JP2003301139A - 無機建材用水性塗料組成物及びその塗装板 - Google Patents

無機建材用水性塗料組成物及びその塗装板

Info

Publication number
JP2003301139A
JP2003301139A JP2002109508A JP2002109508A JP2003301139A JP 2003301139 A JP2003301139 A JP 2003301139A JP 2002109508 A JP2002109508 A JP 2002109508A JP 2002109508 A JP2002109508 A JP 2002109508A JP 2003301139 A JP2003301139 A JP 2003301139A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aqueous
water
coating composition
inorganic building
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002109508A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3852003B2 (ja
Inventor
Hidetaka Honda
英隆 本田
Yukio Shimada
幸雄 嶋田
Tomoo Shindo
知男 進藤
Yoichi Mori
洋一 森
Mitsuteru Tokuda
光輝 徳田
Taichi Hatanaka
太一 畑中
Yuichi Inada
祐一 稲田
Masao Yamada
雅夫 山田
Masaaki Shinohara
政明 篠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd, Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP2002109508A priority Critical patent/JP3852003B2/ja
Publication of JP2003301139A publication Critical patent/JP2003301139A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3852003B2 publication Critical patent/JP3852003B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】耐エフロレッセンス性、耐水性、耐透水性、耐
透湿性、耐ブロッキング性等に優れた塗膜を形成できる
無公害型の無機建材用水性塗料組成物及び該無機建材用
水性塗料組成物を無機建材表面に塗装して得られる無機
建材塗装板を、提供すること。 【解決手段】樹脂水性液(A)に、ワックス水分散液、
アルキルアルコキシシラン化合物水分散液及びアルキル
アルコキシシラン化合物縮合物水分散液から選ばれる少
なくとも1種の水性撥水剤(B)を配合してなることを
特徴とする無機建材用水性塗料組成物等、並びにその塗
装板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機建材用水性塗
料組成物及びその塗装板に関する。
【0002】
【従来の技術】珪酸カルシウム板、石綿セメント板、木
片セメント板、パルプセメント板、軽量気泡コンクリー
ト板等の無機建材の強度アップ、耐水性、耐エフロレッ
センス性などの性能向上の為に、塗料組成物が塗布され
ている。
【0003】上記無機建材用塗料組成物として、有機溶
剤型の塩化ビニル系塗料組成物や、2液ウレタン系塗料
組成物が多く使用されてきたが、有機溶剤の揮散や廃棄
リサイクル時において塩素にかかわる公害問題、安全衛
生性等の面から、最近では水性塗料組成物が用いられる
ようになってきた。
【0004】この様な水性塗料組成物としては、アクリ
ル酸モノマー等の酸基含有モノマー、メチルメタクリレ
ートモノマー、スチレン等の硬質モノマー及びn−ブチ
ルアクリレート等の軟質モノマーを、通常スチレンモノ
マー等の硬質モノマーを10重量%以下となるように含
有させたモノマー混合物を共重合反応させて得られる共
重合体樹脂を、水に分散したスチレン−アクリル型等の
エマルションを樹脂成分とするものが一般的に使用され
ている。
【0005】しかしながら、スチレン−アクリル型等の
エマルションを使用した水性塗料組成物は、従来からの
有機溶剤型の塩化ビニル系の塗料組成物に比べ、耐透水
性、耐透湿性、耐ブロッキング性等の性能が不十分であ
った。ここで、耐ブロッキング性とは、塗装された無機
建材が互いに付着して剥がれ難くなるというブロッキン
グ現象を起こさない性質をいう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐エ
フロレッセンス性、耐水性、耐透水性、耐透湿性、耐ブ
ロッキング性等に優れた塗膜を形成できる無公害型の無
機建材用水性塗料組成物及び該無機建材用水性塗料組成
物を無機建材表面に塗装して得られる無機建材塗装板
を、提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意検討を重ねた結果、従来から使用されて
いる樹脂水性液に、ワックス水分散液又はアルキルアル
コキシシラン化合物やその縮合物の水分散液である水性
撥水剤を含有させた水性塗料組成物によれば、耐エフロ
レッセンス性、耐水性、耐透水性、耐透湿性、耐ブロッ
キング性等に優れた塗膜を無機建材表面に形成でき、又
該水性塗料組成物は無公害型であり、上記課題が達成で
きることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、以下の無機建材用水性塗
料組成物及びその塗装板に係る。
【0009】1.樹脂水性液(A)に、ワックス水分散
液、アルキルアルコキシシラン化合物水分散液及びアル
キルアルコキシシラン化合物縮合物水分散液から選ばれ
る少なくとも1種の水性撥水剤(B)を配合してなるこ
とを特徴とする無機建材用水性塗料組成物。
【0010】2.水性撥水剤(B)の配合量が、樹脂水
性液(A)の固形分100重量部に対して、固形分で1
〜50重量部である上記項1に記載の無機建材用水性塗
料組成物。
【0011】3.樹脂水性液(A)が、コア・シェル型
樹脂エマルション(1)である上記項1又は2に記載の
無機建材用水性塗料組成物。
【0012】4.樹脂水性液(A)が、硬化型樹脂水溶
液(2)である上記項1又は2に記載の無機建材用水性
塗料組成物。
【0013】5.樹脂水性液(A)が、コア・シェル型
樹脂エマルション(1)及び硬化型樹脂水溶液(2)の
混合物である上記項1又は2に記載の無機建材用水性塗
料組成物。
【0014】6.硬化型樹脂水溶液(2)が、カルボキ
シル基、水酸基及び置換又は未置換アミド基を有するビ
ニル樹脂を含有する上記項1、2、4又は5に記載の無
機建材用水性塗料組成物。
【0015】7.(a)カルボキシル基含有不飽和単量
体及び(b)(a)以外の不飽和単量体からなる単量体
混合物(i)を、上記ワックス水分散液、アルキルアル
コキシシラン化合物水分散液及びアルキルアルコキシシ
ラン化合物縮合物水分散液から選ばれる少なくとも1種
の水性撥水剤(B)及び水の存在下で乳化重合してコア
部を形成し、次いで、このものに、(c)(メタ)アク
リル酸エステル、(d)カルボキシル基含有不飽和単量
体および(e)(c)及び(d)以外の不飽和単量体か
らなる単量体混合物(ii)を加え、乳化重合してシェ
ル部を形成することにより得られる撥水剤含有コア・シ
ェル型樹脂エマルション(C)を、樹脂成分として含有
することを特徴とする無機建材用水性塗料組成物。
【0016】8.ワックス水分散液に用いるワックス
が、融点30〜150℃の範囲のものである上記項1又
は7に記載の無機建材用水性塗料組成物。
【0017】9.ワックス水分散液が、平均粒子径10
〜3,000nmのものである上記項1、7又は8に記
載の無機建材用水性塗料組成物。
【0018】10.無機建材用水性塗料組成物が、更
に、無機質充填材100g当たりの吸油量が10〜40
mlのリン片状無機質充填材(D)を含有する上記項1
乃至9のいずれか1項に記載の無機建材用水性塗料組成
物。
【0019】11.塗装された又は未塗装の無機建材表
面に、上記項1乃至10のいずれか1項に記載の無機建
材用水性塗料組成物を塗布し、乾燥することにより製造
される無機建材塗装板。
【0020】
【発明の実施の形態】無機建材用水性塗料組成物 本発明の好ましい無機建材用水性塗料組成物としては、
下記塗料組成物(I)及び(II)が、挙げられる。
【0021】塗料組成物(I):樹脂水性液(A)に、
ワックス水分散液、アルキルアルコキシシラン化合物水
分散液及びアルキルアルコキシシラン化合物縮合物水分
散液から選ばれる少なくとも1種の水性撥水剤(B)を
配合してなることを特徴とする無機建材用水性塗料組成
物。
【0022】塗料組成物(II):(a)カルボキシル基
含有不飽和単量体及び(b)(a)以外の不飽和単量体
からなる単量体混合物(i)を、上記ワックス水分散
液、アルキルアルコキシシラン化合物水分散液及びアル
キルアルコキシシラン化合物縮合物水分散液から選ばれ
る少なくとも1種の水性撥水剤(B)及び水の存在下で
乳化重合してコア部を形成し、次いで、このものに、
(c)(メタ)アクリル酸エステル、(d)カルボキシ
ル基含有不飽和単量体および(e)(c)及び(d)以
外の不飽和単量体からなる単量体混合物(ii)を加
え、乳化重合してシェル部を形成することにより得られ
る撥水剤含有コア・シェル型樹脂エマルション(C)
を、樹脂成分として含有することを特徴とする無機建材
用水性塗料組成物。
【0023】塗料組成物(I) 塗料組成物(I)は、樹脂水性液(A)に、上記特定の
水性撥水剤(B)を配合してなるものである。
【0024】上記樹脂水性液(A)としては、従来から
公知の合成樹脂エマルション、コア・シェル型樹脂エマ
ルション(1)などの樹脂エマルションや硬化型樹脂水
溶液(2)及びこれらの混合物を使用することができ
る。
【0025】上記合成樹脂エマルション及びコア・シェ
ル型樹脂エマルション(1)の粒径は、いずれも、通
常、平均粒子径約80〜3,000nm、特に約90〜
2,000nmの範囲のものが好ましい。エマルション
の平均粒子径が約80nm未満になると塗膜の上塗り付
着性等が低下し、一方3,000nmを超えると耐ブロ
ッキング性等が低下するので好ましくない。
【0026】本明細書において平均粒子径は、コールタ
ー社製、「ナノサイザ−N−4」を用いて測定した。
【0027】上記合成樹脂エマルションとしては、酢酸
ビニル系エマルション、エチレン−酢酸ビニル共重合体
系エマルション、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸アル
キルエステル共重合体系エマルション、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステル共重合体系エマルション、スチレ
ン−ブタジェン共重合体系エマルション、スチレン−
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体系エマル
ション、マレイン化ポリブタジェン重合体系エマルショ
ン、塩化ビニル系エマルション、塩化ビニル−塩化ビニ
リデン共重合体系エマルション、合成ゴムラテックス系
エマルション、ポリエステル樹脂系エマルション、シリ
コン樹脂系エマルション、フッ素樹脂系エマルション、
ウレタン樹脂系エマルション、エポキシ樹脂系エマルシ
ョン等が挙げられる。
【0028】また、これらのエマルションはガラス転移
温度が−20℃〜120℃、特に−10℃〜100℃の
範囲が好ましい。ガラス転移温度が−20℃未満になる
と塗膜の耐ブロッキング性等が低下し、一方120℃を
超えると塗膜の成膜性等が低下するので好ましくない。
【0029】上記コア・シェル型樹脂エマルション
(1)は、重合体粒子の水分散液であって、その重合体
粒子はコア部(芯部)とその周囲を覆っているシェル部
(被覆部)とから構成されており、それ自体既知のシー
ド重合法などにより調製することができる。
【0030】上記コア・シェル型樹脂エマルション
(1)としては、例えば次のものを好適に使用できる。
即ち、(a)カルボキシル基含有不飽和単量体及び
(b)(a)以外の不飽和単量体からなる単量体混合物
(i)を水中で乳化重合してコア部を形成し(シード重
合ラテックス)、次いで、このものに、(c)(メタ)
アクリル酸エステル、(d)カルボキシル基含有不飽和
単量体および(e)(c)及び(d)以外の不飽和単量
体からなる単量体混合物(ii)を加え、乳化重合して
シェル部を形成することにより得られるコア・シェル型
樹脂エマルション(1’)を、好適に使用できる。
【0031】上記カルボキシル基含有不飽和単量体
(a)は、1分子中にカルボキシル基と重合性二重結合
をそれぞれ少なくとも1個以上有する化合物であり、例
えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル
酸、マレイン酸、無水マレイン酸などがあげられる。
【0032】上記不飽和単量体(b)は、1分子中に重
合性二重結合を少なくとも1個以上有する化合物であ
り、上記単量体(a)は含まれない。具体的には、例え
ば、アクリル酸またはメタクリル酸と炭素数1〜20の
モノアルコールとのエステル化物;スチレン、ビニルト
ルエンなどの芳香族単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、バーサチック酸ビニルなどのビニルエステル;
アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化
ビニル;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニルな
どのハロゲン化ビニル;アクリルアミド、メタクリルア
ミド、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタ
クリルアミド、グリシジルアクリレート、グリシジルメ
タクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロ
キシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリ
レート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、N−メチ
ロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルア
ミド、メタクリル酸アシッドホスホオキシエチル、アク
リル酸3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピ
ル、メチルプロパンスルホン酸アクリルアミド、ジビニ
ルベンゼン、アクリル酸アリル、メタクリル酸アリル、
(ポリ)オキシエチレンジアクリレート、(ポリ)オキ
シエチレンジメタクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタク
リレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエ
チルアミノエチルメタクリレート、アリルスルホコハク
酸、スチレンスルホン酸などの官能基含有単量体などが
包含される。単量体(b)は、特にスチレンを必須単量
体成分として配合することが好ましい。
【0033】単量体混合物(i)における単量体(a)
と単量体(b)との比率は、特に制限されないが、この
両成分の合計重量を基準に、単量体(a)は0.05〜
50重量%、特に0.5〜5重量%、単量体(b)は9
9.95〜50重量%、特に99.5〜95重量%の範
囲内が適している。
【0034】コア部は、これらの単量体混合物(i)を
水中で、通常の乳化重合法により重合することにより調
製できる。重合触媒としては、水溶性または油溶性の過
硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウ
ム、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、
t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,2−アゾビス
イソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−アミジノ
プロパン)ハイドロクロライド、2,2−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)などがあげられ、
このうち特に水溶性のものが好適である。その使用量
は、単量体混合物(i)の0.1〜1重量%が好まし
い。さらに、重合速度の促進や低温重合を望むには、重
亜硫酸ナトリウム、塩化第1鉄、アスコルビン酸塩、ロ
ンガリットなどの還元剤を併用することができる。さら
に、それ自体既知の重合調整剤や界面活性剤なども必要
に応じて使用できる。
【0035】次に、かくして得られたコア部の水分散液
に、(メタ)アクリル酸エステル(c)、カルボキシル
基含有不飽和単量体(d)および不飽和単量体(e)か
らなる単量体混合物(ii)を加え、乳化重合してシェ
ル部を形成することによりコア・シェル型樹脂エマルシ
ョンが得られる。
【0036】(メタ)アクリル酸エステル(c)および
カルボキシル基含有不飽和単量体(d)としては、上記
の単量体混合物(i)の単量体(a)および単量体
(b)で例示したものが適用できる。また、単量体
(e)は、1分子中に重合性二重結合を少なくとも1個
以上有する化合物で、しかも、(メタ)アクリル酸エス
テル(c)およびカルボキシル基含有不飽和単量体
(d)を除いたものであって、単量体混合物(i)の単
量体(b)で例示したものが適用できる。
【0037】上記単量体(c)として、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメ
タクリレートなどの水酸基含有モノマーを使用すること
によりシェル部に水酸基を導入することができる。該水
酸基の含有量はシェル部樹脂を基準として、水酸基価約
10〜200mgKOH/g、特に約20〜150mg
KOH/gの範囲が好ましい。該水酸基は、必要に応じ
て配合されるメラミン樹脂などの水酸基と反応する架橋
剤により架橋塗膜を形成し、耐水性、耐ブロッキング性
等に優れた塗膜を形成することができる。
【0038】単量体混合物(ii)におけるこれらの単
量体の比率は特に制限されないが、これらの単量体の合
計重量を基準に、単量体(c)は15〜100重量%、
単量体(d)は0〜15重量%、単量体(e)は0〜7
0重量%の範囲内が適している。シェル部を形成するた
めの乳化重合において、上記した重合触媒、還元剤やさ
らに、重合調整剤や界面活性剤なども必要に応じて使用
できる。
【0039】上記コア・シェル型樹脂エマルション
(1)において、単量体混合物(i)と単量体混合物
(ii)との構成比率は特に制限されないが、両成分の
合計重量を基準に、単量体混合物(i)は5〜80重量
%、特に10〜60重量%、単量体混合物(ii)は9
5〜20重量%、特に90〜40重量%の範囲内が適し
ている。
【0040】特に、上記コア・シェル型樹脂エマルショ
ン(1)はコア部のガラス転移温度が−20℃〜50
℃、特に0℃〜40℃、シェル部のガラス転移温度が5
0℃より高く、特に50℃〜105℃の範囲内であっ
て、しかもこの両部分の合計ガラス転移温度が50℃以
下、特に10℃〜40℃の範囲内にあることが好まし
い。
【0041】コア・シェル型樹脂エマルション(1)に
おいて、コア部のガラス転移温度が−20℃より低くな
ると形成塗膜がブロッキングしやすくなり、一方、50
℃より高くなると造膜性や低温物性(凍結融解試験)な
どが低下する。シェル部のガラス転移温度が50℃以下
では形成塗膜がブロッキングしやすくなり、さらに両部
分の合計ガラス転移温度が30℃以上になると造膜性や
低温物性(凍結融解試験)などが低下するので、いずれ
も好ましくない。
【0042】本明細書において、重合体のガラス転移温
度(Tg)(℃)は、下記式によって算出することがで
きる。
【0043】 1/Tg(゜K)=(W1/T1)+(W2/T2)+・・ Tg(℃)=Tg(゜K)−273 式中、W1、W2、・・は共重合に使用された単量体のそ
れぞれの重量%、T1、T2、・・はそれぞれ単量体のホ
モポリマーのTg(゜K)を表わす。なお、T1、T2
・・は、Polymer Hand Book(Sco
nd Edition,J.Brandup・E.H.
Immergut 編)による値である。
【0044】また、上記文献にホモポリマーのガラス転
移温度(℃)が記載されていないものについては、単離
塗膜をバイブロン動的粘弾性装置「DAYNAMIC VISCO EL
ASTOMETER MODEL VIBRON DDV−IIEA型」(TOYO BACDWIN
CO. Ltd)を用いて、周波数110ヘルツ、昇温速度3
℃/分において動的ガラス転移温度(℃)を測定した。
試料としてはポリプロピレン板に塗装後、単離した塗膜
を用いた。
【0045】硬化型樹脂水溶液(2)としては、特に制
限されずに従来から公知のものを使用することができ
る。具体的には、例えば、ビニル系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂及びこれ
らの変性樹脂から選ばれる少なくとも1種の水溶性樹脂
の水溶液が使用できる。
【0046】該水溶性樹脂の水溶化は、該水溶性樹脂を
直接水に溶解するか、又は該樹脂がカルボキシル基を含
有する場合には、該カルボキシル基を塩基性化合物で中
和(中和当量約0.5〜1.5)したのち、水に溶解す
ることができる。該塩基性化合物としては、例えば、ア
ンモニア;エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミ
ン、ベンジルアミン、モノエタノールアミン、ネオペン
タノールアミン、2−アミノプロパノール、3−アミノ
プロパノールなどの第1級アミン;ジエチルアミン、ジ
エタノールアミン、ジ−n−プロパノールアミン、ジ−
iso −プロパノールアミン、N−メチルエタノールアミ
ン、N−エチルエタノールアミンなどの第2級アミン;
ジメチルエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエ
チルアミン、トリイソプロピルアミン、メチルジエタノ
ールアミン、ジメチルアミノエタノールなどの第3級ア
ミン;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機水
酸化物等を挙げることができる。
【0047】(1)水溶性ビニル系樹脂:該ビニル系樹
脂としては、例えば、使用モノマー成分の合計100重
量部に対して、カルボニル基含有ラジカル重合性ビニル
系モノマー(イ)が0重量%〜60重量%、好ましくは
5重量%〜45重量%、カルボキシル基含有ラジカル重
合性ビニル系モノマー(ロ)が0重量%〜20重量%、
好ましくは5重量%〜15重量%及びその他のラジカル
重合性不飽和モノマー(ハ)が20重量%〜94重量
%、好ましくは40重量%〜90重量%であり、且つ上
記(イ)+(ロ)のモノマー含有量が6重量%〜80重
量%、好ましくは10重量%〜60重量%の範囲のラジ
カル共重合体が挙げられる。上記(イ)モノマーの配合
割合は、上記した範囲を越えると耐水性等の被膜性能が
悪くなるといった欠点がある。また、上記(ロ)モノマ
ーの配合割合が2重量%未満になると、例えば、基材に
対する浸透性が低下して、その機能を充分に発揮できな
くなったり、耐ブロッキング性等の性能が低下するとい
った欠点があり、一方20重量%を越えると被膜の耐水
性、耐エフロレッセンス性等が悪くなるといった欠点が
ある。
【0048】また、上記(イ)及び(ロ)モノマーの合
計量が6重量%未満になると基材に対する浸透性が劣る
ため耐ブロッキング性、耐エフロレッセンス性等の性能
が悪くなり、一方80重量%を越えると被膜の耐水性等
の性能が悪くなるといった欠点がある。
【0049】カルボニル基含有不飽和モノマー(イ)
は、1分子中に少なくとも1個のケト基又はアルデヒド
基と1個のラジカル重合可能な二重結合を有するモノマ
ー、即ち重合可能なモノオレフィン性不飽和のアルデヒ
ド化合物及びケト化合物である。代表的な具体例として
は、例えば、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、ア
クロレイン、ホルミルスチロール、(メタ)アクリルア
ミドピバリンアルデヒド、ダイアセトン(メタ)アクリ
レート、アセトニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレートアセチルアセテー
ト、ビニルアルキルケトンなどが挙げられる。これらの
中でもダイアセトン(メタ)アクリルアミドが好まし
い。
【0050】カルボキシル基含有不飽和モノマー(ロ)
は1分子中に少なくとも1個のカルボキシル基(無水カ
ルボキシル基も含む)と1個のラジカル重合性不飽和基
を含有する不飽和化合物である。代表的な具体例として
は、例えば(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸等が挙げられる。
【0051】その他のラジカル重合性不飽和モノマー
(ハ)としては、上記以外のラジカル重合性不飽和モノ
マーであって上記したカルボニル基やカルボキシル基と
実質的に悪影響(反応等)を起こさない非官能性の不飽
和化合物である。代表的な具体例としては、例えば、メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、
tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリ
ル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキ
シルカルビトール(メタ)アクリレート、イソボルニル
(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のアルキ
ル又はシクロアルキルエステルモノマー;メトキシブチ
ル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アク
リレート、エトキシブチル(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリプロポキシ(メタ)アクリレー
ト等の(メタ)アクリル酸のアルコキシアルキルエステ
ルモノマー;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルト
ルエンなどの芳香族ビニルモノマー;ベンジル(メタ)
アクリレート等の芳香族アルコールと(メタ)アクリル
酸とのエステル等の不飽和モノマー;ビニルトリエトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス
(メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロイ
ルオキシプロピルトリメトキシシラン、2−スチリルエ
チルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ
−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリアセトキシ
シラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリ
ヒドロキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプ
ロピルメチルヒドロキシシラン等のヒドロキシシラン及
び/又は加水分解性シラン基含有ビニル系モノマー;パ
ーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、パーフ
ルオロイソノニルエチル(メタ)アクリレート、パーフ
ルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート等のパーフ
ルオロアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0052】上記した以外にその他のモノマーとして、
例えば、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロー
ルメタクリルアミド、N−n−ブトキシメチルアクリル
アミド、N−n−ブトキシメチルメタクリルアミド等の
如きN−メチロール(メタ)アクリルアミド、これらの
N−メチロール(メタ)アクリルアミドのメチロール基
の末端水素原子がブチル基、プロピル基などのアルキル
基で置換された誘導体などが挙げられる。
【0053】ビニル系樹脂は、溶液重合法によって製造
することが好ましい。具体的には、例えば、アルコール
溶媒類、エーテル溶媒等の親水性有機溶媒を含む溶媒中
で上記したラジカル重合性モノマーをラジカル重合開始
剤(例えば、アゾ系開始剤、パーオキサイド系開始剤
等)の存在下で約50℃〜140℃の温度で約4〜10
時間反応を行うことにより製造することができる。
【0054】該ビニル系樹脂は、数平均分子量約1,0
00〜100,000、特に2,000〜50,000
の範囲が好ましい。数平均分子量が約1,000未満に
なると耐水性等が低下し、一方100,000を越える
と基材への浸透性が劣り、そのために耐ブロッキング性
が悪くなるので好ましくない。
【0055】(2)水溶性ポリエステル系樹脂:該ポリ
エステル系樹脂としては、例えば、多塩基酸と、多価ア
ルコールとを水性化に必要なカルボキシル基が残るよう
にエステル化反応又はエステル交換反応させることによ
り得られる。多塩基酸としては、例えば、(無水)フタ
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、(無水)マレイン
酸、(無水)ピロメリット酸、(無水)トリメリット
酸、(無水)コハク酸、セバチン酸、アゼライン酸、ド
デカンジカルボン酸、イソフタル酸ジメチル、テレフタ
ル酸ジメチル等の1分子中に2〜4個のカルボキシル基
又はカルボン酸メチルエステル基を有する化合物等を挙
げることができる。また、多価アルコールとしては、例
えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネ
オペンチルグルコール、1,6−ヘキサンジオール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリ
ン、トリシクロデカンジメタノール、ジメチロールプロ
ピオン酸等の1分子中に2〜6個の水酸基を有するアル
コール類等を挙げることができる。また、多塩基酸及び
多価アルコール以外にも一塩基酸(例えばヒマシ油脂肪
酸、大豆油脂肪酸、トール油脂肪酸、アマニ油脂肪酸等
の脂肪酸や安息香酸等)、油脂類等を必要に応じて使用
できる。
【0056】該ポリエステル系樹脂のカルボキシル基
は、樹脂酸価として、約10〜200mgKOH/g、
好ましくは約20〜150mgKOH/gの範囲であ
る。該酸価が下限を下回ると基材に対する浸透性が劣る
ため耐ブロッキング性、耐エフロレッセンス性等の性能
が悪くなり、一方、酸価が上限を上回ると被膜の耐水性
等の性能が悪くなるといった欠点がある。
【0057】該ポリエステル系樹脂は、数平均分子量約
500〜20,000、特に700〜10,000の範
囲が好ましい。数平均分子量が約500未満になると耐
水性等が低下し、一方、20,000を越えると基材へ
の浸透性が劣り、そのために耐ブロッキング性が悪くな
るので好ましくない。
【0058】(3)水溶性ポリウレタン系樹脂:該ポリ
ウレタン系樹脂としては、例えば、ジメチロールプロピ
オン酸又はジメチロールプロピオン酸及びポリオールと
ポリイソシアネート化合物との反応物が挙げられる。ポ
リオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール等のアルキレングリコール;メトキシ
ポリメチレンエーテルグリコール、メトキシポリエチレ
ンエーテルグリコール、エトキシポリエチレンエーテル
グリコール、エトキシポリブチレンエーテルグリコール
などのアルコキシポリアルキレングリコール等が挙げら
れる。また、ポリイソシアネート化合物としては、例え
ば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂肪族ジ
イソシアネート;4,4´−メチレンビス(シクロヘキ
シルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネートな
どの脂環族ジイソシアネート;キシリレンジイソシアネ
ート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、ポリフェニルメタンジイソシアネート
などの芳香族ジイソシアネート;及びこれらのイソシア
ヌレート体やビュウレット体等の類似の化合物が挙げら
れ、これらは1種又は2種以上混合して使用できる。
【0059】(4)水溶性エポキシ系樹脂:該エポキシ
樹脂としては、例えば、従来から公知の1分子中に少な
くとも1個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂をポリカ
ルボン酸で変性してなるものが挙げられる。1分子中に
少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂とし
ては、例えば、エポキシ基を含有するラジカル重合性モ
ノマー(例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチ
ル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ート等)の単独ラジカル重合体、該モノマーとその他の
ラジカル重合性モノマー(例えば(メタ)アクリル酸の
炭素数1〜24のアルキル又はシクロアルキルエステ
ル、スチレン等)との共重合体、エポリードGT300
(ダイセル化学工業(株)製、商品名、3官能脂環式エ
ポキシ樹脂)、エポリードGT400(ダイセル化学工
業(株)製、商品名、4官能脂環式エポキシ樹脂)、E
HPE(ダイセル化学工業(株)製、商品名、3官能脂
環式エポキシ樹脂)、ビスフェノール型エポキシ樹脂、
ノボラック型エポキシ樹脂、ε−カプロラクタム変性ビ
スフェノール型エポキシ樹脂、ポリビニルシクロヘキセ
ンジエポキサイド等が挙げられる。ポリカルボン酸とし
ては、例えば、ポリカルボン酸樹脂(アクリル系樹脂、
ポリエステル系樹脂等)、ポリカルボン酸化合物(例え
ば、アジピン酸、セバシン酸、フタール酸等)等が挙げ
られる。
【0060】該エポキシ系樹脂のカルボキシル基は、樹
脂酸価として、約10〜200mgKOH/g、好まし
くは約20〜150mgKOH/gの範囲である。該酸
価が下限を下回ると基材に対する浸透性が劣るため耐ブ
ロッキング性、耐エフロレッセンス性等の性能が悪くな
り、一方、酸価が上限を上回ると被膜の耐水性等の性能
が悪くなるといった欠点がある。
【0061】該エポキシ系樹脂は、数平均分子量約50
0〜20,000、特に700〜10,000の範囲が
好ましい。数平均分子量が約500未満になると耐水性
等が低下し、一方、20,000を越えると基材への浸
透性が劣り、そのために耐ブロッキング性が悪くなるの
で好ましくない。
【0062】上記各水溶性樹脂は、水酸基を含有するこ
とができる。該水酸基は置換もしくは未置換アミド基に
より架橋塗膜を形成し、耐ブロッキング性、耐エフロレ
ッセンス性、耐水性等に優れた性能を発揮するので、こ
れを有することが好ましい。該水酸基の含有量は、約2
0〜200mgKOH/g、好ましくは約30〜150
mgKOH/gの範囲である。
【0063】上記硬化型樹脂水溶液(2)としては、カ
ルボキシル基、水酸基及び置換又は未置換アミド基を有
するビニル系樹脂を塩基性化合物で中和したのち水溶化
した水溶液が、耐水性、耐エフロレッセンス性に特に優
れた効果を発揮するので、この硬化型の樹脂水溶液を使
用することが好ましい。
【0064】また、硬化型樹脂水溶液(2)として、上
記した以外にも、カルボニル基含有樹脂や水酸基含有樹
脂に架橋剤(カルボニル基含有樹脂に対してポリヒドラ
ジド化合物架橋剤を硬化型樹脂成分とする硬化型樹脂水
溶液を使用することができる。
【0065】上記ポリヒドラジド化合物は、1分子中に
ヒドラジド基(−CO−NH−NH 2)を2個以上含有
する上記カルボニル基と反応して架橋構造を作る化合物
である。
【0066】ポリヒドラジド化合物の代表的な具体例と
しては、例えば、カルボジヒドラジド等のジヒドラジ
ド、蓚酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク
酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸
ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、エイコ酸二酸
ジヒドラジドなどの炭素数2〜40個の脂肪族カルボン
酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸
ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、ピロメリッ
ト酸ジヒドラジド、ピロメリト酸トリヒドラジド、ピロ
メリット酸テトラヒドラジドなどの芳香族ポリヒドラジ
ド、及びマレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジ
ド、イタコン酸ジヒドラジドなどのモノオレフィン性不
飽和ジヒドラジド、ビスセミカルバジド、ポリアクリル
酸ポリヒドラジド、1,3−ビス(ヒドラジド/カルボ
エチル)−5−イソプロピルヒダントインなどのその他
のポリヒドラジドなどが挙げられる。
【0067】ポリヒドラジド化合物の配合割合は、水溶
性樹脂の有するカルボニル基に対して0〜2当量、好ま
しくは0〜1当量の範囲である。
【0068】本発明において、樹脂水性液(A)とし
て、特にコア・シェル型樹脂エマルション(1)と硬化
型樹脂水溶液(2)との混合物を使用することが好まし
い。混合物として使用する場合には、成分(1)/成分
(2)との混合割合は、両者の固形分総合計量換算で2
0〜90重量%/80〜10重量%、特に60〜80重
量%/40〜20重量%の範囲が好ましい。また、硬化
型樹脂水溶液(2)としては、未置換もしくは置換アミ
ド基、水酸基及びカルボキシル基を含有する基体樹脂を
硬化性樹脂成分とするものが好ましい。
【0069】本発明において、樹脂水性液(A)に配合
される水性撥水剤(B)は、ワックス水分散液、アルキ
ルアルコキシシラン化合物やその縮合物の水分散液であ
る。
【0070】ワックス水分散液で使用されるワックスと
しては、融点が30℃〜150℃、特に50℃〜120
℃の範囲のものが好ましい。融点が30℃未満になると
耐ブロッキング性が低下し、一方、150℃を超えると
塗膜の外観(平滑性など)が低下するので好ましくな
い。
【0071】また、ワックス水分散液は、平均粒子径1
0〜3,000nm、特に20〜2,000nmの範囲
のものが好ましい。平均粒子径が10nmを下回ると塗
料粘度が高くなるので塗装作業性が低下し、一方、3,
000nmを超えると耐水性、耐透水性などが低下する
ので好ましくない。
【0072】ワックス水分散液に用いられるワックスと
しては、従来から公知のものを使用することができる。
具体的には、天然および合成の炭化水素ワックスやこれ
らの変性物、酸化物等を広く使用することができる。こ
こで,天然ワックスとしては、例えば、牛脂、豚脂等の
水添硬化ロウ、ラノリン、ミツロウ、鯨ロウ等の動物性
ワックス、カルナバロウ、キャンデリラロウ、木ロウ、
ヌカロウ等の植物性ワックス、さらに、モンタンワック
ス、セリシンロウ、パラフィンワックス、マイクロクリ
スタリンワックス等の鉱物性ワックスをあげることがで
きる。また、合成ワックスとしては、例えば、分子量5
00〜10,000、特に600〜4,000程度のポ
リエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、フイッ
シャートロブッシュ法によるワックス、およびこれらの
合成ワックスの酸化物や酸変性物等をあげることができ
る。これらのワックスは、乳化剤を用いてエマルジョン
にしたものを用いることができる。
【0073】アルキルアルコキシシラン及びその縮合物
としては、特に制限はなく、アルキルトリアルコキシシ
ラン、ジアルキルジアルコキシシラン、トリアルキルモ
ノアルコキシシラン、及びこれらの縮合物が挙げられ
る。一般には、アルキルアルコキシシランの珪素に直結
した少なくとも一個のアルキル基の炭素数は1〜20、
好ましくは6〜20であり、さらにアルコキシ基の炭素
数は1〜4である。
【0074】アルキルアルコキシシラン及びその縮合物
の具体例としては、例えば、メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキ
シシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメ
トキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルト
リメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘキ
シルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラ
ン、ヘプチルトリメトキシシラン、ヘプチルトリエトキ
シシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリ
エトキシシラン、ノニルトリメトキシシラン、ノニルト
リエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシル
トリエトキシシラン、ウンデシルトリメトキシシラン、
ウンデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシ
シラン、ドデシルトリエトキシシラン、トリデシルトリ
メトキシシラン、トリデシルトリエトキシシラン、テト
ラデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリエトキ
シシラン、ぺンタデシルトリメトキシシラン、ペンタデ
シルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシ
ラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘプタデシル
トリメトキシシラン、ヘプタデシルトリエトキシシラ
ン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルト
リエトキシシラン、ノナデシルトリメトキシシラン、ノ
ナデシルトリエトキシシラン、エイコシルトリメトキシ
シラン、エイコシルトリエトキシシラン等のアルキルト
リアルコキシシラン;ジメチルジメトキシシラン、オク
チルメチルジメトキシシラン等のジアルキルジアルコキ
シシラン等のシラン類、これらのシラン化合物の縮合物
が挙げられる。
【0075】水性撥水剤(B)の配合割合は、樹脂水性
液(A)の固形分100重量部に対して、水性撥水剤
(B)の固形分換算で1〜50重量部、特に1〜20重
量部の範囲が好ましい。水性撥水剤(B)の配合割合が
1重量部未満になると、耐水性、耐透水性、耐ブロッキ
ング性などが低下し、一方、50重量部を越えると耐エ
フロレッセンス性、上塗り付着性などが低下するので好
ましくない。
【0076】塗料組成物(II) 塗料組成物(II)は、(a)カルボキシル基含有不飽和
単量体及び(b)(a)以外の不飽和単量体からなる単
量体混合物(i)を、上記ワックス水分散液、アルキル
アルコキシシラン化合物水分散液及びアルキルアルコキ
シシラン化合物縮合物水分散液から選ばれる少なくとも
1種の水性撥水剤(B)及び水の存在下で乳化重合して
コア部を形成し、次いで、このものに、(c)(メタ)
アクリル酸エステル、(d)カルボキシル基含有不飽和
単量体および(e)(c)及び(d)以外の不飽和単量
体からなる単量体混合物(ii)を加え、乳化重合して
シェル部を形成することにより得られる撥水剤含有コア
・シェル型樹脂エマルション(C)を、主な樹脂成分と
して含有するものである。
【0077】撥水剤含有コア・シェル型樹脂エマルショ
ン(C)において使用される成分、即ち、(a)カルボ
キシル基含有不飽和単量体、(b)不飽和単量体、単量
体混合物(i)、水性撥水剤(B)、(c)(メタ)ア
クリル酸エステル、(d)カルボキシル基含有不飽和単
量体、(e)不飽和単量体、及び単量体混合物(ii)
は、前記コア・シェル型樹脂エマルション(1’)の場
合と同じものが使用できる。また、それぞれの成分配合
割合、コア部とシェル部における水酸基価、ガラス転移
温度なども該エマルション(1’)と同様の範囲に入る
ことが好ましい。即ち、撥水剤含有コア・シェル型エマ
ルション(C)は、前記コア・シェル型樹脂エマルショ
ン(1’)と比較して、該エマルション(C)はコア部
を構成する単量体混合物(i)を水性撥水剤(B)及び
水の存在下で乳化重合してコア部を形成するのに対し
て、該エマルション(1’)はコア部を構成する単量体
混合物(i)を水性撥水剤(B)を含まない水の存在下
で乳化重合してコア部を形成する点が異なるのみであ
る。
【0078】塗料組成物(II)は、コア部に水性撥水剤
(B)が含まれるので、塗料組成物(I)のように水性
撥水剤(B)を後で添加する必要はないが、必要に応じ
て水性撥水剤(B)や上記した硬化性樹脂水溶液(2)
を後で添加することもできる。
【0079】また、水性塗料組成物(以下、特に水性塗
料組成物(I)及び水性塗料組成物(II)と断らない限
り、水性塗料組成物はこれらの両者のものを示す。)に
は、必要に応じてリン片状無機質充填材(D)を配合す
ることができる。リン片状無機質充填材(D)として
は、具体的には、例えば、マイカ、タルクなどのリン片
状の無機質充填材であって、このものは塗膜に耐湿性、
耐透水性などの性能を向上させる目的として用い、吸油
量としては10ml/無機質充填材100g〜40ml
/無機質充填材100g、特に15ml/無機質充填材
100g〜35ml/無機質充填材100gの範囲内の
ものが好ましい。無機質充填材(D)の吸油量が10m
l/無機質充填材100g未満になると塗膜に耐湿性、
耐透水性を向上させる効果が小さく、一方、40ml/
無機質充填材100gを超えると配合するモノマー成分
との相互作用により耐湿性、耐透水性などの性能が劣る
場合があるので好ましくない。
【0080】吸油量は、無機充填材100gに対するア
マニ油の吸収される容量(ml)を表す。測定は、無機
充填材1〜5gをガラス板上にとり、アマニ油をビュレ
ットから少量ずつ顔料の上に滴下し、その都度全体をへ
らで練り合わせる。滴下、練り合わせを繰り返し、全体
が硬いパテ状の塊になった状態になったときを終点とす
る。
【0081】無機質充填材(D)を配合する場合の配合
割合は、水性塗料組成物の樹脂固形分100重量部に対
して、無機質充填材(D)を5〜170重量部、好まし
くは10〜120重量部の範囲内で配合することが好ま
しい。配合割合が5重量部未満になると耐湿性、耐透水
性などの性能を向上させる効果が小さく、一方、170
重量部を超えると耐凍害性が劣るので好ましくない。
【0082】水性塗料組成物には、上記した以外に更に
必要に応じて、着色顔料、上記した以外の充填材、硬化
触媒、流動性調整剤、消泡剤、有機溶剤、造膜助剤等を
配合することができる。
【0083】水性塗料組成物の固形分は1〜65重量
%、好ましくは3〜60重量%の濃度で使用される。固
形分が1重量%未満になると塗装膜厚を確保するために
塗装回数が多くなるので塗装作業性が悪くなり、一方6
5重量%を越えると基材に対する浸透性が劣るため耐ブ
ロッキング性が悪くなる。
【0084】本発明の水性塗料組成物は、任意の被塗
物、例えば、セメント系、珪酸カルシウム系、石膏等の
無機質材料を主成分とする無機質多孔質基材、鉄やアル
ミニウムなどの金属、スレート、コンクリート、レン
ガ、石綿基材などに塗装することができる。無機質多孔
質基材としては、例えば、珪酸カルシウム板、石綿セメ
ント板、木片セメント板、パルプセメント板、軽量気泡
コンクリート板等の建築材料として使用されているもの
を挙げることができる。また、この被塗物は、プライマ
ー等が既に塗装されたものであってもよい。
【0085】水性塗料組成物の塗布量(固形分換算)
は、0.1g/m2〜200g/m2、好ましくは0.5
g/m2〜180g/m2の範囲である。塗布量が0.1
g/m 2未満になると、耐水性、耐透水性、耐エフロレ
ッセンス性が低下し、一方200g/m2を越えると耐
ブロッキング性等が低下するので好ましくない。
【0086】水性塗料組成物の塗装方法は、特に制限な
しに従来から公知の塗装方法、例えば、ローラー、刷
毛、スプレー、浸漬、フローコーター(カーテンフロー
コーターなど)等の方法で行うことができる。
【0087】乾燥は、例えば、通常の乾燥炉、熱風乾燥
炉、ジェットヒーターなどで、雰囲気温度50℃〜20
0℃、好ましくは70℃〜150℃で、10秒〜30
分、好ましくは20秒〜20分、さらに好ましくは30
秒〜10分程度乾燥させるのがよい。
【0088】かくして、本発明の塗装板を、好適に収得
できる。
【0089】塗装板 本発明の塗装板は、塗装された又は未塗装の無機建材表
面に、本発明の無機建材用水性塗料組成物を塗布し、乾
燥することにより製造される無機建材の塗装板である。
該塗装板としては、例えば、上記無機建材の表面に、上
記無機建材用水性塗料組成物を上記塗装方法により塗装
し、上記した乾燥条件により乾燥することによって得ら
れた塗装板が包含される。
【0090】本発明の塗装板には、更に、上塗り塗料を
塗装することができる。この場合、本発明の塗装板は、
上塗り付着性に優れているという利点を有している。
【0091】
【実施例】以下、製造例、実施例及び比較例を挙げて、
本発明をより一層具体的に説明する。各例中の部及び%
は、重量基準である。
【0092】前記塗料組成物(I)の例 製造例1 コア・シェル型樹脂エマルション1の製造 単量体成分(注1)10部、ラウリル硫酸ナトリウム
0.2部、水80部及び過硫酸アンモニウム2%水溶液
7.5部を均一に混合してプレエマルジョンを作成し、
78℃に加熱し1時間を要して重合せしめてエマルジョ
ン(シード)を得た。同温度で、このものに、単量体成
分(注1)100部、ラウリル硫酸ナトリウム1.8
部、水45部及び過硫酸アンモニウム0.15部からな
る混合物を3時間を要して滴下し、さらに同温度で1時
間放置して、コア部(ガラス転移温度18℃)を調製し
た。次に、このものに、シェル部用としての単量体成分
(注2)100部(ガラス転移温度50℃)、過硫酸ア
ンモニウム1.2部および水68部からなる混合物を3
時間を要して流入させた後、83℃で2時間保持した。
ついで、室温に冷却してからアンモニアを添加してpH
を8に調整し、200メッシュの濾布で濾過してコア・
シェル型樹脂エマルション1を得た。このコア部とシェ
ル部の合計ガラス転移温度は34℃であった。固形分含
有率50%。平均粒子径約100nm。
【0093】(注1)単量体成分:メタクリル酸メチル
/スチレン/アクリル酸n−ブチル/メタクリル酸=3
8.6/20/40.4/1.0(重量比) (注2)単量体成分:メタクリル酸メチル/スチレン/
アクリル酸n−ブチル/メタクリル酸=56/20/2
3/1.0(重量比)。
【0094】製造例2 コア・シェル型樹脂エマルション2の製造 単量体成分(注3)10部、ラウリル硫酸ナトリウム
0.2部、水80部及び過硫酸アンモニウム2%水溶液
7.5部を均一に混合してプレエマルジョンを作成し、
78℃に加熱し1時間を要して重合せしめてエマルジョ
ン(シード)を得た。同温度で、このものに、単量体成
分(注3)100部、ラウリル硫酸ナトリウム1.8
部、水45部及び過硫酸アンモニウム0.15部からな
る混合物を3時間を要して滴下し、さらに同温度で1時
間放置して、コア部(ガラス転移温度16℃)を調製す
る。次に、このものに、シェル部用としての単量体成分
(注4)100部(ガラス転移温度60℃)、過硫酸ア
ンモニウムの1.2部および水68部を3時間を要して
流入させた後、83℃で2時間保持した。ついで、室温
に冷却してからアンモニアを添加してpHを8に調整
し、200メッシュの濾布で濾過してコア・シェル型樹
脂エマルション2を得た。このコア部とシェル部の合計
ガラス転移温度は37℃であった。固形分含有率50
%。平均粒子径約100nm。
【0095】(注3)単量体成分:メタクリル酸メチル
/スチレン/アクリル酸n−ブチル/メタクリル酸=3
3/24/42/1(重量比) (注4)単量体成分:メタクリル酸メチル/スチレン/
アクリル酸n−ブチル/メタクリル酸=60.7/20
/18.3/1.0(重量比)。
【0096】製造例3 コア・シェル型樹脂エマルション3の製造 製造例1において、シェル部を構成するモノマー成分と
してメタクリル酸メチル/アクリル酸n−ブチル/メタ
クリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート=70
/19/1/10(重量比)を使用した以外は製造例1
と同様の方法で、コア・シェル型樹脂エマルション3を
製造した。該エマルションのシェル部のガラス転移温度
は55℃であった。このコア部とシェル部の合計ガラス
転移温度は34℃であった。また、該エマルションは固
形分含有率50%。平均粒子径約100nmであった。
【0097】製造例4 硬化型樹脂水溶液1の製造 温度計、攪拌機、冷却器及び滴下ロートを備えた300
ccの4つ口フラスコにプロピレングリコールモノメチ
ルエーテル100部を入れ、80〜90℃に昇温させ、
このものにメチルメタクリレート30部、N−ブチルア
クリレート30部、スチレン13部、N−n−ブトキシ
メチルアクリルアミド10部、2−ヒドロキシエチルア
クリレート10部、アクリル酸7部及びアゾビスイソブ
チロニトリル1部の混合物を3時間にわたり滴下した。
その後同温度で1時間熟成した後、アゾビスブチロニト
リル1部を追加触媒として配合し、更に2時間熟成し
て、樹脂固形分50重量%、樹脂酸価56mgKOH/
g、樹脂の数平均分子量約6,000の水性共重合体有
機溶剤溶液を得た。
【0098】次いで、得られた溶液にトリエチルアミン
の中和剤を0.9当量配合し攪拌混合した後、固形分が
約20重量%になるまで脱イオン水を徐々に滴下混合攪
拌して樹脂水溶液を製造した。
【0099】製造例5 顔料ペーストAの製造 水50部、「Tタルク」(竹原化学工業(株)製、商品
名、タルク、吸油量27ml/無機質充填材100g)
100部、「ノプコスパース44C」(サンノプコ
(株)製、商品名、カルボン酸系顔料分散剤)2部をボ
ールミルで20時間分散し、脱イオン水で調整して固形
分40%の顔料ペーストAを製造した。
【0100】実施例1〜14及び比較例1〜5 表1及び表2に記載の配合で実施例1〜14及び比較例
1〜5の水性塗料組成物を製造した。
【0101】上記各水性塗料組成物の成分配合及び塗膜
性能の試験結果を、表1及び表2に示す。
【0102】
【表1】
【0103】
【表2】
【0104】表1及び表2において、ワックスaは平均
粒子径400nm、分子量600、融点120℃、固形
分45重量%のポリエチレンワックス水分散液であり、
ワックスbは平均粒子径2,500nm、分子量2,0
00、融点117℃、固形分40重量%のポリエチレン
ワックスの水分散液であり、またシラン水分散体はn−
ヘキシルトリエトキシシシランの水分散体(固形分30
重量%)である。
【0105】上記表1及び2における、耐エフロレッセ
ンス性、耐ブロッキング性、耐水性、耐透水性及び耐透
湿性の塗膜性能は、下記試験方法により、調べた。
【0106】耐エフロレッセンス性:水性塗料組成物
を、セメントペースト(セメント/弁柄/水=100/
4/35(重量比)の調合したものを、平板状に加工し
て30分間放置したもの)表面に塗布量が50g/m2
になるようにスプレー塗装し、放置乾燥した後、160
℃〜170℃で約6時間加熱乾燥した。次いで、湿度1
00%の雰囲気に7日間放置した後、塗料組成物の塗膜
を観察した。評価は次の基準で行った。◎は白化が全く
ないもの、○は若干白化するが実用上問題がないもの、
△は白化して悪いもの、×は白化が著しいものである。
【0107】耐ブロッキング性:2枚のスレート板に水
性塗料組成物を塗布量が50g/m 2になるようにスプ
レー塗装し、100℃で5分間乾燥を行った後、スレー
ト板を塗装面同士を荷重が400g/cm2になるよう
に加圧を行い、このものを170℃で1時間加熱した
後、室温に冷却し2枚のスレート板間の剥がれ易さを調
べた。評価は次の基準で行った。◎は全く付着せずに良
好なもの、○は若干付着はしているが軽い力で剥離が可
能なもの、△は強い力をかけないと剥離できないもの、
×は剥離が困難なものである。
【0108】耐水性:水性塗料組成物をスレート板の表
面に塗布量が50g/m2になるようにスプレー塗装
し、放置乾燥した後、160℃〜170℃で約6時間乾
燥を行い、次いで上塗り塗料(「アレスアクアグロ
ス」、関西ペイント(株)製、商品名、水性エマルショ
ン塗料)を乾燥膜厚が約30μmになるようにスプレー
塗装し、100℃で20分間乾燥を行って試験用塗装基
材を作成した。このものを上水に20℃で30日間浸漬
した後、上塗り塗膜のワレ、剥がれ、フクレなどの塗膜
異常の有無を観察した。○は異常なし、△はフクレが認
められるもの、×はワレ、剥がれが認められるものであ
る。
【0109】耐透水性:試験板について、JIS K 5
400のロート法で耐透水性を評価した。評価は、次の
基準で行った。○は1ml/24時間以下、△は3ml
/24時間未満、×は3ml/24時間以上である。
【0110】耐透湿性:水性塗料組成物をブリキ板に膜
厚50μmになるよう塗装したのちアマルガムで塗膜を
はがしてフリー塗膜を得た。このフリー塗膜を使用して
JIS Z 0208の透湿試験を行った。評価は、次の
基準で行った。○は20g/m2・24時間以下、△は
70g/m2・24時間未満、×は70g/m2・24時
間以上である。
【0111】前記塗料組成物(II)の例 製造例6 撥水剤含有コア・シェル型ビニル樹脂系エマルションの
製造 還流冷却器、攪拌機、温度計を装備した容量250ml
の4つ口フラスコに脱イオン水37.5部を加え、窒素
置換後85℃まで昇温した。
【0112】この中に過硫酸アンモニウム0.1部とパ
ラフィンワックス水分散液(平均粒子径400nm、分
子量600、融点120℃、固形分45重量%)5部及
びコア部組成物(注5)をエマルション化してなるプレ
エマルションの3.5%を添加し、添加して20分後か
らプレエマルションの残りを170分かけて滴下した。
【0113】滴下終了後1時間熟成し、次にシェル部組
成物(注6)をエマルション化してなるプレエマルショ
ンを70分かけて滴下した。
【0114】滴下終了後30分経てから、過硫酸アンモ
ニウム0.1部を脱イオン水2部に溶解させた溶液を3
0分かけて滴下し、さらに2時間85℃に保持した。そ
の後40℃以下まで温度を下げ、アンモニア水でpH7
〜8に調整し、固形分48%のコア・シェル型ビニル系
樹脂エマルションを得た。このエマルションの粒径は1
50nmであった。また、該エマルションはコア部ガラ
ス転移温度4℃、シェル部ガラス転移温度55℃、シェ
ル部とコア部のガラス転移温度差51℃、合計ガラス転
移温度19℃であった。
【0115】(注5)コア部組成物:脱イオン水45.
7部、スチレン10.0部、メタクリル酸メチル24.
0部、アクリル酸n−ブチル35.3部、メタクリル酸
0.7部、30%「Newcol 707SF」3.9
部及び過硫酸アンモニウム1.12部からなる混合物。
【0116】(注6)シェル部組成物:脱イオン水1
9.6部、メタクリル酸ラウリル3.0部、メタクリル
酸メチル23.7部、アクリル酸n−ブチル3.0部、
メタクリル酸0.3部、30%「Newcol 707
SF」1.7部及び過硫酸アンモニウム0.06部から
なる混合物。
【0117】製造例7〜9 コア・シェル部組成物を表3のように変更した以外は、
製造例6と同様にして製造例7〜9のコア・シェル型ビ
ニル樹脂系エマルションを得た。
【0118】製造例10〜13 コア・シェル部組成物を表3のように配合した。即ち、
パラフィンワックス水分散液を使用しない以外は、製造
例6〜9と同様にして製造例10〜13のコア・シェル
型ビニル樹脂系エマルションを得た。
【0119】製造例6〜13の各エマルションのモノマ
ー組成、ガラス転移温度及び平均粒子径を、表3に示
す。
【0120】
【表3】
【0121】製造例14 顔料ペーストBの製造 水50部、「タイペークCR−97」(石原産業(株)
製、商品名、チタン白)50部、「ノプコサントK」
(サンノプコ(株)製、商品名、カルボン酸系顔料分散
剤)2部、「ノプコスパース44C」(サンノプコ
(株)製、商品名、カルボン酸系顔料分散剤)2部をボ
ールミルで20時間分散し、脱イオン水で調整して固形
分40%の顔料ペーストBを製造した。
【0122】製造例15 顔料ペーストCの製造 水50部、「タイペークCR−97」(石原産業(株)
製、商品名、チタン白)25部、「Tタルク」(竹原化
学工業(株)製、商品名、タルク、吸油量27ml/無
機質充填材100g)25部、「ノプコサントK」(サ
ンノプコ(株)製、商品名、カルボン酸系顔料分散剤)
2部、「ノプコスパース44C」(サンノプコ(株)
製、商品名、カルボン酸系顔料分散剤)2部をボールミ
ルで20時間分散し、脱イオン水で調整して固形分40
%の顔料ペーストCを製造した。
【0123】実施例15 製造例6で得た撥水剤含有コア・シェル型ビニル系エマ
ルションを実施例15の水性塗料組成物とした。
【0124】実施例16 製造例6で得た撥水剤含有コア・シェル型ビニル系エマ
ルション210部に、顔料ペーストB47.5部を配合
して、脱イオン水で調整し、固形分35%の実施例16
の水性塗料組成物を製造した。
【0125】実施例17〜23 表4に示す配合で実施例17〜23の水性塗料組成物を
製造した。
【0126】
【表4】
【0127】比較例6〜10 表5に示す配合で比較例6〜10の水性塗料組成物を製
造した。
【0128】
【表5】
【0129】次に、上記実施例15〜23及び比較例1
〜5の各水性塗料組成物について、耐ブロッキング性、
耐透水性及び耐透湿性の塗膜性能を、前記試験方法によ
り、調べた。
【0130】また、上塗り付着性の塗膜性能を、下記試
験方法により、調べた。
【0131】上塗り付着性:耐透水性試験と同様にして
作成した試験板に、アクリル系水性塗料「IMコート5
111」(関西ペイント(株)製、商品名)を膜厚50
μmになるよう塗装した。この塗装した試験板にカッタ
ーナイフで4mm間隔に5×5マスの碁盤目状に切れ目
をいれ、セロテープ(登録商標)を貼り付けて剥離し
て、付着性を評価した。評価は、次の基準で行った。○
は剥離したマス目のないもの、△は剥離したマス目が2
マス以下のもの、×は3マス以上の剥離があるものであ
る。
【0132】実施例15〜23及び比較例6〜10の試
験結果を表6に示す。
【0133】
【表6】
【0134】
【発明の効果】本発明の水性塗料組成物を無機建材に塗
装して得られた塗膜は、特に、耐エフロレッセンス性、
耐水性、耐透水性、耐透湿性、耐ブロッキング性、上塗
り付着性等の塗膜性能に優れた効果を発揮するものであ
る。
【0135】窯業系多孔質基材などの表面に塗装する塗
料組成物として、従来から公知のアクリルエマルション
である下塗り剤を塗料組成物として使用したものは、窯
業系多孔質基材への浸透が十分でないために該基材の耐
ブロッキング性が劣り、そして被膜の耐水性等の被膜性
能が劣るといった欠点があった。
【0136】また、セメント成形品等の窯業系基材の表
面に塗料組成物を塗装したものについては、長期間過酷
な条件で使用した場合に、成型品内部から溶出したアル
カリ性物質により被膜が加水分解して耐水性、耐ブロッ
キング性等の性能が悪くなった。
【0137】また、塗料組成物として従来から公知の水
溶性樹脂溶液を使用したものでは多孔質基材表面に存在
する塗膜の膜厚が薄くなるので長期暴露試験等により付
着性が低下するといった欠点がある。
【0138】これに対して、本発明の水性塗料組成物
は、ワックス水分散液、アルキルアルコキシシランやそ
の縮合物などの水性撥水剤成分の配合により、形成され
た塗膜に撥水性を付与することができ、これにより塗膜
の耐水性、耐透水性などの塗膜性能が向上したと推察さ
れる。
【0139】また、添加される水性撥水剤中のワック
ス、アルキルアルコキシシランやその縮合物は水中に微
粒子として均一分散されているので、それ自体はもちろ
んのこと、配合された水性塗料組成物の貯蔵安定性が優
れており、更に、該成分は多孔質の無機基材の表面に適
度に浸透すると共に膜表面にも該成分が適度に存在する
ので、耐水性、耐透水性や耐ブロッキング性などの性能
を満足させることができる。
【0140】また、本発明において、上記したワック
ス、アルキルアルコキシシランやその縮合物の水分散体
の添加効果は、樹脂水性液として、コア・シェル型樹脂
エマルション(1)と硬化型樹脂水溶液(2)との混合
液を使用することにより、更に有効に効果が発揮され
る。
【0141】本発明で使用する撥水剤含有コア・シェル
型樹脂エマルションは、ワックス等の存在下でラジカル
重合性モノマーを重合させるので得られたエマルション
のコア部の内部にはワックス等の成分濃度が高い粒子と
して形成される、このために塗膜自体の疎水性が高くな
り、耐透水性、耐水性などの性能が向上したものと推察
される。また、疎水性の高いコア部は親水性の高いシェ
ル部により安定に水に分散される。この様な粒子形態を
形成するので水性塗料組成物を貯蔵してもワックスの相
分離による粒子沈降や貯蔵粘度変化などがなく良好な水
性塗料組成物が得られたものと思われる。
【0142】更に、タルクやマイカなどのリン片状無機
質充填材を添加することによって、水や湿気に対する塗
膜の透過阻止能が向上することにより耐透水性、耐透湿
性などの塗膜性能を向上させることも可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 183/04 C09D 183/04 201/00 201/00 (72)発明者 嶋田 幸雄 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 (72)発明者 進藤 知男 福岡県北九州市若松区響町1−1−2 北 九州松下電工株式会社響工場内 (72)発明者 森 洋一 福岡県北九州市若松区響町1−1−2 北 九州松下電工株式会社響工場内 (72)発明者 徳田 光輝 福岡県北九州市若松区響町1−1−2 北 九州松下電工株式会社響工場内 (72)発明者 畑中 太一 兵庫県尼崎市神崎町33番1号 関西ペイン ト株式会社内 (72)発明者 稲田 祐一 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 (72)発明者 山田 雅夫 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 (72)発明者 篠原 政明 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 Fターム(参考) 4J011 KA01 KB19 KB29 4J026 AA08 AB44 BA05 BA10 BA11 BA20 BA24 BA27 BA28 BA29 BA30 BA31 BA32 BA35 4J038 BA212 CP071 DL032 GA03 GA06 GA09 JC32 MA08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂水性液(A)に、ワックス水分散液、
    アルキルアルコキシシラン化合物水分散液及びアルキル
    アルコキシシラン化合物縮合物水分散液から選ばれる少
    なくとも1種の水性撥水剤(B)を配合してなることを
    特徴とする無機建材用水性塗料組成物。
  2. 【請求項2】水性撥水剤(B)の配合量が、樹脂水性液
    (A)の固形分100重量部に対して、固形分で1〜5
    0重量部である請求項1に記載の無機建材用水性塗料組
    成物。
  3. 【請求項3】樹脂水性液(A)が、コア・シェル型樹脂
    エマルション(1)である請求項1又は2に記載の無機
    建材用水性塗料組成物。
  4. 【請求項4】樹脂水性液(A)が、硬化型樹脂水溶液
    (2)である請求項1又は2に記載の無機建材用水性塗
    料組成物。
  5. 【請求項5】樹脂水性液(A)が、コア・シェル型樹脂
    エマルション(1)及び硬化型樹脂水溶液(2)の混合
    物である請求項1又は2に記載の無機建材用水性塗料組
    成物。
  6. 【請求項6】硬化型樹脂水溶液(2)が、カルボキシル
    基、水酸基及び置換又は未置換アミド基を有するビニル
    樹脂を含有する請求項1、2、4又は5に記載の無機建
    材用水性塗料組成物。
  7. 【請求項7】(a)カルボキシル基含有不飽和単量体及
    び(b)(a)以外の不飽和単量体からなる単量体混合
    物(i)を、上記ワックス水分散液、アルキルアルコキ
    シシラン化合物水分散液及びアルキルアルコキシシラン
    化合物縮合物水分散液から選ばれる少なくとも1種の水
    性撥水剤(B)及び水の存在下で乳化重合してコア部を
    形成し、次いで、このものに、(c)(メタ)アクリル
    酸エステル、(d)カルボキシル基含有不飽和単量体お
    よび(e)(c)及び(d)以外の不飽和単量体からな
    る単量体混合物(ii)を加え、乳化重合してシェル部
    を形成することにより得られる撥水剤含有コア・シェル
    型樹脂エマルション(C)を、樹脂成分として含有する
    ことを特徴とする無機建材用水性塗料組成物。
  8. 【請求項8】ワックス水分散液に用いるワックスが、融
    点30〜150℃の範囲のものである請求項1又は7に
    記載の無機建材用水性塗料組成物。
  9. 【請求項9】ワックス水分散液が、平均粒子径10〜
    3,000nmのものである請求項1、7又は8に記載
    の無機建材用水性塗料組成物。
  10. 【請求項10】無機建材用水性塗料組成物が、更に、無
    機質充填材100g当たりの吸油量が10〜40mlの
    リン片状無機質充填材(D)を含有する請求項1乃至9
    のいずれか1項に記載の無機建材用水性塗料組成物。
  11. 【請求項11】塗装された又は未塗装の無機建材表面
    に、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の無機建材
    用水性塗料組成物を塗布し、乾燥することにより製造さ
    れる無機建材塗装板。
JP2002109508A 2002-04-11 2002-04-11 無機建材用水性塗料組成物及びその塗装板 Expired - Fee Related JP3852003B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002109508A JP3852003B2 (ja) 2002-04-11 2002-04-11 無機建材用水性塗料組成物及びその塗装板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002109508A JP3852003B2 (ja) 2002-04-11 2002-04-11 無機建材用水性塗料組成物及びその塗装板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003301139A true JP2003301139A (ja) 2003-10-21
JP3852003B2 JP3852003B2 (ja) 2006-11-29

Family

ID=29392952

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002109508A Expired - Fee Related JP3852003B2 (ja) 2002-04-11 2002-04-11 無機建材用水性塗料組成物及びその塗装板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3852003B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005320496A (ja) * 2004-01-07 2005-11-17 Sk Kaken Co Ltd 水性塗料組成物及び塗膜形成方法
WO2007077879A1 (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Sk Kaken Co., Ltd. コーティング剤
JP2007268498A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Sk Kaken Co Ltd 塗膜形成方法
JP2008063438A (ja) * 2006-09-07 2008-03-21 Sk Kaken Co Ltd 水性塗料組成物
JP2009149767A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Ohbayashi Corp 下地調整材及びセメント系基材の塗装仕上げ方法
WO2014142014A1 (ja) * 2013-03-12 2014-09-18 株式会社サクラクレパス 消色性水性インキ組成物
JP2020076060A (ja) * 2018-10-05 2020-05-21 中国塗料株式会社 無機質建材用シーラー組成物およびその用途
CN114456324A (zh) * 2021-12-30 2022-05-10 广东恒和永盛集团有限公司 一种水性低透水率单组份丙烯酸酯乳液及其制备方法
CN114806400A (zh) * 2022-05-28 2022-07-29 河南蓝翎环科防水材料有限公司 一种深井用防水防护材料及其制备方法
JP7146160B1 (ja) 2022-03-18 2022-10-04 サイデン化学株式会社 水性樹脂組成物及び塗装品の製造方法
RU2812678C1 (ru) * 2023-06-15 2024-01-31 Вадим Евгеньевич Садовничий Состав для краски для фасада

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05287234A (ja) * 1992-04-07 1993-11-02 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 塗布用組成物
JPH09278562A (ja) * 1996-04-05 1997-10-28 Takenaka Komuten Co Ltd コンクリート用表面仕上げ材料
JPH1067980A (ja) * 1996-06-03 1998-03-10 Mitsubishi Chem Corp 撥水性組成物
JPH10316890A (ja) * 1997-05-21 1998-12-02 Daicel Chem Ind Ltd 水性塗料組成物およびその製造方法
JPH11343464A (ja) * 1998-06-02 1999-12-14 Mitsubishi Kagaku Basf Kk 水性塗料用樹脂組成物
JP2000119528A (ja) * 1998-10-13 2000-04-25 Seiko Kagaku Kogyo Co Ltd 防湿加工用樹脂組成物及びそれを用いた防湿紙
JP2000256611A (ja) * 1999-03-10 2000-09-19 Toagosei Co Ltd 艶消し被覆材用組成物
JP2001254069A (ja) * 2000-03-09 2001-09-18 Dainippon Ink & Chem Inc 防汚加工剤

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05287234A (ja) * 1992-04-07 1993-11-02 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 塗布用組成物
JPH09278562A (ja) * 1996-04-05 1997-10-28 Takenaka Komuten Co Ltd コンクリート用表面仕上げ材料
JPH1067980A (ja) * 1996-06-03 1998-03-10 Mitsubishi Chem Corp 撥水性組成物
JPH10316890A (ja) * 1997-05-21 1998-12-02 Daicel Chem Ind Ltd 水性塗料組成物およびその製造方法
JPH11343464A (ja) * 1998-06-02 1999-12-14 Mitsubishi Kagaku Basf Kk 水性塗料用樹脂組成物
JP2000119528A (ja) * 1998-10-13 2000-04-25 Seiko Kagaku Kogyo Co Ltd 防湿加工用樹脂組成物及びそれを用いた防湿紙
JP2000256611A (ja) * 1999-03-10 2000-09-19 Toagosei Co Ltd 艶消し被覆材用組成物
JP2001254069A (ja) * 2000-03-09 2001-09-18 Dainippon Ink & Chem Inc 防汚加工剤

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005320496A (ja) * 2004-01-07 2005-11-17 Sk Kaken Co Ltd 水性塗料組成物及び塗膜形成方法
CN101346445B (zh) * 2005-12-27 2012-07-04 Sk化研株式会社 涂布剂
WO2007077879A1 (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Sk Kaken Co., Ltd. コーティング剤
JP2008163310A (ja) * 2005-12-27 2008-07-17 Sk Kaken Co Ltd コーティング剤
KR101005477B1 (ko) 2005-12-27 2011-01-05 에스케이 카켄 가부시끼가이샤 코팅제
US8143342B2 (en) 2005-12-27 2012-03-27 Sk Kaken Co., Ltd. Coating agent
JP2007268498A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Sk Kaken Co Ltd 塗膜形成方法
JP2008063438A (ja) * 2006-09-07 2008-03-21 Sk Kaken Co Ltd 水性塗料組成物
JP2009149767A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Ohbayashi Corp 下地調整材及びセメント系基材の塗装仕上げ方法
WO2014142014A1 (ja) * 2013-03-12 2014-09-18 株式会社サクラクレパス 消色性水性インキ組成物
JP2020076060A (ja) * 2018-10-05 2020-05-21 中国塗料株式会社 無機質建材用シーラー組成物およびその用途
JP7370202B2 (ja) 2018-10-05 2023-10-27 中国塗料株式会社 無機質建材用シーラー組成物およびその用途
CN114456324A (zh) * 2021-12-30 2022-05-10 广东恒和永盛集团有限公司 一种水性低透水率单组份丙烯酸酯乳液及其制备方法
CN114456324B (zh) * 2021-12-30 2022-09-13 广东恒和永盛集团有限公司 一种水性低透水率单组份丙烯酸酯乳液及其制备方法
JP7146160B1 (ja) 2022-03-18 2022-10-04 サイデン化学株式会社 水性樹脂組成物及び塗装品の製造方法
JP2023137967A (ja) * 2022-03-18 2023-09-29 サイデン化学株式会社 水性樹脂組成物及び塗装品の製造方法
CN114806400A (zh) * 2022-05-28 2022-07-29 河南蓝翎环科防水材料有限公司 一种深井用防水防护材料及其制备方法
RU2812678C1 (ru) * 2023-06-15 2024-01-31 Вадим Евгеньевич Садовничий Состав для краски для фасада

Also Published As

Publication number Publication date
JP3852003B2 (ja) 2006-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5596263B2 (ja) 水性塗料組成物
WO1997020004A1 (fr) Composition de resine solidifiable pour peintures a l'eau
JP2004197101A (ja) 除去可能なコーティング組成物
JP4005185B2 (ja) 建築外装塗料用エマルション組成物および該エマルション組成物を用いた建築外装塗料組成物
JP3852003B2 (ja) 無機建材用水性塗料組成物及びその塗装板
JP2000204285A (ja) 水性シ―ラ―及び窯業系基材のインライン塗装方法
JP5014865B2 (ja) 水性樹脂組成物
JP5379355B2 (ja) 水性被覆材
JP2002146155A (ja) 水性樹脂分散液及びそれを含む水性塗料
JP4410624B2 (ja) シリコン含有樹脂水分散体の製造方法
JP2023091053A (ja) 水性塗料組成物
JP2007297491A (ja) 硬化型水性樹脂組成物
JPH11124533A (ja) 水性塗料組成物
CN108291109B (zh) 涂料组合物
JP2010207654A (ja) 複層塗膜形成方法
JP5048941B2 (ja) エマルションの製造方法及びそれを用いた塗料
WO2018148388A1 (en) Environmentally friendly aqueous coating composition
JP4727931B2 (ja) 上塗り塗料組成物
JP4160308B2 (ja) 水性塗料用樹脂組成物及びこれを含む水性塗料組成物
JP2013245333A (ja) 無機建材用水性シーラー組成物
JP6647419B2 (ja) 親水性ポリマー及びこのポリマーを用いた塗料用水性樹脂組成物
JP2005343966A (ja) 水性樹脂分散体の製造方法
JP2010138256A (ja) エマルションの製造方法、及び水性被覆材
JP4988235B2 (ja) 水性塗料組成物及び塗装方法
JP2008031415A (ja) 水性塗料組成物及び塗装方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040506

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040525

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041005

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20041013

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041206

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060809

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060821

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090915

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100915

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110915

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110915

Year of fee payment: 5

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110915

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110915

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130915

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees