JP2006056771A - 水素生成装置およびその運転方法ならびに燃料電池システム - Google Patents

水素生成装置およびその運転方法ならびに燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】 信頼性が高くかつ簡便な方法によって、変成反応の触媒活性の低下に応じながらCOの少ない改質ガスの供給性能を長く維持することができる水素生成装置およびその運転方法ならびに燃料電池システムを提供する。
【解決手段】 改質器1と、変成器6と、水供給器3Aと、原料供給器2Aと、制御装置12とを備える水素生成装置50において、制御装置12は、水素生成装置50の起動および/または停止回数をカウントし、カウントされた起動および/または停止回数に応じて、変成器6を流通する改質ガスの温度あるいはS/C比を上昇させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水素生成装置およびその運転方法ならびに燃料電池システムに関する。特に触媒作用による変成反応を行い、かつ起動停止を繰り返す、水素生成装置およびその運転方法ならびに燃料電池システムに関する。
従来、炭素及び水素から構成される有機化合物を含む原料を水蒸気改質して得られる改質ガス中の一酸化炭素(以下、COと表記する)を低減させる方法として、水蒸気とCOとの水性シフト反応(以下、「変成反応」と表記する)を促進させる方法がある。具体的には、白金、ルテニウム、ロジウム等の貴金属系触媒、Cu−Zn触媒、Fe−Cr触媒などの触媒を用いて、変成反応温度条件下において改質ガスと水蒸気との混合気の変成反応を促進させる方法が一般的である。
また、変成反応の変成反応温度条件は、100℃乃至250℃程度である。しかし、前記触媒は、使用環境や使用時間の経過に従い、活性が低下し、特に、低温での触媒活性の低下が顕著になってくる。このため、触媒活性を維持する水素生成装置が提案されている。具体的には、触媒活性の低下時に、水の流量を増加、改質ガスの流量を減少、あるいは、触媒の温度を上昇させるように動作する水素生成装置である(例えば、特許文献1参照)。そして、その触媒活性の低下の判定には、一酸化炭素センサーを用いる技術(特許文献1参照)、あるいは簡便にそのような判定をする判定装置として、水素生成装置の所定の部位の温度変化を利用する判定装置(特許文献2参照)が提案されている。
再表02/026620号公報 特開2003−217636号公報
しかしながら、温度変化によって変成反応の触媒活性の低下を簡便に判定する判定装置およびそれを備える水素生成装置には、より一層の信頼性の向上が必要となっている。例えば、水素生成装置の所定の部位の温度変化を利用した判定装置においては、改質ガスの流量により温度変化が大きく生じることがある。こうした信頼性の低下は、不必要な触媒温度、水流量、改質ガス流量等の調節につながり、水素生成装置の性能低下を招く結果となる。したがって、水素生成装置の性能寿命向上の方法には改善の余地が残っている。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、信頼性が高くかつ簡便な方法によって、変成反応の触媒活性の低下に応じながらCOの少ない改質ガスの供給性能を長く維持することができる水素生成装置およびその運転方法ならびに燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の本発明の水素生成装置は、
水蒸気改質反応によって原料を一酸化炭素と水と水素とを含む改質ガスに改質する改質器と、
前記改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気とが変成反応する変成器と、
前記改質器に前記水を供給する水供給器と、
前記改質器に前記原料を供給する原料供給器と、
制御装置と、を備えている水素生成装置であって、
前記制御装置は、前記水素生成装置の起動および/または停止回数をカウントし、前記カウントされた起動および/または停止回数に応じて、前記変成器を流通する改質ガスの温度あるいはS/C比を上昇させる。
このような構成とすることで、変成反応の開始および/または停止回数に基づいて変成反応温度あるいはS/C比が上昇されるので、信頼性が高くかつ簡便な方法によって変成反応の触媒活性の低下に応じながら、COの少ない改質ガスの供給性能を長く維持することができる。ここで、「S/C比」とは改質ガス中の水(H2O)と炭素(C)の分子および原子量割合、すなわちスチーム/カーボン比のことを言う。また、「水素生成装置の起動および/または停止」には、変成器を含む水素生成装置の一部の起動および/または停止も含まれる。
本発明の効果をより確実に得る観点から、第2の本発明の水素生成装置は、
前記変成器に流入する前記改質ガスを冷却および加熱する前記改質ガス温度調節器を備え、
前記制御装置は、前記改質ガス温度調節器を制御することにより、前記カウントされた起動および/または停止回数に応じて、前記改質ガスの温度を上昇させるとよい。
本発明の効果をより確実に得る観点から、第3の本発明の水素生成装置においては、
前記制御装置は、前記カウントされた起動および/または停止回数に応じて、前記水供給器および前記原料供給器を制御することにより前記改質ガスのS/C比を上昇させるとよい。
第4の本発明の水素生成装置は、
前記変成器に流入する前記改質ガスを冷却および加熱する前記改質ガス温度調節器を備え、
前記制御装置は、前記水素生成装置の累積運転時間をカウントし、前記カウントされた起動および/または停止回数と前記カウントされた水素生成装置の累積運転時間とに応じて、前記改質ガス温度調節器を制御することにより前記改質ガスの温度を上昇させるとよい。
あるいは、第5の本発明の水素生成装置においては、
前記制御装置は、前記水素生成装置の累積運転時間をカウントし、前記カウントされた起動および/または停止回数と前記カウントされた累積運転時間とに応じて、前記水供給器および前記原料供給器を制御することにより前記改質ガスのS/C比を上昇させるとよい。
このような構成とすることで、変成反応の起動および/または停止回数および累積運転時間に基づいて変成反応温度あるいはS/C比が上昇されるので、信頼性が高くかつ簡便な方法によって変成反応の触媒活性の低下に応じながら、COの少ない改質ガスの供給性能を長く維持することができる。
第6の本発明の水素生成装置は、
前記変成器の改質ガス入口部において前記改質ガスの温度を検出する温度検出器をさらに備え、
前記制御装置は、前記水素生成装置の停止後の再起動時において、前記温度検出器の検出値を取得し、該検出値を結露の温度条件と比較し、該結露の温度条件に合致する場合に前記水素生成装置の起動および/または停止回数をカウントするとよい。
このように構成すると、変成反応の温度は、変成反応の開始および/または停止回数に加えて、変成器内の結露のおそれの有無に基づいて上昇されるので、不必要な温度あるいはS/C比の上昇を抑制することができ、水素生成装置においては、より信頼性が高くかつ簡便な方法によって変成反応の触媒活性の低下により的確に応じながら、COの少ない改質ガスの供給性能を長く維持することができる。
第7および第8の本発明の水素生成装置においては、
前記制御装置は、起動および/または停止回数に制御温度あるいは制御S/C比を対応させた制御温度データあるいは制御S/C比データを予め記憶し、
前記制御装置は、前記カウントされた起動および/または停止回数に応じて、前記制御温度データあるいは前記制御S/C比データから制御温度あるいは制御S/C比を選択し、前記改質ガスの温度が前記選択された制御温度になるように前記改質ガス温度調節器を制御、あるいは前記改質ガスのS/C比が前記選択された制御S/C比となるように前記水供給器および前記原料供給器を制御するとよい。
このように構成すると、変成反応の触媒活性の低下を予測して、変成反応温度あるいはS/C比の上昇をより的確に調節することができるので、変成反応後の改質ガスのCO濃度をより低く維持することができる。
第9および第10の本発明の水素生成装置においては、
前記制御装置は、前記水素生成装置の累積運転時間をカウントし、前記カウントされた起動および/または停止回数と前記カウントされた累積運転時間との双方に応じて、前記制御温度データあるいは前記制御S/C比データから制御温度あるいは制御S/C比を選択し、前記検出温度器の検出温度が前記選択された制御温度になるように前記改質ガス温度調節器を制御、あるいは前記改質ガスのS/C比が前記選択された制御S/C比となるように前記水供給器および前記原料供給器を制御するとよい。
このように構成すると、累積運転時間に伴う、触媒活性の低下も重畳して変成反応を調節できるので、変成反応温度あるいはS/C比の上昇をより的確に調節することができ、変成反応後の改質ガスのCO濃度をより低く維持することができる。
第11および第12の本発明の水素生成装置においては、
前記制御装置は、起動および/または停止回数と累積運転時間との双方に制御温度あるいは制御S/C比を対応させた制御温度データあるいは制御S/C比データを記憶し、前記カウントされた起動および/または停止回数と前記カウントされた累積運転時間との双方に応じて、前記制御温度データあるいは前記制御S/C比データから制御温度あるいは制御S/C比を選択して、前記検出温度器の検出温度が前記選択された制御温度になるように前記改質ガス温度調節器を制御、あるいは前記改質ガスのS/C比が前記選択された制御S/C比となるように前記水供給器および前記原料供給器を制御するとよい。
このような構成とすると、変成反応の触媒活性の低下を予測して、変成反応温度あるいはS/C比の上昇をより的確に調節することができる。
さらに、第13および第14の本発明の水素生成装置は、
前記変成器流通後の改質ガスに酸化剤を加える酸化剤供給器と、
前記酸化剤が加えられた前記改質ガス中の一酸化炭素と前記酸化剤とが選択酸化反応する一酸化炭素選択酸化器とをさらに備え、
前記制御装置は、制御温度あるいは制御S/C比における前記変成反応後の改質ガスの一酸化炭素濃度を該制御温度あるいは前記制御S/C比と関連づけた一酸化炭素濃度データを予め記憶し、
前記制御装置は、前記選択された制御温度あるいは前記選択された制御S/C比に対応する一酸化炭素濃度を前記一酸化炭素濃度データから選択し、改質ガス流量と前記選択された一酸化炭素濃度とから制御酸化剤流量を演算し、前記制御酸化剤流量の酸化剤を前記改質ガスに加えるよう前記酸化剤供給器を制御するとよい。
このように構成すると、制御温度あるいは制御S/C比に対応する変成反応後の改質ガスのCO濃度を予測しながら一酸化炭素選択酸化反応を遂行することができるので、改質ガスのCO濃度をより低減することができる。
第15の本発明の水素生成装置においては、
前記改質ガス温度調節器は、前記改質器と前記変成器とを連通する改質ガス流路の前記改質ガスを水冷して該改質ガスの温度を調節するように構成され、
前記水冷に用いられた水が前記改質器に供給されるとよい。
このように構成することで、改質器に供給される水温は上昇するので、改質器において水を気化させるエネルギーが軽減され、加熱器に投入するエネルギーを少なくすることができ、水素生成装置のエネルギー効率を高くすることができる。
第16の本発明の燃料電池システムは、
燃料電池と、
請求項1に記載の水素生成装置と、を有し、
前記水素生成装置は、前記燃料電池に前記変成器を通過した改質ガスを燃料ガスとして供給し、
前記水素生成装置は、前記燃料電池に連動して起動および停止し、前記燃料電池の発電出力に応じて前記改質ガスの供給量を調節する、燃料電池システムであって、
前記水素生成装置の制御装置は、前記燃料電池の起動および/または停止回数をカウントする。
このように構成すると、水素生成装置は燃料電池に連動するので、燃料電池システムの動作を効率的かつ合理的に構成することができる。
第17および第18の本発明の燃料電池システムは、
燃料電池と、
請求項9または10に記載の水素生成装置と、を有し、
前記水素生成装置は、前記燃料電池に前記変成器を通過した改質ガスを燃料ガスとして供給し、
前記水素生成装置は、前記燃料電池に連動して起動および停止し、前記燃料電池の発電出力に応じて前記改質ガスの供給量を調節する、燃料電池システムであって、
前記水素生成装置の制御装置は、前記燃料電池の起動および/または停止回数と前記燃料電池の累積運転時間とをカウントする。
このように構成すると、水素生成装置は燃料電池に連動するので、燃料電池システムの動作を効率的かつ合理的に構成することができる。
第19の本発明の水素生成装置においては、前記制御装置は、前記カウントされた起動および/または停止回数を表示または出力する出力器を備えているとよい。
このように構成すると、水素生成装置の起動および/または停止回数の把握が容易になるので、変成器を流通する改質ガスの温度あるいはS/C比の上昇の要否を随時判断することができる。
第20の本発明の水素生成装置は、
前記変成器流通後の前記改質ガスの一酸化炭素濃度を検出する一酸化炭素濃度検出器をさらに備え、
前記制御装置は、前記改質ガスの一酸化炭素濃度の上限値を予め記憶し、
前記制御装置は、前記一酸化炭素濃度検出器の検出値と前記上限値とを対比して、前記検出値が前記上限値を超える場合に、前記変成器を流通する改質ガスの温度あるいはS/C比を上昇させるとよい。
これによって、変成器を流通する改質ガスの温度あるいはS/C比の上昇の適否を一酸化炭素濃度の検出によって補償することができるので、本発明の効果をより確実に得ることができる。
第21の本発明の水素生成装置の運転方法は、
水蒸気改質反応によって原料を一酸化炭素と水と水素とを含む改質ガスに改質する改質器と、
前記改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気とが変成反応する変成器と、
前記改質器に前記水を供給する水供給器と、
前記改質器に前記原料を供給する原料供給器と、を備えている水素生成装置の運転方法であって、
前記水素生成装置の起動および/または停止回数をカウントするステップと、
前記カウントされた起動および/または停止回数に応じて、前記変成器を流通する改質ガスの温度あるいはS/C比を上昇させるステップと、を有する。
このような構成とすることで、変成反応の開始および/または停止回数に基づいて変成反応温度あるいはS/C比が上昇されるので、信頼性が高くかつ簡便な方法によって変成反応の触媒活性の低下に応じながら、COの少ない改質ガスの供給性能を長く維持することができる。
本発明の効果をより確実に得る観点から、第22の本発明の水素生成装置の運転方法は、 前記水素生成装置が、前記変成器に流入する前記改質ガスを冷却および加熱する前記改質ガス温度調節器を備え、前記改質ガス温度調節器により、前記改質ガスの温度を上昇させるとよい。
本発明の効果をより確実に得る観点から、第23の本発明の水素生成装置の運転方法は、前記水供給器および前記原料供給器により、前記改質ガスのS/C比を上昇させるとよい。
第24の本発明の水素生成装置の運転方法は、
前記変成器流通後の改質ガスに酸化剤を加える酸化剤供給器と、
前記酸化剤が加えられた前記改質ガス中の一酸化炭素と前記酸化剤とが選択酸化反応する一酸化炭素選択酸化器とをさらに備え、
起動および/または停止回数に制御温度を対応させた制御温度データと、制御温度における前記変成反応後の改質ガスの一酸化炭素濃度を該制御温度と関連づけた一酸化炭素濃度データを記憶するステップと、
前記カウントされた起動および/または停止回数に応じて前記制御温度データから制御温度を選択するステップと、
前記改質ガス温度調節器により前記改質ガスの温度を前記選択された制御温度に調節するステップと、
前記選択された制御温度に対応する一酸化炭素濃度を前記一酸化炭素濃度データから選択するステップと、
改質ガス流量と前記選択された一酸化炭素濃度とから制御酸化剤流量を演算するステップと、
前記酸化剤供給器により前記制御酸化剤流量の酸化剤を前記改質ガスに加えるステップと、を有するとよい。
このように構成すると、変成器を流通する改質ガスの温度に対応する変成反応後の改質ガスのCO濃度を推定しながら、一酸化炭素選択酸化反応を遂行することができるので、よりCO濃度の低い改質ガスを供給することができる。
第25の本発明の水素生成装置の運転方法は、
前記変成器流通後の改質ガスに酸化剤を加える酸化剤供給器と、
前記酸化剤が加えられた前記改質ガス中の一酸化炭素と前記酸化剤とが選択酸化反応する一酸化炭素選択酸化器とをさらに備え、
起動および/または停止回数に制御S/C比を対応させた制御S/C比データならびに制御S/C比に対応する前記変成反応後の改質ガスの一酸化炭素濃度を該制御S/C比と関連づけた一酸化炭素濃度データを記憶するステップと、
前記カウントされた起動および/または停止回数に応じて、前記制御S/C比データから制御S/C比を選択するステップと、
前記水供給器および前記原料供給器により前記改質ガスのS/C比を前記選択された制御S/C比に調節するステップと、
前記選択された制御S/C比に対応する一酸化炭素濃度を前記一酸化炭素濃度データから選択するステップと、
改質ガス流量と前記選択された一酸化炭素濃度とから制御酸化剤流量を演算するステップと、
前記酸化剤供給器により前記制御酸化剤流量の酸化剤を前記改質ガスに加えるステップと、を有するとよい。
このように構成すると、変成器を流通する改質ガスのS/C比に対応する変成反応後の改質ガスのCO濃度を推定しながら、一酸化炭素選択酸化反応を遂行することができるので、よりCO濃度の低い改質ガスを供給することができる。
第26の本発明の水素生成装置の運転方法は、
前記水素生成装置は、前記カウントされた起動および/または停止回数を表示または出力する出力器を備え、
前記出力器の表示または出力に応じて、前記変成器を流通する改質ガスの温度あるいはS/C比を上昇させるステップを有するとよい。
このよう構成すると、水素生成装置の起動および/または停止回数の把握が容易になり、変成器を流通する改質ガスの温度あるいはS/C比の上昇の要否を随時判断することができるので、水素生成装置の運転方法をより容易に実行することができる。
以上のように、本発明の水素生成装置および燃料電池システムは、水素生成装置の起動および/または停止回数に基づいて変成反応条件を調節するので、信頼性が高くかつ簡便な方法によって、変成反応の触媒活性の低下に応じながらCOの少ない改質ガスの供給性能を長く維持することができるという効果を有する。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の水素生成装置を模式的に示す構成図である。
水素生成装置50は、改質器1と、変成器6と、一酸化炭素選択酸化器10と、改質器1に原料を供給する原料流路2および原料供給器2Aと、改質器1に水を供給すると水流路3および水供給器3Aと、改質器1に熱を供給する加熱器4と、改質器1と変成器6とを連通する改質ガス流路8Aと、改質ガス流路8Aに配置された改質ガス冷却器5(改質ガス温度調節器)と、変成器6および一酸化炭素選択酸化器10を連通する改質ガス流路8Bと、改質ガス流路8Bに流入して改質ガスに空気(酸化剤)を添加予混合するように配置された空気流路9および空気供給器9A(酸化剤供給器)と、一酸化炭素選択酸化器10および外部の供給先(図示せず)を連通する改質ガス流路8Cと、制御装置12とを有している。
改質器1は、原料と水とを用いて水蒸気改質反応によって、原料を改質ガスに改質する反応器である。
改質反応を進行させるための触媒には、ルテニウム(Ru)がアルミナ担体に担持されて調製されたものが用いられている。
原料には、天然ガス、LPG等の炭化水素成分、メタノール等のアルコール、あるいはナフサ成分等が用いられている。ここでは、メタンを主成分とする天然ガスが用いられている。
原料供給器2Aは、原料(天然ガス)の供給圧力を増加させるブースタと原料中の硫黄成分を低減する脱硫部とを有する構成としている。ここでは、脱硫部には、天然ガス中の硫黄系付臭成分を除去するゼオライト系吸着剤が充填されている。
また、天然ガスをエタン、プロパン等他の原料に代替することも可能であり、さらには、専用の気化構成を用いることで、メタノール等のアルコール、あるいはナフサ成分等の液体原料も使用することができる。
水供給器3は、イオン交換後の水を供給するように構成されている。ここでは、プランジャーポンプが用いられている。
加熱器4は、火炎バーナーと、燃焼空気供給用のシロッコファンとを備える(図示せず)。加熱ガスには、原料である天然ガス、あるいは製造される改質ガスが用いられている(流路構成は図示せず)。
改質ガス冷却器5は、変成器6に流入する改質ガスを冷却するように構成されている。ここでは、改質ガス流路8Aに配置され、空冷ファンによって改質ガス流路8Aが空冷されるように構成されている。
なお、ここでは改質器1から高温の改質ガスが変成器6に供給されるので、改質ガス冷却器5は、改質ガスの温度調節として、改質ガスを冷却できるように構成されている。
ところで、低温の改質ガスが変成器6に供給される実施の形態においては、改質ガス冷却器は、改質ガス温度調節器として改質ガスを加熱できるように構成される。例えば、ヒータが改質ガス流路8Aを加熱するように構成される。
また、ここでは、変成反応の温度制御は、改質ガスの温度を調節することによって行っているが、変成器6自体の温度を熱交換およびヒータによって調節するように構成してもよい。
変成器6は、改質ガスが変成触媒体6A内を流通するように構成され、変成反応が進行する反応器である。ここでは、触媒には貴金属系触媒が用いられている。変成器6は、改質ガスの入口部分(改質ガス入口部)の温度を計測する入口側温度検出器7Aと変成反応後の改質ガスの出口部分の温度を計測する出口側温度検出器7Bとを備えている。
空気供給器9Aは、一酸化炭素選択酸化反応をする前の改質ガスに空気を添加するように設置されている。したがって、一酸化炭素選択酸化器10の入口部あるいは変成器6の出口部に設置されてもよい。そして、改質ガス流路8Bを流通する改質ガス中のCO濃度に応じて、COの選択酸化に必要な酸素量を供給することができるように構成されている。ここでは、空気供給器9Aは、改質ガス流路8Bに設置されている。また、空気供給器9Aには、エアーポンプが用いられている。
一酸化炭素選択酸化器10は、触媒作用によって改質ガスの一酸化炭素選択酸化反応が進行する反応器である。ここでは、触媒にはルテニウム触媒がアルミナ担体に担持されて調製された直径3mm程度の球状ペレット触媒が用いられている。
制御装置12は、水素生成装置50の動作を制御するように構成されている。また、制御装置12は、マイコン等の演算器で構成されている。そして、CPU等からなる演算制御部と、メモリ等からなる記憶部とを有して構成されている(図示せず)。
ここでは、演算制御部は、改質器1、変成器6、一酸化炭素選択酸化器10の検出温度(具体的には、入口側温度検出器7Aおよび出口側温度検出器7B。その他の温度検出器は図示せず)を利用して、原料供給器2A、水供給路器3A、空気供給器9A、加熱器4および改質ガス冷却器5の動作を制御する。また、変成反応触媒体6Aの累積運転時間hおよび変成反応触媒体6Aの起動および/または停止回数n(以下、回数と略称する)を演算する。記憶部は、累積運転時間h、回数nおよび水素生成装置50の運転に必要なデータを記憶する。
ここで、本明細書においては、制御装置とは、単独の制御装置だけでなく、複数の制御装置が協働して制御を実行する制御装置群をも意味する。よって、制御装置12は、単独の制御装置から構成される必要はなく、複数の制御装置が分散配置されていて、それらが協働して水素生成装置50の動作を制御するように構成されていてもよい。
次に、水素生成装置50の運転時の動作について説明する。なお、ここでは、水素生成装置50の動作は制御装置12によって制御されることによって遂行される。
まず、改質器1においては、加熱器4、水供給器3Aおよび原料供給器2Aを動作させる。加熱器4には一定量の原料(すなわち、メタンを主成分とする天然ガス)を供給し燃焼させる。このとき、加熱器4に供給する燃焼用空気は、メタンの完全燃焼に必要な理論空気流量の1.5倍となるように供給する。これにより、改質器1内の触媒を加熱する。改質器1内の触媒の温度も650℃程度となるように調整する。そして、水供給器3Aは、原料中の炭素原子1モルに対して、水分子が3モルとなるように水を供給する。原料供給器2Aは原料流路2経由して改質器1に原料を供給する。これにより、改質器1において原料の水蒸気改質反応が進行する。ここでは、原料である天然ガスの85乃至95%程度を水蒸気改質反応させることが可能となる。
改質器1から排出される改質ガス中には、10乃至14%程度(ドライガスベース)のCOが含まれる。この改質ガスは、改質ガス流路8Aを経由して変成器6に供給される。
改質ガス冷却器5は、入口側温度検出器7Aの入口側検出温度TAあるいは出口側温度検出器7Bの出口側検出温度TBの少なくともいずれかに従って動作する。これによって、変成器6内の変成触媒体6Aの温度が制御され、変成器6内において変成反応が進行する。
変成器6から排出される改質ガス中には、0.3乃至0.4%程度(ドライガスベース)のCOが含まれる。この改質ガスは、改質ガス流路8Bを経由して一酸化炭素選択酸化器10に供給される。
空気供給器9Aは空気流路9を通じて、改質ガス流路8Bを流通する改質ガスに空気を供給する。
一酸化炭素選択酸化器10においては、一酸化炭素選択酸化反応が発熱反応であることから、一酸化炭素選択酸化器10内の温度が、一酸化炭素選択酸化反応に適する温度となるように空冷装置等(図示せず)を用いて制御される。ここでは、150℃に制御される。
一酸化炭素選択酸化器10から排出される改質ガスは、改質ガス流路8Cを経由して外部、例えば燃料電池に供給される。ここでは、改質ガス流路8Cの改質ガスはCO濃度20ppm(ドライガスベース)程度にまで低減されている。
次に、水素生成装置50の停止および再起動時の動作について説明する。なお、ここでは、水素生成装置50の動作は制御装置12によって制御されることによって遂行される。
まず、本件発明に想到した背景となる知見を説明する。
発明者は、変成触媒体6Aの触媒活性は変成反応の開始および/または停止回数によって低下することを見出した。以下、変成反応の開始および/または停止回数と変成反応後の改質ガスのCO濃度との関係について説明する。
図2は、図1の変成触媒体を用いた性能試験における、変成反応の開始および/または停止回数と変成反応後の改質ガスのCO濃度との関係を示す図である。図においては、所定の回数n毎に変成反応後の改質ガスのCO濃度Xnを包絡線にして示している。
この性能試験は、水素生成装置50を模擬した条件で行う。これにより、より的確な変成反応の開始および/または停止回数と変成反応後の改質ガスのCO濃度との関係を取得することができる。ここでは、常圧固定層流通式反応管に変成触媒体6Aを設置してCOおよび水蒸気を含有する改質ガスを流通させている。そして、常圧固定層流通式反応管内の温度を一定に保ちつつ、変成反応の開始および停止を繰り返し、所定の回数n(初期、500回、1000回および4000回)後に、変成反応後の改質ガスのCO濃度Xnを計測した。また、常圧固定層流通式反応管内の温度を変化させて、性能試験を繰り返した。改質ガスは、水素生成装置50において変成器6に供給される改質ガスと同等の改質ガスとする。ここでは、10%(ドライガスベース)のCOを含み、かつ、S/C比が3相当に加湿された改質ガスを用いた。
図に示すように、回数nの増加に従い、CO濃度Xnは上昇している。すなわち、触媒活性は回数nの増加に伴い低下している。特に、常圧固定層流通式反応管内の温度、すなわち変成反応温度が低温側に設定される場合ほど、触媒活性の低下は顕著である。また、水素生成装置50を用いて起動停止を繰り返しても、変成反応の温度、すなわち入口側検出温度TAおよび出口側検出温度TBを低く設定する場合ほど変成反応後の改質ガスのCO濃度の顕著な上昇、すなわち触媒活性の低下が確認され、変成反応の温度を高く設定する場合には触媒活性の低下は軽微であった。なお、この性能試験においては、反応停止時には変成触媒体6Aは結露が生じる状態、すなわち、100℃未満の温度状態に冷却していた。
この知見に基づき、水素生成装置50は、変成反応の回数nを、変成器6、あるいは水素生成装置50の回数nに置換して動作する。すなわち、回数nの増加に伴って変成器6の変成触媒体6Aの反応温度が高くなるように調整する。例えば、回数nが500回を超える度に10℃づつ変成反応の制御温度Tnを引き上げる。これによって、信頼性が高くかつ簡便な方法によって変成触媒体6Aの活性低下に応じながら、COの少ない改質ガスの供給性能を長く維持することができる。
さらに好ましくは、回数nと変成反応後の改質ガスのCO濃度Xnとの関係を図2で示すような性能試験結果によって予め分析しておけば、より的確な変成触媒体6Aの反応時の温度調節を実現することができる。これによって、制御温度Tnの上昇をより的確に調節することができるので、変成反応後の改質ガスのCO濃度をより低く維持することができる。
ここでは、図2を利用して、所定の回数nにおいてCO濃度Xnが最低となる温度(制御温度Tn)が決定される。ここで、図2は性能試験結果を包絡線に結線して示すように、性能試験結果からは、制御温度Tnを直ちに検出することは困難である。また、制御温度Tnを低めに決定すると反応停止時の結露発生の可能性が高まる。そこで、性能試験結果からCO濃度Xnが最低となると推定される温度範囲を見出し、その温度範囲における高めの温度に制御温度Tnを決定するようにする。こうして所定の回数nに応じて、最適な制御温度Tnを決定し、回数nに対応する制御温度Tnを制御温度データとしてデータベース化する。そして、そのデータベース(「n−Tnデータベース」という)を水素生成装置50の運転制御に活用している。
ここでは、n−Tnデータベースは、n=1の場合、T1=180℃、n=500の場合、T500=190℃、n=1000の場合、T1000=200℃、n=2000の場合、Tn2000=210℃に作成されている。
これによって、回数nの増加に従い変成器6の変成反応温度はより合理的に制御される。
また、図2に示すように、制御温度Tnを高温側にシフトさせると変成反応の温度平衡条件から、変成反応後の改質ガスのCO濃度が変化する。また、酸化剤(ここでは空気供給器9Aによって供給される空気)の供給量が調節されることによって、一酸化炭素選択酸化部10においてCOの選択酸化反応が促進されて改質ガス流路8Cの改質ガスのCO濃度をより低減させることができる。
そこで、水素生成装置50は、制御温度Tnおよび改質ガス流量に基づいて空気供給器9Aの供給空気流量Qを調整する。ここでは、以下ようにして調整している。
まず、回数nおよびn−Tnデータベースから特定される制御温度Tnに基づいて、図2に示すような変成触媒体6Aの性能試験結果から変成反応後の改質ガス、すなわち改質ガス流路8C中の改質ガスのCO濃度Xnを推定する。
改質ガス流量は、一酸化炭素選択酸化器10に供給される改質ガスの流量Pを検出する。例えば、公知の流量計(図示せず)を、例えば、改質ガス流路8Bに設置して検出するようにしてもよい。ここでは、原料供給器2Aおよび水供器3Aの供給制御量と、改質反応の化学反応式と、制御温度Tnとから改質ガス流路8bの改質ガスの流量Pを演算して求めている。
そして、推定されたCO濃度Xnと改質ガス流量Pとから改質ガス流量当たりのCOを完全に酸化するに必要な酸素量をCOと酸素の酸化反応式に基づいて演算する。必要な酸素量から必要な酸化剤流量(ここでは空気流量)を演算する。この必要な酸化剤流量を制御空気流量Qnとしてもよい。しかし、より好ましくは、改質ガス中のCOと酸素との濃度の不均衡を考慮して、制御空気流量Qnは、必要な酸素量の数倍の酸素(原子)量を供給するようにする。ここでは、必要な酸素量の4倍の酸素量を供給する空気流量を制御空気流量Qnとしている。
そして、空気供給器9Aの供給空気流量Qが制御空気流量Qnとなるように調整する。
このような調整によって、一酸化炭素選択酸化部10におけるCOの選択酸化反応は促進され、改質ガス流路8Cの改質ガスのCO濃度への影響が軽減される。ここでは、予め、制御温度Tnにおける一酸化炭素濃度Xnを制御温度Tnに関連づけた一酸化炭素濃度データとしてデータベース化している。そして、そのデータベース(「Tn−Xnデータベース」という)を水素生成装置50の運転制御に活用している。
図3は、図1の水素生成装置の動作例を示すフローチャートである。
まず、ステップS1において、制御装置12は、n−TnデータベースおよびTn−Xnデータベース(以下、2つのデータベースと総称する)を作成する。また、回数n=1に設定される。ここで、2つのデータベースは、変成触媒体6Aを用いた性能試験結果を利用して作成される。ここでは、2つのデータベースは制御装置12に記憶される。そして、回数n=1が制御装置12に記憶される。ここで、制御装置12には、n=1および2つのデータベースが予め記憶されているマイクロチップが組み込まれている。あるいは、制御装置12が入力部を有し、その入力部に回数n=1が入力されるとともに、所定の回数n、所定の回数nに対応する制御温度Tn、および制御温度Tnに対応するCO濃度Xnが入力され、これらを用いて制御装置12が2つのデータベースを作成し、かつ記憶するように構成してもよい。
ステップS2において、制御装置12は、変成器6の起動を検出する。ここでは、変成器6の起動の検出は、水素生成装置50が制御装置12において入口側検出温度TAの温度変化、すなわち温度低下から上昇への変化を検出することによって行っている。このように構成すると、変成反応の開始を直接的に検出できるので、より信頼性の高い水素生成装置50を実現することができる。あるいは、制御装置12が、水素生成装置50の起動を検出してもよい。水素生成装置50の起動の検出は、水素生成装置50の起動スイッチによる起動信号、あるいは水素生成装置50と連動する燃料電池、工業用プラント等の起動信号を検出することによって行うとよい。このように構成すると、制御装置12の制御構造を簡略化することができる。
ステップS3において、制御装置12は、n−Tnデータベースから制御温度Tnを選択する。
ステップS4において、制御装置12は、入口側検出温度TA=Tnとなるように、水素生成装置50を制御する。ここでは、改質ガス冷却器5の冷却能力の加減を制御する。
ステップS5において、制御装置12は、Tn−Xnデータベースから制御温度Tnに対応するCO濃度Xnを選択する。
ステップS6において、制御装置12は、選択されたCO濃度Xnと改質ガス流量Pとから制御空気流量Qnを演算する。
ステップS7において、制御装置12は、供給空気流量Q=Qnとなるように、水素生成装置50を制御する。ここでは、空気供給器9Aの供給能力の加減を制御する。
ステップS8において、制御装置12は、変成器6の停止を検出する。ここでは、入口側検出温度TAの温度低下、すなわち、改質ガス冷却器5を停止しても継続する温度低下を検出することによって行っている。このように構成すると、変成反応の停止を直接的に検出できるので、より信頼性の高い水素生成装置50を実現することができる。あるいは、制御装置12が水素生成装置50の停止を検出してもよい。水素生成装置50の停止の検出は、水素生成装置50の停止スイッチによる停止信号、あるいは、水素生成装置50と連動する燃料電池、工業用プラント等の停止信号を検出するとよい。このように構成すると、制御装置12の制御構造を簡略化することができる。
ステップS9において、制御装置12は、変成器6の再起動を検出する。ここでは、ステップS2と同様にして行う。
ステップS10において、制御装置12は、回数n=n+1に再設定する。そして、ステップS3に進み、上述のステップが繰り返される。
以上の動作によって、水素生成装置50は、変成触媒体6Aの活性低下に対応してCO濃度の低い改質ガスの生成を長く継続することができる。
なお、変成触媒体6Aが新規交換されれば、回数nはn=1に設定し直される。
以上、本実施の形態によって、水素生成装置50の起動および/または停止回数、つまり変成反応の開始および/または停止回数nに基づいて変成反応温度が上昇されるので、水素生成装置50においては、信頼性が高くかつ簡便な方法によって変成反応の触媒活性の低下に応じながら、COの少ない改質ガスの供給性能を長く維持することができる。また、本実施の形態においては、制御温度Tnに対応する変成反応後の改質ガスのCO濃度を予測しながら一酸化炭素選択酸化反応を遂行することができるので、改質ガスのCO濃度をより低減することができる。
なお、本実施の形態においては、ステップS2およびS9において変成器6の起動時に回数nのカウントを行っているが、ステップS9において変成器6の停止を検出するように構成してもよい。この場合、変成器6の停止の検出は、水素生成装置50が制御装置12において入口側検出温度TAの温度変化、すなわち温度の低下を検出することによって行うことができる。あるいは、制御装置12が、水素生成装置50の停止を検出するようにしてもよい。水素生成装置50の停止の検出は、水素生成装置50の停止スイッチによる停止信号、あるいは水素生成装置50と連動する燃料電池、工業用プラント等の停止信号を検出することによって行うことができる。
[変形例1]
変形例1は、水素生成装置50の停止および再起動時の動作における回数nのカウント条件を追加する変形例である。したがって、水素生成装置50の停止および再起動時の動作以外には変更はないので、水素生成装置50の構成等の説明は省略する。
まず、本件発明のうち変形例1に想到した背景となる知見を説明する。
発明者は、上述の変成触媒体の性能試験結果をさらに詳しく分析した結果、変成反応停止時における変成触媒体6Aへの結露を防止した場合には変成反応の開始および/または停止回数による触媒活性の低下が軽減されることを見出した。
すなわち、変成器6は変成触媒体6Aの触媒の使用量が多く熱容量が大きいので、変成器6の反応再開時には、変成器6内の構造物の暖機に時間を要する。このため、改質ガス中の水蒸気が変成器6内で結露し、変成触媒体6Aに結露が生じるおそれがある。変成触媒体6Aは水に濡れると、触媒が酸化したり、あるいは、触媒粒子と触媒粒子を保持する担体との相互作用が弱まったりして触媒活性が低下する。変成触媒体6Aの反応時の温度が低いほど停止時において変成器6内の温度はより低下するので、変成触媒体6Aの結露現象は顕著になる。したがって、図2に示すような、変成触媒体6Aの反応時の温度が低温側に設定される場合ほど触媒活性の低下が顕著になる傾向は、変成触媒体6Aの結露が影響するものと考え、検証を行った。
図4は、図2の性能試験を、変成反応停止時に結露が生じないように常圧固定層流通式反応管を保温しながら実施した場合の変成反応の開始および/または停止回数と変成反応後のCO濃度との関係を示す図である。
図4と図2との対比からわかるとおり、同じ回数n=4000でも触媒活性の低下は図4の方が小さいことが検証される。
この知見に基づき、水素生成装置50は、変成器6の停止状況、特に変成器6の放熱状況に応じて、変成器6あるいは水素生成装置50の回数nをカウントする。ここでは、入口側検出温度TAおよび出口側検出温度TBを利用して、停止時の変成器6内の放熱状況を検出する。そして、再起動に際し、変成触媒体6Aに結露が生じるほど温度低下してしまっていると判定される場合にのみ、回数nをカウントするようにする。これによって、不必要な制御温度Tnの上昇を抑制することができるので、変成反応後の改質ガスのCO濃度をより低く維持することができる。
ここで、変成触媒体6Aに結露が生じていると判定される場合は、変成触媒体6Aの温度を直接的あるいは間接的に検出することによって行う。ここでは、入口側検出温度TAおよび出口側検出温度TBを予め設定されている回数判定温度TCと比較することによって行う。
図5は、変形例1の水素生成装置の動作例を示すフローチャートである。
図5において、ステップS9までは、図3のフローチャートと同様である。
ステップS10において、制御装置12は、入口側検出温度TAおよび出口側検出温度TBと回数判定温度TCとを比較する。そして、入口側検出温度TAあるいは出口側検出温度TBの少なくとも何れかが回数判定温度TC未満と判定する場合には、ステップS11に進み、回数n=n+1に再設定する。そして、ステップS3に進み、上述のステップを繰り返す。他方、ステップS9において、入口側検出温度TAおよび出口側検出温度TBの双方が回数判定温度TC以上と判定する場合には、ステップS3に進み、回数nのカウントアップをせずに上述のステップを繰り返す。
ここでは、TC=100℃と設定している。
以上、本変形例によって、変成反応の温度は、水素生成装置50の起動および/または停止回数、つまり変成反応の開始および/または停止回数nに加えて、変成器6内の変成触媒体6aの結露のおそれの有無に基づいて上昇されるので、不必要な温度あるいはS/C比の上昇を抑制することができ、水素生成装置50においては、より信頼性が高くかつ簡便な方法によって変成反応の触媒活性の低下により的確に応じながら、COの少ない改質ガスの供給性能を長く維持することができる。
なお、回数判定温度TCはより的確に設定することもできる。すなわち、変成反応停止時の温度をパラメータとした変成触媒体の性能試験結果を行い、触媒活性の低下状況をデータベース化しておく。そして、変成器6の停止状態時の入口側検出温度TAおよび出口側検出温度TBと該データベースとを対比して、回数nのカウントアップの是非を判断するように構成することができる。例えば、水素生成装置50が燃料電池システムに用いられる場合には、変成器6には所定の露点に制御された改質ガスが供給される場合が多いので、供給される改質ガスの露点を回数判定温度TCとしてもよい。
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1の制御温度Tnの設定条件に変成器6の累積運転時間hを追加する実施の形態である。したがって、n−Tnデータマップ以外は、実施の形態1と同様なので、水素生成装置50の構成等の説明は省略し、相違点のみを説明する。
まず、本件発明のうち実施の形態2に想到した背景となる知見を説明する。
発明者は、変成触媒体6Aの触媒活性は変成反応の累積運転時間によって低下することを見出した。以下、変成反応の累積運転時間と変成反応後の改質ガスのCO濃度との関係について説明する。
図6は、図1の変成触媒体を用いた性能試験における、変成反応の反応時間と変成反応後の改質ガスのCO濃度との関係を示す図である。なお、反応時間は水素生成装置の累積運転時間hに相当するので、便宜的に、反応時間hとして表示している。図においては、所定の反応時間h毎に変成反応後の改質ガスのCO濃度Xhを包絡線にして示している。この性能試験は、常圧固定層流通式反応管に変成触媒体6Aを設置してCOおよび水蒸気を含有する改質ガスを流通させた。そして、常圧固定層流通式反応管内の温度を一定に保ちつつ、変成反応を継続させ、所定の反応時間h(0時間、5000時間および、20000時間)後に、変成反応後の改質ガスのCO濃度Xhを計測した。また、常圧固定層流通式反応管内の温度を変化させて、性能試験を繰り返した。改質ガスは、実施の形態1における性能試験と同じ条件の改質ガスを用いた。
図に示すように、反応時間hの増加に従い、CO濃度Xhは上昇している。すなわち、触媒活性は反応時間hの増加に伴い低下している。特に、常圧固定層流通式反応管内の温度、すなわち変成反応温度が低温側に設定される場合ほど、触媒活性の低下は顕著である。また、水素生成装置50を用いて長時間運転を行っても、変成反応の温度、すなわち入口側検出温度TAおよび出口側検出温度TBを低く設定する場合ほど変成反応後の改質ガスのCO濃度の顕著な上昇、すなわち触媒活性の低下が確認され、変成反応の温度を高く設定する場合には触媒活性の低下は軽微であった。
この知見に基づき、水素生成装置50は、変成反応の反応時間hを、変成器6、あるいは水素生成装置50の累積運転時間hに置換して動作する。すなわち、累積運転時間hの増加に伴って変成器6の変成触媒体6Aの反応温度が高くなるように調整する。
具体的には、回数nと累積運転時間hとの触媒活性の低下条件を重畳させて判定しながら、変成反応の制御温度Tnhが引き上がるように水素生成装置50を動作させる。ここでは、実施の形態1と同様にして、図2および図6の性能試験結果を利用して、回数nと累積運転時間hとに応じた最適な制御温度Tnhを決定し、回数nおよび累積運転時間hに対応する制御温度Tnhを該回数nおよび累積運転時間hに関連づけて制御温度データとしてデータベース化する。そして、そのデータベースを水素生成装置50の運転制御に活用している。
ここで、回数nおよび累積運転時間hに対応する制御温度Tnhのデータベース化は、回数nおよび累積運転時間hと制御温度Tnhとが関連づけされて制御温度Tnhが記憶させることにより行われる。例えば、回数nおよび累積運転時間hのいずれかがパラメータとなって、その他方と制御温度Tnhとの関係がテーブル、グラフ等の形式で表わされて記憶させられる。あるいは、互いに直交する2つ軸の一方に回数n、他方に累積運転時間hを表し、これらの軸で定義される二次元平面上に制御温度Tnhを領域として表して記憶させられる。あるいは、制御温度Tnhが回数nおよび累積運転時間hの関数として表されて記憶させられる。ここでは、回数nと累積運転時間hとをパラメータとする制御温度Tnhのマトリックス(「n−h−Tnh」データマップという)を作成している。図7は、実施の形態2のn−h−Tnhデータマップを示す図である。図に示すように、累積運転時間hが20000時間を超えると、制御温度Tnhが10℃高くなるように設定している。ただし、図2および図6からは制御温度Tnhを210℃以上に設定しても効果は見込まれないと判定されるので、回数nが2000回以上の場合には、制御温度Tnhは累積運転時間hの如何に関わらず210℃に設定している。
また、本実施の形態では、実施の形態1のTn−Xnデータベースと同様に、制御温度Tnhに対応する一酸化炭素濃度Xnhを該制御温度Tnhに関連づけて一酸化炭素濃度データとしてデータベース化している。そして、そのデータベース(「Tnh−Xnhデータベース」という)を水素生成装置50の運転制御に活用している。Tnh−Xnhデータベースは、回数nおよび累積運転時間hの条件毎に変成触媒体6Aの性能試験を行い、その結果を利用して実施の形態1と同様に決定することが望ましい。しかし、これらの性能試験には時間を要する上、条件設定も多岐にわたる。他方、図2および図6を比較考量すると、触媒活性の低下は図6よりも図2の方が顕著である。そこで、ここでは、CO濃度Xnhは、便宜的に制御温度Tn=Tnhとして、図2に示すような回数nによる性能試験結果を利用して、CO濃度Xn=Xnhとして決定している。これによって、変成触媒体6Aの性能試験を省略することができるので、CO濃度Xnhの設定に要する時間的およびコスト的負担を軽減することができる。
図8は、実施の形態2の水素生成装置の動作例を示すフローチャートである。
図8の動作の全体構成は、図5と同じである。以下、図3およびを図5の説明を引用しつつ説明する。
ステップ1において、制御装置12は、n−h−TnhデータマップおよびTnh−Xnhデータベース(以下、2つのデータベース類と総称する)を作成する。また、回数n=1および累積運転時間h=0に設定する。ここで、2つのデータベース類は、変成触媒体6Aを用いた性能試験結果を利用して作成される。ここでは、2つのデータベース類は制御装置12に記憶される。そして、回数n=1および累積運転時間h=0が制御装置12に記憶される。ここで、制御装置12には、回数n=1、累積運転時間h=0および2つのデータベース類が予め記憶されているマイクロチップが組み込まれている。あるいは、制御装置12が入力部を有し、その入力部に回数n=1および累積運転時間h=0が入力されるとともに、所定の回数nおよび所定の累積運転時間h、回数nおよび累積運転時間hに対応する制御温度Tnh、Tnhに対応するCO濃度Xnhが入力され、これらを用いて制御装置12が2つのデータベース類を作成し、かつ記憶するように構成してもよい。
ステップS2は、図3と同じである。ただし、起動の検出に応じて累積運転時間hのカウントを開始する。
ステップS3において、制御装置12は、n―h−TnデータベースからTnhを選択する。
ステップS4において、制御装置12は、入口側検出温度TA=Tnhとなるように、水素生成装置50を制御する。ここでは、改質ガス冷却器5の冷却能力の加減を制御する。
ステップS5において、制御装置12は、Tnh−XnhデータベースからXnhを選択する。
ステップS6において、制御装置12は、選択されたCO濃度Xnhと改質ガス流量Pとから制御空気流量Qnhを演算する。
ステップS7において、制御装置12は、供給空気流量Q=Qnhとなるように、水素生成装置50を制御する。ここでは、空気供給器9Aの供給能力の加減を制御する。
ステップS8およびステップS9は、図3と同じである。ただし、累積運転時間hのカウントを中断および再開する。ここでは、制御装置12が累積運転時間hのカウントを中断および再開を行う。
ステップS10およびステップS11は、図5と同じである。
以上の動作によって、発明者は、水素生成装置50において、2000回の回数n、および1万時間を超す累積運転時間hを経てもCO濃度が100ppm未満の改質ガスを生成することができた。
なお、変成触媒体6Aが新規交換されれば、回数nはn=1に設定し直される。
以上、本実施の形態によって、変成反応の温度は、水素生成装置50の起動および/または停止回数、つまり変成反応の開始および/または停止回数nに加えて、水素生成装置50の累積運転時間hに基づいて上昇されるので、水素生成装置50においては、より信頼性が高くかつ簡便な方法によって変成反応の触媒活性の低下により的確に応じながら、COの少ない改質ガスの供給性能を長く維持することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3の水素生成装置においては、実施の形態2と同様の構成であって、水素生成装置50は、改質ガスのS/C比を調節するように構成されている。具体的には、変成器6の回数nおよび累積運転時間hの増大に従って、改質ガス中の水分を増やす、すなわち、改質ガスのS/C比を大きくする。これによって、変成反応を促進することができる(前記特許文献1参照)。
ここでは、制御装置12が、変成器6の回数nおよび累積運転時間hに基づいて水供給器3Aの供給水流量および原料供給器2Aの原料供給量比を制御するように構成されている。例えば、制御装置12は、生成される改質ガス流量をほぼ変動させずに、水供給器3Aの供給水流量を増大させ、原料供給器2Aの原料供給量を減少させている。また、改質ガスの流量を調節する時には、水供給器3Aの供給水流量と原料供給器2Aの原料供給量との比率を維持しながら調節を行う。
改質ガスのS/C比の具体的な制御値、すなわち制御S/C比は、実施の形態1および実施の形態2と同様にして決定する。すなわち、変成触媒体6Aの性能試験を利用して、回数nに対応する制御S/C比を該回数nに関連づけて制御S/C比データとしてデータベース化する。あるいは回数nおよび累積運転時間hに対応する制御S/C比を該回数nおよび該累積運転時間hに関連づけて制御S/C比データとしてデータベース化する。そして、そのデータベースを水素生成装置50の動作に用いている。
ここで、回数nおよび累積運転時間hに対応する制御S/C比のデータベース化は、実施の形態2と同様にして、回数nおよび累積運転時間hと制御S/C比とが関連づけされて制御S/C比が記憶させることにより行われる。
また、CO濃度Xnも実施の形態1と同様にして推定する、すなわち、変成触媒体6Aの性能試験を利用して、制御S/C比に対応するCO濃度Xnを該S/C比に関連づけて一酸化炭素濃度データとしてデータベース化し、そのデータベースを水素生成装置50の動作に用いている。
以上、本実施の形態によって、水素生成装置50の起動および/または停止回数、つまり変成反応の開始および/または停止回数nに基づいて改質ガスのS/C比が上昇されるので、水素生成装置50においては、信頼性が高くかつ簡便な方法によって変成反応の触媒活性の低下に応じながら、COの少ない改質ガスの供給性能を長く維持することができる。また、本実施の形態においては、制御S/C比に対応する変成反応後の改質ガスのCO濃度を予測しながら一酸化炭素選択酸化反応を遂行することができるので、改質ガスのCO濃度をより低減することができる。さらに、本実施の形態においては、改質ガスのS/C比は、水素生成装置50の起動および/または停止回数、つまり変成反応の開始および/または停止回数nに加えて、水素生成装置50の累積運転時間hに基づいて上昇されるので、水素生成装置50においては、より信頼性が高くかつ簡便な方法によって変成反応の触媒活性の低下により的確に応じながら、COの少ない改質ガスの供給性能を長く維持することができる。
(実施の形態4)
図9は、本発明の実施の形態4の水素生成装置を模式的に示す構成図である。
実施の形態4は、実施の形態1の水素生成装置50において、改質ガス冷却器5の構造が相違している。すなわち、実施の形態4の水素生成装置51は、水供給器3Aから供給される水を用いて改質ガス流路8Aを流通する改質ガスを水冷するように変成反応制御器5が構成されている。したがって、改質ガス冷却器5の構造以外は、実施の形態1と同様なので、水素生成装置51のその他構成および動作の説明は省略し、相違点のみを説明する。
水素生成装置51は、迂回水流路3Bを有している。迂回水流路3Bは、水供給器3Aと改質ガス冷却器5とを連通し、改質ガス冷却器5を流通し、改質ガス冷却器5と水流路3とを連通するように構成されている。
改質ガス冷却器5は、迂回水流路3Bの水が改質ガス流路8Aの周囲を流通するように構成されている。そして、改質ガス冷却器5は、迂回水流路3Bの流量を制御することによって、改質ガス流路8Aを流通する改質ガスの冷却程度を制御することができる。
また、改質ガス流路8Aを流通する改質ガスと熱交換して予熱された水は、水流路3に合流して、改質器1に供給される。これによって、改質器1に供給される水温は上昇するので、改質器1において水を気化させるエネルギーが軽減され、加熱器4に投入するエネルギーを少なくすることができ、水素生成装置のエネルギー効率を高くすることができる。
(実施の形態5)
図10は、本発明の実施の形態5の燃料電池システムを模式的に示す構成図である。
実施の形態5の燃料電池システム200は、実施の形態1の水素生成装置50と、燃料電池100を有して構成されている。水素生成装置50により生成された改質ガスが改質ガス流路8Cを経由して燃料電池100に供給されるように構成されている。
高分子電解質型燃料電池100には、空気供給器101Aから空気流路101を経由して空気が供給されるように構成されている。ここでは、空気供給器101Aには公知のブロアが用いられている。
燃料電池100から排出されるオフガスはオフガス流路103を流通し、燃料電池100から排出される空気は排出空気流路104を流通するように構成されている。
オフガス流路103と排出空気流路104とは水回収器102を経由するように構成されている。
水回収器102において回収された水は回収水流路102Aを経由して水素生成装置50に供給されるように構成されている。水素生成装置50においては、水供給器3Aに供給されるように構成されている(詳細は図示せず)。これによって、水の循環利用が可能となり、燃料電池システム200の資源利用効率を向上させることができる。
また、オフガス流路103は途中で分岐して水素生成装置50に供給されるように構成されている。水素生成装置50においては、加熱器4に燃焼用ガスとして供給されるように構成されている(詳細は図示せず)。これによって、改質ガスの有効利用が可能となり、燃料電池システムのエネルギー利用効率を向上させることができる。
また、公知の燃料電池システムと同様に(特許文献1参照)、水素生成装置50の運転は燃料電池100の運転と連動するように構成されている。例えば、原料供給器2Aの供給流量は、燃料電池100の発電量に応じて調整されるように構成されている。これにより、不必要な改質ガスの生成が抑制され、効率的な燃料電池システム200の運転が実現される。
また、燃料電池100の起動停止信号が制御装置12において検出されるように構成されている。そして、制御装置12においては、水素生成装置50は燃料電池100に連動するので、燃料電池100の起動停止信号を利用して、回数nをカウントし、燃料電池100の起動停止信号に基づいて、累積運転時間hをカウントする。これによって、燃料電池システム200の制御構造を効率的かつ合理的に構成することができる。
発明者は、燃料電池システム200において、水素生成装置50から燃料電池100にはCO濃度が低減された改質ガスを安定して供給することができ、燃料電池100は、2000回の起動停止、および1万時間を超す運転時間後も安定した発電出力を維持することができた。
以上、本実施の形態においては、水素生成装置50は燃料電池100に連動するので、燃料電池システム200の動作を効率的かつ合理的に構成することができる。
(実施の形態6)
図11は、本発明の実施の形態6の水素生成装置を模式的に示す構成図である。図11の水素生成装置52は運転制御装置12が運転表示出力装置(出力器)105を有する点においてのみ、図1の水素生成層装置50と異なっている。したがって、運転表示出力装置105以外は、実施の形態1と同様なので、水素生成装置52のその他構成および動作の説明は省略し、相違点のみを説明する。
運転表示出力装置105は、制御装置12によってカウントされた回数nを表示又は出力する。具体的には、ディスプレィ装置、又はプリンターによって構成される。これによって、外部より回数nの把握が容易になるので、変成器6を流通する改質ガスの温度の上昇の要否を随時判断することができる。なお、改質ガスのS/C比を用いても同様の構成および効果を達成することができる。
例えば、運転表示出力装置105の表示又は出力は、水素生成装置50の保守作業時に制御装置12を操作して、表示又は出力させるように構成することもできる。この場合、作業者が運転表示出力装置105に表示又は出力された回数nに基づいて、適宜、制御装置12を操作して変成器を流通する改質ガスの温度を上昇させ変成触媒温度を上昇させる、あるいはS/C比を上昇させるプログラムを実行させる。これによって、制御部12の制御動作に加えて、作業者による確認作業および必要に応じた制御温度Tn、Tnhあるいは制御S/C比の変更により、水素生成装置52の運転をより適切に管理することができる。
(実施の形態7)
図12は、本発明の実施の形態7の水素生成装置を模式的に示す構成図である。図12の水素生成装置53は、一酸化炭素濃度検出器106を有する点においてのみ、図1の水素生成装置50と異なっている。したがって、一酸化炭素濃度検出器106の構造以外は、実施の形態1と同様なので、水素生成装置53のその他構成および動作の説明は省略し、相違点のみを説明する。
一酸化炭素濃度検出器106は、変成器6流通後の改質ガスの一酸化炭素濃度を検出するように配設されている。ここでは、改質ガス流路8Bに配設されている。一酸化炭素濃度検出器106は、赤外線吸収式、触媒燃焼式等の一酸化炭素検出器を用いることができる。ここでは、赤外線吸収式の一酸化炭素検出器が用いられている。
一酸化炭素濃度検出器106の検出値は制御装置12に送信されるように構成されている。制御装置12には、一酸化炭素濃度検出器106の検出値に対応する上限値zが予め記憶されている。ここでは、上限値zは、ドライガスベースでの一酸化炭素濃度が0.5%となるように設定されている。上限値zの設定値自体は、一酸化炭素検出器106の検出値あるいはその出力信号の電圧、電流値等に応じて設定される。
そして、制御装置12は、一酸化炭素濃度検出器106の検出値と上限値zとを対比して、一酸化炭素濃度検出器106の検出値が上限値zより大きい場合には、変成器6を流通する改質ガスの温度あるいはS/C比を上昇させる。ここでは、制御装置12が、改質ガス冷却器5の冷却能力の加減を制御する。
あるいは、制御装置12において、上限値zに基づいてTn−Xnデータベースが検索されて、上限値zに対応する制御温度Tnzが検出される。この制御温度Tnzに基づいてn―Tnデータベースが検索されて、上限値zに対応する回数nzが検出される。制御装置12においてカウントされている回数nが回数n=nzに更新される。これによって、図3のフローチャートに基づいて、改質ガス冷却器5の冷却能力の加減が制御される。また、空気供給器9Aの空気供給量が調節されることによって、一酸化炭素選択酸化部10においてCOの選択酸化反応が促進されて改質ガス流路8Cの改質ガスのCO濃度をより低減させることができる。
以上、本実施の形態においては、変成器を流通する改質ガスの温度あるいはS/C比の上昇の適否の補償を行うことができるので、本発明の効果、すなわち、信頼性が高くかつ簡便な方法によって変成反応の触媒活性の低下に応じながら、COの少ない改質ガスの供給性能を長く維持することができるという効果をより確実に得ることができる。
なお、各実施の形態を他の実施の形態と組み合わせて本発明を実施することができる。具体的には、実施の形態1の変形例1と実施の形態2乃至7と、実施の形態3と実施の形態1、実施の形態4乃至7と、実施の形態4と実施の形態2、3,5,6、7と、実施の形態5と、実施の形態2、3,4,6、7と、実施の形態6と、実施の形態2、3,4,5,7と、実施の形態7と、実施の形態2、3,4,5,6と、を組み合わせて本発明を実施することができる。
本発明は、変成反応の開始および/または停止回数に基づいて変成反応を調節するので、信頼性が高くかつ簡便な方法によって、変成反応の触媒活性の低下に応じながらCOの少ない改質ガスの供給性能を長く維持することができる、水素生成装置およびその運転方法ならびに燃料電池システムとして有用である。
本発明の実施の形態1の水素生成装置を模式的に示す構成図である。 図1の変成触媒体を用いた性能試験における、変成反応の開始および/または停止回数と変成反応後の改質ガスのCO濃度との関係を示す図である。 図1の水素生成シスムの動作を示すフローチャートである。 図2の性能試験を、変成反応停止時に結露が生じないように常圧固定層流通式反応管を保温しながら実施した場合の変成反応の起動および/または停止回数と変成反応後のCO濃度との関係を示す図である。 変形例1の水素生成システの動作例を示すフローチャートである。 図1の変成触媒体を用いた性能試験における、変成反応の反応時間と変成反応後の改質ガスのCO濃度との関係を示す図である。 実施の形態2のn−h−Tnhデータマップを示す図である。 本発明の実施の形態2の水素生成装置の動作例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4の水素生成装置を模式的に示す構成図である。 本発明の実施の形態5の燃料電池システムを模式的に示す構成図である。 本発明の実施の形態6の燃料電池システムを模式的に示す構成図である。 本発明の実施の形態7の燃料電池システムを模式的に示す構成図である。
符号の説明
1 改質器
2 原料流路
2A 原料供給器
3 水流路
3A 水供給器
3B 迂回水流路
4 加熱器
5 改質ガス冷却器
6 変成器
6A 変成触媒体
7A 入口側温度検出器
7B 出口側温度検出器
8A,8B、8C、改質ガス流路
9 空気流路
9A 空気供給器
10 一酸化炭素選択酸化器
12 制御装置
50、51、52,53 水素生成装置
100 燃料電池
101 空気流路
101A 空気供給器
102 水回収器
102A 回収水流路
103 オフガス流路
104 排出空気流路
105 運転表示出力装置
106 一酸化炭素濃度検出器
n 起動および/または停止回数
P 改質ガス流量
Q 供給空気流量
Qn、Qnh 制御空気流量
h 累積運転時間
Tn、Tnh 制御温度
TA 入口側検出温度
TB 出口側検出温度
TC 回数判定温度
Xn CO濃度

Claims (26)

  1. 水蒸気改質反応によって原料を一酸化炭素と水と水素とを含む改質ガスに改質する改質器と、
    前記改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気とが変成反応する変成器と、
    前記改質器に前記水を供給する水供給器と、
    前記改質器に前記原料を供給する原料供給器と、
    制御装置と、を備えている水素生成装置であって、
    前記制御装置は、前記水素生成装置の起動および/または停止回数をカウントし、前記カウントされた起動および/または停止回数に応じて、前記変成器を流通する改質ガスの温度あるいはS/C比を上昇させる、水素生成装置。
  2. 前記変成器に流入する前記改質ガスを冷却および加熱する前記改質ガス温度調節器を備え、
    前記制御装置は、前記改質ガス温度調節器を制御することにより、前記カウントされた起動および/または停止回数に応じて、前記改質ガスの温度を上昇させる、請求項1に記載の水素生成装置。
  3. 前記制御装置は、前記カウントされた起動および/または停止回数に応じて、前記水供給器および前記原料供給器を制御することにより前記改質ガスのS/C比を上昇させる、請求項1に記載の水素生成装置。
  4. 前記変成器に流入する前記改質ガスを冷却および加熱する前記改質ガス温度調節器を備え、
    前記制御装置は、前記水素生成装置の累積運転時間をカウントし、前記カウントされた起動および/または停止回数と前記カウントされた水素生成装置の累積運転時間とに応じて、前記改質ガス温度調節器を制御することにより前記改質ガスの温度を上昇させる、請求項1に記載の水素生成装置。
  5. 前記制御装置は、前記水素生成装置の累積運転時間をカウントし、前記カウントされた起動および/または停止回数と前記カウントされた累積運転時間とに応じて、前記水供給器および前記原料供給器を制御することにより前記改質ガスのS/C比を上昇させる、請求項1に記載の水素生成装置。
  6. 前記変成器の改質ガス入口部において前記改質ガスの温度を検出する温度検出器をさらに備え、
    前記制御装置は、前記水素生成装置の停止後の再起動時において、前記温度検出器の検出値を取得し、該検出値を結露の温度条件と比較し、該結露の温度条件に合致する場合に前記水素生成装置の起動および/または停止回数をカウントする、請求項1に記載の水素生成装置。
  7. 前記制御装置は、起動および/または停止回数に制御温度を対応させた制御温度データを予め記憶し、
    前記制御装置は、前記カウントされた起動および/または停止回数に応じて、前記制御温度データから制御温度を選択し、前記改質ガスの温度が前記選択された制御温度になるように前記改質ガス温度調節器を制御する、請求項2に記載の水素生成装置。
  8. 前記制御装置は、起動および/または停止回数に制御S/C比を対応させた制御S/C比データを予め記憶し、
    前記制御装置は、前記カウントされた起動および/または停止回数に応じて、前記制御S/C比データから制御S/C比を選択し、前記改質ガスのS/C比が前記選択された制御S/C比となるように前記水供給器および前記原料供給器を制御する、請求項3に記載の水素生成装置。
  9. 前記制御装置は、前記水素生成装置の累積運転時間をカウントし、
    前記カウントされた起動および/または停止回数と前記カウントされた累積運転時間との双方に応じて、前記制御温度データから制御温度を選択し、前記検出温度器の検出温度が前記選択された制御温度になるように前記改質ガス温度調節器を制御する、請求項7に記載の水素生成装置。
  10. 前記制御装置は、前記水素生成装置の累積運転時間をカウントし、
    前記カウントされた起動および/または停止回数と前記カウントされた累積運転時間との双方に応じて、前記制御S/C比データから制御S/C比を選択し、前記改質ガスのS/C比が前記選択された制御S/C比となるように前記水供給器および前記原料供給器を制御する、請求項8に記載の水素生成装置。
  11. 前記制御装置は、起動および/または停止回数と累積運転時間との双方に制御温度を対応させた制御温度データを記憶し、前記カウントされた起動および/または停止回数と前記カウントされた累積運転時間との双方に応じて、前記制御温度データから制御温度を選択し、前記検出温度器の検出温度が前記選択された制御温度になるように前記改質ガス温度調節器を制御する、請求項9に記載の水素生成装置。
  12. 前記制御装置は、起動および/または停止回数と累積運転時間との双方に制御S/C比を対応させた制御S/C比データを記憶し、前記カウントされた起動および/または停止回数と前記カウントされた累積運転時間との双方に応じて、前記制御S/C比データから制御S/C比を選択し、前記改質ガスのS/C比が前記選択された制御S/C比となるように前記水供給器および前記原料供給器を制御する、請求項10に記載の水素生成装置。
  13. 前記変成器流通後の改質ガスに酸化剤を加える酸化剤供給器と、
    前記酸化剤が加えられた前記改質ガス中の一酸化炭素と前記酸化剤とが選択酸化反応する一酸化炭素選択酸化器とをさらに備え、
    前記制御装置は、制御温度における前記変成反応後の改質ガスの一酸化炭素濃度を該制御温度と関連づけた一酸化炭素濃度データを予め記憶し、
    前記制御装置は、前記選択された制御温度に対応する一酸化炭素濃度を前記一酸化炭素濃度データから選択し、改質ガス流量と前記選択された一酸化炭素濃度とから制御酸化剤流量を演算し、前記制御酸化剤流量の酸化剤を前記改質ガスに加えるよう前記酸化剤供給器を制御する、請求項7に記載の水素生成装置。
  14. 前記変成器流通後の改質ガスに酸化剤を加える酸化剤供給器と、
    前記酸化剤が加えられた前記改質ガス中の一酸化炭素と前記酸化剤とが選択酸化反応する一酸化炭素選択酸化器とをさらに備え、
    前記制御装置は、制御S/C比における前記変成反応後の改質ガスの一酸化炭素濃度を該制御S/C比と関連づけた一酸化炭素濃度データを予め記憶し、
    前記制御装置は、前記選択された制御S/C比に対応する一酸化炭素濃度を前記一酸化炭素濃度データから選択し、改質ガス流量と前記選択された一酸化炭素濃度とから制御酸化剤流量を演算し、前記制御酸化剤流量の酸化剤を前記改質ガスに加えるよう前記酸化剤供給器を制御する、請求項8に記載の水素生成装置。
  15. 前記改質ガス温度調節器は、前記改質器と前記変成器とを連通する改質ガス流路の前記改質ガスを水冷して該改質ガスの温度を調節するように構成され、
    前記水冷に用いられた水が前記改質器に供給される、請求項2に記載の水素生成装置。
  16. 燃料電池と、
    請求項1に記載の水素生成装置と、を有し、
    前記水素生成装置は、前記燃料電池に前記変成器を通過した改質ガスを燃料ガスとして供給し、
    前記水素生成装置は、前記燃料電池に連動して起動および停止し、前記燃料電池の発電出力に応じて前記改質ガスの供給量を調節する、燃料電池システムであって、
    前記水素生成装置の制御装置は、前記燃料電池の起動および/または停止回数をカウントする、燃料電池システム。
  17. 燃料電池と、
    請求項9に記載の水素生成装置と、を有し、
    前記水素生成装置は、前記燃料電池に前記変成器を通過した改質ガスを燃料ガスとして供給し、
    前記水素生成装置は、前記燃料電池に連動して起動および停止し、前記燃料電池の発電出力に応じて前記改質ガスの供給量を調節する、燃料電池システムであって、
    前記水素生成装置の制御装置は、前記燃料電池の起動および/または停止回数と前記燃料電池の累積運転時間とをカウントする、燃料電池システム。
  18. 燃料電池と、
    請求項10に記載の水素生成装置と、を有し、
    前記水素生成装置は、前記燃料電池に前記変成器を通過した改質ガスを燃料ガスとして供給し、
    前記水素生成装置は、前記燃料電池に連動して起動および停止し、前記燃料電池の発電出力に応じて前記改質ガスの供給量を調節する、燃料電池システムであって、
    前記水素生成装置の制御装置は、前記燃料電池の起動および/または停止回数と前記燃料電池の累積運転時間とをカウントする、燃料電池システム。
  19. 前記制御装置は、前記カウントされた起動および/または停止回数を表示または出力する出力器を備えている、請求項1に記載の水素生成装置。
  20. 前記変成器流通後の前記改質ガスの一酸化炭素濃度を検出する一酸化炭素濃度検出器をさらに備え、
    前記制御装置は、前記改質ガスの一酸化炭素濃度の上限値を予め記憶し、
    前記制御装置は、前記一酸化炭素濃度検出器の検出値と前記上限値とを対比して、前記検出値が前記上限値を超える場合に、前記変成器を流通する改質ガスの温度あるいはS/C比を上昇させる、請求項1に記載の水素生成装置。
  21. 水蒸気改質反応によって原料を一酸化炭素と水と水素とを含む改質ガスに改質する改質器と、
    前記改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気とが変成反応する変成器と、
    前記改質器に前記水を供給する水供給器と、
    前記改質器に前記原料を供給する原料供給器と、を備えている水素生成装置の運転方法であって、
    前記水素生成装置の起動および/または停止回数をカウントするステップと、
    前記カウントされた起動および/または停止回数に応じて、前記変成器を流通する改質ガスの温度あるいはS/C比を上昇させるステップと、を有する水素生成装置の運転方法。
  22. 前記変成器に流入する前記改質ガスを冷却および加熱する前記改質ガス温度調節器を備え、
    前記改質ガス温度調節器により、前記改質ガスの温度を上昇させる、請求項21に記載の水素生成装置の運転方法。
  23. 前記水供給器および前記原料供給器により、前記改質ガスのS/C比を上昇させる、請求項21に記載の水素生成装置の運転方法。
  24. 前記変成器流通後の改質ガスに酸化剤を加える酸化剤供給器と、
    前記酸化剤が加えられた前記改質ガス中の一酸化炭素と前記酸化剤とが選択酸化反応する一酸化炭素選択酸化器とをさらに備え、
    起動および/または停止回数に制御温度を対応させた制御温度データと、制御温度における前記変成反応後の改質ガスの一酸化炭素濃度を該制御温度と関連づけた一酸化炭素濃度データを記憶するステップと、
    前記カウントされた起動および/または停止回数に応じて前記制御温度データから制御温度を選択するステップと、
    前記改質ガス温度調節器により前記改質ガスの温度を前記選択された制御温度に調節するステップと、
    前記選択された制御温度に対応する一酸化炭素濃度を前記一酸化炭素濃度データから選択するステップと、
    改質ガス流量と前記選択された一酸化炭素濃度とから制御酸化剤流量を演算するステップと、
    前記酸化剤供給器により前記制御酸化剤流量の酸化剤を前記改質ガスに加えるステップと、を有する請求項21に記載の水素生成装置の運転方法。
  25. 前記変成器流通後の改質ガスに酸化剤を加える酸化剤供給器と、
    前記酸化剤が加えられた前記改質ガス中の一酸化炭素と前記酸化剤とが選択酸化反応する一酸化炭素選択酸化器とをさらに備え、
    起動および/または停止回数に制御S/C比を対応させた制御S/C比データならびに制御S/C比に対応する前記変成反応後の改質ガスの一酸化炭素濃度を該制御S/C比と関連づけた一酸化炭素濃度データを記憶するステップと、
    前記カウントされた起動および/または停止回数に応じて、前記制御S/C比データから制御S/C比を選択するステップと、
    前記水供給器および前記原料供給器により前記改質ガスのS/C比を前記選択された制御S/C比に調節するステップと、
    前記選択された制御S/C比に対応する一酸化炭素濃度を前記一酸化炭素濃度データから選択するステップと、
    改質ガス流量と前記選択された一酸化炭素濃度とから制御酸化剤流量を演算するステップと、
    前記酸化剤供給器により前記制御酸化剤流量の酸化剤を前記改質ガスに加えるステップと、を有する請求項21に記載の水素生成装置の運転方法。
  26. 前記水素生成装置は、前記カウントされた起動および/または停止回数を表示または出力する出力器を備え、
    前記出力器の表示または出力に応じて、前記変成器を流通する改質ガスの温度あるいはS/C比を上昇させるステップを有する、請求項21に記載の水素生成装置の運転方法。
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