JP2006044530A - 車両用サイドドア - Google Patents

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Yoshihiro Takashima
義浩 高嶋
Keiichi Fukushima
啓市 福島
Takehisa Shamoto
岳久 社本
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Abstract

【課題】サイドドアに要求される剛性および強度を確保した上で、インナパネルの樹脂化を可能とし、サイドドア全体の軽量化を実現する。
【解決手段】ドアフレーム10と、アウタパネル20と、インナパネル30との構成要素に大別される車両用サイドドアであって、ドアフレーム10およびアウタパネル20側の構成部材は金属製とし、インナパネル30側の構成部材は樹脂製とする。アウタパネル20側は、サイドドアのストッパー荷重を受け止めるドアチェック取付け部材22を備えている。ドアフレーム10の開放部下縁に配置されるドアベルトライン部材12の両端部と、このドアフレーム10とが結合されている。ドアベルトライン部材12のフロント側端部にアッパーヒンジ取付け部材16が結合されているとともに、ドアベルトライン部材12のリヤ側端部にロック取付け部材18が結合されている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、大別してドアフレーム、アウタパネル、およびインナパネルといった構成要素からなる車両用サイドドアに関する。
従来、サイドドアを構成しているドアフレーム、アウタパネル、およびインナパネルは全て金属製であり、それによってサイドドアに要求される剛性および強度が確保されている。しかし、近年は車両部品の軽量化が求められ、サイドドアも例外ではない。そこで、サイドドアのインナパネルを樹脂製にすることが考えられるが、これを安易に実施すると剛性および強度の面でサイドドアとしての成立が難しい。
なお、例えば特許文献1には、エンジンフードなどの軽量化を目的として、そのフードインナーパネルにパンチングメタルを使用する技術が開示されている。
特開2004−82796号公報
車両用のサイドドアは、その剛性や強度の確保に関してエンジンフードなどと異なる要求がある。つまり、サイドドアには、過度に開いたときのドアチェックに作用する荷重、あるいはサイドドアの自重による変形などに耐える剛性が必要である。このことから、サイドドアの軽量化を目的として、そのインナパネルを樹脂製にすると、サイドドアに要求される剛性および強度を確保できない。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、サイドドアに要求される剛性および強度を確保した上で、インナパネルの樹脂化を可能とすることである。
本発明は、上記の目的を達成するためのもので、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、ドアフレームと、アウタパネルと、インナパネルとの構成要素に大別される車両用サイドドアであって、ドアフレームおよびアウタパネル側の構成部材は金属製とし、インナパネル側の構成部材は樹脂製とする。そして、アウタパネル側においては、サイドドアが過度に開いたときのストッパー荷重を受け止めるためのドアチェック取付け部材を備えている。また、ドアフレームの開放部下縁に配置されるドアベルトライン部材の両端部と、このドアフレームとが結合されている。そして、ドアベルトライン部材のフロント側端部にアッパーヒンジ取付け部材が結合されているとともに、ドアベルトライン部材のリヤ側端部にロック取付け部材が結合されている。
このように、アウタパネル側においては、ドアフレームとドアベルトライン部材とからなる環状の骨格と、アッパーヒンジ取付け部材およびロック取付け部材とを結合することで、サイドドアに要求される剛性および強度を確保し、その上でインナパネルを樹脂製とすることによってサイドドア全体の軽量化を実現することができる。また、アウタパネルとインナパネルとの組み付けは、ビス止めあるいは接着といった簡単な手段を採用でき、これまでの金属同士の溶接に比べて作業性が向上する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載された車両用サイドドアであって、ドアチェック取付け部材のリヤ側端部とロック取付け部材とが結合されている。
この場合、サイドドアが過度に開いたときにドアチェック取付け部材に集中する応力をロック取付け部材まで伝え、ドアの内部骨格全体で受け止めることができ、このときのドア強度が確保される。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載された車両用サイドドアであって、インナパネルは、少なくとも衝撃吸収パッドおよびその周辺の補強体が一体に成形されている。
これにより、金属製のインナパネル本体に衝撃吸収パッドおよびその周辺の補強体を組み付ける構造と比較して、サイドドアの組み付け作業における工程数が少なくなる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を用いて説明する。
図1〜3は、車両用サイドドアを構成要素別に表したものであって、図1は、ドアフレームを表した斜視図である。図2は、ドアのアウタパネルを補強部材と共に表した斜視図である。図3は、ドアのインナパネルを表した斜視図である。図1に示されているドアフレーム10の構成部材および図2で示されているアウタパネル20の構成部材は金属製であり、図3で示されているインナパネル30の構成部材は樹脂製である。
まず、図1に示されている金属製のドアフレーム10について説明する。図1(A)は全体構成を示し、図1(B)は図1(A)のB-B矢視方向の拡大断面を示す。ドアフレーム10は、主として窓枠を構成する部材であり、ガラス(図示省略)が開閉可能に位置する開放部14の下縁に、金属製のドアベルトライン部材12(リンホースメント)が位置している。このドアベルトライン部材12の両端部と、ドアフレーム10とは結合されている。なお、ドアフレーム10は、そのフロント側およびリヤ側において、下方へ延びるガラスガイドフレーム11をそれぞれ備えている。
ドアベルトライン部材12は、図1(B)で示すように円筒形状のチューブ材12aをパネル材12bで包み込んだ二重構造になっている。これによってドアベルトライン部材12は、所定の剛性を確保しつつ、コンパクトな設計となっている。そして、ドアベルトライン部材12のフロント側端部には金属製のヒンジ取付け部材16が結合され、ドアベルトライン部材12のリヤ側端部には金属製のロック取付け部材18が結合されている。
図2に示されている金属製のアウタパネル20内面には、金属製のドアチェック取付け部材22(リンホースメント)が設けられる。このドアチェック取付け部材22のフロント側端部には、サイドドアが過度に開いたときのストッパー荷重を受けるドアチェック(図示省略)が結合される。また、ドアチェック取付け部材22のリヤ側端部は、ロック取付け部材18に結合される。さらに、アウタパネル20の内面には金属製のサイドビーム24が設けられ、このサイドビーム24の両端部がアウタパネル20と結合される。
図3に示されている樹脂製のインナパネル30は、その外郭構造部分の内側に衝撃吸収パッド32とその補強体34とが設けられた一体成形品であり、その他の大部分は開口部36となっている。樹脂製のインナパネル30は、専らサイドドアの軽量化を果たすことであり、サイドドアに要求される剛性ならびに強度は、ドアフレーム10及ぶアウタパネル20とその関連部材とによって確保される。なお、インナパネル30は、ビス止めあるいは接着といった手段によってアウタパネル20側に組み付けることが可能である。
図4は、サイドドアの組み付け完了状態を内側から見た平面図である。この図面において、インナパネル30は仮想線で示されている。このように組み付けられたサイドドアにおいては、既に述べたようにドアフレーム10とドアベルトライン部材12との結合によって構成される環状の骨格と、ヒンジ取付け部材16およびロック取付け部材18とが結合されている。これにより、サイドドアの自重を支えるのに充分な剛性ならびに強度が得られる。また、ドアフレーム10とアウタパネル20側との結合剛性が確保され、車両の走行中に車室内外の間に生じる圧力差により、ガラスを閉めた状態のドアフレーム10が外方向へ変形するのを抑えることができる。
さらに、ドアチェックとロック取付け部材18とを結合するリンホースメント(ドアチェック取付け部材22)が新たに設けられている。これにより、サイドドアが過度に開いたときにドアチェック取付け部材22周辺に集中する応力を、ロック取付け部材18まで伝え、このドアチェック取付け部材22およびドアの内部骨格全体で受け止めることができる。
図4で示すドアのアッパーヒンジ40はヒンジ取付け部材16に取り付けられ、ロアーヒンジ42は、金属リテーナ(図示省略)を介してインナパネル30に取り付けられる。また、ロック取付け部材18には、車体側のストライカと係合してロック可能なロック機構(図示省略)が取り付けられる。なお、インナパネル30の内側には、ドアトリム(図示省略)が取り付けられる。
このように、本実施の形態のサイドドアは、ドアとして必要な剛性および強度をドアフレーム10およびアウタパネル20の構造で確保することで、インナパネル30の樹脂化を可能とし、サイドドア全体の軽量化を実現することができる。
ドアフレームを表した斜視図 ドアのアウタパネルを補強部材と共に表した斜視図 ドアのインナパネルを表した斜視図 サイドドアの組み付け完了状態を内側から見た平面図
符号の説明
10 ドアフレーム
12 ドアベルトライン部材
16 ヒンジ取付け部材
18 ロック取付け部材
20 アウタパネル
22 ドアチェック取付け部材
30 インナパネル

Claims (3)

  1. ドアフレームと、アウタパネルと、インナパネルとの構成要素に大別される車両用サイドドアであって、ドアフレームおよびアウタパネル側の構成部材は金属製とし、インナパネル側の構成部材は樹脂製とし、アウタパネル側においては、サイドドアが過度に開いたときのストッパー荷重を受け止めるためのドアチェック取付け部材を備え、また、ドアフレームの開放部下縁に配置されるドアベルトライン部材の両端部と、このドアフレームとが結合され、ドアベルトライン部材のフロント側端部にアッパーヒンジ取付け部材が結合されているとともに、ドアベルトライン部材のリヤ側端部にロック取付け部材が結合されている車両用サイドドア。
  2. 請求項1に記載された車両用サイドドアであって、ドアチェック取付け部材のリヤ側端部とロック取付け部材とが結合されている車両用サイドドア。
  3. 請求項1に記載された車両用サイドドアであって、インナパネルは、少なくとも衝撃吸収パッドおよびその周辺の補強体が一体に成形されている車両用サイドドア。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015033959A (ja) * 2013-08-09 2015-02-19 トヨタ自動車株式会社 車両用ドア構造
US9573445B2 (en) 2013-07-30 2017-02-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle door structure
JP2017515745A (ja) * 2014-05-21 2017-06-15 ルノー エス.ア.エス. 自動車の強化ドア
JP2020069935A (ja) * 2018-10-31 2020-05-07 スズキ株式会社 車両用サイドドア

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