JP2008098272A - 結晶化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】結晶化装置において、レーザー光の連続照射時における倍率変動を抑制する。
【解決手段】結晶化装置において、光変調素子と結像光学系との間の距離を補正することによって、基板上に投影される光変調素子パターンの投影倍率を常に一定にするものである。本発明は、この光変調素子と結像光学系との間の距離の補正は、光変調素子又は結像光学系の光軸方向の位置を移動させることで行う。結晶化装置1は、レーザー光を照射する照明光学系10と、レーザー光を所定の光強度分布の光線に変調する光変調素子11と、光変調素子の変調光を基板20上に結像させる結像光学系12と、基板を支持すると共に基板上の二次元位置を定める位置決めステージ13と、光変調素子と結像光学系との間の距離を補正する補正装置3を備え、基板上に投影する光変調素子の投影倍率を常に一定に保持する。
【選択図】図2

Description

本発明は、非晶質もしくは多結晶半導体薄膜に光線を用いて溶融し結晶化させる結晶化装置に関し、特に、結像レンズの倍率補正に関する。
ガラス基板等の絶縁体上に形成された非結晶半導体層を結晶化させて結晶質半導体層を得、この結晶質半導体層を活性層とした薄膜トランジスタ(TFT:thin film transistor)を形成する技術が知られている。
例えば、アクティブマトリックス型液晶表示装置では、シリコン膜等の半導体膜を設けガラス基板上に薄膜トランジスタを形成し、この薄膜トランジスタを切換え表示を行うためのスイッチング素子として用いている。
薄膜トランジスタの形成は、非晶質又は多結晶などの非単結晶半導体薄膜の結晶化工程を含んでいる。この結晶化技術として、例えば、大エネルギーの短パルス・レーザー光を用いて非単結晶半導体薄膜の照射領域を溶融して、結晶化するレーザー結晶化技術が知られている。
現在、生産に供されているレーザー結晶化装置では、長尺ビーム(例えば、500μm×300mm)形状で均一な強度分布のレーザー光を非晶質シリコンに照射する手法を採用している。しかしながら、この手法では、得られた半導体膜の結晶粒径が0.5μm以下と小さく、そのため、TFTのチャネル領域に結晶粒界が存在することになり、TFTの特性が抑制されるなど性能に限界がある。
このTFTの性能を向上させるために、大きな結晶粒を有する高品質な半導体膜を製造する技術が要求されている。この要求を満足させる結晶化法として、各種のレーザー結晶化技術の中で、特に、位相変調して形成した逆ピークパターン状の光強度分布を有するエキシマ・レーザー光を非単結晶半導体薄膜に照射して結晶化する技術(Phase Modulated Excimer Laser Annealing:PMELA)が注目されている。
PMELA技術は、所定の光強度分布を持つエキシマ・レーザー光を、非単結晶半導体薄膜に照射し、この半導体膜の照射部を溶融して、結晶化する方法である。所定の光強度分布を持つエキシマ・レーザー光は、位相変調素子等の光変調素子、例えば位相シフタ等の位相変調素子により入射レーザー光を位相変調させることにより得られる。非単結晶半導体薄膜は、例えば、ガラス基板上に形成した非晶質シリコン若しくは多結晶シリコンの薄膜である。
現在開発されているPMELA技術では、1回のエキシマ・レーザー光の照射で数mm角程度の大きさの領域を溶融・結晶化させる。この結晶化非単結晶半導体薄膜処理により、数μmから10μm程度の大きさで比較的一様な結晶粒を有する品質の優れた結晶化シリコン薄膜が形成されている(例えば、非特許文献1参照)。この手法で形成した結晶化シリコン薄膜に作成されたTFTは、優れた電気特性を有することが示されている。
井上弘毅、中田充、松村正清;電子情報通信学会論文誌 Vol.J85-C,No.8, pp.624-629, 2002、「シリコン薄膜の振幅・位相制御エキシマ・レーザー溶融再結晶化方法−新しい2−D位置制御大結晶粒形成法−」
このPMELA結晶化技術は、レーザー光の使用効率が高く、大粒径の結晶が得られるという優れた特徴を有する。しかしながら、安定した電気特性を得るためには結晶粒を高い精度で位置決めする必要がある。また、大面積の半導体膜を結晶化させるには、いわゆるステップ・アンド・リピート照射方式と呼ばれる、非単結晶半導体膜にレーザー光を照射後、次の照射位置までガラス基板を移動させ停止させた後再びレーザー光を照射する工程を繰り返す照射方式が用いられている。
結晶粒を高い精度で位置決めするには、光変調素子のパターンを精密に基板上に投影する必要があるが、レーザー光を高い頻度で繰り返して連続照射すると、光学系の雰囲気温度が上昇したり、レンズ系が熱膨張することによって、照射中に、基板上に投影される光変調素子のパターンの投影倍率が変動する。
レーザー波長308nmを用いた場合、雰囲気温度が3℃上昇すると、例えば1/5縮小テレセントリックレンズでは、10mmの光変調素子パターンを2mm角に縮小して基板上に転写する際、1/5.000から1/4.994への倍率変動によって、投影されたパターンの周辺部では2.4μm程度の誤差が生じることがシミュレーションから確認される。
この投影倍率の変動は、レーザー光の照射によって形成される結晶化領域において、後工程でトランジスタが結晶粒界をまたいで形成されると、スイッチング特性等の低下を引き起こす要因となる。このため、倍率変動が生じないようにすることが求められる。
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、結晶化装置において、レーザー光の連続照射時における倍率変動を抑制することを目的とする。
本発明は、結晶化装置において、光変調素子と結像光学系との間の距離を補正することによって、基板上に投影される光変調素子パターンの投影倍率を常に一定にするものである。本発明は、この光変調素子と結像光学系との間の距離の補正を、光変調素子又は結像光学系の光軸方向の位置を移動させることで行う。
本発明の結晶化装置は、レーザー光を照射する照明光学系と、レーザー光を所定の光強度分布の光線に変調する光変調素子と、光変調素子の変調光を基板上に結像させる結像光学系と、基板を支持すると共に基板上の二次元位置を定める位置決めステージとを備え、基板に設けられた薄膜を変調光により溶融して結晶化させる結晶化装置であり、光変調素子と結像光学系との間の距離を補正する補正装置を備え、これによって基板上に投影する光変調素子の投影倍率を常に一定に保持する。
投影倍率は、周囲温度やレンズの熱膨張によって変化する一方、光変調素子と結像光学系(レンズ)間の距離によっても変化する。本発明は、この光変調素子と結像光学系(レンズ)間の距離を変えることによって、周囲温度やレンズの熱膨張による投影倍率の変動を相殺して、投影倍率を常に一定に保持する。
例えば、縮小投影系の投影倍率を1/5.000としたとき、投影倍率が1/5.000から1/4.994に変動した場合には、光変調素子−結像レンズ間距離が1.0012(=5.000/4.994))となるように、光変調素子あるいは結像レンズの位置を光軸方向で移動させる。このとき、光変調素子と結像レンズとの規準距離が400mmである場合には、光変調素子と結像レンズとの距離が400×1.0012=400.48mmであれば、投影倍率は1/5.000となる。
光変調素子と結像レンズとの距離を400mmから400.48mmに補正するには、光変調素子を光軸方向で480μm(=0.48mm)だけ光源側に移動させればよい。あるいは、結像レンズを光軸方向で480μmだけ基板側に移動させてもよい。なお、このとき、結像レンズと基板との距離が変化すると倍率が変動するため、結像レンズと基板との距離は固定として変化させない。
また、連続照射で生じる倍率変動は、連続照射において実際に使用するレーザー発振条件(繰り返し周波数、パワー等)や、基板駆動条件と同じ条件で、a−Si膜付き基板上に位置をずらしながら縮小投影されたショット寸法をオフラインでサンプリング測定し、投影倍率の変化を記録しておき、この予めサンプリング測定して求めておいた投影倍率の変化量を用いて演算によって補正量を求め、この補正量に基づいて光変調素子あるいは結像光学系の位置を補正する。
本発明の補正によれば、補正量の取得、および取得した補正量を用いた光変調素子あるいは結像光学系の位置の補正は、レーザー光の照射を中断することなく、連続照射中に行うことができる。
本発明の結晶化装置の補正装置の一構成例は、光変調素子と結像光学系との間の距離補正を行う補正量を算出する補正量算出手段と、光変調素子又は前記結像光学系の光軸方向の位置を制御する制御手段とを備える構成とすることができる。制御手段は、補正量算出手段で算出した補正量に基づいて、光変調素子を駆動する駆動機構又は結像光学系を駆動する駆動機構を制御する。
また、補正量算出手段は、基板上に投影する光変調素子の投影倍率の倍率変化とレーザー光の積算照射回数との関係をデータテーブル又は演算式で記憶する記憶手段と、レーザー光の実積算照射数とデータテーブル又は演算式とにより求めた倍率変化を用いて補正後の距離を算出する距離算出手段と、算出した補正後の距離と現在の距離とから補正量を求める補正量演算手段とを備える構成とすることができる。
なお、駆動機構は、光変調素子の位置を光軸方向で移動させる光変調素子駆動機構、又は、結像光学系の位置を光軸方向で移動させる結像光学系駆動機構とすることができる。
本発明によれば、結晶化装置において、レーザー光の連続照射時における倍率変動を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の結晶化装置1の構成を説明するための概略図である。図1において、本発明の結晶化装置1は、エキシマ・レーザー光を出射するレーザー光源14と、レーザー光を照射する照明光学系10と、照明光学系10で照射されたレーザー光を所定の光強度分布の光線に変調する光変調素子11と、光変調素子11の変調光を基板20(被処理基板)上に結像させる結像光学系12と、基板20を支持すると共に基板上の二次元位置を定める位置決めステージ3を備える。結像光学系12を介して基板20に照射された変調光は、基板に設けられた薄膜を溶融して結晶化させる。
照明光学系10、光変調素子11、及び結像光学系12は結晶化光学系を構成する。照明光学系10はエキシマ照明光学系を構成し、レーザー光源10aから射出されたエキシマ・レーザー光のビームを拡大するビーム・エキスパンダや、面内の光強度を均一化するホモジナイザを備え、光変調素子11を照明する結晶化用レーザー光を射出、調整する。なお、図では、ビーム・エキスパンダ及びホモジナイザは示していない。
光変調素子11は位相シフタを用いることができ、結晶化用レーザー光を位相変調して所望の光強度分布、例えば、逆ピーク・パターンの光強度分布を有する光に変調する。
結像光学系12は、光変調素子11により位相変調された結晶化用レーザー光を結晶化させる非単結晶半導体薄膜に縮小照射する。図1では、光変調素子11を照明光学系10と結像光学系12との間に設置したプロジェクション方式を示している。
レーザー光源14は、基板20に設けられた非単結晶半導体膜、例えば、非晶質若しくは多結晶半導体膜を溶融するために充分なエネルギー、例えば、非単結晶半導体膜上で1J/cm2を有する光を出力する。レーザー光源14は、例えば、エキシマ・レーザー光源であり、短パルス、例えば、半値幅が約25から30nsecのパルス・レーザー光を出力する。レーザー光は、例えば、波長248nmのKrFエキシマ・レーザー光、波長308nmのXeClエキシマ・レーザー光が好ましい。
エキシマ・レーザー光源は、例えば、発振周波数が例えば100Hzから300Hzのパルス発振型である。
ビーム・エキスパンダは、入射されたレーザー光を拡大するもので、例えば、拡大する凹レンズと平行光にする凸レンズとにより構成することができる。また、ホモジナイザは、入射したレーザー光のXY断面方向の寸法を決定し、かつ決定した形状内の光強度分布を均一にする機能を有する。例えば、X方向シリンドリカル・レンズをY方向に複数個並べ、Y方向に並んだ複数の光束を形成し、X方向コンデンサ・レンズで各光束をY方向に重ね合わせて再分布させる。同様に、Y方向シリンドリカル・レンズをX方向に複数並べ、X方向に並んだ複数の光束を形成し、Y方向コンデンサ・レンズで各光束をX方向に重ね合わせて再分布させる。ホモジナイザによりエキシマ・レーザー光は、所定の角度広がりをもち断面内の光強度が均一化された照明光に調光される。
位相シフタは、位相変調素子11の一例であり、例えば、石英ガラス基板に段差をつけたものである。この段差の境界でレーザー光の回折と干渉をおこさせ、レーザー光強度に周期的な空間分布を付与し、例えば、左右で180°の位相差を付ける。左右で180°の位相差を付けた位相シフタは、入射光を左右対称な逆ピーク状光強度分布に位相変調する。
位相シフタは、例えば、入射光を位相変調して逆ピーク状光強度分布を形成するように段差が形成されており、エキシマ・レーザー光の位相を変調する。この結果、半導体膜を照射するレーザー光は、位相のシフト部(段差)に対応した箇所が強度変調された逆ピーク・パターンの光強度分布となる。
光変調素子11の位相シフタを透過したレーザー光は、収差補正されたエキシマ結像光学系12により位相シフタ(光変調素子11)と共役な位置に設置された基板20上に、所定の光強度分布で結像する。エキシマ結像光学系12は、例えば、複数枚のフッ化カルシウム(CaF2)レンズ及ぴ合成石英レンズからなるレンズ群により構成される。エキシマ結像光学系12は、例えば、縮小率:1/5、N.A.:0.13、解像力:2μm、焦点深度:±10μm、焦点距離:30mmから70mmの作動距離を有する片側テレセントリックレンズである。
また、結晶化の処理を受ける基板20は、一般に、例えば、ガラス基板、プラスチック基板等の絶縁基板、シリコン等の半導体基板(ウェーハ)等の保持基板に絶縁膜を介して非単結晶半導体膜(例えば、非晶質シリコン膜、多結晶シリコン膜、スパッタされたシリコン膜、シリコン・ゲルマニウム膜、若しくは脱水素処理をした非晶質シリコン膜)を形成し、この非単結晶半導体膜上にキャップ膜として絶縁膜を設けたものである。
非単結晶半導体膜の膜厚は、例えば脱水素処理をした非晶質シリコン膜の場合には30nmから300nmであり、例えば、50nmである。絶縁膜は、非単結晶半導体膜を結晶化する際に、保持基板から好ましくない不純物が非単結晶半導体膜に拡散することを防止するために、あるいは、レーザー照射によって生じるジュール熱を蓄積させる目的で設けられた膜である。
キャップ絶縁膜は、レーザー光に対するキャップ絶縁膜の透過特性及び光吸収特性を利用して、結晶化のために非単結晶半導体膜が受光して溶融したときの熱を蓄える機能を有する。キャップ絶縁膜の蓄熱効果は、非単結晶半導体膜の溶融領域に大粒径(5μm以上)の結晶化を可能にする。キャップ絶縁膜は、結晶化の効率を高めるためのものであるが、省賂することができる。
本発明の結晶化装置1は位置決めステージ13を備える。位置決めステージ13は、基板20を載置してXY方向の2次元で移動自在とするXYステージ(13a,13b)の他、XYステージ上の二次元位置を測定する位置測定部(図示していない)を備える。XYステージは、X軸方向に移動するX軸ステージ13aと、Y軸方向に移動するY軸ステージ13bと、このX軸ステージ13a及びY軸ステージ13bを支持する定盤(図示していない)を備える。XYステージ(13a,13b)上には基板20が載置され、XYステージ(13a,13b)を二次元で移動させることによって、基板20の位置決めを行う。なお、図1では、X軸ステージ13a上に基板20を載置する構成を示しているが、Y軸ステージ13b上に基板を載置する構成としてもよい。
本発明の結晶化装置1によって基板20を結晶化する場合には、図示しないステージ駆動制御装置は、記憶部(図示していない)に記憶しておいた位置校正データを読み出し、この位置校正データに基づいてXYステージ13の位置ずれを補正しながら駆動し、レーザー光を基板20上で走査して結晶化を施す。
図2は、本発明の結晶化装置1において、基板上に投影する光変調素子の投影倍率を常に一定に保持する機構を説明するための概略図である。なお、図2は、図1で示した結晶化装置1の構成において、光変調素子の投影倍率を調整する機構部分を示しており、以下の説明では、重複して説明する。
図2において、結晶化装置1は、レーザー光源14と、レーザー光を照射する照明光学系10と、レーザー光を所定の光強度分布の光線に変調する光変調素子11と、光変調素子11の変調光を基板20上に結像させる結像光学系12と、基板20を支持すると共に基板20上の二次元位置を定める位置決めステージ13を備え、基板20に設けられた薄膜を変調光により溶融して結晶化させる。本発明の結晶化装置1は、上記した構成に加えて、光変調素子11と結像光学系12との間の距離D1を補正し、基板20上に投影する光変調素子11の投影倍率を常に一定に保持する補正装置3を備える。
なお、レーザー光源14はエキシマ・レーザー光を高繰り返し発振させて射出するレーザー光源であり、結像光学系12は片側テレセントリックレンズを用いて構成している。この片側テレセントリックレンズを用いることで、結像光学系11と基板20との距離D2を固定した状態のままで、光変調素子11と結像光学系5との間の距離D1を可変とすることができる。
光変調素子11は光変調素子駆動機構4によって光軸方向に移動可能とし、この移動によって光変調素子11と結像光学系12との間の距離を可変とする。また、結像光学系12は結像光学系駆動機構5によって光軸方向に移動可能であり、この移動によって、同じく、光変調素子11と結像光学系12との間の距離を可変とする。この光変調素子11と結像光学系12との間の距離を調整することで、光変調素子11の基板20上のパターンの投影倍率が一定となるように調整することができる。
光変調素子11と結像光学系12との間の距離の調整は、光変調素子11の移動あるいは結像光学系12の移動にいずれかによって行うことができるが、光変調素子11と結像光学系12の両方の移動によって行うことを排除するものではない。
補正装置3は、光変調素子駆動機構4の駆動、あるいは結像光学系駆動機構5の駆動を制御することによって、基板20上に投影する光変調素子11の投影倍率を調整する。この投影倍率の調整において、レーザー光を高い頻度で繰り返して連続照射することで、光学系の雰囲気温度の上昇や、レンズ系の熱膨張による投影倍率の変動を抑制し、一定に保持する。
この補正装置3は、結晶化装置1の動作を総括的に制御するPC2からレーザー光の照射状態に関するデータを取得し、この情報から光学系の雰囲気温度の上昇や、レンズ系の熱膨張に係わる状態を識別し、これに基づいて投影倍率の変動を抑制するように、光変調素子駆動機構4や結像光学系駆動機構5を制御する。
図3は、本発明の補正装置3の一構成例を説明するための図である。なお、ここで示す構成は一例であって、この構成に限られるものではなく、本発明の光変調素子と結像光学系との距離を調整することで投影倍率の変動を抑制するという技術思想を実現するものであれば、別の構成であってもよい。
図3において、補正装置3は、光変調素子11と結像光学系12との間の距離を補正し、基板20上に投影する光変調素子の投影倍率を常に一定に保持する機能を有するものであり、その一構成例として、光変調素子11と結像光学系12との間の距離補正を行う補正量を算出する補正量算出手段3Aと、光変調素子11又は結像光学系12の光軸方向の位置を制御する駆動制御手段(光変調素子駆動制御手段3B、結像光学系駆動制御手段3C)を備える。
この駆動制御手段(3B,3C)は、補正量算出手段3Aで算出した補正量に基づいて、光変調素子11を駆動する光変調素子駆動機構4,又は結像光学系を駆動する結像光学系駆動機構5を制御する。なお、ここで、結像光学系駆動機構5は縮小投影系とし、光変調素子11のパターンを基板20上に縮小して投影する。
ここで、補正量算出手段3Aは、光学系の雰囲気温度の上昇や、レンズ系の熱膨張に係わる状態を表す情報として、レーザー光源14が射出するレーザー光の照射回数(ショット回数)を積算した実積算照射数を用い、この実積算照射数に基づいて倍率変動に関する情報を取得する。
ここで、実積算照射数は、レーザー光源14が停止した状態から駆動を開始してレーザー光を照射してからの積算回数であり、レーザー光源14の装置が設置された当初からの累積照射回数ではない。
本発明の発明者は、レーザー光の積算照射回数(ショット回数)と倍率変動との間に所定の関係があることを見出した。図4は、このレーザー光の積算照射回数(ショット回数)と倍率変動との間の関係を概略的に示したものである。この関係から、レーザー光の積算照射回数(ショット回数)を計数することによって、その時点のおける倍率変動を知ることができる。
このレーザー光の積算照射回数(ショット回数)と倍率変動との間の関係は、連続照射において実際に使用するレーザー発振条件(繰り返し周波数、パワー等)や基板駆動条件に依存するため、これらレーザー発振条件(繰り返し周波数、パワー等)や基板駆動条件を実際の使用条件とし、a−Si膜付き基板上に位置をずらしながら縮小投影し、この投影で得られたショット寸法をオフラインでサンプリング測定し、投影倍率の変化を記録する。
図5は、このサンプリング状態を説明するための図であり、基板上に投影された複数のショット領域21からサンプリングし、サンプリングしたショット領域22の寸法を測定し、倍率変動がない場合の寸法を比較することで投影倍率の変化量を求め、積算照射回数(ショット回数)と倍率変動との間の関係を求める。
求めた積算照射回数(ショット回数)と倍率変動との間の関係を求め、データテーブルあるいは演算式等の所望の形式として、ショット数−倍率変動記憶手段3bに記憶しておく。なお、このショット数−倍率変動記憶手段3bに記憶された積算照射回数(ショット回数)と倍率変動との間の関係は、距離算出制御手段3dによって読み出すことができる。
補正量算出手段3Aは、前記した積算照射回数(ショット回数)と倍率変動との間の関係を記憶するショット数−倍率変動記憶手段3bの他に、レーザー光の積算照射回数(ショット回数)を記憶するショット数記憶手段3a、および光変調素子11(あるいは結像光学系12)の現時距離を記憶する現在距離記憶手段3cを備える。
ショット数記憶手段3aは、レーザー光源14がレーザー光照射を行ったこと、あるいはPC2によるレーザー光制御の照射信号を受け、この回数を計数する。なお、レーザー光源14によるレーザー光照射がリセットされた場合には、ショット数記憶手段3aもリセットする。
補正量算出手段3Aは、さらに、補正後の距離を算出する距離算出手段3dと、補正量を求める補正量演算手段3eとを備える。
距離算出手段3dは、ショット数記憶手段3aから現在の積算照射回数(ショット回数)を読み出すとともに、ショット数−倍率変動記憶手段3bのデータテーブルを参照して、あるいは演算式に入力することによって、積算照射回数(ショット回数)に対応する倍率変化を求め、この倍率変化に規準距離を乗算することで、光変調素子11と結像光学系12との距離を算出する。この算出した距離が、投影倍率を一定に保持するために要する距離である。
補正量演算手段3eは、距離算出手段3dで算出した距離と、現在距離記憶手段3cから読み出した現在距離との差を求める。この差は、投影倍率を一定に保持するために要する補正量に相当する。
補正量演算手段3eで求めた補正量を、光変調素子駆動制御手段3Bあるいは結像光学系駆動制御手段3Cに送り、光変調素子駆動機構4あるいは結像光学系駆動機構5を駆動制御し、光変調素子11と結像光学系12との距離を調整して、連続照射による光学系の雰囲気温度の上昇や、レンズ系の熱膨張で変動した投影倍率を一定に保持する。
本発明の態様によれば、PMLA結晶技術において、連続照射中に発生する雰囲気温度上昇、レンズの熱膨張等によりショット間の照射投影寸法の変化を低減させることができる。
また、PMLA結晶技術により形成される数μmサイズの疑似結晶粒の位置をショット領域内全域、あるいは基板全領域に対し、後工程でアライメントすることが可能となり、結晶粒の上にトランジスタを形成することができる。したがって、ばらつきの少ない高性能な回路あるいは液晶表示デバイスを期待することができる。
本発明の位置決めステージは、結晶化装置に限らず、基板を高速・高精度に位置決めすることが求められる装置に適用することができ、半導体基板に所定に処理を施す半導体処理装置や、処理済みの半導体基板を測定する半導体基板測定装置にも適用することができる。
また、本発明の位置決めステージによれば、サブミクロンの位置精度で位置決めされた疑似単結晶粒の上へのトランジスタの形成に適用することができ、これによって、高い応答性を有する回路や液晶表示デバイスの形成への適用が期待できる。
本発明の結晶化装置1の構成を説明するための概略図である。 本発明の結晶化装置1において、基板上に投影する光変調素子の投影倍率を常に一定に保持する機構を説明するための概略図である。 本発明の補正装置の一構成例を説明するための図である。 レーザー光の積算照射回数(ショット回数)と倍率変動との間の関係を概略的に示す図である。 サンプリング状態を説明するための図である。
符号の説明
1…結晶化装置、2…PC、3…補正装置、4…光変調素子駆動機構、5…結像光学系駆動機構、10…照明光学系、11…光変調素子、12…結像光学系、13…位置決めステージ、13a…X軸ステージ、13b…Y軸ステージ、14…エキシマ・レーザー光源、20…基板。

Claims (4)

  1. レーザー光を照射する照明光学系と、
    前記レーザー光を所定の光強度分布の光線に変調する光変調素子と、
    前記光変調素子の変調光を基板上に結像させる結像光学系と、
    基板を支持すると共に基板上の二次元位置を定める位置決めステージとを備え、
    基板に設けられた薄膜を変調光により溶融して結晶化させる結晶化装置において、
    前記光変調素子と前記結像光学系との間の距離を補正し、基板上に投影する光変調素子の投影倍率を常に一定に保持する補正装置を備えることを特徴とする、結晶化装置。
  2. 前記補正装置は、
    前記光変調素子と前記結像光学系との間の距離補正を行う補正量を算出する補正量算出手段と、
    前記光変調素子又は前記結像光学系の光軸方向の位置を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記補正量算出手段で算出した補正量に基づいて、前記光変調素子を駆動する駆動機構又は前記結像光学系を駆動する駆動機構を制御することを特徴とする、請求項1に記載の結晶化装置。
  3. 前記補正量算出手段は、基板上に投影する光変調素子の投影倍率の倍率変化とレーザー光の積算照射回数との関係をデータテーブル又は演算式で記憶する記憶手段と、
    レーザー光の実積算照射数と前記データテーブル又は演算式とにより求めた倍率変化を用いて補正後の距離を算出する距離算出手段と、
    前記算出した補正後の距離と現在の距離とから補正量を求める補正量演算手段とを備えることを特徴とする、請求項2に記載の結晶化装置。
  4. 前記駆動機構は、前記光変調素子の位置を光軸方向で移動させる光変調素子駆動機構、又は、前記結像光学系の位置を光軸方向で移動させる結像光学系駆動機構であることを特徴とする請求項2又は3に記載の結晶化装置。
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