JP2006063876A - 燃料噴射弁およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 部品点数が低減され、構造の複雑化および異物の発生を招くことがなく、弾性部材の荷重の調整が容易な燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】 スプリング39は可動コア33とは反対側の端部が直接固定コア40と接している。そして、スプリング39は、固定コア40の底部42を塑性変形させることにより、荷重が調整される。そのため、スプリング39は固定コア40の底部42の塑性変形によって荷重が調整され、荷重を調整するための別部材を必要としない。また、スプリング39の荷重を調整する際に、部材同士の接触は生じない。したがって、部品点数を低減することができ、簡単な構造とすることができるとともに、部材の接触にともなう異物の発生を防止することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関(以下、内燃機関を「エンジン」という。)の燃料噴射弁およびその製造方法に関する。
従来、噴孔を開閉する弁部材を電磁的に駆動する燃料噴射弁が公知である。このような燃料噴射弁の場合、弁部材を押し付ける弾性部材の荷重を変化させることにより開弁時間および閉弁時間を変化させ、燃料の噴射量を調整している。弾性部材の荷重は、弾性部材押し付ける例えばアジャスティングパイプなどの調整部材によって調整される(特許文献1参照)。調整部材を用いて弾性部材の荷重を調整する場合、固定コアに圧入される調整部材の圧入量を変化させて荷重を調整する方法、あるいは荷重を調整した後に調整部材と固定コアとをかしめる方法などが提案されている。
特開平5−87264号公報
しかしながら、アジャスティングパイプなど固定コアとは別体の調整部材を用いる場合、部品点数の増加および構造の複雑化を招くという問題がある。また、固定コアに調整部材を組み付ける際、固定コアと調整部材との接触によってバリや異物の発生を招くという問題がある。
そこで、本発明の目的は、部品点数が低減され、構造の複雑化および異物の発生を招くことがなく、弾性部材の荷重の調整が容易な燃料噴射弁を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、弾性部材の荷重の調整を容易かつ高精度に行える燃料噴射弁の製造方法を提供することにある。
請求項1記載の発明では、弾性部材は可動部とは反対側の端部が固定コアの係止部と接している。そのため、弾性部材は固定コアの係止部と直接接触するとともに、固定コアに弾性部材の荷重を調整するための部材を設置する必要がない。したがって、部品点数が低減されるとともに、構造の複雑化および異物の発生を招くことがない。また、固定コアの係止部を塑性変形させることにより、弾性部材の荷重を容易に調整することができる。
請求項2記載の発明では、固定コアは可動部とは反対側の端部に係止部を有している。そのため、可動部と固定コアの係止部との間には弾性部材を設置するための十分な距離が確保される。これにより、弾性部材の全長の拡大が可能となる。その結果、弾性部材の全長を大きくしても、燃料噴射弁の全長を大きくする必要はない。したがって、体格の小型化を図ることができる。
請求項3記載の発明では、固定コアは、カップ状に形成することにより、可動部とは反対側の端部に係止部となる底部が位置する。これにより、係止部の構造および固定コアの構造全体を簡単にすることができる。
請求項4記載の発明では、固定コアは係止部となるテーパ部を有している。テーパ部は、可動部とは反対側の端部から径方向内側へ傾斜して伸びている。これにより、テーパ部の傾斜角度を変更することにより、弾性部材の可動部とは反対側の端部とテーパ部とが接する軸方向の位置が変化する。したがって、弾性部材の荷重を容易に調整することができる。
請求項5記載の発明では、固定コアは軸方向の両端部の間に係止部を有している。固定コアを例えば圧入により固定するとき、圧入荷重が加わる位置は固定コアの可動部とは反対側の端部になる。そのため、固定コアの軸方向の両端部間に係止部を設置することにより、圧入荷重が加わる位置と弾性部材の荷重を調整するために変形する係止部とは異なる位置になる。したがって、弾性部材の荷重の調整精度を高めることができる。
請求項6記載の発明では、係止部は固定コアの小径部から径方向内側へ突出している。固定コアに突出部を設置することにより、固定コアは突出部が形成される部分において剛性が高くなる。そのため、固定コアを例えば圧入により固定するとき、突出部が形成される部分において固定コアに加える圧入荷重は他の部分と比較して大きくなる。その結果、固定コアを一定の荷重で圧入することができず、固定コアと可動部との間の距離を精密に調整することが困難になる。係止部を小径部に設置することにより、係止部が突出する小径部は圧入荷重の大きさに関与しない。そのため、固定コアは一定の荷重で圧入される。したがって、固定コアと可動部との間の距離の調整精度を高めることができる。
請求項7記載の発明では、係止部の可動部側に薄肉部を有している。薄肉部は肉厚が小さくなっている。これにより、薄肉部よりも可動部とは反対側に位置する係止部は、塑性変形に必要な力が低減される。したがって、弾性部材の荷重を容易に調整することができる。
請求項8記載の発明では、係止部の板厚tは、0.1mm≦t≦1.0mmに設定されている。係止部の板厚tが小さくなると、強度が低下し、弾性部材の荷重を受けることが困難となる。その結果、係止部が変形し、弾性部材の荷重が変化する。そこで、係止部の板厚tは下限を0.1mmに設定している。一方、係止部の板厚tが大きくなると、弾性部材の荷重に対する強度は大きくなる。しかし、係止部の変形に大きな力を必要とする。そのため、係止部の変形の際に、固定コアが移動したり、固定コアの変形を招くおそれがある。そこで、係止部の板厚tは上限を1.0mmに設定している。
請求項9記載の発明では、固定コアから径方向内側へ突出する係止部を塑性変形させることにより弾性部材の押し付け力を調整している。そのため、係止部の変形量を調整することにより、弾性部材の荷重は調整される。したがって、弾性部材の荷重を容易かつ高精度に行うことができる。また、例えばアジャスティングパイプなどの調整部材の設置が不要となる。したがって、弾性部材の荷重の調整時にバリや異物の発生を防止することができる。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による燃料噴射弁(以下、燃料噴射弁を「インジェクタ」という。)を図1に示す。第1実施形態によるインジェクタ10は、例えばガソリンエンジンの燃焼室に吸入される吸気に燃料を噴射する。なお、インジェクタ10は、ガソリンエンジンの燃焼室に直接燃料を噴射する直噴式のガソリンエンジンあるいはディーゼルエンジンに適用してもよい。
インジェクタ10の収容パイプ11は、薄肉の略円筒形状に形成されている。収容パイプ11は、第一磁性部12、非磁性部13および第二磁性部14を有している。非磁性部13は、第一磁性部12と第二磁性部14との磁気的な短絡を防止している。第一磁性部12と非磁性部13、および非磁性部13と第二磁性部14とは、例えばレーザ溶接などにより一体に接続されている。なお、収容パイプ11は、磁性材料により一体に成形し、非磁性部13に対応する部分を熱加工などによって非磁性化してもよい。収容パイプ11は、軸方向の一方の端部に燃料入口15を有している。燃料入口15には、図示しない燃料ポンプから燃料が供給される。燃料入口15に供給された燃料は、燃料フィルタ16を経由して収容パイプ11の内周側に流入する。燃料フィルタ16は、収容パイプ11の端部に設置され、燃料に含まれる異物を除去する。
収容パイプ11の燃料入口15とは反対側の端部、すなわち第一磁性部12の内周側には弁ボディ20が設置されている。弁ボディ20は、略円筒状に形成され、第一磁性部12の内周側に固定されている。弁ボディ20は、先端に近づくにつれて内径が小さくなる円錐状の内壁に弁座21を有している。弁ボディ20は、収容パイプ11とは反対側の端部に噴孔プレート22を有している。噴孔プレート22は、弁ボディ20側の端面と弁ボディ20とは反対側の端面とを接続する噴孔23を有している。
弁部材としてのニードル24は、第一磁性部12および弁ボディ20の内周側に軸方向へ往復移動可能に収容されている。ニードル24は、収容パイプ11および弁ボディ20と概ね同軸上に配置されている。ニードル24は、噴孔プレート22側の端部近傍にシール部25を有している。シール部25は、弁ボディ20に形成されている弁座21と接触可能である。ニードル24は、弁ボディ20との間に燃料が流れる燃料通路26を形成する。燃料通路26は、ニードル24のシール部25が弁座21から離座することにより、噴孔23に接続する。
インジェクタ10は、ニードル24を駆動する駆動部30を有している。駆動部30は、電磁駆動部であり、コイル31、ハウジング32、可動コア33および固定コア40を有している。コイル31は、樹脂で筒状に形成されているスプール34に巻かれている。ハウジング32は、磁性材料から形成され、コイル31の外側を覆っている。コイル31およびハウジング32、ならびに収容パイプ11の外周側は、樹脂モールド35により覆われている。コイル31は、配線部材36を経由してコネクタ37に設置されているターミナル38と電気的に接続している。コネクタ37は、樹脂モールド35と一体に形成されている。
可動コア33は、収容パイプ11の内周側に軸方向へ往復移動可能に設置されている。可動コア33は、噴孔23とは反対側の端部が固定コア40と対向している。可動コア33の外壁は収容パイプ11の内壁と摺動可能である。これにより、可動コア33は、収容パイプ11の内壁に案内されて軸方向へ往復移動する。可動コア33は、例えば鉄などの磁性材料から略円筒状に形成されている。可動コア33は、ニードル24のシール部25とは反対側の端部が固定される孔部331を有している。ニードル24は、可動コア33の孔部331に例えば圧入あるいは溶接などにより固定されている。これにより、ニードル24と可動コア33とは、一体に軸方向へ往復移動する可動部を構成する。可動コア33は、孔部331と燃料通路26とを接続する燃料孔332を有している。
可動コア33は、噴孔23とは反対側の端部において弾性部材としてのスプリング39と接している。スプリング39は、一方の端部が可動コア33に接しており、他方の端部が固定コア40に接している。スプリング39は、軸方向へ伸びる力を有している。そのため、可動コア33と一体のニードル24は、スプリング39により弁座21に着座する方向、すなわち噴孔23方向へ押し付けられている。
固定コア40は、収容パイプ11を挟んでコイル31の内周側に固定されている。固定コア40は、例えば鉄などの磁性材料により略円筒状に形成されている。固定コア40は、可動コア33との間に距離gの隙間を形成している。この固定コア40と可動コア33との間の距離gは、ニードル24のリフト量に対応する。固定コア40は、図2に示すように筒部41と底部42とを有するカップ状に形成されている。筒部41は、軸方向に伸びており、外壁が収容パイプ11の内壁と接している。底部42は、筒部41の可動コア33とは反対側の端部から径方向内側に突出している。底部42は、径方向の中心に筒部41の内周側に接続する孔部43を有している。スプリング39の他方の端部すなわち可動コア33とは反対側の端部は、直接固定コア40の底部42に接している。これにより、固定コア40の底部42は、特許請求の範囲の係止部を構成している。底部42の径方向内側の端部は、図1に示すように可動コア33方向へ変形している。
次に、上記構成のインジェクタ10の組み付けに付いて説明する。
図3に示すように、収容パイプ11、弁ボディ20およびコイル31が組み付けられ、樹脂モールド35が形成される。弁ボディ20には、噴孔プレート22が取り付けられている。収容パイプ11および弁ボディ20の内側に、一体に接続された可動コア33およびニードル24が収容される。収容パイプ11の内径は可動コア33の外径よりもわずかに大きい。そのため、一体の可動コア33およびニードル24は収容パイプ11の内側において軸方向へ移動可能である。一体の可動コア33およびニードル24が収容パイプ11の内側に収容されると、可動コア33のニードル24とは反対側にスプリング39が設置される。スプリング39は、収容パイプ11の内側に挿入され、軸方向の一方の端部が可動コア33と接している。このとき、スプリング39は、圧縮も伸長もしておらず、本来の全長Lとなっている。
スプリング39が収容パイプ11の内側に収容されると、スプリング39の可動コア33とは反対側に固定コア40が設置される。固定コア40は、収容パイプ11の内側に圧入される。固定コア40は、図4に示すように可動コア33との間の距離がgになるまで圧入される。このとき、スプリング39は、可動コア33とは反対側の端部が固定コア40の底部42に接している。そのため、スプリング39は、固定コア40の圧入によって圧縮され、本来の全長Lよりも短い全長L1となる。
固定コア40の圧入が完了すると、図5に示すように固定コア40の底部42には調整パンチ50により力が加えられる。調整パンチ50は、収容パイプ11の噴孔23とは反対側の端部から収容パイプ11の内部に挿入され、底部42の噴孔23とは反対側の端面を噴孔23方向へ押し付ける。これにより、固定コア40の径方向内側へ突出する底部42は、噴孔23方向へ塑性変形によって折り曲がる。底部42が変形することにより、スプリング39は変形した底部42によって噴孔23方向へ押し付けられる。その結果、スプリング39の全長は短縮され、全長L1よりも短いL2となる。底部42は、スプリング39の荷重すなわち一体の可動コア33およびニードル24を噴孔23方向へ押し付ける力が所定の大きさとなるまで調整パンチ50によって押し込まれる。
底部42は、板厚tが0.1mm≦t≦1.0mmに設定されている。これにより、底部42は、固定コア40を収容パイプ11へ圧入する際に固定コア40に加わる力よりも小さな力で変形する。板厚tは、大きくなるほど、スプリング39の荷重に対する強度が高まる。そのため、板厚tが大きくなるほど、スプリング39の荷重の調整後における固定コア40の底部42の変形は小さくなり、スプリング39の荷重の安定性は増大する。しかし、板厚tが過大になると、底部42を塑性変形させるためには、固定コア40を圧入するために固定コア40に加える力よりも大きな力を必要とする。その結果、底部42の板厚tが過大になると、固定コア40の底部42を変形させる際に固定コア40が噴孔23側へ移動し、固定コア40と可動コア33との間の距離gを精密に調整することが困難となる。そこで、底部42の板厚tは、固定コア40の圧入に要する力よりも小さな力で変形する厚さであることが望ましい。したがって、本実施形態では、底部42の板厚tは1.0mm以下に設定している。一方、板厚tが薄くなると、スプリング39の荷重に対する強度が低下し、スプリング39の荷重の調整後に変形するおそれがある。そのため、底部42の板厚tは、スプリング39の荷重に十分に耐えうる強度が必要となる。そこで、本実施形態では、底部42の板厚tは0.1mm以上に設定している。
スプリング39の荷重の調整が完了すると、収容パイプ11の弁ボディ20とは反対側の端部に燃料フィルタ16が取り付けられる。これにより、インジェクタ10の組み付けが完了する。
次に、上記構成のインジェクタ10の作動について説明する。
コイル31への通電が停止されているとき、固定コア40と可動コア33との間には磁気吸引力が発生しない。そのため、可動コア33はスプリング39の押し付け力によって固定コア40とは反対側へ移動するとともに、可動コア33と一体のニードル24も固定コア40とは反対側へ移動している。その結果、コイル31への通電が停止されているとき、ニードル24のシール部25は弁座21に着座している。したがって、燃料は噴孔23から噴射されない。
コイル31に通電されると、コイル31に発生した磁界によりハウジング32、第一磁性部12、可動コア33、固定コア40および第二磁性部14には磁気回路が形成され、磁束が流れる。これにより、スプリング39の押し付け力によって互いに離れている固定コア40と可動コア33との間には、コイル31への通電によって磁気吸引力が発生する。固定コア40と可動コア33との間に発生する磁気吸引力がスプリング39の押し付け力よりも大きくなると、一体の可動コア33およびニードル24は固定コア40方向へ移動する。これにより、ニードル24のシール部25は弁座21から離座する。一体の可動コア33およびニードル24は、可動コア33が固定コア40に接するまで図1の上方へ移動する。
燃料入口15からインジェクタ10の内部へ流入する燃料は、燃料フィルタ16、収容パイプ11の内周側、固定コア40の内周側、可動コア33の孔部331および燃料孔332、ならびに収容パイプ11とニードル24との間を経由して燃料通路26に流入する。燃料通路26に流入した燃料は、弁座21から離座したニードル24と弁ボディ20との間を経由して噴孔プレート22が形成する噴孔23へ流入する。これにより、噴孔23から燃料が噴射される。
コイル31への通電を停止すると、固定コア40と可動コア33との間の磁気吸引力は消滅する。これにより、ニードル24と一体の可動コア33はスプリング39の押し付け力により固定コア40とは反対側へ移動する。そのため、シール部25は再び弁座21に着座し、燃料通路26と噴孔23との間の燃料の流れは遮断される。したがって、燃料の噴射は終了する。
以上、説明した第1実施形態では、スプリング39は可動コア33とは反対側の端部が直接固定コア40と接している。そして、スプリング39は、固定コア40の底部42を塑性変形させることにより、荷重が調整される。そのため、スプリング39の荷重を調整するための別部材を必要としない。また、スプリング39の荷重を調整する際に、部材同士の接触は生じない。したがって、部品点数を低減することができ、簡単な構造とすることができるとともに、部材の接触にともなう異物の発生を防止することができる。また、異物の発生を防止することにより、ニードル24と弁ボディ20との間に異物が噛み込むことがなく、所定外の燃料の噴射を防止することができる。
第1実施形態では、固定コア40の底部42を塑性変形させることにより、スプリング39の荷重を調整している。そのため、底部42の変形量に応じてスプリング39の荷重を精密に変化させることができる。したがって、部材の公差に関わらず、スプリング39の荷重を容易かつ精密に所定の値に調整することができる。
また、底部42は、固定コア40の可動コア33とは反対側の端部に設置されている。そのため、固定コア40は、内部に全長の長いスプリング39を収容可能である。これにより、スプリング39の全長が長い場合でも、スプリング39は固定コア40の内部に収容され、インジェクタ10の全長が長くなることはない。したがって、体格の小型化を図ることができる。さらに、スプリング39の全長の増大にともなう体格の大型化が抑制されるため、スプリング39は所望の全長を設定することができる。したがって、スプリング39の荷重の自由度を高めることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態によるインジェクタの固定コアを図6に示す。なお、第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第2実施形態によるインジェクタ10の固定コア60は、図6に示すように可動コア33とは反対側の端部に筒部61よりも外径が小さな小径部64を有している。固定コア60の底部62は、小径部64から径方向内側へ突出している。小径部64には、燃料が流れる孔部63が形成されている。
図2に示す第1実施形態の場合、筒部41からは底部42が突出しているため、固定コア40の底部42における剛性は筒部41よりも大きくなる。そのため、固定コア40を収容パイプ11に圧入する場合、底部42に対応する部分を圧入するとき、固定コア40の圧入に要する圧入荷重は増大する。これにより、固定コア40を圧入するための圧入荷重は、固定コア40の位置すなわち圧入量によって変化する。その結果、固定コア40を一定の荷重で圧入することが困難となり、固定コア40と可動コア33との間の距離gを精密に調整することが困難となる。
第2実施形態では、固定コア60の可動コア33とは反対側の端部に小径部64を形成するとともに、底部62は小径部64から径方向内側へ突出している。そのため、固定コア60を収容パイプ11に圧入するとき、固定コア60は筒部61のみが収容パイプ11に圧入される。その結果、底部62が突出し剛性の大きな小径部64は圧入されない。これにより、固定コア60は、一定の圧入荷重で収容パイプ11に圧入することができる。
第2実施形態では、固定コア60の小径部64から底部62が突出している。そのため、固定コア60は、圧入量に関わらず一定の荷重で収容パイプ11に圧入することができる。したがって、固定コア60と可動コア33との間の距離gの精度を高めることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態によるインジェクタの固定コアを図7に示す。なお、第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第3実施形態では、図7に示すように固定コア70は筒部71の軸方向の途中に係止部72を有している。係止部72は、固定コア70の筒部71から径方向内側へ突出して形成されている。係止部72には、燃料が流れる孔部73が形成されている。スプリング39の可動コア33とは反対側の端部は係止部72に接する。第3実施形態では、固定コア70を収容パイプ11に圧入するとき、圧入荷重は固定コア70の可動コア33とは反対側の端面74に加えられる。一方、スプリング39の荷重を調整するとき、係止部72に力を加えることにより係止部72は塑性変形する。そのため、固定コア70は、圧入のための荷重が加わる位置と、スプリング39の荷重を調整するための力が加わる位置とが異なる。
第3実施形態の場合、固定コア70の圧入時に力が加わる位置とスプリング39の荷重の調整時に力が加わる位置とは異なる。そのため、係止部72の塑性変形時における固定コア70の移動、あるいは圧入時における係止部72の不要な変形は防止される。したがって、固定コア70の位置の精度、および固定コア70と可動コア33との間の距離gの精度を高めることができる。
(第4、第5実施形態)
本発明の第4実施形態および第5実施形態によるインジェクタの固定コアをそれぞれ図4または図5に示す。なお、第1実施形態または第3実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し説明を省略する。
第4実施形態は、第1実施形態の変形例である。図4に示すように、固定コア40は底部42の可動コア33側に薄肉部45を有している。薄肉部45は、筒部41よりも肉厚が小さく設定されている。これにより、底部42は比較的小さな力で容易に変形する。
第5実施形態は、第3実施形態の変形である。図5に示すように、固定コア70は軸方向の両端部の間に設置されている係止部72の可動コア33側に薄肉部75を有している。これにより、係止部72は比較的小さな力で容易に変形する。
第4実施形態および第5実施形態では、いずれも固定コア40、70に薄肉部45、75を形成することにより、底部42または係止部72は比較的小さな力で容易に変形する。したがって、スプリング39の荷重を精密かつ容易に調整することができる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態によるインジェクタの固定コアを図10に示す。なお、第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第6実施形態では、図10に示すように固定コア80は、筒部81の可動コア33とは反対側の端部にテーパ部82を有している。テーパ部82は、固定コア80の可動コア33とは反対側の端部において可動コア33から遠ざかるにつれて径方向内側へ傾斜している。これにより、スプリング39の可動コア33とは反対側の端部は、固定コア80のテーパ部82に接する。すなわち、テーパ部82は、特許請求の範囲の係止部となる。
第6実施形態では、スプリング39の荷重を調整するとき、テーパ部82を図10の破線で示すように径方向内側へ絞り込む。テーパ部82を径方向内側へ絞り込むにつれて、テーパ部82に接するスプリング39の端部は可動コア33側へ移動する。これにより、スプリング39の全長は変化し、スプリング39の荷重を精密かつ容易に調整することができる。
また、第6実施形態では、固定コア80を収容パイプ11に圧入するとき、筒部81
とテーパ部82との段差83に圧入荷重が加えられる。これにより、固定コア80の圧入時に力が加わる位置と、スプリング39の荷重を調整するために力が加わる位置とは異なる。さらに、固定コア80は、筒部81のみが収容パイプ11に圧入され、テーパ部82は圧入されない。これにより、固定コア80は、一定の圧入荷重で収容パイプ11に圧入される。したがって、固定コア80の位置の精度、および固定コア80と可動コア33との間の距離gの精度を高めることができる。
以上、説明した複数の実施形態では、別体の可動コア33とニードル24とから可動部を構成する例について説明した。しかし、可動コア33とニードル24とを一体に構成してもよい。また、複数の実施形態では、噴孔23を形成する噴孔プレート22を弁ボディ20に取り付ける例について説明したが、弁ボディ20に噴孔を直接形成してもよい。さらに、複数の実施形態では、スプリング39が固定コアまたは可動コアに直接接触する例について説明したが、スプリング39と固定コアまたは可動コアとの間に別部材を設置してもよい。
上記の各実施形態では、本発明を適用した実施形態を個別に説明したが、複数の実施形態を組み合わせてもよい。
本発明の第1実施形態によるインジェクタを示す断面図である。 本発明の第1実施形態によるインジェクタの固定コアを示す断面図である。 本発明の第1実施形態によるインジェクタの製造手順を示す断面図である。 本発明の第1実施形態によるインジェクタの製造手順を示す断面図である。 本発明の第1実施形態によるインジェクタの製造手順を示す断面図である。 本発明の第2実施形態によるインジェクタの固定コアを示す断面図である。 本発明の第3実施形態によるインジェクタの固定コアを示す断面図である。 本発明の第4実施形態によるインジェクタの固定コアを示す断面図である。 本発明の第5実施形態によるインジェクタの固定コアを示す断面図である。 本発明の第6実施形態によるインジェクタの固定コアを示す断面図である。
符号の説明
10 インジェクタ(燃料噴射弁)、23 噴孔、24 ニードル(可動部)、26 燃料通路、31 コイル、33 可動コア(可動部)、39 スプリング(弾性部材)、40 固定コア、42 底部(係止部)、45 薄肉部、60 固定コア、62 底部(係止部)、64 小径部、70 固定コア、72 係止部、75 薄肉部、80 固定コア、82 テーパ部(係止部)

Claims (9)

  1. 軸方向へ往復移動し、噴孔に連通する燃料通路を開閉する可動部と、
    前記噴孔側へ前記可動部を押し付ける弾性部材と、
    径方向内側に突出し前記弾性部材の前記可動部とは反対側の端部を係止する係止部を有し、前記可動部の前記噴孔とは反対側の端部と対向して設置され、コイルの通電時に前記可動部との間に前記可動部を吸引する磁気吸引力を発生する固定コアとを備え、
    前記係止部が塑性変形していることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記固定コアは、前記可動部とは反対側の端部に前記係止部を有することを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
  3. 前記固定コアは、カップ状に形成され、前記可動部とは反対側の端部に位置する底部が前記係止部であることを特徴とする請求項2記載の燃料噴射弁。
  4. 前記固定コアは前記可動部とは反対側の端部から径方向内側へ傾斜して伸びるテーパ部を有し、前記テーパ部が前記係止部であることを特徴とする請求項2記載の燃料噴射弁。
  5. 前記固定コアは、軸方向の両端部の間に前記係止部を有することを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
  6. 前記係止部は、前記固定コアの他の部分よりも外径が小さな小径部から径方向内側へ突出していることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の燃料噴射弁。
  7. 前記固定コアは、前記係止部の前記可動部側に肉厚の小さな薄肉部を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の燃料噴射弁。
  8. 前記係止部の板厚をtとすると、0.1mm≦t≦1.0mmであることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載の燃料噴射弁。
  9. 軸方向へ往復移動し噴孔に接続する燃料通路を開閉する可動部と、コイルに通電することにより前記可動部との間に磁気吸引力を発生する固定コアと、一方の端部が前記可動部に接し他方の端部が前記固定コアに接し前記可動部を前記噴孔側へ押し付ける弾性部材を備える燃料噴射弁の製造方法であって、
    前記固定コアから径方向内側に突出する係止部を塑性変形させることにより前記弾性部材の押し付け力を調整する段階を含むことを特徴とする燃料噴射弁の製造方法。
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