JP2005319195A - 医療用カテーテルチューブならびにその製造方法 - Google Patents

医療用カテーテルチューブならびにその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】種々の患部に使用されるゆえ、その対象部位へのアクセス経路も多様であるがために、剛性と柔軟性の傾斜制御の高い調節自由度を有すると同時に、多様なアクセス経路に応じた調子の設定が可能な医療用カテーテルチューブと、その製造方法に関する。
【解決手段】滑性を呈しかつ柔軟性を有する樹脂管からなる内層管、断面が円形の線条体を内層管上に螺旋状を以て巻回してなる補強材層、および補強材層を覆い柔軟性を有する樹脂管からなる外層管が一体となっており、外層管は基部から先端部にかけてそれを形成する樹脂管が一段階以上のショアD硬度を有するものが配され、補強材層が存在しない先端部を有し、該補強材層と該外層管の存在により、基部から先端部にかけての曲げ剛性が段階的または連続的に小さくなるように構成した。
【選択図】図16

Description

本発明は、優れた位置調整性、トルク伝達性、柔軟性、耐キンク性、剛性と柔軟性の傾斜制御の高い調節自由度、多様なアクセス経路に応じた調子設定性等を有する医療用カテーテルチューブならびにその製造方法に関する。
カテーテルチューブは体内の腔、管、血管等に挿入する中空状の医療器具であり、例えば選択的血管造影剤等の液体の注入、血栓の吸引、閉塞状態にある血管の通路確保、血管拡張術等に用いられるもので、通常チューブ体からなっている。このようなカテーテルでは、細く複雑なパターンの血管系などに迅速かつ確実な選択性をもって挿入しうるような優れた操作性が要求される。
このようなカテーテルチューブの操作性について詳しく述べると、血管内等を挿入、引き出しなど、術者の操作が基部から先端部に確実に伝達されるための位置調整性や、内部に薬液等を流通させる際の耐圧性が必要とされる。また、カテーテルチューブの基部で加えられた回転力が確実に伝達されるためのトルク伝達性、血管内を前進させるために施術者の押し込み力が基端側から先端側に確実に伝達されうる押し込み性も必要となる。さらに複雑な形状に曲がった血管等を先行するガイドワイヤーに沿って円滑かつ血管内壁等を損傷することなく挿入、引き出しが行えるよう、カテーテルチューブの内面が滑性を呈するガイドワイヤー追随性とカテーテル外面の血液や組織に対する親和性が必要となる。加えて、目的とする位置までカテーテルチューブ先端が到達し、ガイドワイヤーを引き抜いた状態でも、血管の湾曲部、屈曲部でカテーテルチューブに折れ曲がりが生じない耐キンク性と、血管形状に応じた形状を保つ先端部の柔軟性が必要となる。
このような要求に応じた特性を付与するために一般的には、基部が比較的剛直で、先端部にかけて次第に柔軟性を有する構造、構成とするのがよいことが知られている。
上述のような特性のカテーテルチューブを得るために、内層管に補強材層として線条体をコイル状に巻き付けたり、編組を施した上で、外層を被覆してカテーテルチューブを構成する方法が知られている。
すなわち、内層管に補強材層として線条体をコイル状に巻き付けるものとして、特許文献1では可撓性を有する内管および外管が補強材層を介して接合された部分を有するカテーテル本体を有し、前記補強材層は、線条体を格子状に形成したものであり、前記カテーテル本体の軸方向に沿って、前記線条体のカテーテル本体の軸に対する傾斜角度が連続的または段階的に変化するか、あるいは前記線条体の格子点のカテーテル本体軸方向の間隔が連続的または段階的に変化することによって曲げ剛性が大なる領域と曲げ剛性が小なる領域を形成するカテーテルチューブが開示されている。
しかしながら、このカテーテルチューブでは剛性の高い基部と柔軟性が高い先端部を形成することはできるが、その剛性と柔軟性の傾斜制御の自由度が低く、さらにこの柔軟性の傾斜を発現させるには比較的大きな内外径を有するカテーテルチューブとする必要性があり、カテーテルチューブ壁厚を薄くしようとした際に耐キンク性に劣る。さらに多様なアクセス経路に応じてカテーテルチューブの調子を設定するという思想はない。
また、内層管に補強材層として線条体をコイル状に巻き付けるものとして、特許文献2のように、近位端、遠位端、およびこれら端部間を伸びる内腔を規定する通路を有する細長い管状部材を備えたカテーテルチューブであって、該細長い管状部材は、第1のカバー材料を有する外部管状カバーと同軸関係にある第1のライナー材料よりなる内部管状ライナーと、1つの回りを有し、該内部管状ライナーの外側にらせん状および同軸状に巻かれ、該外部管状カバーによって覆われる少なくとも1つの第1のリボン補強材とを備えるカテーテルチューブが開示されている。
しかしながら、この構成でもその剛性と柔軟性の傾斜制御の自由度が低く、さらにその製造上、リボン補強材の弾性力により切断端が内部管状ライナーや外部管状カバーを突き破るなどの不具合が生じて生産性に劣る。さらに多様なアクセス経路に応じてカテーテルチューブの調子を設定するという思想はない。
さらに特許文献3では各々可撓性を有する略円筒状の内管と外管とを、内管が外管の内側となるように補強材層を介して固着してなる補強材層介在部を備える可撓性チューブであって、前記補強材層は、引張強さ500MPa〜2000MPaの一または複数本の平角線条体が網状に編組されてなりかつ該内管の軸線方向に対して各平角線条体の成す角度が該軸線方向に概ね沿って段階的にまたは連続的に変化するような補強材を有することを特徴とする可撓性チューブが開示されている。
しかしながらこのカテーテルチューブでも剛性の高い基部と柔軟性が高い先端部を形成することはできるが、その剛性と柔軟性の傾斜制御の自由度が低く、さらにこの柔軟性の傾斜を発現させるには比較的大きな内外径を有するカテーテルチューブとする必要性があり、カテーテルチューブ壁厚を薄くしようとした際に耐キンク性に劣る。さらに多様なアクセス経路に応じてカテーテルチューブの調子を設定するという思想はない。
加えて、特許文献4のように、可撓性を有する管状のカテーテル本体と、該カテーテル本体の壁内に埋設された、補強効果を有するコイルとを備えたカテーテルであって、前記カテーテル本体は、前記カテーテルの最も先端側に位置する第1領域と、該第1領域よりも基端側に位置する第2領域とを備えており、前記コイルは、前記第1領域から前記第2領域にわたって延在しており、前記第2領域では、前記コイルが全長にわたって相対的に大きい巻きピッチで巻かれており、前記第1領域では、前記コイルが全長にわたって隣接する巻回同士が隔たりをなす相対的に小さい巻きピッチで巻かれており、かつ、該コイルの巻きピッチは先端側に向かって徐々に小さくなっており、前記第2領域に比べて前記第1領域でのカテーテルの剛性が小さくなるように構成したことを特徴とするカテーテルチューブが開示されている。
しかしながら、このカテーテルチューブは剛性の高い基部と柔軟性が高い先端部を形成することは可能であり、曲げ剛性のバランスを保つことはできるが、多様なアクセス経路に応じてカテーテルチューブの調子を設定するという思想はない。
また、内層管に補強材層として線条体を編組するものとして、特許文献5では、金属芯線が挿入された熱可塑性樹脂からなるチューブ体の外周全体に亘って金属編組を連続的に被覆形成してトルク伝達部を連続的に形成した後、その外側から波長1.06μmのレーザー光を照射して上記編組の一部をその長さ方向に亘って間欠的に除去してそのチューブ体の長さ方向に亘って一定幅の挿入先端部を所定の間隔を隔てて複数形成し、その後、上記金属芯線を抜き取った後、上記各挿入先端部の端部で上記チューブ体を複数に分割して上記トルク伝達部の先端部に上記挿入先端部を連続的に形成するようにしたことを特徴とするカテーテルチューブの製造方法が開示されている。
しかしながら、波長1.06μmのレーザー光を照射して上記編組の一部をその長さ方向に亘って間欠的に除去する工程が非常に煩瑣なものとなる。さらにその後工程の金属芯線が挿入された熱可塑性樹脂からなるチューブ体の外周全体に亘って金属編組を連続的に被覆形成した後、このチューブ体を加熱軟化してその外面に上記編組をその厚さの1/2〜1/5程度食い込ませて固定化させてトルク伝達部を連続的に形成する際にも、チューブ体を加熱軟化して編組を食い込ませる際に金属編組の弾性力により、切断端が反ることによりチューブ表面に金属編組が飛び出すなどの不具合を生じ生産性に劣る。さらに剛性と柔軟性の傾斜制御も充分なものが得られない。さらに多様なアクセス経路に応じてカテーテルチューブの調子を設定するという思想はない。
特許3310031号 特許2672714号 特開2001−299922号公報 特開2001−218851号公報 特開2000−225194号公報
本発明は、優れた位置調整性、トルク伝達性、柔軟性、耐キンク性、耐圧性、押し込み性等を有する医療用カテーテルチューブを提供し、その製造方法を開示することにある。
特に本発明の医療用カテーテルチューブは、種々の患部に使用されるゆえ、その対象部位へのアクセス経路も多様であるがために、剛性と柔軟性の傾斜制御の高い調節自由度を有すると同時に、多様なアクセス経路に応じた調子の設定が可能な医療用カテーテルチューブを提供し、その製造方法を開示することにある。
このような課題を解決するための手段として、下記の本発明により達成される。
滑性を呈しかつ柔軟性を有する樹脂管からなる内層管、柔軟性を調整しさらに耐キンク性、トルク伝達性、押し込み性等を付与する断面が円形の線条体を内層管上に螺旋状を以て巻回してなる補強材層、および補強材層を覆い柔軟性を有する樹脂管からなる外層管が一体となった医療用カテーテルチューブであって、該カテーテルチューブが基部と先端部を有し、線条体を内層管上に螺旋状を以て巻回して形成される補強層が多段階になるように構成され、外層管は基部から先端部にかけてそれを形成する樹脂管が一段階以上のショアD硬度を有するものが配され、補強材層が存在しない先端部を有し、該補強材層と該外層管の存在により、基部から先端部にかけての曲げ剛性が段階的または連続的に小さくなるように構成したことを特徴とする医療用カテーテルチューブによって達成される。
また、本発明の前記医療用カテーテルチューブは、補強材層を形成する線条体を内層管に巻回する際に、その開始部において内層管に線条体を結んで固定しその端部を線条体自身で螺旋状に線条体同士をきわめて近接させて巻回し覆した上で基部方向へ巻回するか、あるいは、開始部において線条体の端部を線条体自身で螺旋状に線条体同士をきわめて近接させて巻回することにより覆した上で基部方向へ巻回して、該巻回をカテーテルチューブに対して多段階で形成し、個々の巻回は先端方向から等傾斜角度および/または等間隔、および/または連続的および/または段階的に傾斜角度および/または間隔が変化して、基部まで達して終端することを特徴としている。
本発明の前記医療用カテーテルチューブは基部から先端部にかけて、外層管を形成する樹脂管のショアD硬度が段階的に小さくなるものである。
さらに本発明の医療用カテーテルチューブは補強材層を形成する多段階の線条体の巻回と、前記基部から先端部にかけて外層管を形成する樹脂管のショアD硬度の配列が段階的に小さくなることによって、多様な調子を設定できることを特徴としている。
また、本発明の前記医療用カテーテルチューブの先端部が、補強材層が存在せず内層管と外層管のみが接合された最先端部分と、該最先端部よりも基部寄りの位置に、内層管と外層管との間に存在しかつ補強材層に接したX線不透過性のマーカーを有するものである。
さらに、本発明の前記医療用カテーテルチューブの内層管と外層管とが補強材層を介して接合されていることに特徴がある。
本発明の前記医療用カテーテルチューブは内層管がその中を通るガイドワイヤー等に対して滑性を呈する樹脂からなるものである。
また、本発明の前記医療用カテーテルチューブの最先端部において、外層管の外径が変化しアール形状に成形され、および/または内層管の内外径が変化するものである。
本発明の前記医療用カテーテルチューブは、外層管が親水性コーティングされてなるものである。
また、本発明の前記医療用カテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層を形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、補強材層の形成は、前記内層管の外周に線条体供給部から供給される線条体を螺旋状に巻回し、巻回方向を変化させることと、前記内層管と前記線条体供給部との相対移動速度および/または相対回転速度を変えることにより、カテーテルチューブの軸方向に沿って、前記線条体のカテーテルチューブ軸に対する傾斜角度と間隔を連続的または段階的に変化させることを特徴としている。
本発明の前記医療用カテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層を形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、外層管はそれを形成する樹脂管のショアD硬度の配列が一段階以上となるように配置し、および該樹脂管のショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度の配列が基部から先端部にかけて次第に小さくなるように配置し、多様な調子を設定できることを特徴としている。
さらに、本発明の前記医療用カテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層を形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、外層管はそれを形成する樹脂管のショアD硬度が一段階以上となるように配置し、および該樹脂管のショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度が基部から先端部にかけて次第に小さくなるように配置し、その全体をシュリンクチューブで被覆、加熱し、内層管、補強材層、外層管を一体化せしめ、さらに最先端部をアール形状またはテーパー形状に成形された上で、該シュリンクチューブが冷却された後にこれを剥がして医療用カテーテルチューブを得る製造方法を特徴としている。
また、本発明の前記医療用カテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層を形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、外層管はそれを形成する樹脂管のショアD硬度の配列が一段階以上となるように配置し、および該樹脂管のショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度の配列が基部から先端部にかけて次第に小さくなるように配置し、その全体を金型内に設置し電熱ヒーターおよび/または高周波誘導加熱により、内層管、補強材層、外層管を一体化せしめ、さらに最先端部をアール形状またはテーパー形状に成形して医療用カテーテルチューブを得る製造方法を特徴としている。
さらに、本発明の前記医療用カテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層を形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、被覆押出成形により内層管の外周に補強材層を形成した構造体にショアD硬度の配列が一段階以上となるように外層管を被覆押出して形成し、およびショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度の配列が基部から先端部にかけて次第に小さくなるように外層管を被覆押出して形成し、内層管、補強材層、外層管を一体化せしめ、さらに最先端をアール形状またはテーパー形状に成形して医療用カテーテルを得る製造方法を特徴としている。
上述した課題を解決するための手段によって、本発明は優れたガイドワイヤー追随性を伴う位置調整性、術者が回転力を与えた際のトルク伝達性、基部から先端部にかけて連続的な柔軟性の変化があり、剛性と柔軟性の高い調節自由度、多様なアクセス経路に応じた調子設定性、また複雑な屈曲が生じた際にも折れ曲がりが生じない耐キンク性、ガイドワイヤー追随性、生産性等を有する医療用カテーテルチューブを提供できる効果がある。
以下に本発明の医療用カテーテルチューブの最良の形態および製造方法を図面を使って説明する。これらの図は本発明の構成の特徴を模式的に示したものであり、各部分の長さや径に関しては、医療用カテーテルチューブとして好適に用いることができるものであれば、任意のものとなっている。
まず、図1のように金属芯線に被覆された内層管を準備する。また図1では便宜上、左側を基部とし、右側を先端部としている。
この内層管の構成材料として、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等のフッ素系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド等の樹脂、およびその混合物が挙げられるが、完成後の製品が内層管を通るガイドワイヤー等に対して優れた滑性を呈し、ガイドワイヤー追随性を伴う位置調整性を得る観点からは、ポリテトラフルオロエチレンまたはテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体で構成することが好ましい。
金属芯線に被覆された内層管は金属芯線に対して、充分な被着力を有していることが好ましい。さらに後の外層管を被覆する工程で、内層管と外層管との被着力を高める目的で、内層管表面に機械的な方法(軸方向とは直角な方向にサンドペーパーなどで内層管表面を擦るなどの手段)および/または化学的な方法(ナトリウムナフタリン+ジメチルエーテル等の薬剤の使用)、および/またはプラズマなどの電気的な方法でで凹凸を形成したり、表面改質したりしてもよい。
また、内層管の先端部はその外径が最先端部に向かうにしたがって次第に小さくなるよう、機械的、化学的な手段を以て加工してもよい。
次いで、図2の引きとけ結びや図3のとっくり結びなどの方法で断面が円形の線条体を内層管に結びつけて固定し、そして生じる端部を図4のように線条体同士をきわめて近接させて巻き覆う。もしくは内層管に結びつけないが、端部を図5のように線条体同士をきわめて近接させて巻き覆うことにより内層管に対して線条体がほどけないようにする。結びつけない方法ではできるうる限り巻き覆う端部の長さを少なくできる状態で巻回することが好ましい。このような線条体を結びつける方法、あるいは結びつけない方法、いずれを用いてもよいが、内層管に対して線条体がほどけず、緩まないように巻回し、さらに線条体端部を密着巻きで巻き覆うことによって、内層管に対して線条体の巻回時に空回りやズレなどの不具合が生じず、線条体を内層管に対して強く巻回することができる。さらに該線条体端部が後工程の外層形成の際などにおいて表面にとびでないようにすることができる。
このように巻回の開始端をカテーテル先端直近で形成した後、図6のように等傾斜角度および/または等間隔、および/または連続的および/または段階的に傾斜角度および/または間隔が変化して、基部まで達して終端する。
図6において線条体の間隔はaで示し、線条体の傾斜角度はθで示されるものである。さらに線条体の間隔aおよび線条体の傾斜角度θは、先端部に近いほどaが小さく、θは大きな角度をとることが好ましい。また、この線条体の間隔と傾斜角度はカテーテルの柔軟性を調整するために適宜、設定することができる。
十分な補強効果が得られる程度の剛性を有する線条体は、同時に弾性を有することがあるので、終端は巻回がほどけるのを防止するためにアルミなどの塑性金属素線を巻回して固定した後に線条体を切断したり、シュリンクチューブを被覆後、加熱して収縮せしめ、固定した後に線条体を切断することが好ましい。
この補強層を構成する線条体の構成材料としては十分な補強効果が得られる程度の剛性を有するものであればいかなるものでもよく、例えば、ステンレス鋼、銅、タングステン、白金(Pt)、金、Pt−Ir合金、Pt−W合金、Pt−Ni合金、ニッケル、チタン、ピアノ線、Ni−Ti合金、Ni−Ti−Co合金、Ni−Al合金、Cu−Zn合金、Cu−Zn−X合金(例えば、X=Be、Si、Sn、Al、Ga)のような超弾性合金、アモルファス合金等の各種金属材料や、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリメチレンテレフタレート(PPT)のようなポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、硬質ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、熱可塑性ポリウレタン、ポリカーボネート、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール(PA)、ポリアリレート、ポリオキシメチレン(POM)、高張力ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン、エチレン−酢酸ビニルケン化物(EVOH)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンスルフィド、ケブラーに代表される芳香族ポリアラミドなど、これらのうちのいずれかを含むポリマーアロイ、カーボンファイバー、グラスファイバーが挙げられる。これらの材料のうち、加工性、経済性、毒性がないこと等の理由からは、ステンレス鋼が好ましい。
なお、線条体は、上記材料等による単繊維または繊維の集合体(例えば単繊維を縒ったもの)のいずれでもよい。また、線条体の太さは、その構成材料との関係で必要かつ十分な補強効果が得られる程度のものとされ、例えば上記金属材料による場合は、線径5〜50μm程度とするのが好ましい。なお、線条体は、単一で用いても、複数本を束ねた状態で用いてもよい。
さらに、この巻回を図7のように多段階に形成して、カテーテルに基部は剛直で先端になるほど柔軟な構造を付与せしめる。図7では3段階の巻回を示したが、この巻回は2段階以上とすることが好ましく、カテーテルの長さ、治療対象部位さらに操作性等の要求により、適宜、段階数、段階の間隔を設定することができる。
かかる補強層を形成するための線条体の巻回方法は、内層管の外周に線条体供給部から供給される線条体を螺旋状に巻回し、前記内層管と前記線条体供給部との相対移動速度および/または相対回転速度を変えることにより、カテーテルチューブの軸方向に沿って、前記線条体のカテーテルチューブ軸に対する傾斜角度および/または間隔を連続的および/または段階的に変化させることによってなされる
また、線条体の螺旋状巻回は線条体の供給部を固定しマンドレルに被覆された内層管を回転させることによっても達成し得るし、逆にマンドレルに被覆された内層管を固定し線条体の供給部を回転させることによっても達成しうる。さらに、巻回を行う際、内層管に巻回された線条体のずれを防止する観点から、線条体は一定の張力が保持され続けることが好ましい。
続いて図8のように補強材層に接してX線不透過性のマーカーを配置する。補強材層を形成する線条体が既にX線不透過性を有する場合は先端部の巻回開始部によりX線不透過性のマーカーとすることができる。また、補強材層とは別にX線不透過性のマーカーを設置する際には、位置としては補強材層に接して、その材質、形状については、白金(Pt)、Pt−Ir合金、Pt−W合金、Pt−Ni合金、金、銀などの素線を巻き付けたり、白金(Pt)、金、Pt−Ir合金、Pt−W合金、Pt−Ni合金、銀などのの管を配置したり、白金(Pt)、Pt−Ir合金、Pt−W合金、Pt−Ni合金、金、銀などのの板を円筒形にして配置したり、硫酸バリウム、酸化ビスマス、次炭酸ビスマス、タングステン酸ビスマス、ビスマス−オキシクロライド等の粉体を混練した樹脂チューブを配置してもよい。なかんずく、術中における優れたX線不透過性による視認性確保のために白金または白金を主成分とする合金の素線を巻き付けるか、白金または白金を主成分とする合金の管を配置するか、白金または白金を主成分とする合金の板を円筒形にして配置したりするのが好ましい。
次いで補強材層を形成する線条体がX線不透過性を有しないものを使用する場合には図9のようにX線不透過性のマーカーを、これをかしめるか、および/または前記内層管と接着するか、前記補強材層と接着、溶着、溶接するか、および/またはX線不透過性のマーカーに接してアルミなどの塑性金属素線(丸線または角線)を巻回して固定する。
さらに図10のように外層管を基部から先端部にかけてそれを形成する樹脂管が一段階以上のショアD硬度の有するものを配置する。図10では四種類のショアD硬度を有するものを密接させて配置した状態を示したが、基部から先端部にかけて徐々にショアD硬度が低くなるように配置する必要がある。ショアD硬度は20〜80程度であるものが好適に用いられる。一段階のショアD硬度を有する外層管のみを配置する際には、前記一段階のショアD硬度を有する外層管を複数本分割して密接させて配置してもよい。
このように前記補強材の巻回の長さと間隔、傾斜角度と、ショアDの異なる樹脂管の配置、長さの設定とが相まって、剛性と柔軟性の高い調節自由度、多様なアクセス経路に応じた調子設定性が発揮される。ここでいう調子とは図11のように柔軟性の領域が変化していることである。この図11に直線部分は先端部に比較して剛性は高いが柔軟性も確保されていることを示している。多様な調子を設定できることによって、図11において、1号調に近いほど先端部の状況をダイレクトに感度よく伝えると同時にトルク伝達能が高く、5号調に近いほど複雑な経路への侵入、深奥部への到達が行いやすくなるなどの使用上の事項に加え、多様な患部に対して施術者の意図が反映され、かつ選択できるといった利点がある。
外層管を形成する樹脂管の材質としてはポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリスチレンエラストマー、フッ素系エラストマー、シリコーンゴム、ラテックスゴム等の各種エラストマーや、またはこれらのうちの2以上を組み合わせたものが使用可能である。
ここで、ポリアミドエラストマーとは、例えば、ナイロン6、ナイロン64、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン46、ナイロン9、ナナイロン11、ナイロン12、N−アルコキシメチル変性ナイロン、ヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸縮重合体、メタキシロイルジアミン−アジピン酸縮重合体のような各種脂肪族または芳香族ポリアミドをハードセグメントとし、ポリエステル、ポリエーテル等のポリマーをソフトセグメントとするブロック共重合体が代表的であり、その他、前記ポリアミドと柔軟性に富む樹脂とのポリマーアロイ(ポリマーブレンド、グラフト重合、ランダム重合等)や、前記ポリアミドを可塑剤等で軟質化したもの、さらには、これらの混合物をも含む概念である。
また、ポリエステルエラストマーとは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の飽和ポリエステルと、ポリエーテルまたはポリエステルとのブロック共重合体が代表的であり、その他、これらのポリマーアロイや前記飽和ポリエステルを可塑剤等で軟質化したもの、さらには、これらの混合物をも含む概念である。
好適に用いられる材料としては、その加工性、柔軟性の観点からポリアミドエラストマーが好ましく、例えばelf atochem社製のPEBAXなどがその代表として挙げられる。
続いて、外層管の内周面が内層管の外周面、および補強層を形成する線条体、加えて隣接しショアD硬度の異なる外層管同士を密着接合し、一体化させる方法としては、たとえば次のものが挙げられる。図12のように構成体全体を、加熱することによりその径が縮小する性質を有するシュリンクチューブで覆い、ヒーターで加熱融着させるか、および/または高周波電磁波を加えて加熱融着、一体化する方法が好適に用いうる方法である。これにより内層管、補強材層、外層管が相互に密着一体化し、さらに軟質の外層管最先端部が樹脂の軟化とシュリンクチューブの収縮によりアール状に賦形される。また、この賦形により後述の金属芯金引き抜き時に内層管の内外径が小さくなる場合もある。
この外層管形成に際しては図10ように外層管を基部から先端部にかけてそれを形成する樹脂管が一段階以上のショアD硬度の有するものを配置し、および該樹脂管のショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度が基部から先端部にかけて次第に小さくなるように配置した上で、その全体を金型内に設置し電熱ヒーターおよび/または高周波誘導加熱により、内層管、補強材層、外層管を一体化せしめる方法をとることができる(図示せず)。
また、図9の状態にある構造体にショアD硬度が一段階以上となるように外層管を被覆押出し、およびショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度が基部から先端部にかけて次第に小さくなるように外層管を被覆押出して形成し、内層管、補強材層、外層管を一体化せしめる方法を採ることもできる(図示せず)。この際、多段階、たとえば3段階のショアD硬度の樹脂を被覆する際には、3台の押出機を使用して、外径が一定になるように制御しながら、順次この3台の押出機を運転させて外層管を形成することができる。
さらに外層管最先端部をテーパー形状に形成する必要があるときには図13のように内面がポリテトラフルオロエチレンに代表される非着性コーティングで被覆され、ヒーターで加熱できるような金型を用意し、図14のように該金型内に外層管最先端部を挿入して、その形状をテーパー形状とすることができる。図13,14では図12のシュリンクチューブが被覆された状態での成形となっているが、上述した内層管、補強材層、外層管を金型内で電熱ヒータおよび/または高周波誘導加熱により一体化せしめたもの、または図9の状態にある構造体にショアD硬度が一段階以上となるように外層管を被覆押出し、およびショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度が基部から先端部にかけて次第に小さくなるように外層管を被覆押出して形成し、内層管、補強材層、外層管を一体化せしめたものの外層管最先端部を図13のような金型を用いてテーパー形状に賦形することも可能である。
次いで図12のようにシュリンクチューブを使用して一体化を図ったものは、図15のようにシュリンクチューブを剥がし、図16のように金属芯金を引き抜くとカテーテルチューブが得られる。ここで基部端はその整形のために高速回転する円盤状のダイヤモンドカッターなどの手段で内層、補強層、外層を切断し、基部端断面を単一平面に仕上げることができる(図示しない)。
さらにここでは図示しないがカテーテルチューブ表面を親水性(または水溶性)高分子物質で覆われていることが好ましい。これにより、カテーテルチューブの外表面が血液または生理食塩水等に接触したときに、摩擦係数が減少して潤滑性が付与され、カテーテルチューブの摺動性が一段と向上し、その結果、押し込み性、追随性、耐キンク性および安全性が一段と高まる。親水性高分子物質としては、たとえば以下のような天然または合成の高分子物質、あるいはその誘導体が挙げられる。特に、セルロース系高分子物質(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース)、ポリエチレンオキサイド系高分子物質(ポリエチレングリコール)、無水マレイン酸系高分子物質(例えば、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体のような無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質(例えば、ポリアクリルアミド)、水溶性ナイロンは、低い摩擦係数が安定的に得られるので好ましい。
加えてここでは図示しないが、基部端に適切な形状のハブを取り付けて、目的とする最良の形態の医療用カテーテルチューブが得られる。
なお、その使用に際しては上述のまま使用してもよいし、必要があるならば、予め本医療用カテーテルチューブの一部をヒーターなどで加熱し、湾曲部を形成しておくこともできる。
以下、本発明の医療用カテーテルチューブの具体例について説明する。
(実施例1)
図1、2(ひきとけ結び)、4、6〜10、12、15、16に示した構成の医療用カテーテルチューブを図示した方法により製造した。なお補強材層の製造は巻回機を用いて作成した。外層管はシュリンクチューブを用いて一体化させた。
カテーテルチューブ全体長:カテーテル基部端より1000mm
補強材第一段階巻回の領域:カテーテル基部端より997mmの位置から基部端まで
補強材第二段階巻回の領域:カテーテル基部端より800mmの位置まで
内層管の内直径:0.5mm
内層管の外直径:0.6mm
内層管を構成する材料:ポリテトラフルオロエチレン
カテーテルチューブ完成後の外層管外直径:0.8mm
外層管を構成する材料:elf atochem社製Pebax4033(ショアD硬度40D)
補強材層を構成する線条体:ステンレス鋼(SUS304)、直径20μm
このカテーテルチューブの基端部にハブを取り付けて、基端部より890mmの位置から直径3mmの金属棒に5回巻き付けて固定し、基端部にハブを取り付けそのカテーテルチューブ全体を37℃の体温付近に設定した恒温下の温水中に没し、ハブより注射器を用いて食紅で染色した生理食塩水を0.2cc/minの速度で注入した。
この結果、生理食塩水は連続的に安定して先端部より放出されて、温水中から取り出した際にも5回巻き付け部分にはキンクが生じていないことが確認された。
(実施例2)
図1、3(とっくり結び)、4、6〜10、12、15、16に示した構成の医療用カテーテルチューブを前述した方法により製造した。なお補強材層の製造は巻回機を用いて作成した。外層管はシュリンクチューブを用いて一体化させた。
カテーテルチューブ全体長:カテーテル基部端より1000mm
補強材第一段階巻回の領域:カテーテル基部端より998mmの位置から基部端まで
補強材第二段階巻回の領域:カテーテル基部端より800mmの位置まで
補強材第三段階巻回の領域:カテーテル基部端より600mmの位置まで
内層管の内直径:1.0mm
内層管の外直径:1.4mm
内層管を構成する材料:ポリテトラフルオロエチレン
カテーテルチューブ完成後の外層管外直径:1.0mm
外層管を構成する材料と配置領域:
基端部〜700mmの領域:elf atochem社製Pebax6333(ショアD硬度63D)
基端部より700mm〜900mmの領域:elf atochem社製Pebax4033(ショアD硬度40D)
基端部より900mm〜1000mmの領域:elf atochem社製Pebax2533(ショアD硬度25D)
補強材層を構成する線条体:ステンレス鋼(SUS304)、直径25μm
このカテーテルチューブの基端部にハブを取り付けて、基端部より650mmの位置から直径5mmの金属棒に5回巻き付けて固定し、基端部にハブを取り付けそのカテーテルチューブ全体を37℃の体温付近に設定した恒温下の温水中に没し、ハブより注射器を用いて食紅で染色した生理食塩水を0.8cc/minの速度で注入した。
この結果、生理食塩水は連続的に安定して先端部より放出されて、温水中から取り出した際にも5回巻き付け部分にはキンクが生じていないことが確認された。
(比較例1)
実施例1で内層管、外層管の構成は変えずに線条体の巻回による補強材層を設けないチューブを作成した。
このカテーテルチューブの基端部にハブを取り付けて、基端部より890mmの位置から直径3mmの金属棒に5回巻き付けて固定し、基端部にハブを取り付けそのカテーテルチューブ全体を37℃の体温付近に設定した恒温下の温水中に没し、ハブより注射器を用いて食紅で染色した生理食塩水を0.2cc/minの速度で注入した。
この結果、生理食塩水は断続的に不安定にしか先端部より放出されず、温水中から取り出した際にも5回巻き付け部分にはキンクが生じいることが確認された。
(比較例2)
実施例2で内層管、外層管の構成は変えずに線条体の巻回による補強材層を設けないチューブを作成した。
このカテーテルチューブの基端部にハブを取り付けて、基端部より890mmの位置から直径5mmの金属棒に5回巻き付けて固定し、基端部にハブを取り付けそのカテーテルチューブ全体を37℃の体温付近に設定した恒温下の温水中に没し、ハブより注射器を用いて食紅で染色した生理食塩水を0.8cc/minの速度で注入した。
この結果、生理食塩水は断続的に不安定にしか先端部より放出されず、温水中から取り出した際にも5回巻き付け部分にはキンクが生じいることが確認された。
金属芯金に被覆されたPTFEチューブの模式図 内層管に線条体をひきとけ結びをする際の模式図 内層管に線条体をとっくり結びをする際の模式図 内層管に線条体を結び、端部を線条体の密着巻きで覆している模式図 内層管に線条体を結びつけずに、端部を線条体の密着巻きで覆している模式図 第一段巻回部を等傾斜角度ならびに等間隔および/または間隔、傾斜角度可変巻きで基端部まで巻回し、第一段巻回部の形成した際の模式図。 第二段、第三段巻回部の形成した際の模式図。 補強材層に接してX線不透過性のマーカーを配置したことを示す模式図。 X線不透過性のマーカーを固定するために、これをかしめるか、あるいは/さらに、X線不透過性のマーカーに接してアルミなどの塑性金属素線を巻回して固定することを示す模式図 外層管を基部から先端部にかけてそれを形成する樹脂管が一段階以上のショアD硬度の有するものを配置することを示す模式図。 本発明の医療用カテーテルチューブの調子の概念図 加熱することによりその径が縮小する性質を有するシュリンクチューブで覆い、その構成体全体を、加熱融着させるか、あるいは/かつ高周波電磁波を加えて加熱融着することを示す模式図。 最先端部賦形金型と医療用チューブの最先端部 賦形金型によってテーパー形状に成形される医療用チューブの最先端部 シュリンクチューブを剥がし、構造体が一体化され、最先端部がアール形状に整形されていることを示す模式図。 金属芯金を引き抜き、目的とするカテーテルチューブが完成したことを示す模式図。
符号の説明
a 線条体の間隔
θ 線条体の傾斜角度
1 X線不透過性のマーカー
2 X線不透過性のマーカーを固定するためのアルミなどの塑性金属素線の巻回部
3 構成する外層管のうち最高ショアD硬度を有する外層樹脂管 4 構成する外層管のうち高ショアD硬度を有する外層樹脂管
5 構成する外層管のうち低ショアD硬度を有する外層樹脂管
6 構成する外層管のうち最低ショアD硬度を有する外層樹脂管

Claims (14)

  1. 滑性を呈しかつ柔軟性を有する樹脂管からなる内層管、柔軟性を調整しさらに耐キンク性、トルク伝達性、押し込み性等を付与する断面が円形の線条体を内層管上に螺旋状を以て巻回してなる補強材層、および補強材層を覆い柔軟性を有する樹脂管からなる外層管が一体となった医療用カテーテルチューブであって、
    該カテーテルチューブが基部と先端部を有し、
    線条体を内層管上に螺旋状を以て巻回して形成される補強層が多段階になるように構成され、
    外層管は基部から先端部にかけてそれを形成する樹脂管が一段階以上のショアD硬度を有するものが配され、
    補強材層が存在しない先端部を有し、
    該補強材層と該外層管の存在により、基部から先端部にかけての曲げ剛性が段階的または連続的に小さくなるように構成したことを特徴とする医療用カテーテルチューブ。
  2. 補強材層を形成する線条体を内層管に巻回する際に、その開始部において内層管に線条体を結んで固定しその端部を線条体自身で螺旋状に線条体同士をきわめて近接させて巻回し覆した上で基部方向へ巻回するか、あるいは、開始部において線条体の端部を線条体自身で螺旋状に線条体同士をきわめて近接させて巻回することにより覆した上で基部方向へ巻回して、
    該巻回をカテーテルチューブに対して多段階で形成し、
    個々の巻回は先端方向から等傾斜角度および/または等間隔、および/または連続的および/または段階的に傾斜角度および/または間隔が変化して、基部まで達して終端する請求項1の記載の医療用カテーテルチューブ。
  3. 基部から先端部にかけて、外層管を形成する樹脂管のショアD硬度が段階的に小さくなる請求項1または2記載の医療用カテーテルチューブ。
  4. 前記補強材層を形成する多段階の線条体の巻回と、前記基部から先端部にかけて外層管を形成する樹脂管のショアD硬度の配列が段階的に小さくなることによって、多様な調子を設定できることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の医療用カテーテルチューブ。
  5. 先端部が、補強材層が存在せず内層管と外層管のみが接合された最先端部分と、該最先端部よりも基部寄りの位置に、内層管と外層管との間に存在しかつ補強材層に接したX線不透過性のマーカーを有する請求項1〜4のいずれか1項記載の医療用カテーテルチューブ。
  6. 内層管と外層管とが補強材層を介して接合されている請求項1〜5いずれか1項記載の医療用カテーテルチューブ。
  7. 内層管がその中を通るガイドワイヤー等に対して滑性を呈する樹脂からなる請求項1〜6いずれか1項記載の医療用カテーテルチューブ。
  8. 最先端部において、外層管の外径が変化しアール形状またはテーパー状に成形され、および/または内層管の内外径が変化する請求項1〜7いずれか1項記載の医療用カテーテルチューブ。
  9. 外層管が親水性コーティングされてなる請求項1〜8いずれか1項記載の医療用カテーテルチューブ。
  10. 請求項1〜9いずれか1項記載のカテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層を形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、補強材層の形成は、前記内層管の外周に線条体供給部から供給される線条体を螺旋状に巻回し、前記内層管と前記線条体供給部との相対移動速度および/または相対回転速度を変えることにより、カテーテルチューブの軸方向に沿って、前記線条体のカテーテルチューブ軸に対する傾斜角度と間隔を連続的または段階的に変化させることを特徴とする医療用カテーテルチューブの製造方法。
  11. 請求項1〜9いずれか1項記載のカテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層を形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、外層管はそれを形成する樹脂管のショアD硬度の配列が一段階以上となるように配置し、および該樹脂管のショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度の配列が基部から先端部にかけて次第に小さくなるように配置し、多様な調子を設定できることを特徴とする医療用カテーテルチューブの製造方法。
  12. 請求項1〜9いずれか1項記載のカテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層を形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、外層管はそれを形成する樹脂管のショアD硬度の配列が一段階以上となるように配置し、および該樹脂管のショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度の配列が基部から先端部にかけて次第に小さくなるように配置し、その全体をシュリンクチューブで被覆、加熱し、内層管、補強材層、外層管を一体化せしめ、さらに最先端部をアール形状またはテーパー形状に成形された上で、該シュリンクチューブが冷却された後にこれを剥がして医療用カテーテルチューブを得る製造方法。
  13. 請求項1〜9いずれか1項記載のカテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層を形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、外層管はそれを形成する樹脂管のショアD硬度の配列が一段階以上となるように配置し、および該樹脂管のショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度の配列が基部から先端部にかけて次第に小さくなるように配置し、その全体を金型内に設置し電熱ヒーターおよび/または高周波誘導加熱により、内層管、補強材層、外層管を一体化せしめ、さらに最先端部をアール形状またはテーパー形状に成形して医療用カテーテルチューブを得る製造方法。
  14. 請求項1〜9いずれか1項記載のカテーテルチューブの製造方法であって、内層管の外周に補強材層を形成した後、外層管を被覆してカテーテルチューブを製造するに際し、被覆押出成形により内層管の外周に補強材層を形成した構造体にショアD硬度が一段階以上となるように外層管を被覆押出して形成し、およびショアD硬度を多段階とする際には該ショアD硬度が基部から先端部にかけて次第に小さくなるように外層管を被覆押出して形成し、内層管、補強材層、外層管を一体化せしめ、さらに最先端をアール形状またはテーパー形状に成形して医療用カテーテルを得る製造方法。
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