JP2006062015A - Cvdダイヤモンドを用いたドレッサ、並びに、その製造方法及び再生方法 - Google Patents

Cvdダイヤモンドを用いたドレッサ、並びに、その製造方法及び再生方法 Download PDF

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光洋 長谷川
Kiyoshi Narita
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Abstract

【課題】 ダイヤモンドドレッサを改良して、高精度で切れ味の良いロータリドレッサの製造方法及び再生方法を提供する。
【解決手段】 (A)図のように化学気相合成ダイヤモンドで構成されたCVD輪1の両側にハブ2を配置し、(B)図のようにこれらの部材を相互に一体的に結合し、(C)図のように、CVD輪1の周囲に多数の切欠3を形成する。この切欠は、ドレッサの切刃として機能する。ドレッサとして使用したために切れ味が悪くなれば、切欠3を加工し直して再生することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、砥石車をツルーイング、および/またはドレッシングするダイヤモンドドレッサに係り、その構造、製法、および再生方法に関するものである。
研削機に用いられる研削砥石(砥石車)は、使用に先立って外周面を所望の形状に整えるツルーイング、および、外周面のミクロな状態を整えるドレッシングを行なはなければならない。
ところが、業界の実情は、ツルーイングとドレッシングとを厳密には区別しておらず、
ツルーイングする機器をドレッサと呼んでいる。
本発明は、ツルーイングおよびドレッシングを必須の構成要件としていないので、紛らわしくない場合は特に区別しない。本発明においてドレッサとは、ドレッシングにもツルーイングにも任意に使用できるツールである。
ツルーイング・ドレッシングの対象である砥石は硬い部材であるから、ダイヤモンドを用いることが好適である。
従来技術におけるダイヤモンドドレッサには、つぎの二つの形態が有る。
イ.角柱ダイヤモンドドレッサ
これは、単結晶ダイヤモンド,または化学気相合成ダイヤモンド(略称CVD)を角柱状に切り出したピースの複数個を配列したものである。製造が技術的に難しく、使用にも高度の技術と心くばりとを必要とする。
ロ.ロータリードレッサ
これは、比喩的に言うならばダイヤモンド粒を植え付けた砥石車である。品質によって次のように区分される。
高級品:手作業でダイヤモンド粒を植え付けたもの。言うまでもなく作業員に高度の熟練を要し、非常に高価である。
一般品:ダイヤモンド粒とメタルボンド剤とを混合して整形し、ボンド剤を硬化させたもの。ダイヤモンドの結晶方向を制御できないので、「切れ味」が余り良くない。
特開2004−34200号公報 特開2001−239441号公報
本発明は以上に述べた事情に鑑みて為されたものであって、その目的とするところは、
イ.ダイヤモンドの結晶方向の制御が容易で、
ロ.切刃形状,切刃個数を任意に設定することができ、
ハ.製造作業員や取り扱い者に格別の知識や熟練を必要としない、
新規な構成のダイヤモンドドレッサ、並びにその製造方法および再生方法を提供して、砥石産業の発展に寄与するにある。
請求項1の発明に係るダイヤモンドドレッサの構成は、(図2参照)輪形板状の化学気相合成ダイヤモンド(CVD)によって、外径寸法Da,内径寸法Dbに形成されたCVD輪(1)の両側に、内径寸法約Dbの金属または合成樹脂製ハブ(2)が同心に、かつ一体的に固着されており、
上記ハブの外径寸法Dcが前記CVD輪(1)の外径寸法Daよりも小さく、
かつ、前記CVD輪(1)の外周に、切刃を形成する多数の切欠(3)が設けられていることを特徴とする。
以上に説明した請求項1の発明に係るダイヤモンドドレッサは、化学気相合成ダイヤモンドを素材としているので、合成化学メーカーで製造される際に結晶が制御されている。ドレッサメーカー(砥石メーカー)は、合成化学メーカーから該化学気相合成ダイヤモンドの供給を受けて、高品質のドレッサを容易にかつ低コストで製造して工作機械メーカーや工作機械ユーザーに供給することができる。
その上、本請求項1の発明に係るダイヤモンドドレッサを製作する砥石メーカー(ドレッサメーカー)の作業員にも、これを使用してドレッシングを施工する作業員にも、格別に高度な知識や熟練を要しない。
請求項2の発明に係るダイヤモンドドレッサの構成は、前記請求項1の発明の構成要件に加えて、(図3(A)参照)前記CVD輪(1)の複数枚が積層されて一体的に結合され、その厚さ寸法が拡大(1枚の化学気相合成ダイヤモンドとして形成し得る最大厚さ寸法以上の厚さを有するダイヤモンドドレッサを構成できること)されていることを特徴とする。
以上に説明した請求項2の発明を前記請求項1の発明に適用すると、比較的安価な薄形の化学気相合成ダイヤモンド板を用いて、幅の広い切刃を形成することができる。薄形の化学気相合成ダイヤモンドは、厚形のものに比して安価であるのみでなく、結晶粒度が細かく揃っているので、本請求項2の適用によって高品質のダイヤモンドドレッサを比較的低コストで構成することができる。
請求項3の発明に係るダイヤモンドドレッサの構成は、前記請求項1の発明の構成要件に加えて、(図3(B)参照)前記CVD輪(1)の設置個数が複数であり、各CVD輪の間にスペーサ4が介装され、複数枚のCVD輪(1)が相互に平行かつ同心に配列されていることを特徴とする。
以上に説明した請求項3の発明に係るダイヤモンドドレッサは、それぞれ切刃を形成された複数枚のCVD輪が、間隔を置いて軸心方向に並んでいるので、複数箇所の被加工部を有する砥石をツルーイング・ドレッシングするに好適である。
このような機能は、例えばクランクシャフトなどのように複数個の同心の軸(ジャーナル、クランクピン)を有する部材を研削するための砥石車を同時にツルーイング・ドレッシングするために有効である。
(注)イ.1本のクランクシャフトには、複数のピンが一直線上に並んでいる。
ロ.1個の砥石車が上記複数のピンを同時に研削するため、該1個の砥石車に、 複数の作用面(研削作用する面)が設けられる。
ハ.本請求項3のダイヤモンドドレッサは、上記複数の作用面を同時にツルーイ ング・ドレッシングすることができる。
請求項4の発明に係るダイヤモンドドレッサの構成は、(図4(A)参照)輪形板状の化学気相合成ダイヤモンド(CVD)によって、外径寸法Da,内径寸法Dbに形成されたCVD輪(1)の内周部に,
外径寸法Dcが,Da>Dc<Db であり、内径寸法Ddが、Dd<Dc である合成樹脂製ボス(5)が同心に、かつ一体的に成型されており、
かつ、前記CVD輪(1)の外周に、切刃として機能する多数の切欠(3)が、周方向に規則的に配列して形成されていることを特徴とする。
以上に説明した請求項4のダイヤモンドドレッサによっても、前記請求項1におけると同様の作用効果が得られる。
すなわち、化学気相合成ダイヤモンドを素材としているので、結晶が合成科学メーカーによって制御されている。
ドレッサメーカー(砥石メーカー)は、合成科学メーカーから該化学気相合成ダイヤモンドの供給を受けて、高品質のドレッサを容易にかつ低コストで製造して工作機械メーカーや工作機械ユーザーに供給することができる。
その上、本請求項4の発明に係るダイヤモンドドレッサを製作する作業員にも、これを使用する作業員にも、格別に高度な知識や熟練を要しない。
請求項5に係る発明方法の構成は、(図1参照)
a.化学気相合成ダイヤモンドから成る、外径寸法Da,内径寸法DbのCVD輪(1)を形成し、
b.上記CVD輪(1)の両側に、外径寸法Dcが前記CVD輪(1)の外径寸法Daよりも小さく、内径寸法が約Dbの、金属又は合成樹脂製のハブ(2)の2個を同心に配置し、
c.上記CVD輪(1)とハブ(2)とを接着剤により、または機械的手段によって、一体的に結合し、
d.前記CVD輪(1)の外周に、切刃を形成する多数の切欠(3)を、規則的に配置して構成することを特徴とする(ただし、上記dの工程(切欠構成)を前記cの工程よりも以前に繰り上げて実施すること妨げない)。
以上に説明した請求項5の発明方法によると、請求項1に係るダイヤモンドドレッサを工業的に大量生産して、高品質の製品を安価に供給して研削機工業の発展に寄与することができる。
しかも、この製法には格別に特殊で高度な設備を必要とせず、作業員に高度な知識や熟練を必要とせず、その上、格別に危険な作業を伴わない。
請求項6に係る発明方法の構成は、(図4参照)
a.化学気相合成ダイヤモンドから成る、外径寸法Da,内径寸法DbのCVD輪(1)を形成し、
b.上記CVD輪(1)の中央部に、外径寸法Dcが,Da>Dc<Db であり、
内径寸法Ddが、Dd<Dc である合成樹脂製のボス(5)を一体成型し、
c.前記CVD輪(1)の外周に、切刃を形成する多数の切欠(3)を、規則的に配置して構成することを特徴とする(ただし、上記cの工程(切欠構成)を前記bの工程よりも以前に繰り上げて実施すること妨げない)。
以上に説明した請求項6の発明方法によると、請求項4に係るダイヤモンドドレッサを工業的に大量生産して、高品質の製品を安価に供給して研削機工業の発展に寄与することができる。
しかも、この製法には格別に特殊で高度な設備を必要とせず、作業員に高度な知識や熟練を必要とせず、その上、格別に危険な作業を伴わない。
請求項7に係る発明方法の構成は、前記請求項5または請求項6の発明方法の構成要件に加えて、前記の化学気相合成ダイヤモンドの素材として、導電性の化学気相合成ダイヤモンド板を用い、
該化学気相合成ダイヤモンド板を輪形に形成する際、および/または、切欠(3)を構成する際、放電加工もしくはワイヤーカット加工を施すことを特徴とする。
以上に説明した請求項7の発明方法によると、化学気相合成ダイヤモンド製のCVD輪の周囲に切欠を設ける作業を、放電加工もしくはワイヤーカット加工によって容易にかつ低コストで遂行することができる。
切欠を設けるべき部材である化学気相合成ダイヤモンドは、地球上で知られている範囲内で最も硬い物質であるから、鉄鋼材料などのように一般の切削機械では切れない。勿論、ダイヤモンドを取り扱う業者はダイヤモンドを切削する技術と機器とを有しているが、本請求項7を適用して放電加工もしくはワイヤーカット加工を行なうことができれば、他の加工方法よりも比較的容易に、比較的高能率で、比較的低コストで切欠を構成できるから好適である。
請求項8に係るダイヤモンドドレッサの構成は(図4(B)参照)、化学気相合成ダイヤモンドから成り、
厚さ寸法 0.2〜2.0mm
外径寸法 200mm以下
内径寸法 20mm以上
の輪形板状をなし、
かつ、その周囲に多数の切欠(3)が規則的に配列されていることを特徴とする。
上記切欠3の個数が多数であるとは、平面幾何学における「多」と同様の意味である。すなわち、例えば「多角形」の「多」は「3以上の整数」である。
以上に説明した請求項8のダイヤモンドドレッサは、輪形板状をなし、かつその周囲に切欠が配列されているので、該切欠が切刃として機能し、ドレッサの役目を果たす。
その厚さ寸法が0.2mm以上であるから、ドレッサとして必要な機械的強度を有し、
その厚さ寸法が2mm以下であるから、化学気相合成が可能であり、
その外径寸法が200mm以下であるから、素材である化学気相合成ダイヤモンドの製作に格別の困難が無く、
その内径寸法が20mm以上であるから、これを支持するために挿通する軸部材に充分の機械的強度を持たせることができる。
この請求項8のダイヤモンドドレッサを適宜の回転軸に装着すれば、高精度のツルーイング・ドレッシングを比較的容易に施工することができる。
請求項9に係る発明方法の構成は、前記(請求項5ないし請求項8)のようにして製造された「CVDダイヤモンドを用いたドレッサ」が、ドレッサとしての使用によって損耗し、前記の切欠(3)で形成されている切刃の切削性能が低下した場合、
研削加工、放電加工、ワイヤーカット加工、またはレーザーカット加工により切欠を修復して、切削性能を復元させることを特徴とする。
以上に説明した請求項9の発明方法によると、使用によって切れ味が悪くなったドレッサを研ぎ直して再生することができる。
最近の世相には「使い捨て」の悪風が蔓延しているが、化学気相合成ダイヤモンドは高価な材料であるから、切刃が摩損したからといって捨ててしまうのは勿体ない。
実際問題としては、ドレッサのユーザーからドレッサメーカーへ、損耗したダイヤモンドドレッサを返送して再生加工することになると考えられるが、ドレッサメーカーが本請求項8の発明方法を適用すると、ダイヤモンドドレッサが再生され、省資源という社会的要請に沿うことができる。
請求項1の発明に係るダイヤモンドドレッサは、化学気相合成ダイヤモンドを素材としているので、結晶の粒度および結晶軸の方向が、合成化学メーカーによって制御されている。ドレッサメーカー(砥石メーカー)は、合成化学メーカーから該化学気相合成ダイヤモンドの供給を受けて、高品質のドレッサを容易にかつ低コストで製造して工作機械メーカーや工作機械ユーザーに供給することができる。
その上、本請求項1の発明に係るダイヤモンドドレッサを製作する作業員にも、これを使用する作業員にも、格別に高度な知識や熟練を要しない。
請求項2の発明を適用すると、比較的安価な薄形の化学気相合成ダイヤモンド板を用いて、幅の広い切刃を形成することができる。薄形の化学気相合成ダイヤモンドは、厚形のものに比して安価であるのみでなく、結晶粒度が細かく揃っているので、本請求項2の適用によって高品質のダイヤモンドドレッサを構成することができる。
請求項3の発明に係るダイヤモンドドレッサは、それぞれ切刃を形成された複数枚のCVD輪が、間隔を置いて軸心方向に並んでいるので、複数箇所の被加工部を有する砥石をツルーイング・ドレッシングするに好適である。
このような機能は、例えばクランクシャフトなどのように複数個の同心の軸(ジャーナル、クランクピン)を有する部材を研削するための砥石車を同時にツルーイング・ドレッシングするために有効である。
請求項4のダイヤモンドドレッサによっても、前記請求項1におけると同様の作用効果が得られる。
すなわち、化学気相合成ダイヤモンドを素材としているので、結晶の粒度および結晶軸の方向が合成科学メーカーによって制御されている。ドレッサメーカー(砥石メーカー)は、合成科学メーカーから該化学気相合成ダイヤモンドの供給を受けて、高品質のドレッサを容易にかつ低コストで製造して工作機械メーカーや工作機械ユーザーに供給することができる。
その上、本請求項4の発明に係るダイヤモンドドレッサを製作する作業員にも、これを使用する作業員にも、格別に高度な知識や熟練を要しない。
請求項5の発明方法によると、請求項1に係るダイヤモンドドレッサを工業的に大量生産して、高品質の製品を安価に供給して研削機工業の発展に寄与することができる。
しかも、この製法には格別に特殊で高度な設備を必要とせず、作業員に高度な知識や熟練を必要とせず、その上、格別に危険な作業を伴わない。
請求項6の発明方法によると、請求項4に係るダイヤモンドドレッサを工業的に大量生産して、高品質の製品を安価に供給して研削機工業の発展に寄与することができる。
しかも、この製法には格別に特殊で高度な設備を必要とせず、作業員に高度な知識や熟練を必要とせず、その上、格別に危険な作業を伴わない。
請求項7の発明方法によると、化学気相合成ダイヤモンド製のCVD輪の周囲に切欠を設ける作業を、放電加工もしくはワイヤーカット加工によって容易にかつ低コストで遂行することができる。
切欠を設けるべき部材である化学気相合成ダイヤモンドは、地球上で知られている範囲内で最も硬い物質であるから、鉄鋼材料などのように一般の切削機械では切れない。勿論、ダイヤモンドを取り扱う業者はダイヤモンドを切削する技術と機器とを有しているが、本請求項7を適用して放電加工もしくはワイヤーカット加工を行なうことができれば、他の加工方法よりも比較的容易に、比較的高能率で、比較的低コストで切欠を構成できるから好適である。
請求項8の発明によると、このダイヤモンドドレッサは輪形板状をなし、かつその周囲に切欠が配列されているので、該切欠が切刃として機能し、高精度のドレッシング作用を発揮する。その上、
厚さ寸法が0.2mm以上であるから、ドレッサとして必要な機械的強度を有し、
厚さ寸法が2mm以下であるから、化学気相合成が可能であり、
外径寸法が200mm以下であるから、素材である化学気相合成ダイヤモンドの製作に格別の困難が無く、
内径寸法が20mm以上であるから、これを支持するために挿通する軸部材に充分の機械的強度を持たせることができる。
このため、請求項8のダイヤモンドドレッサを適宜の回転軸に装着すれば、高精度のツルーイング・ドレッシングを比較的容易に施工することができる。
請求項9の発明方法によると、使用によって切れ味が悪くなったドレッサを研ぎ直して再生することができる。
最近の世相には「使い捨て」の悪風が蔓延しているが、化学気相合成ダイヤモンドは高価な材料であるから、切刃が摩損したからといって捨ててしまうのは勿体ない。
実際問題としては、ドレッサのユーザーからドレッサメーカーへ、損耗したダイヤモンドドレッサを返送して再生加工することになると考えられるが、ドレッサメーカーが本請求項8の発明方法を適用すると、ダイヤモンドドレッサが再生され、省資源という社会的要請に沿うことができる。
図1は本発明の1実施形態を示し、(A)は分解斜視図、(B)加工初期における半製品の外観斜視図、(C)は加工末期における半製品の外観斜視図である。これら(A)、(B)、(C)図を総合して視ると、本発明に係るダイヤモンドドレッサの製造工程理解される。
(A)図のように、化学気相合成ダイヤモンド(略称CVD)製のCVD輪1の両側に、金属製または合成樹脂製のハブ2を配置する。
上記CVD輪1とハブ2とを相互に固着する。固着方法は、カシメやネジのような機械的な方法であっても良く、接着でも良い。これにより、(B)図のような初期半製品が得られる。
(C)図に描かれているように、CVD輪1の周囲に切欠3を設ける。
この切欠3は、ドレッサとして機能するための切刃を形成する。
本実施形態においては、周方向に等間隔に切欠3を配列した。本発明を実施する場合、必ずしも等間隔でなくても良いが、規則的に配列することが望ましい。
上記の切欠3は、ドレッサの切刃として機能するので、機械的強度に問題を生じない範囲内で、なるべく多くの切欠3を設けるとドレッシング作業の能率が高くなり、かつ、ドレッシング面にマクロな凹凸を生じない。
(注)ドレッシング面には、ミクロな凹凸が必要である。すなわち、ボンド材から砥粒 が突出していなければ、砥石としての切れ味が悪い。上記のマクロな凹凸とは、拡 大鏡を用いて肉眼で認識できる程度の凹凸をいう。
化学気相合成ダイヤモンドで構成されているCVD輪1の周囲に切欠3を設けるには、各種の手段が有る。
古典的な研削技術を適用することもできるし、レーザーカットを施すこともできる。
更に能率的に高精度の加工を施すには、導電性の化学気相合成ダイヤモンドを用いる。
導電性化学気相合成ダイヤモンドは、結晶ダイヤモンドの炭素をホウ素でドープすることによって得られる。ドレッサメーカーとしては、合成化学メーカーに対して、形状,寸法と併せて「導電性」を指定して注文すれば良い。
本実施形態においては、エレメントシックス株式会社製のCVDITE(商標名)化学気相合成ダイヤモンドを用いた。
図2は本発明に係るダイヤモンドドレッサの1実施形態を示し、(A)は模式的に描いた正面図、(B)は側面断面図である。
前掲の図1(C)に示した半製品に、全部の切欠3を加工形成すると図2(A)の完成品となる。
図2(A)のハブ2に斑点を付したのは読図の便宜を図ったものであって、断面を表す記号ではない。
本図2(B)に示したように、CVD輪1の外径寸法をDaとしたとき、
ハブ2の外径寸法Dcは、Dc<Da であり、
CVD輪1の内径寸法およびハブ2の内径寸法は、共にDbであり、
当然に Db<Dc<Da である。
ただし、本発明を実施する場合、ハブ2の内径寸法をCVD輪1の内径寸法よりも小さく構成することもできる(高価な化学気相合成ダイヤモンドの使用量を節約できる)。
図3は、前掲の図2に示した実施形態の改良例であって、(A)は2枚のCVD輪を積層したダイヤモンドドレッサの模式的な断面側面図、(B)は複数枚のCVD輪を相互に離間させて配列したダイヤモンドドレッサの模式的な断面側面図である(ただし、読図の便宜上、模式化して描いてあるから、写実的な投影図ではない)。
(図3(A)参照)本例は、厚さ寸法0.5mmの化学気相合成ダイヤモンド板製のCVD輪1を2枚重ねて、合計厚さ寸法1mmに構成した、
市販の化学気相合成ダイヤモンドの厚さ寸法は一般に0.2〜0.5mmであるから、切欠3によって形成される霧はの幅寸法を0.5mm以上に設定すると、本例のような積層構造としなければならない。
前記の例は、積層しなければ所望寸法(切刃の幅寸法)が得られない場合であるが、それ以外にも積層CVD輪の長所が有る。すなわち、特別注文品で厚さ寸法0.5mm以上の化学気相合成ダイヤモンドを入手することも可能ではあるが、化学気相合成ダイヤモンドの製造技術の関係から、ダイヤモンド結晶が成長方向側へ行くに従って粗くなるので、硬度のバラツキが大きくなる。均一硬度のCVD輪を製作するといった観点からも、積層構造のCVD輪は有効である。
例えばクランク軸のように、複数個の被研削面が一直線上に並んでいる場合、このクランク軸を研削する砥石車には3箇所の加工面(砥石として作用する面)が形成される。
従って、このような砥石車をツルーイング・ドレッシングするには、図3(B)のように複数枚(本例では3枚)のCVD輪1が間隔を置いて配列された構造が好適である。
各CVD輪1の間には、スペーサ4が介装される。複数枚のCVD輪1は、相互に平行に、かつ同心に、軸心方向に配列される。
図4(A)は、前掲の図2に示した実施形態の変形例を模式的に描いた断面側面図である。
符号1を付して示したCVD輪、および、該CVD輪1に形成した切欠3は前記実施形態(図2)におけると同様ないし類似の構成部材である。
本図4の実施形態におけるCVD輪1の寸法は、必ずしも図2の実施形態におけるCVD輪1の寸法に等しくなくても良いが、対照して理解し易いように、同一寸法に設定してある。
前記CVD輪1の中央部に、合成樹脂製のボス5を一体成型してある。
該ボス5の内径寸法Ddは、Dd<Db となるように設定してある。該ボス5の外径寸法Dcは Da>Dc>Db となるように設定される。
図4(B)は、前記と更に異なる実施形態を部分的に切断して描いた模式的な側面図である。符号6を付して示したのは、周囲に切欠3を設けた輪状のCVD輪であって、前記の各実施形態におけるCVD輪1と類似の化学気相合成ダイヤモンド製板状部材であるが、商品としての流通形態において「ハブ2やボス5を一体的に固着されていない単品の部材」である。
この単独CVD輪6をして、ダイヤモンドドレッサとしての実用価値あらしめるため、次のような寸法諸元とする。
単独CVD輪6の厚さ寸法tが余り薄いと強度的に不充分であるから0.2mm以上であることを要する。
単独CVD輪6の厚さ寸法tが余り厚いと、化学気相合成ダイヤモンド製作上の問題が有って高価のなるのみでなく、結晶の制御が困難で硬度のバラツキを生じるから、2.0mm以内であることが望ましい。
単独CVD輪6の外径寸法が余り大きいと、素材が高価である割合にメリットが無い。その上、ドレッサとして使いにくく、取り扱いが厄介である(不注意で割ってしまう虞れが大きく、万一破損した場合の損失は甚大である)。このため、外径の最大寸法Dmaxは200mmとする(これは、本発明者が多年、鋭意周到な実用試験を繰り返し行なって得られた経験的な知見である)。
単独CVD輪6の内径寸法が余り小さいと、これを支持すべき軸部材(例えば頭付き回転軸7)の直径寸法を制約されて機械的強度が不足するから、内径の最小寸法Dminは20mm以上とする。
以上に図1〜図4を参照して説明した各実施形態のダイヤモンドドレッサは、いずれも回転軸(図示省略)に取り付けて、ロータリドレッサとして使用される。
最高硬度のダイヤモンドで切刃(切欠3)が構成されているので、ドレッサとしての切れ味が良い。
その上、ダイヤモンドのピースを植え付けた構造ではなく、CVD輪の周囲に切欠を配列した構造であるから、高精度の製品を製造し易く、工業的生産に適している。
しかし、ドレッサとして使用するに伴って、切刃部分が次第に損耗して切れ味が悪くなる。切れ味が悪くなったならば、切刃部分を削り直して(鋸における目立てに相当する操作)、切れ味を復元させる。
実際問題としては、ドレッサメーカーに返送して切欠修正を行なうのが適当であろうと考えられる。
切欠(切刃)の修復は、ダイヤモンドドレッサの製造工程に準じて行われる。
具体的には、古典的に研削してもよく、レーザーカットを適用することもできる。
また、化学気相合成ダイヤモンドが導電性であれば、放電加工やワイヤーカットを適用することもできる。
本発明の1実施形態を示し、(A)は分解斜視図、(B)加工初期における半製品の外観斜視図、(C)は加工末期における半製品の外観斜視図であり、これら(A)、(B)、(C)図を総合すると工程図 本発明に係るダイヤモンドドレッサの1実施形態を示し、(A)は模式的に描いた正面図、(B)は側面断面図 前掲の図2に示した実施形態の改良例であって、(A)は2枚のCVD輪を積層下ダイヤモンドドレッサの模式的な断面側面図、(B)は複数枚のCVD輪を相互に離間させて配列したダイヤモンドドレッサの模式的な断面側面図 (A)は前掲の図2に示した実施形態の変形例を模式的に描いた断面側面図、(B)は前記と更に異なる実施形態のダイヤモンドドレッサを使用している状態を切断して模式的に描いた側面図
符号の説明
1…CVD輪
2…ハブ
3…切欠
4…スペーサ
5…ボス
6…単独CVD輪
7…頭付き回転軸
8…座金

Claims (9)

  1. 輪形板状の化学気相合成ダイヤモンド(CVD)によって、外径寸法Da,内径寸法Dbに形成されたCVD輪(1)の両側に、内径寸法約Dbの金属または合成樹脂製ハブ(2)が同心に、かつ一体的に固着されており、
    上記ハブの外径寸法Dcが前記CVD輪(1)の外径寸法Daよりも小さく、
    かつ、前記CVD輪(1)の外周に、切刃として機能する多数の切欠(3)が、周方向に規則的に配列して形成されていることを特徴とする、CVDダイヤモンドを用いたドレッサ。
  2. 前記CVD輪(1)の複数枚が積層されて一体的に結合され、その厚さ寸法が拡大されていることを特徴とする、請求項1に記載のCVDダイヤモンドを用いたドレッサ。
  3. 前記CVD輪(1)の設置個数が複数であり、各CVD輪の間にスペーサ4が介装されていて、複数枚のCVD輪(1)が相互に平行かつ同心に配列されていることを特徴とする、請求項1に記載のCVDダイヤモンドを用いたドレッサ。
  4. 輪形板状の化学気相合成ダイヤモンド(CVD)によって、外径寸法Da,内径寸法Dbに形成されたCVD輪(1)の内周部に,
    外径寸法Dcが,Da>Dc<Db であり、
    内径寸法Ddが、Dd<Dc である合成樹脂製ボス(5)が同心に、かつ一体的に成型されており、
    かつ、前記CVD輪(1)の外周に、切刃として機能する多数の切欠(3)が、周方向に規則的に配列して形成されていることを特徴とする、CVDダイヤモンドを用いたドレッサ。
  5. a.化学気相合成ダイヤモンドから成る、外径寸法Da,内径寸法DbのCVD輪(1)を形成し、
    b.上記CVD輪(1)の両側に、外径寸法Dcが前記CVD輪(1)の外径寸法Daよりも小さく、内径寸法が約Dbの、金属又は合成樹脂製のハブ(2)の2個を同心に配置し、
    c.上記CVD輪(1)とハブ(2)とを接着剤により、または機械的手段によって、一体的に結合し、
    d.前記CVD輪(1)の外周に、切刃を形成する多数の切欠(3)を、規則的に配置して構成する(ただし、上記dの工程(切欠構成)を前記cの工程よりも以前に繰り上げて実施すること妨げない)ことを特徴とする、CVDダイヤモンドを用いたドレッサの製造方法。
  6. a.化学気相合成ダイヤモンドから成る、外径寸法Da,内径寸法DbのCVD輪(1)を形成し、
    b.上記CVD輪(1)の中央部に、外径寸法Dcが,Da>Dc<Db であり、
    内径寸法Ddが、Dd<Dc である合成樹脂製のボス(5)を一体成型し、
    c.前記CVD輪(1)の外周に、切刃を形成する多数の切欠(3)を、規則的に配置して構成する(ただし、上記cの工程(切欠構成)を前記bの工程よりも以前に繰り上げて実施すること妨げない)ことを特徴とする、CVDダイヤモンドを用いたドレッサの製造方法。
  7. 前記の化学気相合成ダイヤモンドの素材として、導電性の化学気相合成ダイヤモンド板を用い、
    該化学気相合成ダイヤモンド板を輪形に形成する際、および/または、切欠(3)を構成する際、放電加工もしくはワイヤーカット加工を施すことを特徴とする、請求項5または請求項6に記載のCVDダイヤモンドを用いたドレッサの製造方法。
  8. 化学気相合成ダイヤモンドから成り、
    厚さ寸法 0.2〜2.0mm
    外径寸法 200mm以下
    内径寸法 20mm以上
    の輪形板状をなし、
    かつ、その周囲に多数の切欠(3)が規則的に配列されていることを特徴とする、CVDダイヤモンドを用いたドレッサ。
  9. 請求項5ないし請求項8の内の何れか一つの方法によって製造された「CVDダイヤモンドを用いたドレッサ」が、ドレッサとしての使用によって損耗し、前記の切欠(3)で形成されている切刃の切削性能が低下した場合、
    研削加工、放電加工、ワイヤーカット加工、またはレーザーカット加工により切欠を修復して、切削性能を復元させることを特徴とするCVDダイヤモンドを用いたドレッサの再生方法。
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