JP2012081817A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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匡顕 松木
Yasuhiro Aritake
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Abstract

【課題】強度・耐久性と高精度・低コスト化という課題を解決して軸受の長寿命化を図った車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】ハブ輪4が炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、アウター側のシールのシールランド部となる車輪取付フランジ6の基部6bが円弧部を有する断面に形成されると共に、外周に高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層10が形成され、車輪取付フランジ6の基部6bにおけるフランジ側面11の有効硬化層深さをb1、基部6bの円弧部の有効硬化層深さをb2、基部6bの軸部の有効硬化層深さをb3、ハブ輪4の内側転走面4aの有効硬化層深さをb4とした時、b1<b2≦b3≦b4の関係になるように設定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車輪を回転自在に支承する車輪用軸受装置、特に、強度・耐久性と高精度・低コスト化という課題を解決して軸受の長寿命化を図った車輪用軸受装置に関するものである。
従来から自動車等の車輪を支持する車輪用軸受装置は、車輪を取り付けるためのハブ輪を転がり軸受を介して回転自在に支承するもので、駆動輪用と従動輪用とがある。構造上の理由から、駆動輪用では内輪回転方式が、従動輪用では内輪回転と外輪回転の両方式が一般的に採用されている。この車輪用軸受装置には、所望の軸受剛性を有し、ミスアライメントに対しても耐久性を発揮すると共に、燃費向上の観点から回転トルクが小さい複列アンギュラ玉軸受が多用されている。この複列アンギュラ玉軸受は、固定輪と回転輪との間に複数のボールを介在させ、このボールに所定の接触角を付与して固定輪および回転輪に接触させている。
また、車輪用軸受装置には、懸架装置を構成するナックルとハブ輪との間に複列アンギュラ玉軸受等からなる車輪用軸受を嵌合させた第1世代と称される構造から、外方部材の外周に直接車体取付フランジまたは車輪取付フランジが形成された第2世代構造、また、ハブ輪の外周に一方の内側転走面が直接形成された第3世代構造、あるいは、ハブ輪と等速自在継手の外側継手部材の外周にそれぞれ内側転走面が直接形成された第4世代構造とに大別されている。
これらの車輪用軸受装置では、特に、車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジを介して大きなモーメント荷重が負荷されるハブ輪では、強度・耐久性を向上させるために転走面をはじめ外周に高周波焼入れによって所定の硬化層が形成されている。ところが、この焼入れ硬化層が車輪取付フランジに熱影響を及ぼすと、ボルト孔にハブボルトを圧入した際に歪みが加わり、車輪取付フランジの面振れが大きくなる。
そこで、車輪取付フランジの面振れを最小限に抑制して、ブレーキジャダーや異音の発生を防止したものとして、図4に示すハブ輪が知られている。このハブ輪50は、一端部に車輪取付フランジ51を一体に有し、外周に内側転走面52が直接形成されると共に、この内側転走面52から軸方向に延びる円筒状の小径段部53が形成されている。そして、外周に内側転走面52をはじめシールランド部54から小径段部53に亙って高周波焼入れによって硬化層55が形成されている。
ここで、この焼入れ硬化層55の熱影響層を、車輪取付フランジ51に設けられるハブボルト(図示せず)のボルト孔51aに達しない範囲の止めることにより、ボルト孔51aにハブボルトを圧入しても、歪みによる車輪取付フランジ51の変形を極力防止でき、その結果、車輪取付フランジ51の面振れを最小限に抑制することができる。
特開2000−219006号公報
こうした従来のハブ輪50では、外周に内側転走面52をはじめシールランド部54から小径段部53に亙って高周波焼入れによって硬化層55が連続して形成され、ハブ輪50の強度・耐久性を向上させている。然しながら、こうした高周波焼入れに用いられる熱処理コイルは円筒型であるため、必然的にコイル内径側が焼入れし易く、コイル外方側は焼入れし難い性質がある。そのため、コイル外方側に位置する車輪取付フランジ51部分の硬化層を、他の部分の硬化層に合わせて同じ深さに設定すると以下に列挙するような課題があった。(1)焼入れし易いコイル内径側に位置する部分がオーバーヒートを起こし、品質が不安定化する。(2)焼入れ難い部位に焼入れを行うため、リードタイムが長くなると共に消費電力が大きくなる。(3)また、このようにリードタイムが長くなり、また、消費電力が大きくなると熱処理変形が大きくなり、面振れ精度が低下して熱処理後に追加工が必要となる。(4)ハブ輪50の軸長が長くなった場合、外周面に連続して硬化層55を形成しようとするとコイルが複雑化すると共に、コイルの長さが長くなり、さらに消費電力が大きくなってコストアップの要因となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、強度・耐久性と高精度・低コスト化という課題を解決して軸受の長寿命化を図った車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に嵌合され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪または等速自在継手の外側継手部材からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールとを備えた車輪用軸受装置において、前記ハブ輪が炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、前記シールのうち、アウター側のシールのシールランド部となる前記車輪取付フランジの基部が円弧部を有する断面に形成されると共に、外周に高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層が形成され、前記車輪取付フランジの基部におけるフランジ側面の有効硬化層深さをb1、前記基部の円弧部の有効硬化層深さをb2、前記基部の軸部の有効硬化層深さをb3、前記ハブ輪の内側転走面の有効硬化層深さをb4とした時、b1<b2≦b3≦b4の関係になるように設定されている。
このように、ハブ輪の外周に内側転走面が直接形成された第3および第4世代構造の車輪用軸受装置において、ハブ輪が炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、車輪取付フランジの基部が円弧部を有する断面に形成されると共に、外周に高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層が形成され、車輪取付フランジの基部におけるフランジ側面の有効硬化層深さをb1、基部の円弧部の有効硬化層深さをb2、基部の軸部の有効硬化層深さをb3、ハブ輪の内側転走面の有効硬化層深さをb4とした時、b1<b2≦b3≦b4の関係になるように設定されているので、焼入れ易いコイル内径側に位置する部分がオーバーヒートを起こして品質が不安定化するのを防止すると共に、焼入れ難い部位の焼入れ時間が短縮され、消費電力を抑えることができ、強度・耐久性と高精度・低コスト化という課題を解決して軸受の長寿命化を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記硬化層が、前記基部を越えて前記車輪取付フランジに形成されたハブボルトのボルト孔に達しないように、このボルト孔の近傍で止められていれば、車輪取付フランジの変形を一層防止することができ、ブレーキロータの取付面となる車輪取付フランジのアウター側側面の面振れを抑制することができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記ハブ輪の内側転走面と小径段部との間に軸状部が形成され、前記硬化層が、前記基部から内側転走面に亙って表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層が形成されると共に、前記軸状部を除いて前記小径段部に表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層が形成されていれば、熱処理コイルの簡素化が実現できると共に、熱処理による残留応力が存在せず、強度・耐久性と高精度・低コスト化という相反する課題を解決することができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記小径段部の硬化層の有効硬化層深さが0.3〜2.0mmの範囲に規制されていれば、硬化層の熱影響層が小径段部の内径に及んで焼き抜けが発生するのを防止して強度・耐久性を向上させることができる。
本発明に係る車輪用軸受装置は、外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に嵌合され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪または等速自在継手の外側継手部材からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールとを備えた車輪用軸受装置において、前記ハブ輪が炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、前記シールのうち、アウター側のシールのシールランド部となる前記車輪取付フランジの基部が円弧部を有する断面に形成されると共に、外周に高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層が形成され、前記車輪取付フランジの基部におけるフランジ側面の有効硬化層深さをb1、前記基部の円弧部の有効硬化層深さをb2、前記基部の軸部の有効硬化層深さをb3、前記ハブ輪の内側転走面の有効硬化層深さをb4とした時、b1<b2≦b3≦b4の関係になるように設定されているので、焼入れ易いコイル内径側に位置する部分がオーバーヒートを起こして品質が不安定化するのを防止すると共に、焼入れ難い部位の焼入れ時間が短縮され、消費電力を抑えることができ、強度・耐久性と高精度・低コスト化という課題を解決して軸受の長寿命化を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図である。 (a)は、図1のハブ輪単体を示す断面図である。(b)は、(a)の要部拡大図である。 図2(a)のハブ輪単体の変形例を示す断面図である。 従来の車輪用軸受装置のハブ輪単体を示す縦断面図である。
外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列のボールと、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールとを備えた車輪用軸受装置において、前記ハブ輪が炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、前記シールのうち、アウター側のシールのシールランド部となる前記車輪取付フランジの基部が円弧部を有する断面に形成されると共に、外周に高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層が形成され、前記車輪取付フランジの基部におけるフランジ側面の有効硬化層深さをb1、前記基部の円弧部の有効硬化層深さをb2、前記基部の軸部の有効硬化層深さをb3、前記ハブ輪の内側転走面の有効硬化層深さをb4とした時、b1<b2≦b3≦b4の関係になるように設定されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図、図2(a)は、図1のハブ輪単体を示す断面図、(b)は、(a)の要部拡大図、図3は、図2(a)のハブ輪単体の変形例を示す断面図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図1の左側)、中央寄り側をインナー側(図1の右側)という。
この車輪用軸受装置は第3世代と呼称される駆動輪用であって、内方部材1と外方部材2、および両部材1、2間に転動自在に収容された複列の転動体(ボール)3、3とを備えている。内方部材1は、ハブ輪4と、このハブ輪4に所定のシメシロを介して圧入された内輪5とからなる。
ハブ輪4は、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ6を一体に有し、外周に一方(アウター側)の内側転走面4aと、この内側転走面4aから軸方向に延びる円筒状の小径段部4bが形成され、内周にトルク伝達用のセレーション(またはスプライン)4cが形成されている。車輪取付フランジ6にはハブボルト6aが周方向等配に植設されている。
内輪5は、外周に他方(インナー側)の内側転走面5aが形成され、ハブ輪4の小径段部4bに圧入されて背面合せタイプの複列アンギュラ玉軸受を構成している。なお、内輪5および転動体3はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れによって芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
外方部材2は、外周にナックル(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ2bを一体に有し、内周に内方部材1の内側転走面4a、5aに対向する複列の外側転走面2a、2aが一体に形成されている。これら両転走面間に複列の転動体3、3が収容され、保持器7、7によって転動自在に保持されている。そして、外方部材2と内方部材1との間に形成される環状空間の開口部にはシール8、9が装着され、軸受内部に封入されたグリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
外方部材2はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、複列の外側転走面2a、2aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化処理が施されている。なお、ここでは、転動体3にボールを使用した複列アンギュラ玉軸受を例示したが、これに限らず、転動体3に円錐ころを使用した複列円錐ころ軸受であっても良い。また、第3世代構造に限らず、第4世代構造であっても良い。
ハブ輪4はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、図2(a)に示すように、内側転走面4aをはじめ、アウター側のシール8のシールランド部となる車輪取付フランジ6のインナー側の基部6bから小径段部4bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層10が形成されている。
ここで、本実施形態では、図2(b)に示すように、車輪取付フランジ6の基部6bが円弧部を有する断面に形成されると共に、各部位において硬化層10の有効硬化層深さが異なるように設定されている。すなわち、車輪取付フランジ6の基部6bにおけるフランジ側面11の有効硬化層深さをb1、基部6bの円弧部の有効硬化層深さをb2、基部6bの軸部の有効硬化層深さをb3、内側転走面4aの有効硬化層深さをb4とした時、それぞれの有効硬化層が、b1<b2≦b3≦b4の関係になるように設定されている。
熱処理は、硬化層10の熱影響層が、アウター側のシール8のシールランド部となる基部6bを越えて、車輪取付フランジ6に形成されたハブボルト(図示せず)のボルト孔6cに達しないように、このボルト孔6cの近傍で止められると共に、このフランジ側面11の有効硬化層深さb1が0.3〜2.0mmの範囲に規制されている。これにより、車輪取付フランジ6の変形を一層防止することができ、図示しないブレーキロータの取付面となる車輪取付フランジ6のアウター側側面の面振れを抑制することができる。
また、基部6bのうち、円弧部の有効硬化層深さb2および軸部の有効硬化層深さb3は0.5〜5.0mmの範囲に規制されている。そして、内側転走面4aの有効硬化層深さb4は0.7〜7.0mmの範囲に規制されている。
このように、本実施形態では、円筒状の熱処理コイルの外側に位置する部位の有効硬化層深さb1、b2を熱処理コイルの内側に位置する部位の有効硬化層深さb3、b4よりも浅く設定されているので、焼入れ易いコイル内径側に位置する部分がオーバーヒートを起こして品質が不安定化するのを防止すると共に、焼入れ難い部位の焼入れ時間が短縮され、消費電力を抑えることができ、強度・耐久性と高精度・低コスト化という課題を解決して軸受の長寿命化を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
図3に、前述したハブ輪の変形例を示す。なお、前述した実施形態と同一部位あるいは同一機能を有する部位には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。ハブ輪12は、アウター側の端部に車輪取付フランジ6を一体に有し、外周に一方の内側転走面4aと、この内側転走面4aから軸方向に延びる軸状部13を介して小径段部4bが形成され、内周にトルク伝達用のセレーション4cが形成されている。
ハブ輪12はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、高周波焼入れによって外周に不連続な硬化層14、15が形成されている。すなわち、車輪取付フランジ6のインナー側の基部6bから内側転走面4aに亙って表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層14が形成されると共に、軸状部13を除いて小径段部4bに表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層15が形成されている。
熱処理は、硬化層14の熱影響層が、基部6bを越えて、車輪取付フランジ6に形成されたボルト孔6cに達しないようにその近傍で止められると共に、このフランジ側面11の有効硬化層深さb1が0.3〜2.0mmの範囲に規制されている。また、基部6bのうち、円弧部の有効硬化層深さb2および軸部の有効硬化層深さb3が0.5〜5.0mmの範囲に規制されると共に、内側転走面4aの有効硬化層深さb4が0.7〜7.0mmの範囲に規制されている。一方、硬化層15の熱影響層が小径段部4bの内径に及んで焼き抜けが発生しないように、硬化層15の有効硬化層深さb5が0.3〜2.0mmの範囲に規制されている。
このように、本実施形態では、前述した実施形態と同様、円筒状の熱処理コイルの外側に位置する部位の有効硬化層深さb1、b2を熱処理コイルの内側に位置する部位の有効硬化層深さb3、b4よりも浅く設定されているので、焼入れ易いコイル内径側に位置する部分がオーバーヒートを起こして品質が不安定化するのを防止することができると共に、焼入れ難い部位の焼入れ時間が短縮され、消費電力を抑えることができる。さらに、応力集中する恐れがある段差部がない軸状部13を非硬化層範囲Lとしたので、熱処理コイルの簡素化が実現できると共に、熱処理による残留応力が存在せず、強度・耐久性と高精度・低コスト化という相反する課題を解決することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、駆動輪用、従動輪用に拘わらず、第3および第4世代構造の車輪用軸受装置に適用することができる。
1 内方部材
2 外方部材
3 転動体
4、12 ハブ輪
4a、5a 内側転走面
4b 小径段部
4c セレーション
5 内輪
6 車輪取付フランジ
6a ハブボルト
6b 基部
6c ボルト孔
7 保持器
8 アウター側のシール
9 インナー側のシール
10、14、15 硬化層
11 フランジ側面
13 軸状部
50 ハブ輪
51 車体取付フランジ
51a ボルト孔
52 内側転走面
53 小径段部
54 シールランド部
55 硬化層
b1 フランジ側面の有効硬化層深さ
b2 基部の円弧部の有効硬化層深さ
b3 基部の軸部の有効硬化層深さ
b4 内側転走面の有効硬化層深さ
b5 小径段部の有効硬化層深さ
L 非硬化層範囲

Claims (4)

  1. 外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に嵌合され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪または等速自在継手の外側継手部材からなる内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体と、
    前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールとを備えた車輪用軸受装置において、
    前記ハブ輪が炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、前記シールのうち、アウター側のシールのシールランド部となる前記車輪取付フランジの基部が円弧部を有する断面に形成されると共に、
    外周に高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層が形成され、前記車輪取付フランジの基部におけるフランジ側面の有効硬化層深さをb1、前記基部の円弧部の有効硬化層深さをb2、前記基部の軸部の有効硬化層深さをb3、前記ハブ輪の内側転走面の有効硬化層深さをb4とした時、b1<b2≦b3≦b4の関係になるように設定されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記硬化層が、前記基部を越えて前記車輪取付フランジに形成されたハブボルトのボルト孔に達しないように、このボルト孔の近傍で止められている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記ハブ輪の内側転走面と小径段部との間に軸状部が形成され、前記硬化層が、前記基部から内側転走面に亙って所定の硬化層が形成されると共に、前記軸状部を除いて前記小径段部に所定の硬化層が形成されている請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記小径段部の硬化層の有効硬化層深さが0.3〜2.0mmの範囲に規制されている請求項1乃至3いずれかに記載の車輪用軸受装置。
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