JP2006066097A - 車両用赤外光投光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の車両用赤外光投光装置では、赤色光を確実に薄めることが難しいという点である。
【解決手段】投影レンズ4の外径D2がメイン反射面10を有するメインリフレクタ2の開口部11の内径D1よりも大きく、投影レンズ4の光入射面には赤外光透過特性を有するフィルタ5が配置されており、メインリフレクタ2の開口部11の縁にはハロゲンバルブ3からの光であってフィルタ5で反射された可視光LWを外部に反射させるサブ反射面14を有するサブリフレクタ6が設けられている。この結果、白色光LWを十分に確保することができ、赤外光LIR中の赤色光LRを確実に薄めることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】投影レンズ4の外径D2がメイン反射面10を有するメインリフレクタ2の開口部11の内径D1よりも大きく、投影レンズ4の光入射面には赤外光透過特性を有するフィルタ5が配置されており、メインリフレクタ2の開口部11の縁にはハロゲンバルブ3からの光であってフィルタ5で反射された可視光LWを外部に反射させるサブ反射面14を有するサブリフレクタ6が設けられている。この結果、白色光LWを十分に確保することができ、赤外光LIR中の赤色光LRを確実に薄めることができる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、赤外光(赤外線)を車両の前方に照射するプロジェクタタイプの車両用赤外光投光装置に関するものである。
従来からプロジェクタタイプの車両用赤外光投光装置が知られている。この車両用赤外光投光装置は、たとえば、車両の前部に搭載されて、夜間の走行を支援する車両用暗視装置(近赤外光暗視カメラ装置)に用いられ、赤外光を車両の前方に照射することにより車両用暗視装置の照明として機能する。かかる車両用赤外光投光装置では、可視光領域に近い赤外光も照射されるため、その投光時にて外部から赤色光(赤色の発光)が視認される。かかる赤色光は、ストップランプやテールランプの点灯と誤認されるおそれがあり、安全上好ましくない。
そこで、赤色光が相対的に薄められるプロジェクタタイプの車両用赤外光投光装置(たとえば、特許文献1)が出願されている。以下、この車両用赤外光投光装置について説明する。なお、括弧つきの符号は、特許文献1にそれぞれ対応する。この車両用赤外光投光装置は、楕円体形状のリフレクター(16B)と、前記リフレクター(16B)の第1焦点(f1)近傍に配置されたハロゲンバルブ(18)と、投射レンズ(40)と、前記投射レンズ(40)の裏面側に直接形成された赤外光透過膜(22)と、前記投射レンズ(40)の裏面の周縁部に設けられた赤外光透過膜非形成領域(24F、24G)とを備えるものである。この車両用赤外光投光装置においては、赤外光透過膜(22)を透過した赤外光に含まれる赤色光と、赤外光透過膜非形成領域(24F、24G)を透過した白色光とが混色されて、赤色光が相対的に薄められる。
ところが、前記の車両用赤外光投光装置は、リフレクター(16B)で反射したハロゲンバルブ(18)の光がリフレクター(16B)の第2焦点(f2)に集光して投射レンズ(40)の裏面側に入射する際に、このハロゲンバルブ(18)の光が投射レンズ(40)の周縁部を除いた赤外光透過膜(22)に主に入射して投射レンズ(40)の周縁部の赤外光透過膜非形成領域(24F、24G)に入射することが難しい。このために、前記の車両用赤外光投光装置は、赤外光透過膜非形成領域(24F、24G)を透過する白色光を十分に確保することが難しいので、白色光と赤色ことの混色作用が十分でなく、赤色光を確実に薄めることが難しい。
この発明が解決しようとする問題点は、従来の車両用赤外光投光装置では、赤色光を確実に薄めることが難しいという点である。
この発明は、投影レンズの外径がメイン反射面を有するメインリフレクタの開口部の内径よりも大きく、投影レンズの光入射面には赤外光透過特性を有するフィルタが配置されており、メインリフレクタの開口部の縁には光源からの光であってフィルタで反射された可視光を外部に反射させるサブ反射面を有するサブリフレクタが設けられている、ことを特徴とする。
この発明の車両用赤外光投光装置は、光入射面にフィルタが配置されている投影レンズの外径が、光源からの光が通過するメインリフレクタの開口部の内径よりも大きいので、光源からの光のほとんどが投影レンズのフィルタで開口部の縁のサブ反射面側に反射され、かつ、このサブ反射面で外部に反射される。このために、この発明の車両用赤外光投光装置は、光源からの光であってフィルタで反射されかつサブ反射面で外部に反射される白色光を、投射レンズ(40)の周縁部の赤外光透過膜非形成領域(24F、24G)に導く前記の従来の車両用赤外光投光装置と比較して、十分に確保することができる。この結果、この発明の車両用赤外光投光装置は、フィルタを透過して投影レンズから外部に照射される赤外光に含まれる赤色光と、フィルタで反射されかつサブ反射面で外部に反射される白色光とが混色されて、赤色光が相対的に薄められる際に、十分に確保される白色光により赤色光を確実に薄めることができる。
以下に、この発明にかかる車両用赤外光投光装置の実施例のうちの2例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1〜図3は、この発明にかかる車両用赤外光投光装置の実施例1を示す。以下、この実施例1における車両用赤外光投光装置の構成について説明する。図1、2において、符号1は、この実施例1における車両用赤外光投光装置(以下、単に、投光装置と称する)である。前記投光装置1は、プロジェクタタイプのユニットから構成されている。前記投光装置1は、図1に示すように、メインリフレクタ2と、光源3と、投影レンズ4(集光レンズ、凸レンズ)と、フィルタ5と、サブリフレクタ6と、フレーム7(ホルダ)と、インナーパネル8(インナーハウジング、エクステンション)とを備えるものである。
前記投光装置1は、ランプハウジングおよびランプレンズ(図示せず)に区画された灯室(図示せず)内に配置されている。また、前記投光装置1は、たとえば、図2に示すように、自動車Cの前部の左右両側にそれぞれ搭載されている。この左右の少なくともいずれか一方の前記投光装置1には、車両用暗視装置の撮像手段としてのCCDカメラ(図示せず)が配置されている。
前記メインリフレクタ2は、一方(前方)側11が開口されて、かつ、他方(後方)側が閉塞された形状をなす。前記メインリフレクタ2の閉塞部中央には、前記光源3を挿通する透孔9が設けられている。前記メインリフレクタ2の閉塞部の内凹面には、アルミ蒸着もしくは銀塗装などが施されていて、回転楕円面を基調とした自由曲面のメイン反射面10が設けられている。前記メイン反射面10は、第1焦点F1と第2焦点F2とを有する。前記メイン反射面10は、図1に示すように、前記光源3から放射される光のうち一部の光を前記投影レンズ4の平非球面(光入射面)側に反射光Lとして反射させるものである。また、前記メイン反射面10は、無着色の反射面からなり、前記光源3の光をそのままの色度で反射させる。
前記光源3は、この例では、ハロゲンバルブを使用する。前記ハロゲンバルブ3から放射される光は、波長が約780nmよりも若干長い値において、電磁波の量が一番多いピークを有する。また、前記の光は、波長がこのピークに対応する値よりも短くなる、あるいは、長くなるにしたがって、電磁波の量が減少していく。このように、前記ハロゲンバルブ3は、発光した際には、大量の赤外光を照射するものである。前記ハロゲンバルブ3は、前記メインリフレクタ2の透孔9の縁部に着脱可能に装着されている。また、前記ハロゲンバルブ3のフィラメント12は、前記メイン反射面10の第1焦点F1近傍に位置する。なお、この発明においては、光源として前記ハロゲンバルブ3以外の光源でも良い。たとえば、赤外領域の光を放射する放電灯(いわゆるメタルハライドランプなどの高圧金属蒸気放電灯、高輝度放電灯(HID)など)や白熱バルブであっても良い。
前記投影レンズ4は、非球面レンズの投影レンズである。前記レンズ4の前方側の光出射面(光が出射する側の面)は、凸非球面をなし、一方、前記レンズ4の後方側の光入射面(光が入射する側の面)は、平非球面をなす。前記投影レンズ4の外径D2は、前記メインリフレクタ2の開口部11の内径D1よりも大きい。
前記フィルタ5は、赤外光透過膜からなり、前記投影レンズ4の光入射面の平非球面側にほぼ全面に亘って配置されている。すなわち、前記フィルタ5は、たとえば、誘電体多層膜から構成されていて、前記投影レンズ4の平非球面に直接蒸着されている。前記フィルタ5は、図3中の点線の曲線に示す光特性を有する。すなわち、前記フィルタ5は、前記ハロゲンバルブ3から放射される光の成分のうち、波長が約780nm以下の可視領域の光(可視光)を反射(吸収、カット)して、波長が約780nm以上の赤外領域の光(赤外光)を透過させる特性(赤外光透過特性)を有する。なお、前記フィルタ5は、図3中の符号50に示すように、若干の赤色の可視光(赤色光)が漏れる。
前記サブリフレクタ6は、前記メインリフレクタ2の開口部11の縁部(縁)に、たとえばリング状のフランジ形状として、一体に設けられている。前記サブリフレクタ6の前記フィルタ5に対向する面には、たとえば自由曲面から形成されているサブ反射面14が設けられている。前記サブ反射面14は、前記ハロゲンバルブ3からの光であって、前記フィルタ5で反射された可視光(白色光)を、前記投影レンズ4の外側において外部に反射させるものである。なお、前記サブ反射面14は、無着色の反射面からなり、前記ハロゲンバルブ3からの光をそのままの色度で反射させる。または、前記サブ反射面14を緑色やその他の任意の色に着色することにより、前記サブ反射面14で反射されて前記投影レンズ4の外側において外部に反射させる光の色度を緑色やその他の任意の色に変更させることができる。
前記フレーム7は、たとえば円筒形状の筒部15と、フランジ部16とからなる。前記フレーム7のフランジ部16とフランジ形状の前記サブリフレクタ6とは、パッキン17を挟んだ状態で、複数個のクリップ18により固定されている。また、前記フレーム7の筒部15と前記投影レンズ4とは、たとえば円筒形状のクリップ19により固定されている。これにより、前記メインリフレクタ2および前記ハロゲンバルブ3および前記サブリフレクタ6と、前記投影レンズ4および前記フィルタ5とは、前記フレーム7を介してユニット構造をなす。また、メイン反射面10の光軸と投影レンズ4の光軸とが同一の光軸Z−Z上に位置する。前記フレーム7の筒部15およびフランジ部16には、前記ハロゲンバルブ3からの光であって、前記フィルタ5で反射された可視光(白色光)を前記サブ反射面14に通す開口部20が適宜に設けられている。
前記インナーパネル8は、前記ランプハウジングに固定されていて、ユニット構造の前記投光装置1と前記ランプハウジングや前記アウターレンズとの間の空間を覆い隠すものである。すなわち、前記インナーパネル8は、素通しもしくはほぼ素通しのアウターレンズから内部構造物、たとえば、灯室内のユニット構造の前記投光装置1の後部に配置されている光軸調整機構、呼吸機構、配線機構などを見えないように隠蔽するものである。また、光が所定の方向以外に漏れるのを防止するものである。前記インナーパネル8のうち前記投影レンズ4が位置する個所には、窓部13が設けられている。前記窓部13は、前記サブ反射面14で反射された可視光(白色光)が前記投影レンズ4の外側において外部に照射されるのに十分な開口を有するものである。なお、前記インナーパネル8の少なくとも表側(前記アウターレンズと対向する側)にアルミ蒸着や銀色塗装などの意匠面を設けても良い。
前記CCDカメラの感度特性は、波長が約780nmよりも若干短い値(図3中において、可視領域52のうち赤外領域53側の境付近の波長)において、一番感度が高いピークを有し、波長がこのピークに対応する値よりも短くなる、あるいは、長くなるにしたがって、感度が概ね低くなる。このように、前記CCDカメラは、波長が約780nmよりも長くなるにしたがって、感度が低くなりつつ、赤外領域53の感度を有している。前記CCDカメラは、自動車Cに搭載のコンピュータ(図示せず)を介して、運転席に設けられた液晶ディスプレーなどの表示装置(図示せず)に接続されている。これにより、人間の肉眼では視認できない赤外領域53においてCCDカメラで撮像された情報は、前記表示装置において人間の肉眼で視認できる画像情報として表示される。
図3は、前記フィルタ5の特性を示す説明図である。図3の横方向は電磁波の波長を表し、右に行くにしたがって波長が長くなっている。また、縦方向は、横方向の波長に対する電磁波の相対的な量を表しており、上に行くに従って、相対的な量が多くなっている。図3に示すように、電磁波のうち波長が約380nm〜約780nmの範囲の電磁波が、人間の肉眼で視認できる領域、可視領域52である。この可視領域52の電磁波を肉眼で感応することにより、この領域の電磁波を視認できる。この可視領域52の波長の電磁波が、いわゆる可視光と呼ばれている。
電磁波のうち、可視領域52よりも波長が短い領域で、約200nm〜約380nmまでの範囲は、紫外領域51であり、この領域の電磁波が、いわゆる紫外線と呼ばれる。また、電磁波のうち、可視領域52よりも波長が長い領域で、約780nm〜約100,000nmまでの範囲は、赤外領域53であり、この領域の電磁波が、いわゆる赤外線と呼ばれる。これらの紫外線および赤外線は、可視領域52の範囲外の電磁波なので、直接肉眼で視認することはできない。
以下、この実施例1における車両用赤外光投光装置の作用について説明する。ハロゲンバルブ3のフィラメント12を点灯する。すると、図1に示すように、ハロゲンバルブ3のフィラメント12からの光Lの一部は、メインリフレクタ2のメイン反射面10で反射される。このメイン反射面10で反射された反射光Lは、メイン反射面10の第2焦点F2を通って投影レンズ4の平非球面側のフィルタ5において、波長が約780nm以下の可視領域の光(可視光)が反射(吸収、カット)され、波長が約780nm以上の赤外領域の光(赤外光)LIR(図1、図2中の点線矢印)が透過して投影レンズ4の平球面側から投影レンズ4中に入射する。この投影レンズ4中に入射した赤外光LIRは、投影レンズ4の凸非球面側から外部に所定の配光パターンで出射される。この赤外光LIR中には、若干の赤色の可視光(赤色光)LR(図1中の二点鎖線矢印)が含まれている。すなわち、若干の赤色光LRも投影レンズ4の凸非球面側から外部に出射される。
また、ハロゲンバルブ3のフィラメント12からの光は、投影レンズ4の平非球面側のフィルタ5において、前記のメイン反射面10で反射された反射光Lと同様に、波長が約780nm以下の可視領域の光(可視光)が反射(吸収、カット)される。このフィルタ5で反射された可視光(白色光)LWは、フレーム7の開口部20を通ってサブリフレクタ6のサブ反射面14に達し、このサブ反射面14で投影レンズ4の外側において外部に反射される。このサブ反射面14で反射された可視光線(白色光)LWは、所定の配光パターンでインナーパネル8の窓部13から外部に出射される。
このように、投影レンズ4の平非球面側のフィルタ5を透過して投影レンズ4の凸非球面側から外部に赤外光LIRとともに出射した少量の赤色光LRと、フィルタ5で反射してかつサブ反射面14で反射して外部に出射した多量の可視光(すなわち、白色光)LWとは、混色される。この混色により、少量の赤色光LRは、多量の可視光(白色光)LWによりぼかされて消える。この混色された光は、赤色光LRを有さない赤外光LIRと可視光(白色光)LWとして自動車Cの前方に所定の配光パターンで照射され、車両用暗視装置の照明用と通常の照明用とに使用される。
以下、この実施例1における車両用赤外光投光装置の効果について説明する。この実施例1における車両用赤外光投光装置は、光入射面(平非球面)にフィルタ5が配置されている投影レンズ4の外径D2が、ハロゲンバルブ3からの光が通過するメインリフレクタ2の開口部11の内径D1よりも大きいので、は路が円バルブ3からの光のほとんどが投影レンズ4のフィルタ5で開口部11の縁のサブ反射面14側に反射され、かつ、このサブ反射面14で外部に反射される。このために、この実施例1における車両用赤外光投光装置は、ハロゲンバルブ3からの光であってフィルタ5で反射されかつサブ反射面14で外部に反射される白色光LWを、投射レンズ(40)の周縁部の赤外光透過膜非形成領域(24F、24G)に導く前記の従来の車両用赤外光投光装置と比較して、十分に確保することができる。この結果、この実施例1における車両用赤外光投光装置は、フィルタ5を透過して投影レンズ4から外部に照射される赤外光LIRに含まれる赤色光LRと、フィルタ5で反射されかつサブ反射面14で外部に反射される白色光LWとが混色されて、赤色光LWが相対的に薄められる際に、十分に確保される白色光LWにより赤色光LWを確実に薄めることができる。
また、この実施例1における車両用赤外光投光装置は、ハロゲンバルブ3からの光であってフィルタ5で反射された白色光LWをサブ反射面14で投影レンズ4の外側において外部に反射させるものである。このために、この実施例1における車両用赤外光投光装置は、ユニット構造の投光装置1内の熱を外側に放出することができ、他の部材よりも比較的熱影響を受け易いフィルタ5を、熱衝撃から保護することができる。特に、この実施例1のように、メインリフレクタ2およびハロゲンバルブ3およびサブリフレクタ6と、投影レンズ4およびフィルタ5との間のフレーム7に開放部としての開口部20を設けることにより、放熱効果が大となり、フィルタ5を熱衝撃からさらに確実に保護することができる。
さらに、この実施例1における車両用赤外光投光装置は、メイン反射面10で反射された反射光Lをフィルタ5で透過させて赤外光LIRとして投影レンズ4から外部に照射して使用し、一方、ハロゲンバルブ3からの光であってフィルタ5で反射された白色光LWをサブ反射面14で外部に反射させて使用するものである。このために、この実施例1における車両用赤外光投光装置は、メイン反射面10で制御される赤外光LIRによる車両用暗視装置の照明機能と、サブ反射面14で制御される白色光LWによる通常の照明機能とが得られる。
さらにまた、この実施例1における車両用赤外光投光装置は、ハロゲンバルブ3からの光であってフィルタ5で反射された白色光LWをサブ反射面14で外部に反射させるものであるから、投影レンズ4の平非球面にフィルタ5をただ単に設けるだけで精度良く設ける必要がない。このために、この実施例における車両用赤外光投光装置は、投影レンズ(40)に赤外光透過膜(22)と赤外光透過膜非形成領域(24F、24G)とを精度良く形成しかつ設ける必要がある従来の車両用赤外光投光装置と比較して、製造コストを安価にすることができる。
図4、図5は、この発明にかかる車両用赤外光投光装置の実施例2を示す。以下、この実施例2における車両用赤外光投光装置について説明する。図中、図1〜図3と同符号は、同一のものを示す。図4において、符号1Aは、この実施例2における車両用赤外光投光装置(以下、単に、投光装置と称する)である。前記投光装置1Aは、前記の実施例1の投光装置1と同様に、プロジェクタタイプのユニットから構成されている。
前記投光装置1Aは、メインリフレクタ2の開口部11の縁部(縁)にサブリフレクタ6Aが一体に設けられている。前記サブリフレクタ6Aは、いわゆる、スカート形状をなし、内側から外側に行くに従ってメインリフレクタ2側から投影レンズ4側に湾曲している。前記サブリフレクタ6Aの前記フィルタ5に対向する面(ほぼ全面)には、たとえば自由曲面から形成されているサブ反射面14Aが設けられている。前記サブ反射面14Aは、前記ハロゲンバルブ3からの光であって、前記フィルタ5で反射された可視光(白色光)を、前記投影レンズ4の外側において外部に反射させるものである。
そして、前記サブ反射面14Aは、白色光LWを、図5に示すように、走行用の配光パターンPHに制御するものである。また、メイン反射面10は、赤外光LIRを、図5に示すように、走行用の配光パターンPHより上方に位置するCCDカメラ照明用の配光パターンPIに制御するものである。そして、図5に示すように、CCDカメラ照明用の配光パターンPIは、走行用の配光パターンPHよりも上に位置するので、車両用暗視装置で車両用照明装置よりもさらに遠方を視認することができ、交通安全に貢献することができる。しかも、CCDカメラ照明用の配光パターンPIが走行用の配光パターンPHよりも上に位置するが、この走行用の配光パターンPHの大部分とCCDカメラ照明用の配光パターンPIの大部分とが重なり合っているので、赤色光LRを薄める効果には何ら影響はない。なお、前記サブ反射面14Aで制御される白色光LWの配光パターンは、図5に示す走行用配光パターンPH以外であっても良い。たとえば、すれ違い用の配光パターンやフォグランプ用の配光パターンやモータウエイ用の配光パターンであっても良い。また、図5において、符号「VU−VD」は、スクリーンの上下の垂直線を示す。符号「HL−HR」は、スクリーンの左右の水平線を示す。
この実施例2における車両用赤外光投光装置は、前記の実施例1における車両用赤外光投光装置とほぼ同様の作用効果を達成することができる。特に、この実施例2における車両用赤外光投光装置は、メインリフレクタ2の開口部11の縁部にいわゆるスカート形状のサブリフレクタ6Aを一体に設け、このサブリフレクタ6Aのフィルタ5と対向するほぼ全面にサブ反射面14Aを設けたので、さらに多くの量の白色光LWを確保することができ、その分、赤外光LIR中の赤色光LRをさらに確実に薄めることができる。
以下、実施例1、2以外の例について説明する。この実施例1、2にかかる車両用赤外光投光装置においては、投光装置1、1Aを自動車Cの前部の左右両側に搭載した例について説明したが、この発明においては、投光装置1、1Aの自動車Cへの搭載箇所や搭載個数を特に限定しない。赤外光LIRを自動車Cの前方に照射するものであれば良い。
1 投光装置(車両用赤外光投光装置)
2 メインリフレクタ
3 ハロゲンバルブ(光源)
4 投影レンズ
5 フィルタ
6 メインリフレクタ
7 フレーム
8 インナーパネル
9 透孔
10 メイン反射面
11 開口部
12 フィラメント
13 窓部
14 サブ反射面
15 筒部
16 フランジ部
17 パッキン
18 クリップ
19 クリップ
20 開口部
C 自動車
F1 第1焦点
F2 第2焦点
LR 赤色光
LW 可視光(白色光)
LIR 赤外光
L 反射光
Z−Z 光軸
D1 開口部1の内径
D2 投影レンズの外径
PH 走行用の配光パターン
PI CCDカメラ照明用の配光パターン
2 メインリフレクタ
3 ハロゲンバルブ(光源)
4 投影レンズ
5 フィルタ
6 メインリフレクタ
7 フレーム
8 インナーパネル
9 透孔
10 メイン反射面
11 開口部
12 フィラメント
13 窓部
14 サブ反射面
15 筒部
16 フランジ部
17 パッキン
18 クリップ
19 クリップ
20 開口部
C 自動車
F1 第1焦点
F2 第2焦点
LR 赤色光
LW 可視光(白色光)
LIR 赤外光
L 反射光
Z−Z 光軸
D1 開口部1の内径
D2 投影レンズの外径
PH 走行用の配光パターン
PI CCDカメラ照明用の配光パターン
Claims (3)
- 車両に設置されて赤外光を照射するプロジェクタタイプの車両用赤外光投光装置において、
一方が開口されかつ他方が閉塞され、また、回転楕円面を基調とするメイン反射面を有するメインリフレクタと、
前記メイン反射面の第1焦点近傍に配置された光源と、
外径が前記メインリフレクタの開口部の内径よりも大きい投影レンズと、
前記投影レンズの光入射面に配置され、前記メイン反射面からの反射光のうち赤外光を透過させて前記投影レンズから外部に照射させる赤外光透過特性を有するフィルタと、
前記メインリフレクタの開口部の縁に設けられており、また、前記光源からの光であって前記フィルタで反射された可視光を外部に反射させるサブ反射面を有するサブリフレクタと、
を備える、ことを特徴とする車両用赤外光投光装置。 - 前記メインリフレクタおよび前記サブリフレクタおよび前記光源側と、前記投影レンズおよび前記フィルタ側との間には、開放部が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の車両用赤外光投光装置。
- 前記フィルタおよび前記投影レンズを透過した赤外光は、所定の配光パターンで外部に照射され、前記フィルタおよび前記サブ反射面で反射された可視光は、所定の配光パターンで外部に照射される、ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用赤外光投光装置。
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JP2004244111A JP2006066097A (ja) | 2004-08-24 | 2004-08-24 | 車両用赤外光投光装置 |
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JP (1) | JP2006066097A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008146977A (ja) * | 2006-12-08 | 2008-06-26 | Ichikoh Ind Ltd | 車両用灯具 |
JP2009113698A (ja) * | 2007-11-08 | 2009-05-28 | Yazaki Corp | 車載用室内照明装置 |
-
2004
- 2004-08-24 JP JP2004244111A patent/JP2006066097A/ja active Pending
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