JP2006051080A - 医療用カテーテルチューブならびにその製造方法 - Google Patents

医療用カテーテルチューブならびにその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、剛性と柔軟性の傾斜制御の高い調節自由度を有すると同時に、多様なアクセス経路に応じた調子の設定が可能な医療用カテーテルチューブを提供し、その製造方法を開示することにある。
【解決手段】 内層管、補強材層、マーカー、外層管が一体となった医療用カテーテルチューブであって、補強材層を形成する線条体の巻回が先端部で密着巻きで、補強材層の先方に隣接するX線不透過性を有した金属線のマーカーは密−粗−密に巻かれ、補強材層、マーカーが存在しない最先端部を有し、該補強材層と該外層管の存在により、基部から先端部にかけての曲げ剛性が段階的または連続的に小さくなるように構成し、特に微妙な先端部柔軟性を有することを特徴とする。線条体の巻回は先端部の密着巻き部分から基部寄りの位置で間隔と傾斜角度が変化しながら基部に達して折り返し、さらに先端には至らないところで折り返し、基部に達して終端するものであり、外層管の硬度傾斜配列と相まって多様な調子設定が可能である。
【選択図】 図25

Description

本発明は、優れた位置調整性、トルク伝達性、耐キンク性、剛性と柔軟性の傾斜制御の高い調節自由度、多様なアクセス経路に応じた調子設定性等を有する医療用カテーテルチューブならびにその製造方法に関する。さらに本発明は適度なX線視認性と優れた先端部の柔軟性が発揮できる医療用カテーテルチューブならびにその製造方法に関する。
カテーテルチューブは体内の腔、管、血管等に挿入する中空状の医療器具であり、例えば選択的血管造影剤等の液体の注入、血栓の吸引、閉塞状態にある血管の通路確保、血管拡張術等に用いられるもので、通常チューブ体からなっている。このようなカテーテルでは、細く複雑なパターンの血管系などに迅速かつ確実な選択性をもって挿入しうるような優れた操作性が要求される。
このようなカテーテルチューブの操作性について詳しく述べると、血管内等を挿入、引き出しなど、術者の操作が基部から先端部に確実に伝達されるための位置調整性や、内部に薬液等を流通させる際の耐圧性が必要とされる。また、カテーテルチューブの基部で加えられた回転力が確実に伝達されるためのトルク伝達性、血管内を前進させるために施術者の押し込み力が基端側から先端側に確実に伝達されうる押し込み性も必要となる。さらに複雑な形状に曲がった血管等を先行するガイドワイヤーに沿って円滑かつ血管内壁等を損傷することなく挿入、引き出しが行えるよう、カテーテルチューブの内面が滑性を呈するガイドワイヤー追随性とカテーテル外面の血液や組織に対する親和性が必要となる。加えて、目的とする位置までカテーテルチューブ先端が到達し、ガイドワイヤーを引き抜いた状態でも、血管の湾曲部、屈曲部でカテーテルチューブに折れ曲がりが生じない耐キンク性と、血管形状に応じた形状を保つ先端部の柔軟性が必要となる。
このような要求に応じた特性を付与するために一般的には、基部が比較的剛直で、先端部にかけて次第に柔軟性を有する構造、構成とするのがよいことが知られている。
上述のような特性のカテーテルチューブを得るために、内層管に補強材層として線条体をコイル状に巻き付けたり、編組を施した上で、外層を被覆してカテーテルチューブを構成する方法が知られている。
内層管に補強材層として線条体をコイル状に巻き付けるものとして、特許文献1では可撓性を有する内管および外管が補強材層を介して接合された部分を有するカテーテル本体を有し、前記補強材層は、線条体を格子状に形成したものであり、前記カテーテル本体の軸方向に沿って、前記線条体のカテーテル本体の軸に対する傾斜角度が連続的または段階的に変化するか、あるいは前記線条体の格子点のカテーテル本体軸方向の間隔が連続的または段階的に変化することによって曲げ剛性が大なる領域と曲げ剛性が小なる領域を形成するカテーテルチューブが開示されている。
しかしながら、このカテーテルチューブでは剛性の高い基部と柔軟性が高い先端部を形成することはできるが、その剛性と柔軟性の傾斜制御の自由度が低く、さらにこの柔軟性の傾斜を発現させるには比較的大きな内外径を有するカテーテルチューブとする必要性があり、カテーテルチューブ壁厚を薄くしようとした際に耐キンク性に劣る。さらに多様なアクセス経路に応じてカテーテルチューブの調子を設定するという思想はない。加えて、カテーテル先端部の柔軟性に劣るものである。
また、内層管に補強材層として線条体をコイル状に巻き付けるものとして、特許文献2のように、近位端、遠位端、およびこれら端部間を伸びる内腔を規定する通路を有する細長い管状部材を備えたカテーテルチューブであって、該細長い管状部材は、第1のカバー材料を有する外部管状カバーと同軸関係にある第1のライナー材料よりなる内部管状ライナーと、1つの回りを有し、該内部管状ライナーの外側にらせん状および同軸状に巻かれ、該外部管状カバーによって覆われる少なくとも1つの第1のリボン補強材とを備えるカテーテルチューブが開示されている。
しかしながら、この構成でもその剛性と柔軟性の傾斜制御の自由度が低く、さらにその製造上、リボン補強材の弾性力により切断端が内部管状ライナーや外部管状カバーを突き破るなどの不具合が生じて生産性に劣る。さらに多様なアクセス経路に応じてカテーテルチューブの調子を設定するという思想はない。加えてカテーテル先端部の柔軟性に劣るものである。
さらに特許文献3では各々可撓性を有する略円筒状の内管と外管とを、内管が外管の内側となるように補強材層を介して固着してなる補強材層介在部を備える可撓性チューブであって、前記補強材層は、引張強さ500MPa〜2000MPaの一または複数本の平角線条体が網状に編組されてなりかつ該内管の軸線方向に対して各平角線条体の成す角度が該軸線方向に概ね沿って段階的にまたは連続的に変化するような補強材を有することを特徴とする可撓性チューブが開示されている。
しかしながらこのカテーテルチューブでも剛性の高い基部と柔軟性が高い先端部を形成することはできるが、その剛性と柔軟性の傾斜制御の自由度が低く、さらにこの柔軟性の傾斜を発現させるには比較的大きな内外径を有するカテーテルチューブとする必要性があり、カテーテルチューブ壁厚を薄くしようとした際に耐キンク性に劣る。さらに多様なアクセス経路に応じてカテーテルチューブの調子を設定するという思想はない。加えてカテーテル先端部の柔軟性が十分でないものとなる。
加えて、特許文献4のように、可撓性を有する管状のカテーテル本体と、該カテーテル本体の壁内に埋設された、補強効果を有するコイルとを備えたカテーテルであって、前記カテーテル本体は、前記カテーテルの最も先端側に位置する第1領域と、該第1領域よりも基端側に位置する第2領域とを備えており、前記コイルは、前記第1領域から前記第2領域にわたって延在しており、前記第2領域では、前記コイルが全長にわたって相対的に大きい巻きピッチで巻かれており、前記第1領域では、前記コイルが全長にわたって隣接する巻回同士が隔たりをなす相対的に小さい巻きピッチで巻かれており、かつ、該コイルの巻きピッチは先端側に向かって徐々に小さくなっており、前記第2領域に比べて前記第1領域でのカテーテルの剛性が小さくなるように構成したことを特徴とするカテーテルチューブが開示されている。
しかしながら、このカテーテルチューブは剛性の高い基部と柔軟性が高い先端部を形成することは可能であり、曲げ剛性のバランスを保つことはできるが、多様なアクセス経路に応じてカテーテルチューブの調子を設定するという思想はない。さらにこのカテーテルチューブは補強効果を有するコイルが全てX線不透過性の金属線からなり、先端部の柔軟性が不充分なものとなり、加えてX線視認性が過剰となり、施術時に術者の判断に支障をきたす場合がある。
さらに、特許文献5のように、根本部と先端部と前記先端部近傍に先端チップとを有し、前記先端チップが、根本部分と先端部分とその間に伸びる第一の内腔を有するガイドカテーテルにおいて、根本部、先端部、とその間に伸びる第二の内腔を有する内側管状層と、前記内側管状層の先端部近傍の内側管状層上に配置されたX線不透過性マーカーと、根本部と先端部とを有する強化層とを有し、 前記第二の内腔が、第一の内腔に連通し、 前記内側管状層の先端部が、先端チップの根本部分内に伸び、 前記強化層が内側管状層上に配置され、 前記強化層の先端部が、X線不透過性マーカーの近傍で終わることを特徴とするガイドカテーテルが開示されている。
しかしながら、このカテーテルチューブは強化層の形成に際してブレードを内層管上に巻回あるいは編組し、さらに外側層を配するものであるが、剛性の高い基部と柔軟性が高い先端部の特性の発現が十分なものとはならず、さらに多様なアクセス経路に応じてカテーテルチューブの調子を設定するという思想はない。加えて、X線不透過性マーカーが金属粉を混練した樹脂チューブから形成されるものとみられ、最先端部と本体部との間に配されるが、この際、接着力が不充分であると、X線不透過性マーカーおよび最先端部の脱離が生じる危険性がある。
また、内層管に補強材層として線条体を編組するものとして、特許文献6では、金属芯線が挿入された熱可塑性樹脂からなるチューブ体の外周全体に亘って金属編組を連続的に被覆形成してトルク伝達部を連続的に形成した後、その外側から波長1.06μmのレーザー光を照射して上記編組の一部をその長さ方向に亘って間欠的に除去してそのチューブ体の長さ方向に亘って一定幅の挿入先端部を所定の間隔を隔てて複数形成し、その後、上記金属芯線を抜き取った後、上記各挿入先端部の端部で上記チューブ体を複数に分割して上記トルク伝達部の先端部に上記挿入先端部を連続的に形成するようにしたことを特徴とするカテーテルチューブの製造方法が開示されている。
しかしながら、波長1.06μmのレーザー光を照射して上記編組の一部をその長さ方向に亘って間欠的に除去する工程が非常に煩瑣なものとなる。さらにその後工程の金属芯線が挿入された熱可塑性樹脂からなるチューブ体の外周全体に亘って金属編組を連続的に被覆形成した後、このチューブ体を加熱軟化してその外面に上記編組をその厚さの1/2〜1/5程度食い込ませて固定化させてトルク伝達部を連続的に形成する際にも、チューブ体を加熱軟化して編組を食い込ませる際に金属編組の弾性力により、切断端が反ることによりチューブ表面に金属編組が飛び出すなどの不具合を生じ生産性に劣る。さらに剛性と柔軟性の傾斜制御も充分なものが得られない。さらに多様なアクセス経路に応じてカテーテルチューブの調子を設定するという思想はない。
特許3310031号 特許2672714号 特開2001−299922号公報 特開2001−218851号公報 特表2002−532164号公報 特開2000−225194号公報
本発明は、優れた位置調整性、トルク伝達性、柔軟性、耐キンク性、耐圧性、押し込み性、X線視認性等を有する医療用カテーテルチューブを提供し、その製造方法を開示することにある。
特に本発明の医療用カテーテルチューブは、種々の患部に使用されるゆえ、その対象部位へのアクセス経路も多様であるがために、剛性と柔軟性の傾斜制御の高い調節自由度を有すると同時に、多様なアクセス経路に応じた調子の設定が可能な医療用カテーテルチューブを提供し、その製造方法を開示することにある。
さらに本発明は、補強材層先端の線条体の巻回が密着巻きであり、これに隣接する線条体を巻回してなるマーカーは密−粗−密に巻かれているために適度なX線視認性と特に微妙な先端部の柔軟性が発揮できるところに利点があり、その製造方法を開示することにある。
同時に、細い外径と同時に広い内径、すなわち肉薄の医療用カテーテルチューブの製造方法を開示することにある。
本発明は、滑性を呈しかつ柔軟性を有する樹脂管からなる内層管、柔軟性を調整しさらに耐キンク性、トルク伝達性、押し込み性等を付与する線条体を内層管上に巻回してなる補強材層、X線不透過性を有した金属線を内層管上に巻回してなるマーカー、および補強材層とマーカーを覆い柔軟性を有する樹脂管からなる外層管が一体となった医療用カテーテルチューブであって、該カテーテルチューブが基部、先端部と最先端部を有し、補強材層を形成する線条体の巻回の先端部が密着巻きであり、基部寄りの部分で間隔と傾斜角度が変化しながら基部に達して折り返し、さらに先端には至らないところで折り返し、基部に達して終端し、該補強材層の先方に隣接するX線不透過性を有した金属線からなるマーカーは密−粗−密に巻かれ、補強材層、マーカーが存在しない最先端部を有し、該補強材層と該外層管の存在により、基部から先端部にかけての曲げ剛性が段階的または連続的に小さくなるように構成したことを特徴とする医療用カテーテルチューブに関する。
また、補強材層を形成する線条体の巻回が、先端部の密着巻き部分から基部よりの位置で等傾斜角度および/または等間隔で巻回され、さらに基部よりの位置では、連続的または段階的に傾斜角度および/または間隔が変化するものであり、折り返し部分を有するものである医療用カテーテルチューブに関する。
また本発明の前記医療用カテーテルチューブは、基部から先端部にかけて、外層管を形成する樹脂管のショアD硬度の配列が段階的に小さくなることを特徴とする医療用カテーテルチューブに関する。
また、本発明の医療用カテーテルチューブは補強材層を形成する素線の巻回と、前記基部から先端部にかけて外層管を形成する樹脂管のショアD硬度の配列が段階的に小さくなることによって、多様な調子が設定できることを特徴とする。
また、本発明の前記医療用カテーテルチューブは内層管と外層管とが補強材層とマーカーを介して接合されていることに特徴がある。
また、本発明の前記医療用カテーテルチューブは内層管がその中を通るガイドワイヤー等に対して滑性を呈する樹脂からなるものである。
また、本発明の前記医療用カテーテルチューブの最先端部において、外層管の外径が変化しアール形状またはテーパー状に成形され、および/または内層管の内外径が変化するものである。
また、本発明の前記医療用カテーテルチューブは、外層管が親水性コーティングされてなるものである。
また、本発明は前記医療用カテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層とマーカーを形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、補強材層の形成は、前記内層管の外周に線条体供給部から供給される線条体を螺旋状に巻回し、前記内層管と前記線条体供給部との相対移動速度および/または相対回転速度を変えること、および/または前記内層管と前記線条体供給部の相対移動方向を変化させることにより、カテーテルチューブの軸方向に沿って、前記線条体のカテーテルチューブ軸に対する傾斜角度と間隔を連続的および/または段階的に変化させることを特徴とする。
また、本発明は前記医療用カテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層とマーカーを形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、外層管はそれを形成する樹脂管のショアD硬度の配列が一段階以上となるように配置し、および該樹脂管のショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度の配列が基部から先端部にかけて段階的に小さくなるように配置し、加えて補強材層を形成する素線の巻回とにより、多様な調子が設定できることを特徴とする。
また、本発明は前記医療用カテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層とマーカーを形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、外層管はそれを形成する樹脂管のショアD硬度が一段階以上となるように配置し、および該樹脂管のショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度が基部から先端部にかけて次第に小さくなるように配置し、その全体をシュリンクチューブで被覆、加熱し、内層管、補強材層、マーカー、外層管を一体化せしめ、さらに最先端部をアール形状またはテーパー形状に成形された上で、該シュリンクチューブが冷却された後にこれを剥がして医療用カテーテルチューブを得る製造方法を特徴としている。
また、本発明は前記医療用カテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層とマーカーを形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、被覆押出成形により内層管の外周に補強材層を形成した構造体にショアD硬度が一段階以上となるように外層管を被覆押出して形成し、およびショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度が基部から先端部にかけて次第に小さくなるように外層管を被覆押出して形成し、内層管、補強材層、マーカー、外層管を一体化せしめ、さらに最先端をアール形状またはテーパー形状に成形して医療用カテーテルチューブを得る製造方法を特徴としている。
上述した課題を解決するための手段によって、本発明は優れたガイドワイヤー追随性を伴う位置調整性、術者が回転力を与えた際のトルク伝達性、基部から先端部にかけて連続的な柔軟性の変化があり、剛性と柔軟性の高い調節自由度、多様なアクセス経路に応じた調子設定性、また複雑な屈曲が生じた際にも折れ曲がりが生じない耐キンク性、ガイドワイヤー追随性、生産性等を有する医療用カテーテルチューブを提供できる効果がある。さらに適度なX線視認性と優れた先端部の柔軟性が発揮できる医療用カテーテルチューブを提供できる効果がある。
以下に本発明の医療用カテーテルチューブの最良の形態および製造方法を図面を使って説明する。これらの図は本発明の構成の特徴を模式的に示したものであり、各部分の長さや径に関しては、医療用カテーテルチューブとして好適に用いることができるものであれば、任意のものとなっている。
まず、図1のように金属芯線1に被覆された内層管2を準備する。また図1では左側をカテーテルチューブの基部(以下、基部という)とし、右側をカテーテルチューブの先端部(以下、先端部という)としている。
この内層管の構成材料として、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等のフッ素系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド等の樹脂、およびその混合物が挙げられるが、完成後の製品が内層管を通るガイドワイヤー等に対して優れた滑性を呈し、ガイドワイヤー追随性を伴う位置調整性を得る観点からは、ポリテトラフルオロエチレンまたはテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体で構成することが好ましい。
金属芯線に被覆された内層管は金属芯線に対して、充分な被着力を有していることが好ましい。さらに後の外層管を被覆する工程で、内層管と外層管との被着力を高める目的で、内層管表面に機械的な方法(軸方向とは直角な方向にサンドペーパーなどで内層管表面を擦るなどの手段)および/または化学的な方法(ナトリウムナフタリン+ジメチルエーテル等の薬剤の使用)、および/またはプラズマなどの電気的な方法で凹凸を形成したり、表面改質したりしてもよい。
また、内層管の先端部はその外径が最先端部に向かうにしたがって次第に小さくなるよう、機械的、化学的な手段を以て加工してもよい。
補強材層の形成は線条体を内層管上に巻回することによってなされる。
図1の金属芯線に被覆された内層管に、図2のように線条体3の巻回開始端を加熱することによりその径が縮小する性質を有するシュリンクチューブ4で固定し、両端をワインダー5にセットする。
さらに、図3のようにワインダーにより開始端からごくわずかな領域6を密着巻きで巻回する。ここでいう密着巻きとは隣り合った素線と素線とが隙間なく巻回されていることをさす。
ついで密着巻きより基部よりの巻回部分は図4のように線条体を等傾斜角度および/または等間隔で巻回され、さらに基部よりの位置では、連続的または段階的に傾斜角度および/または間隔が変化して巻回する。ここでの線条体の間隔はaで示し、線条体の傾斜角度はθで示されるものである。線条体の間隔aおよび線条体の傾斜角度θは、先端部に近いほどaが小さく、θは大きな角度をとることが好ましい。
さらに、線条体巻回の折り返しを設ける際には図5のように先端方向に巻回し、続いて図6のように再び基部方向に巻回する。
この補強材層を構成する線条体の構成材料としては十分な補強効果が得られる程度の剛性を有するものであればいかなるものでもよく、例えば、ステンレス、銅、タングステン、ニッケル、チタン、ピアノ線、Ni−Ti合金、Ni−Ti−Co合金、Ni−Al合金、Cu−Zn合金、Cu−Zn−X合金(例えば、X=Be、Si、Sn、Al、Ga)のような超弾性合金、アモルファス合金等の各種金属材料や、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリメチレンテレフタレート(PPT)のようなポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、硬質ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、熱可塑性ポリウレタン、ポリカーボネート、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール(PA)、ポリアリレート、ポリオキシメチレン(POM)、高張力ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン、エチレン−酢酸ビニルケン化物(EVOH)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンスルフィド、ケブラーに代表される芳香族ポリアラミドなど、これらのうちのいずれかを含むポリマーアロイ、カーボンファイバー、グラスファイバーが挙げられる。これらの材料のうち、後に配置するX線不透過性マーカーのX線視認性を十分に確保するためにX線不透過性マーカーよりはX線視認性が低く、かつ加工性、経済性に優れ、毒性がないこと等の理由から、ステンレスが好ましい。
また、前記線条体は、上記材料等による単繊維または繊維の集合体(例えば単繊維を縒ったもの)のいずれでもよい。また、線条体の太さは、その構成材料との関係で必要かつ十分な補強効果が得られる程度のものとされ、例えば上記金属材料による場合は、直径5〜50μm程度とするのが好ましい。なお、線条体は、単一で用いても、複数本を束ねた状態で用いてもよい。
ここで、十分な補強効果が得られる程度の剛性を有する線条体は、同時に弾性を有することがあるので、この線条体巻回の終端7は巻回がほどけるのを防止するためにアルミなどの塑性金属素線を巻回して固定した後に線条体を切断したり、図7のように加熱することによりその径が縮小する性質を有するシュリンクチューブ8を被覆後、加熱して収縮せしめ、固定した後に線条体を切断することが好ましい。
かかる補強材層を形成するための線条体の巻回のためのワインダー5は、内層管の外周に線条体供給部から供給される線条体を螺旋状に巻回し、前記内層管と前記線状体供給部の相対的位置を左右に変化させること、前記内層管と前記線条体供給部との相対移動速度および/または相対回転速度を変えることにより、カテーテルチューブの軸方向に沿って、前記線条体のカテーテルチューブ軸に対する傾斜角度および/または間隔を連続的および/または段階的に変化させる機能を持つものである。
また、上記の線条体巻回のためのワインダー5は、線条体の供給部を固定し金属芯線に被覆された内層管を回転させるものであってもよいし、逆に金属芯線に被覆された内層管を固定し線条体の供給部を回転させるものであってもよい。さらに、巻回を行う際、内層管に巻回された線条体のずれを防止する観点から、線条体と内層管の間には一定の張力が保持され続けることが好ましい。
さらに図8のように、内層管に線条体が巻回された構造体をワインダーからはずし、外層管となる樹脂管9a〜bを基部から先端部にかけてそれを形成する樹脂管が一段階以上のショアD硬度の有するものを配置する。図8では四種類のショアD硬度を有する樹脂を密接させて配置した状態を示したが、基部から先端部にかけて徐々にショアD硬度が低くなるように配置する必要がある。すなわち外層管となる樹脂管のショアD硬度は図8において9a>9b>9c>9dとなる。ショアD硬度は20〜80程度であるものが好適に用いられる。一種類のショアD硬度を有する外層管のみを配置する際には、前記一種類のショアD硬度を有する外層管を複数本に分割して密接させて配置してもよい。内層管に線条体が巻回された構造体と外層管となる樹脂管との間にはごくわずかな間隔があることが好ましく、そのようにすれば補強材層となる線条体のみだれが少ない。
外層管を形成する樹脂管の材質としてはポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリスチレンエラストマー、フッ素系エラストマー、シリコーンゴム、ラテックスゴム等の各種エラストマー、等の樹脂やこれらのうちの2以上を組み合わせたものが使用可能である。
ここで、ポリアミドエラストマーとは、例えば、ナイロン6、ナイロン64、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン46、ナイロン9、ナイロン11、ナイロン12、N−アルコキシメチル変性ナイロン、ヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸縮重合体、メタキシロイルジアミン−アジピン酸縮重合体のような各種脂肪族または芳香族ポリアミドをハードセグメントとし、ポリエステル、ポリエーテル等のポリマーをソフトセグメントとするブロック共重合体が代表的であり、その他、前記ポリアミドと柔軟性に富む樹脂とのポリマーアロイ(ポリマーブレンド、グラフト重合、ランダム重合等)や、前記ポリアミドを可塑剤等で軟質化したもの、さらには、これらの混合物をも含む概念である。
また、ポリエステルエラストマーとは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の飽和ポリエステルと、ポリエーテルまたはポリエステルとのブロック共重合体が代表的であり、その他、これらのポリマーアロイや前記飽和ポリエステルを可塑剤等で軟質化したもの、さらには、これらの混合物をも含む概念である。
好適に用いられる材料としては、その加工性、柔軟性の観点からポリアミドエラストマーが好ましく、例えばelf atochem社製のPEBAXなどがその代表として挙げられる。
続いて、図9のように補強材層を形成する線条体巻回開始端のシュリンクチューブを除去する。ついで図10のようにX線不透過性のマーカー10を配する。その材質と形状については、白金(Pt)、Pt−Ir合金、Pt−W合金、Pt−Ni合金、金、銀などのX線不透過性が高く、X線視認性が良好である素線をコイル状にしたものである。その直径としては5〜50μm程度とするのが好ましい。密−粗−密に巻くというのは、マーカーの中間部は隣り合った素線が間隔をおいて巻回され、両端部は隣り合った素線と素線とが隙間なく巻回されている密着巻きであることをさす。一般に上に掲げた材質のマーカーはステンレスに代表される補強材を構成する線条体と同直径とした場合、より柔軟なものとなり、さらにマーカーの巻回が密−粗−密であるために後に述べる外層管と内層管の一体化が確実におこなわれ、同時に先端部に特に微妙な柔軟性が発揮でき、さらに好適なX線視認性を発揮できる。
さらに図11のように内層管先端部11の長さ調整を行い、図12のように外層管となる樹脂管を内層管先端部と同じ位置か、あるいはわずかに基端よりの位置12までスライドさせる
このようにしたのち、図13のように加熱することによりその径が縮小する性質を有するシュリンクチューブ13を外層管となる樹脂管の先まで配置する。シュリンクチューブはポリテトラフルオロエチレンやパーフルオロエチレン−プロペンコポリマーなどを材質としていることが好ましい。
この後、シュリンクチューブがチューブが収縮する温度までヒーターで加熱させるか、および/または高周波電磁波を加えて加熱し内層管、補強材層、外層管を一体化する。このとき、同時に図14のように外層管となる樹脂管先端部が内層管14とほぼ一致してアール状15に賦形される。
外層管となる樹脂管先端部をテーパー状に賦形する際にはシュリンクチューブを収縮させてから、さらに図15のような加熱金型を用いて図16のように接触、加熱賦形させる。
最後に図17のようにシュリンクチューブを剥いて、金属芯線を引き抜き、基部端は整形のために高速回転する円盤状のダイヤモンドカッターなどの手段で内層、補強材層、外層を切断し、基部端断面を単一平面に仕上げて、カテーテルチューブが得られる。
このカテーテルチューブは図17のα部分で、仮に外層を剥がした際、図18のように内層管先端部分11より基部寄りに密−粗−密に巻かれたX線不透過性のマーカー10が配され、これに隣接して補強材となる線条体の巻回開始端からごくわずかな密着巻き領域6が配されていることが特徴である。この構造によって、カテーテルチューブの先端部は良好なX線視認性と同時に、特に微妙な柔軟性を有する先端部特性が発揮できる。
さらにここでは図示しないがカテーテルチューブ表面を親水性(または水溶性)高分子物質で覆われていることが好ましい。これにより、カテーテルチューブの外表面が血液または生理食塩水等に接触したときに、摩擦係数が減少して潤滑性が付与され、カテーテルチューブの摺動性が一段と向上し、その結果、押し込み性、追随性、耐キンク性および安全性が一段と高まる。親水性高分子物質としては、たとえば以下のような天然または合成の高分子物質、あるいはその誘導体が挙げられる。特に、セルロース系高分子物質(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース)、ポリエチレンオキサイド系高分子物質(ポリエチレングリコール)、無水マレイン酸系高分子物質(例えば、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体のような無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質(例えば、ポリアクリルアミド)、水溶性ナイロンは、低い摩擦係数が安定的に得られるので好ましい。
加えてここでは図示しないが、基部端に適切な形状のハブを取り付けて目的とする最良の形態の医療用カテーテルチューブが得られる。
なお、その使用に際しては上述のまま使用してもよいし、必要があるならば、予め医療用カテーテルチューブの一部をヒーターなどで加熱し、湾曲部を形成しておくこともできる。
このカテーテルチューブは前記補強材の巻回の長さと間隔、傾斜角度と、さらには折り返して補強材を巻回すること、ショアDの異なる樹脂管の配置とその長さの設定とが相まって、剛性と柔軟性の傾斜制御の高い調節自由度、多様なアクセス経路に応じた調子設定性が発揮される。ここでいう調子とは図19のように先端部の高い柔軟性を有する領域の位置が異なっていることである。あるいは曲げ強度が変化する位置が異なっているとも表現できる。この図19において直線部分は先端部に比較して剛性は高いが柔軟性も同時に確保されていることを示している。多様な調子を設定できることによって、図19において、1号調に近いほど先端部の状況をダイレクトに感度よく伝えると同時にトルクの伝達能が高く、5号調に近いほど複雑な経路への侵入、深奥部への到達が行いやすくなるなどの使用上の事項に加え、多様な患部に対して施術者の手術方法の意図が反映され、かつ選択できるといった利点がある。
外層管形成に際しては、以下のような別法を採用することもできる。
図7に示した内層管に補強材層を巻回した構造体を図20のように多数本直列的に金属芯線を溶接することによってつなげ、これをリール16に巻いておく。
しかる後、ショアD硬度が一段階以上となるように外層管を被覆押出し、およびショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度が基部から先端部にかけて次第に小さくなるように外層管を被覆押出して形成し、内層管、補強材層、外層管を一体化せしめる。
この際、多段階、たとえば4段階のショアD硬度の樹脂を被覆する際には、図21のように一つの押出金型17に4台の押出機18をつなぎ、目標外径になるように制御しながら、順次この4台の押出機を運転・停止させて被覆し、外層管を形成することができる。また、ここでは図示しないが、弁機構を有する金型に4台の押出機をつなぎ、連続的に押出をしながら、順次ショアD硬度の異なる樹脂を押出流路内に導入・排出を切り替えながら被覆して外層管を形成することもできる。
外層被覆押出が終了した後、金属芯線を一本ずつ切断し、さらに図22のように先端部の補強材層を形成する線条体の巻回開始端を固定していたシュリンクチューブを剥がし、内層管の先端部長さを調整する。
ついで図23のようにX線不透過性のマーカー19を配する。しかる後、図24のように先端の外層管となる樹脂管20を配置しシュリンクチューブ21で覆う。このとき樹脂管20は先端の外層22と同材質するか、さらにショアD硬度の低いものとすることが好ましい。
この後、シュリンクチューブ21を加熱収縮して剥がし、金属芯線を抜き、基端側を切断して調整すると図25のようにカテーテルチューブが得られる。ここでは図示しないが、先端部は上述の構成Bに示したのと同様の方法で外層管となる樹脂管先端部が内層とほぼ一致してアール状に賦形してもよい。なお、このカテーテルチューブの先端部分は、図18と同様に、仮に外層を剥がした際、内層管先端部分より基部寄りに密−粗−密に巻かれたX線不透過性のマーカーが配され、これに隣接して補強材となる線条体の巻回開始端からごくわずかな密着巻き領域が配されていることが特徴である。この構造によって、カテーテルチューブの先端部は良好なX線視認性と同時に、特に柔軟な先端部特性が発揮できる。
金属芯線に被覆された内層管 線条体の巻回開始端をシュリンクチューブで固定し、両端をワインダーにセットした状態 ワインダーにより開始端からごくわずかな領域を密着巻きで巻回した状態 線条体を内層管に対して、等傾斜角度または等間隔で巻回し、基部よりの位置で、連続的または段階的に傾斜角度または間隔が変化して巻回した状態 線条体巻回の折り返しを設けて、先端方向に巻回した状態 図5の状態から再び基部方向に巻回した状態 シュリンクチューブで線条体終端部を被覆後、加熱して収縮せしめ、固定した後に線条体を切断した状態 外層となる四種類のショアD硬度を有する樹脂管を密接させて配置した状態 補強材層を形成する線条体巻回開始端のシュリンクチューブを除去した状態 X線不透過性のマーカーを配した状態 内層管先端部の長さ調整をした状態 外層管となる樹脂管を内層管先端部と同じ位置か、あるいはわずかに基端よりの位置までスライドさせた状態 シュリンクチューブを外層管となる樹脂管の先まで配置した状態 外層管となる樹脂管先端部が内層とほぼ一致してアール状に賦形された状態 チューブ構成体先端と先端部賦形用加熱金型 チューブ構成体先端を先端部賦形金型に接触、加熱賦形させた状態 得られたカテーテルチューブ 図17の先端部において、仮に外層を剥がした際の構造 調子を表す概念図 内層管に補強材層を巻回した構造体を多数本直列的に金属芯線を溶接することによってつなげ、リールに巻いた状態 切り替え押出により外層を形成している状態 先端部の補強材層を形成する線条体の巻回開始端を固定していたシュリンクチューブを剥がし、内層管の先端部長さを調整した状態 X線不透過性のマーカーを配した状態 先端の外層管となる樹脂管を配置しシュリンクチューブで覆った状態 得られたカテーテルチューブ
符号の説明
1 金属芯線
2 内層管
3 線条体
4 シュリンクチューブ
5 ワインダー
6 開始端からごくわずかな領域
7 線条体巻回の終端
8 シュリンクチューブ
9a 最高ショアD硬度外層管
9b 高ショアD硬度外層管
9c 低ショアD硬度外層管
9d 最低ショアD硬度外層管
10 マーカー
11 内層管先端部
12 外層管をスライドさせる位置
13 シュリンクチューブ
14 内層管
15 アール状賦形部
16 リール
17 押出金型
18 押出機
19 マーカー
20 先端の外層管となる樹脂管
21 シュリンクチューブ
22 先端の外層管
a 線条体の間隔
θ 線条体の傾斜角度
α カテーテルチューブ先端部

Claims (12)

  1. 滑性を呈しかつ柔軟性を有する樹脂管からなる内層管、柔軟性を調整しさらに耐キンク性、トルク伝達性、押し込み性等を付与する線条体を内層管上に巻回してなる補強材層、X線不透過性を有した金属線を内層管上に巻回してなるマーカー、および補強材層とマーカーを覆い柔軟性を有する樹脂管からなる外層管が一体となった医療用カテーテルチューブであって、
    該カテーテルチューブが基部、先端部と最先端部を有し、
    補強材層を形成する線条体の巻回の先端部が密着巻きであり、基部寄りの部分で間隔と傾斜角度が変化しながら基部に達して折り返し、さらに先端には至らないところで折り返し、基部に達して終端し、
    該補強材層の先方に隣接するX線不透過性を有した金属線からなるマーカーは密−粗−密に巻かれ、
    補強材層、マーカーが存在しない最先端部を有し、
    該補強材層と該外層管の存在により、基部から先端部にかけての曲げ剛性が段階的または連続的に小さくなるように構成したことを特徴とする
    医療用カテーテルチューブ。
  2. 補強材層を形成する線条体の巻回が、先端部の密着巻き部分から基部よりの位置で等傾斜角度および/または等間隔で巻回され、さらに基部よりの位置では、連続的または段階的に傾斜角度および/または間隔が変化するものであり、折り返し部分を有するものである請求項1の医療用カテーテルチューブ。
  3. 基部から先端部にかけて、外層管を形成する樹脂管のショアD硬度の配列が段階的に小さくなる請求項1、2記載の医療用カテーテルチューブ。
  4. 前記補強材層を形成する素線の巻回と、前記基部から先端部にかけて外層管を形成する樹脂管のショアD硬度の配列が段階的に小さくなることによって、多様な調子が設定できることを特徴とする請求項1、2、3記載の医療用カテーテルチューブ。
  5. 内層管と外層管とが補強材層とマーカーを介して接合されている請求項1、2、3、4記載の医療用カテーテルチューブ。
  6. 内層管がその中を通るガイドワイヤー等に対して滑性を呈する樹脂からなる請求項1、2、3、4、5記載の医療用カテーテルチューブ。
  7. 最先端部において、外層管の外径が変化しアール形状またはテーパー状に成形され、および/または内層管の内外径が変化する請求項1、2、3、4、5、6記載の医療用カテーテルチューブ。
  8. 外層管が親水性コーティングされてなる請求項1、2、3、4、5、6、7記載の医療用カテーテルチューブ。
  9. 請求項1〜8に記載のカテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層とマーカーを形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、補強材層の形成は、前記内層管の外周に線条体供給部から供給される線条体を螺旋状に巻回し、前記内層管と前記線条体供給部との相対移動速度および/または相対回転速度を変えること、および/または前記内層管と前記線条体供給部の相対移動方向を変化させることにより、カテーテルチューブの軸方向に沿って、前記線条体のカテーテルチューブ軸に対する傾斜角度と間隔を連続的および/または段階的に変化させることを特徴とする医療用カテーテルチューブの製造方法。
  10. 請求項1〜8に記載のカテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層とマーカーを形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、外層管はそれを形成する樹脂管のショアD硬度の配列が一段階以上となるように配置し、および該樹脂管のショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度の配列が基部から先端部にかけて段階的に小さくなるように配置し、加えて補強材層を形成する素線の巻回とにより、多様な調子が設定できることを特徴とする医療用カテーテルチューブの製造方法。
  11. 請求項1〜8に記載のカテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層とマーカーを形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、外層管はそれを形成する樹脂管のショアD硬度が一段階以上となるように配置し、および該樹脂管のショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度が基部から先端部にかけて次第に小さくなるように配置し、その全体をシュリンクチューブで被覆、加熱し、内層管、補強材層、マーカー、外層管を一体化せしめ、さらに最先端部をアール形状またはテーパー形状に成形された上で、該シュリンクチューブが冷却された後にこれを剥がして医療用カテーテルチューブを得る製造方法。
  12. 請求項1〜8に記載のカテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層とマーカーを形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、被覆押出成形により内層管の外周に補強材層を形成した構造体にショアD硬度が一段階以上となるように外層管を被覆押出して形成し、およびショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度が基部から先端部にかけて次第に小さくなるように外層管を被覆押出して形成し、内層管、補強材層、マーカー、外層管を一体化せしめ、さらに最先端をアール形状またはテーパー形状に成形して医療用カテーテルチューブを得る製造方法。
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