JP2006046997A - 材料特性評価装置及び材料特性評価方法 - Google Patents

材料特性評価装置及び材料特性評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱された空気による圧痕の測定誤差を低減する。
【解決手段】材料特性評価装置100に、試料Sを下面で保持する試料保持台2と、この試料保持台2を加熱する加熱部3と、試料保持台2の下面で保持された試料Sの下方から、試料Sに対して接離自在に設けられ、先端を試料Sの表面に押し付けて試料Sの表面に圧痕を形成する圧子4と、を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、材料特性評価装置及び材料特性評価方法に関する。
従来、試料表面に圧子により荷重を付与して、圧痕を形成させ、この圧痕に基づいて試料の所定の材料特性を評価する材料特性評価装置が知られている。また、近年では、試料を加熱した状態で硬さ等の物性値を測定する材料特性評価装置も知られており、試料の材料特性の温度依存性を調べることができるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。このような材料特性評価装置は、特に薄膜等の硬さの温度依存性を調べる微小硬さ試験に用いられている。
特許文献1記載の材料特性評価装置は、試料が載置される試料台と、この試料台の上面に載置された試料に上方から圧子を押圧する押圧機構部と、この圧子の押し込み荷重を検出する荷重検出器と、この圧子の変位量を検出する変位検出器と、試料台上の試料及び圧子を加熱する加熱機構部と、試料台を加熱する試料台ヒータ等を備えている。
この材料特性評価装置を用いて材料特性評価試験を行う際においては、試料を試料台上に載置して、加熱機構部によって圧子及び試料を加熱すると同時に、試料台ヒータによって試料台を熱伝導により全体的に加熱する。次いで、試料が設定された温度になったときに押圧機構部によって圧子を所定の押込み圧力で試料に押圧させて、試料に圧痕を形成させる。そして、荷重検出器が圧子の押込み荷重を検出するとともに、変位検出器が圧子の押込み変位を検出して、これらの値の関係から試料の硬さ等の物性値を測定する。
特開平5−264428号公報
しかし、上記特許文献1の場合、試料台ヒータや、試料台ヒータにより加熱された試料台が、試料台上方の空気を加熱してしまい、加熱された空気が上昇することで熱対流を起こすことがあった。
この結果、熱対流による空気の乱流が圧子を押し上げるように作用したり、押圧機構部等を熱膨張させることにより、圧痕の測定誤差が生じてしまうという問題点があった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、加熱された空気による圧痕の測定誤差を低減する材料特性評価装置及び材料特性評価方法を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、材料特性評価装置(硬さ試験機100)であって、例えば、図1に示すように、試料(試料S)を下面で保持する試料保持台(試料保持台2)と、この試料保持台を加熱する加熱部(加熱装置3)と、前記試料保持台の下面で保持された試料の下方から、試料に対して接離自在に設けられ、先端を前記試料の表面に押し付けて前記試料の表面に圧痕を形成する圧子(圧子4)と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の材料特性評価装置において、前記試料保持台の上方に設けられ、周囲の空気を吸引する空気吸引部を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の材料特性評価装置を用いた材料特性評価方法であって、前記試料保持台の下面に試料を設置する試料設置工程と、前記試料保持台を加熱する加熱工程と、前記圧子を、前記試料の下方から前記試料の表面に押し付けて前記試料の表面に圧痕を形成する圧痕形成工程と、を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、材料特性評価を行う際には、試料保持台の下面に試料を保持させ、加熱部により試料保持台を加熱する。加熱部によって加熱された試料保持台は、自身が保持している試料に熱を伝達することにより、試料は加熱部によって間接的に加熱されることになる。そして、加熱された試料に対して、試料の下方から試料表面に対して圧子が押し付けられ、圧痕が形成される。このとき、加熱された試料保持台は、周囲の空気を加熱し、加熱された空気は上昇する。上昇して冷やされた空気は、再度試料保持台の周囲に下降し、試料保持台によって再度加熱される。この繰り返しにより、試料保持台の周囲の空気は対流を起こすが、試料や圧子は、熱を発する試料保持台の下方に位置しているため、対流の影響を受けることがほとんどない。
よって、加熱されて対流する空気による材料特性の測定誤差を低減することができる。
請求項2に記載の発明によれば、空気吸引部が試料保持台の上方に設けられているので、試料保持台によって加熱されて上昇した空気は空気吸引部によって吸引される。これにより、試料保持台の周囲の空気の対流を抑制することができるので、材料特性の測定誤差を更に低減することができる。
請求項3に記載の発明によれば、試料設置工程において、試料保持台の下面に試料を保持させ、加熱工程において、加熱部により試料保持台を加熱する。加熱部によって加熱された試料保持台は、自身が保持している試料に熱を伝達することにより、試料は加熱部によって間接的に加熱されることになる。そして、圧痕形成工程において、加熱された試料に対して、試料の下方から試料表面に対して圧子が押し付けられ、圧痕が形成される。このとき、加熱された試料保持台は、周囲の空気を加熱し、加熱された空気は上昇する。上昇して冷やされた空気は、再度試料保持台の周囲に下降し、試料保持台によって再度加熱される。この繰り返しにより、試料保持台の周囲の空気は対流を起こすが、試料や圧子は、熱を発する試料保持台の下方に位置しているため、対流の影響を受けることがほとんどない。
よって、加熱されて対流する空気による材料特性の測定誤差を低減することができる。
以下、図面を参照して、本発明である材料特性評価装置の最良の形態について詳細に説明する。なお、本実施形態では、材料特性評価装置として、ビッカース硬さ試験機を例に挙げ、材料特性評価試験としてビッカース硬さ試験(以下、硬さ試験機という。)を例に挙げて説明する。
<硬さ試験機の全体構成>
図1に示すように、硬さ試験機100には、各構成部材が配設される試験機本体1が備えられており、この試験機本体1には、試料Sを保持する試料保持台2と、この試料保持台2を加熱する加熱部としての加熱装置3と、試料Sに圧痕を形成する圧子4を先端に有する圧子軸5を備える圧子軸ユニット6と、圧子軸5に所定の押圧力を付与する押圧力付与装置7と、試験機本体1の下方で試料保持台2に対向する位置に回転自在に備えられたターレット8と、このターレット8に取り付けられた対物レンズ9と、試料保持台2に保持された試料Sに形成された圧痕を撮像する撮像部10等が備えられている。
(試料保持台)
試料保持台2は、試験機本体1の上方で前方に張り出したアーム部11の下面に設けられている。試料保持台2の下面側には、試料Sが重力で落下しないように試料Sを保持する保持部材21が設けられている。保持部材21としては、試料Sを押さえ付ける方向に付勢されたバネ部材を、試料Sを挟んで対向する位置に設けるとよい。これにより、バネ部材が互いに試料Sを逆方向に押さえ付け合うこととなって、試料Sを保持することができる。このような構成とすることにより、硬さ試験時には、試料Sは試料保持台2の下方に位置することとなる。
(加熱装置)
加熱装置3は、試料保持台2の内部に埋設されている。試料保持台2を加熱する際には、加熱装置3に通電すればよく、加熱装置3に通電することで加熱装置3内の発熱部が発熱してその熱を試料保持台2に伝達するようになっている。また、試料保持台2に保持された試料Sの近傍には温度センサ31が設けられており、この温度センサ31が検出した温度に基づいて、制御部(図示略)は、加熱装置3が試料保持台2を適度な温度で加熱するように制御する。
(圧子軸ユニット)
圧子軸ユニット6は、試験機本体1の下方で前方に張り出した基礎部12の上面に設けられている。圧子軸ユニット6は、基礎部12の固定部13に設けられた支持ばね61,61と、支持ばね61,61にそれぞれ上端側と下端側が弾性的に支持された圧子軸5と、圧子軸5をその軸方向に移動させることにより、圧子軸5にその軸方向の所定の力を付与するフォースモータ62と、圧子軸5の変位量を検出する圧子軸変位検出部63等により構成されている。
圧子軸5の先端には、試料保持台2の下面で保持された試料Sの下方から、試料Sに対して接離自在に設けられ、試料Sの表面に押し付けて試料Sの表面に圧痕を形成する圧子4が設けられている。
支持ばね61,61は、一端が固定部13に固定され、基礎部13から略水平方向に延出するように設けられた板ばねであり、その他端がそれぞれ圧子軸5の上端側と下端側に接続されて、圧子軸5を試料保持台2に対して垂直に支持している。そして支持ばね61は、フォースモータ62等によって圧子軸5が上下方向に移動される際に、圧子軸5が試料保持台2に対して垂直な姿勢を保つように撓む。
フォースモータ62は、磁気回路構成部62aと、圧子軸5側に設けられた駆動コイル部62bとにより構成されている。フォースモータ62は、磁気回路構成部62aにおいて、磁石がギャップにつくる磁界と、ギャップの中に設置された駆動コイル部62bに流れる電流との電磁誘導により発生する力を駆動力として用い、その駆動力により圧子軸5をその軸方向に移動させることによって、圧子軸5に所定の力を付与する。つまり、フォースモータ62は、フォースモータ62の駆動コイル部62bに供給される電流量に応じて、任意の駆動力を発生し、その駆動力に基づき圧子軸5に様々な試験力を付与することができる。
そして、フォースモータ62は、駆動コイル部62bに流す電流量を無段階に調整することにより、無段階の力(駆動力)を出力し、圧子軸5に無段階の力を付与することができる。
圧子軸変位検出部63は、例えば、所定の間隔の目盛が刻まれて、圧子軸5に備えられたスケール51と、そのスケール51の目盛を光学的に読み取るリニアエンコーダ52とからなり、圧子軸5が試料Sに圧痕を形成する際に移動した変位量(例えば、試料Sに圧子4が押し込まれた侵入量)を検出し、その検出した変位量に基づく圧子軸変位信号を制御部に出力する。
(押圧力付与装置)
押圧力付与装置7は、圧子軸ユニット6の上方に備えられた押圧部材のレバーとしての制御レバー71と、制御レバー71に作用力を付与するフォースモータ80等により構成されている。
制御レバー71は、略中央部が回動軸72によって基礎部12に回動自在に軸支されている。制御レバー71の一端部71aには、フォースモータ80が取り付けられている。また、制御レバー71の他端部71bは、回動軸72から圧子軸ユニット6の下方に向けて延びて圧子軸5の下部に位置しており、その他端部71bには圧子軸ユニット6の圧子軸5の下端部5aを押し上げるための押圧部73が備えられている。
フォースモータ80は、磁気回路構成部82において、磁石がギャップにつくる磁界と、ギャップの中に設置された駆動コイル部83に流れる電流との電磁誘導により発生する力を駆動力として用い、その駆動力により荷重軸81をその軸方向に移動させて、制御レバー71の一端部71aに対し作用力を付与し、制御レバー71を回動させる。そして、フォースモータ80は、制御レバー71の他端部71bを上方に傾け、他端部71bに備えられた押圧部73により圧子軸5をその軸方向に押し上げる。
(ターレット)
ターレット8は、ターレット8は、ターレット本体8aと、ターレット本体8aを試験機本体2に回転自在に軸支する回転軸8b等により構成されており、ターレット本体8aが回転することによって、対物レンズ9の配置が切り替えられる。
(対物レンズ)
対物レンズ9は、撮像部10の顕微鏡部10aに付随するレンズ部であり、ターレット8(ターレット本体8a)を回転させ、対物レンズ9を撮像部10に対応する配置に切り替えた際に、撮像部10による試料Sの撮像が可能になる。
(撮像部)
撮像部10は、顕微鏡部10aと、その顕微鏡部10aに取り付けられたCCDカメラ(図示略)と、試料Sの観察位置を照らす照明装置(図示略)などにより構成されており、試料Sの表面に形成された圧痕の撮像を行う。そして、撮像部10は、撮像した圧痕の画像データを制御部に出力する。
(制御部)
また、制御部(図示略)は、各種演算処理を行うCPUと、制御、判断等各種処理用の各種プログラムが記憶、格納されたROMと、各種処理におけるワークメモリとして使用されるRAMとで概略構成されている。そして、制御部は、システムバス及び駆動回路等を介して、フォースモータ62、フォースモータ80等に接続されている。
そして、制御部は、操作部(図示略)において硬さ試験を行う操作が行われたことに基づく試験動作信号が入力されたことに伴い、ROMに記憶された所定のプログラムを実行させることにより、所定の硬さ試験を行うため予め設定された所定の動作条件(例えば、圧子軸5の動作条件)に基づき、フォースモータ62、フォースモータ80の駆動コイル部62b、83に、所定の試験力に応じた電流を供給し、フォースモータ62、フォースモータ80を動作させる制御を行う。
また、制御部は、試料Sに形成された圧痕に基づくデータや圧痕形成時の試験力と、予め設定された硬さ試験に対応する硬さ算出式とに基づき試料Sの硬さを算出する。
また、制御部は、試料Sに対して実質の試験力のみ作用させるため、以下のような調整制御を行う。
例えば、制御部は、圧子軸5(及び圧子4)が、その自重に基づき試料Sに付与する力分、圧子軸5に付与する力を減らすように、フォースモータ62、80の駆動コイル部62b、83に流す電流量を調整する自重調整制御を行う。つまり、制御部は、予め設定された圧子軸5(及び圧子4)の自重量(質量、重量)に基づき、駆動コイル部62b、83に流す電流量を調整し、圧子軸5に付与する力を調整することにより、試料Sに対して実質の試験力のみ作用させる制御を行う。
また、制御部は、外部からの振動が圧子軸5に作用する影響を打ち消すように、フォースモータ62、80の駆動コイル部62b、83に流す電流量を調整する振動調整制御を行う。つまり、制御部は、振動検出部(図示略)が検出した振動と、予め設定された振動条件に基づき、その振動により圧子軸5(圧子4)が試料Sに力を付与してしまう場合には、圧子軸5に付与する力を減らすように駆動コイル部62b、83に流す電流量を調整し、また試料Sに付与する力を打ち消してしまう場合には、圧子軸5に付与する力を増やすように駆動コイル部62b、83に流す電流量を調整し、圧子軸5に付与する力を調整することにより、試料Sに対して実質の試験力のみ作用させる制御を行う。
また、制御部は、圧子軸5が試料S(試料保持台2)方向に移動する際、その姿勢を保持するために撓んだ支持ばね61により、その移動方向と逆向きに作用する支持ばね61の反発力を打ち消す反発力調整制御を行う。つまり、制御部は、圧子軸変位検出部63が検出した圧子軸変位信号に基づく圧子軸5の変位量と、予め設定された圧子軸5の変位量に対応し、支持ばね61が撓んだ際に発生する反発力を打ち消すため、圧子軸5に付与する力を増やすように、駆動コイル部62b、83に流す電流量を調整し、圧子軸5に付与する力を調整することにより、試料Sに対して実質の試験力のみ作用させる制御を行う。
このように制御部は、フォースモータ62、フォースモータ80の駆動コイル部62b、83に流す電流量を調整することにより、圧子軸5に作用する外力などを打ち消すように、圧子軸5に付与する力を調整し、圧子軸5(圧子4)が試料Sに対して実質の試験力のみ作用するように調整する。
<硬さ試験方法>
次に、硬さ試験機100による硬さ試験方法について説明する。
硬さ試験を行う際には、試料Sを試料保持台2の下面で保持させ、試料Sを試料保持台2に設置する(試料設置工程)。試料Sの設置に際しては、保持部材21により、試料Sを挟み込んで保持させる。
次いで、加熱装置3に通電することにより、試料保持台2を加熱する(加熱工程)。このとき、温度センサ31が検知した温度に基づいて制御部が加熱装置3による加熱を制御する。
次いで、操作部において硬さ試験を行うための操作が行われたことに基づく試験動作信号が制御部に入力されると、制御部は、フォースモータ62、80の駆動コイル部62b、83に、所定の試験力に応じた電流を供給し、フォースモータ62、80を動作させる。なお、この際、制御部は、試料Sに対して実質の試験力のみ作用するように上述のような調整制御をあわせて行う。
フォースモータ62は、圧子軸5をその軸方向上方に移動させることによって、圧子軸5に所定の力を付与する。また、フォースモータ80は、荷重軸81をその軸方向下方に移動させることによって、荷重軸81の上端部81aが制御レバー71の一端部71aに対し作用力を付与し、制御レバー71を回動軸72に対して時計回りに回動させる。これにより、制御レバー71の他端部71bを上方に傾け、他端部71bに備えられた押圧部73により圧子軸5をその軸方向に押し上げる。
このように、フォースモータ62により圧子軸5に付与された力と、フォースモータ80により圧子軸5に付与された力とを合わせた力で圧子軸5を、その上方に配置された試料Sに向け移動させる。そして、圧子軸5の先端に設けられた圧子4を、試料Sの下方から試料Sの表面に対してその合力により押し付けることにより、試料Sの表面に圧痕を形成させる(圧痕形成工程)。
次いで、制御部は、その圧痕の形状特徴量(対角線長さ)とその試験力に基づき、予め制御部のROMに設定、記憶された硬さ試験に対応する硬さ算出式により、試料Sの硬さの算出を行う。
<実施形態の作用効果>
このように、本発明に係る硬さ試験機100によれば、硬さ試験を行う際には、試料保持台2の下面に試料Sを保持させ、加熱装置3により試料保持台2を加熱する。加熱装置3によって加熱された試料保持台2は、自身が保持している試料Sに熱を伝達することにより、試料Sは加熱装置3によって間接的に加熱されることになる。そして、加熱された試料Sに対して、試料Sの下方から試料Sの表面に対して圧子4が押し付けられ、圧痕が形成される。このとき、加熱された試料保持台2は、周囲の空気を加熱し、加熱された空気は上昇する。上昇して冷やされた空気は、再度試料保持台2の周囲に下降し、試料保持台2によって再度加熱される。この繰り返しにより、試料保持台2の周囲の空気は対流を起こすが、試料Sや圧子4、顕微鏡部10aは、熱を発する試料保持台2の下方に位置しているため、対流の影響を受けることがほとんどない。
よって、加熱されて対流する空気による圧痕形成時の誤差を低減することができる。また、顕微鏡部10aについては、その対流する空気が有する熱で対物レンズが変形することがないので、対物レンズの剥離や、対物レンズの変形による焦点のずれ等の悪影響を受けることがない。従って、高温下の硬さ試験時においても、圧痕の形状を確実にとらえることができ、高精度な測定を行うことができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記構成に加えて、試料保持台の上方に、周囲の空気を吸引する空気吸引部を設けてもよい。空気吸引部は、例えば、吸引ファンや真空ポンプ等からなり、試料保持台を加熱することによって加熱されて上昇してきた周囲の空気を吸引するものである。空気吸引部を設けることにより、試料保持台の周囲における空気の対流を抑制することができるので、圧痕形成時の誤差を更に低減することができる。また、ビッカース硬さの測定に限らず、ロックウェル硬さ等のように、圧子を試料に押し付けて形成した圧痕から測定するものであれば適用可能である。
また、ロックウェル硬さ試験や微小硬さ試験のように、圧子の変位を計測する硬さ試験においては、試料保持台2をセラミックスにより構成し、そのセラミックスの材質を窒化ホウ素とすることが望ましい。この窒化ホウ素は、熱膨張係数が、例えば0.8×10-6と小さく、加熱された場合に熱膨張して変形する程度が小さいからである。また、温度が1℃変化したときの熱膨張長さは、アルミニウムの約1/100程度と極めて小さい。さらに、熱伝導率も高く、耐蝕性にも優れている点で、試料保持台2を構成するセラミックスの材質として好適である。
その他、本発明は、発明の要旨を逸脱しない範囲内で自由に変更、改良が可能である。
本発明に係る硬さ試験機の一部を断面視した側面図である。
符号の説明
2 試料保持台
3 加熱装置(加熱部)
4 圧子
100 硬さ試験機(材料特性評価装置)
S 試料

Claims (3)

  1. 試料を下面で保持する試料保持台と、
    この試料保持台を加熱する加熱部と、
    前記試料保持台の下面で保持された試料の下方から、試料に対して接離自在に設けられ、先端を前記試料の表面に押し付けて前記試料の表面に圧痕を形成する圧子と、
    を備えることを特徴とする材料特性評価装置。
  2. 前記試料保持台の上方に設けられ、周囲の空気を吸引する空気吸引部を備えることを特徴とする請求項1に記載の材料特性評価装置。
  3. 請求項1に記載の材料特性評価装置を用いた材料特性評価方法であって、
    前記試料保持台の下面に試料を設置する試料設置工程と、
    前記試料保持台を加熱する加熱工程と、
    前記圧子を、前記試料の下方から前記試料の表面に押し付けて前記試料の表面に圧痕を形成する圧痕形成工程と、
    を備えることを特徴とする材料特性評価方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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