JP4175196B2 - 車両用撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両用撮像装置に関するものである。特に、この発明は、部品点数を増加させることなく、撮像手段による夜間の撮像の視認性を向上させることのできる車両用撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両の運転席からの死角部分の視認を補うものとして、車両用撮像装置がある。この車両用撮像装置は、当該車両用撮像装置に設けられた撮像手段で前記死角部分を撮像し、当該撮像手段に接続され、運転席内に設けられたモニターに映し出された映像を視認することによって、死角を補っている。例えば、運転席が進行方向に向かって右側にある車両では、左側前輪付近が死角となるので、左側車両用アウトサイドミラーの前部に前記撮像手段を設け、前記の部分を撮像することにより、死角を補っているものもある。
【0003】
ところが、夜間など周囲が暗い状況では前記撮像手段による撮像も光量不足となり、十分な視認を得られなくなる。この場合に、視認を得るために死角部分に、通常の可視光を照射する灯具で照射すると、周囲に眩光を与え、歩行者や他の車両等の迷惑になる虞がある。そこで、そのような場合には、赤外線を照射する灯具により死角部分に赤外線を照射し、赤外領域の感度を有する撮像手段により前記死角部分を撮像することにより、可視光による周囲への眩光を回避しつつ、死角部分の視認性を確保していた(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−264725号公報(段落番号「0014」〜「0027」、図1−3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、スペース的に余裕のない車両では、赤外線を照射する灯具を新たに追加することは困難な場合があり、また、このような灯具を新たに追加することは、コストの上昇にもつながる。
【0006】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、部品点数を大幅に増加させることなく、周囲が暗い状況でも撮像手段による視認性を確保できる車両用撮像装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、発明は、赤外領域の感度を有する撮像手段と、照射光に赤外線を含み、且つ、前記撮像手段の撮像範囲の一部若しくは全部を照射範囲に含む既存の車両用灯具と、前記撮像範囲方向の前記車両用灯具からの照射光の可視光をカットする可視光カット手段と、を具備することを特徴とする。
【0008】
即ち、発明は、赤外線を照射光に含む既存の車両用灯具の照射光のうち、撮像手段の撮像範囲方向に照射される可視光を可視光カット手段によってカットすることにより、前記撮像範囲に赤外線を照射できる。前記撮像手段は赤外領域の感度を有しているので、赤外線が照射された前記撮像範囲を認識できる。この結果、周囲が暗い状況においても、赤外線で撮像範囲を照射することにより、撮像範囲の状況を視認できる。また、撮像範囲に対して赤外線を既存の車両用灯具によって照射しているので、赤外線を照射するための専用の灯具を別途設ける必要が無くなり、赤外線を照射するための部品点数の増加を抑えることができる。この結果、コストの上昇を抑えることができる。
【0009】
また、発明は、前記撮像手段は車両用アウトサイドミラーに設けられており、前記撮像範囲には、前記車両用撮像装置を装備する車両の少なくとの1つの前輪、及び/または前記前輪の周辺部分が含まれており、前記既存の車両用灯具からの前記撮像範囲方向への照射光の照射は、当該既存の車両用灯具に設けられたクリアランスランプによって照射しており、前記可視光カット手段は、前記クリアランスランプに設けられており、且つ、当該クリアランスランプの照射範囲のうち、クリアランスランプとして可視光の照射が不要の部分の可視光をカットする、ことを特徴とする。
【0010】
即ち、発明は、当該車両用撮像手段を装備する車両の死角部分である、前輪付近を前記撮像手段により撮像している。また、この部分には、既存の車両用灯具が有するクリアランスランプに設けられた前記可視光カット手段によって可視光がカットされた、当該クリアランスランプからの照射光が照射される。これにより、赤外線が当該部分に照射され、この部分を前記撮像手段によって撮像して視認する。また、死角部分である前輪近傍を撮像する場合には、車体から離れた部分から撮像した方が前記の部分の状況を明確に視認することができるが、撮像手段を車両用アウトサイドミラーに設けて、その部分から撮像することにより、車体から離れた部分から撮像できる。この結果、夜間など周囲が暗い状況においても、死角部分である前輪付近の状況を明確に視認できるので、車両用運転時の安全性が向上する。また、赤外線を透過する灯具を新たに装備する必要がなく、赤外線を照射するために追加する部品が可視光カット手段のみなので、部品点数の上昇を抑えることができ、新たな機能の追加によるコストの上昇を抑えることができる。
【0011】
また、発明は、前記可視光カット手段は、可視領域の波長の電磁波をカットする赤外透過フィルターである、ことを特徴とする。
【0012】
即ち、発明は、例えば、光源としてハロゲンランプを使用したクリアランスランプに、可視領域の波長の電磁波、つまり、約380nm〜約780nmの波長の電磁波をカットする赤外透過フィルターを設け、照射光をこの赤外透過フィルターを透過させることにより、当該クリアランスランプから赤外線を照射することができる。この結果、新たに赤外線と照射する専用の灯具を設ける必要がなく、前記撮像範囲に容易に赤外線を照射することができるので、コストの上昇を抑えることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。
【0014】
以下の説明は、本発明の車両用撮像装置を車両に装着した場合の車両の前方を、当該車両用撮像装置においても前方とし、その反対側を後方として説明する。同様に、車両の上方を当該車両用撮像装置においても上方とし、その反対側を下方として説明する。さらに、車両の進行方向に対して左側を当該車両用撮像装置においても左側とし、進行方向に対して右側を当該車両用撮像装置においても右側とする。なお、以下の説明は、運転席が右側にある車両を想定して説明している。
【0015】
図1は、発明の実施の形態に係る車両用撮像装置を備える車両の左側面図である。図2は、図1の車両の正面図である。図3は、図2中の左側車両用灯具のAA断面図である。同図に示す車両用撮像装置10は、撮像手段であるCCDカメラ11と、赤外線を照射するクリアランスランプ30により構成されている。前記CCDカメラ11は、左側の車両用アウトサイドミラー2に設けられているミラー(図示省略)の反射面が面している方向の反対方向のハウジング3に設けられている。つまり、当該車両用アウトサイドミラー2のハウジング3の前側の面に設けられている。このCCDカメラ11は、レンズ部(図示省略)が、前方斜め下方、或いは当該車両の左側前輪4方向を向いている。このため、当該CCDカメラ11は左側前輪4、及び左側前輪4の接地面付近などその周辺を撮像しており、この部分が当該CCDカメラによる撮像範囲41となっている。
【0016】
当該車両用撮像装置10が装備されている車両1の前方には、既存の車両用灯具20が設けられている。この車両用灯具20は、ランプハウジング21とランプレンズ23で区画される灯室24内に、ヘッドランプ25及び前記クリアランスランプ30が設けられている。このうちクリアランスランプ30は、当該車両用灯具20において、車両1の外側方向、或いは前記ヘッドランプ25の外側方向となる部分に設けられており、光源としてハロゲンバルブ31を使用している。このハロゲンバルブ31の周囲にはリフレクタ32が設けられており、当該リフレクタ32によって前記ハロゲンバルブ31で発光した光を反射し、所定の方向を照射する。また、前記ランプレンズ23には多数のプリズム(図示省略)が形成されており、前記リフレクタ32で反射した光は当該プリズムによって屈折するので、前記リフレクタ32に加え、このプリズムによってもハロゲンバルブ31からの光は所定の方向に照射される。
【0017】
前記クリアランスランプ30は車両1の外側方向、つまり、車両1の左右に設けられているが、左右のクリアランスランプ30のうち、前記CCDカメラ11が設けられている側のクリアランスランプ30である左側のクリアランスランプ30は、通常のクリアランスランプ30での照射範囲の他に、外側下方方向、及び外側下方後方方向をも照射し、これらの部分も照射範囲に含まれる。このため、左側前輪4の接地面付近など左側前輪4周辺も照射範囲に含まれる。
【0018】
前記クリアランスランプ30での照射方向の所定の範囲には、可視光カット手段である赤外透過フィルター33が設けられている。クリアランスランプ30に設けられているこの赤外透過フィルター33は、ハロゲンバルブ31からの光のリフレクタ32での反射方向のうち、外側下方方向、及び外側下方後方方向の、前記ランプレンズ23の灯室24側の面に設けられている。このため、前記の方向に照射される光は、前記赤外透過フィルター33を透過後、当該方向に照射されることになる。つまり、左側前輪4の接地面付近など左側前輪4周辺への照射光は、前記クリアランスランプ30からの照射光のうち、赤外透過フィルター33透過後の光が照射されるので、この照射範囲は赤外線照射範囲43となる。また、リフレクタ30の照射範囲のうち、照射光が前記赤外透過フィルター33を透過しないで外部に照射する範囲は可視光照射範囲42となり、可視光を含めた照射光が外部に照射される。
【0019】
図4は、本実施の形態の車両用撮像装置10で使用されるCCDカメラ11、赤外透過フィルター33、ハロゲンバルブ31及び肉眼での視認の特性を表す図である。図4の横方向は電磁波の波長を表し、右に行くにしたがって波長が長くなっている。また、縦方向は、横方向の波長に対する相対的な感度、若しくはその波長の電磁波の相対的な量を表しており、上に行くに従って、感度が高くなっている、若しくは相対的な量が多くなっている。図4に示すように、電磁波のうち波長が約380nm〜約780nmの範囲の電磁波が、人間の肉眼で視認できる領域、可視領域52である。この可視領域52の電磁波を肉眼感度特性線55に示すような感度で肉眼が電磁波に対して感応することにより、この領域の電磁波を視認できる。この可視領域52の波長の電磁波が、いわゆる可視光と呼ばれている。
【0020】
電磁波のうち、可視領域52よりも波長が短い領域で、約200nm〜約380nmまでの範囲は紫外領域51であり、この領域の電磁波が、いわゆる紫外線と呼ばれる。また、電磁波のうち、可視領域52よりも波長が長い領域で、約780nm〜約100,000nmまでの範囲は赤外領域53であり、この領域の電磁波が、いわゆる赤外線と呼ばれる。これらの紫外線及び赤外線は、可視領域52の範囲外の電磁波なので、直接肉眼で視認することはできない。
【0021】
本実施の形態で使用される前記CCDカメラ11は、CCDカメラ感度特性線56に示すように、可視領域52の赤外領域53側の境付近、つまり780nmよりも若干波長の短い電磁波による感度が一番高くなっている。一番感度が高い部分よりも波長が短くなる、或いは長くなるにしたがって、概ね感度が低くなっている。このように、前記CCDカメラ11は、780nmの波長よりも波長が長くなるにしたがって感度が低くなりつつ、赤外領域53の感度を有している。
【0022】
本実施の形態で使用される前記赤外透過フィルター33は、赤外透過フィルター透過特性線57に示すように、可視領域52の大部分の電磁波を透過せずに、当該赤外透過フィルター33によりカットする。当該赤外透過フィルター33による電磁波の透過は、可視領域52の赤外領域53側付近の波長の電磁波から若干透過し始め、可視領域52と赤外領域53との境よりも若干長い波長、つまり、約780nmよりも若干長い波長よりも長い波長の電磁波を透過する。これにより、当該赤外透過フィルター33は、大部分の赤外線を透過する。なお、前記の若干透過する可視領域52の透過光は、微量の赤色光であるため、他の車両や歩行者等に眩光を与えることはない。
【0023】
前記ハロゲンバルブ31は、ハロゲンバルブ照射特性線58に示すように、当該ハロゲンバルブ31が照射する照射光中、約780nmよりも若干長い波長の電磁波がもっとも多い。この波長の電磁波の量をピークとして、波長が長くなるにしたがって、或いは短くなるにしたがって、照射光中の電磁波の量が減少していく。このため、ハロゲンバルブ31は、発光した際には、多量の赤外線を照射している。
【0024】
この実施の形態に係る車両用撮像装置10は以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。当該車両用撮像装置10のCCDカメラ11は、当該車両用撮像装置10を装備する車両1の運転席に設けられた液晶ディスプレー等の表示装置(図示省略)に、電気的に接続されている。これにより、前記CCDカメラ11で撮像した情報は、前記表示装置に画像情報として表示される。このCCDカメラ11は、車両用アウトサイドミラー2方向から左側前輪4、及び左側前輪4の接地面付近などの撮像範囲41を撮像しているので、斜め後方から見たその部分の情報が前記表示装置に表示される。このCCDカメラ11は、昼間など周囲が明るい場合には外部の可視光に反応し、可視光によって撮像した情報を前記表示装置に表示する。
【0025】
通常、車両1の運転手は、夜間など周囲が暗い場合には、自己の視界を確保するため、或いは自己の車両1を他の車両1の運転手や歩行者などに認識させるために、車両用灯具20を点灯する。車両用灯具20には前記のように、ヘッドランプ25及びクリアランスランプ30が備えられているが、それらの灯具の点灯/消灯は、当該車両用灯具20と電気的に接続され、且つ、運転席に設けられたランプスイッチ(図示省略)によって切り替えられる。各灯具の点灯時期は、夕刻や悪天候時など薄暗い状態の場合には、周囲に自己の車両30を認識させるために、まずクリアランスランプ30を点灯する。
【0026】
さらに周囲が暗くなった場合には、自己の視界を確保するために、ヘッドランプ21を点灯する。ヘッドランプ25が点灯する場合には、前記クリアランスランプ30も点灯し続ける。これにより、周囲が暗くなり始めた場合には、運転手によるランプスイッチの操作により、前記クリアランスランプ30は点灯し続ける。このクリアランスランプ30からの照射光のうち、クリアランスランプ30の通常の照射方向である可視光照射範囲42への光は、そのまま外部に照射されるが、赤外透過フィルター33が設けられている部分、即ち、外側下方方向及び外側下方後方方向へ照射される光は、前記赤外透過フィルターにより可視光の大部分がカットされ、赤外線のみが赤外線照射範囲43である前記の方向に照射される。
【0027】
一方、前記のように周囲が暗い状況では前記CCDカメラ11で感じ取る可視光の光量が少なく、可視光によるCCDカメラ11での撮像が困難となる。しかし、当該CCDカメラ11の撮像範囲41である左側前輪4の接地面付近など左側前輪4周辺は、前記クリアランスランプ30の照射範囲であり、且つ、この範囲は前記赤外透過フィルター33により、照射光がほぼ赤外線のみとなって照射される赤外線照射範囲43である。また、周囲が暗い状況では、前記のようにクリアランスランプ30は点灯されるので、これにより、周囲が暗くなると、前記赤外線照射範囲43に赤外線が照射される。前記CCDカメラ11は赤外領域53の感度を有しているので、前記撮像範囲41に照射され、撮像範囲41の左側前輪4周辺に反射した赤外線に感応し、その情報を前記表示装置に伝える。この表示装置では、撮像範囲41に赤外線が照射され、前記CCDカメラ11でその撮像範囲41を撮像することによって得られた画像情報を、可視光によって当該表示装置で表示する。この表示装置に表示された画像情報を視認することにより、当該車両用撮像装置10を介して前記撮像範囲41を視認できる。
【0028】
以上の車両用撮像装置10は、車両1の右側に設けられた運転席からは直視できず、死角となっている前記撮像範囲41を、車両用撮像装置10で撮像して前記表示装置で表示することにより、間接的に前記撮像範囲41を視認できる。この結果、前記の死角が解消されるので、車両1の運転時の安全性が向上する。また、CCDカメラ11を車両用アウトサイドミラー2に設けたことにより、前記左側前輪4付近の真後ろなど車輪が見難い方向からではなく、斜め後方から視認できるので、死角部分である左側前輪4付近の状況を明確に把握することができる。この結果、車両運転時の安全性がさらに向上する。
【0029】
また、CCDカメラ11は赤外領域53の感度を有しており、夜間など周囲が暗い場合には、赤外透過フィルター33を透過したクリアランスランプ30からの赤外線がCCDカメラ11による撮像範囲41を照射するので、暗い状況でも車両用撮像装置10を介して撮像範囲41を視認できる。この結果、周囲が暗くなっても、前記撮像範囲41の視認性を確保できる。
【0030】
また、クリアランスランプ30に設けられた赤外透過フィルター33を透過して赤外線のみを照射する赤外線照射範囲43は、通常のクリアランスランプ30からの可視光の照射範囲以外の範囲である。通常のクリアランスランプ30の照射範囲には可視光を照射し、クリアランスランプ30の照射範囲外の部分には照射光を赤外線として照射しているため、クリアランスランプ30の本来の機能としては、何の問題も無い。従って、クリアランスランプ30は本来の機能を果たしつつ、赤外線照射範囲43に赤外線を照射していることになる。この結果、クリアランスランプ30の照射光を有効利用していることになり、前記撮像範囲41に赤外線を照射する場合において、クリアランスランプ30と赤外線照射専用の灯具とを別々に設けた場合と比較して、消費電力を抑えることができる。
【0031】
また、赤外領域53の感度を有するCCDカメラ11の撮像範囲41に対して赤外線を照射する手段として、クリアランスランプ30から赤外線を照射している。その方法は、クリアランスランプ30の照射範囲に前記撮像範囲41を含め、撮像範囲41方向への照射はクリアランスランプ30に設けた赤外透過フィルター33を透過させることにより可視光をカットして、ほぼ赤外線のみの照射光を外部に照射している。この結果、撮像手段41に赤外線を照射する灯具を新たに設ける必要が無いので、赤外線を照射させるための部品点数の増加を抑えることができ、構造が簡略化される。また、部品点数が増加しないため、組立ても容易になるので、コストの上昇を抑えることもできる。さらに、赤外線を照射する灯具を新たに設けるスペースがない車両でも、容易に撮像範囲41に対して赤外線を照射する構造を設けることができる。
【0032】
また、前記CCDカメラ11は、日中などは可視光により撮像できるため、撮像範囲41に赤外線を照射する必要があるのは、夜間など周囲が暗い状況の場合である。一方、前記赤外透過フィルター33はクリアランスランプ30に設けられており、当該クリアランスランプ30は、周囲が暗くなった際に運転手がランプスイッチを操作することにより点灯する。これにより、赤外線照射範囲43に赤外線が照射され、赤外線照射範囲43と範囲が重なる前記撮像範囲41にも赤外線が照射される。これらにより、周囲が暗くなった場合には、運転手がクリアランスランプ30を点灯させるので、その点灯に伴い、運転手が意識しなくてもCCDカメラ11の撮像範囲41に赤外線が照射される。この結果、独立した赤外線照射用のスイッチを設ける必要がないため、構造が簡略化される。また、夜間などクリアランスランプ30を点灯させる状況においては、前記撮像範囲41には常に赤外線が照射されているため、急に前記撮像範囲41を確認する必要がある場合でも、いつでも車両用撮像装置10を介して視認可能なので、車両運転時の安全性が向上する。
【0033】
なお、実施の形態では、クリアランスランプ30の光源としてハロゲンバルブ31を説明したが、クリアランスランプ30の光源は白熱電球など、一定量の可視光と赤外線を照射する光源であれば、どのようなものでもよい。可視光と赤外線とを照射する光源を用いることにより、クリアランスランプ30が本来の照射範囲である可視光照射範囲42に可視光を照射すると同時に、赤外線照射範囲43に赤外線を照射することができるので、赤外線照射専用の灯具が不要になり、コストの上昇を抑えるなどの効果を得ることができる。
【0034】
また、CCDカメラ11の車両用アウトサイドミラー2への取り付けは、固定式ではなく、可動式にして運転席から遠隔操作で当該CCDカメラ11の向きを変え、撮像範囲41を任意で変化させることができる構造としてもよい。この場合は、撮像範囲41が変化する範囲のほぼ全ての範囲に、クリアランスランプ30から赤外線が照射できるようにするとよい。この結果、運転席から死角になっている部分の状態がより詳細に分かり、車両運転時の安全性がさらに向上する。
【0035】
また、実施の形態では、車両1の進行方向に対して運転席が右側にある車両1に装備する車両用撮像装置10の説明をしたが、当該車両用撮像装置10は、運転席が左側にある車両1に装備してもよい。この場合は、CCDカメラ11は右側の車両用アウトサイドミラー2に設け、赤外線透過フィルター33は右側のクリアランスランプ30に設ける。この結果、左側に運転席がある車両1の死角である右側前輪付近を、当該車両用撮像装置10を介して視認でき、さらに、夜間も赤外線透過フィルター33が設けられたクリアランスランプ30からの赤外線により右側前輪付近の状況を視認できるので、車両運転時の安全性が向上する。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかる車両用撮像装置では、赤外領域の感度を有する撮像手段の撮像範囲に、可視光カット手段を設けた車両用灯具で赤外線を照射する。この結果、夜間でも死角部分の視認性を確保できる。さらに、赤外線を照射するための専用の灯具を必要としないので、赤外線を照射するための部品点数の増加を抑えることができ、コストの上昇を抑えることができる。
【0037】
また、この発明にかかる車両用撮像装置では、車両の運転席からの死角部分である前輪付近を前記撮像手段により撮像している。また、既存の車両用灯具が有するクリアランスランプに設けられた可視光カット手段に、当該クリアランスランプからの照射光のうち、前記撮像範囲方向の照射光を透過させることによって、前記撮像範囲方向に赤外線を照射している。この結果、夜間でも、死角部分である前輪付近を車両用撮像装置を介して間接的に視認できるので、車両運転時の安全性が向上する。さらに、前記撮像手段を車両用アウトサイドミラーに設け、その部分から前記の前輪付近を撮像している。この結果、前輪付近を明確に視認できるので、死角部分の状況が分かり易くなり、車両運転時の安全性がさらに向上する。また、前記のように赤外線を照射する場合でも、新たに赤外線照射専用の灯具を設ける必要がないので、コストの上昇を抑えることができる。さらに、クリアランスランプの照射光を赤外線にする範囲は、クリアランスランプとして照射不要の部分の照射光を赤外線にして照射しているので、赤外線を照射する際の消費電力の上昇を抑えることができる。
【0038】
また、この発明にかかる車両用撮像装置では、クリアランスランプに可視領域の波長の電磁波をカットする赤外透過フィルターを設けることにより、当該クリアランスランプから赤外線を照射することができる。この結果、新たに赤外線と照射する専用の灯具を設ける必要がなく、前記撮像範囲に容易に赤外線を照射することができるので、コストの上昇を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る車両用撮像装置を備える車両の左側面図である。
【図2】図1の車両の正面図である。
【図3】図2中の左側車両用灯具のAA断面図である。
【図4】図1中の車両用撮像装置で使用されるCCDカメラ、赤外透過フィルター、ハロゲンバルブの特性及び肉眼での視認の特性を表す図である。
【符号の説明】
1 車両
2 車両用アウトサイドミラー
4 左側前輪
10 車両用撮像装置
11 CCDカメラ
20 車両用灯具
30 クリアランスランプ
31 ハロゲンバルブ
33 赤外透過フィルター
41 撮像範囲
42 可視光照射範囲
43 赤外線照射範囲
51 紫外領域
52 可視領域
53 赤外領域
55 肉眼感度特性線
56 CCDカメラ感度特性線
57 赤外透過フィルター透過特性線
58 ハロゲンバルブ照射特性線

Claims (2)

  1. 車両用アウトサイドミラーに設けられており、且つ、赤外領域の感度を有すると共に撮像範囲に前記車両用アウトサイドミラーが設けられる車両の少なくとも1つの前輪、及び/または前記前輪の周辺部分が含まれる撮像手段と、
    照射光に赤外線を含み、且つ、前記車両に設けられた状態における外側下方方向及び外側下方後方方向を照射範囲に含むことにより前記撮像範囲の一部若しくは全部を前記照射範囲に含むクリアランスランプと、
    前記クリアランスランプに設けられると共に、前記クリアランスランプの照射方向のうち、前記クリアランスランプが前記車両に設けられた状態における外側下方方向、及び外側下方後方方向に設けられることにより前記撮像範囲方向の前記クリアランスランプからの照射光の可視光をカットする可視光カット手段と、
    を具備することを特徴とする車両用撮像装置。
  2. 前記可視光カット手段は、可視領域の波長の電磁波をカットする赤外透過フィルターである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用撮像装置。
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