JP2006046520A - 車両用ピニオン軸支持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 転がり軸受の振動の問題を招来することなく、転がり軸受の回転トルクが低減されたデファレンシャルギヤ装置を提供する。
【解決手段】 ピニオン軸4をケース2に対して回転自在に支持する転がり軸受8,9が取り付けられたディファレンシャル装置1である。このうち転がり軸受8の外輪8bの外径寸法Dをこの転がり軸受が装着されているピニオン軸4の径寸法dで除した数値が1.5〜2.0となるように当該転がり軸受を小型化し、小型化にともなう振動を制振部材17で抑制した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車の駆動系等に用いられる車両用ピニオン軸支持装置に関する。
従来のデファレンシャルギヤ装置(車両用ピニオン軸支持装置)は、デファレンシャルケース内に左右の車輪を差動連動する差動変速機構、ピニオンギヤ、ピニオン軸、ピニオン軸を回転可能に支持する転がり軸受が収納されている。ピニオンギヤは、差動変速機構のリングギアに噛合されており、ピニオン軸の内端部に一体成形されている。また、ピニオン軸は、背面合わせに配置した単列の円錐ころ軸受にてデファレンシャルケース内で支持されており、その外端部にはプロペラシャフト(図示せず)が連結されるフランジが設けられている。また、上記円錐ころ軸受は、デファレンシャルケースの一部に形成したデフキャリアの内周面に装着されている(例えば、特許文献1参照)。
このような従来のデファレンシャルギヤ装置にスラスト荷重が作用した場合、ピニオンギヤ側の転がり軸受には大きな摩擦抵抗が作用し、特に軽負荷で高速回転時に当該転がり軸受の回転トルクが大きくなる。そのため、デファレンシャルギヤ装置の効率が低下するという問題がある。したがって、転がり軸受の回転トルクを低減して、デファレンシャルギヤ装置の効率を向上することが要請されている。
特開2002−166627号公報(図5)
転がり軸受の回転トルクを低く抑えるためには、転がり軸受を小型化することが考えられるが、その一方で、転がり軸受を小型化すれば当該転がり軸受の剛性低下による振動の問題が発生するおそれがある。転がり軸受の振動は、車両に組み込まれている他部材と共鳴して異音が発生することや、場合によっては運転時の異常振動となって現れることがあるため、この異音や異常振動が発生しないように、ピニオンギヤの噛み合いを非常に厳しく管理すること等が要求される。このように、転がり軸受の回転トルクを低減しようとすると、転がり軸受の小型化に起因する振動が発生し、この振動を抑えなければならないという問題が生じていた。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑み、転がり軸受の振動の問題を招来することなく、転がり軸受の回転トルクが低減されたデファレンシャルギヤ装置やトランスファー装置等の車両用ピニオン軸支持装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために次の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明は、ピニオン軸をケースに対して回転自在に支持する転がり軸受が取り付けられた車両用ピニオン軸支持装置であって、前記転がり軸受の外輪の外径寸法をこの転がり軸受が装着されているピニオン軸の転がり軸受装着部の径寸法で除した数値が1.5〜2.0とされ、前記転がり軸受の振動を抑制する制振部材が前記ケース内に設けられていることを特徴とする。
上記の本発明によれば、転がり軸受の外輪の外径寸法をこの転がり軸受が装着されているピニオン軸の径寸法で除した数値が1.5〜2.0とされ、通常使用される転がり軸受よりも小型の転がり軸受とされているので、転がり軸受の回転トルクを低減することができ、デファレンシャルギヤ装置の効率が向上する。しかも、転がり軸受の振動を抑制する制振部材が設けられているので、小型化された転がり軸受の振動を当該制振部材によって抑えることができ、異音や運転時の異常振動の発生を抑制することができる。
また、前記制振部材が、前記転がり軸受の外輪の外側を覆うように設けられていることが好ましい。この場合、転がり軸受の振動を効果的に抑制することができ、異音や運転時の異常振動の発生を確実に抑えることができる。
さらに、前記転がり軸受が、例えば円錐ころ軸受である場合、玉軸受と比較して小型化によるトルク低減効果が大きくなり、装置効率の向上が顕著となる。
本発明によれば、転がり軸受を小型化するとともに制振部材を設けたので、転がり軸受の振動の問題を招来することなく、転がり軸受の回転トルクを低減することができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施の形態を説明する。
図1に示すように、車両用ピニオン軸支持装置の一種である本実施形態のデファレンシャルギヤ装置1は、外側をデファレンシャルケース2が覆っており、このデファレンシャルケース2内に、左右の車輪を差動連動する差動変速機構(図示せず)、ピニオンギヤ3、ピニオン軸4、このピニオン軸4をデファレンシャルケース2に対して回転自在に支持する軸方向に並んだ2つの転がり軸受8,9が収納されている。このうち、各転がり軸受は、デファレンシャルケース2に形成したデフキャリア5に装着されており、当該転がり軸受とデフキャリア5の間には制振部材16,17が介装されている。
上記ピニオンギヤ3は、差動変速機構のリングギヤ(図示せず)に噛合されており、ピニオン軸4の内端部に一体形成されている。ピニオン軸4の外端部にはプロペラシャフト(図示せず)が連結されるフランジ7が設けられており、当該ピニオン軸4は、ピニオンギヤ側の単列の円錐ころ軸受8、及びフランジ側の円錐ころ軸受9にて、デファレンシャルケース2に対して回転自在に支持されている。デファレンシャルケース2の一部にはデフキャリア5が設けられており、フランジ側のデフキャリア5fには上記円錐ころ軸受9が装着されており、ピニオンギヤ側のデフキャリア5pには上記円錐ころ軸受8が装着されている。
上記各円錐ころ軸受8,9は、内輪8a、9aと外輪8b、9bとの間に保持器によって転動自在に保持された複数の円錐台状のころを介装することにより、当該内輪8a、9aと外輪8b、9bとを相対回転させるものであり、当該内輪8a、9aは、テーパ形状の外周面と円筒形状の内周面を有し、当該外輪8b、9bは、円筒形状の外周面とテーパ形状の内周面とを有している。また、フランジ側の円錐ころ軸受9とピニオンギヤ側の円錐ころ軸受8との間には、軸受に予圧を加えるスペーサ11が介装されている。なお、上記各転がり軸受は、ピニオン軸4の外端部にナット12を螺合し、フランジ7に締結することで、ピニオンギヤ3とフランジ7との間のスペーサ11により十分な予圧を付与して固定されている。デファレンシャルケース2内には、潤滑用のオイルが運転停止状態において所定のレベルにて貯留されている。オイルは、運転時にリングギヤの回転に伴って跳ね上げられ、オイル導入路(図示せず)を通って各転がり軸受に導かれ、さらにオイル還流路(図示せず)を通って戻される。なお、ピニオン軸4の外端部側の外周面にシール保護カップ15が取付けられている。
ピニオン軸4のピニオンギヤ側(ヘッド側)の円錐ころ軸受装着部の径寸法dは、通常の場合φ35mm〜φ50mmである。ここで、転がり軸受の大きさ(通常使用するものか、小型化したものか)を判断する尺度として、転がり軸受の外輪の外径寸法Dと前記ピニオン軸の径寸法d(内輪の内径寸法)との比を用いる。回転トルクが十分に低減されるまで小型化された本発明に係る上記各転がり軸受の大きさは、D=2.0d以下か、好ましくはD=1.9d以下、より好ましくはD=1.8d以下である。一方、転がり軸受を小型化すると、これにともなって転がり軸受全体の剛性が低下するとともに、負荷容量(定格荷重)が小さくなり寿命も低下する。デファレンシャルギヤ装置として剛性が不足しないような転がり軸受の大きさは、D=1.5d以上か、好ましくはD=1.6d以上、より好ましくはD=1.7d、さらに好ましくはD=1.8d以上である。
小型化された転がり軸受を採用することで、当該転がり軸受の回転トルクを低減することができる。回転トルクを低減することができるので、デファレンシャルギヤ装置1の効率が向上し、これが搭載される自動車の燃費が向上する。なお、上記転がり軸受の小型化による回転トルクの低下率は最小でも10%程度となり、デファレンシャルギヤ装置1の大幅な効率の向上を達成することができる。さらに、転がり軸受を小型化することにより、当該転がり軸受の重量が軽減されデファレンシャルギヤ装置1の軽量化効果も期待できる。転がり軸受の種類、寸法にもよるが、例えば通常使用されている転がり軸受の重量よりも、約40%軽減することにより、デファレンシャルギヤ装置1の軽量化による自動車の燃費向上の効果も期待できる。
前記各転がり軸受は、デファレンシャルギヤ装置として振動が問題となる程度まで小型化されているため、本実施形態ではこの振動を制振部材で抑えている。図1に示すように各デフキャリア5f、5pの内周部に環形状の制振部材がそれぞれ設けられている。このうちフランジ側の第1の制振部材16は、円錐ころ軸受9の外輪9bの外側をほぼ覆うように取り付けられており、円錐ころ軸受9の外輪9bの外周面に嵌合された外周部16aと、円錐ころ軸受9の外輪9bの側面に当てられている側部16bとからなっている。
一方、ピニオンギヤ側の第2の制振部材17は、円錐ころ軸受8の外輪8bの外側を覆うようにして取り付けられており、円錐ころ軸受8の外輪8bのピニオンギヤ側端部からフランジ側端部にわたって当該外輪8bの外周面に嵌合された外周部17aと、当該外輪8bの側面に当てられた側部17bとからなっている。なお、第1、第2の制振部材16、17は、例えばFe−Al系合金、Fe−Cr系合金、Me−Cu系合金、Fe−Cr−Al系合金、Ni−Ti系合金、Mg系合金等の制振合金からなるものを採用することができるが、これに限定するものではない。このように、各転がり軸受の外輪の外側を覆うようにして制振部材が取り付けられているので、転がり軸受に振動が生じる程度まで小型化しても、小型化に起因する振動の問題を当該制振部材で確実に抑えることができる。
上記各転がり軸受は、回転トルクが低減されている反面、小型化にともない前記負荷容量不足が生じるおそれがあるため、素材を特殊熱処理して軸受性能を上げている。例えば、各転がり軸受の軸受部材(外輪、内輪)の素材は浸炭鋼で構成されており、かつ、当該軸受部材の表面から50μmまでの深さの表層部のマトリックス中の炭素量が0.8重量%以上とされており、表面硬さがロックウエルC硬さで63〜67とされており、表面残留オーステナイト量が20%以上25%未満となっている。浸炭鋼としては、例えばJISSCr420材、SAE5120材、SAE4320材、またはSAE4322S材を使用することができる。
表面硬さをHRC63〜67に限定したのは、HRC63未満であると表面硬さが十分ではなく、異物が混入した場合に、軸受部品の表面に剥離起点となる異物による圧痕等の傷がつき易くなるとともに耐摩耗性が低下して軸受の寿命が短くなり、HRC67を越えると靭性が低下するからである。この表面硬さはHRC64以上がより好ましい。さらに、表面残留オーステナイト量を20%以上25%未満と限定したのは、20%未満であると靭性が低下するとともに亀裂進展速度が速くなって軸受の寿命が低下し、25%以上になると軸受の寿命のばらつきの度合いが大きくなるとともに、表面硬さが低下するからである。表面残留オーステナイト量の上限値は24.5%であることが好ましい。これにより、内輪及び外輪の強度が上がり、小型化された各転がり軸受の軌道輪としての寸法変化率、靭性、焼き付き時間等の軸受性能を向上させることができる。
なお、上記各転がり軸受部品(内輪、外輪等)は、たとえば次の方法で製造することができる。この製造方法は、浸炭鋼より所定の形状に形成された加工済軸受部品素材に浸炭焼入処理を施す工程と、予備焼戻し処理を施す工程と、サブゼロ処理を施す工程と、本焼戻し処理を施す工程とを含むものである。同製造方法において、予備焼戻し処理を、110〜130℃で1時間以上保持することにより行うのがよい。この処理温度が110℃よりも低温であれば不安定なオーストナイトが多くなり、後のサブゼロ処理工程で残留オーステナイトが分解し、最終的に表面残留オーステナイト量を20%以上にできなくなる。
また、130℃よりも高温であれば残留オーステナイトが安定化し、後のサブゼロ処理工程において残留オーステナイトが分解しにくくなり、最終的に表面残留オーステナイト量を25%未満とすることができなくなる。また、サブゼロ処理を、−50〜−80℃で1時間以上保持することにより行うのがよい。この処理温度が−50℃よりも高温であれば残留オーステナイトが分解、減少しにくくなり、最終的に表面残留オーステナイト量を25%未満にすることができなくなる。また、−80℃よりも低温であれば残留オーステナイトが分解、減少し易くなり、最終的に表面残留オーステナイト量を20%以上にすることができなくなる。また、本焼戻し処理を、140〜175℃に2時間以上保持することにより行うのがよい。この処理温度が140℃よりも低温であれば最終的な表面硬さがHRC67を越えてしまって靭性が低下する。また、175℃よりも高温であれば最終的な表面硬さがHRC63未満となり、傷が付き易くなるとともに耐摩耗性が低下する。
上述したように、本実施形態の転がり軸受は、小型化によって回転トルクが低減され、小型化に起因する振動を制振部材で抑制している。また、軸受性能を上記した浸炭鋼からなる素材で構成することで補うことにより、軸受性能を維持している。これにより、デファレンシャルギヤ装置1の効率の向上による自動車の燃費向上と同時に、異音や運転時の異常振動の問題を解消することができる。
以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、勿論、本発明はこれに限定されるものではない。
図1において、ピニオンギヤ側(ヘッド側)の円錐ころ軸受8が嵌合している範囲におけるピニオン軸4の径寸法d(すなわち、当該円錐ころ軸受8の内輪8aの内径寸法)をφ35mmとし、当該円錐ころ軸受8は、外輪8bの外径寸法Dがφ62mmのものを使用した。この円錐ころ軸受8は、回転トルクが十分に低減されるまで小型化されたものであり、外輪8bの外径寸法D=1.77dである。
図2は、本実施例のピニオンギヤ側の円錐ころ軸受8の回転トルクと、比較例の円錐ころ軸受の回転トルクとの比較試験を行った結果を示している。ここでは、比較例の円錐ころ軸受として、外輪の外径寸法がφ82、内輪の内径寸法がφ35のものを用いており、外輪の外径寸法D=2.35dである。グラフから解るように、本実施例の小型の円錐ころ軸受8の回転トルクは、比較例の転がり軸受よりも、約25%(比較例の円錐ころ軸受を基準として)低下している。このように、本実施例の小型化された円錐ころ軸受9は、比較例の円錐ころ軸受よりも回転トルクが顕著に低下している。なお、回転トルクは、回転トルク試験で測定した。なお、試験結果は示さないが、上記実施形態で用いられているフランジ側の円錐ころ軸受9も、同様の試験により低い回転トルクを示している。
図3は、上記回転トルクの試験に使用した円錐ころ軸受8の外輪8bに制振部材を取り付けた場合(実施例)の回転時に発生する音の大きさと、制振部材を取り付けていない場合(比較例)の回転時に発生する音の大きさの比較試験を行った結果を示している。この試験では、比較例として、外輪の外径寸法がφ72、内輪の内径寸法がφ35のものを用いており、外輪の外径寸法D=2.08dである。図3のグラフから、実施例(制振部材有り)の小型の円錐ころ軸受8から発生する音の大きさが、比較例(制振部材無し)の円錐ころ軸受の音の大きさよりも約4dB低いことから、当該円錐ころ軸受9の振動が低減されていることが解る。すなわち、制振部材を取り付けることにより、小型化された転がり軸受としながらも振動を通常レベル以下に低減することができる。なお、試験結果は示さないが、上記実施形態で用いられているフランジ側の円錐ころ軸受9も制振部材を取り付けることにより振動が低減されている。なお、転がり軸受の回転時に発生する音の大きさは、加振試験で行った。
図4〜図7は、第2〜第5実施形態のピニオンユニットを示している。これら各実施形態のピニオンユニットが上記第1実施形態と異なる点は、他の種類の転がり軸受を採用している点である。なお、以下の説明において上記第1実施形態と共通する部分の説明は省略する。図4に示すように、第2実施形態のピニオンユニット20では、フランジ側の転がり軸受が円錐ころ軸受21とされており、ピニオンギヤ側の転がり軸受が複列のアンギュラ玉軸受22とされており、当該ピニオンギヤ側のアンギュラ玉軸受22をピニオンギヤ側の玉群が径方向外側に位置したタンデム型としたものである。また、制振部材23は、デフキャリア5f、5pの内周部で、円錐ころ軸受21の外輪21b及び複列のアンギュラ玉軸受22の外輪22bの外側をほぼ覆うように取り付けられている。また、各転がり軸受21,22は小型化されており、その外輪21b、22bの外径D=1.5〜2.0d(ピニオン軸4の径)となっている。
この場合、大きなスラスト荷重が作用するピニオンギヤ側の転がり軸受を摩擦抵抗の小さいアンギュラ玉軸受22としたことで、円錐ころ軸受に比べて回転トルクが小さくなり、ディファレンシャル装置1の効率が向上する。しかも、複列のアンギュラ玉軸受22としたので、負荷容量が大きくなり、玉軸受を用いても十分な支持剛性が得られる。さらに、複列のアンギュラ玉軸受をピニオンギヤ側の玉群を残りの玉群より径方向外側に位置させたタンデム型としたことで、より大きなスラスト荷重が作用するピニオンギヤ側の玉群の玉数を増やすことができ、負荷容量をより一層大きくすることができる。それとともに、回転トルクが低減され、異音や運転時の異常振動の発生を抑制することができる。
図5に示すように、第3実施形態のピニオンユニット30では、ピニオンギヤ側の転がり軸受が円筒ころ軸受31とされており、フランジ側の転がり軸受が複列のアンギュラ玉軸受32とされている。また、制振部材33は、各デフキャリア5f、5pの内周部で、円筒ころ軸受31の外輪31b及び複列のアンギュラ玉軸受32の外輪32bの外側をほぼ覆うように取り付けられている。また、各転がり軸受31,32は小型化されており、その外輪31b、32bの外径D=1.5〜2.0d(ピニオン軸の径)となっている。この場合、大きなラジアル荷重が作用するピニオンギヤ側の転がり軸受を円筒ころ軸受31とし、かつ、フランジ側の転がり軸受を複列のアンギュラ玉軸受32とし、円錐ころ軸受に比べてラジアル負荷能力の高い円筒ころ軸受31でラジアル荷重を受けるので、ピニオンギヤ側の軸受をより小型化することができる。したがって、特にピニオンギヤ側のラジアル荷重が大きい設計のデファレンシャルギヤ装置30の場合に効率が向上する。それとともに、回転トルクが低減され、異音や運転時の異常振動の発生を抑制することができる。
図6に示すように、第4実施形態のピニオンユニット40では、ピニオンギヤ側の転がり軸受が円筒ころ軸受41とアンギュラ玉軸受42を軸心方向に並設してなり、フランジ側のアンギュラ玉軸受43がピニオンギヤ側のアンギュラ玉軸受42とで複列アンギュラ玉軸受を構成し、当該円筒ころ軸受41がアンギュラ玉軸受42よりピニオンギヤ側に配置されている。また、制振部材44は、各デフキャリア5f、5pの内周部で、円筒ころ軸受41及びアンギュラ玉軸受42の外輪41b、42b及びフランジ側のアンギュラ玉軸受43の外輪43bの外側をほぼ覆うように取り付けられている。また、ピニオンギヤ側の円筒ころ軸受41とアンギュラ玉軸受42は小型化されており、その外輪41b、42bの外径D=1.5〜2.0d(ピニオン軸4の径)となっている。
この場合、大きなスラスト荷重が作用するピニオンギヤ側の転がり軸受を円筒ころ軸受41とアンギュラ玉軸受42を軸心方向に並設して構成し、フランジ側のアンギュラ玉軸受42をピニオンギヤ側の転がり軸受のアンギュラ玉軸受43とで複列アンギュラ玉軸受とし、円錐ころ軸受に比べて摩擦抵抗の小さい円筒ころ軸受41ならびに複列のアンギュラ玉軸受42,43にて、ラジアル荷重ならびにアキシアル荷重を受けるので、円錐ころ軸受に比べて回転トルクが小さくなり、ディファレンシャル装置40の効率が向上する。また、ピニオンギヤ側の転がり軸受において、円筒ころ軸受41とアンギュラ玉軸受43を軸心方向に並設してなる構成としたので、円筒ころ軸受41にてラジアル荷重を受けることで、ラジアル荷重に対する負荷容量の小さいアンギュラ玉軸受43にラジアル荷重が作用するのを防止できる。それとともに、回転トルクが低減され、異音や運転時の異常振動の発生を抑制することができる。
なお、上記各実施形態は例示であって、制限的なものではなく、上記実施形態以外の他の転がり軸受やこれら転がり軸受の配置を採用することもできる。また、上記各実施形態では、ピニオンギヤ側及びフランジ側のどちらの転がり軸受にも、制振部材を取り付けたが、ピニオンギヤ側あるいはフランジ側のどちらか一方のみに制振部材を取り付けるようにしてもよい。また、上記実施例では、デファレンシャルギヤ装置について示したが、本発明のピニオン軸支持装置は、同様のピニオン軸支持構造を有するトランスファー装置等、各種車両用ピニオン軸支持装置に適用することができる。
本発明のピニオンユニットの要部断面図である。 小型の転がり軸受及び通常サイズの転がり軸受の回転トルクの測定結果を示すグラフである。 小型の転がり軸受(制振部材有り)及び通常サイズの転がり軸受(制振部材無し)を回転させたときの音の大きさの測定結果を示すグラフである。 第2実施形態のピニオンユニットの要部断面図である。 第3実施形態のピニオンユニットの要部断面図である。 第4実施形態のピニオンユニットの要部断面図である。
符号の説明
1 デファレンシャルギヤ装置
2 デファレンシャルケース
3 ピニオンギヤ
4 ピニオン軸
5f デフキャリア(フランジ側)
5p デフキャリア(ピニオン側)
7 フランジ
8 円錐ころ軸受(ピニオン側)
9 円錐ころ軸受(フランジ側)
10 アンギュラ玉軸受
16,17 制振部材

Claims (3)

  1. ピニオン軸をケースに対して回転自在に支持する転がり軸受が取り付けられた車両用ピニオン軸支持装置であって、
    前記転がり軸受の外輪の外径寸法をこの転がり軸受が装着されているピニオン軸の転がり軸受装着部の径寸法で除した数値が1.5〜2.0とされ、前記転がり軸受の振動を抑制する制振部材が前記ケース内に設けられていることを特徴とする車両用ピニオン軸支持装置。
  2. 前記制振部材が、前記転がり軸受の外輪の外側を覆うように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ピニオン軸支持装置。
  3. 前記転がり軸受が、円錐ころ軸受である請求項1又は2に記載の車両用ピニオン軸支持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008008437A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Sumitomo Heavy Ind Ltd 揺動内接噛合型遊星歯車減速機
JP2012172730A (ja) * 2011-02-18 2012-09-10 Nsk Ltd ピニオン軸用回転支持装置
JP2019108961A (ja) * 2017-12-20 2019-07-04 トヨタ自動車株式会社 ディファレンシャル装置

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