JP2006064917A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 トナー像Tを記録媒体Pに定着する定着装置20であって、通電によって磁束を発生させる磁束発生部材25と、磁束によって加熱される加熱部材22、23と、を備える。この磁束発生部材を、加熱部材22、23の表裏面にそれぞれ対向するようにその表裏面に跨って配設されたU字状部材25とする。
【選択図】 図2
Description
このような電磁誘導加熱方式の定着装置は、少ないエネルギー消費で短い立ち上げ時間にて、定着ベルトの表面温度(定着温度)を所望の温度まで昇温できるものとして知られている。
特に、励磁コイルは電線を複数回巻線したものであって、装置の低廉化・小型化の障害になっていた。さらに、複数回巻線した励磁コイルは、それを保持する部材の構成が複雑であった。
図1〜図4にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としてのカラー複写機の装置本体、2は画像情報に基づいたレーザ光を発する露光部(書込み部)、20は記録媒体P上の未定着画像を定着する定着装置、50Y、50M、50C、50BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応したプロセスカートリッジ、51は各プロセスカートリッジ50Y、50M、50C、50BKにそれぞれ収納された感光体ドラム、52は感光体ドラム51上を帯電する帯電部、53は感光体ドラム51上に形成される静電潜像を現像する現像部、54は感光体ドラム51上に形成されたトナー像を中間転写ベルト57に転写する転写バイアスローラ、55は感光体ドラム51上の未転写トナーを回収するクリーニング部、56Y、56M、56C、56BKは各現像部53に各色のトナーを補給するトナー補給部、を示す。
各プロセスカートリッジ50Y、50M、50C、50BKにおける感光体ドラム51上では、それぞれ、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像形成がおこなわれる。
まず、原稿Dは、原稿搬送部71の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部75のコンタクトガラス73上に載置される。そして、原稿読込部75で、コンタクトガラス73上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
露光部2において、光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応して射出される。レーザ光は、ポリゴンミラー3に入射して反射した後に、レンズ4、5を透過する。レンズ4、5を透過した後のレーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム51表面は、それぞれ、中間転写ベルト57との対向位置に達する。ここで、それぞれの対向位置には、中間転写ベルト57の内周面に当接するように転写バイアスローラ54が設置されている。そして、転写バイアスローラ54の位置で、中間転写ベルト57上に、感光体ドラム51上に形成された各色の画像が、順次転写される(第1転写工程である。)。
その後、感光体ドラム51表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム51における一連の作像プロセスが終了する。
その後、中間転写ベルト57表面は、中間転写ベルトクリーニング部59の位置に達する。そして、中間転写ベルト57上の未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部59に回収されて、中間転写ベルト57上の一連の転写プロセスが完了する。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部61から、給紙ローラ62により給送された転写紙Pが、搬送ガイド63を通過した後に、レジストローラ64に導かれる。レジストローラ64に達した記録媒体Pは、中間転写ベルト57上のトナー像とタイミングを合わせて、第2転写バイアスローラ58の位置に向けて搬送される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2に示すように、定着装置20は、主として、定着補助ローラ21、定着ベルト22、支持ローラ23、誘導加熱部24、加圧ローラ30、等で構成される。
なお、支持ローラ23は、鉄、コバルト、ニッケル、又は、それらの金属の合金で形成することもできる。また、支持ローラ23は、加熱効率を考慮して、その肉厚が0.1〜0.5mmの範囲になる薄肉ローラ(薄肉部材)とすることが好ましい。
定着ベルト22の離型層は、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)等のフッ素樹脂、これらの樹脂の混合物、又は、これらの樹脂を耐熱性樹脂に分散させたものである。離型層の層厚は、10〜50μmに形成されている。これにより、定着ベルト22上のトナー離型性が担保されて、ホットオフセットの発生も抑止される。
さらに、定着ベルト22又は支持ローラ23の外周面には、その温度が過昇することを防止するための、サーモスタットが配設されている。そして、定着ベルト22又は支持ローラ23の表面温度が所定の温度を超えた場合には、サーモスタットによって誘導加熱部24への通電が切断される。
定着補助ローラ21の回転駆動によって、定着ベルト22は図2中の矢印方向に周回するとともに、支持ローラ23も反時計方向に回転して、加圧ローラ30も矢印方向に回転する。定着ベルト22は、U字状部材25との対向位置(支持ローラ23の位置である。)で加熱される。
詳しくは、トナー像Tを担持した記録媒体Pが、不図示のガイド板に案内されながら定着ベルト22と加圧ローラ30との間に送入される(矢印Yの搬送方向の移動である。)。そして、定着ベルト22から受ける熱と加圧ローラ30から受ける圧力とによってトナー像Tが記録媒体Pに定着されて、記録媒体Pは定着ベルト22と加圧ローラ30との間から送出される。
すなわち、誘導加熱部24によって加熱された支持ローラ23及び定着ベルト22の加熱層の温度がキューリー点を超えた場合には、加熱層が磁性を失うために、その表面近傍での渦電流の発生が制限される。これにより、支持ローラ23及び定着ベルト22の加熱層におけるジュール熱の発生量が低下して、過昇温が抑止される。
図5にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図5は、実施の形態2における定着装置を示す断面図であって、前記実施の形態1の図2に相当する図である。本実施の形態2の定着装置は、U字状部材25の外周の一部をフェライトコア27で覆っている点が、前記実施の形態1のものとは相違する。
図6にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図6は、実施の形態3における定着装置を示す断面図であって、前記実施の形態2の図5に相当する図である。本実施の形態3の定着装置は、U字状部材25A、25Bが複数設けられている点が、前記実施の形態2のものとは相違する。
図7にて、この発明の実施の形態4について詳細に説明する。
図7は、実施の形態4における定着装置を示す断面図であって、前記実施の形態1の図2に相当する図である。本実施の形態4の定着装置は、U字状部材25が支持ローラ23の表裏面にのみ対向するように配設されている点が、U字状部材25が定着ベルト22及び支持ローラ23の表裏面に対向するように配設されている前記実施の形態1のものとは相違する。
図8にて、この発明の実施の形態5について詳細に説明する。
図8は、実施の形態5における定着装置を示す断面図であって、前記実施の形態1の図2に相当する図である。本実施の形態5の定着装置は、U字状部材25が定着ベルト22の表裏面にのみ対向するように配設されている点が、U字状部材25が定着ベルト22及び支持ローラ23の表裏面に対向するように配設されている前記実施の形態1のものとは相違する。
20 定着装置、
21 定着補助ローラ、
22 定着ベルト(加熱部材、定着部材)、
23 支持ローラ(加熱部材)、
24、24A、24B 誘導加熱部、
25、25A、25B U字状部材(磁束発生部材)、
27 フェライトコア(強磁性体)、
30 加圧ローラ、
40 高周波電源部。
Claims (24)
- トナー像を記録媒体に定着する定着装置であって、
通電によって磁束を発生させる磁束発生部材と、
前記磁束によって加熱される加熱部材と、を備え、
前記磁束発生部材は、前記加熱部材の表裏面にそれぞれ対向するように当該表裏面に跨って配設されたU字状部材であることを特徴とする定着装置。 - 前記加熱部材は、磁性金属材料からなることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記磁性金属材料は、所定のキューリー点を有する整磁合金であることを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
- 前記磁束発生部材を複数備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の定着装置。
- 前記複数の磁束発生部材は、それぞれ、独立して通電制御されることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
- 前記U字状部材は、単線構造体であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の定着装置。
- 前記U字状部材は、互いに絶縁された複数の単線を束ねたリッツ線構造体であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の定着装置。
- 前記U字状部材は、銅からなることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の定着装置。
- 前記磁束発生部材は、その周囲が電気絶縁層で被覆されたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の定着装置。
- 前記磁束発生部材は、通電方向に直交する断面積が1〜28mm2の範囲になるように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の定着装置。
- 前記磁束発生部材の外周の一部を幅方向にわたって覆う強磁性体を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の定着装置。
- 前記強磁性体は、前記表裏面のうち一方の面に対向する前記磁束発生部材の側にのみ配設されたことを特徴とする請求項11に記載の定着装置。
- 前記加熱部材と前記磁束発生部材との間隙を前記表裏面のいずれの側も0.5〜5mmの範囲にしたことを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載の定着装置。
- 前記磁束発生部材に交番電流を印加することを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれかに記載の定着装置。
- 前記加熱部材は、その厚さが0.1〜0.5mmの範囲に形成された薄肉部材であることを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれかに記載の定着装置。
- 前記加熱部材は、トナー像を溶融する定着部材であることを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれかに記載の定着装置。
- 前記定着部材は、少なくとも2つのローラ部材によって張架された定着ベルトであって、
前記磁束発生部材は、前記定着ベルトの外周面及び内周面に対向するように配設されたことを特徴とする請求項16に記載の定着装置。 - 前記2つのローラ部材は、支持ローラと定着補助ローラとであって、
前記定着補助ローラは、搬送される記録媒体を加圧する加圧ローラに対して前記定着ベルトを介して当接するように配設されたことを特徴とする請求項17に記載の定着装置。 - 前記磁束発生部材は、前記支持ローラを介して前記定着ベルトの内周面に対向するように配設されたことを特徴とする請求項18に記載の定着装置。
- 前記加熱部材は、トナー像を溶融する定着部材を加熱することを特徴とする請求項1〜請求項19のいずれかに記載の定着装置。
- 前記定着部材は、定着ベルトであって、
前記加熱部材は、定着補助ローラとともに前記定着ベルトを張架する支持ローラであることを特徴とする請求項20に記載の定着装置。 - 前記磁束発生部材は、前記定着ベルトを介して前記支持ローラの外周面に対向するとともに、前記支持ローラの内周面に対向するように配設されたことを特徴とする請求項21に記載の定着装置。
- 前記定着補助ローラは、搬送される記録媒体を加圧する加圧ローラに対して前記定着ベルトを介して当接するように配設されたことを特徴とする請求項21又は請求項22に記載の定着装置。
- 請求項1〜請求項23のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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JP2004246404A JP2006064917A (ja) | 2004-08-26 | 2004-08-26 | 定着装置及び画像形成装置 |
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