JP2006043355A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】多彩な方法でメダルの投入を行う。
【解決手段】メダル投入孔20からメダルを投入する場合、例えば起立された状態のメダル33を束にし、束のメダル33をメダル投入部材15の上面に載せる。そして、束のメダル33をメダル投入孔20に向かうように水平方向(図4中矢印A方向)にスライドさせる。メダル投入部材15と操作パネル13との隙間からメダルを投入する場合、斜めに起立された状態のメダル34を束にし、束のメダル34を操作パネル13と接地する部分がメダル投入部材15と操作パネル13との間に進入するように、水平方向(図中矢印B方向)にスライドさせる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、メダルを投入して遊技が行われる遊技機に関するものである。
本明細書中では遊技機の1つとしてパチスロ機を例に挙げて説明しているため、遊技媒体としてメダルを用いて説明するが、遊技媒体としてはコインやパチンコ玉など他の媒体も含む。また、「メダル(遊技媒体)投入」には、実際にメダル投入口にメダルを投入することの他に、クレジットされたメダルをベットボタンなどによりベットすることを含む。さらに、図柄を入賞有効ライン上に揃えた状態を入賞、入賞となる前の状態で、当選役を決定する抽選(以下、当選役抽選と称する)により当選役が抽選されている状態を内部入賞とする。
パチンコ店などの遊技場に設置して使用されるスロットマシンはパチスロ機と称されている。このようなスロットマシンでは、一般に、メダルが起立された状態で一枚ずつメダル投入口に投入され、遊技が行われる。メダルの投入は遊技ごとに行われるため、最近のスロットマシンでは、例えばメダル投入口に延びるガイド溝を形成し、メダルを束にした状態で連続的に投入しやすくするなど、メダルの投入をスムーズに行うための工夫がなされている。また、1つの投入口に異なる大きさのメダルを投入できるようにする、あるいは、メダルを投入する方向に変化をつけて手首の疲労を軽減する、あるいは、ガイド溝の傾斜方向やガイド溝の両側壁の高さを異ならせて、メダルを投入しやすくするなど、メダルの投入をスムーズに行わせ、遊技を効率良く行うことを可能にするための提案が数多くなされている。
しかしながら、上記の従来の技術では、メダルを束にして投入する場合、あるいは、メダルを一枚ずつ投入する場合のいずれの場合においても、メダルが投入される方向は一定の方向であるため、メダルを投入する方法は一通りの方法に限定され、メダルの投入を行う際の動作が単調になってしまうという問題があった。このことは、遊技が単調になって遊技に飽きがくる一因となっていた。
ところで、近年、正規の方法とは異なる方法によってメダルの投入を行う、いわゆる、ゴト行為が行われることがある。メダルの投入を不正に行うゴト行為を行う際に用いられる器具(以下、「ゴト器具」と称する)の1つとして、例えばメダル投入口に挿入することが可能な板状の部材に複数のLEDを直列に配置し、複数のLEDがそれぞれ異なるタイミングで点滅するように制御されるものが知られている。このゴト器具をメダル投入口から挿入してLEDをメダルセレクターの光電センサと対面させると、LEDの点滅によって光電センサにメダルが通過したことを誤って検知させることができ、これにより、実際にメダルの投入を行うことなくメダルを投入することができる。ゴト器具を用いてメダルの投入を行った遊技者は、クレジットされたメダルを引き出す、あるいは、投入したメダルによって遊技を行うなどの行為によって不正に利益を得ることができる。ゴト行為によって一部の遊技者が不正に利益を得ることは、遊技場の利益に損失が生じるばかりか、公平な遊技を行うことができないことを理由に遊技者の遊技への興味を失わせてしまうこともあり、ゴト行為を防止する機能をスロットマシンに付加することは、スロットマシンメーカーにとって大きな課題の1つとなっている。このため、ゴト行為を防止するために、例えばメダル投入口の上方に屋根を設けるなどが提案されているが、この提案では、ゴト行為を防止できる反面、メダルを投入する方法が単調になってしまうという欠点がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、多彩な方法でメダルの投入を行うことができるようにした遊技機を提供することを目的とする。
請求項1記載の遊技機は、筐体を開閉する扉の前面側に突出した略水平な操作パネルに設けられたメダル投入口から起立した状態のメダルを投入して遊技が行われる遊技機において、前記操作パネルの上方に前記操作パネルとメダルの厚み一枚分以上離間するとともに、前記扉の前面側に突出するように配置され、起立した状態のメダルを通過させて前記メダル投入口に導くメダル投入部材を備え、前記メダル投入部材の前記操作パネルと対面する面に、前記メダル投入部材の先端から前記メダル投入孔に近づくにつれて次第に前記操作パネルとの距離が小さくなるように傾斜をつけたものである。
請求項2記載の遊技機は、前記メダル投入部材の両側方に、前記メダル投入部材の上面からの高さがメダルの直径以上の側壁を設けたものである。
請求項3記載の遊技機は、前記扉を上扉と下扉とに分割するとともに、前記上扉を閉じてから前記下扉が閉じられるようにし、前記上扉の厚みを下扉よりも厚くするとともに、前記上扉と前記下扉とを閉じた状態で、前記上扉の下面が前記下扉の上面よりも前記筐体の内部側にずれるように前記上扉と前記下扉とを前記筐体に取り付け、前記上扉の下面で前記下扉の上面からずれた部分に下方に突出する突出部を形成するとともに、前記下扉に前記メダル投入部材を貫通させることが可能な投入部材挿入孔を形成し、前記メダル投入部材の後端側の端面に、前記端面よりも幅が広い台座を設け、前記メダル投入部材を前記投入部材挿入孔に挿入した状態で、前記台座の前記メダル投入部材が取り付けられている面と前記下扉の背面とをバネによって連結するとともに、前記下扉を閉じると、前記突出部によって前記台座が背面から押圧されて前記メダル投入部材が前記投入部材挿入孔から前記下扉の前面側に突出して、メダルを前記メダル投入口に前記メダル投入孔を介して投入可能となり、前記下扉を開放すると、前記メダル投入部材が前記投入部材挿入孔から前記下扉の背面側に突出して、前記メダル投入口を開放させるものである。
操作パネルの上方に操作パネルとメダルの厚み一枚分以上離間するとともに、筐体を開閉する扉の前面側に突出するように配置され、起立した状態のメダルを通過させてメダル投入口に導くメダル投入部材を備え、メダル投入部材の操作パネルと対面する面に、メダル投入部材の先端から前記メダル投入孔に近づくにつれて次第に操作パネルとの距離が小さくなるように傾斜をつけたので、メダル投入孔からの略鉛直方向へのメダルの投入とメダル投入部材と操作パネルとの隙間からの略水平方向へのメダルの投入とを行うことが可能になり、多彩な方法でメダルの投入を行うことができる。そして、メダルを操作パネル上で略鉛直方向に束にした状態でメダル投入部材と操作パネルとの隙間からメダルを投入すると、束のメダルがメダル投入部材の傾斜によって一枚ずつ分離されるため、一度に複数枚のメダルが投入されてもメダルが詰まることを防止できる。
また、前記メダル投入部材の両側方に、前記メダル投入部材の上面からの高さがメダルの直径以上の側壁を設けたので、ゴト器具をメダル投入口に挿入しても側壁と干渉してゴト器具の向きに変化をつけることができなくなるため、ゴト行為を防止できる。
また、下扉を閉じると、上扉の突出部によって台座が背面から押圧されてメダル投入部材が投入部材挿入孔から下扉の前面側に突出してメダル投入孔を介してメダルをメダル投入口に投入可能となるので、下扉を閉じるだけでメダル投入部材を使用することが可能になり、メダル投入部材を位置決めする手間を省くことができる。さらに、下扉を開放すると、メダル投入部材が投入部材挿入孔から下扉の背面側に突出してメダル投入口を開放させるので、下扉を開放したときに、メダル投入口を露呈させることが可能になり、メダル投入口でメダルが詰まった場合にも、メダル詰まりを容易に解消できる。
図1に示すように、スロットマシン10は前面扉11と筐体12とを備えている。前面扉11は上扉11aと下扉11bとから構成されている。下扉11bは、専用のキーによって施錠されており、下扉11bを開放すると上扉11aを開放することが可能になる。下扉11bの前面には、その両端部まで延びる略水平な操作パネル13が設けられている。操作パネル13には、例えばメダルのベットボタンなど、遊技を行う際に操作される各種のボタンが設けられている。操作パネル13は、その幅方向における一方の端部(下扉11bに向かって右方の端部)が一段凹んだ形状となっている。操作パネル13の凹んだ部分にはメダル投入口14が設けられている。メダル投入口14は、幅方向及び長手方向の長さがメダルよりも一回り大きい矩形の開口からなり、メダル投入口14には、メダルの両面が前後を向いた起立した状態のメダルが投入される。
また、下扉11bには、矩形の板からなるメダル投入部材15が取り付けられている。メダル投入部材15は、その長手方向がメダル投入口14の上方で下扉11の前面側に突出し、かつ、操作パネル13からメダルの厚み一枚分以上離間するように下扉11bに取り付けられている。
メダル投入部材15の両側方には操作パネル13から上方に突出し、かつ、操作パネル13の奥側の壁から操作パネル13を横切るように連なる一対の側壁16が設けられている。側壁16の奥行きの長さは、メダル投入部材15の先端よりも前方まで延びるように設定されており、その高さはメダル投入部材15の上面よりも高くなるように設定されている。このため、メダル投入部材15は側壁16によって側方から覆われた状態になっている。
図2に示すように、メダル投入部材15の上面はその幅方向に亘って曲面状に凹むように形成されている。メダル投入部材15には、上面側から下面側に貫通するメダル投入孔20が形成されている。メダル投入孔20は断面が矩形の板状に形成されており、その断面形状はメダル投入口14と略同一になっている。メダル投入孔20からは、メダルの両面が前後を向いた起立した状態のメダルが投入される。メダル投入部材15の先端からメダル投入孔20までの長さは、その間の上面に起立した状態のメダルを束にして載せることが可能な長さに設定されている。メダル投入孔20に投入されたメダルは、メダル投入孔20を通過してメダル投入口14に投入される。また、詳しくは後述するように、本実施形態のスロットマシン10では、メダル投入孔20に加えて、メダル投入部材15と操作パネル13との隙間からメダル投入口14にメダルを投入することが可能になっている。
メダル投入部材15の下面(操作パネル13と対面する面)には、先端からメダル投入孔20に近づくにつれて次第に下面と操作パネル13との距離が近くなる階段状の段差部21が形成されている。段差部21の各段差は、メダルの厚みよりもやや低くなるように形成されており、段差部21は3段の段差から構成されている。
メダル投入部材15の後端側の端面には、この端面よりも幅が広い矩形の板からなる台座22が一体に設けられている。メダル投入部材15は台座22の略中央部に位置するように台座22の前面と一体にされている。
台座22の四方の端面には、メダル投入部材15を取り囲むように、メダル投入部材15の上方に位置する上壁23a、メダル投入部材15の側方に位置する側壁23b,メダル投入部材15の下方に位置する下壁23c,メダル投入部材15の側方に位置する側壁23dが一体に設けられている。側壁23b、23d及び下壁23cはそれぞれの高さが同一になっており、上壁23aの高さは側壁23b、23d及び下壁23cの高さよりも高くなっている。
台座22の前面には、メダル投入部材15の上下に位置するように一対のバネ24が取り付けられている。台座22にはフック25が設けられており、下扉11の背面にはフック25と同一のフック(図示せず)が設けられている。バネ24は、メダル投入部材15が後述する投入部材挿入孔30(図4参照)に挿入された状態で、一端24aをフック25に係合させ、他端24bを下扉11bのフックに係合させることによって台座22と下扉11bとに連結される。これにより、台座22は下扉11bの前面側から背面側に向けて付勢される。バネ24は台座22のフック25と下扉11bのフックとから取り外すだけで交換できるので、バネ24の交換に伴う作業を効率よく行うことができる。
図3に示すように、操作パネル13の一段凹んだ部分の奥側の壁には、下扉11bの前面側から背面側に貫通した角柱状の投入部材挿入孔30が形成されている。投入部材挿入孔30はメダル投入部材15よりも一回り大きく形成されている。投入部材挿入孔30には、メダル投入部材15が下扉11bの背面側から挿入される。
上扉11aの下面及び下扉11bの上面はクランク状に形成されている。上扉11aの下面の段差は、上扉11aの前面側から背面側に向かって下方に一段突出するように形成されている。下扉11bの上面の段差は、下扉11bの前面側から背面側に向かって一段低くなるように形成されている。このため、下扉11bは、上扉11aを閉じた後に閉じることが可能となる。上扉11aの段差の部分で下方に一段突出した部分には、上扉11aの前面側から背面側に一段凹むように切り欠かれた切り欠き31が形成されている。切り欠き31は、上扉11aと下扉11bとを閉じた状態で投入部材挿入孔30の上方に位置するように配置されている。
図4に示すように、上扉11aの厚みは下扉11bよりも厚くなっている。そして、上扉11aと下扉11bとを閉じた状態で上扉11aの下面が下扉11bの上面よりも筐体12の内部側にずれるように上扉11a及び下扉11bが筐体12に取り付けられている。なお、上扉11aの厚みは、必ずしも全体を下扉11bよりも厚くする必要はなく、上扉11aの切り欠き31が形成された部分が下扉11bの上面よりも筐体12の内部側にずれれば上扉11aの厚みは適宜に設定してよい。
上扉11aの下面で下扉11bの上面からずれた部分には、切り欠き31を背面側から覆うように下方に突出した後壁(突出部)31aが形成されている。上扉11aが閉じられてから下扉11bが閉じられると、台座22が背面側から後壁31aによって押圧される。これにより、メダル投入部材15が投入部材挿入孔30から下扉11bの前面側に突出する。
上扉11a及び下扉11bが閉じられた状態では、側壁23b、23d及び下壁23cが下扉11の背面に押しつけられ、メダル投入部材15の下扉11bの前面側への突出量が一定の突出量に保たれる。これにより、メダル投入孔20の奥側の壁面と下扉11bの前面とが略面一となり、メダル投入口14とメダル投入孔20とが対峙するように、メダル投入部材15が投入部材挿入孔30から突出する。
また、メダル投入部材15が投入部材挿入孔30から突出した状態では、上壁23aが下扉11bの上面に重なるように投入部材挿入孔30の位置が設定されている。このため、上扉11a及び下扉11bが閉じられた状態では、上壁23a、側壁23b、23d及び下壁23c、台座22によって投入部材挿入孔30が塞がれ、投入部材挿入孔30から筐体12内へゴト器具が挿入されることを防止される。
操作パネル13とメダル投入口14とが連続する部分には曲面状に傾斜する傾斜面14aが形成されている。このため、寝かされた状態のメダルが操作パネル13と上でメダル投入口14に向けてスライドされると、スライドされたメダルが傾斜面14aで自重によってメダル投入口14に向かうため、メダルの投入をスムーズに行うことができる。
投入部材挿入孔30を囲む四方の内壁面には、メダル投入部材15の挿入方向(下扉11bの前後方向)に沿ってゴム製のゴム板32が5個ずつ取り付けられている。ゴム板32の長さは、投入部材挿入孔30にメダル投入部材15が挿入されたときに、ゴム板32の先端がメダル投入部材15の外面に接触してゴム板32が屈曲し、かつ、メダル投入部材15の投入部材挿入孔30への挿入を妨げない程度に設定されている。これにより、投入部材挿入孔30に挿入されたメダル投入部材15はゴム板32によって四方から押圧され、メダル投入部材15と投入部材挿入孔30との隙間から例えばピアノ線などの異物が筐体12内に挿入されることを防止できる。なお、取り付けるゴム板32の数は適宜数にしてよい。
次に、上記構成のスロットマシン10の作用について説明する。図4に示すように、遊技を行うにあたってメダル投入口14にメダルを投入する場合には、メダル投入孔20又はメダル投入部材15と操作パネル13との隙間のいずれかからメダルが投入される。
メダル投入孔20からメダルを投入する場合、例えば起立された状態のメダル33を束にし、束のメダル33をメダル投入部材15の上面に載せる。そして、束のメダル33をメダル投入孔20に向かうように水平方向(図4中矢印A方向)にスライドさせる。スライドされた束のメダル33は、先頭のメダル33から順次メダル投入孔20を介してメダル投入口14に投入される。なお、起立した状態のメダル33を1枚ずつメダル投入孔20からメダル投入口14に投入してもよい(図5参照)。メダル投入孔20の奥側の壁面と下扉11bの前面とが略面一となっているため、この方法でメダル33を投入した場合は、メダルを下扉11bの前面に押し当てながらメダル投入口20に投入することが可能になり、メダル33の投入をスムーズに行うことができる。
メダル投入部材15と操作パネル13との隙間からメダルを投入する場合、起立された状態のメダル34を束にし、束のメダル34を操作パネル13と接地する部分がメダル投入部材15と操作パネル13との間に進入するように、水平方向(図中矢印B方向)にスライドさせる。そして、先頭のメダル34がメダル投入部材15の先端に突き当てられるとメダル投入部材15の段差部21に当接して斜めに傾き、突き当てられたメダル34が傾斜面14aに沿ってメダル投入口14にガイドされる。これにより、先頭のメダル34が順次メダル投入口14に投入される。
なお、この方法では、図5に示すように、寝かせた状態のメダル35を束にして、束のメダル35を矢印B方向にスライドさせてもよい。この場合、2〜4段目までのメダル35がそれぞれ階段部21の段差に突き当たり、それぞれの下段に位置するメダル35が階段部21の段差に沿って次第にメダル投入口14に近づいた状態となる。そして、操作パネル13に接地している最下段のメダル35が傾斜面14aにガイドされてメダル投入口14に投入される。
以上に示した方法のいずれかでメダル投入口14へのメダルの投入が行われるが、例えばメダルが束の状態のままメダル投入口14に投入されるなどの原因によって、メダル投入口14でメダルが詰まった場合には、図6に示すように、メダル詰まりを解消するために下扉11bが開放される。下扉11bが開放されると、バネ24の付勢力によりメダル投入部材15は下扉11bの背面側に突出する。これにより、メダル投入口14が露呈され、メダル詰まりを容易に解消することができる。
メダル詰まりを解消した後に下扉11bが閉じられると、後壁31aによって台座22がバネ24の付勢力に抗して背面側から押圧される。これにより、メダル投入部材15が投入部材挿入孔30から下扉11bの前面側に突出し、メダル投入口20からメダルを投入することが可能な状態となる。
なお、図7に示すように、操作パネル13とメダル投入部材15の下面までの距離(最短距離)L1は、メダル1枚分の厚みHよりも大きく、メダル2枚分の厚み2Hよりも小さくすることが好ましい。これにより、メダルが2枚重なった状態でメダル投入部材15と操作パネル13との隙間に進入することを防止でき、メダル投入部材15と操作パネル13との隙間、あるいは、メダル投入口14で2枚重なった状態のメダルが詰まることを防止できる。
また、側壁16の操作パネル13からの高さL2は、メダル投入部材15の上面のメダルの接触点から側壁16の上面までの高さL3がメダルの直径Dと略同一となるように設定することが好ましい。これにより、メダル投入部材15の上面で起立した状態で束にされたメダル33をスライドさせた場合に、束のメダル33がメダル投入部材15の側方に落下してしまうことを防止することが可能になり、束のメダルを安定してメダル投入孔20から投入できる。さらに、メダル投入孔20にゴト器具が挿入された場合に、ゴト器具の向きに変化をつけようとしても、ゴト器具が側壁16とメダル投入孔20の縁とで干渉され、ゴト器具を筐体12の奥深くまで挿入することを困難にすることができる。
また、図8に示すように、メダル投入口14からメダル投入部材15の先端までの距離L4はメダルの直径Dを越えないことが好ましい。これにより、メダル投入部材15と操作パネル13との隙間でスライドさせた寝かされた状態のメダル35が静止してしまった場合に、静止したメダル35が除去しやすくなる。また、寝かされた状態で束にしたメダル35をスライドさせる距離が最大でもメダルの直径Dと同等の距離になるので、メダルの投入に伴う疲労を軽減することができる。なお、メダル投入部材15の上面に起立した状態のより多くの枚数のメダル34を束にして載せることが可能となるように、距離L4は可能な限り長くすることが好ましい。
また、両側壁16の間隔L5は、メダルの直径Dよりも僅かに大きい程度が好ましい。これにより、起立した状態で束にされたメダル34をメダル投入孔20に向けてスライドさせたときに、側壁16でメダル34の束が支持されずに崩れてしまうことを防止できる。
上記実施形態では、メダル投入孔を板状に形成してメダルの両面を前後に向けた状態で投入できるようにしたが、例えばメダル投入孔を十字の柱状に形成し、メダルの両面を前後に向けた状態と左右に向けた状態との二つの状態のいずれかで投入できるようにしてもよい。この場合、メダル投入口14にメダルをガイドする傾斜面を、その幅方向における一方の端部が他方の端部よりも下方に位置するように傾斜させ、この部分をメダル投入口14に向けてさらに下方に傾斜させれば、メダルの両面を左右に向けた状態のメダルを回転させてメダル投入口14に投入することができる。
上記実施形態では、段差部21を3段の段差で構成したが、段差部の段差が適宜の段数にしてよい。また、段差部に代えて、メダル投入部材の下面を、先端からメダル投入孔に向かうにつれて次第に操作パネルとの距離が近づくように傾斜をつけた傾斜面としてもよい。
上記実施形態では、台座22と下扉11bとをバネ24によって連結したが、例えば台座22を下扉11bにネジによって固定するなど、適宜の方法で台座と下扉を連結してよい。また、投入部材挿入孔を設けずに、メダル投入部材を下扉の前面に固定してもよい。さらには、筐体を開閉する扉は上扉と下扉とに分割せずに1枚と扉で構成してもよい。
なお、本発明はリール駆動タイプのスロットマシンに限らず、液晶パネルなどを用いたスロットマシンなど、メダルを投入する遊技機であれば等しく適用することができる。
スロットマシンの外観を示す斜視図である。 メダル投入部材の構成を示す斜視図である。 上扉の下部及び下扉の上部の拡大図である。 下扉を閉じた状態のメダル投入口の縦断面図である。 寝かせた状態のメダルの束を投入する際のメダルの状態を示す説明図である。 下扉を開放した状態のメダル投入口の縦断面図である。 メダル投入部材と側壁との正面図である。 メダル投入部材と側壁との上面図である。
符号の説明
10 スロットマシン
11 前面扉
11a 上扉
11b 下扉
12 筐体
13 操作パネル
14 メダル投入口
15 メダル投入部材
16 側壁
20 メダル投入孔
21 段差部
24 バネ
30 投入部材挿入孔
31 切り欠き
31a 後壁
33,34,35 メダル

Claims (3)

  1. 筐体を開閉する扉の前面側に突出した略水平な操作パネルに設けられたメダル投入口から起立した状態のメダルを投入して遊技が行われる遊技機において、
    前記操作パネルの上方に前記操作パネルとメダルの厚み一枚分以上離間するとともに、前記扉の前面側に突出するように配置され、起立した状態のメダルを通過させて前記メダル投入口に導くメダル投入部材を備え、
    前記メダル投入部材の前記操作パネルと対面する面に、前記メダル投入部材の先端から前記メダル投入孔に近づくにつれて次第に前記操作パネルとの距離が小さくなるように傾斜をつけたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記メダル投入部材の両側方に、前記メダル投入部材の上面からの高さがメダルの直径以上の側壁を設けたことを特徴とする遊技機。
  3. 前記扉を上扉と下扉とに分割するとともに、前記上扉を閉じてから前記下扉が閉じられるようにし、
    前記上扉の厚みを下扉よりも厚くするとともに、前記上扉と前記下扉とを閉じた状態で、前記上扉の下面が前記下扉の上面よりも前記筐体の内部側にずれるように前記上扉と前記下扉とを前記筐体に取り付け、
    前記上扉の下面で前記下扉の上面からずれた部分に下方に突出する突出部を形成するとともに、前記下扉に前記メダル投入部材を貫通させることが可能な投入部材挿入孔を形成し、
    前記メダル投入部材の後端側の端面に、前記端面よりも幅が広い台座を設け、前記メダル投入部材を前記投入部材挿入孔に挿入した状態で、前記台座の前記メダル投入部材が取り付けられている面と前記下扉の背面とをバネによって連結するとともに、
    前記下扉を閉じると、前記突出部によって前記台座が背面から押圧されて前記メダル投入部材が前記投入部材挿入孔から前記下扉の前面側に突出して、メダルを前記メダル投入口に前記メダル投入孔を介して投入可能となり、前記下扉を開放すると、前記メダル投入部材が前記投入部材挿入孔から前記下扉の背面側に突出して、前記メダル投入口を開放させることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
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