JP3893984B2 - 車両用前照灯装置および車両用前照灯装置を用いた暗視装置 - Google Patents

車両用前照灯装置および車両用前照灯装置を用いた暗視装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、暗視用の赤外線照明機能を備えた車両用前照灯装置および暗視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
暗視用の赤外線照明機能を有する車両用前照灯装置として、例えば、特開平5−298903号公報(従来装置1)に開示されたものが知られている。対向車両に対して可視光によるグレアを与えないようにするために、ハロゲンランプ光源において、可視光を遮断するための遮蔽部材を用いてすれ違いビーム用のカットオフラインを生成する。従来装置1は、この遮蔽部材として赤外線透過部材、すなわち、赤外線を透過して可視光だけを反射するコールドミラー部材を用いて構成されている。これにより、従来装置1は、すれ違いビーム用に可視光を遮断しながら、直接視できない赤外光のみを遠方に照射することができる。
【0003】
特開2000−205949号公報に開示された暗視装置は(従来装置2)、ハロゲンランプ光源において、遠方暗視を行う場合にはコールドミラー部材からなる赤外線透過部材を装着し、遠方暗視を行わない場合にはコールドミラー部材を退避させる構成となっている。これにより、従来装置2は、走行ビームと暗視用ビームとを選択できるように構成されている。また、特開2000−235803号公報に開示された投光器は(従来装置3)、可視光を透過し、可視光より遠方(上方)に赤外光を反射するリフレクタと、可視光をすれ違いビーム用に下方に反射するリフレクタの2種類のリフレクタを有している。これにより、従来装置3は、赤外光を可視光より遠方に照射できるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、ハロゲンランプ光源に変わり、より遠方、広角、高照度の夜間視認性に優れる放電光を利用した高輝度放電ランプ光源(HIDランプ光源)が利用されるようになってきている。そこで、HIDランプ光源を用いた車両用前照灯装置において、可視光領域の視認性向上と可視光を照射することのできない領域の暗視効果とを両立することが課題となる。
【0005】
本発明は、可視光の届かない領域の暗視効果と、可視光領域の視認性向上効果とを両立する車両用前照灯装置および暗視装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
一実施の形態を示す以下の図に対応づけて本発明を説明する。
(1)請求項1に記載された車両用前照灯装置は、高輝度放電ランプ光源4と、前記光源4から発せられる光のうち、可視光波長成分を遮光し、赤外光波長成分を透過する部材から構成され、可視光の照射領域を設定するように前記光源4の近傍に配置される可視光遮蔽部材5と、前記光源4から発せられる光を遮光して車両前方を直接照射することを防ぐとともに、その一部が、前記可視光遮蔽部材5とともに可視光の照射領域を設定するように構成される遮光カバー部材12と、前記光源から発せられる光の反射による照射領域を可変とするリフレクタ11とを備え、前記リフレクタは、前記光源から発せられ前記可視光遮蔽部材を透過した赤外光の反射による照射領域を可変とする可動部を含み、前記可動部は、上下・左右方向に可動に構成され、前記可動部で反射される赤外光の光軸を調整可能であり、赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する対向車両を検出する検出装置をさらに有し、前記リフレクタは、対向車両が赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する場合に、前記可動部で反射される赤外光の光軸を対向車方向から離脱するように前記可動部を調整することにより、上述した目的を達成する。
(2)請求項2に記載された車両用前照灯装置は、高輝度放電ランプ光源4と、前記光源4から発せられる光のうち可視光波長成分を遮光し、赤外光波長成分を透過する部材から構成され、可視光の照射領域を設定するように前記光源4の近傍に配置される可視光遮蔽部材5と、前記光源4から発せられる光を遮光して車両前方を直接照射することを防ぐとともに、その一部が、前記可視光遮蔽部材5とともに可視光の照射領域を設定するように構成される遮光カバー部材12と、前記光源から発せられる光のうち、可視光を含む光を所定の照射領域に反射し、前記可視光遮蔽部材を透過した赤外光を、所定の照射領域に照射された可視光を含む光よりも遠方に反射するリフレクタ7とを備え、前記光源から発せられる可視光および赤外光を含む光を遮光する可動式の遮光部材(以下、可動遮光部材)と、赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する対向車両を検出する検出装置をさらに有し、前記可動遮光部材は、対向車両が赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する場合に、前記可視光遮蔽部材を透過する赤外光の一部を遮光し、対向車方向を照射する赤外光領域を制限することにより、上述した目的を達成する。
(3)請求項3に記載された車両用前照灯装置は、高輝度放電ランプ光源4と、前記光源4から発せられる光のうち可視光波長成分を遮光し、赤外光波長成分を透過する部材から構成され、可視光の照射領域を設定するように前記光源4の近傍に配置される可視光遮蔽部材5と、前記光源4から発せられる光を遮光して車両前方を直接照射することを防ぐとともに、その一部が、前記可視光遮蔽部材とともに可視光の照射領域を設定するように構成される遮光カバー部材12と、前記光源から発せられる光の反射による照射領域を可変とするリフレクタ11とを備え、前記光源から発せられる可視光および赤外光を含む光を遮光する可動式の遮光部材(以下、可動遮光部材)と、赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する対向車両を検出する検出装置をさらに有し、前記可動遮光部材は、対向車両が赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する場合に、前記可視光遮蔽部材を透過する赤外光の一部を遮光し、対向車方向を照射する赤外光領域を制限することにより、上述した目的を達成する。
(4)請求項4に記載された暗視装置は、高輝度放電ランプ光源と、前記光源から発せられる光のうち可視光波長成分を遮光し、赤外光波長成分を透過する部材から構成され、可視光の照射領域を設定するように前記光源の近傍に配置される可視光遮蔽部材と、前記光源から発せられる光を遮光して車両前方を直接照射することを防ぐとともに、その一部が、前記可視光遮蔽部材とともに可視光の照射領域を設定するように構成される遮光カバー部材と、前記光源から発せられる光の反射による照射領域を可変とするリフレクタとを備え、前記リフレクタは、前記光源から発せられ前記可視光遮蔽部材を透過した赤外光の反射による照射領域を可変とする可動部を含み、前記可動部は、上下・左右方向に可動に構成され、前記可動部で反射される赤外光の光軸を調整可能である車両用前照灯装置と、赤 外光成分に感度を持つ撮像装置200と、前記撮像装置200によって撮像された画像を表示する表示装置300と、赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する対向車両を検出する検出装置14と、前記検出装置14によって暗視装置を有する対向車両が検出されると、前記可動部11で反射される赤外光の光軸を対向車方向から離脱するように前記可動部11を調整するリフレクタ制御装置13とを備えることにより、上述した目的を達成する。
(5)請求項5に記載された暗視装置は、高輝度放電ランプ光源と、前記光源から発せられる光のうち、可視光波長成分を遮光し、赤外光波長成分を透過する部材から構成され、可視光の照射領域を設定するように前記光源の近傍に配置される可視光遮蔽部材と、前記光源から発せられる光を遮光して車両前方を直接照射することを防ぐとともに、その一部が、前記可視光遮蔽部材とともに可視光の照射領域を設定するように構成される遮光カバー部材と、前記光源から発せられる光のうち、可視光を含む光を所定の照射領域に反射し、前記可視光遮蔽部材を透過した赤外光を、所定の照射領域に照射された可視光を含む光よりも遠方に反射するリフレクタとを備える車両用前照灯装置と、赤外光成分に感度を持つ撮像装置200と、前記撮像装置200によって撮像された画像を表示する表示装置300と、赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する対向車両を検出する検出装置14と、前記光源4から発せられる可視光および赤外光を含む光を遮光する可動式の遮光部材(以下、可動遮光部材)15と、前記検出装置14によって暗視装置を有する対向車両が検出されると、前記可視光遮蔽部材5を透過する赤外光の一部を遮光し、対向車方向を照射する赤外光領域を制限するように前記可動遮光部材15を駆動する駆動装置とを備えることにより、上述した目的を達成する。
(6)請求項6に記載された暗視装置は、高輝度放電ランプ光源と、前記光源から発せられる光のうち可視光波長成分を遮光し、赤外光波長成分を透過する部材から構成され、可視光の照射領域を設定するように前記光源の近傍に配置される可視光遮蔽部材と、前記光源から発せられる光を遮光して車両前方を直接照射することを防ぐとともに、その一部が、前記可視光遮蔽部材とともに可視光の照射領域を設定するように構成される遮光カバー部材と、前記光源から発せられる光の反射による照射領域を可変とするリフレクタとを備える車両用前照灯装置と、赤外光成分に感度を持つ撮像装置200と、前記撮像装置200によって撮像された画像を表示する表示装置300と、赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する対向車両を検出する検出装置14と、前記光源4から発せられる可視光および赤外光を含む光を遮光する可動式の遮光部材(以下、可動遮光部材)15と、前記検出装置14によって暗視装置を有する対向車両が検出されると、前記可視光遮蔽部材5を透過する赤外光の一部を遮光し、対向車方向を照射する赤外光領域を制限するように前記可動遮光部材15を駆動する駆動装置とを備えることにより、上述した目的を達成する。
【0007】
なお、本発明の構成を説明する、上記課題を解決するための手段の項では、本発明をわかりやすく説明するために実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0008】
【発明の効果】
本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。
(1)請求項1から請求項3の発明によれば、暗視装置を搭載する対向車両を検出する装置を有し、該対向車両が検出された場合には、赤外光の投光方向を対向車両の方向から離脱させるようにしたので、暗視装置を搭載する対向車両同士の間接的なグレア光を防止することができる。
(2)請求項4から請求項6の発明によれば、暗視装置を搭載する対向車両を検出する装置を有し、該対向車両が検出された場合には、赤外光の投光方向を対向車両の方向から離脱させるようにしたので、暗視装置を搭載する対向車両同士の間接的なグレア光を防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
《第1の実施の形態》
図1に、本発明における車両用前照灯装置(高輝度放電ヘッドランプアセンブリ)による暗視システムの基本構成を示す。本発明による高輝度放電ヘッドランプアセンブリ100(以降、HIDヘッドランプアセンブリと呼ぶ)より発せられた照射光500は、被写体400に反射し、反射光600となる。照射光500と反射光600は、それぞれ可視光成分と赤外光成分を含む。反射光600の可視光成分601は、そのまま運転者が直接視する被写体情報となり、赤外光成分602は、赤外光成分に感度をもつカメラ200(撮像装置)によって受光される。カメラ200によって受光された赤外光成分602は、ヘッドアップディスプレイ等の表示装置300を介して、運転者が間接視する被写体情報となる。つまり、HIDヘッドランプアセンブリ100から照射された照射光500によって、可視光領域の照射とともに、赤外光による暗視を行う。
【0010】
なお、カメラ200は被写体400で反射した赤外光602を受光しやすい自車両前方に、表示装置300は、自車両の運転者から目視しやすいインストルメントパネル上部等に設置される。
【0011】
図2(a)に、本発明の第1の実施の形態によるHIDヘッドランプアセンブリ100Aの構成を示す。HIDヘッドランプアセンブリ100Aは、高輝度放電(HID)バルブ1,可視光遮蔽部材5,上部リフレクタ6,下部リフレクタ7,アウターレンズ8,シェード12(遮光カバー部材)等を有している。HIDバルブ1は、放電管2,アーク放電外被3,等から構成される。なお、以下、説明を容易にするためHIDバルブ1の放電管2の焦点位置を光源4として示す。また、見やすくするため、シェード12等を支持する部材については省略する。
【0012】
本発明の実施の形態に用いられる高輝度放電ランプ(HIDランプ)について簡単に説明する。HIDランプは、バルブ1内にキセノンガス等を封入し、高電圧をかけることによりアーク放電を起こして発光させるものである。HIDランプはフィラメントを用いないためバルブ切れを起こすことがなく、さらに、広範囲を高照度で照射することができる。図3のHIDランプの分光特性に示すように、HIDランプは赤外線波長成分を含む。したがって、HIDランプを、可視光領域の照射とともに赤外線照明による暗視装置用の光源として用いることができる。
【0013】
可視光遮蔽部材5は、放電管2の光源4から発せられる光のうち、可視光領域の波長は遮蔽し、赤外光領域の波長は透過するコールドミラー部材で構成される。コールドミラー部材5は、例えば光源4の下部を含む放電管2の表面を、フィルム材のような被覆材で覆うことで構成できる。また、コールドミラー部材5は、図2(b)、(c)、(d)にハッチングで示すように、放電管2の内側に黒色塗装を凝着させることによっても構成できる。なお、図2(b)、(c)、(d)はそれぞれ、放電管2の左側面図、断面図、右側面図を示す。また、放電管2の近傍にフィルタ材のような板材を配置して構成することもできる。
【0014】
図2(b)〜(d)に示すように、コールドミラー部材5が光源4の下部を含む領域に配置されており、この領域に入射する可視光領域の波長は遮蔽されるとともに赤外光領域の波長は透過される。つまり、光源4から発せられた光のうち、赤外光のみが下部リフレクタ7に入射し、ここで反射される。
【0015】
シェード12は、放電管2からの放電光を直接前方(図面左方向)に照射させないための部材であり、赤外光も含めて光を遮断(反射)する部材から構成される。シェード12の一部で反射された光は、コールドミラー部材である可視光遮蔽部材5に入射し、ここで、可視光領域の波長が遮蔽され、赤外光領域の波長が透過される。つまり、シェード12の一部は、可視光遮蔽部材5とともに、コールドミラー部材として機能する。シェード12の一部は、可視光遮蔽部材5の配置に対応して配置されており、可視光遮蔽部材5とともに後述する可視光のカットオフラインを生成する。つまり、シェード12の一部分および可視光遮蔽部材5は、光源4から発せられた光のうち、赤外光成分が可視光成分よりも遠方に照射されるように、それらの形状および配置が設定される。
【0016】
上部・下部リフレクタ6,7によって反射された光源4からの光は、アウターレンズ8を介して車両前方を照射する。光の照射領域はリフレクタ6,7の形状によって変更することができる。
【0017】
つぎに、第1の実施の形態による車両用前照灯装置の機能を説明する。
光源4から発せられる光のうちの一部は、シェード12およびコールドミラー部材5によって遮蔽される。図2(a)において、光L、Lcは、光源4で発せられ、シェード12およびコールドミラー部材5に遮蔽されずに上部リフレクタ6で反射された、可視光と赤外光とを含む光である。上部リフレクタ6の上端で反射される光Lcは、図8(a)に示すような可視光のすれ違いビーム用のカットオフラインを生成する。
【0018】
図8(a)に示すように、カットオフラインの上部は可視光がカットされ、赤外光のみが照射される赤外光領域、カットオフラインの下部は可視光を含む光が照射される可視光領域となっている。このようなカットオフラインを生成することにより、人の目には見えない赤外光を可視光よりも遠方に照射するとともに、可視光を至近に照射してグレア光の発生を防止する。
【0019】
上部リフレクタ6で反射される光Lは、カットオフラインよりも下側の可視光領域を照射する。図8(a)に示すように、対向車線側に比べて歩道側のカットオフラインがより遠方に設定されている。これにより、対向車や先行車へのグレア光の発生を防止し、歩道上の歩行者等の存在を速やかに確認することができる。
【0020】
光IrL1,IrL2は、光源4から発せられた光のうち、コールドミラー部材5およびシェード12の一部分によって可視光がカットされ、透過した赤外光成分のみが下部リフレクタ7に反射したものである。赤外光IrL1,IrL2は、光L、Lcより遠方、つまり図8(a)に示すカットオフラインの上方の赤外光領域に照射される。図2(a)に示す赤外光IrL1,IrL2が照射される方向に可視光が照射された場合は、対向車や先行車へのグレア光を生じてしまう可能性がある。しかしながら、光IrL1,IrL2は人の眼には見えない赤外光であるため、対向車や先行車へ直接影響を与えることはない。
【0021】
赤外光IrL1,IrL2が被写体に照射され、反射した反射光を赤外光成分に感度のあるカメラ200および表示装置300を介して観察することによって、図8(a)に示すすれ違いビーム(可視光)のカットオフラインよりも遠方の情報を間接的に観察することができる。
【0022】
光Ircは、光源4より発せられた光のうち、遮蔽部材5によって可視光をカットされた赤外光が下部リフレクタ7によって反射されたものである。上述したように、下部リフレクタ7で反射される赤外光IrL1,IrL2は、暗視を行うためにカットオフラインよりも上方、つまり、可視光の届かない領域を照射する。一方、光源4によって発せられ、上部リフレクタ6によって反射された可視光L(赤外光も含む)は、カットオフラインの下側の領域のみに照射される。可視光はカットオフラインの上方には照射されないため、対向車や先行車に影響を与えるグレア光の発生を防止することができる。
【0023】
以上述べたように、本発明の第1の実施の形態による車両用前照灯装置は、HIDランプ光源を用い、放電管の近傍にコールドミラー部材を設けた。HIDランプ光源による高照度の光はカットオフライン下方の可視光領域を照射し、コールドミラー部材を透過した赤外光はカットオフライン上方の赤外光領域を照射する。これにより、カットオフラインより下側の可視光領域の視認性の向上と、先行車や対向車へのグレアを防止するために可視光を照射できない領域の暗視性能の向上とを両立することができる。
【0024】
《第2の実施の形態》
図4は、本発明の第2の実施の形態による車両用前照灯装置の構成を示す図である。なお、第1の実施の形態と同様の機能を有する箇所には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。ここでは、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
【0025】
図4に示すように、第2の実施の形態によるHIDヘッドランプアセンブリ100Bは、放電管2に赤外光反射部材9を設けている。赤外光反射部材9は、光源4から発せられた光のうち、可視光領域の波長は透過し、赤外光領域の波長は反射するコールドフィルタ部材から構成される。赤外光反射部材9は、光源4から発せられる光がコールドミラー部材5およびシェード12によって遮蔽または反射されない領域、例えば上部リフレクタ6と光源4との間に配置される。赤外光反射部材9は、例えば、放電管2の表面をフィルム材のような被覆材で覆うように構成することができる。また、放電管2の近傍にフィルター材のような板材を配置して構成してもよい。
【0026】
光源4で発せられた光のうち、可視光成分は赤外光反射部材9を透過して上部リフレクタ6で反射される。一方、赤外光成分は赤外光反射部材9で反射され下部リフレクタ7へ投影される。
【0027】
つぎに、第2の実施の形態による車両用前照灯装置の機能を説明する。
光Lは、光源4で発せられて上部リフレクタ6で反射された、可視光と赤外光とを含む光である。光Lは図8(a)に示すカットオフラインの下方の可視光領域を照射する。
【0028】
光IrL1,IrL2は、光源4から発せられた光のうち、コールドミラー部材5およびシェード12の一部分によって可視光がカットされ、透過した赤外光成分のみが下部リフレクタ7で反射したものである。光IrL1,IrL2は、光Lより遠方、つまり図8(a)に示すカットオフラインの上方の赤外光領域に照射される。
【0029】
光VL1,VL2は、光源4から発せられた光のうち、コールドフィルタ部材9を透過した可視光成分のみが上部リフレクタ6によって反射されたものである。可視光VL1,VL2は、図8(a)に示す可視光領域を照射する。一方、光源4から発せられた光のうち、コールドフィルタ部材9によって反射された赤外光成分IrL3,IrL4は下部リフレクタ7に投影され、ここで反射される。赤外光IrL3,IrL4は、上部リフレクタ6で反射された光L、および可視光VL1,VL2よりも遠方へ照射される。なお、上部リフレクタ6の上端で反射される可視光VL1は、図8(a)に示すようなカットオフラインを生成する。
【0030】
以上述べたように、第2の実施の形態による車両用前照灯装置は、第1の実施の形態によるコールドミラー部材とともに、HIDランプ光源の放電管の近傍に、赤外光成分を反射し可視光成分を透過するコールドフィルタ部材を設けた。光源から発せられた光のうち、コールドフィルタ部材を透過する可視光成分は上部リフレクタによって反射されて可視光領域を照射し、コールドフィルタ部材によって反射された赤外光成分は下部リフレクタで反射されて可視光を照射できない赤外光領域を照射する。これにより、コールドフィルタ部材が設けられていない場合には、可視光成分とともに可視光領域を照射していた赤外光成分を、可視光領域より遠方の赤外光領域に照射させて効率的に利用することができる。なお、可視光成分はコールドフィルタ部材を透過して可視光領域を照射するため、第1の実施の形態と同様に可視光領域の照度は高く、視認性が高い。
【0031】
《第3の実施の形態》
図5は、本発明の第3の実施の形態による車両用前照灯装置の構成を示す図である。なお、第1の実施の形態と同様の機能を有する箇所には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。ここでは、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
【0032】
図5に示すように、第3の実施の形態によるHIDヘッドランプアセンブリ100Cは、放電管2とシェード12の間に赤外光反射部材10を設けている。赤外光反射部材10は、可視光領域の波長は透過し、赤外光領域の波長は反射するコールドフィルタ部材で構成されている。赤外光反射部材10は、シェード10で遮光されていた光のうち、赤外光を暗視用に有効に利用するために下部リフレクタ7の方向へ反射させるように、放電管2の斜め上方の、光源4からシェード12の方向に発せられた光が入射する領域に配置される。
【0033】
赤外光反射部材10の反射面は、図5に点線で示す、光源4を中心とした球面の一部から構成される。赤外光反射部材10の反射面は、光源4から発せられた光のうちコールドフィルタ部材10で反射してコールドミラー部材5を透過する赤外光の範囲が、光源4から直接コールドミラー部材5を透過する赤外光の範囲に重なるように構成される。つまり、コールドフィルタ部材10で反射した赤外光と、光源4から直接コールドミラー部材5を透過した赤外光とが下部リフレクタ7によって反射され、赤外光領域に照射される。これにより、可視光を照射することのできない領域に照射される赤外光を集光し、赤外光の強度を向上させることができる。なお、光源4から発せられた光のうち、コールドフィルタ部材10を透過した可視光成分は、シェード12で遮光される。
【0034】
つぎに、第3の実施の形態による車両用前照灯装置の機能を説明する。
光Lは、光源4で発せられて上部リフレクタ6で反射された、可視光と赤外光とを含む光である。光Lは、図8(a)に示すカットオフラインの下方の可視光領域を照射する。
【0035】
光IrL1,IrL2は、光源4から発せられた光のうち、コールドミラー部材5およびシェード12の一部分によって可視光がカットされ、透過した赤外光成分のみが下部リフレクタ7に反射したものである。赤外光IrL1,IrL2は、光Lより遠方、つまり図8(a)に示すカットオフラインの上方の赤外光領域に照射される。
【0036】
光IrL5,IrL6は、光源4から発せられた光のうち、コールドフィルタ部材10によって反射された赤外光成分である。コールドフィルタ部材10が、光源4を中心とする球面の一部から構成されているため、赤外光IrL5,IrL6は光源4へ戻り、その後コールドミラー部材5を透過する。なお、コールドフィルタ部材10によって反射され、光源4を通過してコールドミラー部材5を透過する赤外光IrL5,IrL6の光軸は、光軸4から発せられて直接コールドミラー部材5を透過する赤外光の光軸と重なるように設定されている。そのため、コールドフィルタ部材10で反射された赤外光IrL5,IrL6は、光源4を通過した後、コールドミラー部材5を透過し、赤外光IrL1,IrL2と光軸を共有する光束として下部リフレクタ7へ入射する。上述したように赤外光IrL1,IrL2は、下部リフレクタ7で反射されて可視光Lよりも遠方の赤外光領域を照射する。
【0037】
以上述べたように、第3の実施の形態による車両用前照灯装置は、光源を中心とした球面の一部から構成されるコールドフィルタ部材を、放電管の斜め上方の、シェードと放電管との間に設けた。これにより、シェードで遮光されていた赤外光成分をコールドフィルタ部材で反射して効率的に利用することができる。さらに、コールドフィルタ部材で反射されてコールドミラー部材を透過する赤外光を、光源から直接コールドミラー部材を透過する赤外光に重ね合わせて反射させ、赤外光領域を照射するように構成することによって、赤外光を集光して赤外光の照射効率の向上を図ることができる。なお、可視光領域は光源から発せられた光によって照射されており、第1の実施の形態と同様に優れた視認性を確保できる。
【0038】
《第4の実施の形態》
図6は、本発明の第4の実施の形態による車両用前照灯装置の構成を示す図である。なお、第1の実施の形態と同様の機能を有する箇所には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。ここでは、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
【0039】
図6に示すように、第4の実施の形態によるHIDヘッドランプアセンブリ100Dは、下部リフレクタ7の一部に可動式のリフレクタ11を備えている。可動式リフレクタ11は、光源4から発せられる光のうちコールドミラー部材5を透過した赤外光が下部リフレクタ7に投影される領域をカバーするように配置される。可動式リフレクタ11は、後述するアクチュエータ13によってギア機構等(不図示)を介して上下・左右の任意の方向にチルトされ、運転者特性や走行状態などの任意の条件に応じて赤外光の光軸を調整し、自動あるいは手動で照射方向を調整することができる。
【0040】
つぎに、第4の実施の形態による車両用前照灯装置の機能を説明する。
光Lは、光源4で発せられて上部リフレクタ6で反射された、可視光と赤外光とを含む光である。光Lは、図8(a)に示すカットオフラインの下方の可視光領域を照射する。
【0041】
光IrL1,IrL2(実線で示す)は、光源4から発せられた光のうち、コールドミラー部材5およびシェード12の一部分によって可視光がカットされ、透過した赤外光成分のみが、下部リフレクタ7(実線で示す位置の可動式リフレクタ11)で反射したものである。光IrL1,IrL2は、光Lより遠方、つまり図8(a)に示すカットオフラインの上方の赤外光領域に照射される。
【0042】
光IrL1’,IrL2’(破線で示す)は、光源4からコールドミラー5を透過し、アクチュエータの駆動によってチルトされた、破線で示す位置の可動式リフレクタ11’によって反射された赤外光の照射方向を示している。チルトされた可動式リフレクタ11’によって反射された赤外光IrL1’,IrL2’は、赤外光IrL1,IrL2よりも遠方に照射される。可動式リフレクタ11のチルト量、およびチルト方向によって、赤外光を任意の方向に照射することができる。つまり、コールドミラー部材5を透過した赤外光が投影されるリフレクタの部分を可動式に構成することによって、赤外光のみを所望の領域に調整して照射することができる。
【0043】
図8(a),図8(b)に、第4の実施の形態におけるすれ違いビームの照射イメージを示す。図8(a)に示すように、カットオフラインの上方はコールドミラー部材5によって可視光が遮断された赤外光領域であり、カットオフラインの下方は可視光および赤外光を含めた光が照射される可視光領域となっている。可視光のカットオフラインは、対向車両へのグレアを防止するために対向車線側が低く、つまり至近に設定されている。
【0044】
可動式リフレクタ11がチルトされていないとき(実線で示す)、赤外光領域に照射される赤外光IrL1,IrL2の光軸方向は図8(a)のAで示される。領域Aは赤外光の照射強度が高く、カメラ200,表示装置300を介した暗視を行う際の暗視性能が高い。図8(a)の領域Aは、図8(b)の赤外光の照射領域Aに対応する。図8(b)のハッチング部分は可視光領域であり、赤外光領域Aは可視光の照射できない領域をカバーしている。第4の実施の形態においては、可動式リフレクタ11を作動させることにより、赤外光を任意の方向に照射させて赤外光領域を設定することができる。
【0045】
例えば、領域Aよりも遠方を暗視したい場合は、可動式リフレクタ11を、図6に破線で示すように11’の位置にチルトさせ、赤外光IrL1’,IrL2’を赤外光IrL1,IrL2よりも遠方に照射させる。このとき、図8(b)を参照すると、赤外光の照射領域はA1となる。カットオフラインによって対向車線方向の可視光領域は短い(弱い)ので、対向車線方向に赤外光の光軸をずらし、赤外光の照射領域をA2としてもよい。また、歩道側を特に暗視したい場合は、赤外光の光軸を対向車線とは反対方向にずらして赤外光の照射領域をA3としてもよい。赤外光の光軸を至近(下方)にずらし、赤外光の照射領域をA4とすることもできる。
【0046】
以上述べたように、第4の実施の形態による車両用前照灯装置は、下部リフレクタの一部を可動式として構成することにより、運転者の好み、必要に応じて赤外光の照射領域を変更し、効果的に暗視を行うことができる。また、赤外光は目に見えないので、可視光カットオフラインより上方の、可視光の届かない領域に赤外光のみを投光することにより、対向車や先行車に対するグレア防止の効果を維持しつつ、暗視効果を得ることができる。
【0047】
しかしながら、図8(b)に示す対向車両401が自車両16と同様の暗視システムを有している場合には、双方の車両16,401が対向車両に対して間接的にグレアを発生させる可能性がある。つまり、双方の車両16,401が赤外光に感度をもつカメラ200(撮像装置)を搭載している場合、カメラ200は対向車両から発せられた赤外光成分を受光し、カメラ200を介して表示装置300に表示される画像に間接的なグレア光を生じさせることもあり得る。
【0048】
そこで、上述した第4の実施の形態の車両用前照灯装置に、さらに、対向車両401が自車両16と同様の暗視システムを搭載しているか否かを検出する装置14を設ける。図7に、第4の実施の形態における暗視システムの構成を示す。図7に示すように、同様のシステムを搭載した対向車両401が搭載対向車検知装置14で検出された場合には、搭載対向車検知装置14は可動式リフレクタ11を作動するようにアクチュエータ13(リフレクタ制御装置)に信号を送る。
【0049】
同様のシステムを搭載した対向車両401を検出する前の赤外光が、例えば、図8(b)に示す領域Aを照射するものであれば、可動式リフレクタ11を作動させて対向車線方向とは反対の領域A3や、下方の領域A4を照射するように赤外光の光軸をずらす。また、同様のシステムを搭載した対向車両401を検出する前の赤外光が領域A2を照射するものであれば、可動式リフレクタ11を作動させて領域Aや、領域A4を照射するように赤外光の光軸をずらす。ただし、搭載対向車検知装置14によって対向車両401が検出されても、赤外光の照射領域が対向車線側には影響を及ぼさないA3のような場合、可動式リフレクタ11を作動させる必要はない。
【0050】
対向車両401が通過した後、可動式リフレクタ11の位置をアクチュエータ13によって自動的に対向車両401が検出される前の状態に戻してもよいし、運転者が好みに応じて手動で可動式リフレクタ11を作動させて赤外光の照射領域を調整してもよい。
【0051】
なお、搭載対向車検知装置14は、例えば、CDMA(Code Devision Multiple Access)方式の車車間通信等を利用することができる。
【0052】
以上述べたように、下部リフレクタの一部に可動式リフレクタを設けるとともに、同様のシステムを搭載した対向車両を検出する搭載対向車検知装置を設け、同様のシステムを搭載した対向車両を検出した場合には赤外光の照射方向を対向車線から離脱する方向へずらすように構成した。これにより、赤外光に感度を持つカメラ等を有する同様の暗視システムを備えた対向車両同士の、間接的なグレア光の発生を防止することができる。
【0053】
なお、光源から発せられる赤外光の反射による照射領域を可変とする可動式の下部リフレクタを設ければ、搭載対向車検知装置を省略することもできる。この場合、例えば対向車を発見したときに運転者が手動で可動式リフレクタを駆動して赤外光の照射領域を変更することができる。
【0054】
《第5の実施の形態》
図9は、本発明の第5の実施の形態による車両用前照灯装置の構成を示す図である。なお、第1の実施の形態と同様の機能を有する箇所には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。ここでは、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
【0055】
図9に示すように、第5の実施の形態によるHIDヘッドランプアセンブリ100Eは、可視光および赤外光を反射(遮断)する可動式の遮光板15(可動遮光部材)を備えている。可動式の遮光板15は、実線で示した遮光位置15と破線で示した退避位置15’との間で、不図示の駆動装置により移動されるように構成されている。遮光位置の遮光板15は、光源4から発せられ、コールドミラー部材5を透過した赤外光が、下部リフレクタ7へ入射しないように配置される。これにより、対向車線方向へ照射される領域の赤外光が遮蔽される。一方、退避位置に遮光板15’が配置されている場合は、光源4から発せられ、コールドミラー部材5,シェード12の一部を透過した赤外光は、遮光板15’によって遮断されることなく下部リフレクタ7に投影され、反射される。なお、遮光板15は、通常は退避位置15’に配置されている。
【0056】
つまり、遮光板15は、対向車両に間接的なグレア光を発生させる赤外光が対向車線方向へ照射されることを防ぐためのものである。なお、遮光板15を、手動で作動するように構成してもよいし、上述した第4の実施の形態のように、同様のシステムを搭載した対向車両を検出した場合に退避位置にある遮光板15’を遮光位置15に移動させるように構成してもよい。
【0057】
図10に、第5の実施の形態におけるすれ違いビームの照射イメージを示す。図10に示すように、可視光はカットオフラインの下方の可視光領域に照射され、先行車や対向車へのグレア光の発生を防止している。遮光板15がない場合、または遮光板15が退避位置15’に配置されている場合は、カットオフラインの上方が赤外光領域となっている。この場合、赤外光は対向車線側も照射し、同様のシステムを搭載した対向車両401に対して、間接的にグレア光を発生させてしまう。そこで、遮光板15を遮光位置に移動して赤外光の一部を遮蔽し、図10に示すような赤外光カットオフラインを生成する。赤外光は赤外光カットオフラインと可視光カットオフラインの間の領域に照射され、対向車線側には照射されない。これにより、赤外光に感度を持つカメラ等を有する同様の暗視システムを備えた対向車両同士の、間接的なグレア光の発生を防止することができる。
【0058】
《第6の実施の形態》
図11は、本発明の第6の実施の形態による車両用前照灯装置の構成を示す図である。なお、第1の実施の形態と同様の機能を有する箇所には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。ここでは、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
【0059】
図11に示すように、第6の実施の形態によるHIDヘッドランプアセンブリ100Fは、上述した実施の形態によるHIDバルブ1の代わりに、HIDバルブ1に赤外線波長成分の発光強度を高めるための封入物質を添加したHIDバルブ1’を備えている。また、放電管2に、放電管2から発せられる光の可視光領域の波長のうち、特定の波長帯域の光の透過率を規制する部材で生成される可視光透過規制部材20を設けている。第6の実施の形態は、HIDヘッドランプアセンブリ100FのHIDバルブ1’に金属ハロゲン化物等を封入し、赤外線波長成分の発光強度を高めるものである。以下、その方法について説明する。
【0060】
図12、図13、図16に、HIDバルブの分光特性例を示す。図12は、封入物質が添加されていない従来のHIDバルブの分光スペクトル特性を示している。また、可視光遮蔽部材5等に用いられるコールドミラー部材をフィルターaとし、可視光透過規制部材20をフィルターbとして、それらの光透過特性をそれぞれ図14,図15に示す。
【0061】
従来のHIDバルブの(近)赤外光波長領域の赤外光を暗視装置用照明として用いる場合に、赤外線波長領域に強い発光特性を有する金属ハロゲン化物をHIDバルブの封入物質として添加あるいは増量し、赤外線波長成分の発光強度を高めることによって赤外光の照明効果を高めることができる。例えば、Na(ナトリウム)等は、HIDバルブの赤外光波長域とほぼ同じ820nm付近で強力な発光スペクトル線を発光する。しかし、このような物質は複数の波長域で強い発光特性を持ち、ナトリウムの場合は、可視光波長領域の590nm付近でも強い発光特性を持つ。
【0062】
従って、HIDバルブの赤外光の発光強度の向上を図るために、HIDバルブの封入物質として例えばNa系の金属ハロゲン化物を増量した場合、図13に示すように、赤外光波長領域だけでなく可視光波長領域の発光強度も増加してしまう。HIDバルブの可視光特性が変化すると、HIDヘッドランプの特徴である太陽光に近い自然な昼白色が得られなくなり、単独のHIDヘッドランプで暗視装置用の赤外線照明と可視光照明の両立を図ることが困難となる。HIDバルブの赤外光成分のみを用いて赤外線専用照明としての使用方法も考えられるが、既存のヘッドランプ以外に新たな部品を追加する必要があり、さらに効率も悪くなるなどの問題点がある。
【0063】
そこで、Na系ハロゲン化物等の添加あるいは増量により、図13に示すような分光スペクトル特性を有する光がHIDバルブ1’から発せられる場合、図8(a)に示すような赤外光領域を照射する光は図14に示す特性を有するフィルターaを透過させ、可視光領域を照射する光は図15に示す特性を有するフィルターbを透過させる。
【0064】
図14に示すように、フィルターaは可視光領域を遮断(反射)し、赤外光波長領域のみ透過するコールドミラー部材から構成される。また、フィルターbは、図13に示すようにHIDバルブ1’の可視光が、波長帯域βにおいて従来のHIDバルブに対してαの割合で増加した場合、図15に示すように波長帯域βにおいてαの増分だけ遮断する透過率を有する透過規制部材から透過される。つまりフィルターbは、波長帯域βにおいて透過率を規制し、波長帯域β以外の可視光波長領域はそのまま透過させるとともに、赤外光波長領域は遮断するものである。
【0065】
なお、HIDバルブへ添加する封入物質により可視光波長領域での発光強度が複数の波長帯域で増加する場合は、その波長帯域の増分に応じて透過率を規制するフィルターも用い、可視光波長領域の発光特性が変化しないように複数のフィルターを透過させる。
【0066】
図16に示すように、フィルターa、bにより、図1に示す従来のHIDバルブの分光スペクトル特性に対して、可視光波長領域の発光特性には変化を与えず、すなわち可視光領域への照射性能には影響を与えずに、赤外光領域を照射する赤外光の発光強度のみを向上させることができる。
【0067】
図11に示すHIDヘッドランプアセンブリ100Fにおいて、可視光遮蔽部材5は、図14に示すフィルターaの特性を有し、放電管24から発せられた光のうち赤外光のみを透過させる。透過規制部材20は、図15に示すフィルターbの特性を有し、放電管4から発せられる光のうち赤外光を遮断するとともに、可視光波長領域のうち特定の波長帯域、ここでは波長帯域βの透過率を規制する。なお、透過規制部材20は上・下部リフレクタ6,7との配置関係によって生成される、可視光領域を照射するすれ違いビームの光軸上に配置される。なお、可視光領域を照射する光は赤外光成分を含んでいても問題はないので、透過規制部材20は、赤外光を遮断するものでなくてもよい。
【0068】
つぎに、第6の実施の形態による車両用前照灯装置の機能を説明する。
赤外光IrL1,IrL2は、光源4から発せられる光のうち、可視光遮蔽部材5を透過した可視光よりも遠方の赤外光領域を照射する。光VL3,VL4は、光源4から発せられた光のうち、透過規制部材20によって特定の可視光波長帯域の透過率が規制された可視光である。可視光VL3,VL4は、HIDバルブ1’の封入物質による可視光の特定波長帯域の増加分を制限したのち、上部リフレクタ6で反射してカットオフライン下部の可視光領域を照射する。
【0069】
以上説明したように、第6の実施の形態による車両用前照灯装置は、HIDバルブにNa系の金属ハロゲン化物を添加、増量封入することにより、赤外光領域を照射する赤外光の発光強度を向上させた。HIDバルブへの封入物質によって可視光領域を照射する可視光特性が変化することを防止するために、可視光の光軸上に透過規制部材を設けた。透過規制部材によって可視光の特定の波長帯域の透過率を規制するので、可視光領域を照射する可視光特性は変化することがなく、封入物質を添加、増量して赤外光の発光強度が向上したHIDバルブを、暗視用の照明として用いるとともに、可視光照明としても効率的に用いるとができる。
【0070】
《第7の実施の形態》
図17は、本発明の第7の実施の形態による車両用前照灯装置の構成を示す図である。図17に示すように、第7の実施の形態によるHIDヘッドランプアセンブリ100Gは、HIDバルブ1’、可視光遮蔽部材5A、透過規制部材20A、リフレクタ30,投影レンズ40とから構成される。
【0071】
HIDバルブ1’は、上述した第6の実施の形態と同様に、赤外光の発光特性を向上させるために、例えばNa系の金属ハロゲン化物を封入物質として添加あるいは増量している。さらに、第6の実施の形態と同様に、可視光遮蔽部材5Aは可視光波長領域を遮断し、赤外光波長領域のみを透過するコールドミラー部材から構成され、透過規制部材20Aは可視光波長領域の特定の波長帯域の透過率を規制する部材から構成される。
【0072】
HIDヘッドランプアセンブリ100Gは、HIDバルブ1’の光源を投影レンズ40と一体化して形成された凸レンズ(不図示)の焦点位置に配置し、平行光束を発生させる、いわゆるプロジェクター方式のヘッドランプアセンブリであり、HIDバルブ1’の放電管から発せられた光は、リフレクタ30によって反射された光も含めて投影レンズ40を通過して照射される。HIDバルブ1’の放電管から発せられる光のうち、可視光遮蔽部材5Aによって可視光を遮蔽された赤外光は可視光領域よりも遠方の赤外光領域を照射する。一方、HIDバルブ1’の放電管から発せられる光のうち、透過規制部材20Aによって可視光波長領域の特定の波長帯域の透過率を規制された光は、可視光領域を照射する。なお、透過規制部材20Aによって透過率を規制する可視光波長領域の波長帯域は、赤外光の発光強度を向上させるためにHIDバルブに封入した物質によってその発光特性が変化した波長帯域である。透過規制部材20Aによって封入物質による可視光の発光強度の増加分を規制し、従来の可視光特性に戻すことができる。
【0073】
なお、可視光遮蔽部材5Aと透過規制部材20Aは、例えば図17に示すように一体化して形成され、可視光遮蔽部材5Aはリフレクタ30と投影レンズ40との配置関係によって赤外光領域を照射する光の光軸上に配置され、透過規制部材20Aはリフレクタ30と投影レンズ40との配置関係によって可視光領域を照射する光の光軸上に配置される。
【0074】
以上述べたように、第7の実施の形態による車両用前照灯装置は、プロジェクター方式のHIDヘッドランプアセンブリのHIDバルブに赤外光波長領域の発光強度を向上させる封入物質を添加した。カットオフラインよりも上部の赤外光領域を照射する光の光軸上には、可視光を遮断し、赤外光を透過するコールドミラー部材を配置し、カットオフラインよりも下部の可視光領域を照射する光の光軸上には可視光波長領域の特定波長帯域の透過率を制限する部材を配置した。これにより、赤外光領域の発光強度が増加し効率的な暗視を行うことができるとともに、可視光領域を照射する可視光特性は変化せず、良好な視認性を確保することができる。
【0075】
なお、上述した実施の形態においては、高輝度放電ヘッドランプアセンブリをすれ違いビーム用として説明したが、本発明の車両用前照灯装置はこれに限定されるものではなく、より遠方を照射するハイビーム用の高輝度放電ヘッドランプアセンブリとして用いることもできる。つまり、本発明による車両用前照灯装置は、可視光領域の視認性を向上し、さらに遠方、あるいは対向車両等へのグレア防止のために可視光を照射できない領域に赤外光を効率的に照射して暗視を行う全ての装置に適用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における車両用前照灯装置による暗視システムの基本構成図。
【図2】(a)は、第1の実施の形態によるHIDヘッドランプアセンブリの構成図、(b)は、図2(a)の放電管の左側面図、(c)は、放電管の断面図、(d)は、放電管の右側面図。
【図3】 HIDランプ光源の分光特性を示す図。
【図4】 第2の実施の形態によるHIDヘッドランプアセンブリの構成図。
【図5】 第3の実施の形態によるHIDヘッドランプアセンブリの構成図。
【図6】 第4の実施の形態によるHIDヘッドランプアセンブリの構成図。
【図7】 第4の実施の形態における被写体視認システムの基本構成図。
【図8】(a)は、赤外光と可視光の投光イメージを示す図、(b)は、赤外光照射領域と可視光照射領域を示す図。
【図9】 第5の実施の形態によるHIDヘッドランプアセンブリの構成図。
【図10】 第5の実施の形態による赤外光と可視光の投光イメージを示す図。
【図11】 第6の実施の形態によるHIDヘッドランプアセンブリの構成図。
【図12】 HIDランプ光源の分光特性例を示す図。
【図13】 HIDランプ光源の分光特性例を示す図。
【図14】 フィルターaの光透過特性を示す図。
【図15】 フィルターbの光透過特性を示す図。
【図16】 第6の実施の形態によるHIDランプ光源の分光特性を示す図。
【図17】 第7の実施の形態によるHIDヘッドランプアセンブリの構成図。
【符号の説明】
1,1’:HIDバルブ
2:放電管
3:アーク放電外被
4:光源の焦点位置
5,5A:コールドミラー部材
6:上部リフレクタ
7:下部リフレクタ
8:アウターレンズ
9、10:コールドフィルタ部材
11,11’:可動式リフレクタ
12:シェード
15,15’:可動式遮光板
20A:透過規制部材
30:リフレクタ
40:投影レンズ

Claims (6)

  1. 高輝度放電ランプ光源と、
    前記光源から発せられる光のうち、可視光波長成分を遮光し、赤外光波長成分を透過する部材から構成され、可視光の照射領域を設定するように前記光源の近傍に配置される可視光遮蔽部材と、
    前記光源から発せられる光を遮光して車両前方を直接照射することを防ぐとともに、その一部が、前記可視光遮蔽部材とともに可視光の照射領域を設定するように構成される遮光カバー部材と、
    前記光源から発せられる光の反射による照射領域を可変とするリフレクタとを備え、
    前記リフレクタは、前記光源から発せられ前記可視光遮蔽部材を透過した赤外光の反射による照射領域を可変とする可動部を含み、前記可動部は、上下・左右方向に可動に構成され、前記可動部で反射される赤外光の光軸を調整可能であり、
    赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する対向車両を検出する検出装置をさらに有し、
    前記リフレクタは、対向車両が赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する場合に、前記可動部で反射される赤外光の光軸を対向車方向から離脱するように前記可動部を調整することを特徴とする車両用前照灯装置。
  2. 高輝度放電ランプ光源と、
    前記光源から発せられる光のうち可視光波長成分を遮光し、赤外光波長成分を透過する部材から構成され、可視光の照射領域を設定するように前記光源の近傍に配置される可視光遮蔽部材と、
    前記光源から発せられる光を遮光して車両前方を直接照射することを防ぐとともに、その一部が、前記可視光遮蔽部材とともに可視光の照射領域を設定するように構成される遮光カバー部材と、
    前記光源から発せられる光のうち、可視光を含む光を所定の照射領域に反射し、前記可視光遮蔽部材を透過した赤外光を、所定の照射領域に照射された可視光を含む光よりも遠方に反射するリフレクタとを備え、
    前記光源から発せられる可視光および赤外光を含む光を遮光する可動式の遮光部材(以下、可動遮光部材)と、
    赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する対向車両を検出する検出装置をさらに有し、
    前記可動遮光部材は、対向車両が赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する場合に、前記可視光遮蔽部材を透過する赤外光の一部を遮光し、対向車方向を照射する赤外光領域を制限することを特徴とする車両用前照灯装置。
  3. 高輝度放電ランプ光源と、
    前記光源から発せられる光のうち可視光波長成分を遮光し、赤外光波長成分を透過する部材から構成され、可視光の照射領域を設定するように前記光源の近傍に配置される可視光遮蔽部材と、
    前記光源から発せられる光を遮光して車両前方を直接照射することを防ぐとともに、その一部が、前記可視光遮蔽部材とともに可視光の照射領域を設定するように構成される遮光カバー部材と、
    前記光源から発せられる光の反射による照射領域を可変とするリフレクタとを備え、
    前記光源から発せられる可視光および赤外光を含む光を遮光する可動式の遮光部材(以下、可動遮光部材)と、
    赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する対向車両を検出する検出装置をさらに有し、
    前記可動遮光部材は、対向車両が赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する場合 に、前記可視光遮蔽部材を透過する赤外光の一部を遮光し、対向車方向を照射する赤外光領域を制限することを特徴とする車両用前照灯装置。
  4. 高輝度放電ランプ光源と、前記光源から発せられる光のうち可視光波長成分を遮光し、赤外光波長成分を透過する部材から構成され、可視光の照射領域を設定するように前記光源の近傍に配置される可視光遮蔽部材と、前記光源から発せられる光を遮光して車両前方を直接照射することを防ぐとともに、その一部が、前記可視光遮蔽部材とともに可視光の照射領域を設定するように構成される遮光カバー部材と、前記光源から発せられる光の反射による照射領域を可変とするリフレクタとを備え、前記リフレクタは、前記光源から発せられ前記可視光遮蔽部材を透過した赤外光の反射による照射領域を可変とする可動部を含み、前記可動部は、上下・左右方向に可動に構成され、前記可動部で反射される赤外光の光軸を調整可能である車両用前照灯装置と、
    赤外光成分に感度を持つ撮像装置と、
    前記撮像装置によって撮像された画像を表示する表示装置と、
    赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する対向車両を検出する検出装置と、
    前記検出装置によって暗視装置を有する対向車両が検出されると、前記可動部で反射される赤外光の光軸を対向車方向から離脱するように前記可動部を調整するリフレクタ制御装置とを備えることを特徴とする暗視装置。
  5. 高輝度放電ランプ光源と、前記光源から発せられる光のうち、可視光波長成分を遮光し、赤外光波長成分を透過する部材から構成され、可視光の照射領域を設定するように前記光源の近傍に配置される可視光遮蔽部材と、前記光源から発せられる光を遮光して車両前方を直接照射することを防ぐとともに、その一部が、前記可視光遮蔽部材とともに可視光の照射領域を設定するように構成される遮光カバー部材と、前記光源から発せられる光のうち、可視光を含む光を所定の照射領域に反射し、前記可視光遮蔽部材を透過した赤外光を、所定の照射領域に照射された可視光を含む光よりも遠方に反射するリフレクタとを備える車両用前照灯装置と、
    赤外光成分に感度を持つ撮像装置と、
    前記撮像装置によって撮像された画像を表示する表示装置と、
    赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する対向車両を検出する検出装置と、
    前記光源から発せられる可視光および赤外光を含む光を遮光する可動式の遮光部材(以下、可動遮光部材)と、
    前記検出装置によって暗視装置を有する対向車両が検出されると、前記可視光遮蔽部材を透過する赤外光の一部を遮光し、対向車方向を照射する赤外光領域を制限するように前記可動遮光部材を駆動する駆動装置とを備えることを特徴とする暗視装置。
  6. 高輝度放電ランプ光源と、前記光源から発せられる光のうち可視光波長成分を遮光し、赤外光波長成分を透過する部材から構成され、可視光の照射領域を設定するように前記光源の近傍に配置される可視光遮蔽部材と、前記光源から発せられる光を遮光して車両前方を直接照射することを防ぐとともに、その一部が、前記可視光遮蔽部材とともに可視光の照射領域を設定するように構成される遮光カバー部材と、前記光源から発せられる光の反射による照射領域を可変とするリフレクタとを備える車両用前照灯装置と、
    赤外光成分に感度を持つ撮像装置と、
    前記撮像装置によって撮像された画像を表示する表示装置と、
    赤外光照明によって暗視を行う暗視装置を有する対向車両を検出する検出装置と、
    前記光源から発せられる可視光および赤外光を含む光を遮光する可動式の遮光部材(以下、可動遮光部材)と、
    前記検出装置によって暗視装置を有する対向車両が検出されると、前記可視光遮蔽部材を透過する赤外光の一部を遮光し、対向車方向を照射する赤外光領域を制限するように前記可動遮光部材を駆動する駆動装置とを備えることを特徴とする暗視装置。
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