JP2007177635A - 傾転制御信号の補正方法、傾転制御装置、建設機械および傾転制御信号補正用プログラム - Google Patents

傾転制御信号の補正方法、傾転制御装置、建設機械および傾転制御信号補正用プログラム Download PDF

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歳門 大▲高▼
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Abstract

【課題】安価な構成によりポンプ傾転を制御する。
【解決手段】傾転変更手段4に所定の傾転制御信号i11〜i13を出力したときの実測圧力P11〜P13に基づき傾転変更手段4の固有の制御特性f1を導出する(学習制御)。この制御特性f1に基づき目標傾転θ0に対応する傾転制御信号I0を補正するとともに、目標傾転θ0に対応した傾転変更手段4の目標制御圧力P0とこの目標制御圧力P0に対応した実測圧力Paとの偏差ΔPを減少するようにフィードバック制御により傾転制御信号I0を補正する(通常制御)。
【選択図】図5

Description

本発明は、油圧ポンプのポンプ傾転等を制御する傾転制御信号の補正方法、傾転制御装置、建設機械および傾転制御信号補正用プログラムに関する。
従来より、操作レバーの操作量に応じた傾転制御信号を比例電磁弁に出力し、比例電磁弁の駆動によりポンプ傾転を制御するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。これによれば個々の比例電磁弁の制御特性のばらつきを考慮するため、目標ポンプ傾転と実ポンプ傾転との偏差に応じてポンプ傾転の補正式を求め、この補正式に基づいて比例電磁弁を制御する。
特開平8−302755号公報
上述した特許文献1記載の装置では、目標ポンプ傾転と実ポンプ傾転との偏差に応じてポンプ傾転の補正式を求めるため、実ポンプ傾転を検出するためのポンプ傾転角センサが必要となる。しかしながら、ポンプ傾転角センサは高価であり、装置の価格上昇を招く。
本発明は、予め定められた傾転変更手段の基準特性に基づき出力される傾転制御信号を補正する補正方法であって、前記傾転変更手段に所定の傾転制御信号を出力したときの実測圧力に基づき前記傾転変更手段の固有の制御特性を導出する手順と、目標傾転に対応する傾転制御信号を前記制御特性に基づき補正するとともに、前記目標傾転に対応した前記傾転変更手段の目標制御圧力とこの目標制御圧力に対応した実測圧力との偏差を減少するようにフィードバック制御により補正する手順とを含むことを特徴とする。
本発明による傾転制御装置は、傾転制御信号に応じた制御圧力を発生する傾転変更手段と、目標傾転を入力する入力手段と、前記傾転変更手段から発生した制御圧力を検出する圧力検出手段と、前記入力手段により入力された目標傾転に対応する目標制御圧力を演算する圧力演算手段と、予め前記傾転変更手段に所定の傾転制御信号を出力したときに前記圧力検出手段により検出された実測圧力に基づき、前記傾転変更手段の固有の制御特性を設定する設定手段と、前記目標傾転に対応する傾転制御信号を前記設定手段で設定された制御特性に基づき補正するとともに、前記圧力演算手段により演算された目標制御圧力と前記圧力検出手段で検出された実測圧力との偏差を減少するようにフィードバック制御により補正する補正手段とを備えることを特徴とする。
以上の傾転制御装置は建設機械に備えることが好ましい。
本発明は、予め定められた傾転変更手段の基準特性に基づき出力される傾転制御信号を補正する処理をコンピュータ装置上で実行させるプログラムであって、前記傾転変更手段に所定の傾転制御信号を出力したときの実測圧力に基づき前記傾転変更手段の固有の制御特性を導出する処理と、目標傾転に対応する傾転制御信号を前記制御特性に基づき補正する処理と、前記目標傾転に対応した前記傾転変更手段の目標制御圧力とこの目標制御圧力に対応した実測圧力との偏差を減少するようにフィードバック制御により前記傾転制御信号を補正する処理(通常制御)とをコンピュータ装置上で実行させることを特徴とする。
本発明によれば、実測圧力に基づき傾転変更手段の固有の制御特性を設定し、この制御特性に基づき傾転制御信号を補正するとともに、実測圧力と目標制御圧力との偏差が減少するようにフィードバック制御により補正するので、傾転角センサを用いることなく傾転制御を行うことができ、傾転制御装置を安価に構成することができる。
以下、図1〜図11を参照して本発明による傾転制御装置の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る傾転制御装置の構成を示す図である。この傾転制御装置は、例えば図2の油圧ショベルに搭載される。図2に示すように油圧ショベルは、走行体101と、旋回可能な旋回体102と、旋回体に回動可能に軸支されたブームBM,アームAM,バケットBKからなる作業装置103とを有する。
図1において、エンジン(不図示)により駆動される可変容量形の油圧ポンプ1からの圧油は、制御弁11を介し作業装置103駆動用のシリンダ等の油圧アクチュエータに供給される。制御弁11は操作レバー12の操作により駆動され、操作レバー12の操作量に応じて油圧アクチュエータへの圧油の流れが制御される。なお、操作レバー12は後述するように油圧ポンプ1の目標ポンプ傾転θ0も指令する。レギュレータ3の一方の油室(ロッド室3a)にはポンプ1,2からの圧油が導かれ、他方の油室(ボトム室3b)には油圧切換弁6を介してポンプ1,2からの圧油が導かれる。このロッド室3aとボトム室3bに作用する油圧力に応じてレギュレータ3が駆動され、油圧ポンプ1の傾転が制御される。
油圧切換弁6には比例電磁弁4を介してサブポンプ2からのパイロット圧(二次圧Pa)が作用し、二次圧Paに応じて油圧切換弁6が切り換わる。すなわち比例電磁弁4の二次圧Paが増加すると油圧切換弁6は位置イ側に切り換わる。これによりボトム室3bに作用する圧油力が増加し、ポンプ傾転が増加する。一方、二次圧Paが減少すると油圧切換弁6は位置ロ側に切り換わる。これによりボトム室3bに作用する圧油力が減少し、ポンプ傾転が減少する。比例電磁弁4の二次圧Paは圧力センサ5により検出される。
比例電磁弁4の入出力特性の一例を図3に、比例電磁弁4の指令圧力P(二次圧Pa)に対するポンプ傾転θの特性の一例を図4に示す。図3において、特性A0は基準特性であり、比例電磁弁4への駆動電流iの増加に伴い、指令圧力Pは増加する。このような比例電磁弁4の特性には個体差があり、基準特性A0に対して許容公差±Δα内でばらつく。したがって、図示のように実際の特性Aは基準特性A0に対してずれる。このため、例えば目標指令圧力P3cを発生させようとして基準特性A0に基づき比例電磁弁4に駆動電流i3を出力すると実際の指令圧力はP3となり、目標指令圧力P3cと実際の指令圧力P3とが乖離する。その結果、図4に示すように実際のポンプ傾転θ3と目標ポンプ傾転θ3cとが異なり、操作レバー12の操作に応じた良好な作業を行うことができなくなる。そこで、本実施の形態では、比例電磁弁4へ出力する制御信号iを以下のように補正する。
コントローラ10には圧力センサ5と、キースイッチ7と、後述する学習モード/通常モードを切り換えるモードスイッチ8と、操作レバー12の操作量に応じた制御圧力(例えばポジコン圧Pn)を検出する圧力センサ9が接続されている。コントローラ10ではこれらの入力信号に応じて以下のような処理を実行し、比例電磁弁4に制御信号を出力する。すなわち本実施の形態では、傾転角センサを用いることなく、圧力センサ5,9からの信号に基づきポンプ傾転を制御する。
図5は、本実施の形態に係るコントローラ10内で行われる処理の一例を示すブロック図であり、とくに通常モードにおける処理(通常制御)を示している。図6は、本実施の形態に係るコントローラ10内で行われる処理の一例を示すフローチャートであり、とくに学習モードにおける処理(学習制御)を示している。コントローラ10は、図6の学習制御を実行した後、図5の通常制御を行う。
(1)学習制御
まず、学習制御について説明する。コントローラ10には予め図8に示すような比例電磁弁4の基準特性F0(設計値)が記憶され、この特性上の3点、すなわちポンプ最小傾転θminに対応する駆動電流(基準制御信号iAmin)、ポンプ最大傾転θmaxに対応する駆動電流(基準制御信号iAmax)、およびθminとθmaxの中間である中間傾転θmeaに対応する駆動電流(基準制御信号iAmea)が基準値として記憶されている。また、θmin,θmea,θmaxにそれぞれ対応する設計上の二次圧(基準制御圧)Pmin,Pmea,Pmaxも基準値として記憶されている。
図6の処理は、モードスイッチ8により学習モードが選択されると開始される。まず、ステップS1で、図8の基準特性F0によりポンプ最小傾転θminもしくはその近傍の傾転θに対応した駆動電流i11(例えばiAmin)を演算し、この駆動電流i11を比例電磁弁4に出力する。次いで、ステップS2で、二次圧データが安定するまで所定時間(例えば5秒)をカウントし、所定時間の経過後に、以下のサンプリング処理により求めた二次圧Pasを読み込む。
図7は二次圧のサンプリング処理を示すフローチャートである。このフローチャートは電源スイッチのオン後に常時実行される。まず、ステップS21で圧力センサ5が検出した比例電磁弁4の二次圧Paを読み取る。次いで、ステップS22で二次圧Paの移動平均値を求める。移動平均値は所定数(例えば4つ)の新しく読み取った二次圧データの和を、その所定数で割ることにより求めることができる。例えば二次圧Pa1,Pa2,Pa3,Pa4が順次サンプリングされた場合、移動平均値は(Pa1+Pa2+Pa3+Pa4)/4であり、次の瞬間にPa5がサンプリングされた場合、移動平均値は(Pa2+Pa3+Pa4+Pa5)/4となる。
ステップS23では、移動平均値をローパスフィルタにかけ(ローパスフィルタ処理)、そのフィルタリングした値を、ステップS24でサンプリング処理後の二次圧Pasとして設定する。これにより圧力センサ5が検出したデータから振動成分が除去される。このようにして求めた二次圧Pasを図6のステップS3で読み込み、実測二次圧P11としてメモリに記憶する。
次いで、ステップS4で、図8の基準特性F0から得られるポンプ最大傾転θmaxもしくはその近傍の傾転θに対応した駆動電流i12(例えばiAmax)を比例電磁弁4に出力する。次いで、ステップS5で二次圧データが安定するまで所定時間(例えば5秒)をカウントする。ステップS6では所定時間の経過後に、上述したサンプリング処理により求めた二次圧Pasを読み込み、実測二次圧P12としてメモリに記憶する。
次いで、ステップS7で、図8の基準特性F0から得られる中間傾転θmeaもしくはその近傍の傾転θに対応した駆動電流i13(例えばiAmea)を比例電磁弁4に出力する。次いで、ステップS8で二次圧データが安定するまで所定時間(例えば5秒)をカウントする。ステップS9では所定時間の経過後に、上述したサンプリング処理により求めた二次圧Pasを読み込み、実測二次圧P13としてメモリに記憶する。以上により求めた二次圧データP11,P12,P13を図9に示すように直線で結ぶことにより、二次圧と制御信号(電流)との関係(実測値)が得られる。
ステップS10では図9の関係を用いて、予め定めた各基準制御圧Pmin,Pmea,Pmaxに対応する駆動電流imin,imea,imaxをそれぞれ演算する。演算式は次式(II)となる。
imin=i11−(P11−Pmin)×(i13−i11)/(P13−P11)
imea=i13−(P13−Pmea)×(i13−i11)/(P13−P11);P13>Pmeaのとき
imea=i13+(Pmea−P13)×(i12−i13)/(P12−P13);P13<Pmeaのとき)
imax=i12+(Pmax−P12)×(i12−i13)/(P12−P13) (II)
ここで求めたimin,imea,imaxは、個々の比例電磁弁4の最小傾転θmin,中間傾転θmea,最大傾転θmaxに対応する駆動電流を意味する。すなわち比例電磁弁4に電流imin,imea,imaxを出力すると、二次圧はそれぞれPmin,Pmea,Pmaxとなり、実ポンプ傾転はそれぞれθmin,θmea,θmaxとなる。
次いで、ステップS11で、駆動電流imin,imea,imaxから予め定めた駆動電流iAmin,iAmea,iAmaxをそれぞれ減算して電流補正値Δimin,Δimea,Δimaxを演算し、メモリに記憶する。これにより図10に示すように比例電磁弁4ごとに固有の補正特性f1が求められ、この特性が図5の補正電流演算回路28に設定される。以上により学習制御を終了する。なお、学習制御の終了時に例えば運転席のランプなどを点灯させ、学習制御が終了した旨を作業員に報知するようにしてもよい。学習制御は比例電磁弁4の特性を把握するために行うものであり、通常、工場出荷時に比例電磁弁4を機体に搭載した状態で実行されるが、長期の使用により比例電磁弁4の特性が変化するおそれがあるときは、学習制御を定期的に行ってもよい。
(2)通常制御
学習制御が終了し、モードスイッチ8により通常モードが選択されると図5の通常制御を開始する。まず、圧力センサ9で検出したポジコン圧Pnが目標ポンプ傾転演算回路21に取り込まれる。目標ポンプ傾転演算回路21は、予め設定された図示のようなポンプ傾転の基準特性に基づきポジコン圧Pnに対応した目標ポンプ傾転θ0を演算する。目標ポンプ傾転θ0は目標指令圧演算回路22に取り込まれ、目標指令圧演算回路22は、予め設定された図示のような指令圧の基準特性に基づき目標ポンプ傾転θ0に対応した目標指令圧P0を演算する。
制御回路23は、この目標指令圧P0をフィードバック制御して指令圧Pxを出力する。すなわち減算回路24は、目標指令圧P0から圧力センサ5で検出した二次圧Paを減算し、圧力偏差ΔP(=P0−Pa)を演算する。なお、比例電磁弁4のディザ振動の影響を低減するために、圧力センサ5の検出値は、ローパスフィルタにかけて振動成分を除去した後、減算回路24に出力する。ゲイン回路25は、この偏差ΔPにフィードバックゲインKを乗じ、偏差ΔPKを演算する。加算回路26は、目標指令圧P0に偏差ΔPKを加算し、指令圧Pxを出力する。これにより圧力センサ5で検出した二次圧Paが目標指令圧P0と等しくなるように制御回路23から指令圧Pxが出力される。
指令圧Pxは、基準演算回路27と補正電流演算回路28にそれぞれ取り込まれる。基準演算回路27には予め図示のような比例電磁弁4の指令圧Pxと駆動電流I0との関係(設計値)が記憶されており、基準演算回路27は、この駆動電流の基準特性f0に基づき指令圧Pxに対応した目標駆動電流I0を演算する。補正回路28には、予め学習モードにおいて定めた指令圧Pxと補正電流ΔI0との関係(図10の特性f1)が記憶されており、補正電流回路28は、この駆動電流の補正特性に基づき指令圧Pxに対応した補正電流ΔI0を演算する。加算回路29は、目標駆動電流I0と補正電流ΔI0を加算して補正後の目標駆動電流Iを演算し、比例電磁弁4に出力する。以上の通常制御の処理は作業時に繰り返し行われる。
本実施の形態に係る動作をまとめると次のようになる。まず、学習モードにおいて比例電磁弁4固有の補正特性f1を求める。すなわちモードスイッチ8が学習モードに切り換わった状態で、コントローラ10が所定の駆動電流i11,i12,i13を出力した場合の二次圧P11,P12,P13を検出し、二次圧Paと電流iとの関係(図9)を求め、この関係から基準制御圧Pmin,Pmea,Pmaxに対応した駆動電流imin,imea,imaxを演算する(ステップS10)。そして、この駆動電流imin,imea,imaxから基準の駆動電流iAmin,iAmea,iAmaxをそれぞれ減算し、電流補正値Δimin,Δimea,Δimaxをメモリに記憶する(ステップS11)。
次に、モードスイッチ8が通常制御に切り換わった状態で、コントローラ10は圧力センサ5で検出された二次圧Paが操作レバー12の操作量に応じた目標指令圧P0と等しくなるように比例電磁弁4に目標駆動電流Iを出力する。この場合、圧力センサ5で検出した二次圧Paが目標指令圧P0と等しくなるようにフィードバック制御により指令圧Pxを出力するとともに、この指令圧Pxに対応した目標駆動電流I0を、学習モードによって定めた補正電流ΔI0の特性f1により補正し、補正後の目標駆動電流I(=I0+ΔI0)を比例電磁弁4に出力する。これにより比例電磁弁4から目標指令圧P0が出力され、個々の比例電磁弁4の特性のばらつきに拘わらず、実ポンプ傾転θを操作レバー12の操作量に応じた目標ポンプ傾転θ0に精度良く制御することができる。その結果、油圧作業機械の微操作性や操作フィーリングを向上することができ、作業効率を向上することができる。
この場合のポンプ傾転の動的特性の一例を図11に示す。図11では、時点t1で操作レバー12を操作したときの目標ポンプ傾転θ0(指令値)の変化を点線で、実ポンプ傾転θの変化を実線で示す。図中、特性g1は、本実施の形態に係る傾転制御装置により得られた特性である。本実施の形態では、比例電磁弁4のばらつきを考慮して補正特性f1を設定し、この補正特性f1に基づき比例電磁弁4を制御するとともに、フィードバック制御により比例電磁弁4を制御するので、特性g1に示すように実ポンプ傾転θが目標ポンプ傾転θ0に追従して応答性よく変化する。
これに対し、特性g3は、フィードバック制御を行わず比例電磁弁4の補正特性のみに基づいて傾転制御を行った場合の特性である。補正特性に基づき比例電磁弁4を制御するだけでは、比例電磁弁4の動的特性を考慮していないため、特性g3に示すように実ポンプ傾転θの応答性は悪い。一方、特性g2は、比例電磁弁4の補正特性を設定せずにフィードバック制御のみによって傾転制御を行った場合の特性である。比例電磁弁4をフィードバック制御するだけでは、基準特性(図3のA0)からのずれが小さいものは実ポンプ傾転θが応答性よく変化するのに対し、ずれが大きいものは応答性が悪く、特性g2に示すように比例電磁弁4毎の特性のばらつきが大きい。
本実施の形態に係る傾転制御装置によれば以下のような作用効果を奏する。
(1)学習制御において、圧力センサ5の検出値Paを用いてポンプ傾転制御用の補正特性f1を求め、通常制御において、圧力センサ5の検出値Paを用いてフィードバック制御により駆動電流Iを補正するとともに、補正特性f1に基づき駆動電流Iを補正するようにした。これにより傾転角センサを用いることなく傾転制御を行うので、傾転制御装置を安価に構成することができる。また、圧力センサ5は傾転角センサに比べて温度特性がよいので、高温条件下で作業した場合であってもポンプ傾転を精度良く補正することができる。
(2)指令圧Pxをフィードバック制御により出力して駆動電流Iを補正するので、操作レバー12の操作により目標ポンプ傾転θ0が変化した場合に、実ポンプ傾転θを応答性よく目標ポンプ傾転θ0に制御できる。
(3)予め定めた比例電磁弁4の固有の補正特性f1に基づき傾転制御するので、個々の製品間の動的特性のばらつきが少なく、均一の動作特性が得られる。
(4)補正特性f1を求めるために基準制御圧を3点(Pmin,Pmea,Pmax)設定するので、補正特性f1が比例電磁弁4の特性に良好に対応し、駆動電流Iを精度良く補正することができる。
(5)圧力センサ5の検出値をローパスフィルタにかけて振動成分を除去するので、比例電磁弁4のディザ振動の影響を低減することができ、ポンプ傾転θを精度良く制御することができる。
なお、上記実施の形態では、油圧ポンプ1の傾転を制御する傾転制御装置について説明したが、傾転を変更可能な他の油圧機器(例えば油圧モータ)においても同様に適用可能である。比例電磁弁4からの二次圧Paによりポンプ傾転を制御するようにしたが、傾転制御圧力を発生する他の傾転変更手段を用いてもよい。上記実施の形態では比例電磁弁固有の制御特性(補正特性f1)を求めるための基準値を3点設定したが、1点または2点だけ設定しても、あるいは4点以上設定してもよく、補正特性は図10に示したものに限らない。
基準となるポンプ傾転θmin,θmea,θmaxに対応する基準制御信号iAmin,iAmea,iAmaxおよび基準制御圧Pmin,Pmea,Pmaxを予めメモリに記憶したが、基準制御信号,基準制御圧の設定はこれに限らない。例えば任意のポンプ傾転を基準となるポンプ傾転として手動入力すると、コントローラ10が基準特性F0に基づいてこのポンプ傾転に対応する電流(設計値)および圧力(設計値)を演算し、これを基準制御信号および基準制御圧としてもよい。所定の制御信号i11,i12,i13を出力したときの実測圧力P11,P12,P13に基づき比例電磁弁4の固有の制御特性f0,f1を設定するのであれば、設定手段としてのコントローラ10の構成も上述したものに限らない。
操作レバー12の操作によりポジコン圧Pnを発生させて指令値としての目標ポンプ傾転θ0を入力するようにしたが、他の入力手段を用いてもよい。圧力センサ5により目標制御圧力P0に対応した制御圧力Paを検出したが、他の圧力検出手段を用いてもよい。目標指令圧演算回路22で目標ポンプ傾転θ0に対応した指令圧P0を演算したが、圧力演算手段の構成はこれに限らない。
上記実施の形態では、フィードバック制御により目標ポンプ傾転θ0に対応した指令圧Pxを出力した後、この指令圧Pxに対応した駆動電流Iを予め定めた補正特性f1により補正するようにした。すなわちフィードバック制御による補正後に補正特性f1に基づき駆動電流Iを補正するようにしたが、駆動電流Iを補正特性f1に基づき補正するとともに、圧力偏差ΔPを減少するようにフィードバック制御により駆動電流Iを補正するのであれば、補正手段としてのコントローラ10における処理は上述したものに限らない。例えば、補正特性f1に基づく補正を行った後、フィードバック制御により補正するようにしてもよい。また、目標駆動電流I0と補正電流ΔI0を別々に演算するのではなく、基準特性f0と補正特性f1を1つにまとめた特性により目標駆動電流Iを演算し、傾転制御するようにしてもよい。
すなわち、本発明の特徴、機能を実現できる限り、本発明は実施の形態の傾転制御装置に限定されない。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係になんら限定も拘束もされない。
本発明の実施の形態に係る傾転制御装置の構成を示す図。 本発明が適用される油圧ショベルの側面図。 図1の比例電磁弁の特性図。 比例電磁弁の指令圧力とポンプ傾転の関係を示す図。 図1のコントローラ内での処理(通常制御)の一例を示すブロック図。 図1のコントローラ内での処理(学習制御)の一例を示すフローチャート。 図1のコントローラ内での処理(サンプリング処理)の一例を示すフローチャート。 目標ポンプ傾転と電流の基準特性を示す図。 学習制御により得られた比例電磁弁の二次圧と駆動電流の関係を示す図。 学習制御により得られた比例電磁弁の補正特性を示す図。 本実施の形態に係る傾転制御装置により得られた動作特性の一例を示す図。
符号の説明
4 比例電磁弁
5 圧力センサ
10 コントローラ
12 操作レバー
22 目標指令圧演算回路
23 制御回路
27 基準演算回路
28 補正電流演算回路

Claims (4)

  1. 予め定められた傾転変更手段の基準特性に基づき出力される傾転制御信号を補正する補正方法であって、
    前記傾転変更手段に所定の傾転制御信号を出力したときの実測圧力に基づき前記傾転変更手段の固有の制御特性を導出する手順(学習制御)と、
    目標傾転に対応する傾転制御信号を前記制御特性に基づき補正するとともに、前記目標傾転に対応した前記傾転変更手段の目標制御圧力とこの目標制御圧力に対応した実測圧力との偏差を減少するようにフィードバック制御により補正する手順(通常制御)とを含むことを特徴とする傾転制御信号の補正方法。
  2. 傾転制御信号に応じた制御圧力を発生する傾転変更手段と、
    目標傾転を入力する入力手段と、
    前記傾転変更手段から発生した制御圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記入力手段により入力された目標傾転に対応する目標制御圧力を演算する圧力演算手段と、
    予め前記傾転変更手段に所定の傾転制御信号を出力したときに前記圧力検出手段により検出された実測圧力に基づき、前記傾転変更手段の固有の制御特性を設定する設定手段と、
    前記目標傾転に対応する傾転制御信号を前記設定手段で設定された制御特性に基づき補正するとともに、前記圧力演算手段により演算された目標制御圧力と前記圧力検出手段で検出された実測圧力との偏差を減少するようにフィードバック制御により補正する補正手段とを備えることを特徴とする傾転制御装置。
  3. 請求項2に記載の傾転制御装置を備えたことを特徴とする建設機械。
  4. 予め定められた傾転変更手段の基準特性に基づき出力される傾転制御信号を補正する処理をコンピュータ装置上で実行させるプログラムであって、
    前記傾転変更手段に所定の傾転制御信号を出力したときの実測圧力に基づき前記傾転変更手段の固有の制御特性を導出する処理(学習制御)と、
    目標傾転に対応する傾転制御信号を前記制御特性に基づき補正する処理と、
    前記目標傾転に対応した前記傾転変更手段の目標制御圧力とこの目標制御圧力に対応した実測圧力との偏差を減少するようにフィードバック制御により前記目標傾転信号を補正する処理(通常制御)とをコンピュータ装置上で実行させることを特徴とする傾転制御信号補正用プログラム。
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