JP4033008B2 - 車両用暗視装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤外光による暗視画像により、運転者の夜間視認性を補助する車両用暗視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
赤外光を車両前方に照射して、その反射光をカメラで撮影する車両用暗視装置が知られている。この車両用暗視装置では、同一の車両用暗視装置を搭載する対向車から照射される赤外光に対し、カメラがハレーションを起こしてしまう問題がある。この点を解決するため、一般の近赤外線ランプを光源とし、自車と対向車の照射赤外光の偏光軸を変えるものがある。この車両用暗視装置では、近赤外線ランプの前方の光軸上に偏光子を配設し、その偏光子の前方の光軸に第1偏光装置を配設する。この偏光子と第1偏光装置により、照射する赤外光の偏光軸を調節する。また、カメラの前方の光軸上に検光子を配設し、その検光子の前方の光軸上に第2偏光装置を配設する。そして、この検光子と第2偏光装置により、カメラに入力する赤外光のうち照射した赤外光と異なる偏光軸を持つ赤外光は遮断することで、ハレーションを防止する(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−313850号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この車両用暗視装置では、照射する赤外光の偏光軸とカメラに入力する赤外光の偏光軸が一致するよう調整する必要がある。この偏光軸の調整は、第1偏光装置と第2偏光装置のコイルに流す電流の向きや強さによる、ファラデー効果を利用した制御や、偏光子と検光子の回転角度を制御することによって行う。そのため、それぞれの制御において精密な制御を行う必要がある。
【0005】
本発明は、このように精密な制御が必要とされる方法を用いることなく、対向車からの赤外光の照射によるカメラのハレーションを防ぐ車両用暗視装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による車両用暗視装置は、赤外光を発する光源と、光源から発せられた赤外光を車両前方に照射する赤外光照射手段と、赤外光照射手段からの照射光が物標で反射して生じる反射光を撮影する撮影手段と、撮影手段によって得られた撮影画像を運転者に提示する表示手段と、互いに重ならない波長帯域をそれぞれ通過帯域とする複数の照射用赤外線バンドパスフィルタと、互いに重ならない波長帯域をそれぞれ通過帯域とする複数の撮影用赤外線バンドパスフィルタと、複数の照射用赤外線バンドパスフィルタのいずれかを選択することにより、赤外光照射手段から照射する赤外光の波長帯域を選択する照射帯域選択手段と、複数の撮影用赤外線バンドパスフィルタのいずれかを選択することにより、撮影手段により撮影する反射光の波長帯域を選択する撮影帯域選択手段と、照射帯域選択手段および撮影帯域選択手段のそれぞれが互いに同一の波長帯域の赤外線バンドパスフィルタを選択するように、照射帯域選択手段および撮影帯域選択手段を制御する制御手段とを備える。
【0007】
【発明の効果】
本発明によれば、互いに重ならない波長帯域をそれぞれ通過帯域とする複数の照射用赤外線バンドパスフィルタのいずれかを選択することにより、照射する赤外光の波長帯域を選択し、互いに重ならない波長帯域をそれぞれ通過帯域とする複数の撮影用赤外線バンドパスフィルタのいずれかを選択することにより、撮影する反射光の波長帯域を選択することとした。さらに、照射用赤外線バンドパスフィルタと撮影用赤外線バンドパスフィルタは、互いに同一の波長帯域のものが選択されるようにし、また対向車とは異なる波長帯域を選択することとした。これにより、精密な制御をすることなく、対向車からの赤外光の照射によるカメラのハレーションを防ぐことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
――第1の実施の形態――
図1に、本発明による車両用暗視装置の第1の実施の形態を示す。この車両用暗視装置(以下、暗視装置という)1は、赤外光を照射して車両前方を撮影し運転者に暗視画像を提供するとともに、複数の赤外線バンドパスフィルタにより照射および撮影する赤外光の波長帯域を選択するものである。暗視装置1は、照射部2、撮影部3、コントローラ9、およびフィルタ選択スイッチ94により構成される。また、照射部2は、ランプ光源4、および選択式赤外線バンドパスフィルタ(以下、選択式フィルタという)5により構成され、撮影部3は、選択式フィルタ6、赤外線カメラ7、および表示モニタ8により構成される。
【0009】
ランプ光源4は、赤外光を発する光源である。ランプ光源4より発せられた赤外光は、照射部2から、暗視装置1を搭載した車両の前方(図の左側方向)へ照射される。ランプ光源4には、たとえば、ハロゲン電球やLED電球、高輝度放電(HID)電球など各種の電球が用いられ、これらの電球は可視光成分と近赤外光成分の両方を出力する。または、これらの電球を近赤外光のみを出力するものとしてもよい。
【0010】
選択式フィルタ5は、ランプ光源4から出力される赤外光のうち、所望の波長帯域のみを選択して通過する。波長帯域の選択は、次のように行われる。車両の乗員が、不図示の運転席付近に設置されたフィルタ選択スイッチ94を操作して所望の波長帯域を指定すると、フィルタ選択スイッチ94は、指定された波長帯域の情報をコントローラ9に出力する。コントローラ9は、フィルタ選択スイッチ94が出力する波長帯域の情報に基づいて、選択式フィルタ5を制御する。
【0011】
選択式フィルタ5は、円盤50と、円盤50にそれぞれ配設された、異なる通過帯域を有する複数のバンドパスフィルタ材50A〜50Cとを備える。コントローラ9の制御により、所望の波長帯域を通過帯域とするバンドパスフィルタ材(50A〜50Cのいずれか)がランプ光源4の前の光軸上に位置するように、円盤50を回転する。これにより、選択されたバンドパスフィルタ材に応じた波長帯域の赤外光が出射される。それ以外の波長帯域の赤外光は、選択されたバンドパスフィルタ材を通過せず、出射されない。このようにしてコントローラ9が選択式フィルタ5を制御し波長帯域を選択することにより、所望の赤外光のみが、選択式フィルタ5を通過して車両の前方へ照射される。
【0012】
図1では、選択式フィルタ5の3種類のバンドパスフィルタ材50A〜50Cのうち、バンドパスフィルタ材50Aが、ランプ光源2の前に位置している。図2(a)に、バンドパスフィルタ材50A〜50Cにおける波長と透過率との関係を模式的に示す。バンドパスフィルタ材50Aは、実線で示す波長と透過率との関係を有しており、帯域WAとして示す波長の赤外光を透過する。したがって、図1においては、波長帯域WAの赤外光(IR光LAとして示す)が照射部2より出力される。
【0013】
照射部2より出力されたIR光LAは、車両前方に存在する物標100で反射され、撮影部3へ入力される。撮影部3の選択式フィルタ6は、照射部2にある選択式フィルタ5と同様の構成および動作を行うものであり、コントローラ9によって、選択式フィルタ5と同様に制御される。すなわち、選択式フィルタ5が波長帯域WAを選択しているとき、選択式フィルタ6も波長帯域WAを選択している。したがって、選択式フィルタ6へ入力されたIR光LAは、選択式フィルタ6を通過して赤外線カメラ7へ入力される。
【0014】
赤外線カメラ7は、赤外領域に感度を持つCCDカメラ等によって構成され、入力された赤外光を画像として撮影して表示モニタ8へ出力する。表示モニタ8は、赤外線カメラ7により撮影された画像を車両の運転者に提示する装置であり、車両の図示しない運転席付近に設けられる。表示モニタ8には、たとえば、ヘッドアップディスプレイなどが用いられる。物標100に反射されたIR光LAを入力した赤外線カメラ7は、物標100を画像として撮影して表示モニタ8に出力する。このとき、表示モニタ8に物標100が表示され、車両の運転者は物標100を認識できる。また、赤外線カメラ7は、入力する赤外光の強度をモニタしてコントローラ9へ出力する。
【0015】
次に、対向車から赤外光の照射を受けた場合の暗視装置1の動作について、図1により説明する。暗視装置1と同様の構成を有する暗視装置1Aが、対向車に搭載されているとする。なお、暗視装置1Aの構成のうち、撮影部と撮影部の各構成、およびフィルタ選択スイッチについては、説明に不要であるため、ここでは図示を省略する。
【0016】
暗視装置1Aは、選択式フィルタ5Aにより波長帯域WAを選択しており、IR光LAを照射部2Aより出力しているとする。このとき、暗視装置1の選択式フィルタ6も波長帯域WAを選択しているため、赤外線カメラ7には、暗視装置1Aから出力されるIR光LAが直接入力する。すると、赤外線カメラ7はハレーションを生じ、物標100を表示モニタ8に表示できなくなる。
【0017】
このとき、コントローラ9は、赤外線カメラ7がモニタしている入力赤外光の強度により、ハレーションが生じていることを検知する。このハレーションの検知は、赤外線カメラ7への入力赤外光の強度が所定値以上となることによって行う。コントローラ9は、ハレーションを検知すると、選択式フィルタ5および6を制御して、選択する波長帯域を異なる波長帯域へ変更する。これにより、選択式フィルタ5および6は、たとえば図2(b)に実線で示す透過率と波長の関係を有するバンドパスフィルタ材50Bを選択する。
【0018】
選択式フィルタ6がバンドパスフィルタ材50Bを選択すると、波長帯域WAに代えて、波長帯域WBを通過するようになる。このとき、暗視装置1Aから出力されたIR光LAは、選択式フィルタ6を通過せず、赤外線カメラ7へは入力されない。したがって、ハレーションが生じることはなくなる。一方、選択式フィルタ5がバンドパスフィルタ材50Bを選択していることより、暗視装置1の照射部2からは、波長帯域WBの赤外光が出力される。この波長帯域WBの赤外光は、物標100に反射されて、選択式フィルタ6を通過し赤外線カメラ7に入力される。このとき、物標100が表示モニタ8に表示される。このようにして、同一システムによる対向車からの赤外光照射があったときにも、ハレーションを防ぐことができる。
【0019】
上述した第1の実施の形態による車両用暗視装置によれば、次の作用効果が得られる。複数の異なる波長帯域を通過帯域とする赤外線バンドパスフィルタによって、照射および撮影する赤外光の波長帯域を、複数の波長帯域から選択する。さらに、対向車の暗視装置から同一の波長帯域の赤外光を照射されてハレーションが発生したときには、ハレーションを検知して、異なる波長帯域を選択する。その結果、撮影する暗視画像におけるハレーションの発生を防ぐことができる。
【0020】
なお、以上説明した第1の実施の形態においては、赤外線カメラがモニタする入力赤外光の強度によりコントローラ9がハレーションを検知することとしたが、表示モニタの輝度によりハレーションを検知することとしてもよい。
【0021】
――第2の実施の形態――
本発明による車両用暗視装置の第2の実施の形態について説明する。図3に示す第2の実施の形態における暗視装置90は、第1の実施の形態における暗視装置1の各構成に加えて、アンテナ91および送受信部92をさらに備える。また、撮影部3に代わる撮影部93は、赤外線カメラ7に代えて赤外線カメラ70を備えている。その他の構成は、第1の実施の形態と同じであるため、説明を省略する。
【0022】
送受信部92は、コントローラ9と接続されており、他の車両に搭載された暗視装置と、アンテナ91を介して無線による情報の送受信を行う。この情報には、たとえば、選択式フィルタ5および6が選択しているバンドパスフィルタ材の情報、すなわち暗視装置90が選択している波長帯域の情報などが含まれる。赤外線カメラ70は、コントローラ9と接続されない点と入力される赤外光の強度をモニタしない点以外は、赤外線カメラ7と同じである。
【0023】
暗視装置90と同様の構成を有する暗視装置90Aを搭載した車両が対向車として存在する場合、送受信部92Aから送受信部92に対して、暗視装置90Aが波長帯域WAを選択していることを示す情報を送信する。この情報を送受信部92が受信すると、コントローラ9は情報の内容を認識し、暗視装置90の波長帯域と暗視装置90Aの波長帯域とを比較する。同一であれば、第1の実施の形態と同様に選択式フィルタ5および6を制御して、バンドパスフィルタ材50Bを選択する。これにより、暗視装置90Aから照射されるIR光LAは赤外線カメラ70に入力されず、暗視装置90のハレーションを防ぐことができる。なお、暗視装置90Aの構成のうち、撮影部と撮影部の各構成、およびフィルタ選択スイッチについては、説明に不要であるため、図3では図示を省略している。
【0024】
上述した第2の実施の形態による車両用暗視装置によれば、次の作用効果が得られる。対向車から無線により送信される情報に基づき、対向車とは異なる波長帯域を選択する。その結果、撮影する暗視画像におけるハレーションの発生を防ぐことができる。
【0025】
――第3の実施の形態――
本発明による車両用暗視装置の第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態では、第1および第2の実施の形態における照射部2に代えて、ランプ光源4と選択式フィルタ5を一体化した照射部2Bを備える。その他の構成は、第1および第2の実施の形態と同じであるため、図示を省略する。
【0026】
図4(a)および(b)に、照射部2Bを示す。照射部2Bは、リフレクタータイプの高輝度放電(HID)ヘッドランプである。照射部2Bは、上部リフレクタ10、下部リフレクタ11、アウターレンズ12、シール部材13、シェード部材14、HIDランプ管球15、可動式フィルタ17等により構成される。
【0027】
HIDランプ管球15は、可視光および赤外光(以下、光という)を放射する。上部リフレクタ10および下部リフレクタ11は、HIDランプ管球15より放射される光を反射する。上部リフレクタ10はすれ違いビーム方向に、下部リフレクタ11は走行ビーム方向に反射するよう構成されている。反射された光は、アウターレンズ12を介して、車両前方(図の左側方向)へ照射される。シール部材13は、HIDランプ管球15と一体となっており、すれ違いビームのカットオフラインを生成し、上部リフレクタ10に反射した光がすれ違いビーム外に照射されないように光を遮蔽する。シェード部材14は、HIDランプ管球15より直接前方に放射される光を遮蔽し、この光の放射範囲を制限する。
【0028】
可動式フィルタ17は、ある赤外光の波長帯域(帯域WDという)を通過帯域とするバンドパスフィルタ17D(斜線部分)と、帯域WDとは異なる、ある赤外光の波長帯域(帯域WEという)を通過帯域とするバンドパスフィルタ17E(網掛け部分)とを有する。可動式フィルタ17は、コントローラ9の制御によって、その長手軸回りにHIDランプ管球15の周囲を回転し、バンドパスフィルタ17Dとバンドパスフィルタ17Eとの位置を入れ替える。図4(a)は、バンドパスフィルタ17Dが図の上側に位置し、バンドパスフィルタ17Eが図の下側に位置するときを示している。図4(b)は、図4(a)とは逆に、バンドパスフィルタ17Dが図の下側に位置し、バンドパスフィルタ17Eが図の上側に位置するときを示している。このフィルタ17Dと17Eが覆う領域は、それぞれ上部に配置されたとき、シール部材13が遮蔽する領域に対応する構成となっている。
【0029】
図4(a)の場合における照射部2Bの動作を説明する。なお、以下では、説明を容易にするために、HIDランプ管球15の焦点位置を光源16として示す。光源16より発せられた光は、シェード部材14に覆われていない方向、すなわち図の右側方向へ放射される。この放射された光のうち、帯域WEの赤外光のみが、バンドパスフィルタ17Eを通過する。この帯域WEの赤外光は、下部リフレクタ11に反射されてIR光LE(図の破線の矢印)に代表されるビームを形成し、車両前方(図の左側方向)の走行ビーム方向に照射される。一方、光源16より発せられた光のうち、帯域WEの赤外光以外は、バンドパスフィルタ17Eを通過できない。これらの光は、上部リフレクタ10に反射されてL1およびL2(図の実線の矢印)に代表されるビームを形成し、帯域WEの赤外光が照射される前述の範囲よりも近い車両前方の範囲に、すれ違いビームとして照射される。なお、このすれ違いビームには、帯域WEの赤外光も含まれる。
【0030】
次に、図4(b)の場合では、バンドパスフィルタ17Dが、図4(a)におけるバンドパスフィルタ17Eの位置に、代わりに置かれている。そのため、光源16より発せられた光のうち帯域WDの赤外光のみが、バンドパスフィルタ17Dを通過して下部リフレクタ11に反射される。この帯域WEの赤外光は、IR光LD(図に破線の矢印で示す)に代表されるビームを形成し、車両前方(図の左側方向)の遠方まで照射される。また、バンドパスフィルタ17Dを通過しない光は、図4(a)の場合と同様に、L1およびL2(図に実線の矢印で示す)に代表されるビームを形成し、車両前方の近い範囲にすれ違いビームとして照射される。なお、このすれ違いビームには、帯域WDの赤外光も含まれる。
【0031】
図5に、可動式フィルタ17と、シール部材13とを含んだHIDランプ管球15の拡大図を示す。なお図5では、バンドパスフィルタ17Dが上側、バンドパスフィルタ17Eが下側に位置しており、これらの位置関係は図4(a)と同様である。
【0032】
次に、図6(a)および(b)により、可動式フィルタ17の構造および動作を説明する。なお、図6(a)および(b)は、HIDランプ管球15および可動式フィルタ17の断面図である。図6(a)は、図5のVI−VI線に沿った断面を矢印方向に見て示す図である。
【0033】
図6(a)に示すように、可動式フィルタ17は、径の異なる2種類の円筒状フィルタ18、19を重ねた構造となっている。円筒状フィルタ18、19には、通過帯域の異なる3種類の部分が、それぞれ異なる形状で割り当てられている。1つ目は、帯域WDを通過帯域とするフィルタ部分18D、19D(図中に斜線にて示す部分)である。これらがバンドパスフィルタ17Dに相当する。2つ目は、帯域WEを通過帯域とするフィルタ部分18E、19E(図中に網掛けにて示す部分)である。これらがバンドパスフィルタ17Eに相当する。3つ目は、全帯域の光を通過する部分であり、前述の2種類以外の部分が該当する。
【0034】
図6(a)の場合は、フィルタ部分18D、19Dが図の上側に位置し、フィルタ部分18E、19Eが図の下側に位置している。このとき、範囲21に渡るバンドパスフィルタ17Dに相当するフィルタが、図の上側に存在することになる。この範囲21は、シール部材13で遮蔽される領域に対応しており、上部リフレクタに反射する光のうち遮蔽される部分はこのフィルタにより影響を受けない。一方、範囲24に渡るバンドパスフィルタ17Eに相当するフィルタが、図の下側に存在することになる。このフィルタにより、図4(a)で説明した各ビームが形成され、車両前方に照射される。なお、範囲21、24が左右非対称となっているのは、車両前方へ照射する可視光および赤外光の形状が、一般に左右非対称となっているためである。
【0035】
次に、バンドパスフィルタ17Dおよび17Eの位置を入れ替えるときの動作を説明する。まず、一番外側に位置する円筒状フィルタ18を、180−α°回転する。次に、円筒状フィルタ19を、図中に示す2α°だけ左回りに回転する。このようにして、フィルタ部分18D、19Dの位置と、フィルタ部分18E、19Eの位置が入れ替わり、それぞれ図6(b)に示す配置となる。
【0036】
図6(b)の場合は、図6(a)の場合とは逆に、フィルタ部分18E、19Eが図の上側に位置し、フィルタ部分18D、19Dが図の下側に位置している。このとき、範囲24に渡るバンドパスフィルタ17Dに相当するフィルタが、図の下側に存在することになる。このフィルタにより、図4(b)で説明した各ビームが形成され、車両前方に照射される。
【0037】
以上の照射部2Bを備える車両用暗視装置においても、第1および第2の実施の形態の暗視装置と同様に、対向車からの赤外光によりハレーションを起こさないように可動式フィルタ17を駆動する。このときの制御方式は同様であり、詳細は省略する。
【0038】
上述した第3の実施の形態による車両用暗視装置によれば、可視光および赤外光を照射する光源と、照射する赤外光の波長帯域を選択するバンドパスフィルタとを、一体化した構成とした。その結果、第1および第2の実施の形態と同様の作用効果を得られるとともに、車両用暗視装置をより小型化することができる。
【0039】
――第4の実施の形態――
本発明による車両用暗視装置の第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態では、第3の実施の形態における照射部2Bに代えて、構造の異なる照射部2Cを備える。その他については、第1〜第3の実施の形態と同じである。
【0040】
図7(a)および(b)に、照射部2Cを示す。照射部2Cは、照射部2Bにおける可動式フィルタ17に代えて、2つの可動式フィルタ22および23を有する。それ以外の点については、照射部2Bと同じである。可動式フィルタ22は、帯域WDを通過帯域とするバンドパスフィルタである。また、可動式フィルタ23は、帯域WEを通過帯域とするバンドパスフィルタである。
【0041】
可動式フィルタ22および23は、コントローラ9の制御によって、図の左右方向に移動し、その位置を入れ替える。図7(a)は、可動式フィルタ22が図の右側に位置し、可動式フィルタ23が図の左側に位置するときを示している。図7(b)は、図7(a)とは逆に、可動式フィルタ23が図の右側に位置し、可動式フィルタ22が図の左側に位置するときを示している。
【0042】
図7(a)の場合、光源16より発せられた光のうち、帯域WDの赤外光のみが可動式フィルタ22を通過する。可動式フィルタ22を通過した帯域WDの赤外光は、図4(b)の場合と同様に、下部リフレクタ11に反射されてIR光LDに代表されるビームを形成し、車両前方(図の左側方向)の遠方まで照射される。また、可動式フィルタ22を通過しない光は、上部リフレクタ10に反射されてL1およびL2に代表されるビームを形成し、すれ違いビームとして車両前方の近い範囲に照射される。
【0043】
図7(b)の場合も、図4(a)と同様に、帯域WEの赤外光が可動式フィルタ23を通過し、下部リフレクタ11に反射されてIR光LEに代表されるビームを形成し、車両前方の遠方まで照射される。また、可動式フィルタ23を通過しない光は、上部リフレクタ10に反射されてL1およびL2に代表されるビームを形成し、すれ違いビームとして車両前方の近い範囲に照射される。
【0044】
図8に、可動式フィルタ22および23と、シール部材13とを含んだHIDランプ管球15の拡大図を示す。なお図8では、図7(a)の場合と同様に、可動式フィルタ22が図の右側に位置し、可動式フィルタ23が図の左側に位置する場合を示している。
【0045】
次に、図9により、可動式フィルタ22と23の構造および動作を説明する。なお、図9は、可動式フィルタ22と23、およびHIDランプ管球15の断面図であり、図8のIX−IX線に沿った断面を矢印方向に見て示す図である。
【0046】
図9に示すように、可動式フィルタ22および23は、それぞれ径の異なる円筒形状を呈し、HIDランプ管球15の周囲に配置されている。可動式フィルタ22および23には、第2の実施の形態における円筒状フィルタ18、19と同様に、それぞれ通過帯域の異なる3種類の部分が割り当てられている。外側に位置する可動式フィルタ22には、帯域WDを通過帯域とするフィルタ部分22Dと、全帯域の光を通過する部分とが割り当てられている。内側に位置する可動式フィルタ23には、帯域WEを通過帯域とするフィルタ部分23Eと、全帯域の光を通過する部分とが割り当てられている。フィルタ部分22Dおよび23Eは、図の下側に範囲24に渡って割り当てられており、範囲24以外の範囲21部分には、全体域の光を通過する部分が割り当てられている。
【0047】
可動式フィルタ22と23との位置を入れ替えるときは、図8における図の左側の方向に可動式フィルタ22を移動するとともに、図の右側の方向に可動式フィルタ23を移動する。可動式フィルタ22と23は、図9に示すように重なり合う形状となっているため、互いに干渉することなくすれ違うことができ、その位置を入れ替える。このようにして、可動式フィルタ22と23との位置を入れ替えて、それぞれのフィルタの位置を図7(a)または(b)のどちらかのようにすることができる。
【0048】
以上の照射部2Cを備える車両用暗視装置においても、第1〜第3の実施の形態の暗視装置と同様に、対向車からの赤外光によりハレーションを起こさないように可動式フィルタ22および23を駆動する。このときの制御方式は同様であり、詳細は省略する。
【0049】
上述した第4の実施の形態による車両用暗視装置によれば、第3の実施の形態と同様の作用効果を得られる。
【0050】
――第5の実施の形態――
本発明による車両用暗視装置の第5の実施の形態について説明する。第5の実施の形態では、第3の実施の形態における照射部2Bや第4の実施の形態における照射部2Cに代えて、さらに構造の異なる照射部2Dを備える。その他については、第1〜第4の実施の形態と同じである。
【0051】
図10(a)および(b)に、照射部2Dを示す。照射部2Dは、同一リフレクタ内ですれ違いビーム用と走行ビーム用の反射領域が割り当てられたリフレクタータイプのHIDヘッドランプであり、すれ違いビーム(ロービーム)とハイビームの切り換えを行う機構を備える。照射部2Dは、上部リフレクタ30、下部リフレクタ31、アウターレンズ32、シール部材33、シェード部材34、HIDランプ管球35、可動式シェード38等により構成される。
【0052】
可動式シェード38は、帯域WDを通過帯域とするバンドパスフィルタ38D(斜線部分)、および帯域WEを通過帯域とするバンドパスフィルタ38E(網掛け部分)より構成され、運転席に備えられた不図示の操作部材の操作により、図の左右方向に移動する。また、可動式シェード38は、コントローラ9の制御によってHIDランプ管球35の周囲を回転して、バンドパスフィルタ38Dと38Eとの位置を入れ替えることができる。
【0053】
図10(a)は、すれ違いビームを照射するときの場合を示している。なお、以下では、説明を容易にするために、HIDランプ管球35の焦点位置を光源36として示す。光源36より発せられた光は、シェード部材34に覆われていない方向、すなわち図の上側から右側方向へ放射される。この放射された光のうち、帯域WDの赤外光のみが、バンドパスフィルタ38Dを通過する。このバンドパスフィルタ38Dを通過した帯域WDの赤外光は、上部リフレクタ30の走行ビーム反射領域で反射されてIR光LD4(図の破線の矢印)に代表されるビームを形成する。これらのビームが、車両前方(図の左側方向)の遠方まで照射される。一方、光源36より発せられた光のうち、帯域WDの赤外光以外は、バンドパスフィルタ38Dを通過できない。これらの光は、上部リフレクタ30のすれ違いビーム反射領域で反射されてL3(図の実線の矢印)に代表されるビームを形成し、すれ違いビームとして、車両前方の近い範囲に照射される。なお、このすれ違いビームには、帯域WDの赤外光も含まれる。
【0054】
次に、ハイビームを照射するときの場合を図10(b)に示す。ハイビームを照射するとき、可動式シェード38は、図の左側方向に移動する。このとき、図10(a)においてIR光LD4に代表して示したビームは、バンドパスフィルタ38Dに遮られなくなり、帯域WDの赤外光以外の成分も含まれるようになる。これを、IR光LD4に代えてL4と表すと、L4(図10(b)の実線の矢印のうち上側)に代表されるビームは、ハイビームとして車両前方の遠方まで照射される。すれ違いビームとハイビームの切り換えは、このようにして行われる。
【0055】
以上の説明では、帯域WDの赤外光を選択した場合について述べたが、帯域WEの赤外光を選択した場合にも、同様の動作が行われる。このとき、可動式シェード38は、第3の実施の形態で説明したのと同様の方法によって、バンドパスフィルタ38Dと38Eの位置を入れ替え、選択する帯域を切り換える。
【0056】
以上の照射部2Dを備える車両用暗視装置においても、第1〜第4の実施の形態の暗視装置と同様に、対向車からの赤外光によりハレーションを起こさないように可動式シェード38を駆動する。このときの制御方式は同様であり、詳細は省略する。
【0057】
上述した第5の実施の形態による車両用暗視装置によれば、可視光および赤外光を照射する光源と、照射する赤外光の波長帯域を選択するバンドパスフィルタとを、一体化した構成とした。さらに、すれ違いビームとハイビームとの切り換えも行えるようにした。その結果、第1〜第4の実施の形態と同様の作用効果を得られるとともに、ハイビームを照射するための装置が不要となり、さらに車両用暗視装置を小型化することができる。
【0058】
なお、以上説明した第5の実施の形態において、可動式シェード38は第3の実施の形態における可動式フィルタ17と同様の構造を有し、可動式フィルタ17と同様の方法によって選択する帯域を切り換えることとした。しかし、可動式シェード38を第4の実施の形態における可動式フィルタ22および23と同様の構造とし、可動式フィルタ22および23と同様の方法によって選択する帯域を切り換えることとしてもよい。
【0059】
――第6の実施の形態――
本発明による車両用暗視装置の第6の実施の形態について説明する。第6の実施の形態では、第3〜第5の実施の形態における照射部2B〜2Dに代えて、さらにまた構造の異なる照射部2Eを備える。その他については、第3〜第5の実施の形態と同じである。
【0060】
図11(a)および(b)に、照射部2Eの構造を示す。なお、図11(a)および(b)は、照射部2Eを車両に取り付けたときに、照射部2Eを車両の横方向より見た図である。照射部2Eは、プロジェクタ型のヘッドランプであり、次に説明する各構成を有する。電球41は、赤外光と可視光を放射する光源であり、たとえばHID管球などが用いられる。リフレクタ42は、電球41からの光を反射する。このリフレクタ42で反射された光は、投影レンズ43を介して、車両前方(図の左側方向)に照射される。フィルタ44およびフィルタ45は、それぞれ帯域WDを通過帯域とするバンドパスフィルタと、帯域WEを通過帯域とするバンドパスフィルタであり、回転軸46に固定されている。
【0061】
コントローラ9の制御によって、回転軸46が左右どちらかの方向に回転する。これにより、リフレクタ42と投影レンズ43との間に、フィルタ44またはフィルタ45のどちらかが挟まれる。このフィルタ44または45によって、照射部2Eから照射する赤外光の帯域が選択される。図11(a)はフィルタ44が挟まれた場合を示している。このとき、フィルタ44を通過する帯域WDの赤外光は、車両前方の遠方に照射される。それ以外の成分の光は、車両前方の遠方には照射されず、すれ違いビームとして、車両前方の近い範囲に照射される。なお、このすれ違いビームには、帯域WDの赤外光も含まれる。
【0062】
図11(b)は、リフレクタ42と投影レンズ43との間にフィルタ45が挟まれた場合を示している。このときは、帯域WEの赤外光が、車両前方の遠方に照射される。それ以外の成分の光は、車両前方の遠方には照射されず、すれ違いビームとして、車両前方の近い範囲に照射される。なお、このすれ違いビームには、帯域WEの赤外光も含まれる。
【0063】
照射部2Eに代えて、図12(a)および(b)に示す照射部2Fとすることもできる。なお、図12(a)および(b)は、照射部2Fを車両に取り付けたときに、照射部2Fを車両の正面方向より見た図である。ここで、投影レンズ43は図示を省略している。照射部2Fは、フィルタ44およびフィルタ45が図の横方向に並んで位置しており、コントローラ9の制御によってこれらが左右に移動する。このようにして、リフレクタ42と投影レンズ43との間に挟まれるフィルタを選択する。図12(a)の場合には、フィルタ44が挟まれており、帯域WDの赤外光が車両前方(図の正面方向)の遠方に照射される。図12(b)の場合には、フィルタ45が挟まれており、帯域WEの赤外光が車両前方の遠方に照射される。
【0064】
以上の照射部2Eまたは2Fを備える車両用暗視装置においても、第1〜第5の実施の形態の暗視装置と同様に、対向車からの赤外光によりハレーションを起こさないようにフィルタ44とフィルタ45を駆動する。このときの制御方式は同様であり、詳細は省略する。
【0065】
上述した第6の実施の形態による車両用暗視装置によれば、第3および第4の実施の形態と同様の作用効果を得られる。
【0066】
以上の実施の形態では、たとえば光源をランプ光源4、赤外光照射手段を照射部3、撮影手段を赤外カメラ7、表示手段を表示モニタ8、照射帯域選択手段を選択式フィルタ5、撮影帯域選択手段を選択式フィルタ6、制御手段をコントローラ9でそれぞれ実現している。また、帯域指定手段をフィルタ選択スイッチ94、送受信手段を送受信部92でそれぞれ実現している。しかし、これらはあくまで一例であり、本発明の特徴が損なわれない限り、各構成要素は上記実施の形態に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す図である。
【図2】第1の実施の形態におけるバンドパスフィルタ材ごとの波長と透過率の関係を示す図であり、(a)はバンドパスフィルタ材50Aの波長と透過率の関係を実線で示している図、(b)はバンドパスフィルタ材50Bの波長と透過率の関係を実線で示している図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す図である。
【図4】第3の実施の形態における照射部の構成を示す図であり、(a)は波長帯域WEを選択したとき、(b)は波長帯域WDを選択したときを示す。
【図5】第3の実施の形態における可動式フィルタとHIDランプ管球を拡大して示している図である。
【図6】第3の実施の形態における可動式フィルタの構造を示す図であり、図5の断面図である。(a)は波長帯域WEを選択したとき、(b)は波長帯域WDを選択したときをそれぞれ示している。
【図7】第4の実施の形態における照射部の構成を示す図であり、(a)は波長帯域WDを選択したとき、(b)は波長帯域WEを選択したときをそれぞれ示している。
【図8】第4の実施の形態における可動式フィルタとHIDランプ管球を拡大して示している図である。
【図9】第4の実施の形態における可動式フィルタの構造を示す図であり、図8の断面図である。
【図10】第5の実施の形態における照射部の構成を示す図であり、(a)はすれ違いビームを照射するとき、(b)はハイビームを照射するときを示している。
【図11】第6の実施の形態における照射部の構成を示す図であり、(a)は波長帯域WDを選択したとき、(b)は波長帯域WEを選択したときをそれぞれ示している。
【図12】第6の実施の形態における別の照射部の構成を示す図であり、(a)は波長帯域WDを選択したとき、(b)は波長帯域WEを選択したときをそれぞれ示している。
【符号の説明】
1 第1の実施の形態における車両用暗視装置
2 第1の実施の形態における照射部
2B 第3の実施の形態における照射部
2C 第4の実施の形態における照射部
2D 第5の実施の形態における照射部
2E 第6の実施の形態における照射部
3 第1の実施の形態における撮影部
4 第1の実施の形態におけるランプ光源
5、6 第1の実施の形態における選択式赤外線バンドパスフィルタ
7 第1の実施の形態における赤外線カメラ
8 表示モニタ
9 コントローラ
70 第2の実施の形態における赤外線カメラ
90 第2の実施の形態における車両用暗視装置
91 アンテナ
92 送受信部
93 第2の実施の形態における撮影部
94 フィルタ選択スイッチ

Claims (9)

  1. 赤外光を発する光源と、
    前記光源から発せられた赤外光を車両前方に照射する赤外光照射手段と、
    前記赤外光照射手段からの照射光が物標で反射して生じる反射光を撮影する撮影手段と、
    前記撮影手段によって得られた撮影画像を運転者に提示する表示手段と、
    互いに重ならない波長帯域をそれぞれ通過帯域とする複数の照射用赤外線バンドパスフィルタと、
    互いに重ならない波長帯域をそれぞれ通過帯域とする複数の撮影用赤外線バンドパスフィルタと、
    前記複数の照射用赤外線バンドパスフィルタのいずれかを選択することにより、前記赤外光照射手段から照射する赤外光の波長帯域を選択する照射帯域選択手段と、
    前記複数の撮影用赤外線バンドパスフィルタのいずれかを選択することにより、前記撮影手段により撮影する反射光の波長帯域を選択する撮影帯域選択手段と、
    前記照射帯域選択手段および前記撮影帯域選択手段のそれぞれが互いに同一の波長帯域の赤外線バンドパスフィルタを選択するように、前記照射帯域選択手段および前記撮影帯域選択手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする車両用暗視装置。
  2. 請求項1の車両用暗視装置において、
    前記照射帯域選択手段および前記撮影帯域選択手段の選択する波長帯域を使用者により指定する帯域指定手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記帯域指定手段の指定に基づき、前記照射帯域選択手段および前記撮影帯域選択手段の選択する波長帯域を決定することを特徴とする車両用暗視装置。
  3. 請求項1または2の車両用暗視装置において、
    前記制御手段は、前記撮影手段に入力される光の強度が所定値以上となったときに、前記照射帯域選択手段および前記撮影帯域選択手段の選択している波長帯域を異なる波長帯域へ変更することを特徴とする車両用暗視装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかの車両用暗視装置において、
    前記照射帯域選択手段および前記撮影帯域選択手段が選択している波長帯域の情報を無線により送受信する送受信手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記送受信手段により受信した他車に搭載された暗視装置の波長帯域の情報に基づき、前記他車に搭載された暗視装置の波長帯域とは異なる波長帯域となるように、前記照射帯域選択手段および前記撮影帯域選択手段の複数の赤外線バンドパスフィルタを切り替えることを特徴とする車両用暗視装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかの車両用暗視装置において、
    前記複数の照射用および撮影用赤外線バンドパスフィルタのそれぞれは回転可能な円盤に配設され、円盤を回転させることにより、前記光源から発せられた赤外光および前記撮影手段へ入力する反射光に前記赤外線バンドパスフィルタのいずれか1つを通過させて波長帯域を選択することを特徴とする車両用暗視装置。
  6. 請求項1〜4のいずれかの車両用暗視装置において、
    前記複数の照射用赤外線バンドパスフィルタのそれぞれは同一軸の周囲に回転し、前記光源から発せられた赤外光および前記撮影手段へ入力する反射光に前記赤外線バンドパスフィルタのいずれか1つを通過させて波長帯域を選択することを特徴とする車両用暗視装置。
  7. 請求項1〜4のいずれかの車両用暗視装置において、
    前記複数の照射用赤外線バンドパスフィルタのそれぞれは同一軸方向へ摺動し、前記光源から発せられた赤外光および前記撮影手段へ入力する反射光に前記赤外線バンドパスフィルタのいずれか1つを通過させて波長帯域を選択することを特徴とする車両用暗視装置。
  8. 請求項6または7の車両用暗視装置において、
    前記光源は、放電により赤外光と可視光を発する高輝度放電電球であり、
    前記赤外光照射手段は、前記高輝度放電電球から発せられた赤外光と可視光を反射して車両前方へ照射するリフレクタと、前記高輝度放電電球から発せられた赤外光と可視光が直接車両前方へ照射されるのを防ぐ前方照射シェード部材とを有するリフレクタタイプのヘッドランプであることを特徴とする車両用暗視装置。
  9. 請求項6または7の車両用暗視装置において、
    前記光源は、放電により赤外光と可視光を発する高輝度放電電球であり、
    前記赤外光照射手段は、前記高輝度放電電球から発せられた赤外光と可視光を反射して車両前方へ照射するリフレクタを有するプロジェクタタイプのヘッドランプであることを特徴とする車両用暗視装置。
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