する燃料電池スタックと、燃料電池スタックから排出される酸化剤ガス及び燃料ガスを導入して燃料ガスを燃焼する燃焼触媒と、燃料電池スタックで生成される水及び燃料電池スタックで凝縮した水の少なくとも一方が規定量以上燃焼触媒に導入される前に、燃焼触媒の温度を基準温度以上にまで上昇させる手段とを備える燃料電池システムであることを要旨とする。
本発明によれば、燃焼器の燃焼性能の低下を防止し、燃料電池システム外への燃料の排出を最小限に抑える燃料電池システムを提供することが出来る。
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図面の記載において同一あるいは類似の部分には同一あるいは類似な符号を付している。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係わる燃料電池システムは、燃料ガス中の水素と酸化剤ガス中の酸素とを電気化学的に反応させて発電する燃料電池スタック1と、燃料電池スタック1から排出される酸化剤ガス及び燃料ガスを導入して燃料ガスを燃焼する燃焼器6と、燃料ガスを燃料電池スタック1へ導入する水素供給配管10と、酸化剤ガスとしての空気を燃料電池スタック1へ導入する空気供給配管8と、燃料電池スタック1から排出された燃料ガス(アノードオフガス)を燃焼器6へ導入するアノードオフガス配管5と、燃料電池スタック1から排出された空気(カソードオフガス)を燃焼器6へ導入するカソードオフガス配管7と、アノードオフガス配管5と水素供給配管10とを接続する水素循環配管9と、水素循環配管9上に配置された水素循環ポンプ11と、アノードオフガス配管5と水素循環配管9との接続部分に配置された凝縮水分離フィルタ19と、凝縮水分離フィルタ19より下流のアノードオフガス配管5上に配置されたアノードパージ弁4と、燃料電池システム及び周辺機器を制御するコントローラ18とを有する。
燃料電池スタック1は、固体高分子電解質膜を挟んで、燃料ガスとして水素が供給されるアノード極2(水素極)と酸化剤ガスとして空気が供給されるカソード極3(空気極)とを対設した燃料電池セルを備え、該燃料電池セルを複数積層することによって構成されている。水素供給配管10及びアノードオフガス配管5はアノード極2に接続され、空気供給配管8及びカソードオフガス配管7はカソード極3に接続されている。
水素循環ポンプ11は、燃料電池スタック1から排出されたアノードオフガスの一部を水素供給配管10へ導入する。なお、水素循環ポンプ11の代わりにエゼクタを用いても構わない。
アノードオフガス配管5の端部であるアノードオフガス導入口12及びカソードオフガス配管7の端部であるカソードオフガス導入口13は燃焼器6内部に設けられている。
燃焼器6は、円筒形状の配管である筐体に、アノードオフガス導入口12及びカソードオフガス導入口13が設けられている。燃焼器6は、その内部に、アノードオフガスとカソードオフガスとを混合する混合気形成部15と、混合気形成部15にて形成された混合ガスを燃焼する燃焼触媒14と、燃焼触媒14の前後に配置された温度検知器16a、16bとを備える。
温度検知器16a、16bが測定する温度から燃焼触媒14の燃焼温度を推測することで、燃焼触媒14における燃焼状態を判定することができる。この燃焼触媒14における燃焼状態とシステムの運転状態から想定される排出水素濃度における燃焼温度を比較することにより、燃焼器6が正しく動作しているか判定可能である。
混合気形成部15は、スワラー、複数枚の多孔板等のガス混合技術からなり、カソードオフガスに対してアノードオフガスを均等に混合する。燃焼触媒14は、水素を燃焼させる酸化触媒、例えばメタルハニカムやセラミックハニカム等の担体に白金等の貴金属を担持して構成されている。また、図示しないが、燃焼触媒14は、電流が供給されることにより、電気抵抗によって自己発熱する電熱触媒を備えていても構わない。電流が供給されることによって自己発熱する機能を備えた燃焼触媒14は、ガス燃焼時に供給される電流値が適切に制御されることによって、燃焼器6の性能を効果的に向上できる。
燃料供給経路であるアノードオフガス導入口12は、例えばカソードオフガス導入口13からのカソードオフガス流路に対して直角にアノードオフガスを導入する位置に設けられている。燃焼器6の筐体は、燃焼時の温度及び圧力に耐えられる物質、例えばステンレス合金等の材質によって構成される。また、燃焼器6の筐体形状や熱容量は、要求されるガス流量及び発熱量等を満足できるように設計されている。
コントローラ18は、例えばCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)等で構成され、ROM等に記憶しておいたプログラムを実行することにより、燃料電池システムを構成する各部品の動作を制御する。
燃料電池スタック1は、発電反応を発生させるための水素を多量に含む燃料ガスと酸素を含む酸化剤ガスとが供給されることによって発電する。具体的には、アノード極2において水素が電子を放出してイオン化して生成された水素イオン(H)が高分子電解質膜を通過してカソード極3に到達し、この水素イオンがカソード極3にて酸素と結合して水(HO)を生成することによって燃料電池スタック1による発電が行われる。
コントローラ18は、図示しない空気供給源を駆動して外気を取り込むことにより圧縮した空気を空気供給配管8を介して燃料電池スタック1のカソード極3に供給する。このとき、燃料電池システムは、空気供給配管8上に設けた図示しない加湿装置によって燃料電池スタック1に供給する空気を加湿して、水分を含んだ状態の空気を燃料電池スタック1のカソード極3に導入する。そして、燃料電池スタック1の発電に使用されなかった残ガス及び発電の生成物である水分は、カソードオフガス配管7を通り、燃焼器6に導入される。また、同時に、図示しない水素タンクや水素圧力調整弁等の水素供給装置を制御することにより、水素供給配管10を介して燃料電池スタック1のアノード極2に水素ガスを供給する。なお、水素供給装置としては、水素ガスを直接燃料電池スタック1に供給するものに限らず、炭化水素燃料等の原燃料を改質する改質器等を備え、水素リッチな改質ガスを供給するものであっても良い。ここで、燃料電池スタック1の発電に使用されなかった水素ガス(アノードオフガス)は、通常、水素循環配管9を介して再度燃料電池スタック1のアノード極2に導入される。水素循環系部品群や燃料電池スタック1内の不純物を排出する場合には、凝縮水分離フィルタ19及び水素循環配管9に設けたアノードパージ弁4を開いて、アノードオフガスをアノードオフガス配管5を通して燃焼器6に導入する。
カソードオフガス及びアノードオフガスが導入された燃焼器6は、混合気形成部15においてカソードオフガス及びアノードオフガスを混合し、燃焼触媒14において燃焼動作を行い、水素濃度を十分に低下させた燃焼ガスをシステム外へ排出する。なお、燃焼器6は、アノードオフガスを用いずに直接原燃料を燃焼させるものであっても良い。具体的には、燃焼器6は、下流に設置した熱交換器を用いて燃焼熱を改質器に供給するシステムにおいては、アノードオフガス以外にも改質に使用される原燃料が直接供給されて燃焼動作を行なう。
コントローラ18は、燃料電池システム運転中において、運転状態をモニタリングし、適切な制御を実施する。例えば、この時に燃焼器6の動作確認方法として、コントローラ18は、燃焼触媒14にて正しい燃焼が行なわれているかを判定する。燃焼触媒14における燃焼状態の判定方法として、例えば燃焼触媒14前後に配置された温度検知器16a、16bが、燃焼触媒14前後の温度を測定して燃焼触媒14の温度を推定し、燃焼触媒14における燃焼状態を判定することが可能である。燃焼触媒14における燃焼状態とシステムの運転状態から想定される排出水素濃度における燃焼温度を比較することにより、燃焼器6が正しく動作しているか判定可能である。例えば、コントローラ18は、燃料電池スタック1で生成される水及び燃料電池スタック1で凝縮した水の少なくとも一方が規定量以上燃焼器6に導入される前に、燃焼器6の温度を基準温度以上にまで上昇させる。具体的には、燃焼触媒14へ多量の水分が供給される前に、温度検知器16a、16bが検出した燃焼器6(燃焼触媒14)の温度が、触媒の温度低下、活性低下、及び失火してしまうおそれがない燃焼器6の温度を基準温度以上であるか否かを判断する。基準温度未満である場合には、コントローラ18は、燃焼器6に供給されるアノードオフガスの量を増やして、燃焼触媒14の温度を基準温度以上にまで上昇させる。コントローラ18は、燃焼器6の温度が基準温度以上であることを確認した上で、燃料電池スタック1で生成される水及び燃料電池スタック1で凝縮した水の少なくとも一方を規定量以上燃焼器6に導入する。
このように、第1の実施の形態に係わる燃料電池システムは、燃料電池スタック1で生成される水及び燃料電池スタック1で凝縮した水の少なくとも一方が規定量以上燃焼器6に導入される前に、燃焼器6の温度を基準温度以上にまで上昇させる手段として、コントローラ18及び温度検知器16a、16bを備えることにより、凝縮水が排出される前に燃焼触媒14燃焼温度を予め凝縮水が供給されても失火しない温度(基準温度)にまで昇温することができ、その結果、凝縮水が供給されても燃焼触媒14の燃焼が維持され、失火したり未燃燃料をシステム外に排出したりするおそれが無くなる。
(第2の実施の形態)
図2に示すように、本発明の第2の実施の形態に係わる燃料電池システムは、図1の燃料電池システムに比べて、以下の点が異なる。即ち、第2の実施の形態に係わる燃料電池システムは、燃料電池スタック1のアノード極2とカソードオフガス配管7を接続するアノード凝縮水パージ配管20と、凝縮水分離フィルタ19とカソードオフガス配管7を接続する水素循環系凝縮水パージ配管21と、アノード凝縮水パージ配管20及び水素循環系凝縮水パージ配管21上に配置された凝縮水パージ弁22a、22bとを更に有する。
アノード極2に供給される燃料ガスには、高分子電解質膜を保護するための水分が含まれる。また、アノード極2内部には、発電時に生成された水分がカソード極3より拡散する。これらの水分がアノード極2内部に凝縮する。この凝縮水が多量にアノード極2内部に溜まるとアノード極2内部の触媒を覆ってしまい、発電反応に対する抵抗となるため、過度の水分は望ましくない。また、燃料電池スタック1と周辺温度との差によって水素循環配管9内部にも水分が凝縮する。この凝縮水は凝縮水分離フィルタ19によって液体と気体とに分離される。分離された後の気体(アノードオフガス)は水素循環配管9及び水素循環ポンプ11を経由して再度水素供給配管10へと導かれる。アノード凝縮水パージ配管20及び水素循環系凝縮水パージ配管21に溜まった凝縮水は、コントローラ18からのパージ指令と共に、凝縮水パージ弁22a、22bが開き、カソードオフガスと共に燃焼器6に送られる。
燃焼触媒14に大量の凝縮水が導入されて失火した場合、燃焼触媒14表面が凝縮水によって覆われてしまい、失火後に燃焼触媒14へと供給される燃料ガスは、燃焼触媒14の効果を得られないため、未燃のまま燃焼触媒14の下流へと排出されてしまう。燃焼触媒14表面の凝縮水が除去されない限り燃焼が再開されないため、一旦凝縮水の影響によって失火してしまうと再着火されずに多量の未燃燃料を排出し続けてしまう。
本発明の第2の実施の形態によれば、コントローラ18及び温度検知器16a、16bを備えることにより、凝縮水が排出される前に燃焼触媒14燃焼温度を予め凝縮水が供給されても失火しない温度(基準温度)にまで昇温することができ、その結果、凝縮水が供給されても燃焼触媒14の燃焼が維持され、失火したり未燃燃料をシステム外に排出したりするおそれが無くなる。したがって、大量の凝縮水を燃焼触媒14に供給しても、燃焼触媒14が凝縮水の影響によって失火しないように燃焼状態を制御することができる。したがって、失火等によって未燃燃料をシステム外に大量排出してしまうことによる環境への影響を防止できる。
凝縮水が燃焼触媒14に供給されると、凝縮水の熱容量及び凝縮水を蒸発させるための気化熱分が燃焼中のガス及び燃焼触媒14から奪われる。凝縮水が吸収する熱量、特に気化するために吸収する熱量が多いため、凝縮水が触媒14に供給されると、供給された凝縮水によって燃焼温度が低下する。
このように、凝縮水が排出される前に触媒の燃焼温度を予め凝縮水が供給されても失火しない温度に昇温することにより、その結果、凝縮水が供給されても触媒燃焼維持され、失火したり未燃燃料をシステム外に排出したりするおそれが無くなる。
また、第2の実施の形態によれば、アノード凝縮水パージ配管20及び水素循環系凝縮水パージ配管21を介して凝縮水をカソードオフガス配管7に排出することによって、燃焼器6の上流に凝縮水を排出できるため、凝縮水が燃焼触媒14に供給される頃には凝縮水はある程度以上(流れの断面上で)分散・拡散される。その結果、一回の凝縮水排出時に排出される凝縮水の総量が同じでも、燃焼器6内に直接導入された場合に比べて、分散されて燃焼触媒14へと供給されるため、燃焼触媒14への影響が少なくて済む。
また、ガス流中の液水はガス本流の流れの影響をあまり受けずに自己の慣性および重力等の加速度の影響を受けてガス中を流れる。そのため、カソードオフガスに凝縮水を排出することにより、排出時の液水の初速の差が、凝縮水が燃焼触媒14へ供給されるタイミングの差となるため、一気に全ての凝縮水が供給された場合よりも、燃焼触媒14への影響が少なくて済み、失火しにくくなる。なぜなら、断面での拡がり方と時間の拡がり方が異なるからである。しかし、凝縮水をカソードオフガス配管7に排出する位置が燃焼器6から遠ければ遠いほど良いわけではない。あまり遠すぎると凝縮水の総てが重力の影響でカソードオフガス配管7の底に溜まってしまう。だから、燃焼器6内に直接ではなく、その少し上流に位置するカソードオフガス配管7が適当である。
さらに、通常の燃料電池システムはカソードに空気を供給し、アノードには水素や改質ガスを供給する。効率的な運転行なうための条件として、アノード極2側よりもカソード極3側のガス流量が多くなるため、オフガス配管(5、7)もカソード側の方7が大きい。また、通常の混合気形成部15においては、酸化剤ガス中に燃料ガスを導入する方法が一般的であるため、燃料ガスを効果的に拡散・混合するため、燃焼器6内でのアノードオフガスの噴出し口は小口径な穴である場合が多い。そのため、凝縮水をカソードオフガス配管7に導入した方が、アノードオフガス配管5に導入する場合に比べて圧力損失を低減できるため、システム効率が高くなる。また、凝縮水パージ配管20、21には多量の凝縮水が存在するため、寒冷地等において燃料電池システム内の総ての凝縮水が排出されていないままシステムを停止して放置した場合、凝縮水が凍結してしまうおそれがある。通常、アノードオフガス配管5の方がカソードオフガス配管7に比べて小さいため、凍結時に閉塞し易い。また、通常の燃料電池システムはシステム起動時にはアノード極2側に空気が充満している場合が多く、このような場合、燃料電池スタック1が発電を開始する前にアノード極2から空気を排出し、水素等に置換する必要がある。しかし、アノード極2が凍結により閉塞している場合、アノード極2から空気を排出して水素等に置換できずに燃料電池システムの起動が不可能となってしまうおそれがある。仮にカソードオフガス配管7内で凝縮水が凍結しても、起動直後から発電可能なため、その熱を用いて解凍することができる。
なお、第2の実施の形態の変形例として、図3に示すように、水素循環系凝縮水パージ配管21をカソードオフガス配管7に直接接続する代わりに、アノード凝縮水パージ配管20に接続しても、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。この場合、凝縮水パージ弁22aは、水素循環系凝縮水パージ配管21とアノード凝縮水パージ配管20の接続点よりも上流のアノード凝縮水パージ配管20上に配置されている。凝縮水パージ弁22bは、当該接続点よりも上流の水素循環系凝縮水パージ配管21上に配置されている。
(第3の実施の形態)
図4に示すように、本発明の第3の実施の形態に係わる燃料電池システムは、図3の燃料電池システムに比べて、以下の点が異なる。即ち、本発明の第3の実施の形態に係わる燃料電池システムは、燃料電池スタック1を構成する複数の燃料電池セル(以後、単に「セル」と呼ぶ)の各セル電圧を測定するセル電圧検知器17と、水素循環系凝縮水パージ配管21とアノード凝縮水パージ配管20の接続点に配置された凝縮水タンク23と、燃料ガスが導入される燃料電池スタック1のアノード極2内の圧力を測定する圧力計PS1と、水素循環配管9内の圧力を測定する圧力計PS2と、凝縮水タンク23内の圧力を測定する圧力計PTとを更に備える。
コントローラ18は、燃料ガスが導入される燃料電池スタック1のアノード極2内の圧力PS1及び水素循環配管9内の圧力PS2の少なくとも一方と凝縮水タンク23内の圧力PTとの圧力差△P及び圧力差△Pの変化率の少なくとも一方に基づいて、燃料電池スタック1で生成される水及び燃料電池スタック1で凝縮した水の少なくとも一方の水量を予測する。
また、コントローラ18は、電圧が最も低いセルの最低セル電圧Vmin及び電圧の単位時間当りの電圧低下率が最も大きなセルの最大電圧低下率△VMAXの少なくとも一方に基づいて燃料電池スタック1で生成される水及び燃料電池スタック1で凝縮した水の少なくとも一方の水量を予測する。
凝縮水は、アノード極2内及び水素循環配管9内で発生し、アノード凝縮水パージ配管20及び水素循環系凝縮水パージ配管21を流れ、凝縮水タンク23に導かれる。凝縮水タンク23内に溜められた凝縮水はコントローラ18からの制御信号にて動作される凝縮水パージ弁22によって制御されてカソードオフガス配管7へ排出される。
図5乃至図9を参照して、第3の実施の形態に係わる燃料電池システムの水パージ制御方法を説明する。
<本制御>
図5は、図4の燃料電池システムを用いた水パージの制御方法の全体(本制御)を示すフローチャートである。図5のフローチャートは、燃料電池システムの起動開始から設定時間毎(例えば、10msごと)に繰り返し実行される。
(イ)S101段階において、本制御及び燃料電池システムのコントローラ18の制御における凝縮水パージ対策に関する制御サブルーチンをそれぞれ同時に開始する。なお、制御サブルーチンについては、図8及び図9を参照して後述する。コントローラ18は、S102段階において燃料電池システムの運転状態を判断し、S103段階において凝縮水タンク23に蓄えられている凝縮水のパージ必要性を予測する。パージ必要性が無いと判定した場合(S103段階においてNO)S110段階に進み、本制御は終了し燃料電池システムの上位制御へ戻される。一方、パージ必要性があると判定した場合(S103段階においてYES)S104段階に進む。
(ロ)S104段階において、燃焼触媒14の燃焼状態を確認する。即ち、温度検知器16a、16bを用いて燃焼触媒14の燃焼温度を推定し、燃焼温度が判定閾値温度Ta以上であるか否かを判断する。燃焼温度が判定閾値温度Ta以上である場合(S104段階においてYES)S106段階に進み、凝縮水パージを行なう許可を上位制御へと連絡し、凝縮水のパージが行なわれる。その後、S107段階に進む。一方、燃焼温度が判定閾値温度Ta未満である場合(S104段階においてNO)S105a段階に進み、アノードオフガスを増量して燃焼触媒14の燃焼温度を昇温する。その後、S104段階に戻る。
なお、凝縮水パージを行なうための判定閾値Taはシステムの運転状態によって変化する関数を用いることが可能である。例えば、図6(a)に示すように、排出される凝縮水の量gが少ない場合Ta1、中間量の場合Ta2、多量の場合Ta3のような段階的制御を行なうことが可能であり、図6(b)に示すようなTa=f(g)のような連続系の関数を用いても良い。また、凝縮水パージ弁22は閉信号があるまで開き続ける制御を行なうことが可能であるが、燃料電池システムの運転状態によって決定される制御ロジックに応じて間欠的に開閉を繰り返す制御を用いても構わない。
(ハ)S107段階において、凝縮水パージが実施中であるか否かを判断する。即ち、凝縮水パージ弁22が開いているか否かを判断する。凝縮水パージ弁22が開いており凝縮水パージが実施中である場合(S107段階においてYES)S108段階に進む。凝縮水パージ弁22が閉じており凝縮水パージが終了している場合(S107段階においてNO)S110段階に進み、上位制御に戻される。
(ニ)凝縮水パージが実施されると燃焼触媒14の温度が低下する。したがって、凝縮水の排出が継続される場合(S107段階においてYES)、S108段階において、燃焼触媒14の状態を確認する。即ち、温度検知器16a、16bを用いて燃焼触媒14の燃焼温度を推定し、燃焼温度が判定閾値温度Tb及びTcとの関係を判断する。
(ホ)燃焼触媒14の温度が判定閾値温度Tb以上である場合、燃焼に問題はなく、S107段階に戻り、凝縮水のパージ実施中判定が行なわれる。
(ヘ)燃焼触媒14の温度が判定閾値温度Tb未満であり且つ判定閾値温度Tc以上の場合、凝縮水による燃焼触媒14の温度低下が大きいと判定され、S105b段階に進み、S105a段階と同様にしてアノードオフガスを増量して燃焼触媒14の温度を昇温する。その後、S108段階に戻る。
(ト)燃焼触媒14の温度が判定閾値温度Tc未満である場合、燃焼触媒14の温度が異常に低下していると判定し、S111段階に進み、凝縮水パージ弁22からの凝縮水の排出を強制終了する信号を上位制御へ送信する。これにより、燃焼触媒14の吹き消えを防止して燃焼を継続する。また、S111段階において凝縮水のパージを終了する代わりに、アノードオフガスの排出を停止する制御も可能である。しかし、燃焼触媒14が凝縮水に覆われて失火した場合、再着火が難しいため実用的ではない。
なお、S108段階にて燃焼触媒14の温度判定に用いられる判定閾値温度Tb及びTcはS104段階の判定閾値温度Taと同様に燃料電池システムの運転状態によって変化する関数を用いることが可能である。凝縮水の水量に応じて変化する判定閾値温度Tb及びTcの例を図7(a)、図7(b)及び図7(c)に示す。図7(a)に示すように、排出される凝縮水の水量に係わらずに判定閾値温度Tb及びTcが一定の値を取るように制御することができる。また、図7(b)に示すように、排出される凝縮水の量が少ない場合、中間量の場合、多量の場合のような段階的制御を行なうことも可能であり、図7(c)に示すような連続系の関数を用いても良い。
<サブルーチンの第1の実施例>
図5の本制御のS103段階において凝縮水パージ実施の必要性を予測するために、図8(a)に示すサブルーチンが実行される。
(A)S201段階において凝縮水パージ判定の為のサブルーチンを開始する。S202段階において燃料電池スタック1を構成する複数のセルの電圧のうちで最も低い電圧(最低セル電圧Vmin)を求め、最低セル電圧Vminが判定基準電圧Va以上であるか否かを判断する。
(B)最低セル電圧Vminが判定基準電圧Va以上である場合、凝縮水パージの必要性は低いと判断する。なお、凝縮水パージの必要性及び緊急度の判断は1つの基準値を用いて以上/未満の2段階に分ける場合には限られない。複数の基準値を用いて複数段階的に、或いは連続的な基準で判定を行なうことも可能である。このように、S202段階にて電圧が十分に高い(Vmin>Va)と判定された場合、S204段階においてパージ不要との予測信号を上位制御へと戻す。
(C)一方、最低セル電圧Vminが判定基準電圧Va未満である場合、早急なる凝縮水パージの必要性があると判断して、S203段階に進み、早急に凝縮水パージが行なわれる可能性を示す信号を上位制御(S103段階)に戻す。
<サブルーチンの第2の実施例>
図5の本制御のS103段階において凝縮水パージ実施の必要性を予測するために、図8(a)のサブルーチンの代わりに、図8(b)に示すサブルーチンを実行しても構わない。即ち、最低セル電圧Vminの代わりにセル電圧の低下率を用いての制御も可能である。
(A)S201段階において凝縮水パージ判定の為のサブルーチンを開始する。S205段階において燃料電池スタック1を構成する複数のセルの電圧のうちで電圧の低下率が最も高いセルの電圧低下率(最大電圧変化率ΔVMAX)を求め、この最大電圧変化率ΔVMAXが判定基準率△Vb以上であるか否かを判断する。なお、複数のセルの電圧の低下率ΔV〔t〕は、(1)式に示すように一つ前の制御周期でのセル電圧V〔t−1〕と現在のセル電圧V〔t〕を比較することによって、求めることが可能である。

V〔t−1〕−V〔t〕=ΔV〔t〕 ・・・(1)

(B)S205段階において最大電圧変化率ΔVMAXが判定基準率△Vb以上である場合、早急なる凝縮水パージの必要性があると判断して、S203段階に進み、早急に凝縮水パージが行なわれる可能性を示す信号を上位制御(S103段階)に戻す。
(C)一方、最大電圧変化率ΔVMAXが判定基準率△Vb未満である場合、電圧の低下率が十分に低いと判定して凝縮水パージの必要性は低いと判断する。S204段階においてパージ不要との判定信号を上位制御へと戻す。
なお、図8(a)のS202段階と同様に、図8(b)のS205段階においても、凝縮水パージの必要性及び緊急度の判断は1つの基準率を用いて以上/未満の2段階に分ける場合には限られない。燃焼電池システムの運転状態によって変化する、複数の基準率を用いて複数段階的に、或いは連続的な基準を用いて判定を行なうことも可能である。
<サブルーチンの第3の実施例>
図5の本制御のS103段階において凝縮水パージ実施の必要性を予測するために、図8(a)又は図8(b)のサブルーチンの代わりに、図8(c)に示すサブルーチンを実行しても構わない。即ち、最低セル電圧Vmin及び最大電圧変化率ΔVMAXの両方を同時に用いて制御することも可能である。
(A)S201段階において凝縮水パージ判定の為のサブルーチンを開始する。S205段階において燃料電池スタック1を構成する複数のセルの電圧のうちで電圧の低下率が最も高いセルの電圧低下率(最大電圧変化率ΔVMAX)を求め、この最大電圧変化率ΔVMAXが判定基準率△Vb以上であるか否かを判断する。
(B)S205段階において最大電圧変化率ΔVMAXが判定基準率△Vb以上である場合、早急なる凝縮水パージの必要性があると判断して、S203段階に進み、早急に凝縮水パージが行なわれる可能性を示す信号を上位制御(S103段階)に戻す。一方、最大電圧変化率ΔVMAXが判定基準率△Vb未満である場合、S202段階に進む。
(C)S202段階において燃料電池スタック1を構成する複数のセルの電圧のうちで最も低い電圧(最低セル電圧Vmin)を求め、この最低セル電圧Vminが判定基準電圧Va以上であるか否かを判断する。
(D)S202段階において最低セル電圧Vminが判定基準電圧Va以上である場合、S204段階に進み、凝縮水パージの必要性は低いと判断してパージ不要との予測信号を上位制御へと戻す。一方、最低セル電圧Vminが判定基準電圧Va未満である場合、早急なる凝縮水パージの必要性があると判断して、S203段階に進み、早急に凝縮水パージが行なわれる可能性を示す信号を上位制御(S103段階)に戻す。
なお、図8(c)に示したS202段階とS205段階を入れ替えて実施することも可能であるが、この場合、判定基準電圧Va及び判定基準率△Vbも同様に入れ替える必要がある。
図8(d)は、燃料電池運転時におけるセル電圧Vcの時間推移を示す。通常の運転においては時間の経過と共にアノード極2内に凝縮水が生成され、セル電圧Vcは図8(d)の実線△Vnに示すように時間と共に低下する。セル電圧Vcの低下がある程度進むと、セル電圧Vcは最低セル電圧におけるパージ判定閾値である判定基準電圧Va以下となり、アノード極2内の凝縮水がパージされる。これに対して、通常の運転以外に、周辺環境条件や燃料電池スタック1の運転条件によっては、アノード極2内にフラッディングが発生する。フラッディングが発生した時のセル電圧Vcの時間推移を図8(d)の破線△Vfに示す。フラッディングが発生すると、セル電圧Vcは急激に低下するため、セル電圧Vcは間も無くパージ判定基準である判定基準電圧Va以下まで低下する。通常の運転におけるセル電圧低下率をΔVnとすると、フラッディングが発生した直後のセル電圧低下率ΔVfはΔVnと比べるとはるかに大きい。そのため、S205段階における判定基準率△VbをΔVf以下、かつΔVn以上の値に設定することにより、フラッディングによりセル電圧Vcが判定基準率△Vb以下に低下するのを待たずに凝縮水パージの必要性を予測できる。なお、燃料電池スタック1のアノード極2内でフラッディングが発生した場合、発電効率が著しく低下するため、早期に検知し凝縮水をパージする必要がある。
以上説明したように、凝縮水パージ配管20、21上に凝縮水タンク23を設置することにより、アノード極2及び水素循環配管9にて凝縮した水をガスと分離することができる。その結果、凝縮水をカソードオフガス配管7に排出する際に凝縮水と一緒に排出されるガスの量を低減できる。このため、排出燃料損が減り、システム効率が向上される。また、予め凝縮水を貯蔵する凝縮水タンク23を用いることにより、凝縮水の排出のタイミングを燃料電池スタック1等のシステム運転状況と切り離して制御することが可能な場合がある。また、予め貯蔵されている凝縮水の量を計測可能になるため、排出される凝縮水の水量を正確に予測することができ、失火防止の制御性が向上される。
凝縮水の水量を事前に予想して燃焼触媒14の状態を制御していない場合、燃料電池システムが凝縮水の排出を要求した時から、燃焼触媒14の温度を凝縮水の排出に耐える状態まで上昇させるまで、燃料電池システムには凝縮水の排出待ちの時間が発生してしまう。燃料電池システムの運転条件によっては、この排出待ち時間を取ることが出来ない場合がある。また、燃料電池システムの運転状態によっては燃焼触媒14の燃焼状態が凝縮水排出に耐える状態になるまでの待ち時間を取れずに、凝縮水を排出してしまう場合がある。このような場合には、燃焼触媒14が失火してしまうおそれがある。
本発明の第3の実施の形態によれば、凝縮水をカソードオフガス配管7に排出する必要性を燃料電池システムの運転状態から予め予測する。凝縮水の排出が行なわれる前に予め燃焼触媒14の状態を制御することによって前出の問題を解決可能となる。燃焼触媒14の状態を予め制御しておくことによって、凝縮水の排出が必要な時に、燃焼触媒14の失火のおそれなく、ただちに排出可能となり、燃料電池システムへの不必要な凝縮水排出待ち時間を削減できる。また、不要な凝縮水を多量に燃料電池システム(凝縮水タンク23)内に留めておくことによって、燃料電池スタック1の発電効率が低下したり、燃料循環系の運転負荷が上昇したりすることを防ぎ、燃料電池システムの運転効率の低下を向上させることができる。
燃料電池スタック1の単セル内の発電効率は、アノード極2内の水素が如何に効率良くMEA(membrane electrode assembly=電極触媒付膜)に供給されるかによって影響を受ける。この時に、固体高分子電解質膜に適度な湿度が無いと、発電反応が促進されないために発電効率が低下し、固体高分子電解質膜が劣化する。逆に湿度が高すぎる場合、多量の水蒸気が凝縮してしまい、MEA周辺を被ってしまう。このような状態になると、燃料電池スタック1の内部抵抗が上昇して発電電圧が低下する。また、この発電電圧の低下は急速に発生することが多々ある。よって、最低電圧のセルの電圧(Vmin)を測ることにより、アノード極2内の水分の凝縮度合いを予測することができる。多量の凝縮水が発生した場合、発電電圧が低下し発電効率が低下するので、発電効率を回復するため凝縮水を排出する必要がある。予め、最低セル電圧(Vmin)に応じて燃焼触媒14の燃焼状態を制御しておくことにより、発電電圧が低下し、凝縮水を排出する必要がある時に、直ちに凝縮水の排出が可能となるので、システム効率を回復することが可能となる。また、極端にセル電圧が低下すると発電が低下してしまうため、アノード極2内に多量の凝縮水が溜まった場合、凝縮水の排出待ち時間を十分に取れない場合がある。この場合、予め最低セル電圧(Vmin)に応じた制御を行なうことにより、セル電圧の低下に対する安全率を下げることが可能となる。
また、セル電圧はアノード極2内での凝縮水の生成によって低下するが、その時の電圧に関係なく、セル電圧の低下率は凝縮水の生成率に影響される。よって、例え十分高い発電電圧を保てても、多量の凝縮水が生成されると電圧の低下率が高くなるため、完全に電圧が低下しきる前に、その兆候を読み取ることが可能となる。よって、予めセル電圧の低下率が最も高いセルの電圧低下率(△VMAX)に応じて燃焼触媒の状態を制御することにより、最低電圧(Vmin)のみによって制御している場合よりも効果的に電圧の低下を予測可能である。
<サブルーチンの第4の実施例>
図5の本制御のS103段階において凝縮水パージ実施の必要性を予測するために、図8(a)乃至図8(c)のサブルーチンの代わりに、図9(a)に示すサブルーチンを実行しても構わない。即ち、最低セル電圧Vmin或いは最大電圧変化率ΔVMAXを用いる代わりに、アノード極2内又は水素循環配管9内部の圧力Psと凝縮水タンク23の圧力Ptの差ΔPを用いて制御することも可能である。
(A)S201段階において凝縮水パージ判定の為のサブルーチンを開始する。S206段階においてアノード極2内または水素循環配管9内部の圧力Psと凝縮水タンク23の圧力Ptの差ΔP(ΔP=Ps−Pt)を求める。通常の運転ではΔPは高い値で始まり、凝縮水が凝縮水タンク23内に溜まることによって凝縮水タンク23内の圧力Ptが上昇するため、ΔPの値は低下して行く。この圧力差ΔPがパージ閾値ΔPp以上であるか否かを判断する。
(B)圧力差ΔPがパージ閾値ΔPp以上である場合、凝縮水タンク23内の凝縮水量は少ないと判定し、S204段階に進み、パージ不要との予測信号を上位制御へと戻す。
(C)一方、圧力差ΔPがパージ閾値ΔPp未満である場合、凝縮水タンク23内の凝縮水量は多いと判定し、S203段階に進み、早急に凝縮水パージが行なわれる可能性を示す信号を上位制御(S103段階)に戻す。
なお、燃料電池スタック1の運転圧Psは燃料電池システムの設計により異なるが、図9(b)の実線に示すように燃料電池スタック1の発電量に応じて運転圧Psが変化する「可変運転圧」のシステムや図9(b)の破線に示すように燃料電池スタック1の発電量に係わらず運転圧Psが一定である「一定運転圧」のシステムがある。また、凝縮水の生成量は燃料電池スタック1の発電量にある程度依存する傾向があり、発電量が多いほど多量の凝縮水が生成される。そのため、例えば図9(c)に示すように、燃料電池スタック1の発電量に応じて変化するパージ閾値ΔPpを用いてS206段階の判定を行なうことが望ましい。さらに、圧力差ΔP以外にも、圧力差ΔPの変化率を同様に用いることが可能である。この場合、図9(a)におけるS206段階が圧力差ΔPの変化率に変更され、判定基準ΔPpも同様に変更される。更に、図8(c)のサブルーチンと同様に圧力差と圧力差変化率の両方を組み合わせた制御も可能である。
上述したサブルーチンの第1乃至第4の実施例において、パージ必要性の予測と燃焼触媒14の温度要求値を同時に制御することによって、さらに効率的な制御が可能となる。特に、早急にパージを行なうことが望ましい場合であって、燃焼触媒14の燃焼状況から凝縮水のパージが直ちにできない場合、パージできないことによりシステム効率が下がる場合がある。よって、予めパージの必要性と燃焼触媒14の燃焼状態を連動させて制御することにより、より効率的なシステムの運転が可能となる。
以上説明したように、第3の実施の形態によれば、凝縮水を貯蔵する凝縮水タンク23を有することにより、アノード極2内及び水素循環配管9内で生成された凝縮水は凝縮水タンク23に貯蔵される。凝縮水タンク23は凝縮水パージ配管20、21上に配置されている。即ち、凝縮水タンク23は燃料電池スタック1及び燃料循環システムよりも下流に位置する。よって、凝縮水タンク23内に何も貯蔵されていない場合、燃料電池スタック1及び燃料循環システムの下流に位置する分だけ、凝縮水タンク23内の圧力は、燃料電池スタック1や循環系の圧力よりも低くなる。しかし、凝縮水タンク23内に凝縮水が溜まり、凝縮水タンク23内の凝縮水の液面が上昇するにつれて、凝縮水タンク23の内圧は水位上昇分だけ上昇する。よって、燃料電池スタック1のアノード極2の圧力PS1及び水素循環配管の圧力PS2の少なくとも一方と凝縮水タンク23の内圧PTとの圧力差△Pを比較することによって、凝縮水タンク23内の水位を判定することができ、貯蔵されている凝縮水の水量を判定可能となる。この場合、水位から、凝縮水タンク23内の水量がわかり、凝縮水タンク23内の水位増加分が計算できる。燃料電池システムを運転している間、凝縮水の水量は増えるので、凝縮水タンク23内の水位がある程度になったら凝縮水をカソードオフガス配管7に排出する必要がある。よって、燃料電池スタック1のアノード極2の圧力PS1及び水素循環配管の圧力PS2の少なくとも一方と凝縮水タンク23の内圧PTとの圧力差△Pを算出することによって、凝縮水排出のタイミングを予測することができる。燃焼触媒14の状態を凝縮水タンク23の水位に合わせて制御することにより、凝縮水の影響による失火を効果的に防止できる。
また、燃料電池スタック1のアノード極2の圧力PS1及び水素循環配管の圧力PS2の少なくとも一方と凝縮水タンク23の内圧PTとの圧力差△Pの変化率を用いても、同様な制御が可能となる。圧力差△Pの変化率を測定することにより、急激に多量な凝縮水が生成した旨を判断することが可能となる。通常、大量の凝縮水が生成する場合、速やかにシステム内部の凝縮水を排出しないとシステムの発電効率が大幅に低下する。予め圧力差△Pの変化率を読むことによって、凝縮水排出のタイミングを予測することが可能となる。燃焼触媒14の状態を圧力差△Pの変化率に合わせて制御することにより、凝縮水の影響による失火を効果的に防止できる。
(第3の実施の形態の変形例)
なお、図5のフローチャートの代わりに、図10に示すフローチャートに従って水パージの本制御を実施しても構わない。図10は、第3の実施の形態に係わる水パージの制御方法の変形例を示すフローチャートである。パージ判定と燃焼制御を同時に行なう場合の実施例を図10に示す。
図10に示す各ステップは前出の制御の各段階と同様である。ただし、制御アルゴリズムが変更されたため、新しいアルゴリズムに適した各判定閾値を用いる。また、S104b段階は原則的にS104段階と同様なアルゴリズムであるが、判定後の次段階は異なる。なお、図10のフローチャートは制御の一部のみを記載しているため、例えばS106段階以降は図5に示すS106段階と同様な制御を行なうことが可能である。
(イ)S101段階において、本制御及び燃料電池システムのコントローラ18の制御における凝縮水パージ対策に関する制御サブルーチンをそれぞれ同時に開始する。コントローラ18は、S102段階において燃料電池システムの運転状態を判断する。
(ロ)S205段階において最大電圧変化率ΔVMAXが判定基準率△Vb以上である場合、S104段階に進む。一方、最大電圧変化率ΔVMAXが判定基準率△Vb未満である場合、S202段階に進む。
(ハ)S202段階において燃料電池スタック1を構成する複数のセルの電圧のうちで最も低い電圧(最低セル電圧Vmin)を求め、この最低セル電圧Vminが判定基準電圧Va以上であるか否かを判断する。
(ニ)S202段階において最低セル電圧Vminが判定基準電圧Va以上である場合、S104b段階に進む。一方、最低セル電圧Vminが判定基準電圧Va未満である場合、S104段階に進む。
(ホ)S104段階において、温度検知器16a、16bを用いて燃焼触媒14の燃焼温度を推定し、燃焼温度が判定閾値温度Ta以上であるか否かを判断する。燃焼温度が判定閾値温度Ta以上である場合(S104段階においてYES)S106段階に進み、凝縮水パージを行なう許可を上位制御へと連絡し、凝縮水のパージが行なわれる。一方、燃焼温度が判定閾値温度Ta未満である場合(S104段階においてNO)S105a段階に進み、アノードオフガスを増量して燃焼触媒14の燃焼温度を昇温する。その後、S104段階に戻る。
(ヘ)S104b段階において、温度検知器16a、16bを用いて燃焼触媒14の燃焼温度を推定し、燃焼温度が判定閾値温度Tb以上であるか否かを判断する。燃焼温度が判定閾値温度Tb以上である場合(S104b段階においてYES)S110段階に進み、本制御を終了して上位制御へ戻る。一方、燃焼温度が判定閾値温度Tb未満である場合(S104b段階においてNO)S105b段階に進み、アノードオフガスを増量して燃焼触媒14の燃焼温度を昇温する。その後、S110段階に進む。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は、第1乃至第3の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
燃焼器6に生成水及び凝縮水の少なくとも一方を導入し始めてから一定の期間、燃焼器6に導入する燃料ガス量を増やすことも可能である。凝縮水をオフガス配管5、7に排出している時にアノードオフガスとして排出される燃料ガスの流量を制御し、燃焼触媒14の燃焼温度及び燃焼による発熱量の少なくとも一方を制御することによって、燃焼触媒14に供給される凝縮水による燃焼触媒14の温度低下代を減らすことが可能である。燃焼触媒14に凝縮水が供給されると、液水の熱容量は気化熱分の熱エネルギーが燃焼触媒14から凝縮水へ供給される。この時の熱量は多量なため、そのままの状態に燃焼触媒14を放置すると凝縮水に燃焼触媒14の持っている熱エネルギーが奪われてしまう。よって、時間が経つにつれて燃焼触媒14の温度が低下していき、最終的には凝縮水の影響によって失火してしまうおそれがある。そのため、凝縮水を蒸発させるのに必要な熱量を燃焼触媒14に燃料ガスを供給することによって、凝縮水に熱を奪われても燃焼触媒14が失火しないように制御することが可能である。
スタック出力が定格出力や略定格出力等の高負荷運転時に凝縮水がオフガス配管5、7に排出された場合において、燃焼触媒14の燃焼温度が予め定められた温度以上に速やかに昇温するように制御することも可能である。燃料電池スタック1の出力、運転負荷が高い場合、大量の燃料及び空気が燃料電池スタック1に供給され、同様に多量のオフガスが発生する。この場合、発電反応によって生成される水分の量も増えるため、大量の凝縮水が生成されることになる。時間当りの凝縮水の生成量が増えるとオフガス配管5、7に排出される凝縮水の量が増えることや、排出される時間の間隔が少なくなることがある。そのため、燃焼触媒14に凝縮水が供給されて、温度が低下した場合において、速やかに温度を再昇温させないと続いて排出された凝縮水によって失火してしまう。よって、凝縮水によって温度が低下したら速やかに燃焼触媒14の温度が再上昇するように制御することによって、通常の運転では凝縮水排出が続くことによって発生する失火を防止できる。
燃料電池スタック1の出力が略発電停止等の極低負荷運転時に、凝縮水がオフガス配管5、7に排出された場合において、排出された凝縮水を速やかに蒸発させられるように発熱量を制御することも可能である。燃料電池スタック1の出力が低い時には、燃料電池スタック1に供給される燃料や空気も少なく、そのため単位時間当りに生成される凝縮水の量も少ない。このような時に凝縮水が燃焼触媒14に供給されると、凝縮水の量の割に排出されるアノードオフガスの流量が少ないため、十分な熱量の供給が行われず、凝縮水が燃焼触媒14に留まってしまう。このため、触媒表面を覆い活性を低下させて、失火させるおそれがある。そのため、低負荷時においては凝縮水を速やかに蒸発させ、触媒表面を覆う前に除去する必要がある。通常低負荷運転時には排出される凝縮水の量が低下することや、排出される間隔が広がることがあるため、常に燃焼触媒14を高温に制御しようとすると、燃料効率が悪く、システム効率が低下する。そのため、排出された凝縮水によって燃焼触媒14の温度が低下した際には触媒温度を速やかに上昇させても効果的では無いが、凝縮水が触媒表面に留まることによる活性低下を防止する必要がある。そのため、低負荷時に凝縮水がパージされた際は速やかに凝縮水が蒸発するだけの熱量を供給することによって、触媒温度を上昇させるのに必要な熱量や触媒温度を高温に維持するために必要な熱量を消費しないですむため、システム効率が良い。
燃料電池システムが、燃料電池スタック1の出力が設定出力以下である時に燃料電池スタック1へ供給する酸化剤ガス流量を規定量以下にするアイドルストップ機能を備え、アイドルストップ時に燃料電池スタック1から排出される酸化剤ガスが流れるカソードオフガス配管7に、燃料電池スタック1で生成される水及び燃料電池スタック1で凝縮した水の少なくとも一方を導入しても構わない。アイドルストップによって、カソードオフガスの流れが略停止している時に凝縮水をオフガス配管5、7に供給しても、カソードオフガスの流れが無いため、凝縮水は燃焼触媒14まで運ばれて行かずに、オフガス配管5、7の下部に定着する。オフガス配管5、7の下部に留まっている凝縮水はカソードオフガスの供給が再開された際に一部は蒸発し水蒸気ガスとして、一部はオフガスの流れによって水滴として下流へと運ばれる。その際、一度に運ばれる水分の量は比較的少ないため、燃焼触媒14へ与える影響は少ない。そのため、予めアイドルストップ中に凝縮水を排出しておくことにより、通常運転時に凝縮水を排出するより燃焼触媒14へ与える影響を少なく抑えることが可能となる。また、凝縮水による燃焼触媒14への影響が少ないため、失火の影響が少なく、また失火対策の制御のために必要な熱量も少なく抑えることが可能なため、システム効率が上昇する。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ限定されるものである。
本発明の第1の実施の形態に係わる燃料電池システムを示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係わる燃料電池システムを示すブロック図である。 図2に示した第2の実施の形態に係わる燃料電池システムの変形例を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態に係わる燃料電池システムを示すブロック図である。 図4の燃料電池システムを用いた水パージの制御方法を示すフローチャートである。 図6(a)及び図6(b)は、図5のS104段階における判定閾値温度Taと凝縮水タンクに蓄えられている凝縮水の水量との関係の例を示すグラフである。 図7(a)乃至図7(c)は、図5のS108段階における判定閾値温度Tb及びTcと凝縮水タンクに蓄えられている凝縮水の水量との関係の例を示すグラフである。 図8(a)乃至図8(c)は、図5の本制御のS103段階において凝縮水パージ実施の必要性を予測するために実施されるサブルーチンの第1乃至第3の実施例を示すフローチャートである。図8(d)は、燃料電池運転時におけるセルの電圧推移を示すグラフである。 図9(a)は、図5の本制御のS103段階において凝縮水パージ実施の必要性を予測するために実施されるサブルーチンの第4の実施例を示すフローチャートである。図9(b)は、「可変運転圧」及び「一定運転圧」のシステムにおける燃料電池スタック1の運転圧Psと燃料電池スタックの発電量との関係を示すグラフである。図9(c)は、燃料電池スタックの発電量に応じて変化するパージ閾値ΔPpの一例を示すグラフである。 第3の実施の形態の変形例に係わる水パージの制御方法を示すフローチャートである。
符号の説明
1…燃料電池スタック
2…アノード極
3…カソード極
4…アノードパージ弁
5…アノードオフガス配管
6…燃焼器
7…カソードオフガス配管
8…空気供給配管
9…水素循環配管
10…水素供給配管
11…水素循環ポンプ
12…アノードオフガス導入口
13…カソードオフガス導入口
14…燃焼触媒
15…混合気形成部
16a、16b…温度検知器
17…セル電圧検知器
18…コントローラ
19…凝縮水分離フィルタ
20…アノード凝縮水パージ配管
21…水素循環系凝縮水パージ配管
22、22a、22b…凝縮水パージ弁
23…凝縮水タンク
ΔPp…パージ閾値
ΔVMAX…最大電圧変化率
T…圧力計
Ps…運転圧
Ta〜Tc…判定閾値温度
min…最低セル電圧

Claims (8)

  1. 燃料ガス中の水素と酸化剤ガス中の酸素とを電気化学的に反応させて発電する燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックから排出される前記酸化剤ガス及び前記燃料ガスを導入して前記燃料ガスを燃焼する燃焼触媒と、
    前記燃料電池スタックで生成される水及び燃料電池スタックで凝縮した水の少なくとも一方が規定量以上前記燃焼触媒に導入される前に、前記燃焼触媒の温度を基準温度以上にまで上昇させる手段
    とを備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池スタックで生成される水及び燃料電池スタックで凝縮した水の少なくとも一方を、前記燃料電池スタックから排出される前記酸化剤ガスに導入する手段を更に有することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池スタックから排出される前記燃料ガスを前記燃焼触媒へ導入するアノードオフガス配管と、
    前記アノードオフガス配管内の前記燃料ガスから気液分離された水を貯蔵するタンク
    とを更に有することを特徴とする請求項1又は2記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池スタックで生成される水及び燃料電池スタックで凝縮した水の少なくとも一方の水量を燃料電池システムの運転状況から予測する手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池スタックで生成される水及び燃料電池スタックで凝縮した水の少なくとも一方の水量を燃料電池システムの運転状況から予測する手段は、
    前記燃料電池スタックを構成する複数のセルの電圧を前記セルごとに測定するセル電圧検知器と、
    前記電圧が最も低い前記セルの最低セル電圧及び前記電圧の単位時間当りの電圧低下率が最も大きな前記セルの最大電圧低下率の少なくとも一方に基づいて前記水量を予測する手段
    とを有することを特徴とする請求項4記載の燃料電池システム。
  6. 前記燃料電池スタックで生成される水及び燃料電池スタックで凝縮した水の少なくとも一方の水量を燃料電池システムの運転状況から予測する手段は、
    前記アノードオフガス配管と前記燃料電池スタックへ前記燃料ガスを導入する水素供給配管とを接続する水素循環配管と、
    前記燃料ガスが導入される前記燃料電池スタックのアノード極内の圧力及び前記水素循環配管内の圧力の少なくとも一方と前記タンク内の圧力との圧力差及び前記圧力差の変化率の少なくとも一方に基づいて前記水量を予測する手段
    とを有することを特徴とする請求項4記載の燃料電池システム。
  7. 前記燃料電池スタックで生成される水及び燃料電池スタックで凝縮した水の少なくとも一方を前記燃焼触媒へ導入し始めてから一定の期間、前記燃焼触媒に導入する前記燃料ガスの流量を増やすことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項記載の燃料電池システム。
  8. 前記燃料電池スタックの出力が設定出力以下である時に前記燃料電池スタックへ供給する酸化剤ガス流量を規定量以下にするアイドルストップ機能を備え、
    前記アイドルストップ時に前記燃料電池スタックから排出される前記酸化剤ガスが流れるカソードオフガス配管に、前記燃料電池スタックで生成される水及び燃料電池スタックで凝縮した水の少なくとも一方を導入することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の燃料電池システム。
JP2004244984A 2004-08-25 2004-08-25 燃料電池システム Pending JP2006066115A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004244984A JP2006066115A (ja) 2004-08-25 2004-08-25 燃料電池システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004244984A JP2006066115A (ja) 2004-08-25 2004-08-25 燃料電池システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006066115A true JP2006066115A (ja) 2006-03-09

Family

ID=36112438

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004244984A Pending JP2006066115A (ja) 2004-08-25 2004-08-25 燃料電池システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006066115A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008140734A (ja) * 2006-12-05 2008-06-19 Honda Motor Co Ltd 燃料電池システム
JP2009099463A (ja) * 2007-10-18 2009-05-07 Toshiba Fuel Cell Power Systems Corp 燃料電池発電システムとその制御方法
JP2009533800A (ja) * 2006-04-07 2009-09-17 ユーティーシー パワー コーポレイション ダウンタイム時の低温水素ボイルオフによる燃料電池の運転
JP2010123442A (ja) * 2008-11-20 2010-06-03 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池システム
JP2011523500A (ja) * 2008-05-20 2011-08-11 エバレデイ バツテリ カンパニー インコーポレーテツド 流体消費バッテリへの流体を制御するシステム及び方法
CN102751518A (zh) * 2011-04-20 2012-10-24 本田技研工业株式会社 燃料电池系统以其控制方法
JP2015185406A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム及び燃料電池の水分量制御方法
KR101611896B1 (ko) 2014-10-28 2016-04-12 세종공업 주식회사 연료 전지 스택내 응축수 퍼징 제어 장치 및 방법
JP2016066567A (ja) * 2014-09-26 2016-04-28 アイシン精機株式会社 燃料電池システム
JP2019099915A (ja) * 2017-12-01 2019-06-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 水素供給システム
CN110061279A (zh) * 2018-03-01 2019-07-26 荷派克电源有限两合公司 重组器

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009533800A (ja) * 2006-04-07 2009-09-17 ユーティーシー パワー コーポレイション ダウンタイム時の低温水素ボイルオフによる燃料電池の運転
JP2008140734A (ja) * 2006-12-05 2008-06-19 Honda Motor Co Ltd 燃料電池システム
JP2009099463A (ja) * 2007-10-18 2009-05-07 Toshiba Fuel Cell Power Systems Corp 燃料電池発電システムとその制御方法
JP2011523500A (ja) * 2008-05-20 2011-08-11 エバレデイ バツテリ カンパニー インコーポレーテツド 流体消費バッテリへの流体を制御するシステム及び方法
JP2010123442A (ja) * 2008-11-20 2010-06-03 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池システム
US9331347B2 (en) 2011-04-20 2016-05-03 Honda Motor Co., Ltd. Fuel cell system and control method thereof
CN102751518A (zh) * 2011-04-20 2012-10-24 本田技研工业株式会社 燃料电池系统以其控制方法
JP2015185406A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム及び燃料電池の水分量制御方法
JP2016066567A (ja) * 2014-09-26 2016-04-28 アイシン精機株式会社 燃料電池システム
KR101611896B1 (ko) 2014-10-28 2016-04-12 세종공업 주식회사 연료 전지 스택내 응축수 퍼징 제어 장치 및 방법
JP2019099915A (ja) * 2017-12-01 2019-06-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 水素供給システム
JP7220368B2 (ja) 2017-12-01 2023-02-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 水素供給システム
CN110061279A (zh) * 2018-03-01 2019-07-26 荷派克电源有限两合公司 重组器
CN110061279B (zh) * 2018-03-01 2023-04-11 荷派克电源有限两合公司 重组器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4917111B2 (ja) ヒータ内蔵型ガスセンサの作動開始方法および作動停止方法および作動方法
JP4984543B2 (ja) 燃料電池システム
JP5410994B2 (ja) 燃料電池システム
WO2013141402A1 (ja) 固体酸化物型燃料電池システム
JP2013225482A (ja) 固体酸化物型燃料電池
JP2009004343A (ja) 燃料電池用カソードの炭素腐食抑制装置
JP2010257960A (ja) 固体電解質型燃料電池
JP6048662B2 (ja) 固体酸化物型燃料電池
JP2007212006A (ja) 触媒燃焼器の燃焼状態検知装置
CN109643811A (zh) 催化剂劣化恢复装置以及催化剂劣化恢复方法
JP2006066115A (ja) 燃料電池システム
EP2677585B1 (en) Power generation system and method of operating the same
KR20190134062A (ko) 연료전지의 공기 공급 제어방법 및 제어시스템
JP5985840B2 (ja) 燃料電池システム
EP2656424B1 (en) Fuel cell system and fuel cell system diagnosis method
WO2006061963A1 (ja) 触媒燃焼器の異常検出装置
JP2006093023A (ja) 燃料電池システム及びこれを用いた電力供給システム
JP2007200602A (ja) 燃料電池システム
JP6240895B2 (ja) 燃料電池システム
JP2014089890A (ja) 燃料電池式発電装置及びコージェネレーションシステム
JP2013246935A (ja) 燃料電池システム
JP6145683B2 (ja) 燃料電池発電システム
JP2005190865A (ja) 低温型燃料電池システム
JP6960610B2 (ja) 燃料電池システムおよび燃料電池システムの運転方法
JP2014111509A (ja) 水素生成装置及びその運転方法