ところが、サーバコンピュータを使用するとネットワークシステムの構成が複雑化し、そのネットワークシステムの設備費が増大する。そこで、本発明は、ネットワークに接続された複数の端末装置と、該各端末装置を上記ネットワークを介して管理する管理装置と、を備えたネットワークシステムにおいて、サーバコンピュータを使用することなく端末装置の情報を効率的に取得することを目的としてなされた。
上記目的を達するためになされた請求項1記載の発明は、ネットワークに接続された複数の端末装置と、該各端末装置を上記ネットワークを介して管理する管理装置と、を備えたネットワークシステムであって、上記端末装置の内、少なくとも一つの特定端末装置が、上記ネットワークを介して接続された他の端末装置から該他の端末装置の情報を取得する情報取得手段と、該情報取得手段によって取得した上記他の端末装置の情報を、その特定端末装置自身の情報と共に上記管理装置に送信する情報送信手段と、を備えたことを特徴としている。
このように構成された本発明では、特定端末装置は、ネットワークを介して接続された他の端末装置から、情報取得手段によって該他の端末装置の情報を取得すると共に、情報送信手段によって、その情報取得手段によって取得した上記他の端末装置の情報を、その特定端末装置自身の情報と共に管理装置に送信する。
このため、管理装置では、特定端末装置から情報を取得するだけで、上記他の端末装置の情報もその特定端末装置の情報と共に取得することができる。従って、本発明では、サーバコンピュータを使用することなく、端末装置の情報を効率的に取得することができる。なお、特定端末装置は、必ずしもネットワークを介して接続された他の全ての端末装置の情報を取得しなければならないわけではなく、一部の端末装置の情報を取得してもよい。例えば、ネットワークに複数のプリンタと複数のスキャナとを端末装置として接続した系では、一部のプリンタが他の全てのプリンタの情報を、一部のスキャナが他の全てのスキャナの情報を、それぞれ取得するようにしてもよい。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成に加え、上記他の端末装置の情報が、その端末装置を上記ネットワーク上で特定するための連結情報を含むことを特徴としている。ここで、連結情報とは、例えばリンク情報やURLが一例として挙げられるように、その端末装置をネットワーク上で特定するための、その端末装置の情報の在処を示す情報である。このような連結情報さえ判れば、その連結情報に基づいて端末装置の詳細な情報を容易に取得することができる。このため、連結情報を他の端末装置の情報として含む場合、端末装置の情報取得手段が取得しなければならない情報量や情報送信手段が送信しなければならない情報量を減らすことができる。従って、本発明では、請求項1記載の発明の効果に加えて、情報取得手段及び情報送信手段の情報処理量を一層軽減して、その処理速度を一層向上させることができるといった効果が生じる。
請求項3記載の発明は、上記特定端末装置を少なくとも二つ以上備えた請求項1または2記載のネットワークシステムであって、上記管理装置が、一つの特定端末装置を選択する端末装置選択手段と、該端末装置選択手段にて選択された上記特定端末装置の情報送信手段に、自身を含む上記各端末装置の情報を送信させる情報要求手段と、上記端末装置選択手段が選択する上記特定端末装置を切り替える選択切替手段と、を備えたことを特徴としている。
本発明はネットワークシステムは、特定端末装置を二つ以上備えており、管理装置は、端末装置選択手段によって一つの特定端末装置を選択すると共に、情報要求手段によって、その特定端末装置の情報送信手段に、自身を含む上記各端末装置の情報を送信させることができる。また、選択切替手段によって、上記端末装置選択手段が選択する特定端末装置を切り替えることもできる。このため、特定端末装置間で取得し合う情報量は比較的少なくて済む。すなわち、必要に応じて端末装置選択手段または選択切替手段によって所望の特定端末装置を選択し、その選択によって詳細な情報を取得するようにすることができる。
従って、本発明では、請求項1または2記載の発明の効果に加えて、情報取得手段及び情報送信手段の情報処理量を一層軽減して、その処理速度を一層向上させることができるといった効果が生じる。請求項4記載の発明は、上記特定端末装置の内、少なくとも一つの特定端末装置Aを、インタフェース装置を介して上記ネットワークに接続した請求項1〜3のいずれかに記載のネットワークシステムであって、上記管理装置が、特定端末装置Aが上記管理装置に上記各端末装置の情報を送信したとき、特定端末装置Aに接続された上記インタフェース装置からそのインタフェース装置の情報を取得するインタフェース情報取得手段を、備えたことを特徴としている。
本発明では、管理装置は、インタフェース情報取得手段によって、上記特定端末装置Aに接続されたインタフェース装置からそのインタフェース装置の情報を取得することができる。このため、本発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、インタフェース装置の管理が容易となるといった効果が生じる。従って、端末装置のバージョンアップ等もきわめて容易に行える。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の構成に加え、上記管理装置が、その管理装置に上記情報を送信している特定端末装置またはインタフェース装置に対して、その特定端末装置またはインタフェース装置の設定を変更する設定変更手段を、更に備えたことを特徴としている。
本発明では、管理装置は設定変更手段によって、その管理装置に情報を送信している特定端末装置またはインタフェース装置に対して、その特定端末装置またはインタフェース装置の設定を変更することができる。このため、上記特定端末装置またはインタフェース装置を遠隔操作によって管理することが可能となる。
従って、本発明では、請求項1〜4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、特定端末装置またはインタフェース装置の遠隔操作を可能にして、ネットワークシステム全体の操作性を一層向上させることができるといった効果が生じる。請求項6記載の発明は、ネットワークを介して複数の他の端末装置と接続された端末装置であって、上記ネットワークを介して接続された他の端末装置から該他の端末装置の情報を取得する情報取得手段と、該情報取得手段によって取得した上記他の端末装置の情報を、その端末装置自身の情報と共に上記ネットワークに送信する情報送信手段と、を備えたことを特徴としている。
本発明の端末装置は、ネットワークを介して接続された他の端末装置から、情報取得手段によって該他の端末装置の情報を取得すると共に、情報送信手段によって、その情報取得手段によって取得した上記他の端末装置の情報を、その特定端末装置自身の情報と共にネットワークに送信することができる。
このため、本発明の端末装置を、ネットワークに接続された複数の端末装置と該各端末装置を上記ネットワークを介して管理する管理装置とを備えたネットワークシステムに使用すれば、請求項1記載の発明と同様の効果が生じる。また、本発明の端末装置も、請求項1記載の端末装置と同様に、必ずしもネットワークを介して接続された他の全ての端末装置の情報を取得しなければならないわけではなく、一部の端末装置の情報を取得してもよい。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の構成に加え、上記他の端末装置の情報が、その端末装置を上記ネットワーク上で特定するための連結情報を含むことを特徴としている。このように、本発明でいう上記他の端末装置の情報は、その端末装置の連結情報を含んでいる。このため、本発明でも、請求項2記載の発明に関連して説明したのと同様の理由で、請求項6記載の発明の効果に加えて、情報取得手段及び情報送信手段の情報処理量を一層軽減して、その処理速度を一層向上させることができるといった効果が生じる。
請求項8記載の記憶媒体は、は、上記管理装置を構成する請求項3,4,または5記載の各手段としてコンピュータを機能させるためのソフトウェアプログラムを記憶したことを特徴としている。このため、上記特定端末装置を含む複数の端末装置をネットワークを介して管理する管理装置のコンピュータに、本発明の記憶媒体に記憶されたソフトウェアプログラムを実行させれば、請求項3,4,または5記載の各手段としてコンピュータを機能させ、その請求項に記載のネットワークシステムを容易に実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を、図面と共に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いわゆるWWW(ネットワーク上にハイパーテキストを構築し、あらゆる情報に対してアクセス可能にした広域情報システム)を用いて管理されるネットワークシステムに対して本発明を適用した形態の一例である。
ここで、上記WWWについてその概要を説明すると、当該WWWは、本実施の形態におけるプリンタのような端末装置のネットワーク管理情報を、他のコンピュータ(WWWブラウザと呼ばれるプログラム(上記端末装置の設定状態等を端末装置毎に順次閲覧するためのプログラム)を備えるコンピュータであり、各端末装置の状態を閲覧して把握し、これによりネットワークを管理するコンピュータ。以下、ブラウザコンピュータと称する)で一元的に管理するための情報システムである。そして、各端末装置の状態を表現するためにはハイパーテキストと呼ばれるソフトウエアを用いて当該状態を示す画像や文字情報を表現する。また、ブラウザコンピュータと各端末装置との間の通信に使用されるプロトコルとしては、いわゆるHTTPが用いられ、更にハイパーテキストを表現する言語としては、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)と呼ばれる言語が用いられる。
また、本実施の形態においては、各端末装置上には、CGI(Common GatewayInterface)と呼ばれるプログラムが備えられており、当該CGIはブラウザコンピュータからの指定により当該指定に対応するHTMLを構成したり、ブラウザコンピュータからサーバコンピュータ(NICに備えられ、当該NICに接続されているプリンタ等に対してデータ又は制御情報等を提供する処理部であり、NIC用の上記CGIについてはこれがサーバコンピュータ内に含まれている。)に送信されてくる情報(一般にフォームという。例えば、ブラウザコンピュータの使用者がプリンタにおける複写枚数を「5」と設定した場合には、”COPIES=5”というフォームがブラウザコンピュータからサーバコンピュータ内のCGIに送信される。)を解釈するためのものである。このとき、ブラウザコンピュータからの端末装置の指定には、URLと称される識別情報(各端末装置固有の識別情報であり、本実施の形態について言えば、NICとそれに接続されているプリンタとでは異なるURLを持っている。)に基づいて各端末装置を識別し指定を行う。
次に、本実施の形態のネットワークシステムSの構成について、図1を用いて説明する。なお、ネットワークシステムSでは、後述のように、端末装置としての全てのプリンタ10〜40に特定端末装置の構成を備えているが、一部のプリンタのみを特定端末装置としてもよい。
図1に示すように、本実施の形態のネットワークシステムSは、管理装置としてのブラウザコンピュータGと、電話回線又はLAN等のネットワークWと、インタフェース装置としての複数のNIC1と、端末装置としてのプリンタ10、30及び40と、当該プリンタ10に接続された複数のコンピュータ20と、プリンタ40に並列に接続されたイメージスキャナ70と、プリンタ40に直列に接続された用紙ソータ80とにより構成されている。ここで、プリンタ10、30及び40は異なる機種のプリンタである。
一方、ブラウザコンピュータGは、CPU50,ROM51,RAM52を備え、マウス53,CRT54等が接続されている。また、NIC1は、返信手段としてのトランシーバ2と、LANコントローラ3と、共有メモリ4と、CPU5と、ROM6と、RAM7と、バス8と、を備えいている。ここで、ROM6は、その内部にNIC用HTML6aとNIC用CGI6bとを予め記憶している。
更に、プリンタ10は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、バス14と、出力インタフェース(出力I/F)15と、入力インタフェース(入力I/F)16と、印字部17と、を備えている。ここで、ROM12は、その内部にプリンタ用HTML12aとプリンタ用CGI12bとを予め記憶している。なお、プリンタ10は、バス14に接続された接続ライン9を介してNIC1に接続されていると共に、入力インタフェース16を介して各コンピュータ20に接続されている。
次に、ネットワークシステムSにおける概要動作について図1を用いて説明する。なお、以下の説明においては、NIC1とプリンタ10とにおける処理について説明するが、他のNIC1とプリンタ30との間においても同様の処理が実行される。
ブラウザコンピュータG内のCPU50は、NIC1が接続されているプリンタ10の状態をブラウザコンピュータGで把握するために必要な情報をプリンタ10に対して要求するための要求情報(以下、単にリクエストと称する。)を生成し、ネットワークWを介してNIC1のトランシーバ2に送信する。
そして、リクエストを受信したトランシーバ2は、これを復調し、LANコントローラ3を介してバス8に出力する。ここで、当該リクエストについて具体的に例示すると、例えば、以下のようなものがリクエストとして送信される。
”GET /nic/****.html HTTP/1.0” ”GET /nic−CGI/****.exe HTTP/1.0” ”GET /printer/****.html HTTP/1.0” ”GET /printer−CGI/****.exe HTTP/1.0”これらの例において、”GET”はリクエストであることを示すものであり、”nic”、”nic−CGI”、”printer”及び”printer−CGI”はURLであり、”****.html”又は”****.exe”は管理の対象(一般にはリソースと呼ばれる。)を示す情報であり(「****」の部分に種々のリソースを示す名称が記述される。)、”HTTP/1.0”はHTTPのバージョン情報である。このとき、当該リクエストには、NIC1を示すURL(”nic”又は”nic−CGI”)か、又はプリンタ10を示すURL(”printer”又は”printer−CGI”)かのいずれか一方が付加されている。
次に、NIC1が受信したリクエストがプリンタ10を指定するURLを含むリクエストであるとき(例えば、上記又はに示す例のように、”printer”又は”printer−CGI”のURLを含むとき))は、CPU5は、当該リクエストを共有メモリ4及び接続ライン9を介してプリンタ10に転送する。その際、共有メモリ4にリクエストを書き込んだ後、CPU5は、図示しない信号線を通してCPU11に対してインターラプト(割り込み指令)を発生させ、当該リクエストの処理を実行させる。なお、上述したリクエストに対するCPU5の処理に必要な制御プログラムは、ROM6に予め記憶されている。
次に、NIC1から転送したプリンタ10を指定するリクエストが接続ライン9を介してプリンタ10に入力されると、CPU11は、当該リクエストをバス14を介して取得した後、ROM12内に記憶されているプリンタ用CGI12bとプリンタ用HTML12aを用いて当該リクエストを処理する。このとき、プリンタ用HTML12aのみで処理できるものについては当該プリンタ用HTML12aのみで処理し、また、プリンタ用CGI12bのみで処理できるものについては当該プリンタ用CGI12bのみで処理する。その後、CPU11は、処理した結果であるレスポンスをバス14、接続ライン9、及び共有メモリ4を介してNIC1に返信する。このリクエストに対するCPU11の処理に必要な制御プログラムは、ROM12に予め記憶されている。
更に、プリンタ10において処理すべきリクエストに対するレスポンスをプリンタ10から受領したNIC1は、当該レスポンスをそのままネットワークWを介してブラウザコンピュータGに転送する。そして、プリンタ10からのレスポンスを受信したブラウザコンピュータGにおいては、夫々受信したレスポンスに対応した画像又は文字情報をCRT54に表示し、当該NIC1又はプリンタ10の動作状態等を把握する。
なお、ネットワークシステムS内に含まれている各プリンタ10、30及び40は、共通のNIC1を備えているが、プリンタ自体としては異なる種類のものであり、具体的には、夫々のプリンタに記憶されているプリンタ用HTML又はプリンタ用CGIがプリンタ毎に異なったものとなっている。また、ネットワークWには、NIC1とは異なる機種のNICを介して図示しない他のプリンタも接続されている。
次に、プリンタ10はネットワークWを介して接続された他のプリンタ及びNIC、並びに、自身に接続されたNIC1の情報を取得することができ、ブラウザコンピュータGから所定のリクエストを受信したとき、上記他のプリンタの情報をプリンタ10自身の情報と共に含んだレスポンスを、ブラウザコンピュータGに返信する。以下、この処理について詳細に説明する。
ブラウザコンピュータGは、いずれかのプリンタ(例えばプリンタ10)のIPアドレスを指定してリターンキーを押下されると、図2に示す処理を開始する。先ず、S1(Sはステップを表す:以下同様)にて、IPアドレスによって選択されたプリンタ10のプリンタ画面200をCRT54に表示する。ここで、IPアドレスはネットワークW上で各装置を識別可能とするネットワークアドレスの一種である。
図5に例示するように、このプリンタ画面200は、プリンタの状態を視覚的に示すイメージ図201と、プリンタの状態を赤,黄,青の信号機状に示すパイロットランプ部203と、プリンタ10の情報の在処を示すURL205と、プリンタ10の機種名207と、プリンタ10のマウス53でクリック可能なリフレッシュボタン211,ビューコンフィグレーションボタン213,コントロールパネルボタン215,プリンタセッティングボタン217,オンラインサポートボタン219,アドミニストレータセッティングボタン(以下、管理者セッティングボタンという)221,及びファインドデバイスボタン223と、が表示される。
ここで、リフレッシュボタン211は、プリンタ10の情報の読み直しを指示するボタンである。ビューコンフィグレーションボタン213は、プリンタ10のバージョン情報等を表示するためのボタンである。コントロールパネルボタン215は、プリンタ10のコントロールパネルをCRT54に表示して、そのコントロールパネルを遠隔操作するボタンである。プリンタセッティングボタン217は、プリンタ10の各種設定をブラウザコンピュータGで実施するためのボタンである。オンラインサポートボタン219は、プリンタ10のメーカーのホームページを開いて、サポート情報を表示するためのボタンである。管理者セッティングボタン221は、後述のNIC情報画面を表示するためのボタンである。ファインドデバイスボタン223は、ネットワークWに接続された全てのプリンタの情報を一覧表示させるためのボタンである。
S1の処理に当たって、ブラウザコンピュータGは、プリンタ10に対してステータス情報要求を送信する。プリンタ10のCPU11は図3に示す処理を実行しており、ステータス情報要求を受信すると次のように情報を返信する。図3に示すように、CPU11は、ステータス情報要求があったか否か(S41)、プリンタリサーチ要求があったか否か(S43)、の判断を交互に繰り返すループ処理を実行しており、ステータス情報要求があると(S41:YES)S44へ移行する。S44では自身の属するプリンタ10のステータス情報をHTMLファイルに編集し、続くS45にてブラウザコンピュータGにそのHTMLファイルを返信して上記ループ処理(S41,S43)へ移行する。
ブラウザコンピュータGは、このステータス情報に基づいて、図5に例示するプリンタ画面200を表示するのである(S1)。続くS3では、プリンタ画面200のいずれかのボタンが押下されたか否かを判断し、押下されるまで待機する。そして、ファインドデバイスボタン223が押下されると、図6に例示するファインドデバイス画面300を表示する(S7)。
図6に例示するように、ファインドデバイス画面300には、ネットワーク301に接続された各プリンタのアイコン301と、その各プリンタの情報303と、このURL305と、機種名307と、前述のボタン211〜223とほぼ同様の内容の各種ボタン310とが表示される。なお、アイコン301は、前述のパイロットランプ部203の点灯している色と同じ色で表示される。
また、この処理に当たって、ブラウザコンピュータGは、プリンタ10にプリンタリサーチ要求を送信する。すると、プリンタ10のCPU11は、図3のS43にて肯定判断してS47へ移行する。S47では、図4に示す自社製プリンタのリサーチ処理を実行する。
図4に示すように、このリサーチ処理では、UDP/IPプロトコルで情報要求を各プリンタに送信し(S91)、続くS93にて返事があったか否かを判断する。返事がない場合は(S93:NO)、S95へ移行して予め設定された所定時間が経過したか否か判断し、経過していなければ(S95:NO)S93へ復帰する。このS93,S95のループ処理の間に返事を受信すると、S93にて肯定判断してS97へ移行する。S97では自社製のプリンタからの返事か否かを判断し、自社製でなければそのまま上記ループ処理(S93,S95)へ復帰する。
なお、この自社製か否かの判断は、S91にて送信される情報要求及びS93にて受信されるプリンタからの返事に、プリンタメーカーの商標等をキーワードとして挿入しておくことによって実行される。また、各プリンタは上記情報要求を受信すると乱数を発生し、その乱数に対応した数msec.待機した後、自身の情報をブラウザコンピュータGへ返信する。このため、ブラウザコンピュータGには、上記乱数に応じたバラバラのタイミングで、各プリンタからのデバイス情報がネットワークWを介して返信される。
S93にて自社製のプリンタからの返事である(YES)と判断すると、S99にてその返事に含まれる情報をRAM13に格納して上記ループ処理(S93,S95)に戻る。そして、この処理を上記所定時間継続すると、S95にて肯定判断して図3の処理へ復帰する。すると、続くS49にて、上記所定時間の間にS99による情報の格納がなされたプリンタの情報を、HTMLファイルに編集し、続くS45で、そのファイルをブラウザコンピュータGに返信する。なお、S45の処理が終了すると、CPU11の処理は再びS41,S43のループ処理へ復帰する。
図2のS7では、このようにして受信した各プリンタの情報に基づきファインドデバイス画面300を表示するのである。続くS9では、アイコン301がクリックされたか否かを判断し、押下されるまで他の処理(S11:例えば、各種ボタン310の押下に対応する処理)を実行しながら待機する。そして、アイコン301のいずれか一つがクリックされると(S9:YES)、S1へ移行して、クリックされたアイコン301に対応するプリンタ画面200a(図7)を表示する。このプリンタ画面200aも図5に示したものとほぼ同様であるので、各部を表す符号に添え字aを付して詳細な説明を省略する。なお、プリンタ画面200aでは、イメージ図201aには、ジャムの発生を指示する表示231aとジャムの発生位置を点滅によって示す表示233aとがなされ、パイロットランプ部203aは赤が点灯している。プリンタ画面200,200aでは、このようにプリンタの状態を表示するのである。
また、プリンタ画面200,200aで管理者セッティングボタン221,221aが押下されると、図2のS5からS13へ移行し、NIC情報画面400(図8)を表示する。このNIC情報画面400では、NIC1の情報が表示され、ファームウェアのアップデートや、NICの環境設定等の各種処理が実行できる。このNIC情報画面400には、NIC1のURL405が表示され、下方にはプリンタ表示画面200,200aに戻るためのHomeボタン407が表示されている。
そこで、S12に続くS15では、Homeボタン407が押下されたか否かを判断し、押下された場合は(S15:YES)S1へ戻ってプリンタ画面200,200aを表示する。また、Homeボタン407が押下されていない場合は(S15:NO)、他の操作に基づく他の処理(例えばファームウェアのアップデート)を行って再びS15へ移行する。また、プリンタ画面200,200aにて他のボタン211,211a〜221,221aが押下された場合も、S5からS19へ移行してそのボタン操作に応じた他の処理を実行し、更なるボタン押下を待機する(S3)。
このように、本実施の形態のネットワークシステムSでは、各プリンタは、ネットワークWを介して接続された他のプリンタから、該他のプリンタの情報を取得すると共に、その取得した情報を自身の情報と共にブラウザコンピュータGに送信する。このため、ブラウザコンピュータGでは、一つのプリンタから情報を取得するだけで、上記他のプリンタの情報もそのプリンタの情報と共に取得することができる。ネットワークシステムSでは、サーバコンピュータを使用することなく、プリンタの情報を効率的に取得することができる。
また、ネットワークシステムSでは、各プリンタのURLをステータス情報と共にブラウザコンピュータGへ返信している。URL(リンク情報でもよい)等のような連結情報さえ判れば、その連結情報に基づいてプリンタの詳細な情報を容易に取得することができる。このため、ネットワークシステムSでは、各プリンタが他のプリンタから取得しなければならない情報量や、ブラウザコンピュータGへ送信しなければならない情報量を減らすことができる。システムの情報処理量を一層軽減して、その処理速度を一層向上させることができる。
また、ネットワークシステムSでは、アイコン301をクリックすることにより情報を取得するプリンタを選択でき、ファインドデバイスボタン223を押下した後、他のプリンタのアイコン301をクリックすることにより選択するプリンタを切り替えることもできる。このため、プリンタ間で取得し合う情報量は比較的少なくて済む。すなわち、必要に応じて所望のプリンタを選択し、その選択によってNIC1の情報等、詳細な情報を取得することができる。
更に、ネットワークシステムSでは、NIC情報画面400を表示させてインタフェース装置としてのNICの情報をも取得することができる。このため、NICの管理が容易となり、ファームウェアをアップデートしてプリンタをバージョンアップさせる等の作業もきわめて容易に行える。しかも、プリンタ画面200,200aでもNIC情報表示画面400でも、そのプリンタまたはNICの設定を変更することができる。このため、プリンタ及びNICを遠隔操作によって管理することが可能となる。
なお、上記実施の形態において、S47及び図4の処理が情報取得処理、S45の処理が情報送信処理、S9におけるアイコン301押下時の処理が端末装置選択処理、S5からS7を介してS9に至る処理が選択切替処理、S13の処理がインタフェース情報取得処理、S19におけるコントロールパネルボタン215,215aまたはプリンタセッティングボタン217,217a押下時の処理が設定変更手段に、それぞれ相当する。
また、本発明は上記実施の形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。例えば、ネットワークシステムSにおけるプリンタ10等は、必ずしもネットワークWを介して接続された他の全ての端末装置の情報を取得しなければならないわけではなく、一部のプリンタの情報を取得してもよい。例えば、ネットワークWに複数のプリンタと複数のスキャナとを端末装置として接続した系では、一部のプリンタが他の全てのプリンタの情報を、一部のスキャナが他の全てのスキャナの情報を、それぞれ取得するようにしてもよい。
また、図2〜図4に記載の各処理を記憶した記憶媒体としては、ROM,RAM等の素子の他、種々の形態が考えられる。例えば、CD−ROM,フロピーディスク,光磁気ディスク,ハードディスク等でもよく、インターネット上のファイルサーバであってもよい。また、本発明の記憶媒体は、パーソナルコンピュータ(パソコン)装置に読み込ませて使用することができる。更に、本発明は、プリンタを用いたいわゆるプリントシステムに限らず、通信カラオケシステム等、各種ネットワークシステムに対して適用することができる。
1…NIC 2…トランシーバ 5,11…CPU 6,12…ROM7,13…RAM 10,30,40…プリンタ 17…印字部53…マウス 54……CRT 200,200a…プリンタ画面300…ファインドデバイス画面 400…NIC情報画面