JP2006041092A - 熱処理方法及び熱処理装置、並びにマスク - Google Patents

熱処理方法及び熱処理装置、並びにマスク Download PDF

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Abstract

【課題】 a−Siからp−Siを生成する際、結晶の大粒径化が可能な熱処理方法を提供する。
【解決手段】 マスクを介して基板(試料)Pに光束を照射して、基板P表面の性質を変化させる熱処理方法であって、光束ELは、基板P表面上での所定方向に関して光強度勾配を有しており、マスクまたは基板Pには、所定方向及びその直交方向に関する、基板P表面における性質変化の起点を特定するためのパターンMPが形成されている。
【選択図】 図4

Description

本発明は熱処理方法及び熱処理装置に関し、特にアモルファスシリコンを結晶化する際に用いる熱処理方法及び熱処理装置に関するものである。
液晶表示装置の高機能化、高精細化等を目的として、従来のアモルファスシリコン薄膜トランジスタ液晶表示装置とは別の、ポリシリコン薄膜トランジスタ液晶表示装置技術が注目されている。ポリシリコン(p−Si)はアモルファスシリコン(a−Si)を多結晶化することで生成される。下記特許文献1には、a−Siにレーザ光束を照射し、a−Siからp−Siを生成する技術の一例が開示されている。
薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)の活性領域の寸法は例えば1μm以上あるため、結晶粒径が小さいと活性領域内に多数の結晶粒界(グレインバウンダリ)が存在することになる。すると、多数の結晶粒界によりキャリア(電子)の散乱等が生じて移動度が低下し、半導体デバイスの高性能化が望めなくなる。現状の方法で得られる結晶粒径は0.1μm程度であるため、p−Siを生成するに際し、結晶の大粒径化が要求されている。
特開2003−45803号公報
例えば、特許文献1に開示されているようなa−Siに光束を照射することによってp−Siを生成する方法においては、まず、照射した光束のエネルギーによりa−Siを溶融する。溶融したSi(溶融Si)は熱を放出して固化し、その際に核が生成され、この核を中心に結晶が成長して結晶化する。なお核が生成されない場合、溶融Siは再びアモルファス状態となる。ここで、核が高密度でランダムに生成されると、結晶は隣接する結晶と直ちに衝突(干渉)して互いの成長を妨げ合うため十分に成長されず、大粒径化しない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、a−Siからp−Siを生成する際、結晶の大粒径化が可能な熱処理方法及び熱処理装置、並びにマスクを提供することを目的とする。
また、本発明の別の目的は、所定物質の結晶化のための熱処理に用いられ、結晶の大粒径化を図るのに好ましいマスクを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、実施の形態を示す図1から図13に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の熱処理方法は、マスク(M)を介して基板(P)に光束を照射して、前記基板表面の性質を変化させる熱処理方法であって、前記光束(EL)は、前記基板表面上での所定方向に関して光強度勾配を有しており、前記マスクまたは前記基板には、前記所定方向及びその直交方向に関する、前記基板表面における前記性質変化の起点を特定するためのパターン(MP)が形成されている、ことを特徴とする。
この熱処理方法では、光束の照射に際して、マスクまたは基板に形成されたパターンによって基板表面に性質変化の起点が特定され、また、その光束の光強度勾配により、基板表面に温度勾配が形成される。基板表面でa−Siからp−Siを生成する際には、上記特定位置に結晶核が形成され、その核を起点として上記温度勾配に倣ってa−Siの溶融が進行し、これに伴い、結晶が成長する。このように、この熱処理方法では、結晶の核の形成位置が特定されることから、核同士の間隔を十分に確保することにより、隣接する結晶同士の衝突や干渉が抑えられる。
上記の熱処理方法においては、前記光束(EL)の光強度が弱い位置に前記パターン(MP、LP)が位置することが好ましい。
これにより、光束の光強度勾配に基づく基板表面の温度勾配により、上記パターンで特定される位置を起点として、結晶が良好に成長する。
また、上記の熱処理方法において、例えば、前記パターン(MP)は、前記マスク(M)に形成されたマスクパターンであり、前記マスクパターンは、前記所定方向の縁が部分的に尖っているとよい。
この場合、マスクパターンの縁によって結晶の成長方向に関する起点の位置が特定され、上記縁の尖った部分によって上記成長方向と直交する方向に関する起点の位置が特定される。そして、結晶は、上記縁の尖った部分に形成される核を起点として、温度勾配に沿った方向に成長するとともに、その成長方向と直交方向にも広がりながら二次元的に成長する。マスクパターンに上記縁の尖った部分が複数形成されている場合には、尖った部分同士の間隔を十分に確保することにより、隣接する結晶同士の衝突や干渉を抑え、結晶の大粒径化を図ることができる。
また、例えば、上記の熱処理方法において、前記光束(EL)は、パルス発光光からなり、前記基板(P)に対して、前記光束の光強度勾配の形成位置及び前記マスクパターン(MP)の位置を変化させながら、前記基板の同じ場所に、前記光束をパルス状に複数回繰り返し照射するとよい。
この場合、マスクパターンの位置を変化させながら、基板表面にパルス発光光を複数回繰り返し照射することにより、1回のパルス発光光の照射では溶融が不十分だった領域のa−Siを溶融させ、結晶の成長距離を延ばすことが可能となる。
また、例えば、前記光束(EL)は、周期的な強度分布を有し、前記マスクパターン(MP)は、前記所定方向に周期的に配列される周期パターンを含むとよい。
光束が周期的な強度分布を有することにより、光束の照射領域内の複数の箇所で光強度勾配が形成される。そして、強度分布の周期に応じて周期パターンが配列されていることにより、基板表面の複数の箇所で同時に結晶成長が進行する。その結果、処理速度(スループット)の向上が図られる。
この場合、前記マスクパターン(MP)は、配列周期が異なる複数の周期パターンを含んでもよい。
これにより、基板表面の複数の箇所で異なる状態(例えば、粒径など)の結晶を生成することが可能となる。
本発明の熱処理装置は、マスク(M)を支持するマスクステージ(MST)と、基板(P)を支持する基板ステージ(PST)と、前記マスクに光束(EL)を照射する照射装置(IL)と、を備え、前記光束は、前記基板表面上での所定方向に関して光強度勾配を有しており、前記マスクまたは前記基板には、前記所定方向及びその直交方向に関する、前記基板表面における前記性質変化の起点を特定するためのパターン(MP)が形成されている、ことを特徴とする。
この熱処理装置によれば、上記した熱処理方法を実施することが可能となることから、a−Siからp−Siを生成する際、結晶の大粒径化を図ることができる。
本発明のマスクは、所定物質の結晶化のための熱処理に用いられるマスク(M)であって、所定方向の縁が部分的に尖ったマスクパターン(MP)を含む、ことを特徴とする。
このマスクは、マスクパターンの縁の尖った部分で結晶核の形成位置を特定することから、結晶の大粒径化を図るのに好ましく用いられる。
本発明の熱処理方法及び熱処理装置によれば、マスクまたは基板に形成されたパターンによって基板表面における性質変化の起点を特定することから、a−Siからp−Siを生成する際、核同士の間隔を十分に確保することが可能となり、その結果、結晶の大粒径化を図ることができる。
また、本発明のマスクは、所定物質の結晶化のための熱処理に用いられ、結晶の大粒径化を図るのに適している。
以下、本発明について図面を参照して説明する。
図1は本発明の熱処理装置の一実施形態を示す概略構成図である。
図1において、熱処理装置Sは、パターンを有するマスクMを支持するマスクステージMSTと、試料Pを支持する試料ステージPSTと、マスクステージMSTに支持されているマスクMに照射光(光束)ELを照射する照射装置ILと、照射光ELを照射されたマスクMのパターンの像を試料ステージPSTに支持されている試料Pに投影する投影光学系PLと、熱処理装置Sの動作を統括制御する制御装置CONTとを備えている。試料Pはガラス基板上にa−Si膜を設けたものである。なお、ガラス基板とa−Si膜との間に、照射光ELが照射された際のガラス基板の熱損傷を防止するために酸化珪素(SiO)膜を設けてもよい。
以下の説明において、水平面内における所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸及びY軸方向に垂直な方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわり方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
照射装置ILは、光源装置100と、光源装置100から射出された光束を整形してマスクMに照射する照明光学系101とを備えている。光源装置100はエキシマレーザ装置により構成されており、光源装置100からは例えばKrFエキシマレーザ光(波長248nm)や、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)が射出される。本実施形態において、光源装置100はKrFエキシマレーザ光を射出する。また、光源装置100は所定の繰り返し周波数でパルスレーザ光を発振する。なお、光源装置100から射出される光束としては、Fレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などでもよい。
照明光学系101は、マスクステージMSTに支持されているマスクMを照射光(光束)ELで照明するものであり、光源装置100から射出された光束の照度を均一化するオプティカルインテグレータ、オプティカルインテグレータからの光束ELを集光するコンデンサレンズ、リレーレンズ系、及び照射光ELによるマスクM上での照明領域IAを例えばスリット状に設定する視野絞り102等を有している。マスクM上の照明領域IAは照明光学系101により均一な照度分布の照射光ELで照明される。なお、照明領域IAの形状は、スリット状に限定されず、台形、長方形、平行四辺形、六角形などたの形状であってもよい。
マスクステージMSTは、マスクMを支持するものであって、投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。マスクステージMSTはリニアモータ等のマスクステージ駆動装置MSTDにより駆動される。マスクステージ駆動装置MSTDは制御装置CONTにより制御される。マスクステージMST上には移動鏡111が設けられている。移動鏡111に対向する位置にはレーザ干渉計112が設けられている。マスクステージMST上のマスクMの2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計112によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはレーザ干渉計112の計測結果に基づいてマスクステージ駆動装置MSTDを駆動することでマスクステージMSTに支持されているマスクMの位置決めを行う。
投影光学系PLは、マスクMのパターンを所定の投影倍率βで試料Pに投影露光するものであって、複数の光学素子で構成されている。本実施形態において、投影光学系PLは、投影倍率βが例えば1/4あるいは1/5の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。また、投影光学系PLの倍率は方向により異なっていてもよい。
試料ステージPSTは、試料ホルダPHを介して試料Pを保持して移動可能であって、リニアモータ等の試料ステージ駆動装置PSTDにより駆動される。試料ステージ駆動装置PSTDは制御装置CONTにより制御される。試料ステージPSTは、X軸、Y軸、及びZ軸方向に移動可能であるとともに、θX、θY、及びθZ方向にも移動可能である。試料ステージPSTは、試料Pのフォーカス位置及び傾斜角を制御して試料Pの表面をオートフォーカス方式、及びオートレベリング方式で投影光学系PLの像面に合わせ込むとともに、試料PのX軸方向及びY軸方向における位置決めを行う。試料ステージPST上には移動鏡113が設けられており、移動鏡113に対向する位置にはレーザ干渉計114が設けられている。試料ステージPST上の試料Pの2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計114によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはレーザ干渉計114の計測結果に基づいて試料ステージ駆動装置PSTDを駆動することで試料ステージPSTに支持されている試料Pの位置決めを行う。
試料ステージPST上のうち、試料Pを保持する試料ホルダPH以外の所定位置には、投影光学系PLを介した照射光ELの光強度(光量、照度)を検出する光量センサ116が設けられている。光量センサ116のディテクタ部は試料ホルダPHに保持された試料Pの表面と略同じ高さになるように設けられている。光量センサ116の検出結果に基づいて光源装置100あるいは照明光学系101が制御され、試料Pの表面における照射光ELの光強度が制御される。
試料Pを支持する試料ステージPSTは、アニール室115に収容されている。アニール室115内部は窒素ガス等の不活性ガスで満たされており、照射光ELの試料P上における照度低下を防止している。更に不図示ではあるが、照射装置IL、マスクステージMST、及び投影光学系PLを含む照射光ELの光路上はハウジングで覆われており、ハウジング内部も不活性ガスで満たされている。なお、アニール室115や前記ハウジング内部は真空状態にされてもよい。
図2は、試料Pの表面上での照射光ELの光強度分布を概念的に示している。
図2に示すように、照射光ELは、試料Pの表面においてX軸方向に周期的な光強度分布を形成する。こうした周期的な光強度分布は、例えば、ステージの移動制御を用いたSLS(Sequential Lateral Solidification)法や、位相シフトマスク(PSM:Phase Shift Mask)を用いた方法により形成することができる。SLS法に関する技術は、例えば、特開2003−257855号公報等に記載されている。位相シフトマスクに関する技術は、例えば、特開2003−318127号公報等に記載されている。この他、光学系を用いて照射光を分割後に合成して周期的な光強度分布を形成した光束を試料に照射してもよい(例えば、特開2000−280302号公報等参照)。
本実施形態では、スリット状の照明領域IAに対して試料ステージPSTの移動速度を制御することにより、試料Pの表面においてX軸方向に周期的な光強度分布を形成する。具体的には、試料ステージPSTのX軸方向の移動速度を周期的に変化させる。ここで、試料ステージPSTが−X軸方向に移動すると、試料Pの表面において照明領域IAが+X軸方向に相対的に移動する。試料Pの表面において、照明領域IAが低速で相対移動する領域では照射光ELのエネルギーの積算量が多くなり、照明領域IAが高速で相対移動する領域では照射光ELのエネルギーの積算量が少なくなる。その結果、図2に示すように、試料Pの表面においてX軸方向に周期的な光強度分布(積算光量の分布)が形成される。なお、試料ステージPSTを等速でX軸方向に移動させ、且つ照射光ELのエネルギー量を周期的に変化させることによっても、試料Pの表面においてX軸方向に周期的な光強度分布を形成することが可能である。
図3は、マスクMの平面図である。
図3において、マスクM上にはマスクパターンMPが形成されており、このマスクパターンMPは、X軸方向に所定の間隔(配列ピッチXp)で周期的に配列された複数の線状パターンLPを含む。マスクMは、ガラス等の光を透過する基板からなり、複数の線状パターンLPはそれぞれ、クロム等の遮光性材料からなる遮光部として設けられている。各線状パターンLPは、Y軸方向に直線状に延在するとともに、X軸方向の一方の縁が部分的に尖って形成されている。具体的には、各線状パターンLPの+X軸方向の縁の2箇所(尖部Pa、Pb)が、+X軸方向に突出するように所定の角度(例えば、挟角45°)で尖って形成されている。また、尖部Pa、Pb同士のY軸方向の間隔Yaは、生成するp−Siの目標粒径に対応する大きさに設定されている。なお、線状パターンLPや尖部の数は図3に示したものに限らず任意に設定可能である。
次に、上述した構成を有するマスクMを使ってa−Si膜をp−Si結晶にする熱処理方法について説明する。
図1に示す制御装置CONTは、照射装置ILの光源装置100を駆動し、所定の発振周波数でレーザ光をパルス状に複数回繰り返し射出する。また、前述したように、制御装置CONTは、試料ステージPSTの移動速度を制御し、試料Pの表面において先の図2に示したようにX軸方向に周期的な光強度分布を形成する。このとき、制御装置CONTは、試料ステージPSTに対してマスクステージMSTを同期移動させる。照射光ELの照明領域IAに対して、マスクMを走査することにより、マスクMを通過した照射光ELが試料Pの表面に照射されるとともに、マスクM上のマスクパターンMP(線状パターンLP)が投影光学系PLを介して試料Pの表面に投影される。このとき、制御装置CONTは、上記周期的な光強度分布における光強度の弱い位置に線状パターンLPが位置するようにマスクステージMSTの移動を制御する。
具体的な一例として、照明領域の幅:s[mm]、スキャン速度(試料の表面において、マスク像位置に対する試料ステージの相対速度):v[mm/sec]、パルス周波数:f[Hz]、線状パターンの配列ピッチxp[μm]、マスク座標:x[mm]、線状パターン密度分布:g(x)、n:自然数、とするとき、
v=s×f/n …(1)
とすると、試料の同一箇所にn回光が照射されることになる。
そこで、同一箇所にn個の異なる線状パターンを照射するためには、
g(x+s/n)=g(x+p/1000n) …(2)
とすればよい。
なお、投影倍率:β倍、試料ステージ速度:v1[mm/sec]、マスクステージ速度:v2[mm/sec]、とするとき、マスクと試料との相対位置を変えないためには、
v2=β×v1 …(3)
(v2/β−v1)/f=xp(k+1/n) …(4)
(k=0、±1、±2、…)
とすればよい。
図4は、試料Pの表面において、照射光ELを照射されたa−Si膜がp−Siに変遷する様子を示す模式図である。
図4において、前述したように、試料Pの表面においては、照射光ELによる周期的な光強度分布が形成され、その光強度分布における光強度の弱い位置に線状パターンLPが位置する。その結果、試料Pの表面において、線状パターンLPの縁に対応する部分で核が形成され、この核をよりどころとして、光強度分布に伴う温度勾配に倣って+X軸方向に結晶(p−Si)が成長する。
すなわち、試料Pの表面においては、照射光ELの照射による光強度にほぼ比例して温度勾配が生じることから、低温部から高温部に向かってa−Si膜の溶融が進み、結晶が成長する。線状パターンLPの投影領域は遮光されていることから温度が低く、a−Siが溶融しにくい。そのため、上記投影領域と照射光ELが照射された領域との間で急峻な温度勾配が生じ、試料Pの表面において、線状パターンLPの縁に対応する箇所で一旦溶融したSiが固化することで核が生成される。本例では、線状パターンLPが結晶の成長方向(+X軸方向)に突出する尖部Pa、Pbを有することから、試料Pの表面において、尖部Pa、Pbに対応する箇所が結晶核の生成位置となる。線状パターンLPの尖部Pa、Pbによって、結晶の成長方向(+X軸方向)のみならず、上記成長方向と直交する方向(Y軸方向)に関する起点の位置が特定される。結晶は、尖部Pa、Pbに対応する位置に形成される核を起点として、温度勾配に沿った+X軸方向に成長するとともに、その成長方向と直交方向である±Y軸方向にも広がりながら二次元的に成長する。Y軸方向に関する尖部Pa、Pbの間隔、すなわち結晶核同士の間隔が十分に確保されていることにより、隣接する結晶同士の衝突や干渉が回避され、結晶の大粒径化が図られる。
また、試料Pの表面においては、照射光ELにより周期的な光強度分布が形成されるとともに、マスクMに形成された複数の線状パターンLPの各像が投影されることから、複数の箇所で同時に結晶成長が進行する。なお、本例では、試料Pの表面において、複数の線状パターンLPの配列ピッチと光強度分布の周期とが略一致となっており、複数の線状パターンLPの像はそれぞれ、周期的な光強度分布における光強度の弱い位置に位置する。試料Pの表面において、複数の箇所で同時に結晶成長が進行することにより、処理速度(スループット)の向上が図られる。
ここで、光強度勾配の形成位置をそのままで、試料Pの表面に照射光EL(パルス発光光)を繰り返し照射することにより、1回のパルス発光光の照射では溶融が不十分だった領域のa−Siを溶融させ、結晶の成長距離を延ばすことが可能となる。この場合、図5に示すように、結晶の成長方向(+X軸方向)に関して、試料Pの表面における光強度勾配の形成位置を変化させながら照射を繰り返すことにより、結晶の成長距離をより確実に延ばすことが可能となる。またこの場合、試料Pの表面における光強度勾配の形成位置とともに、マスクMの線状パターンLPの位置(投影位置)を変化させてもよい。
図6は、試料Pに対して、光強度勾配の形成位置とマスクMの線状パターンLPの位置とを変化させる場合の、a−Si膜がp−Siに変遷する様子を示す模式図である。
図6の例では、試料Pに対して、光強度勾配の形成位置とマスクMの線状パターンLPの位置とを変化させながらパルス発光光の照射を繰り返す。この場合、各照射時において、複数の線状パターンLPの各像が周期的な光強度分布における光強度の弱い位置に位置するのが好ましい。試料Pの表面において、線状パターンLPの位置(投影位置)が変化することにより、線状パターンLPの投影像が同じ箇所で常に影となることが回避される。また、一旦結晶の成長が止まっても、線状パターンLPの尖部Pa、Pbに対応する位置を核として再び結晶が成長する。これにより、結晶の成長距離をより確実に延ばすことが可能となる。
図7は、マスクMに形成されるマスクパターンMPの変形例を示している。
図7において、マスクパターンMPは、尖部Pa、Pbが互いに向き合う2つの線状パターンLP1、LP2を有している。すなわち、+X軸方向に関して、線状パターンLP1と線状パターンLP2とが順に並べられており、線状パターンLP1の尖部Pa、Pbは+X軸方向に突出して形成され、線状パターンLP2の尖部Pa、Pbは−X軸方向に突出して形成されている。線状パターンLP1、LP2はそれぞれ、周期的な光強度分布における光強度の弱い位置に位置する。その結果、試料Pの表面において、線状パターンLP1、LP2の各尖部Pa、Pbにおいて核が形成され、この核をよりどころとして、光強度分布に伴う温度勾配に倣って結晶(p−Si)が成長する。本例の場合、線状パターンLP1の尖部Pa、Pbを核として+X軸方向に結晶が成長するとともに、線状パターンLP2の尖部Pa、Pbを核として−X軸方向に結晶が成長する。このように互いに対向する方向に結晶を成長させることで、処理速度(スループット)の向上が図られる。
図8は、マスクMに形成されるマスクパターンMPの他の例を示している。
図8において、マスクパターンMPは、同じ配列周期の複数の線状パターンLPからなる複数(本例では2つ)の線状パターン群LPa、LPbを有しており、線状パターン群LPaと線状パターン群LPbとは位相が互いにずれて配されている。本例では、位相のずれは、線状パターンLPの配列周期の半分に対応する長さであり、前述した照射光による周期的な光強度分布の半周期に対応する。このマスクMを用いることにより、例えば先の図6に示したような、試料Pに対してマスクMの線状パターンLPの位置を変化させることが容易となり、例えば、ステップ回数の低減が可能となる。
図9は、マスクMに形成されるマスクパターンMPの別の例を示している。
図9において、マスクパターンMPは、異なる配列周期の複数の線状パターンLP3、LP4からなる複数(本例では2つ)の線状パターン群LPc、LPdを有している。本例では、線状パターン群LPcの配列周期に比べて線状パターン群LPdの配列周期が短い。このマスクMを用いることにより、試料Pの表面の複数の箇所で異なる状態(例えば、粒径など)の結晶を生成することが可能となる。例えば、このマスクMを用いて液晶パネル(液晶表示装置)の製造過程における熱処理を行うことにより、画素部においては大粒径の結晶を生成し、周辺回路部においては均一で連続的な膜質を生成するといったことが可能となる。
なお、同一のマスクMに異なる配列周期のマスクパターンを形成するのに限らず、マスクパターンの配列周期が異なる複数のマスクMを備えてもよい。この場合、マスクステージMST上に複数のマスクMを搭載することにより、マスク交換を行うことなく、マスクステージMSTの駆動のみで、異なるパターン照射が可能となる。
また、試料Pにおける熱処理(アニール)の不要箇所に対しては遮光するようにしてもよい。遮光は、マスクのパターンあるいは他の部材を用いて行うことができる。熱処理の不要箇所について遮光することにより、試料P(基板)への照射熱の影響を抑えることができる。
図10は、液晶表示装置の一部を構成するTFT基板を示す概略平面図である。TFT基板は、試料P上に生成されたp−Si結晶を有する薄膜トランジスタTFTを含んで構成される。図10において、TFT基板は、ガラス基板上に、マトリクス状に配置される画素に応じて設けられた画素電極PXと、画素電極PXのそれぞれに付随して設けられた薄膜トランジスタTFTと、薄膜トランジスタTFTを構成するゲート電極及びソース電極のそれぞれに接続するゲート線GL及びソース線SLとを備えている。そして、薄膜トランジスタTFTを構成する活性半導体層(活性領域)がp−Si結晶によって形成される。
上記p−Siを含むデバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたマスクを製作するステップ、デバイスの基材である基板を製造するステップ、前述した実施形態の熱処理装置によりマスクのパターンを試料に露光する試料処理ステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。
なお、試料とマスクパターンとの位置合わせは、例えば、上記p−Si結晶を生成する熱処理工程の前に、露光等により試料にアライメントマークをパターニングしておき、このアライメントマークを用いて行うとよい。
また、結晶成長の起点となる位置を特定する方法、及び、勾配を有する光強度分布を形成する方法(あるいは温度勾配を形成する方法)は上記の方法に限らない。例えば、以下の(a)〜(c)の方法が挙げられる。
(a)起点を特定するためのパターンを試料(基板)に形成する。
(b)マスクM(マスクパターン)によって光強度傾斜を形成する。
(c)所望の熱流分布(温度勾配)が得られるように試料上の膜厚を制御する。
ここで、a−Siからp−Siを生成する熱処理においては、照射継ぎ目の影響や下層膜との熱膨張率の差などが原因となり、膜表面に凹凸が生じやすく、これにより均一性等の膜性能が悪化するおそれがある。液晶パネルの画素部TFTや液晶ディスプレイ周辺回路を作成する場合、高電気移動度を必要とする部分は試料(基板)全体の一部であるから、結晶化したい部分のみ、例えば10〜20[μm]角程度の領域のみのシリコン膜を周囲から分離させておくことにより、凹凸等の副作用を低減させることができる。しかしながら、そのために熱処理前に試料をパターニングする必要がある。
試料(基板)のパターニングとして、露光工程が考えられるが、その際、アライメントマークも同時に露光しておき、これによって試料(基板)のパターニング位置とマスクパターンとを正確に位置合わせすることができる。
例えば、試料(基板)の10[μm]角パターニング始点にマスクの急峻なパターンを合わせると、そこから結晶成長が始まる。マスクのパターンにより光強度分布の傾斜をつくると傾斜方向に結晶を成長させることができ、試料(基板)のパターニングにおいて、膜厚等に傾斜を持たせることで結晶成長距離を延ばすことも可能である。または試料(基板)の10[μm]角パターニング領域の始点に突起状のパターンを予め作成しておけば、ここを起点に結晶成長させることができる。急峻な突起状のパターンにより結晶核生成位置を特定するので、10[μm]角の単結晶を所定位置に作成することができる。
なお、熱処理工程(アニール工程)においては、照射強度が大きいので、試料(基板)またはマスクの熱膨張が考えられる。熱処理中に適宜アライメントを行い、熱変形量を検出し、補正することも可能である。アライメント方法として、画像処理による方法、レーザスキャンによる方法等がある。補正方法として、レンズの空圧制御やピエゾ素子等による像位置補正、基板ステージ、マスクステージによる補正等が挙げられる。熱処理中のリアルタイム計測ではなく、予め熱変形を測定しておき、装置ごとに調整時に補正マップを作成しておいてもよい。
また、照射光はパルス発光光に限らず、連続発光光を用いてもよい。この場合、1つまたは複数の微小スリット状開口を用いてスキャン照射することにより、パルス発光と同様の効果を得ることができる。
また、照明光学系101において、集光倍率を制御するようにしてもよい。集光倍率の制御により試料Pの表面における照射光ELの光強度の調整が可能となる。
次に、本発明の熱処理装置の他の実施形態について図11及び図12を参照しながら説明する。図11は本実施形態に係る熱処理装置の概略斜視図、図12は概略構成図であって、図11に示すように、熱処理装置Sは複数並んだ投影光学系PLを有している。
図11及び図12において、熱処理装置Sは、マスクMを支持するマスクステージMSTと、試料Pを支持する試料ステージPSTと、マスクステージMSTに支持されたマスクMに照射光ELを照射する照射装置ILと、照射光ELを照射されたマスクMのパターンの像を試料ステージPSTに支持されている試料Pに投影する投影光学系PLとを備えている。本実施形態において、投影光学系PLは複数(5つ)の投影光学モジュールPLa〜PLeを有しており、照射装置IL(照明光学系101)も投影光学モジュールの数及び配置に対応して複数(5つ)の照明系モジュールを有している。複数の投影光学モジュールPLa〜PLeのうち、投影光学モジュールPLa、PLc、PLeと投影光学モジュールPLb、PLdとが2列に千鳥状に配列されている。
マスクMを支持するマスクステージMSTは移動可能に設けられており、一次元の走査露光を行うべくX軸方向への長いストロークと、走査方向と直交するY軸方向への所定距離のストロークとを有している。試料ステージPSTも、マスクステージMSTと同様に、一次元の走査露光を行うべくX軸方向に長いストロークと、走査方向と直交するY軸方向にステップ移動するための長いストロークとを有している。
図11に示すように、マスクMの走査方向両側(±X側)には複数のマーク(マーク群)を有するマーク形成領域27、28が設けられている。−X側のマーク形成領域27にはY軸方向に所定間隔で並ぶ複数のマーク30が形成されている。一方、+X側のマーク形成領域28にはY軸方向に所定間隔で並ぶ複数のマーク31が形成されている。また、試料ステージPSTの−X側の所定位置にはY軸方向に沿って延在する基準部材29が設けられており、基準部材29にはY軸方向に所定間隔で並ぶマーク40が形成されている。以下の説明において、マスクMに形成されたマーク30及び31を適宜「マスク側AISマーク」と称する。また、試料ステージPSTに形成されたマーク40を適宜「試料側AISマーク」と称する。一方、試料ステージPSTの+X側の所定位置には、Y軸方向に所定間隔で並ぶ複数の光量センサ116が設けられている。
図12に示すように、投影光学モジュールPLdは、シフト調整機構5と、二組の反射屈折型光学系10、20と、像面調整機構6と、不図示の視野絞りと、スケーリング調整機構7とを備えている。なお、他の投影光学モジュールPLa、PLb、PLc、PLeも投影光学モジュールPLdと同様の構成である。マスクMを透過した光束は、シフト調整機構5に入射する。シフト調整機構5は、θY方向に回転可能に設けられた平行平面ガラス板5Aと、θX方向に回転可能に設けられた平行平面ガラス板5Bと有している。平行平面ガラス板5Aはモータなどの駆動装置5AdによりθY方向に回転し、平行平面ガラス板5Bはモータなどの駆動装置5BdによりθX方向に回転する。平行平面ガラス板5AがθY方向に回転することにより試料P上におけるマスクMのパターンの像はX軸方向にシフトし、平行平面ガラス板5BがθX方向に回転することにより試料P上におけるマスクMのパターンの像はY軸方向にシフトする。駆動装置5Ad,5Bdの駆動速度及び駆動量は制御装置CONTによりそれぞれ独立して制御されるようになっている。駆動装置5Ad,5Bdのそれぞれは制御装置CONTの制御に基づいて、平行平面ガラス板5A,5Bのそれぞれを所定速度で所定量(所定角度)回転する。シフト調整機構5を透過した光束は、1組目の反射屈折型光学系10に入射する。
反射屈折型光学系10は、マスクMのパターンの中間像を形成するものであって、直角プリズム11と、レンズ12と、凹面鏡13とを備えている。直角プリズム11はθZ方向に回転可能に設けられており、モータなどの駆動装置11dによりθZ方向に回転する。直角プリズム11がθZ方向に回転することにより試料P上におけるマスクMのパターンの像はθZ方向に回転する。すなわち、直角プリズム11はローテーション調整機構としての機能を有している。駆動装置11dの駆動速度及び駆動量は制御装置CONTにより制御されるようになっている。駆動装置11dは制御装置CONTの制御に基づいて、直角プリズム11を所定速度で所定量(所定角度)回転する。反射屈折型光学系10により形成されるパターンの中間像位置には不図示の視野絞りが配置されている。視野絞りは、試料P上における投影領域を設定するものである。
反射屈折型光学系20は、反射屈折型光学系10と同様に、ローテーション調整機構としての直角プリズム21と、レンズ22と、凹面鏡23とを備えている。直角プリズム21もモータなどの駆動装置21dの駆動によりθZ方向に回転するようになっており、回転することで試料P上におけるマスクMのパターンの像をθZ方向に回転する。駆動装置21dの駆動速度及び駆動量は制御装置CONTにより制御されるようになっており、駆動装置21dは制御装置CONTの制御に基づいて、直角プリズム21を所定速度で所定量(所定角度)回転する。
反射屈折型光学系20から射出した光束は、スケーリング調整機構7を通り、試料P上にマスクMのパターンの像を正立等倍で結像する。スケーリング調整機構7は、図12に示すようにレンズをZ軸方向に移動させたり、又は3枚のレンズ構成で例えば、凹レンズ、凸レンズ、凹レンズから構成され、凹レンズと凹レンズとの間に位置する凸レンズをZ軸方向に移動させることにより、マスクMのパターンの像の倍率(スケーリング)調整を行うようになっている。図12に示す形態の場合、凸レンズは駆動装置7dにより移動するようになっており、駆動装置7dは制御装置CONTにより制御される。駆動装置7dは制御装置CONTの制御に基づいて、凸レンズを所定速度で所定量移動させる。なお、凸レンズは、両凸レンズでも平凸レンズでもよい。
二組の反射屈折型光学系10,20の間の光路上には、投影光学モジュールPLdの結像位置及び像面の傾斜を調整する像面調整機構6が設けられている。像面調整機構6は反射屈折型光学系10による中間像が形成される位置近傍に設けられている。すなわち、像面調整機構6はマスクM及び試料Pに対してほぼ共役な位置に設けられている。像面調整機構6は、第1光学部材6Aと、第2光学部材6Bと、第1光学部材6A及び第2光学部材6Bを非接触状態に支持する不図示のエアベアリングと、第2光学部材6Bに対して第1光学部材6Aを移動する駆動装置6Ad、6Bdとを備えている。第1光学部材6A及び第2光学部材6Bのそれぞれはくさび状に形成され露光光ELを透過可能なガラス板であり、一対のくさび型光学部材を構成している。照射光ELはこの第1光学部材6A及び第2光学部材6Bのそれぞれを通過する。駆動装置6Ad、6Bdの駆動量及び駆動速度、すなわち第1光学部材6Aと第2光学部材6Bとの相対的な移動量及び移動速度は制御装置CONTにより制御される。第2光学部材6Bに対して第1光学部材6AがX軸方向にスライドするように移動することにより投影光学モジュールPLdの像面位置がZ軸方向に移動し、第2光学部材6Bに対して第1光学部材6AがθZ方向に回転することにより投影光学モジュールPLdの像面が傾斜する。
上記シフト調整機構5、ローテーション調整機構11、21、スケーリング調整機構7、及び像面調整機構6により、投影光学系PLの結像特性を補正する結像特性制御装置が構成されている。なお、結像特性制御装置としては、一部の光学素子(レンズ)間を密封して内部圧力を調整する機構であってもよい。
基準部材29に形成された試料側AISマーク40のZ軸方向における形成位置(高さ)は試料Pの表面(露光面)と略一致するように設定されている。また、マスク側AISマーク30、31はマスクMの特定位置(例えば中心位置)に対して所定の位置関係で設けられている。基準部材29の下方には、試料ステージPSTに埋設されるように、基準部材29を通過した光を受光可能なAIS受光系60が設けられている。AIS受光系60は、レンズ系61と、レンズ系61を介した光を受光するCCDからなる撮像素子62とを備えている。AIS受光系60(撮像素子62)の受光結果は制御装置CONTに出力されるようになっている。
図13は、AIS受光系60がAISマーク検出を行っている状態を示す図である。図13に示すように、制御装置CONTは、いわゆるスルー・ザ・レンズ(TTL)方式により、AIS受光系60(撮像素子62)でマスク側AISマーク30(31)と試料側AISマーク40とを検出し、この検出結果に基づいてマスクMと試料ステージPSTとの相対位置を求める。具体的には、制御装置CONTは、撮像素子62でマスク側AISマーク30(31)の像と試料側AISマーク40の像とが一致するようにマスクステージMST及び試料ステージPSTを移動し、照明光学系ILでマスク側AISマーク30(31)を照明する。マスクMを通過した照射光ELは投影光学系PLを通過するとともに試料側AISマーク40を通過し撮像素子62に導かれる。制御装置CONTは投影光学系PLa〜PLeを介してマスク側AISマーク30(31)及び試料側AISマーク40の相対位置(位置ずれ量)を計測することにより、投影光学系PLa〜PLeの各結像特性(シフト、スケーリング、ローテーション)を計測する。制御装置CONTは求めた結像特性の計測結果に基づいて、投影光学系PLa〜PLeの結像特性が精度保証範囲内になるように補正量を求め、求めた補正量に基づいて上記結像特性制御装置5、6、7、11、21を駆動して結像特性を補正する。図13には、マスク側AISマーク30と試料側AISマーク40とを同時に検出する状態が示されているが、マスクステージMSTを移動することで、マスク側AISマーク31と試料側AISマーク40とを同時に計測することもできる。そして、マスク側AISマーク30、31のそれぞれに関する計測結果に基づいて、制御装置CONTはマスクMのマスクステージMST上における所望の位置に対する置き位置ずれ(θZ方向の位置ずれ)やマスクMの膨張量に関する情報を求めることができ、求めた前記位置ずれやマスクMの膨張に起因する像変化を補正するために、上記結像特性制御装置を使って投影光学系PLの結像特性を調整することもできる。
なお、制御装置CONTは、試料ステージPST上に設けられた複数の光量センサ116を使って、各投影光学モジュールPLa〜PLe間での照度ムラを含む照度情報を求め、求めた照度情報に基づいて照度ムラを補正することができる。なお照度ムラを補正するために、制御装置CONTは例えば照明光学モジュールのそれぞれに設けられている光量調整フィルタを駆動する。また、制御装置CONTは、照明光学系101及び投影光学系PLを含む照射光ELの光路上に配置される光学系の透過率変化、あるいは光源装置100の光量変化を予測し、これに基づいて各投影光学モジュールPLa〜PLeを通過して試料P上に照射される照射光ELの光量(照度)を調整することもできる。
また、制御装置CONTは、光量センサ116を使って試料P(試料ステージPST)のフォーカス調整を行うこともできる。すなわち、投影光学系PLの像面と光量センサ116のZ軸方向(フォーカス方向)の位置とが合致した状態において、光量センサ116で受光される照射光ELの光量(照度)は最大値を示すので、投影光学系PLを通過した照射光ELを光量センサ116で受光しつつ試料ステージPSTをZ軸方向に移動し、最大照度が得られる光量センサ116のZ軸方向の位置を検出することで、投影光学系PLの像面位置を求めることができる。また、干渉計114で試料ステージPSTの位置をモニタしつつ試料ステージPSTをXY方向に移動しながら、照射光ELを光量センサ116で受光することで、マスクMのパターン像のXY方向における位置も検出することができる。
上記各実施形態において、試料ステージPSTやマスクステージMSTにリニアモータを用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもいい。また、ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもいいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。
ステージの駆動装置として平面モ−タを用いる場合、磁石ユニット(永久磁石)と電機子ユニットのいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットの他方をステージの移動面側(ベース)に設ければよい。
試料ステージPSTの移動により発生する反力は、特開平8−166475号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。マスクステージMSTの移動により発生する反力は、特開平8−330224号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
以上のように、本願実施形態の熱処理装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから熱処理装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから熱処理装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの熱処理装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、熱処理装置全体としての各種精度が確保される。なお、熱処理装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明の熱処理装置の一実施形態を示す概略構成図である。 試料の表面上での照射光の光強度分布を概念的に示す図である。 マスクの平面図である。 試料の表面において、照射光を照射されたa−Si膜がp−Siに変遷する様子を示す模式図である。 試料の表面における光強度勾配の形成位置を変化させる様子を示す模式図である。 試料に対して、光強度勾配の形成位置とマスクの線状パターンの位置とを変化させる場合の、a−Si膜がp−Siに変遷する様子を示す模式図である。 マスクに形成されるマスクパターンの変形例を示す図である。 マスクに形成されるマスクパターンの他の例を示す図である。 マスクに形成されるマスクパターンの別の例を示す図である。 液晶表示装置の一部を構成するTFT基板を示す概略平面図である。 本発明の熱処理装置の他の実施形態を示す概略斜視図である。 図11の概略構成図である。 熱処理装置の動作の一例を示す模式図である。
符号の説明
S…熱処理装置、M…マスク、P…試料(基板)、MST…マスクステージ、PST…試料ステージ(基板ステージ)、EL…照射光(光束)、CONT…制御装置、IL…照射装置、IA…照明領域、MP…マスクパターン(周期パターン)、LP…線状パターン、Pa、Pb…尖部。

Claims (17)

  1. マスクを介して基板に光束を照射して、前記基板表面の性質を変化させる熱処理方法であって、
    前記光束は、前記基板表面上での所定方向に関して光強度勾配を有しており、
    前記マスクまたは前記基板には、前記所定方向及びその直交方向に関する、前記基板表面における前記性質変化の起点を特定するためのパターンが形成されている、ことを特徴とする熱処理方法。
  2. 前記光束の光強度が弱い位置に前記パターンが位置する、ことを特徴とする請求項1に記載の熱処理方法。
  3. 前記パターンは、前記マスクに形成されたマスクパターンであり、
    前記マスクパターンは、前記所定方向の縁が部分的に尖っている、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱処理方法。
  4. 前記光束は、パルス発光光からなり、
    前記基板に対して、前記光束の光強度勾配の形成位置及び前記マスクパターンの位置を変化させながら、前記基板の同じ場所に、前記光束をパルス状に複数回繰り返し照射する、ことを特徴とする請求項3に記載の熱処理方法。
  5. 前記光束は、周期的な強度分布を有し、
    前記マスクパターンは、前記所定方向に周期的に配列される周期パターンを含む、ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の熱処理方法。
  6. 前記マスクパターンは、配列周期が異なる複数の周期パターンを含む、ことを特徴とする請求項5に記載の熱処理方法。
  7. マスクを支持するマスクステージと、
    基板を支持する基板ステージと、
    前記マスクに光束を照射する照射装置と、を備え、
    前記光束は、前記基板表面上での所定方向に関して光強度勾配を有しており、
    前記マスクまたは前記基板には、前記所定方向及びその直交方向に関する、前記基板表面における前記性質変化の起点を特定するためのパターンが形成されている、ことを特徴とする熱処理装置。
  8. 前記光束の光強度が弱い位置に前記パターンが位置するように、前記光束に対して前記基板ステージまたは前記マスクステージを位置決めするステージ駆動系を備える、ことを特徴とする請求項7に記載の熱処理装置。
  9. 前記パターンは、前記マスクに形成されたマスクパターンであり、
    前記マスクパターンは、前記所定方向の縁が部分的に尖っている、ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の熱処理装置。
  10. 前記光束は、パルス発光光からなり、
    前記基板に対して、前記光束の光強度勾配の形成位置及び前記マスクパターンの位置を変化させながら、前記基板の同じ場所に、前記光束をパルス状に複数回繰り返し照射する、制御装置を備える、ことを特徴とする請求項9に記載の熱処理装置。
  11. 前記光束は、周期的な強度分布を有し、
    前記マスクパターンは、前記所定方向に周期的に配列される周期パターンを含む、ことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の熱処理装置。
  12. 前記マスクパターンは、配列周期が異なる複数の周期パターンを含む、ことを特徴とする請求項11に記載の熱処理装置。
  13. 前記光束の集光倍率を制御する集光倍率制御手段を備える、ことを特徴とする請求項7から請求項12のいずれかに記載の熱処理装置。
  14. 前記マスクパターンを前記基板上に投影する投影光学系を有し、
    前記投影光学系は、ダイソン光学系を含む、ことを特徴とする請求項7から請求項13のうちのいずれかに記載の熱処理装置。
  15. 所定物質の結晶化のための熱処理に用いられるマスクであって、
    所定方向の縁が部分的に尖ったマスクパターンを含む、ことを特徴とするマスク。
  16. 前記マスクパターンは、前記所定方向に周期的に配列される周期パターンを含む、ことを特徴とする請求項15に記載のマスク。
  17. 前記マスクパターンは、配列周期が異なる複数の周期パターンを含む、ことを特徴とする請求項16に記載のマスク。
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