JP2006056994A - 粉末洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】a)イ)分子量1000〜100000、Caイオン捕捉能300 mg/g以上、クレイ分散能1.2 以上のマレイン酸系共重合体、ロ)クレイ吸着量20〜90%、Caイオン安定度定数4.0 以上のマレイン酸系共重合体、ハ)高硬度水でのクレイ分散能50%以上、Caイオン捕捉能270mg/g以上のアクリル酸−マレイン酸系共重合体、ニ)耐ゲル化能とキレート能の積18,000以上のポリ(メタ)アクリル酸系共重合体から選ばれる1種以上0. 1〜18質量%、b)水不溶性固体5〜40質量%、c)硫酸塩0. 5〜40質量%、d)水0. 1〜15質量%、及び界面活性剤を含有し、界面活性剤相当分10〜60質量%、a)/c)の質量比5/1〜1/10、a)/b)の質量比5/1〜1/5、b)/界面活性剤相当分の質量比が3/1〜1/3、である粉末洗浄剤組成物。
【選択図】 なし
Description
〔1〕 (a)(イ)、(ロ)、(ハ)および(ニ)からなる群より選ばれる少なくとも1種の共重合体0. 1〜18質量%、
(イ)重量平均分子量が1000〜100000、カルシウムイオン捕捉能(1)が炭酸カルシウム換算値として300 mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能が1.2 以上であるマレイン酸系共重合体、
(ロ)クレイに対する吸着量が20%〜90%、カルシウムイオンに対する安定度定数が4.0 以上であるマレイン酸系共重合体、
(ハ)高硬度水(11.5ドイツ硬度)でのクレイ分散能が50%以上であり、カルシウムイオン捕捉能(2)が270mgCaCO3 /g以上である、アクリル酸−マレイン酸系共重合体、
(ニ)耐ゲル化能(A)とキレート能(mgCaCO3 /g)(B)との積(A×B)が18,000以上であるポリ(メタ)アクリル酸系共重合体、
(b)水不溶性固体5〜40質量%、
(c)アルカリ金属の硫酸塩0. 5〜40質量%、
(d)水(JIS K 3362:1998記載の過熱減量法による水分)0. 1〜15質量%、ならびに
界面活性剤
を含有し、
JIS K 3362:1998記載の界面活性剤相当分10〜60質量%、
(a)成分/(c)成分の質量比が5/1〜1/10、
(a)成分/(d)成分の質量比が5/1〜1/5、
(b)成分/JIS K 3362:1998記載の界面活性剤相当分の質量比が3/1〜1/3、
である粉末洗浄剤組成物、
〔2〕 (a)成分、(b)成分、(c)成分及び(d)成分、要すれば界面活性剤を含有するスラリーを調製する工程、該スラリーを乾燥する工程、要すれば該スラリー乾燥物と界面活性剤とを混合する工程を有する前記〔1〕記載の粉末洗浄剤組成物の製造方法
に関する。
(イ)重量平均分子量が1000〜100000、カルシウムイオン捕捉能(1)が炭酸カルシウム換算値として300 mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能が1.2 以上であるマレイン酸系共重合体、
(ロ)クレイに対する吸着量が20%〜90%、カルシウムイオンに対する安定度定数が4.0 以上であるマレイン酸系共重合体、
(ハ)高硬度水(11.5ドイツ硬度)でのクレイ分散能が50%以上であり、カルシウムイオン捕捉能(2)が270mgCaCO3 /g以上である、アクリル酸−マレイン酸系共重合体、
(ニ)耐ゲル化能(A)とキレート能(mgCaCO3 /g)(B)との積(A×B)が18,000以上であるポリ(メタ)アクリル酸系共重合体、
(b)水不溶性固体5〜40質量%、
(c)アルカリ金属の硫酸塩0. 5〜40質量%、
(d)水(JIS K 3362:1998記載の過熱減量法による水分)0. 1〜15質量%、ならびに
界面活性剤
を含有し、
JIS K 3362:1998記載の界面活性剤相当分10〜60質量%、
(a)成分/(c)成分の質量比が5/1〜1/10、
(a)成分/(d)成分の質量比が5/1〜1/5、
(b)成分/JIS K 3362:1998記載の界面活性剤相当分の質量比が3/1〜1/3、
である。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、(a)(イ)、(ロ)、(ハ)および(ニ)からなる群より選ばれる少なくとも1種の共重合体0. 1〜18質量%を含有する。生産性の点で、(a)成分の含有量は、0. 5〜15質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましく、2〜8質量%が更に好ましい。
(イ)、(ロ)、(ハ)および(ニ)の併用の例としては、特に限定されないが、製造設備への付着、洗浄力の点から、(イ)/(ロ)の重量比は4/1〜2/3、(イ)/(ニ)の重量比は4/1〜1/4が好ましく、それぞれ3/2〜1/1、3/2〜2/3が更に好ましい。
で示される化合物が挙げられ、その例としては、3−メチル−3−ブテン−1−オール(イソプレノール)、3−メチル−2−ブテン−1−オール(プレノール)、2−メチル−3−ブテン−2−オール(イソプレンアルコール)およびこれら単量体1モルに対してエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを1〜100 モル付加した単量体等の不飽和水酸基含有単量体を挙げることができる。
で示される化合物が挙げられ、その例としては、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸およびその塩;グリセロールモノアリルエーテルおよびこれら単量体1モルに対してエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを1〜100 モル付加した単量体等の不飽和(メタ)アリルエーテル系単量体;ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシスルホプロピル(メタ)アクリレート、スルホエチルマレイミド等の不飽和スルホン酸基含有単量体およびそれらの塩;炭素数1〜20のアルキルアルコールにエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを0〜100 モル付加したアルコールと(メタ)アクリル酸、クロトン酸等とのモノエステルまたは、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、アコニット酸等とのモノエステルあるいは、それらの塩、またはジエステル等の末端アルキル基含有エステル系不飽和単量体;(メタ)アクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸系単量体1モルに対して、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを1〜100 モル付加したモノエステル系単量体、または、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、アコニット酸等の不飽和カルボン酸系単量体1モルに対して、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを1〜100 モル付加したモノエステルあるいはそれらの塩、または、ジエステル系単量体等のエステル系不飽和単量体を挙げることができる。この水溶性エチレン性不飽和単量体は、これらの群から選ばれる2種以上の混合物でもよい。最も好ましい水溶性エチレン性不飽和単量体は、(メタ)アクリル酸(塩)である。
(イ)マレイン酸系共重合体の重量平均分子量は、1000〜100000であるのが好ましい。カルシウムイオン捕捉能およびクレイ分散能向上の観点からは、2000〜50000 がより好ましく、3000〜30000 がさらに好ましく、3000〜15000 が最も好ましい。
本発明のマレイン酸系共重合体のカルシウムイオン捕捉能(1)は、(イ)の共重合体1gが捕捉するカルシウムイオンを炭酸カルシウムで換算したmg数として定義される。カルシウムイオン捕捉能(1)は、マレイン酸系共重合体が水中のカルシウムイオンをどれだけ多く捕捉するかを示す指標である。本発明においては、前記カルシウム捕捉能(1)が高い(イ)マレイン酸系共重合体を用いることにより、粉末洗浄剤組成物を水に溶解させた際に、界面活性剤が、水中のカルシウムイオンと結合して不溶化するのを防止し、洗浄力向上の効果が大きくなるという利点がある。
クレイ分散能測定条件:
容器:100 mLメスシリンダー
共重合体溶液:0.5 %(固形分換算)共重合体水溶液1mL+上水(姫路市水)100g
クレイ:アマゾンクレー(三菱商事(株)、アマゾン88)1.0g
攪拌時間:10分間(マグネチックスターラー使用)
静置時間:18時間
測定方法:静置後、メスシリンダーの最上部10mLをサンプリングし、1cm セルを使用して、UV380nm における濁度を測定し、その数値をもってクレイ分散能とする。
また、水難溶性の蛍光染料やゼオライト等の水不溶性固体のスラリー中での分散性向上により、これらのような洗浄成分の製造設備への付着を防止するためには、クレイ分散能が1.2以上が必要であり、好ましくは1.4以上、更に好ましくは1.5以上である。
1.5 以上:クレイ分散能が非常に良好。
1.4 以上〜1.5 未満:クレイ分散能が特に良好。
1.2 以上〜1.4 未満:クレイ分散能が良好。
0.5 以上〜1.2 未満:クレイ分散能が悪い。
0.5 未満:クレイ分散能が非常に悪い。
(i) カルシウムイオン捕捉能(1):300mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.2以上。
(ii)カルシウムイオン捕捉能(1):350mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.2以上。
(iii) カルシウムイオン捕捉能(1):400mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.2以上。
(iv)カルシウムイオン捕捉能(1):450mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.2以上。
(v) カルシウムイオン捕捉能(1):350mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.4以上。
(vi)カルシウムイオン捕捉能(1):400mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.4以上。
(vii) カルシウムイオン捕捉能(1):450mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.4以上。
(viii)カルシウムイオン捕捉能(1):400mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.5以上。
(ix)カルシウムイオン捕捉能(1):450mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.5以上。
ゲル化性測定条件:
容器:500mL トールビーカー
共重合体:対試験液 40ppm(固形分換算)
試験液:CaCl2 の400ppm溶液 400g
温度:50℃
pH:8
静置時間:1時間
測定方法:静置後、スターラーを使用して試験液を5分間攪拌後、サンプリングし、50mmセルを使用して、UV380nm における濁度を測定する。
0.1 以下:非常にゲル化しにくい。
0.1 超〜0.2 以下:ゲル化しにくい。
0.2 超〜0.4 以下:ゲル化しやすい。
0.4 超:非常にゲル化しやすい。
本発明のマレイン酸系共重合体、アクリル酸系共重合体のクレイへの吸着量は下記のように定義する。
1.100mLメスシリンダーに固形分換算で0.5%のポリマー水溶液1mLと姫路市市水100gを投入する。
2.該溶液にアマゾンクレー1gを投入し、マグネチックスターラーを用いて10分間攪拌を行なう。
3.18時間静置。
4.メスシリンダーの最上部10mLを、ピペットにて静かにサンプリングし、ろ過を行なった後に、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにてポリマー量を測定する。
5.クレイを入れない場合のポリマー量も同様にして測定し、下記式により吸着量を算出する。
クレイを投入した場合のポリマーピークの面積:Ap
クレイを投入しない場合のポリマーピークの面積:Ab
クレイに対するポリマー吸着量:Ads
Ads(%)=(Ab−Ap)/Ab×100
本発明のマレイン酸系共重合体、アクリル酸系共重合体のカルシウムイオンの安定度定数は、下記試験法により測定される。
1.0.001mol/L、0.002mol/L、0.004mol/L、0.005mol/Lの各濃度のカルシウムイオン溶液を調製し、エルレンマイヤーフラスコに50mL入れる。
2.所望の共重合体を固形分換算で50mgとなるように添加し、pH10となるように調整を行なう。
3.塩強度調整剤として塩化ナトリウムを0.15g添加する。
4.イオンアナライザーにカルシウムイオン電極を装着し、遊離状態のカルシウムイオン濃度を測定する。遊離したカルシウムイオン濃度〔Ca2+〕、キレートされたカルシウムイオン濃度〔CaL〕、キレートサイト濃度〔LO 〕、カルシウム安定度定数〔Kca〕の関係は、下記式で表される。
〔Ca2+〕/〔CaL〕=〔Ca2+〕/〔LO 〕+1/〔LO 〕〔K〕
測定された〔Ca2+〕に対する〔Ca2+〕/〔CaL〕をプロットし、傾き、および切片からKを求め、Kの対数値をカルシウムイオン安定度定数とする。
本発明のマレイン酸系共重合体の重量平均分子量は、1,000 〜100,000 であるのが好ましい。カルシウムイオン捕捉能およびクレイ分散能向上の観点からは、2,000 〜50,000がより好ましく、3,000 〜30,000がさらに好ましく、3,000 〜15,000が最も好ましい。
また、(ロ)マレイン酸系共重合体のカルシウムイオン捕捉能(1)は、300 mgCaCO3 /g以上が好ましく、350 mgCaCO3 /g以上がより好ましく、400 mgCaCO3 /g以上がさらに好ましく、450 mgCaCO3 /g以上が特に好ましい。カルシウムイオン捕捉能が高いほど、(ロ)マレイン酸系共重合体の洗浄剤ビルダーとしての能力が高まる。なお、該カルシウムイオン捕捉能(1)の値は、前記と同様に、1gのマレイン酸系共重合体で捕捉する炭酸カルシウムイオン換算値を表する。
(i) カルシウムイオン捕捉能(1):300mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.2以上。
(ii)カルシウムイオン捕捉能(1):350mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.2以上。
(iii) カルシウムイオン捕捉能(1):400mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.2以上。
(iv)カルシウムイオン捕捉能(1):450mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.2以上。
(v) カルシウムイオン捕捉能(1):350mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.4以上。
(vi)カルシウムイオン捕捉能(1):400mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.4以上。
(vii) カルシウムイオン捕捉能(1):450mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.4以上。
(viii)カルシウムイオン捕捉能(1):400mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.5以上。
(ix)カルシウムイオン捕捉能(1):450mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能:1.5以上。
(i) まず、グリシン67.56g、塩化ナトリウム52.6g、1N−NaOH60mlにイオン交換水を加えて600gとしたグリシン緩衝溶液を調製する。
(ii)塩化カルシウム・2水和物を0.3268g、(i) の調整液60gを取って、イオン交換水を加えて1000gとし、分散液を調製する。
(iii) 次に共重合体(pH7に調整)の固形分換算で0.1%の水溶液を調製する。
(iv)試験管に、JIS試験用粉体I,8種(関東ローム,微粒:日本粉体工業技術協会)のクレイ0.3gを入れ、(ii)の分散液27g、(iii) の調製液3gを添加して、試験液とする。この時、試験液のカルシウム濃度は炭酸カルシウム換算で200ppmとなっている。
(v) 試験管をパラフィルムで密封した後、クレイが全体に分散するように軽く振った後、さらに、上下に20回振る。
(vi)この試験管を直射日光の当たらないところに20時間静置し、その後分散液の上澄みをホールピペットで5ml採取する。
(vii) この液をUV分光器を用いて、波長380nm、1cmのセルで透過率(T%)を測定する。100からこのT%の値を差し引いた値をクレイ分散能(濁度)とする。
(i) まず、カルシウムイオン標準水溶液(検量線用水溶液)を次のように調製する。即ち、塩化カルシウム・2水和物を用いて、Ca2+イオンが0.01mol/l、0.001mol/l、0.0001mol/lの水溶液を各々50mLづつ調製し、4.8%の水酸化ナトリウム水溶液でpH9〜11に調整した後、塩化カリウムの4mol/l水溶液を1ml加える。
(ii)次に、測定サンプルの水溶液を調製する。即ち、固形分換算で10mgの共重合体(pH7に調整)を100mLのビーカーに秤量し、塩化ナトリウム・2水和物を用いて調製した0.001mol/lのカルシウムイオン水溶液を50mL加え、スターラーで均一に攪拌した後、4.8%の水酸化ナトリウム水溶液でpH9〜11に調整し、塩化カリウムの4mol/l水溶液を1ml加える。
(iii) 測定は、オリオン社製「イオンアナライザーEA920」を用いて、オリオン社製「カルシウムイオン電極93−20」により行う。
(iv)検量線及びサンプル(共重合体)の測定値から、サンプルが捕捉したカルシウムイオン量を求め、共重合体固形分1g当りの捕捉量を炭酸カルシウム換算のmg数で表わし、その値をカルシウムイオン捕捉能(2)の値とする。
しかしながら、同じ方法をそのままアクリル酸(塩)を多く含む単量体成分に適用しても、アクリル酸(塩)はマレイン酸(塩)とは異なり非常に反応性が高いために、高濃度で重合を行うと非常に分子量が高い重合体が得られてしまう。逆に低濃度で重合を行うと、低分子量の重合体が得られるものの分子量分布が広いものとなるため、高硬度水でのクレイ分散能が劣ったものとなってしまう。
(ニ)の共重合体の1%水溶液と、ホウ酸7.42g、塩化ナトリウム1.75g及びホウ酸ナトリウム10水和物7.63gに超純水を加えて全量を1000gにしたホウ酸バッファー水溶液と、塩化カルシウム2水和物0.735gに超純水を加えて全量を5000gにした塩化カルシウム水溶液を調製する。
容量100mLのビーカーに、0.001モル/Lの塩化カルシウム水溶液50gを採取する。そこに、(ニ)の共重合体10mgを添加する。次に、この水溶液のpHを希水酸化ナトリウムで9〜11に調整する。その後、攪拌下、カルシウムイオン電極安定剤として、4モル/Lの塩化カリウム水溶液1mlを添加する。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、水不溶性固体5〜40質量%を含有する。生産性、溶解性、耐ケーキング性の点で8〜38質量%が好ましく、10〜35質量%がより好ましく、15〜30質量%が更に好ましい。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、アルカリ金属の硫酸塩0. 5〜40質量%を含有する。生産性、溶解性の点で、1〜35質量%が好ましく、1. 5〜30質量%がより好ましく、2〜25質量%が更に好ましい。アルカリ金属としては、洗浄性能の点で、ナトリウム、カリウムが好ましい。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、水(JIS K 3362:1998記載の過熱減量法による水分)0. 1〜15質量%を含有する。生産性、溶解性、耐ケーキング性の点で、0. 5〜12質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましく、1. 5〜8質量%が更に好ましい。
本発明の粉末洗浄剤組成物中の界面活性剤の量としては、JIS K 3362:1998記載の界面活性剤相当分が10〜60質量%であり、生産性、溶解性、耐ケーキング性の点から、15〜50質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましい。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、衣料用洗浄剤の分野で公知のビルダー、漂白剤(過炭酸塩、過ホウ酸塩、漂白活性化剤等)、再汚染防止剤(カルボキシメチルセルロース等)、柔軟化剤、還元剤(亜硫酸塩等)、蛍光染料、抑泡剤(シリコーン等)、酵素、着色剤、香料等を含有させることができる。ビルダーとしては、例えば、ニトリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、(a)成分以外のアクリル酸重合体又はその共重合体並びにその塩等の有機ビルダー、炭酸塩、水溶性珪酸塩等のアルカリ剤等、が挙げられる。
生産性、耐ケーキング性、溶解性の点で、(a)成分、(b)成分、(c)成分を含有するスラリーを調製する工程、該スラリーを乾燥する工程を有する製造方法が好ましい。特に、(d)成分、(c)成分、(a)成分、(b)成分の順で混合装置に添加してスラリーを調製する製造方法が好ましい。
〔粉末洗浄剤組成物の調製〕
表1に示す各実施例、比較例の組成に従い、以下の手順で粉末洗浄剤組成物の調製を行なった。
共重合体または重合体、各組成の5重量%を除くゼオライト、硫酸ナトリウム、LAS−Na、AS−Na、α−SFE−Na、各組成の3重量%を除くノニオン、2号シリケート、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、PEG、蛍光染料を水と混合して含水率50重量%のスラリーを調製した(温度65℃)。これを向流式噴霧乾燥装置を用いて、嵩密度約300g/Lの粒子を得た。次に該粒子をハイスピードミキサー(深江工業(株)、内容量25L)に投入して混合した。次いで、ノニオンの残分をスプレー添加しながら破砕し攪拌造粒し、ゼオライトの残分を添加して更に攪拌を行なうことにより、表面被覆を行なった。尚、全仕込量は5kgであった。最後に、酵素粒子、漂白剤粒子、漂白活性化剤粒子、香料をロータリーキルンを用いてブレンドを行ない、最終粉末洗浄剤組成物を得た。
連続して生産し、製造設備への洗浄剤組成物の付着状況を確認した。
評価基準 ◎:設備への付着がほとんど無い
○:設備への付着が僅か確認できる
×:設備への付着が著しく確認できる。
30μの低密度ポリエチレンフィルムをコートボール紙で挟むように積層した板紙を用いて縦×横×高さ=15cm×9cm×13cmの上面が開口した容器を作製した。この箱に試料1000gを入れ、これを温度30℃、湿度40→80→40%を4日サイクルで変動する恒温恒湿器中に放置し、90日後にケーキング状態について判定を行った。判定は、以下のようにして通過率を求めることによって行った。通過率が高いほど、耐ケーキング性が高く、洗浄剤粒子群として好ましい物性である。なお、通過率は、試験後の試料を篩(JIS Z 8801規定の目開き4760μm)上に静かにあけ、通過した粉末の重量を計り、試験後の試料に対する通過率を求めた。
1Lビーカー(内径105mm)に5℃の硬水(71.2mgCaCO3 /L、Ca/Mgのモル比7/3)1 Lを入れ、攪拌子(長さ35mm、直径8mm)の回転数800rpmにて撹拌下、洗浄剤組成物1gを投入し、60秒間攪拌してJIS Z 8801−1:2000規定の標準篩(目開き74μm)を通過させた。この時の篩い上の状態を以下の基準で目視判定した。
評価基準 ◎:残留物が全く無い
○:残留物が極僅か確認できる
×:残留物が明らかに確認できる。
共重合体1:特許第2574144号記載の実施例1−1に記載の方法で得られたマレイン酸系共重合体、その製造方法および用途:(イ)
共重合体2:特許第2574144号記載の実施例2−1に記載の方法で得られたマレイン酸系共重合体、その製造方法および用途:(ロ)
共重合体3:特許第3398837号記載の実施例1に記載の方法で得られたアクリル酸(塩)−マレイン酸(塩)系共重合体、その製造方法および洗剤組成物:(ハ)
共重合体4:特許第3399874号記載の実施例A−1に記載の方法で得られた洗剤ビルダー、その製法、及びポリ(メタ)アクリル酸(塩)ならびにその用途:(ニ)
共重合体5:特許第2574144号記載の比較例1−1に記載の方法で得られたマレイン酸系共重合体、その製造方法および用途
LAS−Na:直鎖アルキル(炭素数10〜13)ベンゼンスルホン酸塩ナトリウム
AS−Na:アルキル硫酸ナトリウム(C12アルコール50%及びC14アルコール50%の混合アルコールの硫酸化物)
α−SFE−Na:α−スルホ脂肪酸(パーム油由来)エチルエステルナトリウム
石鹸:脂肪酸(炭素数14〜18)ナトリウム
ノニオン:アルキル基の炭素数12〜16、EOp6.0のポリオキシエチレンアルキルエーテル
PEG:ポリエチレングリコール(重量平均分子量8500)
蛍光染料:チノパールCBS−X(チバガイギー社製)とホワイテックスSA〔住友化学工業(株)製〕とを1/1(重量比)で配合
酵素:セルラーゼK(特開昭63−264699号公報記載)、リポラーゼ100T(ノボ社製)を3:1の質量比で混合したもの
漂白剤:炭酸ナトリウム・過酸化水素付加物(特開2000- 256699号公報の段落0019記載の漂白剤粒子)
漂白活性化剤:ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムの造粒物(特開2000- 256699号公報の段落0018記載の漂白活性剤粒子)
Claims (3)
- (a)(イ)、(ロ)、(ハ)および(ニ)からなる群より選ばれる少なくとも1種の共重合体0. 1〜18質量%、
(イ)重量平均分子量が1000〜100000、カルシウムイオン捕捉能(1)が炭酸カルシウム換算値として300 mgCaCO3 /g以上、クレイ分散能が1.2 以上であるマレイン酸系共重合体、
(ロ)クレイに対する吸着量が20%〜90%、カルシウムイオンに対する安定度定数が4.0 以上であるマレイン酸系共重合体、
(ハ)高硬度水(11.5ドイツ硬度)でのクレイ分散能が50%以上であり、カルシウムイオン捕捉能(2)が270mgCaCO3 /g以上である、アクリル酸−マレイン酸系共重合体、
(ニ)耐ゲル化能(A)とキレート能(mgCaCO3 /g)(B)との積(A×B)が18,000以上であるポリ(メタ)アクリル酸系共重合体、
(b)水不溶性固体5〜40質量%、
(c)アルカリ金属の硫酸塩0. 5〜40質量%、
(d)水(JIS K 3362:1998記載の過熱減量法による水分)0. 1〜15質量%、ならびに
界面活性剤
を含有し、
JIS K 3362:1998記載の界面活性剤相当分10〜60質量%、
(a)成分/(c)成分の質量比が5/1〜1/10、
(a)成分/(d)成分の質量比が5/1〜1/5、
(b)成分/JIS K 3362:1998記載の界面活性剤相当分の質量比が3/1〜1/3、
である粉末洗浄剤組成物。 - (a)成分、(b)成分、(c)成分及び(d)成分、要すれば界面活性剤を含有するスラリーを調製する工程、該スラリーを乾燥する工程、要すれば該スラリー乾燥物と界面活性剤とを混合する工程を有する請求項1記載の粉末洗浄剤組成物の製造方法。
- (d)成分、(c)成分、(a)成分、(b)成分の順で混合装置に添加してスラリーを調製する請求項2記載の粉末洗浄剤組成物の製造方法。
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