JP2006052338A - 変性澱粉含有樹脂水分散体及び該水分散体の製造方法 - Google Patents

変性澱粉含有樹脂水分散体及び該水分散体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 貯蔵安定性に優れ、しかも乾燥性、仕上がり性、耐水性などの性能に優れた塗膜を形成することが可能な変性澱粉含有樹脂水分散体を提供すること。
【解決手段】 (A)変性澱粉及び(B)重合性不飽和モノマー(m−1)の(共)重合体を構成成分として含有する平均粒子径が1000nm以下の分散樹脂粒子を含んでなることを特徴とする変性澱粉含有樹脂水分散体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、生分解性を有しつつ、貯蔵安定性に優れ、しかも乾燥性、仕上がり性、耐水性などの性能に優れた塗膜を形成することが可能な変性澱粉含有樹脂水分散体及び該水分散体の製造方法及び該水分散体を含む水性塗料組成物に関する。
近年、地球の環境汚染が顕在化し、環境への負荷低減を考慮した循環型社会の構築が進む中、塗料業界においても、地球環境に優しい製品の開発が求められている。このような状況において、室内環境の悪化の原因となるトルエン、キシレンなどの揮発性有機化合物(VOC)などを多量に含まないことは勿論、廃棄後の土壌汚染等の観点から、生分解作用を有する材料を用いたコーティング剤が種々提案されている。例えば、特許文献1には、特定の澱粉エステルを用いた剥離及び防湿塗料組成物が記載されている。該組成物は、生分解性を有しつつも良好な剥離性及び防湿性を有する塗膜を形成せしめることができるが、澱粉エステルが疎水性であるため、水に分散させることが困難であり、形成塗膜の常温での仕上がり性に劣るという問題がある。
特開2001−40267号公報
本発明の目的は、貯蔵安定性に優れ、しかも乾燥性、仕上がり性、耐水性などの性能に優れた塗膜を形成することが可能な変性澱粉含有樹脂水分散体、該分散体の製造方法及び該分散体を含む水性塗料組成物を提供することである。
本発明者らは、変性澱粉及び重合性不飽和モノマーの(共)重合体を構成成分として含有する特定の平均粒子径を有する分散樹脂粒子を水分散体とすることにより上記の問題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明は、(A)変性澱粉及び(B)重合性不飽和モノマー(m−1)の(共)重合体を構成成分として含有する平均粒子径が1000nm以下の分散樹脂粒子を含んでなることを特徴とする変性澱粉含有樹脂水分散体を提供するものである。
本発明の変性澱粉含有樹脂水分散体は、貯蔵安定性が良好で造膜性に優れ、しかも、形成される塗膜は良好な乾燥性、仕上がり性を有し、耐水性、耐久性等の性能にも優れるという顕著な効果を奏する。また、本発明によれば、水に分散が困難な変性澱粉を含有する水分散体を安定に製造することができる。さらに、本発明の変性澱粉含有樹脂水分散体は、安定供給が可能な澱粉を原料としており、生分解性を有する変性澱粉を含有しつつも、諸特性に優れるので、塗料、成型剤、インク、接着剤等の分野において幅広く適用することができる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明の変性澱粉含有樹脂水分散体は、(A)変性澱粉及び(B)重合性不飽和モノマー(m−1)の(共)重合体を構成成分として含有する平均粒子径が1000nm以下、特に50〜500nmの範囲内の分散樹脂粒子を含んでなる水分散体である。分散樹脂粒子の平均粒子径が1000nmを超えると、水分散体の貯蔵安定性、塗膜の仕上がり性などが劣り、実用性が低下するので好ましくない。
なお、本明細書において、平均粒子径は、「SALD−3100」(商品名、島津製作所社製、レーザー回折式粒度分布測定装置)を用い、試料を脱イオン水にて希釈し、約20℃の温度で測定したときの値である。
変性澱粉(A):
変性澱粉(A)には、澱粉または澱粉分解物に、脂肪族飽和炭化水素基、脂肪族不飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基などを、エステル結合及び/又はエーテル結合を介して結合させてなる変性澱粉が包含される。
ここで、原料の澱粉としては、例えば、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉、米澱粉などの各種天然澱粉の1種又は2種以上をブレンドしたものが用いられ、また、澱粉分解物としては、該澱粉に、酵素、酸または酸化剤で低分子量化処理を施したものが挙げられる。この中で、重量平均分子量が5,000〜2,000,000、特に10,000〜1,000,000の範囲内にある澱粉または澱粉分解物が造膜性などの点から好ましい。
変性澱粉(A)の好ましい変性方法としてはエステル化変性が挙げられ、好ましい変性基としては炭素数2〜18のアシル基が挙げられる。変性は炭素数2〜18の有機酸を単独でまたは2種以上組み合わせて用いることにより行うことができる。
変性澱粉(A)の変性程度は、置換度で0.5〜2.8の範囲内が好ましく、特に1.0〜2.5の範囲内が好ましい。置換度が0.5未満では、後述の重合性不飽和モノマー(m−1)との溶解性が不十分となり、形成塗膜の仕上がり性等が不十分になることがある。他方、置換度が2.8を超えると、生分解性の速さが遅くなることがある。
また、変性澱粉は、澱粉の分解温度(約350℃)以下にガラス転移点を有し、熱可塑性を有し且つ生分解性も有しているように変性の程度を調節することが望ましく、したがって、変性に使用する置換基の炭素数が多い場合には、低変性レベル、例えば、置換基が炭素数18のステアリル基である場合には、エステル置換度が0.5〜1.8の範囲内となるようにすることが好ましく、反対に、置換基の炭素数が少ない場合には、高変性レベル、例えば、置換基が炭素数2のアセチル基である場合には、エステル置換度が1.5〜2.8の範囲内となるようにすることが好ましい。
なお、本明細書において、置換度は、澱粉を構成する単糖単位1個あたりの変性剤により置換された水酸基の平均個数であり、例えば、置換度3は澱粉を構成する単糖単位1個中に存在する3個の水酸基が全て変性剤により置換されたことを意味し、置換度1は澱粉を構成する単糖単位1個中に存在する3個の水酸基のうちの1個だけが変性剤により置換されていることを意味する。
変性澱粉(A)の例としては、50%以上のアミロース含量をもつ無水の澱粉を非プロトン性溶媒中でエステル化試薬と混合して澱粉とエステル化試薬の間で反応させることにより得られる疎水性の生物分解性澱粉エステル生成物(特表平8−502552号公報参照)、ビニルエステルをエステル化試薬として用いて変性された澱粉エステルであって、該ビニルエステルとしてエステル基の炭素数が2〜18のものを用い、非水有機溶媒中でエステル化触媒を使用して澱粉と反応させて得られる澱粉エステル(特開平8−188601号公報参照)、エステル化と共に、ポリビニルエステルのグラフト化がなされている澱粉(特開平8−239402号公報及び特開平8−301994号公報参照)、ポリエステルグラフト鎖を澱粉分子上に有し、該グラフト鎖末端及び澱粉直結の水酸基の一部又は全てがエステル基により封鎖されているポリエステルグラフト重合澱粉と、該ポリエステルグラフト鎖と同一構成成分を有し、末端水酸基の一部または全てがエステル基により封鎖されている独立ポリエステルとが均一混合されてなるポリエステルグラフト重合澱粉アロイ(特開平9−31308号公報参照)等を挙げることができる。
さらに好ましい例としては、同一澱粉分子の反応性水酸基の水素を、炭素数2〜4の短鎖アシル基及び炭素数6〜18の長鎖アシル基で置換した短鎖−長鎖混合澱粉エステル(特開2000−159801号公報参照)、同一澱粉分子の反応性水酸基を、炭素数2〜4の短鎖炭化水素含有基及び炭素数6〜24の長鎖炭化水素含有基で置換した短鎖−長鎖混合澱粉置換誘導体(特開2000−159802号公報参照)等が挙げられる。これらの変性澱粉は、澱粉を母体としているため、生分解性であり、熱可塑性を有し、成形性がよい等の特性を有する。
(共)重合体(B):
本発明における分散樹脂粒子を構成する(共)重合体(B)は、重合性不飽和モノマー(m−1)の(共)重合により得ることができる。
重合性不飽和モノマー(m−1)としては、1分子中に少なくとも1個、好ましくは1個の重合性不飽和基を含有する化合物を挙げることができ、重合性不飽和基としては、例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基などが挙げられる。かくして重合性不飽和モノマー(m−1)としては、具体的には、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、「イソステアリルアクリレート」(大阪有機化学社製)、シクロヘキシル(メタ)アクリレ−ト、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレ−ト、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレ−ト、シクロドデシル(メタ)アクリレ−ト等のアルキル又はシクロアルキル(メタ)アクリレート;イソボルニル(メタ)アクリレート等のイソボルニル基含有重合性不飽和モノマー;アダマンチル(メタ)アクリレート等のアダマンチル基含有重合性不飽和モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有重合性不飽和モノマー;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニルモノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシランなどのアルコキシシリル基含有重合性不飽和モノマー;ポリジメチルシロキサンマクロモノマー等のシロキサンマクロモノマー;パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート等のパーフルオロアルキル(メタ)アクリレート;フルオロオレフィン等のフッ化アルキル基含有重合性不飽和モノマー;マレイミド基等の光重合性官能基を有する重合性不飽和モノマー;N−ビニルピロリドン、エチレン、ブタジエン、クロロプレン、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル等のビニル化合物;(メタ)アクリル酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、β−カルボキシエチルアクリレート等のカルボキシル基含有重合性不飽和モノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸無水物;(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、さらにグリシジル(メタ)アクリレートとアミン類との付加物等の含窒素重合性不飽和モノマー;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;アリルアルコ−ル;ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのε−カプロラクトン変性体などの水酸基を有する(メタ)アクリレート;分子末端が水酸基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート;分子末端がアルコキシ基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム塩、スルホエチルメタクリレート及びそのナトリウム塩やアンモニウム塩等のスルホン酸塩基含有重合性不飽和モノマー;2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−(3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノンなど2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4−トリヒドロキシベンゾフェノンなどのヒドロキシベンゾフェノン類とグリシジル(メタ)アクリレートとの付加反応生成物;2−(2'−ヒドロキシ−5'−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等の紫外線吸収性官能基含有重合性不飽和モノマー;4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の紫外線安定性官能基含有重合性不飽和モノマー;アクロレイン、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、アセトアセトキシエチルメタクリレート、ホルミルスチロール、炭素数4〜7のビニルアルキルケトン(例えば、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン)等のカルボニル基含有重合性不飽和モノマー;アリル(メタ)アクリレ−ト、エチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、トリエチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、テトラエチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,3−ブチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アクリレ−ト、1,4−ブタンジオ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ネオペンチルグリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,6−ヘキサンジオ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ペンタエリスリト−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ペンタエリスリト−ルテトラ(メタ)アクリレ−ト、グリセロ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジ(メタ)アクリレ−ト、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリ(メタ)アクリレ−ト、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリ(メタ)アクリレ−ト、トリアリルイソシアヌレ−ト、ジアリルテレフタレ−ト、ジビニルベンゼン等の1分子中に少なくとも2個の重合性不飽和基を有する多ビニル化合物;脂肪酸変性重合性不飽和モノマーなどが挙げられ、これらは所望の性能に応じてそれぞれ単独でもしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明において、重合性不飽和モノマー(m−1)は、少なくともその一部として、カルボキシル基含有重合性不飽和モノマーを含んでなることが好適である。
カルボキシル基含有重合性不飽和モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、β−カルボキシエチルアクリレート等が挙げられ、これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。該モノマーの使用により、得られる水分散体の貯蔵安定性などを向上させることができる。
カルボキシル基含有重合性不飽和モノマーの使用割合は、重合性不飽和モノマー(m−1)の合計量を基準にして、0.1〜5重量%、特に0.3〜4.5重量%、さらに特に0.5〜4重量%の範囲内が好適である。
また、重合性不飽和モノマー(m−1)は、少なくともその一部として、炭素数が4以下のアルキル基を有する重合性不飽和モノマーを含んでなることが好適である。炭素数が4以下のアルキル基を含有する重合性不飽和モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート等のC−Cアルキル(メタ)アクリレートを挙げることができ、これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。該モノマーは変性澱粉(A)との相溶性が良好であることから、重合前の段階における分散体の安定性及び重合後の水分散体の貯蔵安定性などに効果がある。
炭素数が4以下のアルキル基を含有する重合性不飽和モノマーの使用割合は、重合性不飽和モノマー(m−1)の合計量を基準にして、10〜95重量%、特に15〜85重量%、さらに特に20〜75重量%の範囲内が好適である。
また、重合性不飽和モノマー(m−1)は、少なくともその一部として、カルボニル基含有重合性不飽和モノマーを含んでなることが好適である。
カルボニル基含有重合性不飽和モノマーには、1分子中に1個のカルボニル基と1個の重合性不飽和結合を有する化合物が包含され、具体的には、例えば、アクロレイン、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、アセトアセトキシエチルメタクリレート、ホルミルスチロール、炭素数4〜7のビニルアルキルケトン(例えば、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン)等が挙げられ、これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。中でも、特に、ダイアセトン(メタ)アクリルアミドが好適である。
重合性不飽和モノマー(m−1)として、少なくともその一部にカルボニル基含有重合性不飽和モノマーを含んでなるものを使用し且つ得られる分散体に後述のヒドラジン誘導体を配合せしめることにより、該モノマー由来のカルボニル基とヒドラジン誘導体との補助架橋を進行させることができ、塗膜の乾燥性をより一層向上させることができ、耐候性、耐水性等の物性にも優れた塗膜を形成する組成物を調製することができる。カルボニル基含有重合性不飽和モノマーの使用割合は、重合性不飽和モノマー(m−1)の合計量を基準にして、0.5〜35重量%、特には1〜20重量%の範囲内が好適である。
また、重合性不飽和モノマー(m−1)は、少なくともその一部として、脂肪酸変性重合性不飽和モノマーを含んでなることが好適である。
脂肪酸変性重合性不飽和モノマーとしては、脂肪酸由来の炭化水素鎖の末端に重合性不飽和基を有する重合性不飽和モノマーが包含される。脂肪酸変性重合性不飽和モノマーとしては、例えば、脂肪酸をエポキシ基含有重合性不飽和モノマー又は水酸基含有重合性不飽和モノマーと反応させることにより得られるものを挙げることができる。
脂肪酸としては、乾性油脂肪酸、半乾性油脂肪酸及び不乾性油脂肪酸が挙げられ、乾性油脂肪酸及び半乾性油脂肪酸としては、例えば、魚油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、亜麻仁油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ゴマ油脂肪酸、ケシ油脂肪酸、エノ油脂肪酸、麻実油脂肪酸、ブドウ核油脂肪酸、トウモロコシ油脂肪酸、トール油脂肪酸、ヒマワリ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、クルミ油脂肪酸、ゴム種油脂肪酸、ハイジエン酸脂肪酸等が挙げられ、また、不乾性油脂肪酸としては、例えば、ヤシ油脂肪酸、水添ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸等が挙げられる。これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。さらに、これらの脂肪酸は、カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等と併用することもできる。
脂肪酸変性重合性不飽和モノマーを製造するために上記脂肪酸と反応させうるモノマーとしてはエポキシ基を含有する重合性不飽和モノマーが好適であり、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、β一メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
重合性不飽和モノマー(m−1)として、少なくともその一部に、脂肪酸変性重合性不飽和モノマーを含んでなるものを使用することにより、重合段階における分散体の安定性を向上させることができ、形成塗膜に肉もち感及び酸化硬化性を付与することが可能となる。脂肪酸変性重合性不飽和モノマーの使用割合は、重合性不飽和モノマー(m−1)の合計量を基準にして、0.5〜40重量%、特に1〜30重量%の範囲内が好適である。
本発明において、形成塗膜の造膜性と、耐水性、耐久性等の塗膜物性の点から、上記重合性不飽和モノマー(m−1)は、使用される全重合性不飽和モノマーからなる(共)重合体のガラス転移温度が−20〜50℃、好ましくは−10〜35℃の範囲内となるように選択することが望ましい。
本発明において、ガラス転移温度(絶対温度)は下式から算出される値である。
1/Tg=W/T+W/T+・・・W/T
式中のW、W・・・Wは各モノマーの重量%(=(各モノマーの配合量/モノマー全重量)×100)であり;T、T・・・Tは各モノマーのホモポリマーのガラス転移温度(絶対温度)である。なお、各モノマーのホモポリマーのガラス転移温度はPolymer Hand Book (Second Edition,J.Brandrup・E.H.Immergut 編)による値であり、該文献に記載されていないモノマーのホモポリマーのガラス転移温度は、該モノマーから重量平均分子量が5万程度のホモポリマーを合成し、そのガラス転移温度を示差走査型熱分析により測定した値を使用する。
また、本発明においては、形成塗膜の造膜性や、耐水性、耐久性等の塗膜物性などの観点から、使用される全重合性不飽和モノマー(m−1)の(共)重合体は、一般に250,000以下、特に5,000〜240,000の範囲内の重量平均分子量を有することが望ましい。重量平均分子量が250,000を超えると、水分散体における分散樹脂の平均粒子径が大きくなり、仕上がり性などの塗膜物性が劣る場合がある。
本発明の水分散体において、上記変性澱粉(A)及び重合性不飽和モノマー(m−1)の(共)重合体(B)との構成比は、(A)/(B)の重量比で、1/99〜85/15、特に5/95〜70/30、さらに特に5/95〜60/40の範囲内が望ましい。
可塑剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤及び金属ドライヤーよりなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤(C):
本発明の変性澱粉含有樹脂水分散体における分散樹脂粒子は、上記変性澱粉(A)、重合性不飽和モノマー(m−1)の(共)重合体(B)に加えて、さらに、可塑剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤及び金属ドライヤーよりなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤(C)を構成成分として含むことができる。
可塑剤としては、人体に対して安全性の高いものが望ましく、具体的には、例えば、クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリブチル等のクエン酸誘導体;ジエチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールジプロピオネート等のエーテルエステル誘導体;グリセリントリアセテート、グリセリントリプロピオネート、グリセリントリブチレート等のグリセリン誘導体;アジピン酸と1、4−ブタンジオールとの縮合体等のアジピン酸誘導体;ポリカプロラクトン、ポリプロピオラクトン等のポリヒドロキシカルボン酸等を挙げることができ、これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上選択して使用することができる。これらのうち、グリセリン誘導体、アジピン酸誘導体が可塑化効果が高い点で特に好ましい。
該可塑剤により形成塗膜の造膜性を向上させ、仕上がり性、耐水性が良好な塗膜を得ることができる。上記可塑剤の使用割合は、変性澱粉(A)及び重合性不飽和モノマー(m−1)の合計量を基準にして、0.1〜30重量%、特に0.1〜15重量%の範囲内が好適である。
また、上記紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリシレ−ト、p−オクチルフェニルサリシレ−ト、4−t−ブチルフェニルサリシレ−トなどのサリチル酸誘導体;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2´−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2´−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノントリヒドレ−ト、2,2´−ジヒドロキシ−4,4´−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、ナトリウム2,2´−ジヒドロキシ−4,4´−ジメトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2,2´,4,4´−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、5−クロロ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、レゾルシノ−ルモノベンゾエ−ト、2,4−ジベンゾイルレゾルシノ−ル、4,6−ジベンゾイルレゾルシノ−ル、ヒドロキシドデシルベンゾフェノン、2,2´−ジヒドロキシ−4(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系;2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ルなどのベンゾトリアゾ−ル系;その他(シュウ酸アニリド、シアノアクリレ−ト等の化合物などが挙げられる。
紫外線安定剤としては、例えば、2−(3−t-ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t-ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t-ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ビス−(2,2´,6,6´−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバテ−ト、4−ベンゾイルオキシ−2,2´,6,6´−テトラメチルピペリジン等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤及び紫外線安定剤は、それぞれ単独で使用してもよく、あるいは適宜選択して2種以上組み合わせて使用することもできる。上記紫外線吸収剤の使用割合は、変性澱粉(A)及び重合性不飽和モノマー(m−1)の合計量を基準にして、0.1〜5重量%、特に0.2〜2重量%の範囲内が好適である。上記紫外線安定剤の使用割合は、変性澱粉(A)及び重合性不飽和モノマー(m−1)の合計量を基準にして、0.1〜5重量%、特に0.2〜3重量%の範囲内が好適である。
また、上記金属ドライヤーとしては、分散樹脂が酸化硬化性を有する基を有する場合などにおいて、形成される塗膜の酸化硬化を促進させるために配合されるものであり、例えば、アルミニウム、カルシウム、セリウム、コバルト、鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン、亜鉛、ジルコニウムよりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属と酸との塩が挙げられ、該酸としては、例えば、カプリン酸、カプリル酸、イソデカン酸、リノレン酸、ナフテン酸、ネオデカン酸、オクテン酸、オレイン酸、パルミチン酸、樹脂酸、リシノール酸、大豆油脂肪酸、ステアリン酸、トール油脂肪酸等が挙げられる。上記金属ドライヤーの使用割合は、変性澱粉(A)及び重合性不飽和モノマー(m−1)の合計量を基準にして、0.1〜10重量%、特に0.5〜7重量%の範囲内が好適である。
本発明の変性澱粉含有樹脂水分散体における分散樹脂粒子は、粒子安定性などの観点から、界面活性剤を構成成分として含有していてもよい。該界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤が好適であり、該アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルリン酸などのナトリウム塩やアンモニウム塩が挙げられ、非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、レシチン、カゼイン等が挙げられる。
また、アニオン性基とポリオキシエチレン基やポリオキシプロピレン基等のポリオキシアルキレン基を1分子中に有するポリオキシアルキレン基含有アニオン性界面活性剤や、該アニオン性基と重合性不飽和基とを1分子中に有する反応性アニオン性界面活性剤を使用することもできる。該反応性アニオン性界面活性剤は、ポリオキシアルキレン基を有するものであってもよい。これらは所望の性能に応じてそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。界面活性剤の使用量は、重合時の安定性等の観点から、使用される変性澱粉(A)及び重合性不飽和モノマー(m−1)の合計量を基準にして、0.1〜20重量%、特に0.2〜15重量%、さらに特に0.3〜12重量%の範囲内とすることができる。
さらに、本発明の変性澱粉含有樹脂水分散体において、以上に述べた分散樹脂粒子は、該樹脂粒子をコアとし且つ該コア上に1つ以上の重合体外殻をシェルとして設けてなるコア/シェル構造の形態であってもよい。上記変性澱粉(A)を含む分散樹脂粒子の外層をさらに重合体層で被覆することにより、例えば、各層の樹脂組成、設定Tg、設定分子量、(共)重合する官能基の種類などを適宜設定することができるため、目的とする物性を発現するための樹脂設計の自由度を拡大することができる。
上記コア/シェル構造における重合体外殻の材質には特に制限なく、例えば、重合性不飽和モノマー(m−2)の(共)重合体(D)を挙げることができる。該重合性不飽和モノマー(m−2)は、上記重合性不飽和モノマー(m−1)として前記で例示した中から少なくとも1種を選択して使用することができる。また、必要に応じて、後述の連鎖移動剤を併用し、重合体外殻の分子量を調整することができる。
上記コア/シェル構造の形態の分散樹脂粒子において、コア部を構成する重合性不飽和モノマー(m−1)の(共)重合体(B)は−30〜30℃、特に−20〜25℃の範囲内のガラス転移温度を有することが好適であり、シェル部を構成する重合性不飽和モノマー(m−2)の(共)重合体(D)は−20〜100℃、特に−15〜80℃の範囲内のガラス転移温度を有することが好適である。
変性澱粉含有樹脂水分散体:
本発明の変性澱粉含有樹脂水分散体は、例えば、変性澱粉(A)及び重合性不飽和モノマー(m−1)を含んでなる混合物(I)を、水性媒体中に、1000nm以下となるように微分散させ、得られるモノマー乳化物を重合させることにより製造することができる。
上記方法によれば、重合段階においても分散体が安定であり、重合後の分散樹脂粒子の平均粒子径を上記範囲内に容易にコントロールすることができる。しかも、上記の方法によれば、変性澱粉(A)が重合性不飽和モノマー(m−1)の(共)重合体全体に分子レベルで均一に分布した分散樹脂粒子を得ることができる。
また、本発明方法において、上記混合物(I)は、さらに、前述の添加剤(C)を含有することもできる。これにより、添加剤(C)を分散樹脂粒子に含有させることができ、その結果、本発明の水分散体を用いて形成される塗膜に均一に該添加剤(C)が分散されるようになるとともに、塗膜形成後、雨水等により溶出されることがなく、その効果を長期にわたり安定に発揮するようになる。
また、変性澱粉含有樹脂水分散体の分子量を調整する目的で、上記混合物(I)の重合は連鎖移動剤の存在下で行ってもよい。該連鎖移動剤としては、メルカプト基を有する化合物が挙げられ、具体的には、例えば、ラウリルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、チオグリコール酸2−エチルへキシル、2−メチル−5−tert−ブチルチオフェノール、メルカプトエタノ−ル、チオグリセロ−ル、メルカプト酢酸(チオグリコ−ル酸)、メルカプトプロピオネート、n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート等が挙げられる。該連鎖移動剤の使用量としては、変性澱粉(A)及び重合性不飽和モノマー(m−1)の合計量を基準にして、0.1〜10重量%の範囲内が好適である。
上記の製造方法において、混合物(I)を分散乳化させるための水性媒体としては、水、または水を主体としてこれに水溶性有機溶媒などの有機溶媒を溶解してなる水一有機溶媒混合溶液などを挙げることができる。例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等のアルコールと水との混合系を使用することができる。
上記混合物(I)は、高エネルギーせん断能力を有する分散機により微分散させることが望ましい。該分散機としては、例えば、高圧乳化装置、超音波乳化機、高圧コロイドミル、高圧ホモジナイザー、高速攪拌機等が挙げられる。これらの分散機において、混合物(I)に対して10〜1000MPa、特に50〜300MPaの高せん断力を負荷するのが好適である。また、該機械にて乳化を行う前に、混合物(I)をあらかじめディスパー等で予備乳化してもよい。なお、使用する分散装置はこれらに限定されるわけではなく、乳化分散により得られるモノマー乳化物中の乳化粒子の平均粒子径を1000nm以下にすることができるものであればどのような分散機でも使用することができる。
混合物(I)を上記の手法により水性媒体中に微分散させることによって得られるモノマー乳化物中の乳化粒子の平均粒子径は、厳密に限定されるものではないが、形成塗膜の透明性、耐水性、製造安定性等の点から、1000nm以下、好ましくは50〜700nm、さらに好ましくは50〜500nmの範囲内が適している。
上記モノマー乳化物の重合方法としては、例えば、微分散後のモノマー乳化物を撹拌機を備えた反応器に全量仕込み、重合開始剤を添加し、攪拌しながら加熱する方法等が挙げられる。
重合開始剤としては、油溶性、水溶性のいずれのタイプのものであってもよく、油溶性の重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキシド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキシド、ステアロイルパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物等が挙げられ、水溶性の開始剤としては、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、tert−ブチルパーオキシアセテート、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビス(2−メチルプロピオンニトリル)、アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、4、4'−アゾビス(4−シアノブタン酸)、ジメチルアゾビス(2−メチルプロピオネート)、アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド]、アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]−プロピオンアミド}等のアゾ化合物;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩等が挙げられる。これらの重合開始剤はそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。また、上記重合開始剤は、必要に応じて、糖、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、鉄錯体、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸塩、ロンガリット等の還元剤と併用し、レドックス重合系としてもよい。これにより、重合速度を促進したり、低温における重合をも行うことが容易になる。
該重合開始剤の使用量は、変性澱粉(A)及び重合性不飽和モノマー(m−1)の合計量を基準にして、0.1〜5重量%の範囲内が好ましい。該重合開始剤の添加方法は、その種類や量に応じて適宜選択することができる。例えば、混合物(I)及び/又は水性媒体に含ませてもよく、あるいは重合の際に一括でまたは滴下で添加してもよい。
本発明においては、上記変性澱粉含有樹脂水分散体の粒子の機械安定性を向上させるために、該変性澱粉含有樹脂水分散体が酸性基を有する場合には、これを中和剤により中和をすることが望ましい。該中和剤としては、酸性基を中和できるものであれば特に制限はなく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリメチルアミン、ジメチルアミノエタノール、2−メチル−2−アミノ−1−プロパノール、トリエチルアミン、アンモニア水などが挙げられる。中和は、中和後の変性澱粉含有樹脂水分散体のpHが5.0〜9.5程度となるよう行うことが望ましい。
また、分散樹脂粒子をコア/シェル構造の形態で含んでなる変性澱粉含有樹脂水分散体は、例えば、変性澱粉(A)及び重合性不飽和モノマー(m−1)を含んでなる混合物(I)を、水性媒体中に、平均粒子径が1000nm以下となるように微分散させ、得られる乳化物を重合させることにより得られる分散液(II)中に、重合性不飽和モノマー(m−2)を含むモノマー成分(III)を添加してさらに重合することにより製造することができる。
上記モノマー成分(III)は分散液(II)にそのまま滴下することもできるが、一般には、あらかじめモノマー成分(III)を水性媒体中に分散し、得られるモノマー乳化物を分散液(II)に滴下することが望ましい。この場合におけるモノマー乳化物中の乳化粒子の平均粒子径は特に制限されるものではない。
該方法により、上記変性澱粉(A)を含む分散樹脂粒子の外層がさらに重合性不飽和モノマー(m−2)の(共)重合体層で被覆されたコア/シェル構造の形態の樹脂粒子を含んでなる変性澱粉含有樹脂水分散体を製造することができる。
水性樹脂組成物:
本発明によれば、以上に述べた変性澱粉含有樹脂水分散体を含んでなる水性樹脂組成物が提供される。
上記水性樹脂組成物は、重合性不飽和モノマー(m−1)の少なくとも一部としてカルボニル基含有重合性不飽和モノマーを用いて製造された変性澱粉含有樹脂水分散体を含有する場合には、架橋剤として、ヒドラジン誘導体をさらに含んでなることができる。これにより、該モノマー由来のカルボニル基とヒドラジン誘導体との架橋を進行させることができ、塗膜の乾燥性をより一層向上させることができ、耐候性、耐水性等の物性にも優れた塗膜を形成する組成物を調製することができる。該ヒドラジン誘導体としては、具体的には、例えば、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、こはく酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド等の炭素数2〜18の飽和ジカルボン酸ジヒドラジド;マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジドなどのモノオレフィン性不飽和ジカルボン酸ジヒドラジド;フタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジドまたはイソフタル酸ジヒドラジド;ピロメリット酸のジヒドラジド、トリヒドラジドまたはテトラヒドラジド;ニトリロトリヒドラジド、クエン酸トリヒドラジド、1,2,4−ベンゼントリヒドラジド、エチレンジアミンテトラ酢酸テトラヒドラジド、1,4,5,8−ナフトエ酸テトラヒドラジド;カルボン酸低級アルキルエステル基を有する低重合体をヒドラジンまたはヒドラジン水化物(ヒドラジンヒドラード)と反応させることにより得られるポリヒドラジド;炭酸ジヒドラジド等のヒドラジド基含有化合物;ビスセミカルバジド;ヘキサメチレンジイソシアネートやイソホロンジイソシアネート等のジイソシアネート又はそれから誘導されるポリイソシアネート化合物にN,N−ジメチルヒドラジン等のN,N−置換ヒドラジンや上記例示のヒドラジドを過剰に反応させて得られる多官能セミカルバジド;該ポリイソシアネート化合物とポリエーテルとポリオール類やポリエチレングリコールモノアルキルエーテル類等の親水性基を含む活性水素化合物との反応物中のイソシアネート基に上記例示のジヒドラジドを過剰に反応させて得られる水系多官能セミカルバジド;該多官能セミカルバジドと水系多官能セミカルバジドとの混合物等のセミカルバジド基を有する化合物;ビスアセチルジヒドラゾン等のヒドラゾン基を有する化合物等が挙げられる。
また、上記水性樹脂組成物は、変性澱粉(A)及び/又は(共)重合体(B)中に存在する官能基と反応可能な官能基を有する化合物を含有することもできる。変性澱粉(A)及び/又は(共)重合体(B)中に存在する官能基と反応可能な官能基を有する化合物を含有させることにより、形成塗膜の耐水性、耐久性などをより向上させることができる。該化合物は、該官能基を1分子中に2個以上含有することが望ましい。そのような官能基の組み合わせとしては、例えば、エポキシ基−アミノ基、エポキシ基−酸基、水酸基−イソシアネート基、カルボキシル基−金属イオン、カルボキシル基−カルボジイミド基、カルボキシル基−オキサゾリン基等が挙げられる。
上記水性樹脂組成物には、また、水溶性またはエマルション型のアクリル樹脂、アルキド樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂などの樹脂;ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子;シェラック、ロジン等の天然樹脂;「日食セルエース」(商品名、日本食品化工製、トウモロコシ種皮により得られるキシロース及びアラビノースを構成成分とする多糖類)等の改質樹脂、顔料分散剤、界面活性剤、表面調整剤、可塑剤、沈降防止剤、帯電防止剤、抗菌剤、香料、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、硬化触媒、分散剤、消泡剤、増粘剤、造膜助剤、防腐剤、防カビ剤、凍結防止剤、pH調整剤、フラッシュラスト抑止剤、アルデヒド捕捉剤、層状粘度鉱物、粉状もしくは微粒子状の活性炭、光触媒酸化チタン、アルキレングリコール変性アルキルシリケート等の低汚染化剤などの添加剤を適宣選択し組み合わせて含有せしめることができる。さらに、前記で説明したごとき添加剤(C)を該水性樹脂組成物に含ませることもできる。
かくして、上記水性樹脂組成物は、建築用、自動車外板用、自動車部品用、自動車補修用、PCM用等の塗料用途や、印刷インキ等の被覆材、塗料用添加剤、不織布等の接合剤、接着剤、充填剤、成形材料、レジスト等の種々の用途に使用することができる。
水性塗料組成物:
本発明によれば、さらに、上記水性樹脂組成物を含んでなる水性塗料組成物が提供される。
該水性塗料組成物はクリヤー塗料、エナメル塗料のいずれのタイプであってもよい。エナメル塗料として適用する場合には、該水性塗料組成物は、顔料分として、各種の着色顔料,光輝性顔料、体質顔料、防錆顔料等を含有することができる。
上記水性塗料組成物は、各種の基材や旧塗膜の表面に適用することができ、該基材としては、例えば、コンクリート、モルタル、スレート板、PC板、ALC板、セメント珪酸カルシウム板、コンクリートブロック、木材、石材等の無機基材;プラスチック等の有機基材;鉄、アルミニウム等の金属などが挙げられ、また、旧塗膜としては、これら基材上に設けられたアクリル樹脂系、アクリルウレタン樹脂系、ポリウレタン樹脂系、フッ素樹脂系、シリコンアクリル樹脂系、酢酸ビニル樹脂系、エポキシ樹脂系、アルキド樹脂などの旧塗膜が挙げられる。これらの被塗面には、水性又は溶剤型の下塗り材を塗布してもよく、必要に応じて該下塗り材を塗布した後、上記水性塗料組成物を上塗り材として塗布することができる。一方、本発明の水性塗料組成物を下塗り材として塗布した後、既知の水性上塗り材を塗布することも可能である。
本発明の水性塗料組成物の塗布方法としては、例えば、エアースプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電塗装、ハケ塗装、ローラー塗装、リシンガン、万能ガン、浸漬、ロールコーター、カーテンフローコーター、ローラーカーテンコーター、ダイコーター等が挙げられ、基材の用途等に応じて適宜選択することができる。塗布量としては、例えば、1回あたり50〜500g/m、好ましくは80〜300g/mの範囲内とすることができる。また、塗膜外観を損なわない範囲で複数回塗り重ねてもよい。形成塗膜の乾燥方法としては、該水性塗料組成物中の変性澱粉含有樹脂水分散体の種類などに依存して、加熱乾燥、強制乾燥、常温乾燥のいずれかを採用することができる。なお、本明細書では、40℃未満の乾燥条件を常温乾燥とし、40℃以上で且つ80℃未満の乾燥条件を強制乾燥とし、80℃以上の乾燥条件を加熱乾燥とする。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。なお、「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。
変性澱粉含有樹脂水分散体の製造
実施例1
ガラスビーカーに下記成分を入れ、ディスパーにて2000rpmで15分間攪拌し、予備乳化液を製造した後、この予備乳化液を、高圧エネルギーを加えて流体同士を衝突させる高圧乳化装置にて150MPaで高圧処理することにより、分散粒子の平均粒子径が250nmのモノマー乳化物を得た。
モノマー乳化物組成
エステル化澱粉(A) (注1) 30部
メチルメタクリレート 36部
n−ブチルアクリレート 20.5部
2−エチルヘキシルアクリレート 12部
メタクリル酸 1.5部
「Newcol707SF」(注2) 15部
脱イオン水 85部
次いで、上記モノマー乳化物を、攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、温度計および試薬投入口を備えたガラス製反応容器に移し、脱イオン水にて固形分濃度が45%となるように希釈した。その後85℃まで昇温させ、過硫酸アンモニウム1部を脱イオン水9.4部に溶解させた重合開始剤水溶液を反応容器に添加し、窒素気流下で該温度を保持しながら3時間攪拌した。その後、過硫酸アンモニウム0.3部を脱イオン水3部に溶解させた重合開始剤水溶液を添加し、該温度を保持しながら1時間攪拌した後、40℃まで冷却し、ジメチルアミノエタノールでpHを8.0に調整し、固形分濃度43%、平均粒子径が230nmの変性澱粉含有樹脂水分散体(A−1)を得た。
(注1)エステル化澱粉(A): コーンスターチを酸により低分子量化処理し
た、重量平均分子量が150,000の澱粉分解物に、アセチル基及びラウ
リル基を有機溶剤中でエステル結合させたものであり、置換度は2.41、
変性モル数比はアセチル/ラウリル=1.93/0.48の割合であった。
(注2)「Newcol707SF」: 商品名、日本乳化剤社製、ポリオキ
シエチレン鎖を有するアニオン性乳化剤、有効成分30%。
実施例2〜12
モノマー組成を表1に示すように変更する以外は実施例1と同様にして変性澱粉含有樹脂水分散体(A−2)〜(A−12)を得た。
Figure 2006052338
(注3)エステル化澱粉(B):コーンスターチを酸により低分子量化処理した、
重量平均分子量が800,000の澱粉分解物に、アセチル基及びラウリル
基を有機溶剤中でエステル結合させたものであり、置換度は1.94、変性
モル数比はアセチル/ラウリル=1.34/0.60の割合であった。
(注4) 脂肪酸変性重合性不飽和モノマー: 攪拌機、還流冷却器、窒素ガ
ス導入管、温度計および試薬投入口を備えたガラス製反応容器に、サフラ
ワー油脂肪酸280部及びグリシジルメタクリレート142部を入れ、攪拌
しながら反応温度140℃で反応させ、脂肪酸変性重合性不飽和モノマーを
得た。エポキシ基とカルボキシル基の反応は残存カルボキシル基の量を測定
ることにより定量した。反応が完了するまで約5時間を要した。
(注5)「リケマールPL−012」: 商品名、理研ビタミン社製、グリセ
リンジアセトモノラウレート、可塑剤。
(注6)「TINUVINE123」: 商品名、チバスペシャルティー・ケ
ミカルズ社製、ピペラジン系紫外線安定剤。
(注7)「TINUVINE384−2」: 商品名、チバスペシャリティー
ケミカルズ、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤。
(注8)「アクアロンHS−10」: 商品名、第一工業製薬社製、アニオン
系反応性界面活性剤。
実施例13
ガラスビーカーに下記成分を入れ、ディスパーにて2000rpmで15分間攪拌し、予備乳化液を製造した後、この予備乳化液を、高圧エネルギーを加えて流体同士を衝突させる高圧乳化装置にて150MPaで高圧処理することにより、分散粒子の平均粒子径が250nmのコア用モノマー乳化物を得た。
コア用モノマー乳化物組成
エステル化澱粉(A) (注1) 20部
メチルメタクリレート 28.5部
n−ブチルアクリレート 12部
2−エチルヘキシルアクリレート 8部
メタクリル酸 1.5部
「Newcol707SF」(注2) 12部
脱イオン水 65部

次いで、上記コア用モノマー乳化物を、攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、温度計および試薬投入口を備えたガラス製反応容器に移し、脱イオン水にて固形分濃度が45%となるように希釈した。その後85℃まで昇温させ、過硫酸アンモニウム0.8部を脱イオン水6.6部に溶解させた重合開始剤水溶液を反応容器に添加し、窒素気流下で該温度を保持しながら3時間攪拌し、コア部を製造した。
次いで、別のガラスビーカーに下記成分を入れ、ディスパーで2000rpmで15分間攪拌し、シェル用モノマー乳化物を製造した後、該温度を保持しながら、該シェル用モノマー乳化物と過硫酸アンモニウム0.4部を脱イオン水2.8部に溶解させた重合開始剤水溶液を1時間かけて連続滴下した。
シェル用モノマー乳化物組成
スチレン 10部
メチルメタクリレート 1.5部
n−ブチルアクリレート 17部
メタクリル酸 1.5部
「Newcol707SF」(注2) 7部
脱イオン水 26部

滴下終了後、該温度で1時間攪拌した後、40℃まで冷却し、ジメチルアミノエタノールでpHを8.0に調整し、固形分濃度44%、平均粒子径が275nmの変性澱粉含有樹脂水分散体(A−13)を得た。
比較例1
ガラスビーカーに下記成分を入れ、ディスパーにて2000rpmで15分間攪拌し、平均粒子径が8600nmの予備乳化液を製造した。
モノマー乳化物組成
エステル化澱粉(A) (注1) 88部
メチルメタクリレート 4.5部
n−ブチルアクリレート 3.5部
2−エチルヘキシルアクリレート 1部
メタクリル酸 3部
「Newcol707SF」(注2) 15部
脱イオン水 85部

次いで、上記モノマー乳化物を、攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、温度計および試薬投入口を備えたガラス製反応容器に移し、脱イオン水にて固形分濃度が45%となるように希釈した。その後85℃まで昇温させ、過硫酸アンモニウム0.2部を脱イオン水5部に溶解させた重合開始剤水溶液を反応容器に添加し、窒素気流下で該温度を保持しながら2時間攪拌した。その後、過硫酸アンモニウム0.1部を脱イオン水3部に溶解させた重合開始剤水溶液を添加し、該温度を保持しながら30分間攪拌した後、40℃まで冷却し、ジメチルアミノエタノールでpHを8.0に調整した。この水分散体は、ろ過残渣が非常に多かった。ろ過残渣を除いてサンプリングし、希釈した試料中の樹脂分散体(A−14)の平均粒子径は2300nmであった。
比較例2
攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、温度計および試薬投入口を備えたガラス製反応容器に、トルエンを70部仕込み、100℃に昇温した。別の容器で調製した下記組成のモノマー混合物を反応容器に、該温度を保持し攪拌しながら、4時間かけて滴下した。滴下終了後1時間熟成し、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート5.0gをトルエン1.0gに溶解させた重合開始剤溶液を1時間かけて滴下し、さらに1時間熟成した。その後40℃に冷却し、アクリル樹脂を得た。
モノマー混合物組成
メチルメタクリレート 44部
n−ブチルアクリレート 30部
2−エチルヘキシルアクリレート 21部
メタクリル酸 5部
トルエン 15部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 1.2部

次いで、該アクリル樹脂20部、エステル化澱粉(A)(注1)80部およびトルエン270部をステンレス容器に仕込み、20℃雰囲気下、均一になるまで攪拌した。その後、該温度を保持しながら、「Newcol707SF」10部および脱イオン水500gを徐々に加え、転相乳化を行った。その後、減圧下トルエンを除去し、水分散体(A−15)を得た。該水分散体(A−15)の平均粒子径は1800nmであった。該水分散体(A−15)の貯蔵安定性は、下記の評価基準にて△であった。
(*1)貯蔵安定性
表1に示した水分散体を容量が1Lの内面コート缶に1kg入れ、40℃の恒温室中で30日間貯蔵した。その後、室温に戻し、容器の中の状態を目視にて観察し、次の基準で評価した。
○:分離が認められない、
△:ソフトケーキングや分離が認められるが、攪拌により均一となる、
×:ハードケーキングや分離が認められ、元に戻らない。
水性塗料の製造
実施例14
容器に下記に示す各成分を順次仕込み、ディスパーで30分間均一になるまで攪拌を続け、白塗料用の顔料ペーストを得た。
顔料ペースト組成
水 45部
「スラオフ72N」(注9) 3部
「BYK−190」(注10) 6部
「JR−605」(注11) 100部

次いで、該顔料ペースト154部に、水性樹脂分散体(A−1)250部、「TEXANOL」(注12)18部、「SNデフォーマー380」(注13)2部および「アデカノールUH−438」(注14)2部配合し、攪拌混合して、水性塗料組成物(B−1)を得た。
実施例14〜26、及び比較例3〜4
上記実施例14において、配合組成を下記表2に記載のとおりとする以外は実施例14と同様にして水性塗料組成物(B−2)〜(B−15)を得た。
Figure 2006052338
(注9)「スラオフ72N」: 商品名、武田薬品工業(株)製、防腐剤。
(注10)「BYK−190」: 商品名、ビックケミー社製、顔料分散剤。
(注11)「JR−605」: 商品名、テイカ社製、チタン白。
(注12) 「TEXANOL」: 商品名、イーストマンケミカル社製、2,2,4
−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、造膜助剤。
(注13)「SNデフォーマー380」: 商品名、サンノプコ社製、消泡剤。
(注14)「アデカノールUH438」: 商品名、旭電化工業社製、増粘剤。
評価試験
上記水性塗料組成物(B−1)〜(B−15)について、下記の基準にて評価した。結果を表2に併せて示す。
(*2)塗膜外観
各水性塗料組成物を6ミルドクターブレードを用いてガラス板に塗装し、気温20℃、相対湿度60%の条件下で乾燥させて各試験塗板を得た。1日後に塗膜外観を目視にて評価した。
◎:良好であり、肉持ち感に優れる、
○:良好、△:やや不良、
×:ワレやチヂミなどの欠陥あり。
(*3)光沢
上記(*2)と同様にして得た試験塗板の60度グロスを測定した。値が大きい程光沢が良好であることを示す。
(*4)乾燥性
各水性塗料組成物を6ミルドクターブレードを用いてガラス板に塗装し、気温20℃、相対湿度60%の条件下で6時間乾燥させた後、塗膜の乾燥性を調べ、下記の基準で評価した。
◎:全く指紋がつかない、
○:指紋がつくがしばらくすると元に戻る、
△:指紋がついて元に戻らない、
×:塗膜が指に付着する。
(*5)耐水性
スレート板(70×150×5mm)上に、「EPシーラー透明」(関西ペイント社製、アクリルエマルション系シーラー)を塗布量150g/mになるように刷毛塗りし、気温20℃、相対湿度60%RHの条件下で1日乾燥させたものを試験素材とした。次に、該試験素材に各水性塗料組成物を塗布量が100g/mになるように刷毛塗りし、4時間放置後、さらに同じ水性塗料組成物を塗布量が100g/mになるように刷毛で塗り重ねて、気温20℃、相対湿度60%の条件下で7日乾燥させて各試験塗板を得た。各試験塗板を上水(20℃)に7日間浸漬した後の塗膜の状態を目視にて評価した。
◎:良好、
○:わずかに艶引けが認められるが、実用レベル、
△:艶引け、白化、フクレが認められる、
×:著しくフクレが認められる、又は塗膜が軟化する。
(*6)温冷サイクル試験
スレート板(70×150×5mm)上に、「アレスホルダーGII」(関西ペイント社製、水性下地調整材)をJIS A 6909の温冷繰り返し試験に準じて塗装した後、各水性塗料組成物を塗布量が100g/mになるように刷毛塗りし、4時間放置後、さらに同じ水性塗料組成物を塗布量が100g/mになるように刷毛で塗り重ねて、気温20℃、相対湿度60%の条件下で7日乾燥させて各試験塗板を得た。〔水中(20℃)に18時間浸漬〜−20℃の恒温器中で3時間冷却〜50℃の恒温器中で3時間〕を1サイクルとして10サイクル試験後の塗膜状態を目視にて評価した。
◎:ワレ、ハガレ、フクレが認められない、
○:ワレ、ハガレ、フクレが認められないが、わずかに艶引けが認められる、
△:ワレ、ハガレ、フクレが認められる、
×:著しいワレ、ハガレ、フクレが認められる。
(*7)促進耐候性
上記(*4)と同様にして得た試験塗板を、JIS K 5400の9.8.1(サンシャインカーボンアーク灯式)の促進耐候性試験に準じて、1000時間照射した後、塗膜状態を目視にて評価した。
◎:ワレ、ハガレ、フクレが認められず、光沢保持率が70%以上である、
○:ワレ、ハガレ、フクレが認められず、光沢保持率が60%以上でか
70%未満である、
△:ワレ、ハガレ、フクレが認められず、光沢保持率が60%未満である、
×:ワレ、ハガレ、フクレが認められる。

Claims (18)

  1. (A)変性澱粉及び(B)重合性不飽和モノマー(m−1)の(共)重合体を構成成分として含有する平均粒子径が1000nm以下の分散樹脂粒子を含んでなることを特徴とする変性澱粉含有樹脂水分散体。
  2. 変性澱粉(A)がエステル化澱粉である請求項1に記載の変性澱粉含有樹脂水分散体。
  3. 重合性不飽和モノマー(m−1)の少なくとも一部がカルボニル基含有重合性不飽和モノマーである請求項1または2に記載の変性澱粉含有樹脂水分散体。
  4. 重合性不飽和モノマー(m−1)の少なくとも一部が脂肪酸変性重合性不飽和モノマーである請求項1〜3のいずれか1項に記載の変性澱粉含有樹脂水分散体。
  5. 重合性不飽和モノマー(m−1)の(共)重合体のガラス転移温度が−20〜50℃の範囲内である請求項1〜4のいずれか1項に記載の変性澱粉含有樹脂水分散体。
  6. 重合性不飽和モノマー(m−1)の(共)重合体が250,000以下の重量平均分子量を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の変性澱粉含有樹脂水分散体。
  7. 分散樹脂粒子が(C)可塑剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤及び金属ドライヤーよりなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤を構成成分としてさらに含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の変性澱粉含有樹脂水分散体。
  8. 分散樹脂粒子が該分散樹脂粒子をコアとし且つ該コア上に少なくとも1つの重合体外殻をシェルとして設けてなるコア/シェル構造の形態である請求項1〜7のいずれか1項に記載の変性澱粉含有樹脂水分散体。
  9. 変性澱粉(A)及び重合性不飽和モノマー(m−1)を含んでなる混合物(I)を、水性媒体中に、平均粒子径が1000nm以下となるように微分散させ、得られる乳化物を重合させることを特徴とする変性澱粉含有樹脂水分散体の製造方法。
  10. 変性澱粉(A)及び重合性不飽和モノマー(m−1)を含んでなる混合物(I)を、水性媒体中に、平均粒子径が1000nm以下となるように微分散させ、得られる乳化物を重合させることにより得られる分散液(II)中に、重合性不飽和モノマー(m−2)を含んでなるモノマー成分(III)を添加してさらに重合することを特徴とする変性澱粉含有樹脂水分散体の製造方法。
  11. 変性澱粉(A)がエステル化澱粉である請求項9または10に記載の方法。
  12. 重合性不飽和モノマー(m−1)の少なくとも一部がカルボニル基含有重合性不飽和モノマーである請求項9〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 重合性不飽和モノマー(m−1)の少なくとも一部が脂肪酸変性重合性不飽和モノマーである請求項9〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 混合物(I)が可塑剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、金属ドライヤーよりなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤(C)をさらに含有する請求項9〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の変性澱粉含有樹脂水分散体を含んでなる水性樹脂組成物。
  16. 請求項15に記載の水性樹脂組成物を含んでなる水性塗料組成物。
  17. 請求項16に記載の水性塗料組成物を塗装することを特徴とする塗膜形成方法。
  18. 請求項17に記載の方法により形成される塗装物品。
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