JP2006071632A - 押込み試験方法及び押込み試験機 - Google Patents
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Abstract
【課題】押込み試験時に圧子が熱膨張した場合でも、圧子の正確な押込み量を取得する。
【解決手段】常温より高い温度環境下における試料Sの材料特性を評価するために、荷重が負荷された圧子4を加熱された試料の表面に押し付けて圧痕を形成する押込み試験方法であって、圧子に負荷する最大荷重値を設定して、当該最大荷重値に到達するまで圧子に負荷する荷重を漸増させる荷重負荷工程と、圧子に負荷された荷重が最大荷重値となった際に、圧子に負荷された荷重を漸減させる荷重除荷工程と、圧子に負荷された荷重を所定値まで漸減させた際に、圧子に負荷された荷重を当該所定値で所定時間維持させる荷重維持工程と、荷重維持工程における圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、荷重負荷工程において圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量の測定値を補正する補正工程と、を備えた。
【選択図】図3
【解決手段】常温より高い温度環境下における試料Sの材料特性を評価するために、荷重が負荷された圧子4を加熱された試料の表面に押し付けて圧痕を形成する押込み試験方法であって、圧子に負荷する最大荷重値を設定して、当該最大荷重値に到達するまで圧子に負荷する荷重を漸増させる荷重負荷工程と、圧子に負荷された荷重が最大荷重値となった際に、圧子に負荷された荷重を漸減させる荷重除荷工程と、圧子に負荷された荷重を所定値まで漸減させた際に、圧子に負荷された荷重を当該所定値で所定時間維持させる荷重維持工程と、荷重維持工程における圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、荷重負荷工程において圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量の測定値を補正する補正工程と、を備えた。
【選択図】図3
Description
本発明は、押込み試験方法及び押込み試験機に関する。
従来、試料表面に圧子により荷重を付与して、圧痕を形成させ、この圧痕に基づいて試料の硬さ等の材料特性を評価する押込み試験を行う押込み試験機が知られている。また、近年では、押込み試験機として、加熱された状態における試料の硬さを測定するものも知られており、試料の硬さの温度依存性を調べることができるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。このような押込み試験機は、特に薄膜等の硬さの温度依存性を調べる微小硬さ試験に用いられている。
特許文献1記載の押込み試験機は、試料が載置される試料台と、この試料台の上面に載置された試料に上方から圧子を押圧する押圧機構部等を有するアームと、この圧子の押し込み荷重を検出する荷重検出器と、この圧子の変位量を検出する変位検出器と、試料台上の試料及び圧子を加熱する加熱機構部と、試料台を加熱する試料台ヒータ等を備えている。
この押込み試験機を用いて硬さ試験を行う際は、試料を試料台上に載置して、加熱機構部によって圧子及び試料を加熱すると同時に、試料台ヒータによって試料台を熱伝導により全体的に加熱する。次いで、試料が設定された温度になったときに押圧機構部によって圧子を所定の押込み圧力で試料に押圧させて、試料に圧痕を形成させる。そして、荷重検出器により圧子の押込み荷重を検出するとともに、変位検出器により検出された圧子の押込変位に基づいて当該圧子の押込深さ(圧痕の形状特徴量)を測定して、これらの値の関係から試料の硬さを測定する。
特開平5−264428号公報
この押込み試験機を用いて硬さ試験を行う際は、試料を試料台上に載置して、加熱機構部によって圧子及び試料を加熱すると同時に、試料台ヒータによって試料台を熱伝導により全体的に加熱する。次いで、試料が設定された温度になったときに押圧機構部によって圧子を所定の押込み圧力で試料に押圧させて、試料に圧痕を形成させる。そして、荷重検出器により圧子の押込み荷重を検出するとともに、変位検出器により検出された圧子の押込変位に基づいて当該圧子の押込深さ(圧痕の形状特徴量)を測定して、これらの値の関係から試料の硬さを測定する。
しかし、特許文献1の押込み試験機のように、試料を加熱した状態で硬さ試験を行う場合、圧子を試料に押し込む際に試料の熱が圧子に伝達されるほか、試料の熱が空気を介して上方に伝達され、荷重アーム等にも伝達されるため、圧子やアーム等が熱膨張してしまうことがあった。そのため、試料に形成される圧子の押込変位が変化してしまい、試料の硬さを正確に測定することができなかった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、押込み試験時に圧子やアーム等が熱膨張した場合であっても、圧子の正確な押込み量を取得することができる押込み試験方法及び押込み試験機を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、常温より高い温度環境下における試料の材料特性を評価するために、荷重が負荷された圧子を加熱された試料の表面に押し付けて圧痕を形成する押込み試験方法であって、前記圧子に負荷する最大荷重値を設定して、当該最大荷重値に到達するまで前記圧子に負荷する荷重を漸増させる荷重負荷工程と、前記荷重負荷工程により、前記圧子に負荷された荷重が最大荷重値となった際に、前記圧子に負荷された荷重を漸減させる荷重除荷工程と、前記荷重除荷工程により、前記圧子に負荷された荷重を所定値まで漸減させた際に、当前記圧子に負荷された荷重を当該所定値で所定時間維持させる荷重維持工程と、前記荷重維持工程における圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、前記荷重負荷工程において前記圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量の測定値を補正する補正工程と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、常温より高い温度環境下における試料の材料特性を評価するために、荷重が負荷された圧子を加熱された試料の表面に押し付けて圧痕を形成する押込み試験方法であって、前記圧子に負荷する最大荷重値を設定して、当該最大荷重値に到達するまで前記圧子に負荷する荷重を漸増させる荷重負荷工程と、前記荷重負荷工程により、前記圧子に負荷された荷重が最大荷重値となった際に、前記圧子に負荷された荷重をゼロか、或いはゼロよりもわずかに大きい値まで漸減させる荷重除荷工程と、前記荷重除荷工程により漸減された値よりも大きく、且つ、前記最大荷重値よりも小さい値の荷重が前記圧子に負荷されるように、当該荷重を再度増大させる再荷重負荷工程と、前記再荷重負荷工程により増大されて、前記圧子に負荷された荷重を前記荷重除荷工程により漸減された値よりも大きく、且つ、前記最大荷重値よりも小さい所定値で所定時間維持させる荷重維持工程と、前記荷重維持工程における圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、前記荷重負荷工程において前記圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量の測定値を補正する補正工程と、を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の押込み試験方法において、前記再荷重負荷工程は、前記荷重除荷工程により漸減された荷重を前記所定値よりも大きい値に到達するまで漸増させた後、前記所定値まで漸減させることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の押込み試験方法において、前記補正工程は、前記荷重維持工程における圧痕の形状特徴量の変化量を測定する変化量測定工程と、前記変化量測定工程により測定された圧痕の形状特徴量の変化量と、前記荷重維持工程における前記所定時間に基づいて、前記荷重維持工程における単位時間あたりの圧痕の形状特徴量の変化量を算出する単位時間変化量算出工程と、前記荷重負荷工程において、前記圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量から前記単位時間変化量算出工程により算出された単位時間あたりの圧痕の形状特徴量の変化量を減じて圧痕の形状特徴量の真値を算出する真値算出工程と、を備えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の押込み試験方法において、前記補正工程は、前記荷重維持工程における圧痕の形状特徴量の変化量を測定する変化量測定工程と、前記荷重維持工程における前記所定時間を複数の微小時間に分割し、各微小時間と微小時間毎の圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、前記所定時間と前記圧痕の形状特徴量の変化量とを特徴づける補正関数を作成する補正関数作成工程と、前記荷重負荷工程において、前記圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量から前記補正関数作成工程によって作成された補正関数により算出された補正量を減じて圧痕の形状特徴量の真値を算出する真値算出工程と、を備えることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の押込み試験方法において、前記補正工程は、前記荷重維持工程における圧痕の形状特徴量の変化量を測定する変化量測定工程と、前記荷重維持工程における前記所定時間を複数の微小時間に分割し、各微小時間と微小時間毎の圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、前記所定時間と前記圧痕の形状特徴量の変化量とを特徴づける補正量データベースを作成する補正量データベース作成工程と、前記荷重負荷工程において、前記圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量から前記補正量データベース作成工程によって作成された補正量データベースにより導き出された補正量を減じて圧痕の形状特徴量の真値を算出する真値算出工程と、を備えることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、常温より高い温度環境下における試料の材料特性を評価するために、荷重が負荷された圧子を加熱された試料の表面に押し付けて圧痕を形成する押込み試験機であって、前記圧子に負荷する最大荷重値を設定して、当該最大荷重値に到達するまで前記圧子に負荷する荷重を漸増させる荷重負荷手段と、前記荷重負荷手段により、前記圧子に負荷された荷重が最大荷重値となった際に、前記圧子に負荷された荷重を漸減させる荷重除荷手段と、前記荷重除荷手段により、前記圧子に負荷された荷重を所定値まで漸減させた際に、前記圧子に負荷された荷重を当該所定値で所定時間維持させる荷重維持手段と、前記荷重維持手段により維持された所定時間内における圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、前記荷重負荷手段にて前記圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量の測定値を補正する補正手段と、を備えることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、常温より高い温度環境下における試料の材料特性を評価するために、荷重が負荷された圧子を加熱された試料の表面に押し付けて圧痕を形成する押込み試験機であって、前記圧子に負荷する最大荷重値を設定して、当該最大荷重値に到達するまで前記圧子に負荷する荷重を漸増させる荷重負荷手段と、前記荷重負荷手段により、前記圧子に負荷された荷重が最大荷重値となった際に、前記圧子に負荷された荷重をゼロか、或いはゼロよりもわずかに大きい値まで漸減させる荷重除荷手段と、前記荷重除荷手段により漸減された値よりも大きく、且つ、前記最大荷重値よりも小さい値の荷重が前記圧子に負荷されるように、当該荷重を再度増大させる再荷重負荷手段と、前記再荷重負荷手段により増大されて、前記圧子に負荷された荷重を前記荷重除荷手段により漸減された値よりも大きく、且つ、前記最大荷重値よりも小さい所定値で所定時間維持させる荷重維持手段と、前記荷重維持手段により維持された所定時間内における圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、前記荷重負荷手段にて前記圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量の測定値を補正する補正手段と、を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、荷重負荷工程により、圧子に負荷する最大荷重値が設定されて、当該最大荷重値に到達するまで圧子に負荷する荷重が漸増される。そして、荷重負荷工程により、圧子に負荷された荷重が最大荷重値となった際には、荷重除荷工程により、圧子に負荷された荷重が漸減される。そして、荷重除荷工程により、圧子に負荷された荷重が所定値まで漸減された際には、荷重維持工程により、圧子に負荷された荷重が当該所定値で所定時間維持される。そして、補正工程により、荷重維持工程における圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、荷重負荷工程において圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量が補正される。
これにより、加熱された試料により圧子やアーム等の各部が熱膨張して、試料に形成される圧痕の形状特徴量が変化しても、熱膨張によって変化する圧痕の形状特徴量の測定値を補正工程により補正することができるので、圧子の正確な押込み量を取得することができる。
これにより、加熱された試料により圧子やアーム等の各部が熱膨張して、試料に形成される圧痕の形状特徴量が変化しても、熱膨張によって変化する圧痕の形状特徴量の測定値を補正工程により補正することができるので、圧子の正確な押込み量を取得することができる。
請求項2に記載の発明によれば、荷重負荷工程により、圧子に負荷する最大荷重値が設定されて、当該最大荷重値に到達するまで圧子に負荷する荷重が漸増される。そして、荷重負荷工程により、圧子に負荷された荷重が最大荷重値となった際には、荷重除荷工程により、圧子に負荷された荷重がゼロか、或いはゼロよりもわずかに大きい値まで漸減される。そして、再荷重負荷工程により、荷重除荷工程により漸減された値よりも大きく、且つ、最大荷重値よりも小さい値の荷重が圧子に負荷されるように、当該荷重が再度増大される。そして、荷重維持工程により、再荷重負荷工程により増大されて、圧子に負荷された荷重が荷重除荷工程により漸減された値よりも大きく、且つ、最大荷重値よりも小さい所定値で所定時間維持される。そして、補正工程により、荷重維持工程における圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、荷重負荷工程において圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量が補正される。
これにより、加熱された試料により圧子やアーム等の各部が熱膨張して、試料に形成される圧痕の形状特徴量が変化しても、熱膨張によって変化する圧痕の形状特徴量の測定値を補正工程により補正することができるので、圧子の正確な押込み量を取得することができる。
また、荷重除荷工程により、圧子に負荷された荷重がゼロか、或いはゼロよりもわずかに大きい値まで漸減されるので、除荷曲線の終期部分のデータ測定を行うことができることとなって、より完全な押込み曲線を取得することができる。これにより、除荷曲線のより広い範囲のデータを用いて永久押込深さを算出することができ、当該永久押込深さの信頼性を高めることができる。結果として、永久押込深さを用いて算出される各種解析データの信頼性を高めることができる。
これにより、加熱された試料により圧子やアーム等の各部が熱膨張して、試料に形成される圧痕の形状特徴量が変化しても、熱膨張によって変化する圧痕の形状特徴量の測定値を補正工程により補正することができるので、圧子の正確な押込み量を取得することができる。
また、荷重除荷工程により、圧子に負荷された荷重がゼロか、或いはゼロよりもわずかに大きい値まで漸減されるので、除荷曲線の終期部分のデータ測定を行うことができることとなって、より完全な押込み曲線を取得することができる。これにより、除荷曲線のより広い範囲のデータを用いて永久押込深さを算出することができ、当該永久押込深さの信頼性を高めることができる。結果として、永久押込深さを用いて算出される各種解析データの信頼性を高めることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、再荷重負荷工程にて、荷重除荷工程により漸減され圧子に負荷される荷重が所定値よりも大きく、且つ、最大荷重値よりも小さい値に到達するまで漸増された後、荷重維持工程にて維持される所定値まで漸減されるので、試料の荷重負荷工程にて荷重が負荷された箇所と異なる箇所に再荷重負荷工程にて荷重が負荷された場合に、荷重維持工程にて試料のクリープ変形が生じることを防止することができ、測定データの信頼性をより高めることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、補正工程により圧痕の形状特徴量の補正が行われると、変化量測定工程により、荷重維持工程における圧痕の形状特徴量の変化量が測定される。そして、単位時間変化量算出工程により、変化量測定工程により測定された圧痕の形状特徴量の変化量と、荷重維持工程における所定時間に基づいて、荷重維持工程における単位時間あたりの圧痕の形状特徴量の変化量が算出される。そして、真値算出工程により、荷重負荷工程において、圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量から単位時間変化量算出工程により算出された単位時間あたりの圧痕の形状特徴量の変化量を減じて圧痕の形状特徴量の真値が算出される。
これにより、圧痕の形状特徴量を全体的に均一に補正することができる。
これにより、圧痕の形状特徴量を全体的に均一に補正することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜3に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、補正工程により圧痕の形状特徴量の補正が行われると、変化量測定工程により、荷重維持工程における圧痕の形状特徴量の変化量が測定される。そして、補正関数作成工程により、荷重維持工程における所定時間が複数の微小時間に分割され、各微小時間と微小時間毎の圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、所定時間と圧痕の形状特徴量の変化量とを特徴づける補正関数が作成される。そして、真値算出工程により、荷重負荷工程において圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量から補正関数作成工程によって作成された補正関数により算出された補正量を減じて圧痕の形状特徴量の真値が算出される。
これにより、荷重維持工程中の微小時間毎に圧痕の形状特徴量を補正することができるので、より正確な補正を行うことができる。
これにより、荷重維持工程中の微小時間毎に圧痕の形状特徴量を補正することができるので、より正確な補正を行うことができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜3に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、補正工程により圧痕の形状特徴量の補正が行われると、変化量測定工程により、荷重維持工程における圧痕の形状特徴量の変化量が測定される。そして、補正量データベース作成工程により、荷重維持工程における所定時間が複数の微小時間に分割され、各微小時間と微小時間毎の圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、所定時間と圧痕の形状特徴量の変化量とを特徴づける補正量データベースが作成される。そして、真値算出工程により、荷重負荷工程において圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量から補正量データベース作成工程によって作成された補正量データベースにより導かれた補正量を減じて圧痕の形状特徴量の真値が算出される。
これにより、荷重維持工程中の微小時間毎に圧痕の形状特徴量を補正することができるので、より正確な補正を行うことができる。
これにより、荷重維持工程中の微小時間毎に圧痕の形状特徴量を補正することができるので、より正確な補正を行うことができる。
請求項7に記載の発明によれば、荷重負荷手段により、圧子に負荷する最大荷重値が設定されて、当該最大荷重値に到達するまで圧子に負荷する荷重が漸増される。そして、荷重負荷手段により、圧子に負荷された荷重が最大荷重値となった際には、荷重除荷手段により、圧子に負荷された荷重が漸減される。そして、荷重除荷手段にて圧子に負荷された荷重が所定値まで漸減された際には、荷重維持手段により、圧子に負荷された荷重が当該所定値で所定時間維持される。そして、補正手段により、荷重維持手段により維持された所定時間内における圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、荷重負荷手段にて圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量が補正される。
これにより、加熱された試料により圧子やアーム等の各部が熱膨張して、試料に形成される圧痕の形状特徴量が変化しても、熱膨張によって変化する圧痕の形状特徴量の測定値を補正することができるので、圧子の正確な押込み量を取得することができる。
これにより、加熱された試料により圧子やアーム等の各部が熱膨張して、試料に形成される圧痕の形状特徴量が変化しても、熱膨張によって変化する圧痕の形状特徴量の測定値を補正することができるので、圧子の正確な押込み量を取得することができる。
請求項8に記載の発明によれば、荷重負荷手段により、圧子に負荷する最大荷重値が設定されて、当該最大荷重値に到達するまで圧子に負荷する荷重が漸増される。そして、荷重負荷手段により、圧子に負荷された荷重が最大荷重値となった際には、荷重除荷手段により、圧子に負荷された荷重がゼロか、或いはゼロよりもわずかに大きい値まで漸減される。そして、再荷重負荷手段により、荷重除荷手段により漸減された値よりも大きく、且つ、最大荷重値よりも小さい値の荷重が圧子に負荷されるように、当該荷重が再度増大される。そして、荷重維持手段により、再荷重負荷手段により増大されて、圧子に負荷された荷重が荷重除荷手段により漸減された値よりも大きく、且つ、最大荷重値よりも小さい所定値で所定時間維持される。そして、補正手段により、荷重維持手段により維持された所定時間内における圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、荷重負荷手段にて圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量が補正される。
これにより、加熱された試料により圧子やアーム等の各部が熱膨張して、試料に形成される圧痕の形状特徴量が変化しても、熱膨張によって変化する圧痕の形状特徴量の測定値を補正することができるので、圧子の正確な押込み量を取得することができる。
また、荷重除荷手段により、圧子に負荷された荷重がゼロか、或いはゼロよりもわずかに大きい値まで漸減されるので、除荷曲線の終期部分のデータ測定を行うことができることとなって、より完全な押込み曲線を取得することができる。これにより、除荷曲線のより広い範囲のデータを用いて永久押込深さを算出することができ、当該永久押込深さの信頼性を高めることができる。結果として、永久押込深さを用いて算出される各種解析データの信頼性を高めることができる。
これにより、加熱された試料により圧子やアーム等の各部が熱膨張して、試料に形成される圧痕の形状特徴量が変化しても、熱膨張によって変化する圧痕の形状特徴量の測定値を補正することができるので、圧子の正確な押込み量を取得することができる。
また、荷重除荷手段により、圧子に負荷された荷重がゼロか、或いはゼロよりもわずかに大きい値まで漸減されるので、除荷曲線の終期部分のデータ測定を行うことができることとなって、より完全な押込み曲線を取得することができる。これにより、除荷曲線のより広い範囲のデータを用いて永久押込深さを算出することができ、当該永久押込深さの信頼性を高めることができる。結果として、永久押込深さを用いて算出される各種解析データの信頼性を高めることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る押込み試験方法の最良の形態としての硬さ試験方法について詳細に説明する。
〔実施形態1〕
<硬さ試験機の全体構成>
図1及び図2に示すように、本発明に係る硬さ試験に用いられる硬さ試験機(押込み試験機)100には、各構成部材が配設される試験機本体1が備えられており、この試験機本体1には、試料Sを保持する試料保持台2と、この試料保持台2を加熱する加熱部としての加熱装置3と、試料Sに圧痕を形成する圧子4を先端に有する圧子軸5を備える圧子軸ユニット6と、圧子軸5に所定の押圧力を付与する押圧力付与装置7と、試験機本体1の下方で試料保持台2に対向する位置に回転自在に備えられたターレット8と、このターレット8に取り付けられた対物レンズ9と、試料保持台2に保持された試料Sに形成された圧痕を撮像する撮像部10と、制御部200等が備えられている。
〔実施形態1〕
<硬さ試験機の全体構成>
図1及び図2に示すように、本発明に係る硬さ試験に用いられる硬さ試験機(押込み試験機)100には、各構成部材が配設される試験機本体1が備えられており、この試験機本体1には、試料Sを保持する試料保持台2と、この試料保持台2を加熱する加熱部としての加熱装置3と、試料Sに圧痕を形成する圧子4を先端に有する圧子軸5を備える圧子軸ユニット6と、圧子軸5に所定の押圧力を付与する押圧力付与装置7と、試験機本体1の下方で試料保持台2に対向する位置に回転自在に備えられたターレット8と、このターレット8に取り付けられた対物レンズ9と、試料保持台2に保持された試料Sに形成された圧痕を撮像する撮像部10と、制御部200等が備えられている。
(試料保持台)
試料保持台2は、試験機本体1の下方で前方に張り出した基礎部11の上面に設けられている。試料保持台2の上面側には、試験中に試料Sがずれないように試料Sを保持する保持部材21が設けられている。
試料保持台2は、試験機本体1の下方で前方に張り出した基礎部11の上面に設けられている。試料保持台2の上面側には、試験中に試料Sがずれないように試料Sを保持する保持部材21が設けられている。
(加熱装置)
加熱装置3は、試料保持台2の内部に埋設されている。試料保持台2を加熱する際には、加熱装置3に通電すればよく、加熱装置3に通電することで加熱装置3内の発熱部が発熱してその熱を試料保持台2に伝達するようになっている。また、試料保持台2に保持された試料Sの近傍には温度センサ31が設けられており、この温度センサ31が検出した温度に基づいて、制御部200は、加熱装置3が試料保持台2を適度な温度で加熱するように制御する。
加熱装置3は、試料保持台2の内部に埋設されている。試料保持台2を加熱する際には、加熱装置3に通電すればよく、加熱装置3に通電することで加熱装置3内の発熱部が発熱してその熱を試料保持台2に伝達するようになっている。また、試料保持台2に保持された試料Sの近傍には温度センサ31が設けられており、この温度センサ31が検出した温度に基づいて、制御部200は、加熱装置3が試料保持台2を適度な温度で加熱するように制御する。
(圧子軸ユニット)
圧子軸ユニット6は、試験機本体1の上方で前方に張り出したアーム部12に設けられている。圧子軸ユニット6は、アーム部12の固定部13に設けられた支持ばね61,61と、支持ばね61,61にそれぞれ上端側と下端側が弾性的に支持された圧子軸5と、圧子軸5をその軸方向に移動させることにより、圧子軸5にその軸方向の所定の力を付与するフォースモータ62と、圧子軸5の変位量を検出する圧子軸変位検出部63等により構成されている。
圧子軸ユニット6は、試験機本体1の上方で前方に張り出したアーム部12に設けられている。圧子軸ユニット6は、アーム部12の固定部13に設けられた支持ばね61,61と、支持ばね61,61にそれぞれ上端側と下端側が弾性的に支持された圧子軸5と、圧子軸5をその軸方向に移動させることにより、圧子軸5にその軸方向の所定の力を付与するフォースモータ62と、圧子軸5の変位量を検出する圧子軸変位検出部63等により構成されている。
圧子軸5の先端には、試料保持台2の上面で保持された試料Sの上方から、試料Sに対して接離自在に設けられ、試料Sの表面に押し付けて試料Sの表面に圧痕を形成する圧子4が設けられている。
支持ばね61,61は、一端が固定部13に固定され、基礎部13から略水平方向に延出するように設けられた板ばねであり、その他端がそれぞれ圧子軸5の上端側と下端側に接続されて、圧子軸5を試料保持台2に対して垂直に支持している。そして支持ばね61は、フォースモータ62等によって圧子軸5が上下方向に移動される際に、圧子軸5が試料保持台2に対して垂直な姿勢を保つように撓む。
フォースモータ62は、磁気回路構成部62aと、圧子軸5側に設けられた駆動コイル部62bとにより構成されている。フォースモータ62は、磁気回路構成部62aにおいて、磁石がギャップにつくる磁界と、ギャップの中に設置された駆動コイル部62bに流れる電流との電磁誘導により発生する力を駆動力として用い、その駆動力により圧子軸5をその軸方向に移動させることによって、圧子軸5に所定の力を付与する。つまり、フォースモータ62は、フォースモータ62の駆動コイル部62bに供給される電流量に応じて、任意の駆動力を発生し、その駆動力に基づき圧子軸5に様々な試験力を付与することができる。
そして、フォースモータ62は、駆動コイル部62bに流す電流量を無段階に調整することにより、無段階の力(駆動力)を出力し、圧子軸5に無段階の力を付与することができる。
そして、フォースモータ62は、駆動コイル部62bに流す電流量を無段階に調整することにより、無段階の力(駆動力)を出力し、圧子軸5に無段階の力を付与することができる。
圧子軸変位検出部63は、例えば、所定の間隔の目盛が刻まれて、圧子軸5に備えられたスケール51と、そのスケール51の目盛を光学的に読み取るリニアエンコーダ52とからなり、圧子軸5が試料Sに圧痕を形成する際に移動した変位量(例えば、試料Sに圧子4が押し込まれた侵入量)を検出し、その検出した変位量に基づく圧子軸変位信号を制御部200に出力する。
(押圧力付与装置)
押圧力付与装置7は、圧子軸ユニット6の上方に備えられた押圧部材のレバーとしての制御レバー71と、制御レバー71に作用力を付与するフォースモータ80等により構成されている。
押圧力付与装置7は、圧子軸ユニット6の上方に備えられた押圧部材のレバーとしての制御レバー71と、制御レバー71に作用力を付与するフォースモータ80等により構成されている。
制御レバー71は、略中央部が回動軸72によってアーム部12に回動自在に軸支されている。制御レバー71の一端部71aには、フォースモータ80が取り付けられている。また、制御レバー71の他端部71bは、回動軸72から圧子軸ユニット6に向けて延びて圧子軸5の上部に位置しており、その他端部71bには圧子軸ユニット6の圧子軸5の上端部5aを押し下げるための押圧部73が備えられている。
フォースモータ80は、磁気回路構成部82において、磁石がギャップにつくる磁界と、ギャップの中に設置された駆動コイル部83に流れる電流との電磁誘導により発生する力を駆動力として用い、その駆動力により荷重軸81をその軸方向に移動させて、制御レバー71の一端部71aに対し作用力を付与し、制御レバー71を回動させる。そして、フォースモータ80は、制御レバー71の他端部71bを下方に傾け、他端部71bに備えられた押圧部73により圧子軸5をその軸方向に押し下げる。
(ターレット)
ターレット8は、ターレット8は、ターレット本体8aと、ターレット本体8aを試験機本体2に回転自在に軸支する回転軸8b等により構成されており、ターレット本体8aが回転することによって、対物レンズ9の配置が切り替えられる。
ターレット8は、ターレット8は、ターレット本体8aと、ターレット本体8aを試験機本体2に回転自在に軸支する回転軸8b等により構成されており、ターレット本体8aが回転することによって、対物レンズ9の配置が切り替えられる。
(対物レンズ)
対物レンズ9は、撮像部10の顕微鏡部10aに付随するレンズ部であり、ターレット8(ターレット本体8a)を回転させ、対物レンズ9を撮像部10に対応する配置に切り替えた際に、撮像部10による試料Sの撮像が可能になる。
対物レンズ9は、撮像部10の顕微鏡部10aに付随するレンズ部であり、ターレット8(ターレット本体8a)を回転させ、対物レンズ9を撮像部10に対応する配置に切り替えた際に、撮像部10による試料Sの撮像が可能になる。
(撮像部)
撮像部10は、顕微鏡部10aと、その顕微鏡部10aに取り付けられたCCDカメラ(図示略)と、試料Sの観察位置を照らす照明装置(図示略)などにより構成されており、試料Sの表面に形成された圧痕の撮像を行う。そして、撮像部10は、撮像した圧痕の画像データを制御部200に出力する。
撮像部10は、顕微鏡部10aと、その顕微鏡部10aに取り付けられたCCDカメラ(図示略)と、試料Sの観察位置を照らす照明装置(図示略)などにより構成されており、試料Sの表面に形成された圧痕の撮像を行う。そして、撮像部10は、撮像した圧痕の画像データを制御部200に出力する。
(制御部)
また、制御部200は、各種演算処理を行うCPU201と、制御、判断等各種処理用の各種プログラムが記憶、格納されたROM202と、各種処理におけるワークメモリとして使用されるRAM203とで概略構成されている。そして、制御部200は、システムバス及び駆動回路等を介して、フォースモータ62、フォースモータ80等に接続されている。
そして、制御部200は、操作部(図示略)において硬さ試験を行う操作が行われたことに基づく試験動作信号が入力されたことに伴い、ROM202に記憶された所定のプログラムを実行させることにより、所定の硬さ試験を行うため予め設定された所定の動作条件(例えば、圧子軸5の動作条件)に基づき、フォースモータ62、フォースモータ80の駆動コイル部62b、83に、所定の試験力に応じた電流を供給し、フォースモータ62、フォースモータ80を動作させる制御を行う。
また、制御部200は、試料Sに形成された圧痕に基づくデータや圧痕形成時の試験力と、予め設定された硬さ試験に対応する硬さ算出式とに基づき試料Sの硬さを算出する。
また、制御部200は、各種演算処理を行うCPU201と、制御、判断等各種処理用の各種プログラムが記憶、格納されたROM202と、各種処理におけるワークメモリとして使用されるRAM203とで概略構成されている。そして、制御部200は、システムバス及び駆動回路等を介して、フォースモータ62、フォースモータ80等に接続されている。
そして、制御部200は、操作部(図示略)において硬さ試験を行う操作が行われたことに基づく試験動作信号が入力されたことに伴い、ROM202に記憶された所定のプログラムを実行させることにより、所定の硬さ試験を行うため予め設定された所定の動作条件(例えば、圧子軸5の動作条件)に基づき、フォースモータ62、フォースモータ80の駆動コイル部62b、83に、所定の試験力に応じた電流を供給し、フォースモータ62、フォースモータ80を動作させる制御を行う。
また、制御部200は、試料Sに形成された圧痕に基づくデータや圧痕形成時の試験力と、予め設定された硬さ試験に対応する硬さ算出式とに基づき試料Sの硬さを算出する。
また、制御部200は、試料Sに対して実質の試験力のみ作用させるため、以下のような調整制御を行う。
例えば、制御部200は、圧子軸5(及び圧子4)が、その自重に基づき試料Sに付与する力分、圧子軸5に付与する力を減らすように、フォースモータ62、80の駆動コイル部62b、83に流す電流量を調整する自重調整制御を行う。つまり、制御部200は、予め設定された圧子軸5(及び圧子4)の自重量(質量、重量)に基づき、駆動コイル部62b、83に流す電流量を調整し、圧子軸5に付与する力を調整することにより、試料Sに対して実質の試験力のみ作用させる制御を行う。
例えば、制御部200は、圧子軸5(及び圧子4)が、その自重に基づき試料Sに付与する力分、圧子軸5に付与する力を減らすように、フォースモータ62、80の駆動コイル部62b、83に流す電流量を調整する自重調整制御を行う。つまり、制御部200は、予め設定された圧子軸5(及び圧子4)の自重量(質量、重量)に基づき、駆動コイル部62b、83に流す電流量を調整し、圧子軸5に付与する力を調整することにより、試料Sに対して実質の試験力のみ作用させる制御を行う。
また、制御部200は、外部からの振動が圧子軸5に作用する影響を打ち消すように、フォースモータ62、80の駆動コイル部62b、83に流す電流量を調整する振動調整制御を行う。つまり、制御部200は、振動検出部(図示略)が検出した振動と、予め設定された振動条件に基づき、その振動により圧子軸5(圧子4)が試料Sに力を付与してしまう場合には、圧子軸5に付与する力を減らすように駆動コイル部62b、83に流す電流量を調整し、また試料Sに付与する力を打ち消してしまう場合には、圧子軸5に付与する力を増やすように駆動コイル部62b、83に流す電流量を調整し、圧子軸5に付与する力を調整することにより、試料Sに対して実質の試験力のみ作用させる制御を行う。
また、制御部200は、圧子軸5が試料S(試料保持台2)方向に移動する際、その姿勢を保持するために撓んだ支持ばね61により、その移動方向と逆向きに作用する支持ばね61の反発力を打ち消す反発力調整制御を行う。つまり、制御部200は、圧子軸変位検出部63が検出した圧子軸変位信号に基づく圧子軸5の変位量と、予め設定された圧子軸5の変位量に対応し、支持ばね61が撓んだ際に発生する反発力を打ち消すため、圧子軸5に付与する力を増やすように、駆動コイル部62b、83に流す電流量を調整し、圧子軸5に付与する力を調整することにより、試料Sに対して実質の試験力のみ作用させる制御を行う。
このように制御部200は、フォースモータ62、フォースモータ80の駆動コイル部62b、83に流す電流量を調整することにより、圧子軸5に作用する外力などを打ち消すように、圧子軸5に付与する力を調整し、圧子軸5(圧子4)が試料Sに対して実質の試験力のみ作用するように調整する。
<硬さ試験方法>
次に、硬さ試験機100を用いた硬さ試験方法について説明する。
試料Sを試料保持台2の上面で保持させ、試料Sを試料保持台2に設置する。試料Sの設置に際しては、保持部材21により、試料Sを挟み込んで保持させる。
次いで、加熱装置3に通電することにより、試料保持台2を加熱する。このとき、温度センサ31が検知した温度に基づいて制御部200が加熱装置3による加熱を制御する。
次いで、操作部において硬さ試験を行うための操作が行われたことに基づく試験動作信号が制御部200に入力されると、制御部200は、フォースモータ62、80の駆動コイル部62b、83に、所定の試験力に応じた電流を供給し、フォースモータ62、80を動作させる。なお、この際、制御部200は、試料Sに対して実質の試験力のみ作用するように上述のような調整制御をあわせて行う。
次に、硬さ試験機100を用いた硬さ試験方法について説明する。
試料Sを試料保持台2の上面で保持させ、試料Sを試料保持台2に設置する。試料Sの設置に際しては、保持部材21により、試料Sを挟み込んで保持させる。
次いで、加熱装置3に通電することにより、試料保持台2を加熱する。このとき、温度センサ31が検知した温度に基づいて制御部200が加熱装置3による加熱を制御する。
次いで、操作部において硬さ試験を行うための操作が行われたことに基づく試験動作信号が制御部200に入力されると、制御部200は、フォースモータ62、80の駆動コイル部62b、83に、所定の試験力に応じた電流を供給し、フォースモータ62、80を動作させる。なお、この際、制御部200は、試料Sに対して実質の試験力のみ作用するように上述のような調整制御をあわせて行う。
フォースモータ62は、圧子軸5をその軸方向下方に移動させることによって、圧子軸5に所定の力を付与する。また、フォースモータ80は、荷重軸81をその軸方向上方に移動させることによって、荷重軸81の下端部81aが制御レバー71の一端部71aに対し作用力を付与し、制御レバー71を回動軸72に対して反時計回りに回動させる。これにより、制御レバー71の他端部71bを下方に傾け、他端部71bに備えられた押圧部73により圧子軸5をその軸方向に押し下げる。
このように、フォースモータ62により圧子軸5に付与された力と、フォースモータ80により圧子軸5に付与された力とを合わせた力で圧子軸5を、その下方に配置された試料Sに向け移動させる。そして、圧子軸5の先端に設けられた圧子4を、試料Sの上方から試料Sの表面に対してその合力により押し付けることにより、試料Sの表面に圧痕を形成させる。
このように、フォースモータ62により圧子軸5に付与された力と、フォースモータ80により圧子軸5に付与された力とを合わせた力で圧子軸5を、その下方に配置された試料Sに向け移動させる。そして、圧子軸5の先端に設けられた圧子4を、試料Sの上方から試料Sの表面に対してその合力により押し付けることにより、試料Sの表面に圧痕を形成させる。
圧痕の形成時においては、圧子軸5を徐々に下方に移動させることで、設定した最大荷重値に到達するまで圧子4に負荷する荷重を漸増させていく(荷重負荷工程)。即ち、制御部200とフォースモータ62、80は、荷重負荷手段を構成しており、設定した最大荷重値に到達するまで圧子4に負荷する荷重を漸増させるようになっている。
この荷重負荷工程では、図3に示すように、圧子4に負荷する試験力を増加させることで、この試験力に比例して圧子4の試料Sへの押込深さも増加する。
この荷重負荷工程では、図3に示すように、圧子4に負荷する試験力を増加させることで、この試験力に比例して圧子4の試料Sへの押込深さも増加する。
次いで、制御部200が、圧子4に負荷された荷重が最大荷重値に到達したと判断すると、制御部200は、圧子4に負荷させる荷重を漸減させるために、フォースモータ62、80への電流の供給量を制御して、フォースモータ62、80を動作させ、圧子軸5の荷重を除荷する。これにより、圧子4に負荷された荷重は漸減されることとなる(荷重除荷工程)。即ち、制御部200とフォースモータ62、80は、荷重除荷手段を構成しており、圧子4に負荷された荷重が最大荷重値となった際に、圧子4に負荷された荷重を漸減させるようになっている。
この荷重除荷工程では、図3に示すように、圧子4に負荷する試験力を減少させることで、この試験力に比例して圧子4の試料Sへの押込深さも減少する。
この荷重除荷工程では、図3に示すように、圧子4に負荷する試験力を減少させることで、この試験力に比例して圧子4の試料Sへの押込深さも減少する。
次いで、制御部200は、圧子4に負荷された荷重が所定値まで漸減されたと判断すると、圧子4に負荷された荷重を当該所定値で所定時間維持させる(荷重維持工程)。即ち、制御部200とフォースモータ62、80は、荷重維持手段を構成しており、圧子4に負荷された荷重を所定値まで漸減させた際に、圧子4に負荷された荷重を当該所定値で所定時間維持させるようになっている。
ここで、所定として維持させる荷重値(以下、維持荷重値という。)は、試料Sのクリープ変形がほとんど無い、最大荷重値の10%程度であることが好ましい。また、所定時間は、30〜60秒程度でよい。この荷重維持工程では、図3に示すように、圧子4に負荷される荷重は一定であっても、加熱された試料Sの熱が圧子4に伝達され、圧子4が熱膨張するために、常温よりも押込深さは小さく測定される。
ここで、所定として維持させる荷重値(以下、維持荷重値という。)は、試料Sのクリープ変形がほとんど無い、最大荷重値の10%程度であることが好ましい。また、所定時間は、30〜60秒程度でよい。この荷重維持工程では、図3に示すように、圧子4に負荷される荷重は一定であっても、加熱された試料Sの熱が圧子4に伝達され、圧子4が熱膨張するために、常温よりも押込深さは小さく測定される。
次いで、制御部200は、補正手段として、荷重維持工程における押込深さの変化量に基づいて、荷重負荷工程において圧子4に負荷された荷重値に対する押込深さの測定値を補正する(補正工程)。
具体的に、この補正工程では、制御部200は、最初に荷重維持工程における押込深さの変化量を測定し(変化量測定工程)、測定された押込深さの変化量と、荷重維持工程における荷重の維持時間に基づいて、荷重維持工程における単位時間あたりの押込深さの変化量を算出する(単位時間変化量算出工程)。次いで、制御部200は、荷重負荷工程において、圧子4に負荷された荷重値に対する押込深さから単位時間変化量算出工程により算出された単位時間あたりの押込深さの変化量を減じて、圧子4の熱膨張による押込深さの変化を除外した押込深さの真値を算出する(真値算出工程)。
具体的に、この補正工程では、制御部200は、最初に荷重維持工程における押込深さの変化量を測定し(変化量測定工程)、測定された押込深さの変化量と、荷重維持工程における荷重の維持時間に基づいて、荷重維持工程における単位時間あたりの押込深さの変化量を算出する(単位時間変化量算出工程)。次いで、制御部200は、荷重負荷工程において、圧子4に負荷された荷重値に対する押込深さから単位時間変化量算出工程により算出された単位時間あたりの押込深さの変化量を減じて、圧子4の熱膨張による押込深さの変化を除外した押込深さの真値を算出する(真値算出工程)。
なお、圧子4が試料Sに圧痕を形成している際の圧子軸5の移動量、変位量は、圧子軸変位検出部63によって検出され、その検出した変位量に基づく圧子軸変位信号が制御部200に出力される。制御部200は、入力された圧子軸変位信号に基づき、硬さを算出して、表示部(図示略)に算出した結果(測定値)を表示する。
このような方法で硬さ試験を行うことができる。
このような方法で硬さ試験を行うことができる。
<実施形態1の作用効果>
以上のように、実施形態1に係る硬さ試験方法によれば、荷重負荷工程により、圧子4に負荷する最大荷重値が設定されて、当該最大荷重値に到達するまで圧子4に負荷する荷重が漸増される。そして、荷重負荷工程により、圧子4に負荷された荷重が最大荷重値となった際には、荷重除荷工程により、圧子4に負荷された荷重が漸減される。そして、荷重除荷工程により、圧子4に負荷された荷重が維持荷重値まで漸減された際には、荷重維持工程により、圧子4に負荷された荷重が維持荷重値で所定時間維持される。そして、補正工程により、荷重維持工程における圧痕の押込深さの変化量に基づいて、荷重負荷工程において圧子4に負荷された荷重値に対する圧痕の押込深さの測定値が補正される。
これにより、加熱された試料Sにより圧子4が熱膨張して、試料Sに形成される圧痕の押込深さが変化しても、熱膨張によって変化する圧痕の押込深さの測定値を補正工程により補正することができるので、圧子4の正確な押込み量を取得することができることとなって、正確な試料Sの硬さを取得することができる。
以上のように、実施形態1に係る硬さ試験方法によれば、荷重負荷工程により、圧子4に負荷する最大荷重値が設定されて、当該最大荷重値に到達するまで圧子4に負荷する荷重が漸増される。そして、荷重負荷工程により、圧子4に負荷された荷重が最大荷重値となった際には、荷重除荷工程により、圧子4に負荷された荷重が漸減される。そして、荷重除荷工程により、圧子4に負荷された荷重が維持荷重値まで漸減された際には、荷重維持工程により、圧子4に負荷された荷重が維持荷重値で所定時間維持される。そして、補正工程により、荷重維持工程における圧痕の押込深さの変化量に基づいて、荷重負荷工程において圧子4に負荷された荷重値に対する圧痕の押込深さの測定値が補正される。
これにより、加熱された試料Sにより圧子4が熱膨張して、試料Sに形成される圧痕の押込深さが変化しても、熱膨張によって変化する圧痕の押込深さの測定値を補正工程により補正することができるので、圧子4の正確な押込み量を取得することができることとなって、正確な試料Sの硬さを取得することができる。
〔実施形態2〕
続いて、本発明に係る押込み試験方法の実施形態2について説明する。なお、実施形態2が実施形態1と異なる点は、押込深さの補正方法であるため、補正方法についてのみ説明し、その他共通部分は同一符号を付して説明を省略する。
続いて、本発明に係る押込み試験方法の実施形態2について説明する。なお、実施形態2が実施形態1と異なる点は、押込深さの補正方法であるため、補正方法についてのみ説明し、その他共通部分は同一符号を付して説明を省略する。
<硬さ試験方法>
次に、硬さ試験機100を用いた硬さ試験方法について説明する。
試料Sを試料保持台2の上面で保持させ、試料Sを試料保持台2に設置する。試料Sの設置に際しては、保持部材21により、試料Sを挟み込んで保持させる。
次いで、加熱装置3に通電することにより、試料保持台2を加熱する。このとき、温度センサ31が検知した温度に基づいて制御部200が加熱装置3による加熱を制御する。
次いで、操作部において硬さ試験を行うための操作が行われたことに基づく試験動作信号が制御部200に入力されると、制御部200は、フォースモータ62、80の駆動コイル部62b、83に、所定の試験力に応じた電流を供給し、フォースモータ62、80を動作させる。なお、この際、制御部200は、試料Sに対して実質の試験力のみ作用するように上述のような調整制御をあわせて行う。
次に、硬さ試験機100を用いた硬さ試験方法について説明する。
試料Sを試料保持台2の上面で保持させ、試料Sを試料保持台2に設置する。試料Sの設置に際しては、保持部材21により、試料Sを挟み込んで保持させる。
次いで、加熱装置3に通電することにより、試料保持台2を加熱する。このとき、温度センサ31が検知した温度に基づいて制御部200が加熱装置3による加熱を制御する。
次いで、操作部において硬さ試験を行うための操作が行われたことに基づく試験動作信号が制御部200に入力されると、制御部200は、フォースモータ62、80の駆動コイル部62b、83に、所定の試験力に応じた電流を供給し、フォースモータ62、80を動作させる。なお、この際、制御部200は、試料Sに対して実質の試験力のみ作用するように上述のような調整制御をあわせて行う。
フォースモータ62は、圧子軸5をその軸方向下方に移動させることによって、圧子軸5に所定の力を付与する。また、フォースモータ80は、荷重軸81をその軸方向上方に移動させることによって、荷重軸81の下端部81aが制御レバー71の一端部71aに対し作用力を付与し、制御レバー71を回動軸72に対して反時計回りに回動させる。これにより、制御レバー71の他端部71bを下方に傾け、他端部71bに備えられた押圧部73により圧子軸5をその軸方向に押し下げる。
このように、フォースモータ62により圧子軸5に付与された力と、フォースモータ80により圧子軸5に付与された力とを合わせた力で圧子軸5を、その下方に配置された試料Sに向け移動させる。そして、圧子軸5の先端に設けられた圧子4を、試料Sの上方から試料Sの表面に対してその合力により押し付けることにより、試料Sの表面に圧痕を形成させる。
このように、フォースモータ62により圧子軸5に付与された力と、フォースモータ80により圧子軸5に付与された力とを合わせた力で圧子軸5を、その下方に配置された試料Sに向け移動させる。そして、圧子軸5の先端に設けられた圧子4を、試料Sの上方から試料Sの表面に対してその合力により押し付けることにより、試料Sの表面に圧痕を形成させる。
圧痕の形成時においては、圧子軸5を徐々に下方に移動させることで、設定した最大荷重値に到達するまで圧子4に負荷する荷重を漸増させていく(荷重負荷工程)。この荷重負荷工程では、図3に示すように、圧子4に負荷する試験力を増加させることで、この試験力に比例して圧子4の試料Sへの押込深さも増加する。
次いで、制御部200が、圧子4に負荷された荷重が最大荷重値に到達したと判断すると、制御部200は、荷重を最大荷重値で所定時間維持させ、その後、圧子4に負荷させる荷重を漸減させるために、フォースモータ62、80への電流の供給量を制御して、フォースモータ62、80を動作させ、圧子軸5の荷重を除荷する。これにより、圧子4に負荷された荷重は漸減されることとなる(荷重除荷工程)。この荷重除荷工程では、図3に示すように、圧子4に負荷する試験力を減少させることで、この試験力に比例して圧子4の試料Sへの押込深さも減少する。
次いで、制御部200は、圧子4に負荷された荷重が所定値まで漸減されたと判断すると、圧子4に負荷された荷重を当該所定値で所定時間維持させる(荷重維持工程)。ここで、所定として維持させる荷重値(以下、維持荷重値という。)は、試料Sのクリープ変形がほとんど無い、最大荷重値の10%程度であることが好ましい。また、所定時間は、30〜60秒程度でよい。この荷重維持工程では、図3に示すように、圧子4に負荷される荷重は一定であっても、加熱された試料Sの熱が圧子4に伝達され、圧子4が熱膨張するために、常温よりも押込深さは小さく測定される。
次いで、制御部200は、荷重維持工程における押込深さの変化量に基づいて、荷重負荷工程において圧子4に負荷された荷重値に対する押込深さの測定値を補正する(補正工程)。
具体的に、この補正工程では、制御部200は、最初に荷重維持工程における押込深さの変化量を測定し(変化量測定工程)、荷重維持工程における維持時間を複数の微小時間に分割し、各微小時間と微小時間毎の押込深さの変化量に基づいて、維持時間と押込深さの変化量とを特徴づける補正関数を作成する(補正関数作成工程)。次いで、制御部200は、荷重負荷工程において、圧子4に負荷された荷重値に対する押込深さから補正関数により算出された補正量を減じて、圧子4の熱膨張による押込深さの変化を除外した押込深さの真値を算出する(真値算出工程)。
具体的に、この補正工程では、制御部200は、最初に荷重維持工程における押込深さの変化量を測定し(変化量測定工程)、荷重維持工程における維持時間を複数の微小時間に分割し、各微小時間と微小時間毎の押込深さの変化量に基づいて、維持時間と押込深さの変化量とを特徴づける補正関数を作成する(補正関数作成工程)。次いで、制御部200は、荷重負荷工程において、圧子4に負荷された荷重値に対する押込深さから補正関数により算出された補正量を減じて、圧子4の熱膨張による押込深さの変化を除外した押込深さの真値を算出する(真値算出工程)。
なお、圧子4が試料Sに圧痕を形成している際の圧子軸5の移動量、変位量は、圧子軸変位検出部63によって検出され、その検出した変位量に基づく圧子軸変位信号が制御部200に出力される。制御部200は、入力された圧子軸変位信号に基づき、硬さを算出して、表示部(図示略)に算出した結果(測定値)を表示する。
このような方法で硬さ試験を行うことができる。
このような方法で硬さ試験を行うことができる。
<実施形態2の作用効果>
以上のように、実施形態2に係る硬さ試験方法によれば、押込深さの測定値の補正が行われると、変化量測定工程により、荷重維持工程における押込深さの変化量が測定される。そして、補正関数作成工程により、荷重維持工程における維持時間が複数の微小時間に分割され、各微小時間と微小時間毎の押込深さの変化量に基づいて、維持時間と押込深さの変化量とを特徴づける補正関数が作成される。そして、真値算出工程により、荷重負荷工程において圧子4に負荷された荷重値に対する押込深さの測定値から補正関数作成工程によって作成された補正関数により算出された補正量を減じて、圧子4の熱膨張による押込深さの測定値の変化を除外した押込深さの真値が算出される。
これにより、荷重維持工程中の微小時間毎に押込深さの測定値を補正することができるので、より正確な補正を行うことができる。
以上のように、実施形態2に係る硬さ試験方法によれば、押込深さの測定値の補正が行われると、変化量測定工程により、荷重維持工程における押込深さの変化量が測定される。そして、補正関数作成工程により、荷重維持工程における維持時間が複数の微小時間に分割され、各微小時間と微小時間毎の押込深さの変化量に基づいて、維持時間と押込深さの変化量とを特徴づける補正関数が作成される。そして、真値算出工程により、荷重負荷工程において圧子4に負荷された荷重値に対する押込深さの測定値から補正関数作成工程によって作成された補正関数により算出された補正量を減じて、圧子4の熱膨張による押込深さの測定値の変化を除外した押込深さの真値が算出される。
これにより、荷重維持工程中の微小時間毎に押込深さの測定値を補正することができるので、より正確な補正を行うことができる。
〔実施形態3〕
続いて、本発明に係る押込み試験方法の実施形態3について説明する。なお、実施形態3が実施形態1と異なる点は、押込深さの補正方法であるため、補正方法についてのみ説明し、その他共通部分は同一符号を付して説明を省略する。
続いて、本発明に係る押込み試験方法の実施形態3について説明する。なお、実施形態3が実施形態1と異なる点は、押込深さの補正方法であるため、補正方法についてのみ説明し、その他共通部分は同一符号を付して説明を省略する。
<硬さ試験方法>
次に、硬さ試験機100を用いた硬さ試験方法について説明する。
試料Sを試料保持台2の上面で保持させ、試料Sを試料保持台2に設置する。試料Sの設置に際しては、保持部材21により、試料Sを挟み込んで保持させる。
次いで、加熱装置3に通電することにより、試料保持台2を加熱する。このとき、温度センサ31が検知した温度に基づいて制御部200が加熱装置3による加熱を制御する。
次いで、操作部において硬さ試験を行うための操作が行われたことに基づく試験動作信号が制御部200に入力されると、制御部200は、フォースモータ62、80の駆動コイル部62b、83に、所定の試験力に応じた電流を供給し、フォースモータ62、80を動作させる。なお、この際、制御部200は、試料Sに対して実質の試験力のみ作用するように上述のような調整制御をあわせて行う。
次に、硬さ試験機100を用いた硬さ試験方法について説明する。
試料Sを試料保持台2の上面で保持させ、試料Sを試料保持台2に設置する。試料Sの設置に際しては、保持部材21により、試料Sを挟み込んで保持させる。
次いで、加熱装置3に通電することにより、試料保持台2を加熱する。このとき、温度センサ31が検知した温度に基づいて制御部200が加熱装置3による加熱を制御する。
次いで、操作部において硬さ試験を行うための操作が行われたことに基づく試験動作信号が制御部200に入力されると、制御部200は、フォースモータ62、80の駆動コイル部62b、83に、所定の試験力に応じた電流を供給し、フォースモータ62、80を動作させる。なお、この際、制御部200は、試料Sに対して実質の試験力のみ作用するように上述のような調整制御をあわせて行う。
フォースモータ62は、圧子軸5をその軸方向下方に移動させることによって、圧子軸5に所定の力を付与する。また、フォースモータ80は、荷重軸81をその軸方向上方に移動させることによって、荷重軸81の下端部81aが制御レバー71の一端部71aに対し作用力を付与し、制御レバー71を回動軸72に対して反時計回りに回動させる。これにより、制御レバー71の他端部71bを下方に傾け、他端部71bに備えられた押圧部73により圧子軸5をその軸方向に押し下げる。
このように、フォースモータ62により圧子軸5に付与された力と、フォースモータ80により圧子軸5に付与された力とを合わせた力で圧子軸5を、その下方に配置された試料Sに向け移動させる。そして、圧子軸5の先端に設けられた圧子4を、試料Sの上方から試料Sの表面に対してその合力により押し付けることにより、試料Sの表面に圧痕を形成させる。
このように、フォースモータ62により圧子軸5に付与された力と、フォースモータ80により圧子軸5に付与された力とを合わせた力で圧子軸5を、その下方に配置された試料Sに向け移動させる。そして、圧子軸5の先端に設けられた圧子4を、試料Sの上方から試料Sの表面に対してその合力により押し付けることにより、試料Sの表面に圧痕を形成させる。
圧痕の形成時においては、圧子軸5を徐々に下方に移動させることで、設定した最大荷重値に到達するまで圧子4に負荷する荷重を漸増させていく(荷重負荷工程)。この荷重負荷工程では、図3に示すように、圧子4に負荷する試験力を増加させることで、この試験力に比例して圧子4の試料Sへの押込深さも増加する。
次いで、制御部200が、圧子4に負荷された荷重が最大荷重値に到達したと判断すると、制御部200は、圧子4に負荷させる荷重を漸減させるために、フォースモータ62、80への電流の供給量を制御して、フォースモータ62、80を動作させ、圧子軸5の荷重を除荷する。これにより、圧子4に負荷された荷重は漸減されることとなる(荷重除荷工程)。この荷重除荷工程では、図3に示すように、圧子4に負荷する試験力を減少させることで、この試験力に比例して圧子4の試料Sへの押込深さも減少する。
次いで、制御部200は、圧子4に負荷された荷重が所定値まで漸減されたと判断すると、圧子4に負荷された荷重を当該所定値で所定時間維持させる(荷重維持工程)。ここで、所定として維持させる荷重値(以下、維持荷重値という。)は、試料Sのクリープ変形がほとんど無い、最大荷重値の10%程度であることが好ましい。また、所定時間は、30〜60秒程度でよい。この荷重維持工程では、図3に示すように、圧子4に負荷される荷重は一定であっても、加熱された試料Sの熱が圧子4に伝達され、圧子4が熱膨張するために、常温よりも押込深さは小さく測定される。
次いで、制御部200は、荷重維持工程における押込深さの変化量に基づいて、荷重負荷工程において圧子4に負荷された荷重値に対する押込深さの測定値を補正する(補正工程)。
具体的に、この補正工程では、制御部200は、最初に荷重維持工程における押込深さの変化量を測定し(変化量測定工程)、荷重維持工程における維持時間を複数の微小時間に分割し、各微小時間と微小時間毎の押込深さの変化量に基づいて、維持時間と押込深さの変化量とを特徴づける補正量データベースを作成する(補正量データベース作成工程)。次いで、制御部200は、荷重負荷工程において、圧子4に負荷された荷重値に対する押込深さから補正量データベースにより導き出された補正量を減じて、圧子4の熱膨張による押込深さの変化を除外した押込深さの真値を算出する(真値算出工程)。
具体的に、この補正工程では、制御部200は、最初に荷重維持工程における押込深さの変化量を測定し(変化量測定工程)、荷重維持工程における維持時間を複数の微小時間に分割し、各微小時間と微小時間毎の押込深さの変化量に基づいて、維持時間と押込深さの変化量とを特徴づける補正量データベースを作成する(補正量データベース作成工程)。次いで、制御部200は、荷重負荷工程において、圧子4に負荷された荷重値に対する押込深さから補正量データベースにより導き出された補正量を減じて、圧子4の熱膨張による押込深さの変化を除外した押込深さの真値を算出する(真値算出工程)。
なお、圧子4が試料Sに圧痕を形成している際の圧子軸5の移動量、変位量は、圧子軸変位検出部63によって検出され、その検出した変位量に基づく圧子軸変位信号が制御部200に出力される。制御部200は、入力された圧子軸変位信号に基づき、硬さを算出して、表示部(図示略)に算出した結果(測定値)を表示する。
このような方法で硬さ試験を行うことができる。
このような方法で硬さ試験を行うことができる。
<実施形態3の作用効果>
以上のように、実施形態3に係る硬さ試験方法によれば、押込深さの測定値の補正が行われると、変化量測定工程により、荷重維持工程における押込深さの変化量が測定される。そして、補正量データベース作成工程により、荷重維持工程における維持時間が複数の微小時間に分割され、各微小時間と微小時間毎の押込深さの変化量に基づいて、所定時間と押込深さの変化量とを特徴づける補正量データベースが作成される。そして、真値算出工程により、荷重負荷工程において圧子4に負荷された荷重値に対する押込深さの測定値から補正量データベースにより導かれた補正量を減じて、圧子4の熱膨張による押込深さの測定値の変化を除外した押込深さの真値が算出される。
これにより、荷重維持工程中の微小時間毎に押込深さの測定値を補正することができるので、より正確な補正を行うことができる。
以上のように、実施形態3に係る硬さ試験方法によれば、押込深さの測定値の補正が行われると、変化量測定工程により、荷重維持工程における押込深さの変化量が測定される。そして、補正量データベース作成工程により、荷重維持工程における維持時間が複数の微小時間に分割され、各微小時間と微小時間毎の押込深さの変化量に基づいて、所定時間と押込深さの変化量とを特徴づける補正量データベースが作成される。そして、真値算出工程により、荷重負荷工程において圧子4に負荷された荷重値に対する押込深さの測定値から補正量データベースにより導かれた補正量を減じて、圧子4の熱膨張による押込深さの測定値の変化を除外した押込深さの真値が算出される。
これにより、荷重維持工程中の微小時間毎に押込深さの測定値を補正することができるので、より正確な補正を行うことができる。
〔実施形態4〕
続いて、本発明に係る押込み試験方法の実施形態4について説明する。なお、実施形態4が実施形態1〜3と異なる点は、荷重除荷の方法及び再度の荷重負荷の方法であるため、これらの方法についてのみ説明し、その他共通部分は同一符号を付して説明を省略する。
続いて、本発明に係る押込み試験方法の実施形態4について説明する。なお、実施形態4が実施形態1〜3と異なる点は、荷重除荷の方法及び再度の荷重負荷の方法であるため、これらの方法についてのみ説明し、その他共通部分は同一符号を付して説明を省略する。
実施形態4に係る硬さ試験方法にあっては、荷重除荷工程にて圧子4に負荷された荷重をほぼゼロとなるまで漸減させた後、再荷重負荷工程にて荷重を再度増大させてから荷重維持工程を行うようになっている。
即ち、本発明に係る押込み試験方法に関する規格、具体的には、計装化押込み試験に関する規格ISO14577に記載されている温度ドリフト補正方法を用いる場合、除荷曲線の終期部分(例えば、最大荷重値の10〜20%に相当する荷重における試験)のデータ測定を行わないことから(図4(a)及び図4(b)参照)、完全な押込み曲線を得ることができないといった問題がある。
また、ISO規格にあっては、除荷曲線の終期部分のデータは信頼性が低いという理由により、除荷曲線の終期部分以外の50〜80%程度のデータを用いて下記式(1)に基づいて、永久くぼみの深さを示すとともに、ISO規格に規定される押込み仕事量の算出に必要な値である押込み曲線(図5参照)における永久押込深さhpを求めるようになっている。しかしながら、かかる方法を用いると、永久押込深さhpを加えて未知数が3つとなるため、測定データの精度によっては収束しない場合もあり、また、この方法により用いられた永久押込深さhpの信頼性は低くなってしまう。このため、式(1)を用いて算出される各種解析データの信頼性も低下してしまうといった問題もある。
F=K(h−hp)m (1)
〔式(1)中、Fは試験力であり、hは押込深さであり、hpは永久押込深さであり、K及びmは、所定の係数である。〕
即ち、本発明に係る押込み試験方法に関する規格、具体的には、計装化押込み試験に関する規格ISO14577に記載されている温度ドリフト補正方法を用いる場合、除荷曲線の終期部分(例えば、最大荷重値の10〜20%に相当する荷重における試験)のデータ測定を行わないことから(図4(a)及び図4(b)参照)、完全な押込み曲線を得ることができないといった問題がある。
また、ISO規格にあっては、除荷曲線の終期部分のデータは信頼性が低いという理由により、除荷曲線の終期部分以外の50〜80%程度のデータを用いて下記式(1)に基づいて、永久くぼみの深さを示すとともに、ISO規格に規定される押込み仕事量の算出に必要な値である押込み曲線(図5参照)における永久押込深さhpを求めるようになっている。しかしながら、かかる方法を用いると、永久押込深さhpを加えて未知数が3つとなるため、測定データの精度によっては収束しない場合もあり、また、この方法により用いられた永久押込深さhpの信頼性は低くなってしまう。このため、式(1)を用いて算出される各種解析データの信頼性も低下してしまうといった問題もある。
F=K(h−hp)m (1)
〔式(1)中、Fは試験力であり、hは押込深さであり、hpは永久押込深さであり、K及びmは、所定の係数である。〕
そこで、実施形態4に係る硬さ試験方法は、より完全な押込み曲線の取得を図り、より信頼性(安定性)の高い解析データの取得を図ることを目的とするものであり、具体的には、硬さ試験機100の制御部200の制御下にて、圧子4に最大荷重値にて負荷された荷重をゼロとなるまで漸減させる荷重除荷工程と、この荷重除荷工程により漸減された荷重を再度増大させる再荷重負荷工程と、再荷重負荷工程により増大されて、圧子4に負荷された荷重を所定値で所定時間維持させる荷重維持工程とを行うようになっている(図6(a)及び図6(b)参照)。
即ち、荷重除荷工程にて、制御部200のCPU201は、例えば、ROM202に記憶された所定のフォースモータ制御用のプログラムの実行に基づいて、フォースモータ62、80を制御して、荷重負荷工程により圧子4に最大荷重値が負荷された荷重をゼロとなるまで、つまり完全に除荷されるまで漸減させる制御を行うようになっている。ここで、制御部200とフォースモータ62、80は、協働して荷重除荷手段を構成している。
また、再荷重負荷工程にて、CPU201は、例えば、ROM202に記憶された所定のフォースモータの制御用プログラムの実行に基づいて、フォースモータ62、80を制御して、荷重除荷工程により漸減された値よりも大きく、且つ、最大荷重値よりも小さい値の荷重が圧子4に負荷されるように、当該荷重を再度増大させる制御を行うようになっている。より具体的には、CPU201は、フォースモータ62、80を制御して、圧子4に負荷される荷重を荷重維持工程にて負荷される所定値よりも大きい値に到達するまで漸増させた後、所定値まで漸減させる制御を行うようになっている。ここで、制御部200とフォースモータ62、80は、協働して再荷重負荷手段を構成している。
また、荷重維持工程にて、CPU201は、例えば、ROM202に記憶された所定のフォースモータの制御用プログラムの実行に基づいて、再荷重負荷工程にて増大されて、圧子4に負荷された荷重を所定値で所定時間維持させる制御を行うようになっている。ここで、制御部200とフォースモータ62、80は、協働して荷重維持手段を構成している。
即ち、荷重除荷工程にて、制御部200のCPU201は、例えば、ROM202に記憶された所定のフォースモータ制御用のプログラムの実行に基づいて、フォースモータ62、80を制御して、荷重負荷工程により圧子4に最大荷重値が負荷された荷重をゼロとなるまで、つまり完全に除荷されるまで漸減させる制御を行うようになっている。ここで、制御部200とフォースモータ62、80は、協働して荷重除荷手段を構成している。
また、再荷重負荷工程にて、CPU201は、例えば、ROM202に記憶された所定のフォースモータの制御用プログラムの実行に基づいて、フォースモータ62、80を制御して、荷重除荷工程により漸減された値よりも大きく、且つ、最大荷重値よりも小さい値の荷重が圧子4に負荷されるように、当該荷重を再度増大させる制御を行うようになっている。より具体的には、CPU201は、フォースモータ62、80を制御して、圧子4に負荷される荷重を荷重維持工程にて負荷される所定値よりも大きい値に到達するまで漸増させた後、所定値まで漸減させる制御を行うようになっている。ここで、制御部200とフォースモータ62、80は、協働して再荷重負荷手段を構成している。
また、荷重維持工程にて、CPU201は、例えば、ROM202に記憶された所定のフォースモータの制御用プログラムの実行に基づいて、再荷重負荷工程にて増大されて、圧子4に負荷された荷重を所定値で所定時間維持させる制御を行うようになっている。ここで、制御部200とフォースモータ62、80は、協働して荷重維持手段を構成している。
<硬さ試験方法>
次に、硬さ試験機100を用いた硬さ試験方法について説明する。
試料Sを試料保持台2の上面で保持させ、試料Sを試料保持台2に設置する。試料Sの設置に際しては、保持部材21により、試料Sを挟み込んで保持させる。
次いで、加熱装置3に通電することにより、試料保持台2を加熱する。このとき、温度センサ31が検知した温度に基づいて制御部200が加熱装置3による加熱を制御する。
次いで、操作部において硬さ試験を行うための操作が行われたことに基づく試験動作信号が制御部200に入力されると、制御部200は、フォースモータ62、80の駆動コイル部62b、83に、所定の試験力に応じた電流を供給し、フォースモータ62、80を動作させる。なお、この際、制御部200は、試料Sに対して実質の試験力のみ作用するように上述のような調整制御をあわせて行う。
次に、硬さ試験機100を用いた硬さ試験方法について説明する。
試料Sを試料保持台2の上面で保持させ、試料Sを試料保持台2に設置する。試料Sの設置に際しては、保持部材21により、試料Sを挟み込んで保持させる。
次いで、加熱装置3に通電することにより、試料保持台2を加熱する。このとき、温度センサ31が検知した温度に基づいて制御部200が加熱装置3による加熱を制御する。
次いで、操作部において硬さ試験を行うための操作が行われたことに基づく試験動作信号が制御部200に入力されると、制御部200は、フォースモータ62、80の駆動コイル部62b、83に、所定の試験力に応じた電流を供給し、フォースモータ62、80を動作させる。なお、この際、制御部200は、試料Sに対して実質の試験力のみ作用するように上述のような調整制御をあわせて行う。
フォースモータ62は、圧子軸5をその軸方向下方に移動させることによって、圧子軸5に所定の力を付与する。また、フォースモータ80は、荷重軸81をその軸方向上方に移動させることによって、荷重軸81の下端部81aが制御レバー71の一端部71aに対し作用力を付与し、制御レバー71を回動軸72に対して反時計回りに回動させる。これにより、制御レバー71の他端部71bを下方に傾け、他端部71bに備えられた押圧部73により圧子軸5をその軸方向に押し下げる。
このように、フォースモータ62により圧子軸5に付与された力と、フォースモータ80により圧子軸5に付与された力とを合わせた力で圧子軸5を、その下方に配置された試料Sに向け移動させる。そして、圧子軸5の先端に設けられた圧子4を、試料Sの上方から試料Sの表面に対してその合力により押し付けることにより、試料Sの表面に圧痕を形成させる。
このように、フォースモータ62により圧子軸5に付与された力と、フォースモータ80により圧子軸5に付与された力とを合わせた力で圧子軸5を、その下方に配置された試料Sに向け移動させる。そして、圧子軸5の先端に設けられた圧子4を、試料Sの上方から試料Sの表面に対してその合力により押し付けることにより、試料Sの表面に圧痕を形成させる。
圧痕の形成時においては、圧子軸5を徐々に下方に移動させることで、設定した最大荷重値に到達するまで圧子4に負荷する荷重を漸増させていく(荷重負荷工程)。この荷重負荷工程では、図6に示すように、圧子4に負荷する試験力を増加させることで、この試験力に比例して圧子4の試料Sへの押込深さも増加する。
次いで、制御部200は、圧子4に負荷された荷重が最大荷重値に到達したと判断すると、試料Sのクリープ変形を考慮して、圧子4に負荷された荷重を当該所定値で所定時間維持させる。その後、制御部200は、圧子4に負荷させる荷重を漸減させるために、フォースモータ62、80への電流の供給量を制御して、フォースモータ62、80を動作させ、圧子軸5の荷重を除荷する。これにより、圧子4に負荷された荷重は漸減されることとなる(荷重除荷工程)。この荷重除荷工程では、図6に示すように、圧子4に負荷する試験力を減少させることで、この試験力に比例して圧子4の試料Sへの押込深さも減少する。
次いで、制御部200は、圧子4に負荷された荷重がほぼゼロとなるまで漸減されたと判断すると、フォースモータ62、80への電流の供給量を制御して、フォースモータ62、80を動作させ、圧子軸5をその軸方向に押し下げて圧子4に負荷される荷重を漸増させる。そして、制御部200は、圧子4に負荷される荷重が荷重維持工程にて負荷される所定値よりも大きい値となるまで漸増されたと判断すると、フォースモータ62、80への電流の供給量を制御して、フォースモータ62、80を動作させ、圧子軸5の荷重を除荷して圧子4に負荷された荷重を漸減させる(再荷重負荷工程)。
次いで、制御部200は、圧子4に負荷された荷重が所定値まで漸減されたと判断すると、圧子4に負荷された荷重を当該所定値で所定時間維持させる(荷重維持工程)。ここで、所定として維持させる荷重値(以下、維持荷重値という。)は、試料Sのクリープ変形がほとんど無い、最大荷重値の10%程度であることが好ましい。また、所定時間は、30〜60秒程度でよい。この荷重維持工程では、図6に示すように、圧子4に負荷される荷重は一定であっても、加熱された試料Sの熱が圧子4に伝達され、圧子4が熱膨張するために、常温よりも押込深さは小さく測定される。
次いで、制御部200は、補正手段として、荷重維持工程における押込深さの変化量に基づいて、荷重負荷工程において圧子4に負荷された荷重値に対する押込深さの測定値を補正する(補正工程)。
具体的に、この補正工程では、制御部200は、最初に荷重維持工程における押込深さの変化量を測定し(変化量測定工程)、測定された押込深さの変化量と、荷重維持工程における荷重の維持時間に基づいて、荷重維持工程における単位時間あたりの押込深さの変化量を算出する(単位時間変化量算出工程)。次いで、制御部200は、荷重負荷工程において、圧子4に負荷された荷重値に対する押込深さから単位時間変化量算出工程により算出された単位時間あたりの押込深さの変化量を減じて、圧子4の熱膨張による押込深さの変化を除外した押込深さの真値を算出する(真値算出工程)。
具体的に、この補正工程では、制御部200は、最初に荷重維持工程における押込深さの変化量を測定し(変化量測定工程)、測定された押込深さの変化量と、荷重維持工程における荷重の維持時間に基づいて、荷重維持工程における単位時間あたりの押込深さの変化量を算出する(単位時間変化量算出工程)。次いで、制御部200は、荷重負荷工程において、圧子4に負荷された荷重値に対する押込深さから単位時間変化量算出工程により算出された単位時間あたりの押込深さの変化量を減じて、圧子4の熱膨張による押込深さの変化を除外した押込深さの真値を算出する(真値算出工程)。
なお、圧子4が試料Sに圧痕を形成している際の圧子軸5の移動量、変位量は、圧子4軸変位検出部63によって検出され、その検出した変位量に基づく圧子軸変位信号が制御部200に出力される。制御部200は、入力された圧子軸変位信号に基づき、硬さを算出して、表示部(図示略)に算出した結果(測定値)を表示する。
このような方法で硬さ試験を行うことができる。
このような方法で硬さ試験を行うことができる。
<実施形態4の作用効果>
以上のように、実施形態4に係る硬さ試験方法によれば、荷重負荷工程により、圧子4に負荷する最大荷重値が設定されて、当該最大荷重値に到達するまで圧子4に負荷する荷重が漸増される。そして、荷重負荷工程により、圧子4に負荷された荷重が最大荷重値となった際には、荷重除荷工程により、圧子4に負荷された荷重がほぼゼロとなるまで漸減される。そして、再荷重負荷工程により、荷重除荷工程により漸減された値よりも大きく、且つ、最大荷重値よりも小さい値の荷重が圧子4に負荷されるように、当該荷重が再度増大される。そして、荷重維持工程により、再荷重負荷工程により増大されて、圧子4に負荷された荷重が荷重除荷工程により漸減された値よりも大きく、且つ、最大荷重値よりも小さい所定値で所定時間維持される。そして、補正工程により、荷重維持工程における圧痕の押込深さの変化量に基づいて、荷重負荷工程において圧子4に負荷された荷重値に対する圧痕の押込深さの測定値が補正される。
これにより、加熱された試料Sにより圧子4が熱膨張して、試料Sに形成される圧痕の押込深さが変化しても、熱膨張によって変化する圧痕の押込深さの測定値を補正工程により補正することができるので、圧子4の正確な押込み量を取得することができることとなって、正確な試料Sの硬さを取得することができる。
以上のように、実施形態4に係る硬さ試験方法によれば、荷重負荷工程により、圧子4に負荷する最大荷重値が設定されて、当該最大荷重値に到達するまで圧子4に負荷する荷重が漸増される。そして、荷重負荷工程により、圧子4に負荷された荷重が最大荷重値となった際には、荷重除荷工程により、圧子4に負荷された荷重がほぼゼロとなるまで漸減される。そして、再荷重負荷工程により、荷重除荷工程により漸減された値よりも大きく、且つ、最大荷重値よりも小さい値の荷重が圧子4に負荷されるように、当該荷重が再度増大される。そして、荷重維持工程により、再荷重負荷工程により増大されて、圧子4に負荷された荷重が荷重除荷工程により漸減された値よりも大きく、且つ、最大荷重値よりも小さい所定値で所定時間維持される。そして、補正工程により、荷重維持工程における圧痕の押込深さの変化量に基づいて、荷重負荷工程において圧子4に負荷された荷重値に対する圧痕の押込深さの測定値が補正される。
これにより、加熱された試料Sにより圧子4が熱膨張して、試料Sに形成される圧痕の押込深さが変化しても、熱膨張によって変化する圧痕の押込深さの測定値を補正工程により補正することができるので、圧子4の正確な押込み量を取得することができることとなって、正確な試料Sの硬さを取得することができる。
また、荷重除荷工程により、圧子4に負荷された荷重がほぼゼロとなる値まで漸減されるので、除荷曲線の終期部分のデータ測定を行うことができることとなって、より完全な押込み曲線を取得することができる。これにより、除荷曲線のより広い範囲のデータを用いて永久押込深さを算出することができ、当該永久押込深さの信頼性を高めることができる。結果として、永久押込深さを用いて算出される各種解析データの信頼性を高めることができる。
さらに、再荷重負荷工程にて、荷重除荷工程により漸減され圧子4に負荷される荷重が所定値よりも大きく、且つ、最大荷重値よりも小さい値に到達するまで漸増された後、荷重維持工程にて維持される所定値まで漸減されるので、試料Sの荷重負荷工程にて荷重が負荷された箇所と異なる箇所に再荷重負荷工程にて荷重が負荷された場合に、荷重維持工程にて試料Sのクリープ変形が生じることを防止することができ、測定データの信頼性をより高めることができる。
さらに、再荷重負荷工程にて、荷重除荷工程により漸減され圧子4に負荷される荷重が所定値よりも大きく、且つ、最大荷重値よりも小さい値に到達するまで漸増された後、荷重維持工程にて維持される所定値まで漸減されるので、試料Sの荷重負荷工程にて荷重が負荷された箇所と異なる箇所に再荷重負荷工程にて荷重が負荷された場合に、荷重維持工程にて試料Sのクリープ変形が生じることを防止することができ、測定データの信頼性をより高めることができる。
なお、実施形態4では、再荷重負荷工程において、荷重維持工程により維持される所定の荷重値よりも大きい値まで圧子4に負荷される荷重を漸増させた後、所定の荷重値まで漸減させるようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、所定値に到達するまで荷重を漸増させる工程のみを行うようにしても良い。
また、上記実施形態4にあっては、荷重除荷工程にて圧子4に負荷された荷重をほぼゼロとなるまで漸減させるようにしたが、これに限られるものではなく、例えば装置の構成によっては、荷重を完全にゼロとなるまで漸減できないものもあることから、当該荷重がゼロよりもわずかに大きい値となるまで漸減されるようにしても良い。このような構成としても、従来の方法に比べてより完全な押込み曲線を取得することができ、解析データの信頼性をより高めることができる。
さらに、上記実施形態4にあっては、補正工程にて、荷重維持工程における単位時間あたりの圧痕の形状特徴量の変化量を算出し、荷重負荷工程にて圧子4に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量から単位時間あたりの圧痕の形状特徴量の変化量を減じて圧痕の形状特徴量の真値を算出するようにしたが、補正方法はこれに限られるものではなく、熱膨張によって変化する圧痕の形状特徴量の測定値を補正することができる方法であれば如何なる方法であっても良い。例えば、実施形態2又は実施形態3等のように、所定時間と圧痕の形状特徴量の変化量とを特徴づける補正関数を作成し、荷重負荷工程にて圧子4に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量から補正関数により算出された補正量を減じて圧痕の形状特徴量の真値を算出したり、所定時間と圧痕の形状特徴量の変化量とを特徴づける補正量データベースを作成し、荷重負荷工程にて圧子4に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量から補正量データベースにより導き出された補正量を減じて圧痕の形状特徴量の真値を算出するようにしても良い。
なお、本発明は上記実施形態1〜4に限られるものではない。例えば、維持荷重値は、常に最大荷重値の10%程度である必要はなく、試料Sに合わせて自由に変更可能である。また、圧痕の形状特徴量としては、圧子の押込深さに限らず、圧痕の対角線長さとしてもよい。
100 硬さ試験機(押込み試験機)
4 圧子
200 制御部(荷重負荷手段、荷重除荷手段、再荷重負荷手段、荷重維持手段、補正手段)
62 フォースモータ(荷重負荷手段、荷重除荷手段、再荷重負荷手段、荷重維持手段)
80 フォースモータ(荷重負荷手段、荷重除荷手段、再荷重負荷手段、荷重維持手段)
S 試料
4 圧子
200 制御部(荷重負荷手段、荷重除荷手段、再荷重負荷手段、荷重維持手段、補正手段)
62 フォースモータ(荷重負荷手段、荷重除荷手段、再荷重負荷手段、荷重維持手段)
80 フォースモータ(荷重負荷手段、荷重除荷手段、再荷重負荷手段、荷重維持手段)
S 試料
Claims (8)
- 常温より高い温度環境下における試料の材料特性を評価するために、荷重が負荷された圧子を加熱された試料の表面に押し付けて圧痕を形成する押込み試験方法であって、
前記圧子に負荷する最大荷重値を設定して、当該最大荷重値に到達するまで前記圧子に負荷する荷重を漸増させる荷重負荷工程と、
前記荷重負荷工程により、前記圧子に負荷された荷重が最大荷重値となった際に、前記圧子に負荷された荷重を漸減させる荷重除荷工程と、
前記荷重除荷工程により、前記圧子に負荷された荷重を所定値まで漸減させた際に、前記圧子に負荷された荷重を当該所定値で所定時間維持させる荷重維持工程と、
前記荷重維持工程における圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、前記荷重負荷工程において前記圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量の測定値を補正する補正工程と、
を備えることを特徴とする押込み試験方法。 - 常温より高い温度環境下における試料の材料特性を評価するために、荷重が負荷された圧子を加熱された試料の表面に押し付けて圧痕を形成する押込み試験方法であって、
前記圧子に負荷する最大荷重値を設定して、当該最大荷重値に到達するまで前記圧子に負荷する荷重を漸増させる荷重負荷工程と、
前記荷重負荷工程により、前記圧子に負荷された荷重が最大荷重値となった際に、前記圧子に負荷された荷重をゼロか、或いはゼロよりもわずかに大きい値まで漸減させる荷重除荷工程と、
前記荷重除荷工程により漸減された値よりも大きく、且つ、前記最大荷重値よりも小さい値の荷重が前記圧子に負荷されるように、当該荷重を再度増大させる再荷重負荷工程と、
前記再荷重負荷工程により増大されて、前記圧子に負荷された荷重を前記荷重除荷工程により漸減された値よりも大きく、且つ、前記最大荷重値よりも小さい所定値で所定時間維持させる荷重維持工程と、
前記荷重維持工程における圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、前記荷重負荷工程において前記圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量の測定値を補正する補正工程と、
を備えることを特徴とする押込み試験方法。 - 前記再荷重負荷工程は、前記荷重除荷工程により漸減された荷重を前記所定値よりも大きい値に到達するまで漸増させた後、前記所定値まで漸減させることを特徴とする請求項2に記載の押込み試験方法。
- 前記補正工程は、
前記荷重維持工程における圧痕の形状特徴量の変化量を測定する変化量測定工程と、
前記変化量測定工程により測定された圧痕の形状特徴量の変化量と、前記荷重維持工程における前記所定時間に基づいて、前記荷重維持工程における単位時間あたりの圧痕の形状特徴量の変化量を算出する単位時間変化量算出工程と、
前記荷重負荷工程において、前記圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量から前記単位時間変化量算出工程により算出された単位時間あたりの圧痕の形状特徴量の変化量を減じて圧痕の形状特徴量の真値を算出する真値算出工程と、
を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の押込み試験方法。 - 前記補正工程は、
前記荷重維持工程における圧痕の形状特徴量の変化量を測定する変化量測定工程と、
前記荷重維持工程における前記所定時間を複数の微小時間に分割し、各微小時間と微小時間毎の圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、前記所定時間と前記圧痕の形状特徴量の変化量とを特徴づける補正関数を作成する補正関数作成工程と、
前記荷重負荷工程において、前記圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量から前記補正関数作成工程によって作成された補正関数により算出された補正量を減じて圧痕の形状特徴量の真値を算出する真値算出工程と、
を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の押込み試験方法。 - 前記補正工程は、
前記荷重維持工程における圧痕の形状特徴量の変化量を測定する変化量測定工程と、
前記荷重維持工程における前記所定時間を複数の微小時間に分割し、各微小時間と微小時間毎の圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、前記所定時間と前記圧痕の形状特徴量の変化量とを特徴づける補正量データベースを作成する補正量データベース作成工程と、
前記荷重負荷工程において、前記圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量から前記補正量データベース作成工程によって作成された補正量データベースにより導き出された補正量を減じて圧痕の形状特徴量の真値を算出する真値算出工程と、
を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の押込み試験方法。 - 常温より高い温度環境下における試料の材料特性を評価するために、荷重が負荷された圧子を加熱された試料の表面に押し付けて圧痕を形成する押込み試験機であって、
前記圧子に負荷する最大荷重値を設定して、当該最大荷重値に到達するまで前記圧子に負荷する荷重を漸増させる荷重負荷手段と、
前記荷重負荷手段により、前記圧子に負荷された荷重が最大荷重値となった際に、前記圧子に負荷された荷重を漸減させる荷重除荷手段と、
前記荷重除荷手段により、前記圧子に負荷された荷重を所定値まで漸減させた際に、前記圧子に負荷された荷重を当該所定値で所定時間維持させる荷重維持手段と、
前記荷重維持手段により維持された所定時間内における圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、前記荷重負荷手段にて前記圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量の測定値を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする押込み試験機。 - 常温より高い温度環境下における試料の材料特性を評価するために、荷重が負荷された圧子を加熱された試料の表面に押し付けて圧痕を形成する押込み試験機であって、
前記圧子に負荷する最大荷重値を設定して、当該最大荷重値に到達するまで前記圧子に負荷する荷重を漸増させる荷重負荷手段と、
前記荷重負荷手段により、前記圧子に負荷された荷重が最大荷重値となった際に、前記圧子に負荷された荷重をゼロか、或いはゼロよりもわずかに大きい値まで漸減させる荷重除荷手段と、
前記荷重除荷手段により漸減された値よりも大きく、且つ、前記最大荷重値よりも小さい値の荷重が前記圧子に負荷されるように、当該荷重を再度増大させる再荷重負荷手段と、
前記再荷重負荷手段により増大されて、前記圧子に負荷された荷重を前記荷重除荷手段により漸減された値よりも大きく、且つ、前記最大荷重値よりも小さい所定値で所定時間維持させる荷重維持手段と、
前記荷重維持手段により維持された所定時間内における圧痕の形状特徴量の変化量に基づいて、前記荷重負荷手段にて前記圧子に負荷された荷重値に対する圧痕の形状特徴量の測定値を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする押込み試験機。
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JP2008096224A (ja) * | 2006-10-10 | 2008-04-24 | Shimadzu Corp | 材料試験機 |
JP2008232657A (ja) * | 2007-03-16 | 2008-10-02 | Mitsutoyo Corp | 硬さ試験機 |
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KR101035401B1 (ko) | 2009-06-15 | 2011-05-20 | 서울대학교산학협력단 | 압입시험의 변수를 이용한 각진 압입자의 접촉면적의 평가방법 |
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2005
- 2005-08-03 JP JP2005225622A patent/JP2006071632A/ja active Pending
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