JP2006064034A - 真空断熱材、および真空断熱材を使用した冷蔵庫、給湯器、印刷装置 - Google Patents

真空断熱材、および真空断熱材を使用した冷蔵庫、給湯器、印刷装置 Download PDF

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Abstract

【課題】真空断熱材の外被材を折り曲げると、外被材のガスバリア層に小孔が生じ、経時性能が低下する可能性があるという課題を解決する。
【解決手段】プラスチックフィルム層である第2の保護層6を間に挟んで金属箔層または蒸着層からなるガスバリア層5,7を2層以上有するラミネート構成の外被材2により、芯材3の少なくとも一方の伝熱面を覆うことにより、外被材2の少なくとも1箇所を折り曲げても、2層のガスバリア層5,7を構成する金属箔層または蒸着層に発生する稜線の形状が微妙に異なり、金属箔層または蒸着層に発生する小孔の位置も微妙にずれる上に、金属箔層または蒸着層間にプラスチック層(第2の保護層6)が1層介在しているため、ガスバリア性の低下を最小限に抑えることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、真空断熱材、および真空断熱材を使用した冷蔵庫、給湯器、印刷装置に関するものである。
近年、地球環境保護が大きく叫ばれるなか、家電製品の省エネルギー化は緊急に取り組むべき重要な課題となってきている。この解決方法の一つとして、無駄な熱の授受を防ぐ目的での真空断熱材の適用がある。
真空断熱材は、発泡樹脂や繊維材等を芯材として外被材内に入れた断熱材で、断熱材内部を真空に保つことにより気体の熱伝導率を著しく低下させたものであり、その断熱性能を長期に渡って維持するためには、断熱材内部を真空に保ち続ける必要がある。しかし、外被材のガスバリア層に小孔が生じると外部からのガス侵入が起こるために断熱性能が低化してしまうという課題がある。
そこで、真空断熱材の外被材のラミネート構成において、耐傷性のよいナイロンフィルムを外被材の外層に2層以上ラミネートすることによって外部からの耐磨耗性や耐傷性等を強化した技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、真空断熱材の外被材のガスバリア層において、Al又はSiOx又はIIかIII族酸化物を蒸着したフィルムを2層重ねてガスバリア性を向上させた技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−262296号公報 特開2002−19022号公報
通常の包装材では内容物の保護が主な目的であり、その保管期間もせいぜい数年間である。これに対し、真空断熱材の外被材は、真空断熱材内部の真空度が断熱性能に直接的に関わるものである。
特に、冷蔵庫に搭載する真空断熱材は10年以上に渡って使用されることを考慮すると、外被材のガスバリア性を維持することは重要であり、ガスバリア層に生じるわずかな小孔を無くすことは、真空断熱材の断熱性能維持においては不可欠な要素である。
従来の外被材仕様でも、真空断熱材を丁寧に平板上で使用している場合は、ガスバリア層に小孔が生じる可能性は低かった。しかしながら、外被材に折り曲げ箇所が存在した場合、例えば、真空断熱材周囲のヒレ部を折り曲げた場合は、ヒレ部が重なりあう四隅に稜線が生じ、フィルムが急激に引き伸ばされるため、外被材のガスバリア層に小孔が生じる可能性がある。
また、真空断熱材を芯材部で折り曲げた場合は、芯材端部において、外被材に稜線が生じ、フィルムが急激に引き伸ばされるため、外被材ガスバリア層に小孔が生じる可能性がある。
また、真空断熱材の外被材のガスバリア層において、Al又はSiOx又はIIかIII族酸化物を蒸着したフィルムをラミネート構成において2層含ませ、ガスバリア性を向上させた場合においては、外被材を折り曲げて、1層のガスバリア層にしか小孔が生じなくても、もう1層のガスバリア層の蒸着層のガスバリア効果しかないため、ガスバリア性が低下してしまう可能性が生じる。また、100℃以上の高温においては、特にそのガスバリア性の低下が大きくなる可能性がある。
本発明は、外被材の少なくとも1箇所を折り曲げる真空断熱材であっても、長期に渡り断熱性能を維持できる真空断熱材を提供し、更にこの真空断熱材を使用した省エネルギーの冷蔵庫、給湯器、印刷装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、真空断熱材の芯材の少なくとも一方の伝熱面を覆うラミネート構成の外被材として、プラスチックフィルム層を間に挟んで金属箔層または蒸着層からなるガスバリア層を2層以上有する外被材を用いるのである。
これによって、外被材に折れ曲がった箇所が存在しても、隣接するガスバリア層の間にプラスチック層が介在しているため、2層以上のガスバリア層に発生する稜線の形状が微妙に異なり、それぞれのガスバリア層に発生する小孔の位置も微妙にずれる。更に、ガスバリア層間にプラスチック層が介在しているため、ガスバリア性の低下を最小限に抑えることができる。
本発明によれば、外被材に折れ曲がった箇所が存在しても、ガスバリア性の低下を最小限に抑えることができる。
本発明の請求項1に記載の真空断熱材の発明は、プラスチックフィルム層を間に挟んで金属箔層または蒸着層からなるガスバリア層を2層以上有するラミネート構成の外被材により、芯材の少なくとも一方の伝熱面が覆われ、前記外被材の少なくとも1箇所を折り曲げているものである。
これによって、外被材に折れ曲がった箇所が存在しても、隣接するガスバリア層の間にプラスチック層が介在しているため、2層以上のガスバリア層に発生する稜線の形状が微妙に異なり、それぞれのガスバリア層に発生する小孔の位置も微妙にずれる。更に、ガスバリア層間にプラスチック層が介在しているため、ガスバリア性の低下を最小限に抑えることができる。
また、請求項2に記載の真空断熱材の発明は、請求項1に記載の発明において、対向する外被材間に芯材が存在しないヒレ部を全周折り曲げているものである。
これによって、ヒレ部全周を折り曲げたことにより、四隅に外被材の稜線が生じ、ガスバリア層に小孔が発生しても、ガスバア性の低下を最小限に抑えることができる。更には一定スペースに対しての断熱面積を増やし、経時的な断熱性能の低下も最小限に抑えることができる。
また、請求項3に記載の真空断熱材の発明は、請求項1または2に記載の発明において、対向する外被材間に芯材が存在する芯材部分で折り曲げているものである。
これによって、芯材端部において外被材に稜線が生じ、ガスバリア層に小孔が発生しても、ガスバリア性の低下を最小限に抑えることができる。更には真空断熱材を折り曲げて使用しても、経時的な断熱性能の低下を最小限に抑えることができる。
また、請求項4に記載の真空断熱材の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、折り曲げ部の内側に溝加工が施されて折り曲げているものである。
これによって、折り曲げ部の内側に溝加工を施しているため、折り曲げ時に溝端部に発生する稜線の個数と溝端部のガスバリア層に発生する小孔の個数を制御することができ、折り曲げ部の内側に溝加工を施していないものよりも更に経時的な断熱性能の低下を抑えることができる。
また、請求項5に記載の冷蔵庫の発明は、外箱と、内箱と、前記外箱と前記内箱との間で前記外箱または前記内箱の壁面に請求項1から4のいずれか一項に記載の真空断熱材を配設し、前記外箱と前記内箱と真空断熱材とによって形成される空間に発泡断熱材を充填した断熱箱体からなるものである。
これによって、請求項1から4のいずれか一項に記載の真空断熱材を冷蔵庫の外箱、内箱間に設けているため、真空断熱材のガスバリア性の低下を最低限に抑え、真空断熱材の冷蔵庫への装着面積を増やすことができるため、省エネルギーを向上させることができる。
また、請求項6に記載の給湯器の発明は、外容器の内部に配置され加熱器により加熱される貯湯容器と、前記外容器と前記貯湯容器との間で前記貯湯容器を包むように配設された請求項1から4のいずれか一項に記載の真空断熱材とを備えたものである。
これによって、通常、真空断熱材を周囲のヒレ部を折り曲げたり、芯材部分で折り曲げて給湯器に配設し、真空断熱材が100℃程度の高温にさらされると、ヒレ部の四隅周囲に生じる小孔や、芯材端部に生じる小孔からのガス侵入が起こり、経時的に断熱性能が低下する可能性があるが、請求項1から4に記載の真空断熱材を使用すると、ヒレ部を折り曲げたり、芯材部分で折り曲げて、給湯装置に配設し、100℃程度の高温にさらされてもガスバリア性の低下を最小限に抑えることができ、省エネルギーを向上させることができる。
また、請求項7に記載の印刷装置の発明は、本体の内部に、加熱定着手段を有する定着装置と、前記定着装置により記録紙に溶融定着されるトナーを収容するトナー収容部と、トナーを記録紙に転写するための転写装置と、印刷を制御する制御装置と、少なくとも前記定着装置、又は前記トナー収容部、又は前記制御装置のいずれかの外周近傍に設けられ前記定着装置から前記トナー収容部又は前記制御装置への熱影響を遮断する請求項1から4のいずれか一項に記載の真空断熱材とからなるものである。
これによって、請求項1から4に記載されている真空断熱材を使用しているため、150℃程度になっている定着装置の断熱部材として、周囲のヒレ部を折り曲げたり、芯材部分で折り曲げて配設しても、ヒレ部の四隅周囲に生じる小孔や、芯材端部に生じる小孔からのガス侵入による断熱性能の低下を抑えることができる。更には断熱面積を増加させて長期間断熱性能を維持することができる。更には定着装置からの熱が遮断されるため、定着装置の周辺にトナー収容部や感光ドラム等のトナーを転写するための転写装置、及び制御装置などの外部からの熱により悪影響を受け易い部品や装置を近接して配設することが可能となり、この定着装置を使用した印刷装置の小型化や品質向上等に寄与することができる。
また、請求項8に記載の印刷装置の発明は、加熱手段により加熱される熱定着ローラーと前記熱定着ローラーに記録紙を圧接する加圧ローラーと少なくとも前記熱定着ローラー又は前記加圧ローラーを囲むように配設された保温用の請求項1から4のいずれか一項に記載の真空断熱材とを備え、記録紙にトナーを溶融定着する定着装置を、内部に設けたものである。
これによって、請求項1から4に記載されている真空断熱材を使用しているため、およそ200℃になっている熱定着ローラーを囲むように配設された断熱部材のうち、ほぼ150℃まで温度低下した外側部分に、周囲のヒレ部を折り曲げたり、芯材部分で折り曲げて真空断熱材を配設した場合や、およそ120℃になる加圧ローラーを囲むように周囲のヒレ部を折り曲げたり、芯材部分で折り曲げて真空断熱材を配設した場合においても、ヒレ部の四隅周囲に生じる小孔や、芯材端部に生じる小孔からのガス侵入による断熱性能の低下を最小限に抑えることができる。
更には、断熱面積を増加させて長期間断熱性能を維持することができる。更には、薄い断熱材で熱定着ローラーと加圧ローラーの温度を安定して保つことができて、熱定着ローラーを加熱するためのエネルギーが少なくて済み、印刷装置の小型化や品質向上、及び装置立ち上がりの時間短縮、並びに省エネルギー化等に寄与することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら、説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における真空断熱材の断面図、図2は図1の外被材を示す要部断面図である。
図1に示すように、真空断熱材1は、外被材2と、外被材2によって減圧密封される芯材3とからなる。
図2に示すように、外被材2は、第1の保護層4、第1のガスバリア層である金属箔層5、第2の保護層6、第2のガスバリア層である金属箔層7、熱溶着層8を有するラミネートフィルムであり、2枚のラミネートフィルムを三方シールにて製袋しており、第1の保護層4はナイロンフィルム、第1のガスバリア層である金属箔層5はアルミニウム箔、第2の保護層6はナイロンフィルム、第2のガスバリア層である金属箔層7はアルミニウム箔、熱溶着層8は無延伸ポリプロピレンフィルムを使用している。
芯材3は、表面硬度を特に高めたグラスウールボードで、140℃の乾燥炉で1時間乾燥したものを使用した。
この芯材3を外被材2中に挿入し、内部を10Paまで減圧し、開口部を熱溶着により封止した。真空断熱材の密度は150kg/m3 とした。
以上のように構成された真空断熱材について、以下その動作、作用を説明する。
まず、外被材2に折れ曲がった箇所が存在しても、第1、第2のガスバリア層(金属箔層5,7)の間にプラスチック層(第2の保護層6)が介在しているため、第1、第2のガスバリア層(金属箔層5,7)に発生する稜線の形状が微妙に異なり、第1、第2のガスバリア層(金属箔層5,7)に発生する小孔の位置も微妙にずれる。従って1層の金属箔層5,7に小孔が開いても、その真下あるいは真上に位置する部分のもう1層の金属箔層5,7には小孔が開きにくい上に、更に、第1、第2のガスバリア層(金属箔層5,7)の間にプラスチック層(第2の保護層6)が介在しているため、ガスバリア性の低下を最小限に抑えることができる。
真空断熱材1を1000枚作製し、各々の真空断熱材1の外被材2を1箇所折り曲げても、ピンホールの発生は無く、熱伝導率も1000枚全て0.0025(W/mK)を維持していた。
一方、ラミネート構成にガスバリア層である金属箔層が1層しかない外被材で真空断熱材を1000枚作製し、各々の外被材を1箇所折り曲げると、その中で2枚ピンホールの発生が確認され、熱伝導率が0.0025(W/mK)から0.010(W/mK)以上に劣化している真空断熱材が存在した。
なお、芯材3に使用する無機繊維としては、グラスウール、グラスファイバー、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール、炭化ケイ素繊維等特に指定するものではない。また、ボード状に加熱加圧成形する時には、取り扱い性向上のためバインダーを使用しても良い。
ラミネート構成の外被材2の保護層4,6としては、耐衝撃性、耐屈曲性や引張強度など様々な機械的特性に優れているナイロンフィルムが使用され、その種類としては、ナイロン−6、ナイロン−6.6、MXDナイロン等があり、特に指定するものではないが、芳香族系ナイロンを使用するとガスバリア性をより向上させることができる。
また、ナイロンフィルムの形態としては、単層ナイロンフィルム、異種のナイロンを共押出し加工した多層ナイロンフィルムなどがあるが、特に指定するものではない。
ナイロンフィルムの他にもポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルムの延伸加工品などが利用でき、ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いると水蒸気バリア性を向上させることができる。
ラミネート構成の外被材2のガスバリア層5,7を構成する金属箔としては、アルミニウム、ステンレス、鉄等を用いることができるが、特に指定するものではない。本実施の形態では2つのガスバリア層5,7に金属箔を用いたが、片方を蒸着層としてもよく、両方を蒸着層としてもよい。また、ガスバリア層を3層以上にしても構わない。
外被材2の熱溶着層8は、外被材2を構成するフィルムの中で最もガス透過度が大きい部分であり、熱溶着層8の性質は真空断熱材1の経時断熱性能に大きく影響する。熱溶着層8の厚さは、減圧封止工程における封止品質の安定性や、熱溶着部端面からのガス侵入の抑制や、ガスバリア層5,7として金属箔を使用した場合における熱伝導による表面からのヒートリークを考慮すると、25μm〜60μmが適している。
熱溶着層8の材料としては、無延伸ポリプロピレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム等を用いることができ、特に指定するものではない。
また、外被材の袋形状は、四方シール袋、ガゼット袋、三方シール袋、ピロー袋、センターテープシール袋等があるが、特に指定するものではない。
また、真空断熱材1の初期断熱性能および経時断熱性能をより一層向上させる場合は、ガス吸着剤や水分吸着剤等のゲッター物質を使用することも可能である。
その吸着機構は、物理吸着、化学吸着、および吸蔵、収着等のいずれでもよいが、非蒸発型ゲッターとして作用する物質が良好である。
具体的には、合成ゼオライト、活性炭、活性アルミナ、シリカゲル、ドーソナイト、ハイドロタルサイト等の物理吸着剤である。
化学吸着剤としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の酸化物や、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物等が利用でき、特に、酸化リチウム、水酸化リチウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化バリウム、水酸化バリウムが効果的に作用する。
また、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、塩化カルシウム、炭酸リチウム、不飽和脂肪酸、鉄化合物等も効果的に作用する。
また、バリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、チタン、ジルコニウム、バナジウム等の物質を単独、もしくは合金化したゲッター物質を適用するのがより効果的である。
さらには、このような前記ゲッター物質を少なくとも窒素、酸素、水分、二酸化炭素を吸着除去するため、種々混合して適用することも可能である。 真空断熱材の製造方法は、まず外被材を作製し、その後外被材中に芯材を挿入し内部を減圧し封止してもよく、あるいは、減圧槽中に芯材とロール状あるいはシート状のラミネートフィルムからなる外被材を設置し、ロール状あるいはシート状の外被材を芯材に沿わせた状態にしてから外被材を熱溶着することにより、真空断熱材を作製してもよく、特に指定するものではない。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2の真空断熱材の平面図である。
図3において、真空断熱材1周囲の外被材2のヒレ部9は内側に折り曲げられ、4辺のヒレ部9を折り曲げた場合、四隅には縦横のヒレ部が4つ折りに重なるヒレ部の角部10が存在する。
以上のように構成された真空断熱材1について、以下その動作、作用を説明する。
まず、真空断熱材1におけるヒレ部9全周を折り曲げているため、四隅に外被材2稜線が生じ、ガスバリア層5,7に小孔が発生しても、ガスバア性の低下を最小限に抑えることができる。更には一定スペースに対しての断熱面積を増やし、経時的な断熱性能の低下も最小限に抑えることができる。
外被材2周囲のヒレ部9を折り曲げた真空断熱材1を1000枚作製しても、実施の形態1のときと同様にピンホールの発生は無く、熱伝導率も1000枚全て0.0025(W/mK)を維持していた。
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3の真空断熱材の側面図、図5は本実施の形態3の真空断熱材の平面図である。
図4において、真空断熱材1は芯材部で折り曲げられており、図5において、芯材部で折り曲げられた真空断熱材1の、折り曲げ部11と折り曲げ部端部12が存在する。
以上のように構成された真空断熱材について、以下その動作、作用を説明する。
まず、真空断熱材1を芯材部分で折り曲げているため、芯材端部において外被材2に稜線が生じ、ガスバリア層5,7に小孔が発生しても、ガスバリア性の低下を最小限に抑えることができる。従って真空断熱材1を折り曲げて使用しても、経時的な断熱性能の低下を最小限に抑えることができる。
また、ガスバリア層5,7が1層しか無い場合、芯材部で折り曲げた真空断熱材1の1日当たりの内圧上昇量は平板比1.4倍であったが、本実施の形態の場合は平板比1.2倍に抑えることができた。
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態4の真空断熱材の側面図である。
図6において、真空断熱材1は芯材部で折り曲げられており、折り曲げ部11の内側に溝部13を有して折り曲げられている。
以上のように構成された真空断熱材1について、以下その動作、作用を説明する。
まず、真空断熱材1において折り曲げ部11の内側に溝加工を施す(溝部13を設ける)ことにより、折り曲げ時に溝端部に発生する稜線の個数と溝端部のガスバリア層5,7に発生する小孔の個数を制御することができる。従って真空断熱材1を折り曲げて使用しても、経時的な断熱性能の低下を最小限に抑えることができる。
また、芯材部で折り曲げた真空断熱材1の1日当たりの内圧上昇量が、平板比1.2倍であった実施の形態3の真空断熱材より、更に折り曲げによる内圧上昇量を抑え、平板比1.1倍以内に抑えることができた。
(実施の形態5)
図7は、本発明の実施の形態5における冷蔵庫の本体部分の断面図である。
図7において、冷蔵庫本体14は、鋼板からなる外箱15と、ABS樹脂からなる内箱16とで構成される空間の片面に平板の真空断熱材1aと折り曲げた真空断熱材1bを配設し、真空断熱材1以外の空間を発泡断熱材である硬質ウレタンフォーム17で発泡充填している。また、冷蔵庫本体14は、上部に冷蔵室14a、下部に冷凍室14b、冷凍室14bの後方下部に機械室18を構成しており、機械室18には圧縮機19が配置される。
以上のように構成された真空断熱材について、以下その動作、作用を説明する。
まず、真空断熱材1bは、真空断熱材を外箱15内壁形状に合わせて、予め、折り曲げ加工を施し適用している。よって真空断熱材1bを折り曲げて使用しても、経時的な断熱性能の低下を最小限に抑えることができる。
また、本実施の形態では、冷蔵庫14は、本来なら2枚の平板上の真空断熱材を適用する箇所に、折り曲げた1枚の真空断熱材1bを適用しているため、継ぎ目部からの熱漏洩が大幅に低減できる。
また、本実施の形態では、圧縮機19の運転により雰囲気温度が高くなる機械室18部と、冷蔵庫庫内(冷蔵室14a、冷凍室14b)とを高断熱性能の真空断熱材1bで効率的に断熱できるようになるため、機械室18部からの冷蔵庫庫内(冷蔵室14a、冷凍室14b)への熱漏洩が大幅に低減され、冷蔵庫14の消費電力量を大きく低減することができ、省エネルギーとコストパフォーマンスに優れた冷蔵庫14を提供することができる。
また、本実施の形態では、真空断熱材の芯材を無機繊維とすることにより、芯材は不燃性であるため、冷蔵庫安全性の面からも優れている。
(実施の形態6)
図8は、本発明の一実施の形態における給湯器の断面図である。
図8に示すように、給湯器20は、外容器21と、貯湯容器22と、蓋体23と、加熱器24と、真空断熱材1とから構成されている。真空断熱材1は、予め、貯湯容器22の形状に沿わすように折り曲げ加工を行い適用している。また、貯湯容器22の下部に取り付けられた加熱器24の近傍付近まで、真空断熱材1を折り曲げて取り付けている。また、蓋部23の凹部にも真空断熱材1が設けられている。
以上のように構成された給湯器20について、以下その動作、作用を説明する。
まず、可撓性を有し、折り曲げても経時的な断熱性能に優れた真空断熱材1を適用しているため、貯湯容器22や、凹部を有する蓋部23の形状に沿わせて効率的な断熱ができる。
また、本実施の形態では、このような給湯器20は、真空断熱材1が可撓性を有し、かつ耐熱性を有する効率的な消費電力量の低減ができるため、コンパクト化も実現することができる。
(実施の形態7)
図9は本発明の実施の形態7における印刷装置の断面図である。
図9において、定着装置25を有する印刷装置26における記録紙27への印刷は、感光ドラム28の表面に静電荷画像を形成し、そこにトナー収容部29からトナーを吸着させた後、転写ドラム30を介して記録紙27に転写する。
このトナー像が転写された記録紙27を定着装置25に搬入し、高温に保たれた熱定着ローラー31と加圧ローラー32の間に記録紙27を通過させることによりトナーを溶融定着させる。
熱定着ローラー31と加圧ローラー32の周囲には、所定の高い温度を保つために保温用真空断熱材1dを配設した。また、定着装置25の外枠には、周囲に熱影響を与えないように遮断用真空断熱材1eを側面全体及び上面に配設した。遮断用には真空断熱材1fのように配設してもよい。これらの真空断熱材1d,1e,1fは、実施の形態1から4に示す構成とし、更にヒレ部を熱定着ローラー31とは反対側に折り曲げて使用した。
以上のように構成された印刷装置26について、以下その動作、作用を説明する。
まず、可撓性を有し、折り曲げても経時的な断熱性能に優れた真空断熱材1d,1e,1fを適用しているため、印字品質が向上するとともに、制御装置(図示せず)やトナー収容部29及び感光ドラム28等の転写装置は、トナーに悪影響が及ばない45℃以下に長期間維持することができた。
なお、本実施の形態による真空断熱材は、印刷装置26である複写機やレーザープリンタの定着装置以外にも、同じように150℃以下の発熱体を断熱したり、保温したりする必要がある製品においても使用することができる。
以上のように本発明にかかる真空断熱材は、周囲のヒレ部を折り曲げたり、芯材部で折り曲げて使用しても、経時的な断熱性能の低下を最小限に抑えることができるため、真空断熱材を狭い空間に使用する場合や、折り曲げ部に使用するような場合においても効果的に真空断熱材を適用することができる。
本発明の実施の形態1における真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の要部断面図 本発明の実施の形態2における真空断熱材の平面図 本発明の実施の形態3における真空断熱材の側面図 本発明の実施の形態3における真空断熱材の平面図 本発明の実施の形態4における真空断熱材の側面図 本発明の実施の形態5における冷蔵庫の本体部分の断面図 本発明の実施の形態6における給湯器の断面図 本発明の実施の形態7における印刷装置の断面図
符号の説明
1,1a,1b,1d,1e,1f 真空断熱材
2 外被材
3 芯材
4 第1の保護層
5 第1のガスバリア層である金属箔層
6 第2の保護層
7 第2のガスバリア層である金属箔層
8 熱溶着層
9 ヒレ部
10 ヒレ部の角部
11 折り曲げ部
12 折り曲げ部端部
13 溝部
14 冷蔵庫
15 外箱
16 内箱
17 硬質ウレタンフォーム(発泡断熱材)
20 給湯器
21 外容器
22 貯湯容器
24 加熱器
25 定着装置
26 印刷装置
27 記録紙
28 感光ドラム
29 トナー収容部
30 転写ドラム
31 熱定着ローラー
32 加圧ローラー

Claims (8)

  1. プラスチックフィルム層を間に挟んで金属箔層または蒸着層からなるガスバリア層を2層以上有するラミネート構成の外被材により、芯材の少なくとも一方の伝熱面が覆われ、前記外被材の少なくとも1箇所を折り曲げている真空断熱材。
  2. 対向する外被材間に芯材が存在しないヒレ部を全周折り曲げている請求項1に記載の真空断熱材。
  3. 対向する外被材間に芯材が存在する芯材部分で折り曲げている請求項1または2に記載の真空断熱材。
  4. 折り曲げ部の内側に溝加工が施されて折り曲げている請求項1から3のいずれか一項に記載の真空断熱材。
  5. 外箱と、内箱と、前記外箱と前記内箱との間で前記外箱または前記内箱の壁面に請求項1から4のいずれか一項に記載の真空断熱材を配設し、前記外箱と前記内箱と真空断熱材とによって形成される空間に発泡断熱材を充填した断熱箱体からなる冷蔵庫。
  6. 外容器の内部に配置され加熱器により加熱される貯湯容器と、前記外容器と前記貯湯容器との間で前記貯湯容器を包むように配設された請求項1から4のいずれか一項に記載の真空断熱材とを備えた給湯器。
  7. 本体の内部に、加熱定着手段を有する定着装置と、前記定着装置により記録紙に溶融定着されるトナーを収容するトナー収容部と、トナーを記録紙に転写するための転写装置と、印刷を制御する制御装置と、少なくとも前記定着装置、又は前記トナー収容部、又は前記制御装置のいずれかの外周近傍に設けられ前記定着装置から前記トナー収容部又は前記制御装置への熱影響を遮断する請求項1から4のいずれか一項に記載の真空断熱材とからなる印刷装置。
  8. 加熱手段により加熱される熱定着ローラーと前記熱定着ローラーに記録紙を圧接する加圧ローラーと少なくとも前記熱定着ローラー又は前記加圧ローラーを囲むように配設された保温用の請求項1から4のいずれか一項に記載の真空断熱材とを備え、記録紙にトナーを溶融定着する定着装置を、内部に設けた印刷装置。
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