JP2006050738A - モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 バランス部材が回転軸の方向と略平行に移動して自動平衡機構が機能するように構成されたモータにおいて、縦置き状態で使用した場合の騒音を低減し、かつ、横置き状態で使用した場合にその機能を適切に果たすことができる自動平衡機構を備えたモータを提供すること。
【解決手段】 モータ1は、外周側内壁22aと内周側内壁22bと上側内壁22cとを有するケース体22と、ケース体22に収納された複数のバランス部材23と備えた自動平衡機構21を有し、バランス部材23が回転軸16の方向と略平行に移動して自動平衡機構21が機能するように構成されている。上側内壁22cには、回転体2の回転周波数が共振周波数を超えるまで、バランス部材23を保持する保持溝22c1が形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、回転体のアンバランスを打ち消す自動平衡機構を備えたモータに関するものである。
CD、DVDといった光ディスク等の記録ディスクの記録再生を行うディスクプレーヤ等では、記録ディスクが有する重量的なアンバランスを打ち消すための自動平衡機構を備えたモータが広く用いられている。この種のモータとして、中空環状部材からなるケース体とケース体内部に収納された複数のバランス部材とを有する自動平衡機構と、ケース体が固定された回転軸を有する回転体と、回転体が回転可能に支持された固定体とを備えるモータが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されたモータでは、ケース体が、外周側内壁と、この外周側内壁に対向する内周側内壁と、外周側内壁と内周側内壁とに連設された上側内壁及び下側内壁とから構成されている。また、このモータは、回転開始直後の回転体のアンバランスを解消するためバランス部材を保持する保持マグネットを内周側内壁に備え、保持マグネットに保持されたバランス部材が所定の回転数以上になると、外周側内壁へ向かって径方向外方へ移動して自動平衡機構が機能するように構成されている。
この特許文献1に開示されたモータでは、回転体の回転作用よって生じる遠心力の方向である径方向外方へバランス部材が移動して自動平衡機構が機能するように構成されているため、バランス部材の移動が生じる所定の回転数領域で、バランス部材が外周側内壁に勢いよく衝突するといった現象が生じることがある。そのため、所定の回転数領域でモータの回転が不安定になるといった問題が生じうる。
この問題を解決する構成を備えるモータとして、回転軸に対して傾斜した外周側内壁を備え、バランス部材が回転軸の方向と略平行に移動して自動平衡機構が機能するように構成されたモータが知られている(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2に開示されたモータでは、回転体の回転作用よって生じる遠心力によって、バランス部材が外周側内壁に沿って、回転軸の方向と略平行に移動して自動平衡機構が機能するように構成されているため、バランス部材がケース体の内壁に勢いよく衝突することなく、上述したモータの回転が不安定になるといった問題は生じないようになっている。また、特許文献2に開示されたモータでは、低速回転時の回転体のアンバランスを解消するため、下側内壁にバランス部材を保持する保持溝が形成されている。
このような特許文献2に開示されたモータは、回転軸の方向が鉛直方向を向きかつ記録ディスクの搭載面が上側となる状態である横置き状態、あるいは、回転軸の方向が水平方向を向いた状態である縦置き状態で使用され、ディスクプレーヤの他にも様々な装置に用いられている。
特開平10−257710号公報 特開2001−216715号公報
ここで、特許文献2に開示されたモータでは、縦置き状態で使用された場合、バランス部材の重力の影響で、自動平衡機構から生じる騒音が問題となる。その内容を以下に説明する。
縦置き状態の場合、モータが停止している状態では、バランス部材が重力の影響でケース体内部の一箇所に集中する。モータが起動すると、起動時からある回転数(第1の回転数)まで、バランス部材はその一箇所に留まった状態で回転体のみが回転をする。換言すると、バランス部材は回転体に対して回転体の回転数と同じ回転数で相対回転する(その結果、バランス部材はケース体の一箇所に留まった状態となる)。
やがて、モータの回転数が上がっていくと、ある回転数(第2の回転数)で、バランス部材は、自らの重力等により生じる回転体のアンバランスを打ち消すべく、回転体の回転数と同じ回転数で回転体の回転方向とは逆方向へ回転を始める。換言すると、バランス部材は回転体に対して回転体の回転数の倍の回転数で相対回転する。
さらに、モータの回転数が上がっていくと、ある回転数(第3の回転数)で、バランス部材は、回転体の回転数に追従することができなくなり、回転体の回転数よりも遅い回転数で回転体の回転方向とは逆方向へ回転を始める。モータの回転数がこの第3の回転数を超え、バランス部材が回転体の回転数に追従することができなくなると、バランス部材の挙動が不安定になり、バランス部材同士の衝突によって、騒音が生じる。
さらに、モータの回転数が上がっていくと、ある回転数(第4の回転数)でバランス部材は回転体に対して相対的に停止して、回転体と一体で回転を始め、その後、バランス部材は、回転体のアンバランス方向に対向する位置に徐々に移動するようになる。この状態になると、バランス部材間での衝突がなくなり、また、回転体のアンバランスが安定的に打ち消されることになる。
このように、第3の回転数から第4の回転数までの回転数領域では、バランス部材の挙動が不安定となり、その結果、自動平衡機構から生じる騒音が問題になる。尚、モータを横置き状態で使用した場合には、バランス部材の重力による回転体のアンバランス量への影響はほとんどないため、縦置き状態で使用する場合のような騒音の問題は生じない。
ここで、少なくとも回転体が第3の回転数を超えるまで、バランス部材をケース体の下側内壁に形成された保持溝の保持してやれば、バランス部材の挙動が不安定となる回転数領域を減らすことができることから、自動平衡機構から生じる騒音を低減することができる。特許文献2には、下側内壁の下側にバランス部材を保持する保持マグネットが設けられた構成も開示されており、この構成を用いることで、上述した騒音を低減することは可能である。すなわち、回転体が第3の回転数を超えるまで、バランス部材が保持溝に保持されるように、保持マグネットの磁力を設定してやれば、上述した騒音を低減することは可能である。
しかしながら、自動平衡機構からの騒音を低減するため、保持マグネットの保持力を利用してバランス部材を保持溝に保持する構成を採用した場合には、モータを横置き状態で使用した場合に問題が生じる。すなわち、モータを横置き状態で使用した場合、バランス部材には保持マグネットの保持力に加え、自らの重力が直接作用して、バランス部材が保持溝に保持されることになる。そのため、バランス部材に大きな遠心力がかからなければ、すなわち、モータの回転数が高くならなければ、バランス部材が保持溝から放出されない。従って、バランス部材によって、回転体のアンバランスを打ち消すことができなくなり、その結果、本来の自動平衡機構としての機能を果たすことができなくなることも考えられる。
そこで、横置き状態で、本来の自動平衡機構としての機能を適切に果たすためには、保持マグネットの保持力を小さくさぜるを得ない。しかし、保持マグネットの保持力を小さくすると、縦置き状態で、第3の回転数を超える前にバランス部材が保持溝から放出されてしまい、騒音の低減を図ることができない。
そこで、本発明の課題は、バランス部材が回転軸の方向と略平行に移動して自動平衡機構が機能するように構成されたモータにおいて、縦置き状態で使用した場合の騒音を低減し、かつ、横置き状態で使用した場合にその機能を適切に果たすことができる自動平衡機構を備えたモータを提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、中空環状部材からなるケース体と該ケース体内部に収納された複数のバランス部材とを有する自動平衡機構と、前記ケース体が固定された回転軸を有する回転体と、該回転体が回転可能に支持された固定体とを備えるとともに、前記ケース体が、前記回転軸に対して傾斜した外周側内壁と、該外周壁に対向する内周側内壁と、前記外周側内壁と前記内周側内壁とに連設された上側内壁とを備え、前記バランス部材が前記回転軸の方向と略平行に移動して前記自動平衡機構が機能するように構成されたモータにおいて、前記内周側内壁及び前記上側内壁の少なくともいずれか一方には、前記バランス部材を保持する保持凹部が形成され、少なくとも前記回転体の回転周波数が共振周波数を超えるまでは、前記バランス部材が前記保持凹部に保持されていることを特徴とする。
ここで、本明細書において、「共振周波数」とは、モータを縦置き状態で使用した場合に、回転体のアンバランスを打ち消すべく、回転体の回転数と同じ回転数で回転体の回転方向とは逆方向へ回転していたバランス部材が回転体の回転数に追従することができなくなり、回転体の回転数よりも遅い回転数で回転体の回転方向とは逆方向へ回転を始めるときのモータの回転周波数(回転数)をいうものとする。尚、上述の説明の中では、第3の回転数(回転周波数)が共振周波数に該当する。また、「上側内壁」とは、モータが横置き状態で使用された場合のケース体内部の上側の内壁をいうものとする。
本発明では、少なくとも回転体の回転周波数が共振周波数を超えるまでは、バランス部材が保持凹部に保持されている。そのため、モータを縦置き状態で使用した場合に、バランス部材の挙動が不安定となる回転数領域を減らすことができ、自動平衡機構で生じる騒音の低減を図ることができる。また、保持凹部は、内周側内壁及び上側内壁の少なくともいずれか一方に形成されている。そのため、モータを横置き状態で使用した場合には、バランス部材に作用する重力の方向とバランス部材の保持方向が一致しておらず、バランス部材が保持凹部から放出されやすくなっている。従って、縦置き状態で、回転体の回転周波数が共振周波数を超えるまでバランス部材が保持凹部に保持されるように構成しても、横置き状態では、バランス部材が保持凹部から放出され、自動平衡機構としての適切な機能を果たすことができるようになる。尚、横置き状態では、バランス部材の重力による回転体のアンバランス量への影響はほとんどないため、比較的低い回転数でバランス部材が保持凹部から放出されたとしても騒音の問題は生じることはない。
本発明において、前記回転体は、記録ディスクを搭載するターンテーブルと、前記ターンテーブルに配設されたチャッキングマグネットとを備え、前記バランス部材は前記チャッキングマグネットの吸引力によって前記保持凹部に保持されていることが好ましい。この場合には、バランス部材を保持凹部に保持するための保持機構を別途設ける必要がなくなり、モータの構成を簡素化することができる。
本発明において、前記チャッキングマグネットは、径方向又は軸方向で2極に着磁されていることが好ましい。この場合には、ケース体の内部では、円周方向でほぼ均一な磁束が発生する。そのため、円周方向ではバランス部材間で磁気的な吸引、反発力が働かず、自動平衡機構では、回転体のアンバランスを適切に打ち消すことができるようになる。尚、この場合には、チャッキングマグネットとしては、例えば、リング状のマグネットを用いることができ、具体的には、内周側にS極の、外周側にN極の着磁が施されたすなわち、径方向で2極に着磁されたマグネットや、一端面にS極の、他端面にN極の着磁が施されたすなわち、軸方向で2極に着磁されたマグネットを用いることができる。
本発明において、前記保持凹部は、例えば、前記内周側内壁及び前記上側内壁の少なくともいずれか一方に形成された複数の保持溝又は保持孔である。
以上のように本発明にかかるモータでは、少なくとも回転体の回転周波数が共振周波数を超えるまでは、バランス部材が保持凹部に保持されているため、モータを縦置き状態で使用した場合に、自動平衡機構で生じる騒音の低減を図ることができる。また、保持凹部は、内周側内壁及び上側内壁の少なくともいずれか一方に形成されているため、モータを横置き状態で使用した場合には、バランス部材の重力の方向とバランス部材の保持方向が一致しておらず、バランス部材が保持凹部から放出されやすくなっている。従って、縦置き状態で騒音を低減できる構成を採用しても、横置き状態では、自動平衡機構としての適切な機能を果たすことができるようになる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
(モータの概略構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるモータを示す側面断面図である。
図1において、本形態のモータ1は、CDやDVDといった記録ディスクの駆動用モータであり、回転軸16を有する回転体2と、回転体2が回転可能に支持された固定体3とから構成されている。尚、本形態におけるモータ1は定格回転数が10000rpmの高速回転モータである。
固定体3は、平板状のベースプレート5と、このベースプレート5に固定された有底円筒状の軸受ホルダ6と、軸受ホルダ6の内周側に固定保持されたラジアル軸受7及びスラスト軸受8と、軸受ホルダ6の外周側に固定された積層コア10と、この積層コア10の外周側に設けられた突極部に巻回された駆動コイル11とを主要な構成要素として構成されている。
ベースプレート5には、軸受ホルダ固定部5aが図示上方に切り起こされて形成されており、軸受ホルダ6は、この軸受ホルダ固定部5aに固定されている。また、ベースプレート5には、モータ1を駆動する回路基板12が載置されている。この回路基板12には、回転体2の回転位置を検出する検出手段13が載置されるとともに、配線基板14が半田付けされて接続されている。
回転体2をスラスト方向に支持するスラスト軸受8と、ラジアル方向に支持するラジアル軸受7とは、軸受ホルダ6の内周側に、この順番で圧入されて固定保持されている。本形態におけるラジアル軸受7は、オイル動圧軸受で、軸方向に2箇所の軸受部が構成されている。尚、ラジアル軸受7は、オイル動圧軸受には限定されず、種々の軸受を使用することが可能である。
積層コア10は、軸受ホルダ6の外周側に接着されて固定されている。また、軸受ホルダ6の開口端(図示上端)には、回転体2を構成する後述のロータハブ17を軸方向へ吸引する吸引マグネット9が固定されている。吸引マグネット9がロータハブ17を軸方向に吸引することで、回転体2が軸方向で安定するようになっている。
回転体2は、ラジアル軸受7及びスラスト軸受8に回転可能に支持された回転軸16と、回転軸16に固定された有底円筒状で磁性部材からなるロータハブ17と、ロータハブ17の内周側に固定された円筒状の駆動マグネット18と、記録ディスクを搭載するため、回転軸16の上端に固定されたターンテーブル20とを備えて構成されている。
ロータハブ17とターンテーブル20とは回転軸16に対してこの順番で図示下方向から配設されており、ロータハブ17の底面と吸引マグネット9とが軸方向で対向するようになっている。また、ロータハブ17とターンテーブル20とは接着剤によって軸方向で互いに連結されている。さらに、駆動マグネット18は、その内周面が積層コア10に設けられた突極部に径方向で対向し、かつ、軸方向の一端(図示下端)が回路基板12に載置された検出手段13に軸方向で対向するように、ロータハブ17の内周面の接着固定されている。
(ターンテーブルの構成)
図2は、図1に示すモータのターンテーブルを示す側面断面図である。図3は、図2に示すターンテーブルのチャッキングマグネットを示す斜示図である。図4は、図2に示すターンテーブルの上側内壁の形状を説明するため、上側内壁の一部を軸方向に切り出して示す説明図である。
本形態では、中空環状部材からなるケース体22とケース体22の内部に収納された複数のバランス部材23とを有する自動平衡機構21がターンテーブル20に一体で形成されている。尚、自動平衡機構21は必ずしもターンテーブル20と一体で形成する必要はなく、別体で形成しても良い。ターンテーブル20は、自動平衡機構21の他、図示を省略するクランパが吸着されるチャッキングマグネット25と、記録ディスクを保持するディスク保持部27と、記録ディスクが搭載されるディスク搭載面28とを備え、樹脂によって略円盤状に形成されている。
チャッキングマグネット25は、ターンテーブル20の中心孔29の径方向の外側で、かつ、軸方向端部に形成された凹部に磁性片26を介して固定されている。本形態におけるチャッキングマグネット25は、リング状のマグネットであり、図3(A)に示すように、内周側にS極、外周側にN極の着磁が施されたすなわち、径方向で2極に着磁されたマグネットとなっている。尚、チャッキングマグネット25としては、図3(B)に示すように、一端面にS極、他端面にN極の着磁が施されたすなわち、軸方向で2極に着磁されたリング状のマグネットを用いても良い。
ディスク保持部27は、チャッキングマグネット25が固定された凹部の径方向の外側に形成されている。ディスク保持部27には、記録ディスクの中心孔を径方向外方に付勢して記録ディスクの位置決めを行う位置決め片27aが円周方向に等角度間隔で複数設けられている。また、ディスク搭載面28は、ディスク保持部27のさらに径方向の外側で、かつ、チャッキングマグネット25の上端面から一段下がった位置に形成されている。
自動平衡機構21は、図1に示すように、ディスク搭載面28とロータハブ17との間に配設されるように、ターンテーブル20に一体で形成されている。すなわち、自動平衡機構21は、図1において、ディスク搭載面28の下側となる固定体3側に形成されている。また、自動平衡機構21は、チャッキングマグネット25との関係では、チャッキングマグネット25の径方向外側で、かつ、チャッキングマグネット25の下端面よりも固定体3側に配設されている。自動平衡機構21では、磁性材料から形成された球体状のバランス部材23が、回転軸16の方向と略平行に移動して、回転体2のアンバランスを打ち消すようになっている。
自動平衡機構21を構成するケース体22は、ディスク搭載面28の下側に形成された環状溝とリング状の封止板24とから構成されている。ケース体22は、回転軸16の軸線に対して傾斜した外周側内壁22aと、回転軸16の軸線と略平行に形成され、外周側内壁22aに対向する内周側内壁22bと、回転軸16の軸線と略直交するように形成され、外周側内壁22aと内周側内壁22bに連設された上側内壁22cとを備えている。また、封止板24の上面が上側内壁22cに対向するケース体22の下側内壁24aとなっている。
外周側内壁22aは、具体的には、ディスク搭載面28から固定体3に向かって回転軸16から次第に離れるように傾斜している。また、上側内壁22cの径方向の幅は、バランス部材23の径以下になっており、下側内壁24aの径方向の幅は、バランス部材23の径よりも大きくなっている。従って、上述のように、自動平衡機構21では回転体2の遠心力の作用で、バランス部材23が、回転軸16の方向と略平行に固定体3側に移動して下側内壁24aに当接し、その後円周方向に移動して、回転体2のアンバランスを打ち消すようになっている。
図4に示すように、上側内壁22cには、バランス部材23を保持する保持凹部としての複数の保持溝22c1が放射状に形成されており、上側内壁22cの表面は波型になっている。この保持溝22c1は、バランス部材23の数量よりも多く形成されていれば良く、バランス部材23の数量よりも多ければ、その本数は限定されない。
ここで、上述したように、自動平衡機構21、すなわち、ケース体22及びバランス部材23は、チャッキングマグネット25の径方向外側で、かつ、チャッキングマグネット25の下端面よりも固定体3側に配設されている。そのため、モータ1が停止した状態では、磁性材料からなるバランス部材23は、チャッキングマグネット25によって、軸端側(図1の上側)に吸引され、保持溝22c1に保持されるようになっている。尚、上述のように、チャッキングマグネット25は径方向あるいは軸方向で2極に着磁されたマグネットであるため、バランス部材23に対して軸端側への吸引力が適切に作用するようになっている。
また、バランス部材23は、モータ1の回転時においては、回転体2の回転周波数が共振周波数を超えるまで、保持溝22c1に保持され、尚かつ、縦置き状態において、バランス部材23が回転体2に対して相対的に停止して回転体2と一体で回転を始める回転周波数未満で、保持溝22c1から放出されるようになっている。回転体2の回転周波数が共振周波数を超えるまで、保持溝22c1に保持される条件としては、具体的には、以下の関係が成り立つようになっている。
図2に示すような回転軸16の方向が水平方向を向いた縦置き状態を考える。バランス部材23の質量をm、バランス部材23の回転半径(回転軸16の中心からバランス部材23の中心まで距離)をr、重力加速度をg、チャッキングマグネット25がバランス部材23を吸引する力をF、共振周波数をfとし、また、図2に示すように、外周側内壁22aの回転軸16に対する傾斜角をθ、チャッキングマグネット25がバランス部材23を吸引する方向と垂直方向との角度をαとすると、
(mrω+mg)sinθ<Fsin(θ+α)
但し、ω=2πf
の関係が成り立つようになっている。
(自動平衡機構の動作)
以上のように構成されたモータ1における自動平衡機構21の動作を説明する。
まず、回転軸16の方向が水平方向を向いた状態である縦置き状態での自動平衡機構21の動作を説明する。モータ1が停止している状態では、バランス部材23は、チャッキングマグネット25からの吸引力によって、上側内壁22cの保持溝22c1に保持されている。モータ1が起動しても、起動時から共振周波数を超えるまでは、バランス部材23は、保持溝22c1に保持されている。
モータ1(回転体2)の回転数が次第に上がっていき、共振周波数を超えたある回転数、例えば、2500rpmになると、バランス部材23は遠心力の作用で、保持溝22c1から放出され、外周側内壁22aに沿って回転軸16の方向と略平行に固定体3側に移動して、下側内壁24aに当接する。下側内壁24aに当接したバランス部材23は、回転体2の回転数には追従することができず、回転体2の回転数よりも遅い回転数で回転体2の回転方向とは逆方向へ回転を始める。尚、この際には、バランス部材23の挙動が不安定になり、バランス部材23同士の衝突によって、騒音が生じる場合もある。
そしてさらに、モータ1の回転数が上がっていくと、ある回転数、例えば5000rpmでバランス部材23は回転体2に対して相対的に停止して、回転体2と一体で回転を始め、その後、バランス部材23は、回転体2のアンバランス方向に対向する位置に徐々に移動するようになる。この状態になると、バランス部材23同士間での衝突がなくなり、また、回転体2のアンバランスが安定的に打ち消されることになる。
続いて、回転軸16の方向が鉛直方向を向き、かつディスク搭載面28が上側となる状態である横置き状態での自動平衡機構21の動作を説明する。モータ1が停止している状態では、バランス部材23は、チャッキングマグネット25からの吸引力によって、上側内壁22cの保持溝22c1に保持されている。モータ1が起動しても、所定の回転数になるまでは、バランス部材23は、保持溝22c1に保持されている。
モータ1(回転体2)の回転数が次第に上がっていき、ある回転数になると、バランス部材23は遠心力の作用で、保持溝22c1から放出され、外周側内壁22aに沿って回転軸16の方向と略平行に固定体3側に移動して、下側内壁24aに当接する。下側内壁24aに当接したバランス部材23は、回転体2のアンバランスを解消するため、ケース体22の中で回転を始める。尚、横置き状態で、バランス部材23の放出方向が重力方向となるため、横置き状態で、バランス部材23が保持溝22c1から放出される回転数は、縦置き状態で、バランス部材23が保持溝22c1から放出される回転数よりも小さくなっている。
そしてさらに、モータ1の回転数が上がっていくと、ある回転数でバランス部材23は回転体2に対して相対的に停止して、回転体2と一体で回転を始め、その後、バランス部材23は、回転体2のアンバランス方向に対向する位置に徐々に移動するようになる。この状態になると、回転体2のアンバランスが安定的に打ち消されることになる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態のモータ1では、少なくとも回転体2の回転周波数が共振周波数を超えるまでは、バランス部材23が保持溝22c1に保持されている。そのため、モータ1を縦置き状態で使用した場合に、自動平衡機構21で生じる騒音の低減を図ることができる。すなわち、回転体2の回転周波数が共振周波数を超えるまでバランス部材23が保持溝22c1に保持されているため、バランス部材23の挙動が不安定になる回転数領域を減らすことができ、その結果、バランス部材23同士の衝突によって生じる騒音の低減を図ることができる。
また、モータ1を横置き状態で使用した場合には、バランス部材23は上側内壁22cに形成された保持溝22c1に保持されていることから、バランス部材23に作用する重力の方向とバランス部材23の保持方向が一致しておらず、バランス部材23が保持溝22c1から放出されやすくなっている。従って、縦置き状態で、回転体2の回転周波数が共振周波数を超えるまでバランス部材23が保持溝22c1に保持されるように構成しても、横置き状態では、バランス部材23が保持溝22c1から放出されるようになり、その結果、自動平衡機構21としての適切な機能を果たすことができるようになる。
本形態では、記録ディスクを搭載するターンテーブル20に配設されたチャッキングマグネット25の吸引力によって、保持溝22c1に保持されている。そのため、バランス部材23を保持溝22c1に保持するための保持機構を別途設ける必要がなくなり、モータ1の構成を簡素化することができる。
本形態では、チャッキングマグネット25が、径方向又は軸方向で2極に着磁されている。そのため、ケース体22の内部では、円周方向でほぼ均一な磁束が発生する。従って、円周方向ではバランス部材23間で磁気的な吸引、反発力が働かず、自動平衡機構21では、回転体2のアンバランスの打ち消し作用を適切に果たすことができるようになる。
本形態では、上側内壁22cには、複数の保持溝22c1が放射状に形成されており、かつ、上側内壁22cの表面は波型になっている。すなわち、上側内壁22cの表面は軸方向に凹凸を有する滑らかな曲線状に形成されている。そのため、保持溝22c1にバランス部材23が保持された状態で回転体2が回転した場合に生じうるバランス部材23と保持溝22c1との衝突による騒音の発生を低減することができる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形可能である。
例えば、上述した形態のモータ1では、上側内壁22cに、バランス部材23を保持する保持凹部としての複数の保持溝22c1が形成されていたが、図5に示すように、保持凹部として、複数の保持孔22c2を形成しても良い。この保持孔22c2も、保持溝22c1と同様にバランス部材23の数量よりも多く形成されていれば良く、バランス部材23の数量よりも多ければ、その数は限定されない。尚、図5は、封止板24が取り付けられていない状態のターンテーブル20の底面を示している。
また、上述した形態では、保持溝22c1あるいは保持孔22c2がケース体22の上側内壁22cに形成されていたが、保持溝あるいは保持孔はケース体22の内周側内壁22bに形成されても良い。この場合は、
mrω+mg<Fcosα
の関係が成り立つとともに、縦置き状態において、バランス部材23が回転体2に対して相対的に停止して、回転体2と一体で回転を始める回転周波数未満で、バランス部材23は保持溝22c1から放出されるように、各パラメータを決めてやれば良い。また、保持溝あるいは保持孔は、上側内壁22c及び内周側内壁22bの双方に形成されていても良い。
さらに、バランス部材23の保持機構としてはチャッキングマグネット26には限定されず、他の保持機構によってバランス部材23を保持溝22c1に保持するようにしても良い。例えば、バランス部材23にマグネットを取り付けるとともに、チャッキングマグネット26に替えて磁性部材を設けることで、バランス部材23の保持機構を構成しても良い。
さらにまた、ケース体22の上側壁面22cに、保持溝22c1や保持孔22c2を形成する替わりに、テープやゴムなどの付属品を貼り付けて、保持凹部を形成するようにしても良い。
また、チャッキングマグネット26は、リング状のものには限定されず、周方向で複数に分割されたものをチャッキングマグネット26として用いても良い。この場合にも、チャッキングマグネット26には、径方向又は軸方向で2極に着磁を施してやれば良い。
本発明の実施の形態にかかるモータを示す側面断面図である。 図1に示すモータのターンテーブルを示す側面断面図である。 図2に示すターンテーブルのチャッキングマグネットを示す斜示図である。 図2に示すターンテーブルの上側内壁の形状を説明するため、上側内壁の一部を軸方向に切り出して示す説明図である。 本発明の他の形態にかかるターンテーブルを示す底面図である。
符号の説明
1 モータ
2 回転体
3 固定体
16 回転軸
20 ターンテーブル
21 自動平衡機構
22 ケース体
22a 外周側内壁
22b 内周側内壁
22c 上側内壁
22c1 保持溝(保持凹部)
22c2 保持孔(保持凹部)
23 バランス部材
26 チャッキングマグネット

Claims (4)

  1. 中空環状部材からなるケース体と該ケース体内部に収納された複数のバランス部材とを有する自動平衡機構と、前記ケース体が固定された回転軸を有する回転体と、該回転体が回転可能に支持された固定体とを備えるとともに、
    前記ケース体が、前記回転軸に対して傾斜した外周側内壁と、該外周壁に対向する内周側内壁と、前記外周側内壁と前記内周側内壁とに連設された上側内壁とを備え、
    前記バランス部材が前記回転軸の方向と略平行に移動して前記自動平衡機構が機能するように構成されたモータにおいて、
    前記内周側内壁及び前記上側内壁の少なくともいずれか一方には、前記バランス部材を保持する保持凹部が形成され、少なくとも前記回転体の回転周波数が共振周波数を超えるまでは、前記バランス部材が前記保持凹部に保持されていることを特徴とするモータ。
  2. 前記回転体は、記録ディスクを搭載するターンテーブルと、前記ターンテーブルに配設されたチャッキングマグネットとを備え、前記バランス部材は前記チャッキングマグネットの吸引力によって前記保持凹部に保持されていることを特徴とする請求項1記載のモータ。
  3. 前記チャッキングマグネットは、径方向又は軸方向で2極に着磁されていることを特徴とする請求項2記載のモータ。
  4. 前記保持凹部は、前記内周側内壁及び前記上側内壁の少なくともいずれか一方に形成された複数の保持溝又は保持孔であることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載のモータ。
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