JP2006046789A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Kazuyuki Yoshii
和之 吉井
Kazue Yamato
一恵 大和
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】真空断熱材の、貼付け部に貼り付け基準を設けることにより庫内熱侵入を効果的に抑制できる断熱箱体を構成し、容積効率が高く、使い勝手の良い冷蔵庫を提供することを目的とする。また、本発明は製品廃棄の際に部品分別作業の効率化を計り、材料の再生利用を促進する。
【解決手段】外箱底壁6と内箱3の間に真空断熱材5が配置され、真空断熱材5は内箱3の内壁面に接着剤等を介して貼り付けられている。また内箱3の真空断熱材5貼り付け面には貼り付け基準線21が設けられており、貼り付け基準線21は真空断熱材5の形状に沿って決められているので、真空断熱材5を貼り付け基準線に合わせて貼ることで、貼り付け位置が明示され、真空断熱材が内箱の適正位置に貼り付けられることにより、断熱性能の向上と作業性の向上が図られた冷蔵庫を構成することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は外箱と内箱間に真空断熱材を備えた断熱箱体からなる冷蔵庫に関するものである。
近年、冷蔵庫においては省エネルギーと大容量化のニーズが高まっている。しかし住宅事情の関係で冷蔵庫の大型化に対する設置スペースの制約があり、大容量化を実現するためには冷蔵庫本体内の無効空間を見直し、減らすことによって容積効率を高め、設置スペースを大きくせずに有効な内容積を増やすことが求められている。また、性能に対する要求水準も厳しくなりさらなる向上を求められている。そして庫内の容積効率を高め、かつ吸熱量を増大させない省エネ型の冷蔵庫を実現するために、冷蔵庫本体の断熱材の断熱性能を強化し断熱層を薄くする必要が生じており、真空断熱材が用いられるようになってきた。この真空断熱材は例えば内側からポリエチレン若しくはポリプロピレン若しくはポリプロピレンなどから成る熱溶着層とアルミニウム層及び表面保護層をラミネートしたガスバリアフィルムを折り返し、二辺を密着させて熱溶着層を相互に溶着する事により袋状とし、その状態でシリカ、パーライトなどの微粉末、及び、グラスファイバ、或いは、連続気泡の発泡ポリウレタン断熱材から成るコア材を挿入し、所定の真空排気装置内において袋内部のガスを排気して真空状態とした後、残りの一辺の前記熱溶着層相互に溶着させて密封する事により製造されている。また、環境への負荷軽減のため製品廃棄の際、材料の再利用を促進するため、構成部品の分離容易化が求められている。(例えば、特許文献1参照)
以下、図面を参照しながら上記従来の真空断熱材を備えた冷蔵庫について説明する。
図8は従来の冷蔵庫の中央断面図である。図8において、冷蔵庫本体101は、外箱102、内箱103、発泡断熱材104、真空断熱材105、外箱底壁106、冷凍室107、機械室108、コンプレッサ109で構成されている。また、真空断熱材104は内箱103と外箱底壁106との間あり、外箱底壁106の内壁面に配置されており、内箱103と内箱102および外箱底壁106の空間は発泡断熱材で充填されている。
以上のように構成された冷蔵庫について以下その動作を説明する。
冷凍室107は−20℃前後の温度が保持され、また機械室は発熱量の多いコンプレッサ109等を収納しているため場合によっては40℃以上の温度となる。この部分の内箱103と外箱底壁106の間で、外箱底壁106の内壁面に真空断熱材を配置することにより断熱効果を高めている。
特開平10−253243号公報
しかしながら上記従来の構成では、外箱の内壁面に直接真空断熱材を貼り付けているので、外箱との間に空気溜まりができ、外箱が変形し、美観を損なうという欠点があった。
また、外箱の構造部材が金属の薄板状のものが主流であるため真空断熱材を貼り付ける際に位置規制をする必要があり、貼り付け工数がかかるという欠点があった。
また、真空断熱材が発泡断熱材の中に埋没するため、外観からは真空断熱材の位置が明確でなく、製品廃棄の際に部品分離の際に真空断熱材のみを分離するのが困難で、他の構造部材と一緒に解体され、真空断熱材を構成する材料が樹脂などの再生材料の中に混入してしまい、真空断熱材材料の再生および、他の再生樹脂材料を利用するための障害となるという課題を有していた。
本発明は従来の課題を解決するもので、真空断熱材の、貼付け部に貼り付け基準を設けることにより庫内熱侵入を効果的に抑制できる断熱箱体を構成し、容積効率が高く、使い勝手の良い冷蔵庫を提供することを目的とする。
また、本発明は製品廃棄の際に部品分別作業の効率化を計り、材料の再生利用を促進を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、内箱側に真空断熱材の貼り付け位置を示す基準線を設けたものである。
これによって冷蔵庫組立時の真空断熱材貼り付けのばらつきが押さえられ、適正位置に貼り付けられることによる断熱性能の向上が図られる。また、貼り付ける際に位置規制をする必要がなくなり、組立作業性が改善できる。さらに外箱に貼り付けないことによる外箱の変形による外観品位の低下が押さえられる。
また、本発明の冷蔵庫は、真空断熱材を貼り付けた冷蔵庫廃棄処理時の真空断熱材分離作業の基準線を設けたものである。
これによって冷蔵庫廃棄時に真空断熱材のみを効率的に分離することができ、部品分別作業の効率化ができ、材料の再生利用を促進することができる。
本発明の冷蔵庫は、真空断熱材が内箱の適正位置に貼り付けられることにより、断熱性能の向上が図られた冷蔵庫を構成することができる。また、貼り付け工数を低減した冷蔵庫を構成することができる。さらに、外観品位の低下を押さえた冷蔵庫を構成することができる。
また、本発明の冷蔵庫は、製品廃棄時に真空断熱材の部品分別作業の効率化ができるので、材料の再生利用を促進する冷蔵庫を構成することができる。
請求項1に記載の発明は、外箱と、内箱の内部空間内に設けた真空断熱材と前記真空断熱材の周囲隙間に、ウレタン原液を注入・発泡した発泡断熱材を充填した冷蔵庫において、内箱側に真空断熱材の貼り付け位置を示す基準線が明示され、発泡断熱材充填前に真空断熱材を内箱側に前記基準線に沿って真空断熱材を貼り付けたものであり、設計時の要求された位置に真空断熱材が適切に配置することができ、断熱性能を効果的に発揮することができる。また、内箱に貼り付け基準線を有していることにより、貼り付け作業効率化が図れ、組立作業性も改善される。さらに、内箱側に真空断熱材を貼り付けることにより、外観への影響を低減することができ、外観品位の低下が押さえられる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、冷蔵庫廃棄処理時に、真空断熱材分離作業効率化のための真空断熱材貼り付け範囲を示す境界線を有するものであり、前記境界線に沿って解体・切断の目安とすることができ、真空断熱材を効率よく取り出すことができ、材料の再生利用に加え、再生材料の異材料間の混入を押さえることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、内箱に真空断熱材の貼り付け位置を明示する基準線を、冷蔵庫廃棄処理時の真空断熱材分離作業効率化のための真空断熱材貼り付け範囲を示す境界線とするものであり、内箱成型時等の加工の低減が図れ、また冷蔵庫庫内側から見た際、冷蔵庫使用時には必要のない形状を最小限に押さえることができ、品位の向上が図れる。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、内箱に真空断熱材の貼り付け位置を明示する形状を有するものであり、貼り付け位置を目視だけでなく、形状による規制が入るため設計時に要求された貼り付け位置に真空断熱材がより適切に配置することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、内箱に真空断熱材の貼り付け位置を明示する形状を追加しかつその形状を利用して真空断熱材を保持する構造を有するものであり、前記貼り付け基準に真空断熱材の端部を当てられると同時に真空断熱材が、貼り付け面に保持され、貼り付け面に塗布されている接着剤等を低減することができ、材料費の低減、組立作業性を改善することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、従来例または先に説明した実施の形態と同一構成について同一符号を付してその詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の横断面図、図2は同実施の形態の冷蔵庫の真空断熱材の内箱に貼り付け部の斜視図、図3は同実施の形態の冷蔵庫の真空断熱材の内箱に貼り付け部の分解組立図、図4は同実施の形態の冷蔵庫の真空断熱材の内箱に貼り付け部の斜視図(貼り付け基準形状)、図5は同実施の形態の冷蔵庫の真空断熱材の内箱に貼り付け部の斜視図(真空断熱材保持形状)である。
図1から図5において、冷蔵庫の断熱箱体1は外箱2と内箱3との間に発泡断熱材4を充填したものであり、仕切壁11、12、13により、上部より冷蔵室14、切替室15、野菜室16、冷凍室17を形成している。
また、外箱底壁6と内箱3の間に真空断熱材5が配置され、真空断熱材5は内箱3の内壁面に接着剤等を介して貼り付けられている。
また内箱3の真空断熱材5貼り付け面には貼り付け基準線21が設けられており、貼り付け基準線21は真空断熱材5の形状に沿って決められている。
また、仕切壁13の上部に配置する野菜室16は冷却温度が5℃程度、下部に配置する冷凍室17は冷却温度が−20℃程度というように仕切壁13を介して上下に異なる温度帯に設定されている。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
まず、冷蔵庫本体1を組み立てる際、真空断熱材5は発泡断熱材4を充填する前に取り付ける必要がある。そのため、図2に示したように内箱の形状に合わせて、貼り付ける。このとき内箱3には貼り付け基準線21があるため、貼り付け基準線21に真空断熱材5の形状を合わせて貼り付けることができ、真空断熱材5が設計時に意図した場所に配置されるので、製品組立による性能バラツキを押さえることができ、効果的な断熱性能を確保することができる。また、貼り付け基準線21を有することにより、貼り付け時に別途貼り付け規制用の冶具等を用意する必要がなく、効率的な組立作業を提供することができる。また、外箱2や外箱底壁6に貼り付けていないので、外箱2への貼り付けによる外観への影響を与えることが無いため、外観品位を確保することができる。
以上のように本実施の形態ではまた内箱3の真空断熱材5貼り付け面には貼り付け基準線21が設けられており、貼り付け基準線21は真空断熱材5の形状に沿って決められているため、効果的な断熱性能を確保し、効率的な組立作業を提供することができ、外観品位を確保することができる。
また、内箱3に貼り付け基準形状22を設けることで、真空断熱材5を貼り付ける際、貼り付け基準形状22に真空断熱材5の端部を当て、真空断熱材5を貼り付ける際の規制とすることで、貼り付け精度を高めることができ、より効果的な断熱性能を確保することができ、効率的な組立作業を提供することができる。
また、内箱3に真空断熱材保持形状23を設けることで、真空断熱材保持形状23を真空断熱材貼り付け基準として利用することができ、またこれにより真空断熱材5が内箱に固定されるので、貼り付け位置のばらつきがなくなり、また、貼り付けのための接着材等の固着材料が不要となり、接着剤の塗布作業等がなくなり、効率的な組立作業を提供することができる。
なお、本実施の形態では、機械室8と冷凍室17の間に真空断熱材5を配置しているが、配置については断熱壁となる部分ならどこに配置してもよい。
また、冷蔵庫の庫内と庫外との断熱壁だけでなく、仕切り板11、12、13のような庫内同士の断熱壁内への配置でもよいことは言うまでもない。
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2における冷蔵庫の斜視図、図7は同実施の形態の冷蔵庫の廃棄時の真空断熱材の取出しを示す斜視図である。
図6と7において、内箱3には真空断熱材の貼り付け範囲を示す境界線31が表示されている。この境界線31は真空断熱材5の外形に沿って同等あるいは少し大きめに設定されている。冷蔵庫の廃棄の際、材料リサイクルするために解体される際、この境界線31に沿って切断することで、真空断熱材5を構成している芯材および外装袋を破壊することなく、真空断熱材5を効率よく取り外すことができるため、真空断熱材5は他の材料と混じることが最小限に押さえられる。
以上のように本実施の形態では、内箱3の真空断熱材5貼り付け面に、貼り付け範囲を示す境界線31が設けられており、境界線31は真空断熱材5の形状に沿って決められているため、境界線31に沿って切断することにより、真空断熱材5を効率的に取り出すことができる。
なお、本実施の形態では境界線31は線状としているが、範囲として判別できる形状を追加することで、真空断熱材5の貼り付け範囲として認識できるのであれば、内箱3を成型する金型に範囲を示す形状を追加してもよい。
また、本実施の形態では、実施の形態1と同様、機械室8と冷凍室17の間に真空断熱材5を配置しているが、配置については断熱壁となる部分ならどこに配置してもよい。
また、冷蔵庫の庫内と庫外との断熱壁だけでなく、仕切り板11、12、13のような庫内同士の断熱壁内への配置でもよい。
また、内箱3への貼り付け範囲を示すとしているが、外箱2や外箱底壁6への貼り付け範囲を示すとしてもよいことは言うまでもない。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、真空断熱材の貼り付け位置が規制できるので、製品による性能のばらつきが少なく、効率的に断熱性能が得られ、組立作業も低減できる。また、真空断熱材の貼り付け位置が製品外部から判別できるので、冷凍装置を備えた冷却貯蔵庫等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の断面図 同実施の形態の冷蔵庫の真空断熱材の内箱に貼り付け部の斜視図 同実施の形態の冷蔵庫の真空断熱材の内箱に貼り付け部の分解組立図 図4は同実施の形態の冷蔵庫の真空断熱材の内箱に貼り付け部の斜視図(貼り付け基準形状) 図5は同実施の形態の冷蔵庫の真空断熱材の内箱に貼り付け部の斜視図(真空断熱材保持形状) 実施の形態2における冷蔵庫の斜視図 同実施の形態の冷蔵庫の廃棄時の真空断熱材の取出しを示す斜視図 従来の冷蔵庫の断面図
符号の説明
1 冷蔵庫
2 外箱
3 内箱
4 発泡断熱材
5 真空断熱材
21 貼り付け基準線
22 貼り付け基準形状
23 真空断熱材保持形状
31 境界線

Claims (5)

  1. 外箱と、内箱の内部空間内に設けた真空断熱材と前記真空断熱材の周囲隙間に、ウレタン原液を注入・発泡した発泡断熱材を充填した冷蔵庫において、内箱側に真空断熱材の貼り付け位置を示す基準線が明示され、発泡断熱材充填前に真空断熱材を内箱側に前記基準線に沿って真空断熱材を貼り付けたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 冷蔵庫廃棄処理時に、真空断熱材分離作業効率化のための真空断熱材貼り付け範囲を示す境界線を有することを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 内箱に真空断熱材の貼り付け位置を明示する基準線を、冷蔵庫廃棄処理時の真空断熱材分離作業効率化のための真空断熱材貼り付け範囲を示す境界線とすることを特徴とする請求項1または2の冷蔵庫。
  4. 内箱に真空断熱材の貼り付け位置を明示する形状を有することを特徴とする請求項1または2の冷蔵庫。
  5. 内箱に真空断熱材の貼り付け位置を明示する形状を追加しかつその形状を利用して真空断熱材を保持する構造を有する請求項1から4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
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