JP2006057155A - 微粒超硬合金およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬さと強度・靱性が高くて耐摩耗性,耐チッピング性,耐折損性などに優れ、ドリル,エンドミルや金型,切断刃などで長寿命を発揮する微粒子超硬合金の提供を目的とする。
【解決手段】Coおよび/またはNiを主成分とする金属結合相:5〜25体積%と、少なくともCrとV,Nb,Taの中の1種とNとを含有する複合化合物からなる分散相:0.5〜5体積%と、残りが平均粒子径0.05〜1.0μmのWCと不可避不純物とからなる微粒超硬合金は、硬さと強度・靱性が高く、耐摩耗性,耐チッピング性,耐折損性などに優れる。

Description

本発明は、切削工具や耐摩耗工具・部品に使用される微粒超硬合金に関し、具体的には、チップ,ドリル,エンドミルや金型,切断刃など硬さ,耐摩耗性と強度・靱性が共に必要とされる用途に適する。
一般的な微粒超硬合金は、0.2〜0.7μm程度の微粒WC粉末とCo粉末に、0.2〜2重量%のVC,Cr32,TaCなど粒成長抑制剤を添加、混合、焼結して得られている。通常粒度の超硬合金に比べ、硬さと強度が共に高くて、面精度,刃立性や耐摩耗性,耐溶着性などに優れると言う特徴がある。そして、高硬度で高強度な合金を得るためには、異常成長WCを含まない微細で均一な組織とする必要があり、粒成長抑制剤の成分と量やその均一分散に関する検討が数多く行われている。
微粒の高硬度高強度超硬に関する先行技術の内、粒成長抑制剤を含む分散相の析出に関して、Co:4〜20重量%、Cr32:0.3〜3.0重量%、VC:0.1〜3.0重量%を含有し、残りがWCおよび不可避不純物からなる組成を有し、かつ上記WCの平均粒度が0.8μm以下であるWC基超硬合金の素地中に、(Cr,V)2Cが分散している炭化タングステン基超硬合金がある(例えば、特許文献1参照。)。この他の分散相として、(Cr,Co,W)C、(Cr,V,Co,W)C、(V,W)C、(V,W,Cr)Cなどを結合相中やWC粒子表面に析出させたものがある(例えば、特許文献2および3参照。)。
これらの公報に記載された微粒超硬合金は、Cr32とVCの相乗効果によってWCの粒成長を抑制しようとしたものではあるが、結合相中やWC粒子表面に析出した複合炭化物が脆弱な化合物であるために、添加量が多いほど強度低下が著しく、逆に添加量が少ないと均一粒度の微粒合金が得られないと言う問題がある。
先行技術の内、粒成長を抑制する窒素を含有した微粒超硬合金に関して、Co及びNiのうちの1種または2種:2〜30%、V:0.1〜2.0%、Cr:0.1〜2.0%、Ta:0.1%以上0.4%未満、N:200〜1000ppm、を含有し、残り:炭化タングステン及び不可避不純物からなる組成を有し、炭化タングステンの平均粒径が0.6μm以下である超硬合金がある(例えば、特許文献4参照。)。この超硬合金は、VNなどの窒化物を添加し、加圧雰囲気で焼結し急冷することによって、Taを含有した脆弱相の出現を抑制して高強度・高靱性化を図ったものではあるが、脆弱相以外の析出相(複合炭窒化物)中のCr量およびN量が少ないために、高靱性化が不十分であると言う問題がある。
さらに、Co:2〜8質量%、Crおよび/またはV:0.1〜2質量%と、残りが酸素と窒素を固溶含有する炭化タングステンからなり、炭化タングステン相の中心部がオージェ電子分光分析装置の測定で、酸素:0.2〜0.6質量%、窒素:0.1〜0.25質量%、を含有する超硬合金がある(例えば、特許文献5参照。)。この超硬合金は、窒素を固溶したWCを用いることで粒成長をさらに抑制したものではあるが、酸素の固溶によってWC自体の硬さや靱性が低下すると言う問題がある。
特開平05−117799号公報 特開平10−100014号公報 特開平10−237580号公報 特開2003−193171号公報 特開2004−074388号公報
プリント基板の穴明け用ドリルを始め、切削用チップや金型,切断刃などに使用される微粒超硬合金では、さらなる寿命延長のために、耐摩耗性と共に欠損に対する信頼性の向上が求められている。上述のような問題を有する従来の超硬合金では、こうした要求に応えられなくなってきた。そこで、本発明は、耐摩耗性と耐欠損性を同時に向上させた微粒超硬合金およびその製造方法の提供を目的とする。
本発明者は、長年に亘り高硬度で高強度・高靱性な微粒超硬合金を得るため、粒成長抑制剤について検討していた所、V,Nb,Taの中の少なくとも1種とCrとNとからなる複合化合物を分散させると粒成長が著しく抑制されること、複合化合物は微細に分散して凝集し難いこと、また複合化合物の靱性が高いこと、その結果として、適量の複合化合物を分散させた超硬合金は、硬さと共に強度・靱性にも優れること、その製造方法は、予め合成された複合窒化物を添加し、少なくとも所定温度範囲では窒素雰囲気で加熱すれば複合窒化物の分解を抑制できると言う知見に基づいて、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の微粒超硬合金は、Coおよび/またはNiを主成分とする金属結合相:5〜25体積%と、V,Nb,Taの中の1種とCrとNとを含有する複合化合物からなる分散相:0.5〜5体積%と、残りが平均粒子径0.05〜1.0μmのWCと不可避不純物とからなるものである。
本発明の微粒超硬合金における結合相は、Coおよび/またはNiを主成分とし、具体的には、Coおよび/またはNiに30重量%以下のCr,Mo,Wを固溶したCo−Cr,Co−Cr−W,Ni−Cr−W,Co−Ni−Cr−Moなどの合金を挙げることができる。結合相の含有量は、5体積%未満では強度,靱性が低いために欠損し易く、逆に25体積%を超えて多くなると、硬さや耐摩耗性,耐塑性変形性が顕著に低下するため、結合相量を5〜25体積%と定めたものである。
本発明の微粒超硬合金における分散相は、V,Nb,Taの中の1種とCrとNとを含有する複合化合物からなるものでB1型の立方晶化合物であり、組成式:(Crabc)(N1-d-edezで表され、AはV,Nb,Taの中の少なくとも1種を表し、DはTi,Zr,Hf,Mo,Wの中の少なくとも1種を表し、aはCrとAとDとの合計に対するCrの原子比を表し、bはCrとAとDとの合計に対するAの原子比を表し、cはCrとAとDとの合計に対するDの原子比を表し、dはNとCとOとの合計に対するCの原子比を表し、eはNとCとOとの合計に対するOの原子比を表し、zはCrとAとDの合計に対するNとCとOの合計の原子比を表し、a+b+c=1.0、0.1≦a≦0.7,0.3≦b≦0.9,0≦c≦0.3,0≦d<0.5,0≦e≦0.2,0.5≦z≦1.0を満足するものである。
上記の組成式において、複合化合物の金属成分中でのCrの原子比を示すaの値は、0.1未満では粒成長抑制と靱性向上の効果が低く、逆に0.7を超えて大きくなると、複合化合物の安定性が低下して焼結温度までに分解するために、Nによる粒成長抑制効果が期待できず、また合金中にCr73が多量に析出して強度を低下させる。0.3≦a≦0.5の範囲が好ましい。金属成分中でのV,Nb,Taの原子比を示すbの値は、0.3未満では相対的にCr含有率が大きくなって同様の問題が起こり、逆に0.9を超えて大きくなると、Crによる粒成長抑制と靱性向上の効果が低くなる。0.4≦b≦0.6の範囲が好ましい。金属成分中でのTi,Zr,Hf,Mo,Wの原子比を示すcの値は、0.3を超えて大きくなると、Ti,Zr,Hfでは均一な複合化合物を形成し難いと共に強度と靱性の低下が著しく、Mo,Wでは複合化合物が不安定となる。cの値が0.05〜0.1の場合に、Ti,Zr,Hfでは複合化合物の安定化、W、Moでは複合化合物の靱性改善に効果があるので好ましい。
本発明の複合化合物は焼結時に表面部が浸炭しCを含有することがある。複合化合物の非金属成分中のCの原子比を示すdの値は、0.5以上になると、Nによる粒成長抑制効果が期待できず、複合化合物の安定性と靱性が低下する。その中でも0≦d≦0.1の範囲が好ましい。本発明の複合化合物は、複合化合物の原料粉末合成時あるいは焼結時に雰囲気からOが混入し、Oを含有することがある。非金属成分中でのOの原子比を示すeの値は、0.2を超えて大きくなると、複合化合物の安定性が低下すると共に巣孔発生による強度低下の原因となる。その中でも0≦e≦0.05の範囲が好ましい。金属成分の合計に対する非金属成分の合計の原子比を示すzの値は、0.5未満では焼結時に浸炭を起こして複合化合物が不安定となり、1.0を超えて大きくすることは製造上で困難となる。その中でも0.7≦z≦0.95の範囲が好ましい。
本発明の分散相の含有量は、超硬合金全体に対して0.5体積%未満になると粒成長抑制と分散効果による硬さ,強度,靱性の改善効果が少なく、逆に5体積%を超えて多くなると複合化合物自体による硬さ低下と複合化合物の凝集による強度,靱性の低下が顕著となるために、0.5〜5体積%と定めたもので、分散相の含有量が1〜3体積%の範囲であると硬さと靱性が最大になるので好ましい。ここで、分散相である複合化合物以外に不可避不純物として、1体積%以下の炭化クロム(主にCr73)や複合炭化物(Cr−Co−W―C系化合物)を含有しても良い。
本発明の微粒超硬合金におけるWCは、平均粒子径が0.05〜1.0μmのもので、0.05μm未満では原料となる超微粒WC粉の製造と焼結時の粒成長抑制が困難であり、逆に1.0μmを超えて大きくなると、硬さと強度が低下するために0.05〜1.0μmと定めた。
本発明の微粒超硬合金は、添加されたCr−(V,Nb,Ta)系の複合化合物が靱性を向上させる作用をし、複合化合物の微細分散が強度と靱性を改善する作用をし、複合化合物に含有されたCrとV,Nb,TaとNとが粒成長を相乗的に抑制して硬さを顕著に向上させる作用をしているものである。
本発明の微粒超硬合金の製造方法は、平均粒子径が0.01〜1.0μmのWC粉末と、Coおよび/またはNiの金属粉末と、、V,Nb,Taの中の少なくとも1種とCrとNとを含有する複合窒化物粉末とを粉砕混合し、得られた混合物を所定の形状に成形し、混合物を少なくとも1000〜1250℃の温度範囲では窒素雰囲気中で昇温し、混合物を1250〜1450℃の真空、窒素または不活性ガス中で焼結するものである。
本発明の製造方法において使用する複合窒化物は、酸素量が少なくて均一に固溶した粉末を作製する必要がある。しかし、CrNは大気圧の窒素雰囲気中でも1200℃以上では分解してCr2Nあるいは金属Crとなるため、VN,TaNなどとの混合物を窒素中で高温処理しても、窒素含有量が多くて均一な固溶体は得られない。そこで、CrとV,Taなど金属の混合粉末を高真空中で加熱処理して均一な合金あるいは金属間化合物とした後、1100℃位の温度で窒化処理すれば均一な複合窒化物が得られるので好ましい。また、複合窒化物の金属成分として、必須成分のV,Nb,Taの中の少なくとも1種とCr以外に、Ti,Zr,Hf,Mo,Wの中の少なくとも1種を含有しても良い。
本発明の製造方法における焼結工程での雰囲気は、添加された複合窒化物の分解を抑制するために、少なくとも1000〜1250℃の温度範囲では窒素雰囲気中で昇温する必要がある。1000℃以上ではCrN成分の分解が早くなり、1250℃を超えるとほぼ収縮が終了しているために成形体内部からの脱窒が遅くなるためである。ここで、Cr含有率の高い複合窒化物あるいはMo,Wを含有する複合窒合物では、昇温時と焼結時の窒素分圧を高くすると良い。
本発明の微粒超硬合金は、分散相である複合化合物がWCの粒成長を抑制して硬さを向上させる作用をし、複合化合物が微細に分散して強度を向上させる作用をし、また複合化合物自体が硬さ,靱性を改善する作用をし、結果として耐摩耗性と耐折損性が向上して工具寿命を顕著に改善する作用をしているものである。
本発明の複合化合物を添加して得られる微粒超硬合金は、従来のVC,Cr32,TaCなどの複合添加によって得られる超硬合金に比べ、Nによる粒成長抑制効果が高いために高硬度であり、複合化合物が均一微細に分散して凝集し難いために高強度であり、また複合化合物自体の靱性が高いために高靱性であると言う効果がある。その結果として、工具寿命が顕著に長くなるという効果がある。
市販されている#325のCr,V,Nb,Ta,Tiの各金属粉末と平均粒径が3μmの金属W粉末を用いて、表1に示す配合組成に秤量し、ステンレス製ポットに外掛けで0.2重量%のパラフィンワックスとヘキサン溶媒を超硬合金製ボ−ルと共に挿入し、24時間のボールミル後、乾燥して混合粉末とした。これらの混合粉末をジルコニア製ルツボに軽く充填し、加熱炉に挿入した後、1Paの真空中で昇温して1200℃で1時間の加熱処理を施した。引き続いて温度を1100℃に下げ、窒素ガスを除々に導入しながら圧力を上げて0.5MPaとした後、1100℃で1時間の窒化処理を施した。そして、この処理粉末を解砕し、上記ボールミルによる48時間の粉砕を行った後、再び加熱炉に挿入し、0.5MPaの窒素中での1100℃、1時間の再窒化処理を施して(A)〜(J)の複合窒化物粉末を得た。得られた複合窒化物粉末の平均粒子径(FSSS)とX線回折による同定の結果を表1に併記した。また、窒素量と酸素量の測定結果と計算から求めた組成式を表2に示す。
Figure 2006057155
Figure 2006057155
次に、得られた複合窒化物粉末(A)〜(J)および市販されている平均粒子径が0.6μmのWC(WC/fと記す),0.2μmのWC(WC/ffと記す),0.02μmのカーボンブラック(Cと記す),1.1μmのCr32,1.0μmのTaC,1.3〜2.1μmのCr2N,VN,NbN,TaN,TiN,0.6μmのCo,1.2μmのNiの各粉末を用い、表3に示した配合組成に秤量して、ステンレス製ポットにアセトン溶媒と超硬合金製ボールとともに挿入し、48時間混合粉砕後、乾燥して混合粉末を得た。ここで、配合炭素量は、焼結後に遊離炭素あるいはCo33C,Ni24Cを析出しない範囲の中炭素合金となる様に調整した。尚、同一番号の本発明品と比較品とでは、ほぼ同一組成(窒素量を除く)となる様に配合した。
そして、これらの粉末を金型に充填し、196MPaの圧力でもって5.5×9.5×29mmの圧粉成形体を作製し、カーボンブラック粉末を塗布したカーボン板上に設置した後、焼結炉に挿入して加熱焼結し、本発明品1〜12および比較品1〜12の超硬合金を得た。適用した昇温,焼結,冷却の各工程における雰囲気条件の詳細を表4に一括して示し、その雰囲気の条件番号を焼結保持での温度,時間と共に表3に併記した。
Figure 2006057155
Figure 2006057155
こうして得られた各超硬合金の試片を#230のダイヤモンド砥石で湿式研削加工して4.0×8.0×25.0mmの形状に作製し、JIS法による抗折力を測定した。また、試片の一面を1μmのダイヤモンドペーストでラップ加工した後、ビッカース圧子を用いた荷重:196Nでの硬さおよび破壊靱性値:K1C(MI法)を測定した。これらの結果を表5に示す。さらに、各試片の窒素と酸素の含有量を測定した結果を表5に併記した。
Figure 2006057155
表5の結果から、Cr含有の複合化合物を添加し、雰囲気制御して焼結した本発明品は、ほぼ同一組成の炭化物あるいは単独の窒化物を添加した比較品に比べ、抗折力100〜500MPa程度高く、硬さと破壊靱性値はそれぞれ同等以上で、かつ少なくとも一方は顕著に高くなっていることが分かる。尚、窒素量は本発明品が多く、酸素量は同等である。
次に、各試片のラップ面について希王水による金属結合相の腐食と村上氏試液による複合化合物の弱い腐食とを実施した後、電子顕微鏡にて組織写真を撮り、画像処理装置を使用してWC相,金属結合相,分散相および炭化クロムの含有体積と平均粒径(但し、結合相は除く)を求めた。これらの結果を表6に示す。
Figure 2006057155
注)*WCの粒界に粗大化して析出し、5μmの領域に凝集。
表6において、比較品1,4,9ではCr73が析出しているが、ほぼ同一組成の本発明品には認められない。本発明品では、Crが複合化合物として存在し、結合相中にCrが過剰に固溶することがないためと推察される。また、比較品4,6では添加炭化物が凝集して析出しているが、本発明品4,6では複合化合物のまま微細に分散している。
実施例1で得た本発明品1,2,4,6,7と比較品1,2,4,6,7の各混合粉末にパラフィンワックスと水とを添加して混練し、押出し成形した後、実施例1と同様の条件で焼結することにより、φ3.4×39mmの丸棒素材を得た。そして、それぞれの丸棒から研削加工により先端ドリル径を0.30mmとした本発明品13〜17と比較品13〜17のプリント基板穴明け用ミニチュアドリルを作製した。これらのドリルを用いて、被削材:ガラスエポキシ製基板(銅箔2層)の2枚重ね、回転速度:60,000min-1,送り速度:1.0m/min、穴深さ:3.2mmを貫通,乾式加工の条件で穴明け加工を連続して3,000穴まで行った。折損が発生した場合はそれまでの加工穴数を、3,000穴まで正常であった場合は外周マージン部の平均逃げ面摩耗量も表7に示す。
Figure 2006057155

Claims (3)

  1. Coおよび/またはNiを主成分とする金属結合相:5〜25体積%と、V,Nb,Taの中の1種とCrとNとを含有する複合化合物からなる分散相:0.5〜5体積%と、残りが平均粒子径0.05〜1.0μmのWCと不可避不純物とからなる超硬合金において、該分散相は、組成式:(Crabc)(N1-d-edezで表され、AはV,Nb,Taの中の少なくとも1種を表し、DはTi,Zr,Hf,Mo,Wの中の少なくとも1種を表し、aはCrとAとDとの合計に対するCrの原子比を表し、bはCrとAとDとの合計に対するAの原子比を表し、cはCrとAとDとの合計に対するDの原子比を表し、dはNとCとOとの合計に対するCの原子比を表し、eはNとCとOとの合計に対するOの原子比を表し、zはCrとAとDの合計に対するNとCとOの合計の原子比を表し、a+b+c=1.0,0.1≦a≦0.7,0.3≦b≦0.9,0≦c≦0.3,0≦d<0.5,0≦e≦0.2,0.5≦z≦1.0を満足する微粒超硬合金。
  2. 上記分散相は、0.3≦a≦0.5,0.4≦b≦0.6,0≦c≦0.1,0≦d≦0.1,0≦e≦0.05,0.7≦z≦0.95を満足する請求項1に記載の微粒超硬合金。
  3. 平均粒子径が1.0μm以下のWC粉末と、Coおよび/またはNiの金属粉末と、V,Nb,Taの中の少なくとも1種とCrとNとを含有する複合窒化物粉末とを粉砕混合し、得られた混合物を所定の形状に成形し、混合物を少なくとも1000〜1250℃の温度範囲では窒素雰囲気中で昇温し、混合物を1250〜1450℃の真空、窒素または不活性ガス中で焼結する微粒超硬合金の製造方法。
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