JP2006040566A - 位相制御開閉装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】三相中の何れかの相の電圧零点で各遮断器50の各消弧室内の各接触子を三相同時に開極させる。三相の各遮断器50が開極すると同時に三相共電流遮断すると、電圧零点で遮断させる相の残留磁束レベルを最大(例えば−2K、あるいは+2K)に、他の2相の残留磁束レベルを電圧零点で遮断させる相の残留磁束レベルとは逆極性の約1/2の大きさで略同じ残留磁束レベル(例えば+Kと+K、あるいは−Kと−K)に、変圧器10の各相の残留磁束レベルを制御できることから、電圧零点で遮断された相を第1番目に投入することにより、第1相投入直後における第2投入相および第3投入相の残留磁束の差異を略零とすることが可能となる。
【選択図】図1
Description
図1は、この発明の実施の形態1における位相制御開閉装置の構成を示すブロック図である。図1において、10は変圧器や分路リアクトル等の変電機器で以下変圧器10で代表して示す。変圧器10は遮断器50を介して、送電線の電力系統に接続される。この遮断器50の消弧室52a,52b,52c内の各接触子が独立に開閉動作することを可能にするため、それぞれ独立の操作装置54a,54b,54cを有する。各R、S、T相の変圧器10と遮断器50との間、および各R、S、T相の遮断器50の電力系統側には、それぞれ電圧を計測する電圧計測部72a,72b,72cと73a,73b,73cが設けられている。そして位相制御開閉演算処理部80はコンピュータ等により構成され、機能として基準位相検出部82、演算・動作制御部81、残留磁束検出部83を含む。また、開閉極信号31、並びに操作装置54a,54b,54cの周囲温度、操作圧力、制御電圧の計測データ32が演算・動作制御部81に入力される。開閉極信号31は遮断器50への開閉極指令である。
遮断器50が閉極指令(投入指令)を受けた場合、演算・動作制御部81は、演算時間Tcal経過後に開極動作の際に基準となった相(例えば図2に示すように基準点TtargetとなったR相)の電圧零点を基準点Tstandardとする。
なお、上述では、閉極動作時間Tcloseを第1投入相(R相)用,第2投入相(S相)用および第3投入相(T相)用について、同一として扱ったが、これらが異なるときは、第1投入相(R相)用の閉極動作時間Tcloserから動作同期時間Tcont1を求め、第2投入相(S相)用の閉極動作時間Tclosesから動作同期時間Tcont2sを求め、第3投入相(T相)用の閉極動作時間Tclosetから動作同期時間Tcont2tを、それぞれ求める必要がある。
さらに、実施の形態1において、各相毎の遮断器が開極指令を受けた場合に、位相制御開閉演算処理部が、電力系統の送電線の中で両端に配置された端相のいずれかの特定相を設定できる機能を備えれば、一つの相として特定される相(電圧零点で開極する相)を上記端相のいずれかの特定相とすることができる。
実施の形態1では、遮断器の変電機器側と電力系統側の電圧を計測する電圧計測部は、各相毎の遮断器に設けたが、位相制御開閉演算処理部が、各相毎の遮断器が開極指令を受けた場合に、三相中のいずれかの特定相を設定できる機能を備えれば、遮断器の変電機器側と電力系統側の電圧を計測する電圧計測部は、上記特定相の遮断器に設ければよい。
この変電機器に接続され、上記変電機器の故障電流や負荷電流を遮断すると共に上記変電機器を励磁するために投入する各相毎の遮断器と、三相中のいずれかの特定相の上記遮断器の変電機器側と電力系統側の電圧を計測する電圧計測部と、上記変電機器の残留磁束を考慮して上記各相毎の遮断器の開閉制御を行なう位相制御開閉演算処理部とを備え、上記各相毎の遮断器が開極指令を受けた場合に、上記位相制御開閉演算処理部が、上記特定相を設定できる機能を備え、上記特定相に設けられた上記電圧計測部より計測された電圧波形の位相から、上記特定相の周期的な零点を予測し、上記特定相の電圧零点近傍で上記遮断器の各接触子を三相同時に開極させ、上記各相毎の遮断器が閉極指令を受けた場合に、上記位相制御開閉演算処理部が、上記特定相の上記電圧計測部より計測された上記特定相の電圧波形の位相から、上記特定相の周期的な零点を予測し、電圧零点で開極した上記特定相を第1投入相とし、上記変電機器の残留磁束を考慮して投入時の励磁突入電流が略最小になる投入点で投入し、残りの相を上記特定相の投入点後の上記特定相の電圧零点近傍で投入するようにしたものである。
さらに、実施の形態2の上記構成で、上記特定相は、電力系統の送電線の中で両端に配置された端相のいずれかの特定相であり、上記電圧計測部が上記端相のいずれかの特定相の電圧を計測するようにしてもよい。
31 開閉極信号 32 計測データ
52a、52b、52c 消弧室 54a、54b、54c 操作装置
72a、72b、72cおよび73a、73b、73c 電圧計測部
80…位相制御開閉演算処理部 81 演算・動作制御部
81a 遮断位相検出手段 81b 投入位相検出手段
82 基準位相検出部 83 残留磁束検出部。
Claims (8)
- 電力系統に接続された変電機器と、
この変電機器に接続され、上記変電機器の故障電流や負荷電流を遮断すると共に上記変電機器を励磁するために投入する各相毎の遮断器と、
上記各相毎の遮断器の変電機器側と電力系統側の電圧を計測する電圧計測部と、
上記変電機器の残留磁束を考慮して上記各相毎の遮断器の開閉制御を行なう位相制御開閉演算処理部とを備え、
上記各相毎の遮断器が開極指令を受けた場合に、上記位相制御開閉演算処理部が、各相に設けられた上記電圧計測部より計測された電圧波形の位相から、一つの相の周期的な零点を予測し、上記一つの相の電圧零点近傍で上記遮断器の各接触子を三相同時に開極させ、
上記各相毎の遮断器が閉極指令を受けた場合に、上記位相制御開閉演算処理部が、上記一つの相の上記電圧計測部より計測された上記一つの相の電圧波形の位相から、上記一つの相の周期的な零点を予測し、電圧零点で開極した上記一つの相を第1投入相とし、上記変電機器の残留磁束を考慮して投入時の励磁突入電流が略最小になる投入点で投入し、残りの相を上記一つの相の投入点後の上記一つの相の電圧零点近傍で投入するようにした位相制御開閉装置。 - 上記電圧計測部より計測された電圧波形の位相から、周期的な零点を予測する上記一つの相は、上記各相毎の遮断器が開極指令を受けた場合に、上記位相制御開閉演算処理部が、開極信号を発信する位相を演算するのに要する演算時間経過後に、最初に電圧零点を迎える相である請求項1記載の位相制御開閉装置。
- 上記一つの相を第1投入相とし、上記変電機器の残留磁束を考慮した投入時の励磁突入電流が略最小になる投入点は、上記変電機器の上記一つの相の残留磁束が定常磁束と略一致する点である請求項1または請求項2記載の位相制御開閉装置。
- 上記各相毎の遮断器が開極指令を受けた場合に、上記位相制御開閉演算処理部が、電力系統の送電線の中で中間に配置された中相を設定できる機能を備え、上記一つの相は上記中相である請求項1記載の位相制御開閉装置。
- 上記各相毎の遮断器が開極指令を受けた場合に、上記位相制御開閉演算処理部が、電力系統の送電線の中で両端に配置された端相のいずれかの特定相を設定できる機能を備え、上記一つの相は上記端相のいずれかの特定相である請求項1記載の位相制御開閉装置。
- 電力系統に接続された変電機器と、
この変電機器に接続され、上記変電機器の故障電流や負荷電流を遮断すると共に上記変電機器を励磁するために投入する各相毎の遮断器と、
三相中のいずれかの特定相の上記遮断器の変電機器側と電力系統側の電圧を計測する電圧計測部と、
上記変電機器の残留磁束を考慮して上記各相毎の遮断器の開閉制御を行なう位相制御開閉演算処理部とを備え、
上記各相毎の遮断器が開極指令を受けた場合に、上記位相制御開閉演算処理部が、上記特定相を設定できる機能を備え、上記特定相に設けられた上記電圧計測部より計測された電圧波形の位相から、上記特定相の周期的な零点を予測し、上記特定相の電圧零点近傍で上記遮断器の各接触子を三相同時に開極させ、
上記各相毎の遮断器が閉極指令を受けた場合に、上記位相制御開閉演算処理部が、上記特定相の上記電圧計測部より計測された上記特定相の電圧波形の位相から、上記特定相の周期的な零点を予測し、電圧零点で開極した上記特定相を第1投入相とし、上記変電機器の残留磁束を考慮して投入時の励磁突入電流が略最小になる投入点で投入し、残りの相を上記特定相の投入点後の上記特定相の電圧零点近傍で投入するようにした位相制御開閉装置。 - 上記特定相は、電力系統の送電線の中で中間に配置された中相であり、上記電圧計測部が上記中相の電圧を計測するようにした請求項6記載の位相制御開閉装置。
- 上記特定相は、電力系統の送電線の中で両端に配置された端相のいずれかの特定相であり、上記電圧計測部が上記端相のいずれかの特定相の電圧を計測するようにした請求項6記載の位相制御開閉装置。
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