JP2006046292A - 傾転制御信号の補正方法、傾転制御装置、建設機械および傾転制御信号補正用プログラム - Google Patents

傾転制御信号の補正方法、傾転制御装置、建設機械および傾転制御信号補正用プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】安価な構成によりポンプ傾転を精度よく制御する方法を提供する。
【解決手段】基準となるポンプ傾転に対応する油圧の脈動数を基準脈動数として設定する設定手段と、信号出力手段30から出力される傾転制御信号に応じて可変容量油圧ポンプ11の傾転を変更する傾転変更手段38と、可変容量油圧ポンプ11からの圧油を油圧アクチュエータ13に供給したときに発生する実脈動を検出する脈動検出手段33を設ける。検出される脈動数に基づきこの脈動数が発生するための傾転制御信号を演算する、この傾転制御信号と基準傾転制御信号との偏差に基づき傾転変更手段38に出力される傾転制御信号を補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧ポンプのポンプ傾転を補正する傾転制御信号の補正方法、傾転制御装置、建設機械および傾転制御信号補正用プログラムに関する。
従来より、操作レバーの操作量に応じた傾転制御信号を比例電磁弁に出力し、比例電磁弁の駆動によりポンプ傾転を制御するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。これによれば個々の比例電磁弁の制御特性のばらつきを考慮するため、目標ポンプ傾転と実ポンプ傾転との偏差に応じてポンプ傾転の補正式を求め、この補正式に基づいて比例電磁弁を制御する。
特開平8−302755号公報
上述した特許文献1記載の装置では、目標ポンプ傾転と実ポンプ傾転との偏差に応じてポンプ傾転の補正式を求めるため、実ポンプ傾転を検出するためのポンプ傾転角センサが必要となる。しかしながら、ポンプ傾転角センサは高価であり、装置の価格上昇を招く。
本発明は、予め定められた基準特性に基づき傾転変更手段に出力される可変容量油圧ポンプの目標傾転に対する傾転制御信号を補正する補正方法であって、基準特性に基づき基準となるポンプ傾転に対応する傾転制御信号を基準傾転制御信号として設定するとともに、この基準となるポンプ傾転に対応する油圧の脈動数を基準脈動数として設定する手順と、傾転変更手段に傾転制御信号を出力した状態で、可変容量油圧ポンプからの圧油を油圧アクチュエータに供給したときに発生する油圧の実脈動数を検出し、実脈動数と傾転制御信号との関係を導出する手順と、導出された関係に基づき基準脈動数が発生するための傾転制御信号を演算し、この傾転制御信号と基準傾転制御信号との偏差を演算する手順と、演算された偏差に基づき傾転変更手段に出力される傾転制御信号を補正する手順とを含むことを特徴とする。
本発明による傾転制御装置は、目標傾転を入力する入力手段と、予め定められた基準特性に基づき入力手段から入力される目標傾転に応じた傾転制御信号を出力する信号出力手段と、基準特性に基づき基準となるポンプ傾転に対応する傾転制御信号を基準傾転制御信号として設定するとともに、この基準となるポンプ傾転に対応する油圧の脈動数を基準脈動数として設定する設定手段と、信号出力手段から出力される傾転制御信号に応じて可変容量油圧ポンプの傾転を変更する傾転変更手段と、可変容量油圧ポンプからの圧油を油圧アクチュエータに供給したときに発生する実脈動を検出する脈動検出手段と、信号出力手段により出力された傾転制御信号と脈動検出手段により検出された実脈動数とに基づき基準脈動数が発生するための傾転制御信号を演算するとともに、この傾転制御信号と基準傾転制御信号との偏差を演算する演算手段と、演算手段により演算された偏差に基づき傾転変更手段に出力される傾転制御信号を補正する補正手段とを備えることを特徴とする。
このような傾転制御装置は、建設機械に適用することが好ましい。
本発明は、予め定められた基準特性に基づき傾転変更手段に出力される可変容量油圧ポンプの目標傾転に対する傾転制御信号をコンピュータにより補正するプログラムであって、基準特性に基づき基準となるポンプ傾転に対応する傾転制御信号を基準傾転制御信号として設定するとともに、この基準となるポンプ傾転に対応する油圧の脈動数を基準脈動数として設定する処理と、傾転変更手段に傾転制御信号を出力した状態で、可変容量油圧ポンプからの圧油を油圧アクチュエータに供給したときに発生する油圧の実脈動数を検出し、実脈動数と傾転制御信号との関係を導出する処理と、導出された関係に基づき基準脈動数が発生するための傾転制御信号を演算し、この傾転制御信号と基準傾転制御信号との偏差を演算する処理と、演算された偏差に基づき傾転変更手段に出力される傾転制御信号を補正する処理とをコンピュータ装置上で実行させることを特徴とする。
本発明によれば、傾転制御信号を出力したときの実脈動数を検出し、この傾転制御信号と実脈動数との関係に基づき傾転制御信号を補正するので、傾転角センサを用いることなく精度よく傾転制御を行うことができ、傾転制御装置を安価に構成することができる。
以下、図1〜図10を参照して本発明による傾転制御装置の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る傾転制御装置の構成を示す図であり、図2は、この傾転制御装置が搭載されるクローラ式油圧ショベルの側面図である。図2に示すように油圧ショベルは、左右一対のクローラ1R,1Lを有する走行体1と、旋回可能な旋回体2と、旋回体2に回動可能に軸支されたブーム3,アーム4,バケット5からなる作業装置6とを有する。なお、図では旋回体2を90°回転してバケット5を地面に押し付け、その反力により片側のクローラ1Rを浮かせた、いわゆるジャッキアップ姿勢を示している。
図1は油圧ショベルの走行駆動回路図に相当する。図1に示すようにエンジン10により駆動される可変容量油圧ポンプ11,21からの圧油は、それぞれ方向切換弁12,22を介して走行モータ13,23に供給される。方向切換弁12,22にはそれぞれ操作レバー14,24の操作量に応じたパイロットポンプ15からのパイロット圧が供給され、操作レバー14,24の操作量に応じて方向切換弁12,22が切り換わる。すなわち各操作レバー14,24を前進操作すると方向切換弁12,22が位置イ側に切り換わる。これにより走行モータ13,23が正回転し、油圧ショベルが前進走行する。一方、各操作レバー14,24を後進操作すると方向切換弁12,22が位置ロ側に切り換わる。これにより走行モータ13,23が逆回転し、油圧ショベルが後進走行する。なお、図示は省略するが油圧ポンプ11,21には走行モータ以外の油圧アクチュエータ(例えばブームシリンダ,アームシリンダ等)が方向切換弁を介して接続され、これら油圧アクチュエータにも油圧ポンプ11,21からの駆動圧が供給される。
操作レバー14,24の操作によるパイロット圧はそれぞれ圧力センサ31,32により検出され、油圧ポンプ11、21の吐出圧は圧力センサ33,34により検出される。エンジン回転数は回転数センサ35により検出される。圧力センサ36では各油圧アクチュエータを駆動する操作レバーの操作量に応じた最大圧力(ポジコン圧)が検出される。モード切換スイッチ37は、ポンプ傾転の補正制御を行う補正モードと、この補正モードによる補正値を用いて通常運転を行う通常モードにモードを切り換えるスイッチである。コントローラ30にはこれら各センサ31〜36およびモード切換スイッチ37からの信号が入力される。コントローラ30はこれら入力信号に基づき後述するような処理を実行し、ポンプ傾転制御用の比例電磁弁38,39に制御信号を出力する。
油圧ポンプ11の傾転制御部の構成を図3に示す。なお、他の油圧ポンプ12の傾転制御部の構成は図3と同様であり、図示を省略する。図3に示すようにポンプレギュレータ17のロッド室17aにはパイロットポンプ15からの圧力が作用し、ボトム室17bには油圧切換弁16からの圧力が作用する。比例電磁弁38はコントローラ30からの制御信号によりパイロットポンプ15からの1次圧P1を2次圧P2に減圧する。この結果、油圧切換弁16に2次圧P2が作用し、2次圧P2に応じて油圧切換弁16が切り換わる。すなわち比例電磁弁38の2次圧P2が増加すると油圧切換弁16は位置イ側に切り換わる。これによりポンプレギュレータ17のボトム室17bに作用する油圧力が増加し、ポンプ傾転が減少する。一方、2次圧Paが減少すると油圧切換弁16は位置ロ側に切り換わる。これによりボトム室17bに作用する油圧力が減少し、ポンプ傾転が増加する。なお、ポンプ傾転はポンプ容量(ポンプ押し除け容積とも呼ぶ)に対応し、ポンプ傾転が増加するとポンプ吐出量が増加する。
図4は走行体1の要部拡大図である。各シュー41にはそれぞれトラックリンク42が固定され、隣接するトラックリンク42同士はそれぞれピン43により連結されている。各走行モータ13,23の出力軸にはそれぞれ減速機44が連結され、この減速機44の外周に設けられたスプロケット45にトラックリンク42が噛合されている。走行モータ13,23が回転すると減速機44を介してスプロケット45が回転し、スプロケット45と噛合しながらトラックリンク42が移動する。このとき例えば図5に示すようにポンプ吐出圧と走行モータ13,23の入口圧は脈動する。この場合、スプロケット45の回転数が速いほど、すなわちポンプ吐出量が多いほど所定時間t0内の脈動数は多くなる。そこで、本実施の形態では所定時間t0内の脈動数を計測し、この脈動数に基づきポンプ傾転を補正する。
図6は、コントローラ30における傾転制御信号の補正処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下では比例電磁弁38に対する補正処理について説明し、他の比例電磁弁39に対する補正処理については説明を省略する。本実施の形態では、補正処理を行う際に、走行モータ13を実際に回転させて実脈動数を検出する。そのため、補正処理は油圧ショベルを図1のジャッキアップ姿勢にセットして行う。これにより油圧ショベルを非走行の状態で補正処理を行うことができる。また、ジャッキアップ姿勢では、路面状況等に拘わらず油圧ポンプ11に走行モータ13の最小負荷が作用するので、油圧ポンプ11に作用する負荷条件を一定とできる。
比例電磁弁38の基準特性f0(設計値)を図8に示す。コントローラ30には基準特性f0上の2点、すなわちポンプ傾転θを最大θmaxとしたときの制御信号(基準制御信号)iAmaxと、ポンプ傾転を最小θminとしたときの制御信号(基準制御信号)iAminが予め記憶されている。なお、最大傾転θmaxと最小傾転θminは補正処理を行う際の基準傾転である。また、コントローラ30にはジャッキアップ姿勢時に最大傾転θmaxとしたときの脈動数の設計値(基準脈動数)Pmaxと、最小傾転θminとしたときの脈動数の設計値(基準脈動数)Pminが予めメモリに記憶されている。基準脈動数Pmax,Pminは図7に示す。
図6の処理は、機体をジャッキアップ姿勢にセットした後、モード切換スイッチ37を補正モードに切換操作すると開始される。なお、補正処理を行う場合には、回転数センサ35の検出値(エンジン回転数)が一定となるようにエンジン回転数を制御し、エンジン回転数の変動によるポンプ吐出量の変化を抑える。まず、ステップS1で圧力センサ31からの信号により操作レバー14が最大に操作されたか否かを判定する。すなわち補正処理を行う場合には油圧ポンプ11からの圧油を走行モータ13に供給してスプロケット45を回転させ、脈動を発生させる必要があり、ステップS1では脈動の発生する所定の条件が成立したか否かを判定する。ステップS1は肯定されるまで繰り返され、ステップS1が肯定されると、つまり方向切換弁12が最大に切り換えられるとステップS2に進む。
ステップS2では比例電磁弁38に予め定めた所定の制御信号i0(図7参照)を出力する。次いでステップS3で圧力センサ33による検出値を読み込む。ステップS4では所定時間t0の経過の有無を判定し、所定時間t0が経過するまでステップS2,ステップS3が繰り返される。所定時間t0が経過するとステップS5に進み、比例電磁弁38に予め定めた所定の制御信号i1(>i0)を出力する。次いでステップS6で圧力センサ33による検出値を読み込む。ステップS7では所定時間t0の経過の有無を判定し、所定時間t0が経過するまでステップS5,ステップS6が繰り返される。所定時間t0が経過するとステップS8に進む。
ステップS8では、ステップS3,ステップS6でそれぞれ所定時間t0内に圧力センサ33が検出したパルス数をカウントし、これを制御信号i0,i1に対応する脈動数P0,P1としてそれぞれ算出する。これにより図7に示すように脈動数と制御信号(電流)との関係(実測値)が求まる。ステップS9では、この関係を用いて基準脈動数Pmin,Pmaxに対応する制御信号imin,imaxを演算する。演算式は次式(I)となる。
imin=i0−(P0−Pmin)×(i1−i0)/(P1−P0)
imax=i1+(Pmax−P1)×(i1−i0)/(P1−P0) (I)
ここで求めたimin,imaxは、図8の最小傾転θmin,最大傾転θmaxに対応する制御信号を意味する。すなわち比例電磁弁38に制御信号imin,imaxを出力すると実ポンプ傾転はθmin,θmaxとなる。
次いで、ステップS10で、制御信号imin,imaxから図8の基準制御信号iAmin,iAmaxをそれぞれ減算し、電流補正値Δimin,Δimaxを演算する。そしてこの補正値Δimin,Δimaxをメモリに記憶し、補正処理を終了する。補正値Δimin,Δimaxを用いた補正特性f1を図9に示す。任意の目標傾転θaにおける基準特性f0と補正特性f1との偏差(補正値Δia)は、次式(II)により算出することができる。
Δia=Δimin+(θa−θmin)×(Δimax−Δimin)/(θmax−θmin) (II)
次に、通常運転時の処理を説明する。図10はモード切換スイッチ37が通常モードに切り換えられた場合のコントローラ30での処理を示すブロック図である。圧力センサ33,36からの信号はそれぞれA/D変換部51でA/D変換される。容量演算部52にはエンジン出力を越えないように予め図示のような馬力制御特性が設定され、この特性に基づき圧力センサ33からの信号に応じた目標容量(目標傾転)qsが演算される。一方、容量演算部53には予め図示のような右上がりのポジコン特性が設定され、この特性に基づき圧力センサ36からの信号に応じた目標容量(目標傾転)qpが演算される。
選択部54では目標容量qs,qpのうちいずれか小さい方の値が目標傾転qrとして選択される。制御信号演算部55には予め図8の基準特性f0が設定されており、制御信号演算部55では基準特性f0に基づき、目標傾転qrに対応する制御信号irを演算する。補正値算出部56では、予め記憶した補正値Δimin,Δimaxを用いて上式(II)により目標傾転qrに対応した補正値Δiaを演算する。加算部57では制御信号irと補正値iaを加算して補正制御信号iを演算し、電流駆動部58から比例電磁弁38に補正制御信号iを出力する。これにより比例電磁弁38は補正制御信号iに応じてパイロットポンプ15からの1次圧P1を2次圧P2に減圧し、2次圧P2に応じてポンプ傾転qdが目標傾転qrに制御される。
次に、傾転制御信号の補正手順を具体的に説明する。
傾転制御信号の補正を行う場合には、まず、操作レバーの操作により作業装置6を駆動し、図1のように走行体1の片方(クローラ1R)をジャッキアップする。次いで、モード切換スイッチ37を補正モードに切り換える。この状態で操作レバー14を前進側に最大操作し、方向切換弁12を位置イ側に最大に切り換える。これにより油圧ポンプ11からの圧油が走行モータ13に供給され、走行モータ13とともにスプロケット45が回転する。
方向切換弁12が最大に切り換えられると、コントローラ30は比例電磁弁38に制御信号i0およびi1をそれぞれ所定時間t0だけ出力する(ステップS2〜ステップS7)。その後、圧力センサ33からの信号により各制御信号i0,i1に対応する脈動数P0,P1をそれぞれ算出し(ステップS8)、図7のように基準脈動数Pmin,Pmaxに対応する制御信号imin,imaxをそれぞれ演算する(ステップS9)。次いで、最小傾転θminにおける制御信号の設計値iAminと制御信号iminとの偏差Δimin(=imin−iAmin)、および最大傾転θmaxにおける制御信号の設計値iAmaxと制御信号imaxとの偏差Δimax(=imax−iAmax)をそれぞれ演算し、この偏差Δimin,Δimaxを補正値としてメモリに記憶し、コントローラ30は通常運転前の電磁比例弁38に対する補正処理を終了する(ステップS10)。なお、補正処理の終了時に例えば運転席のランプなどを点灯させて、作業員に報知するようにしてもよい。
電磁比例弁38に対する補正処理が終了すると作業員は操作レバー14を中立位置に操作し、走行モータ13の回転を停止する。次いで、作業装置6を駆動してクローラ1Rを接地させ、反対側のクローラ1Lをジャッキアップする。この状態で操作レバー24を前進側に最大に操作し、方向切換弁22を位置イ側に最大に切り換える。これにより油圧ポンプ21からの圧油が走行モータ23に供給され、走行モータ23とともにスプロケット45が回転する。以降、コントローラ30は上述したのと同様、電磁比例弁39に対する補正処理を行う。
補正処理の終了後、通常運転する場合にはモード切換スイッチ37を通常モードに切り換える。この状態で例えば操作レバー14,24を前進操作すると、油圧ポンプ11,21からの圧油がそれぞれ走行モータ13,23に供給され、油圧ショベルが前進走行する。このとき操作レバー14,24の操作により目標傾転として例えば図9のθaを出力すると、基準特性f0の制御信号iaに補正値Δiaが加算され、比例電磁弁38,39にそれぞれ補正制御信号iが出力される。これにより電磁比例弁38,39の特性のばらつきに拘わらずポンプ傾転を目標傾転θaに制御することができる。
この場合、ポンプ傾転は走行モータ13,23の回転数と相関のある脈動数に基づいて補正されるため、比例電磁弁38,39だけでなく方向切換弁12,22等、他の油圧機器による誤差の影響を考慮した補正が行われる。したがって、電磁比例弁38,39や方向切換弁12,22のばらつきに拘わらず操作レバー14,24の操作量に応じて走行モータ13,23を精度よく回転させることができる。このため左右の走行モータ13,23の速度を容易に一致させることができ、油圧ショベルを精度よく直進走行させることができる。
この点、電磁比例弁38,39の2次圧P2を検出し、2次圧P2が操作レバー14,24の操作による指令値と一致するように制御信号iを補正したのでは、比例電磁弁38,39のばらつきを補正できても方向切換弁12,22のばらつきは補正できない。そのため方向切換弁12と22の特性に差がある場合、操作レバー14,24の操作量に対する走行モータ13,23の回転数が異なり、油圧ショベルを精度よく直進走行させることが困難である。
なお、掘削作業等を行う場合には、油圧ポンプ11,21からの圧油によりブームシリンダ,アームシリンダ等の油圧アクチュエータを駆動する。このため、上述したように油圧ポンプ11、21の傾転を補正することで、比例電磁弁38,39のばらつきに拘わらず、操作レバーの操作量に応じた良好な作業を行うことができる。
本実施の形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)油圧ショベルをジャッキアップ姿勢にして走行モータ13を回転させ、比例電磁弁38への所定の制御信号i0,i1に対応する脈動数P0,P1を検出し、この検出値P0,P1に基づき基準傾転θmin,θmaxに対応する制御信号imin,imaxを演算するとともに、基準制御信号iAmin,iAmaxとの偏差Δimin,Δimaxを演算し、目標傾転θaに対応する制御信号iaの補正値Δiaを算出するようにした。これにより傾転角センサを用いることなく安価な構成によりポンプ傾転を補正することができる。
(2)ポンプ吐出圧を検出するための圧力センサ33を用いて補正処理を行うので、補正処理専用のセンサを設ける必要がなく、センサを節約できる。
(3)比例電磁弁38毎の特性のばらつきに拘わらず、ポンプ傾転を精度よく制御することができる。その結果、油圧作業機械の微操作性や操作フィーリングを向上することができ、作業効率を高めることができる。
(4)走行モータ13の回転による脈動数に基づいてポンプ傾転を補正するので、比例電磁弁38だけでなく方向制御弁12等の特性のばらつきを考慮した補正が行われる。その結果、操作レバー14の操作量に応じて精度よく走行モータ13を回転させることができる。
なお、上記実施の形態では、油圧ポンプ11からの圧油を走行モータ13に供給して傾転制御信号の補正処理を行うようにしたが、圧油量に応じた脈動を発生させる他の油圧アクチュエータに油圧ポンプ11からの圧油を供給することで、補正処理を行うようにしてもよい。操作レバー14の操作により目標傾転θaを入力するようにしたが、他の入力手段を用いてもよい。コントローラ30の制御信号演算部55において、基準特性f0に基づき目標傾転θaに応じた制御信号irを出力するようにしたが、信号出力手段の構成はこれに限らない。比例電磁弁38に制御信号を出力して2次圧P2を変更し、油圧切換弁16を切り換えてポンプ傾転を変更するようにしたが、傾転変更手段の構成は図3のものに限らない。基準となるポンプ傾転θmin,θmaxに対応する基準制御信号iAmin,iAmaxおよび基準脈動数Pmin,Pmaxを予めメモリに記憶したが、基準制御信号と基準脈動数の設定はこれに限らない。例えば、任意のポンプ傾転を手動入力するとコントローラ30が予め記憶された基準特性f0に基づいて、このポンプ傾転に対応する制御信号(設計値)と脈動数(設計値)をそれぞれ演算し、これを基準傾転制御信号および基準脈動数として設定してもよい。
圧力センサ33によりポンプ吐出圧を検出し、この検出値に基づき油圧ポンプ11の脈動を検出したが、他の脈動検出手段を用いてもよい。演算手段としてのコントローラ30での処理は図6のものに限らない。補正値算出部56で目標傾転θaに対応した補正値Δiaを演算し、この補正値Δiaと制御信号iaとを加算部57で加算し、補正制御信号iを出力するようにしたが、補正処理で算出した偏差Δimin,Δimaxに基づき制御信号irを補正するのであれば、補正手段の構成はこれに限らない。以上の傾転制御装置は、油圧ショベル以外の他の建設機械にも適用可能である。すなわち、本発明の特徴、機能を実現できる限り、本発明は実施の形態の傾転制御装置に限定されない。
本発明の実施の形態に係る傾転制御装置の構成を示す図。 本発明が適用される油圧ショベルの側面図。 図1の油圧ポンプの傾転制御部の構成を示す図。 走行体の要部拡大図。 ポンプ吐出圧と走行モータの入口圧の脈動を示す図。 コントローラにおける傾転制御信号の補正処理の一例を示すフローチャート。 ポンプ吐出油の脈動数と比例電磁弁に出力される制御信号との関係を示す図。 比例電磁弁の基準特性を示す図。 比例電磁弁の補正特性を示す図。 コントローラにおける傾転制御信号の通常運転時の処理の一例を示すブロック図。
符号の説明
11,21 油圧ポンプ
13,23 走行モータ
14,24 操作レバー
30 コントローラ
33,34 圧力センサ
31,32,36 圧力センサ
38,39 比例電磁弁
Pmin,Pmax 基準脈動数
iAmin,iAmax 基準制御信号
Δimin,Δimax 電流補正値

Claims (4)

  1. 予め定められた基準特性に基づき傾転変更手段に出力される可変容量油圧ポンプの目標傾転に対する傾転制御信号を補正する補正方法であって、
    前記基準特性に基づき基準となるポンプ傾転に対応する傾転制御信号を基準傾転制御信号として設定するとともに、この基準となるポンプ傾転に対応する油圧の脈動数を基準脈動数として設定する手順と、
    前記傾転変更手段に傾転制御信号を出力した状態で、前記可変容量油圧ポンプからの圧油を油圧アクチュエータに供給したときに発生する油圧の実脈動数を検出し、実脈動数と傾転制御信号との関係を導出する手順と、
    前記導出された関係に基づき前記基準脈動数が発生するための傾転制御信号を演算し、この傾転制御信号と前記基準傾転制御信号との偏差を演算する手順と、
    前記演算された偏差に基づき前記傾転変更手段に出力される傾転制御信号を補正する手順とを含むことを特徴とする傾転制御信号の補正方法。
  2. 目標傾転を入力する入力手段と、
    予め定められた基準特性に基づき前記入力手段から入力される目標傾転に応じた傾転制御信号を出力する信号出力手段と、
    前記基準特性に基づき基準となるポンプ傾転に対応する傾転制御信号を基準傾転制御信号として設定するとともに、この基準となるポンプ傾転に対応する油圧の脈動数を基準脈動数として設定する設定手段と、
    前記信号出力手段から出力される傾転制御信号に応じて可変容量油圧ポンプの傾転を変更する傾転変更手段と、
    前記可変容量油圧ポンプからの圧油を油圧アクチュエータに供給したときに発生する実脈動を検出する脈動検出手段と、
    前記信号出力手段により出力された傾転制御信号と前記脈動検出手段により検出された実脈動数とに基づき前記基準脈動数が発生するための傾転制御信号を演算するとともに、この傾転制御信号と前記基準傾転制御信号との偏差を演算する演算手段と、
    前記演算手段により演算された偏差に基づき前記傾転変更手段に出力される傾転制御信号を補正する補正手段とを備えることを特徴とする傾転制御装置。
  3. 請求項2に記載の傾転制御装置を備えたことを特徴とする建設機械。
  4. 予め定められた基準特性に基づき傾転変更手段に出力される可変容量油圧ポンプの目標傾転に対する傾転制御信号をコンピュータにより補正するプログラムであって、
    前記基準特性に基づき基準となるポンプ傾転に対応する傾転制御信号を基準傾転制御信号として設定するとともに、この基準となるポンプ傾転に対応する油圧の脈動数を基準脈動数として設定する処理と、
    前記傾転変更手段に傾転制御信号を出力した状態で、前記可変容量油圧ポンプからの圧油を油圧アクチュエータに供給したときに発生する油圧の実脈動数を検出し、実脈動数と傾転制御信号との関係を導出する処理と、
    前記導出された関係に基づき前記基準脈動数が発生するための傾転制御信号を演算し、この傾転制御信号と前記基準傾転制御信号との偏差を演算する処理と、
    前記演算された偏差に基づき前記傾転変更手段に出力される傾転制御信号を補正する処理とをコンピュータ装置上で実行させることを特徴とする傾転制御信号補正用プログラム。
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