JP2006039444A - 光コネクタ用アダプタに対する挿抜工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光コネクタ用のアダプタに対しての挿抜を容易に行えるようにした挿抜工具を提供する。
【解決手段】 挿抜工具1は、弾性変形可能な金属材料からなる一対の挟持片2を有してその一対の挟持片2の各後端2e同士を連結する。一対の挟持片2の各前端2bにおいては、内方へ突出するカギ部4を形成する。一対の挟持片2の各中間部2cにはその中間部2cに跨って一対の挟持片2同士の開き方向の間隔を規制する間隔規制手段3を設ける。更に、一対の挟持片2の間隔規制手段3よりも後方には手で持つ部分としての操作部7を各々形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光コネクタ用のアダプタに対する挿抜工具に関し、詳しくは、アダプタダストキャップの挿抜を行えるようにし、更には光コネクタの挿抜をも行えるようにした挿抜工具に関する。
例えば既知の光コネクタは、キャビネットに多数設けられたアダプタに差し込まれてロックされると、そのアダプタに対する取り付けが完了して、光通信を行うことが可能になる。一方、光コネクタとアダプタとのロックを解除すると、アダプタから光コネクタを引き抜くことが可能になる。尚、アダプタに光コネクタを取り付けない場合には、アダプタにアダプタダストキャップを取り付けて光学的な接続部分を保護する必要がある。光コネクタをアダプタに対して挿抜する際には、下記特許文献1に開示されたような光コネクタ挿抜工具が用いられる。
実開平7−36106号公報
ところで、アダプタがキャビネットにおいて多数設けられている場合には、次のような問題点を有する。すなわち、未開通線番を開通させる際に、隣り合わせの線番がインサービス(光コネクタが取り付けられた状態)になっていると、既にアダプタに取り付けられたアダプタダストキャップを手で引き抜いて取り外すことは非常に困難になるという問題点を有する。これは、光コネクタを高密度実装する場合において特に問題となる。尚、頻度としては少ないが、回線変更等によりアダプタダストキャップをアダプタに差し込む場合もあり、隣り合わせの線番がインサービスになっていると、手による差し込みが困難になるという問題点も有する。
上記特許文献1に開示されたような光コネクタ挿抜工具を用いてアダプタダストキャップを挿抜することを対策案として考えてみたが、上記光コネクタ挿抜工具の一対の挟持片は、その後端から前端にかけて次第に間隔が広がるような形態に構成されていることから、例えばアダプタダストキャップを一対の挟持片の前端で挟み込もうとしても、一対の挟持片の前端がアダプタダストキャップに対して線接触するだけで、その結果、大きな把持力を加えない限り挿抜の安定性を確保することができないという問題点を有する。
また、上記光コネクタ挿抜工具の一対の挟持片は、その前端が広がることから、狭いところへの差し込みに対して向いてないという問題点を有する。すなわち、一対の挟持片の前端が広がっていると、光コネクタを高密度実装した状態の中からアダプタダストキャップを挿抜することは困難であるという問題点を有する。
さらに、上記光コネクタ挿抜工具は、一対の挟持片を操作する操作レバーを有することから、光コネクタを高密度実装した状態において多数の光ファイバの存在により、操作レバーの操作が非常にし難いという問題点を有する。
上記光コネクタ挿抜工具は、当然のことながら光コネクタの挿抜を目的としている。そのため、一対の挟持片の前端における間隔は、光コネクタのロック解除を行えるようにする必要性から、ロック構造の高さも含めて広く設定されている。一方、アダプタダストキャップは、ロック構造を持たないものであることから、一対の挟持片の前端における間隔は、さほど広くなくてもよい。このことから上記光コネクタ挿抜工具は、アダプタダストキャップを挿抜の対象にしていないことが分かる。つまり、上記光コネクタ挿抜工具は、光コネクタの挿抜とアダプタダストキャップの挿抜の両方に用いることを想定しているものではない。従って、対策案にならないことが分かる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、光コネクタ用のアダプタに対しての挿抜を容易に行えるようにした挿抜工具を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の本発明の光コネクタ用アダプタに対する挿抜工具は、弾性変形可能な金属材料からなる一対の挟持片を有して該一対の挟持片の各後端側同士を連結し、前記一対の挟持片の各前端においては内方へ突出するカギ部を形成し、前記一対の挟持片の各中間には該各中間に跨って前記一対の挟持片同士の開き方向の間隔を規制する間隔規制手段を設け、更に、前記一対の挟持片の前記間隔規制手段よりも後方には手で持つ部分としての操作部を各々形成することを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、カギ部を有することから、そのカギ部によって挟む、引っ掛ける、押し込むの三つの機能を兼ね備える。また、間隔規制手段を有することから、その間隔規制手段によって挟持片同士の間隔を保ち、狭いところへの差し込みも難なく行える。間隔規制手段は、挟持片同士の間隔を広がらないようにする機能の他に、挟持片同士の間に光ファイバを入り込ませないようにするための機能も有する。
本発明によれば、一対の挟持片が弾性変形可能であり、そして、カギ部や間隔規制手段を有することから、アダプタダストキャップの挿抜を行うことができるのは勿論のこと、光コネクタの挿抜をも行えるようにすることが可能な構造になる。尚、以上の点に関しては、本明細書における「発明を実施するための最良の形態」の欄において詳細に説明する。
請求項2記載の本発明の光コネクタ用アダプタに対する挿抜工具は、請求項1に記載の光コネクタ用アダプタに対する挿抜工具において、前記一対の挟持片を平行に配置することを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、狭いところへの差し込みがより一層難なく行えるようになる。本発明のように一対の挟持片を平行に配置することにより、直方体構造を持つアダプタダストキャップ(例えば図3参照)との嵌合性を向上させることが可能になる。そして、狭いスペースでの作業性を更に向上させることが可能になる。
請求項3記載の本発明の光コネクタ用アダプタに対する挿抜工具は、請求項1又は請求項2に記載の光コネクタ用アダプタに対する挿抜工具において、前記一対の挟持片の各前端であって前記カギ部の反対側を肉厚とすることを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、必要十分な剛性が確保される。
請求項4記載の本発明の光コネクタ用アダプタに対する挿抜工具は、請求項1ないし請求項3いずれか記載の光コネクタ用アダプタに対する挿抜工具において、前記カギ部の突出方向先端に凹部を形成することを特徴としている。このような特徴を有する本発明によれば、光コネクタの挿抜に用いる際に、光コネクタのブーツを案内して挿抜工具の位置ズレを補正することが可能になる。凹部を有することにより、光コネクタの挿抜がし易くなる。本発明のように凹部を有することにより、例えばアダプタダストキャップの形状が円柱状の構造を持つ場合において、挿抜工具とアダプタダストキャップの嵌合性を向上させることが可能になる。
請求項1に記載された本発明によれば、光コネクタ用のアダプタに対しての挿抜を容易に行うことができるという効果を奏する。
請求項2に記載された本発明によれば、狭いところへの差し込みをより一層難なく行えるようにすることができるという効果を奏する。また、請求項2に記載された本発明によれば、一対の挟持片を平行に配置することにより、直方体構造を持つアダプタダストキャップとの嵌合性を向上させることができるという効果を奏する。そして、狭いスペースでの作業性を更に向上させることができるという効果を奏する。
請求項3に記載された本発明によれば、必要十分な剛性を確保することができるという効果を奏する。
請求項4に記載された本発明によれば、アダプタダストキャップの挿抜のみならず、光コネクタの挿抜をもし易くすることができるという効果を奏する。また、請求項4に記載された本発明によれば、凹部を有することにより、例えばアダプタダストキャップの形状が円柱状の構造を持つ場合において、挿抜工具とアダプタダストキャップの嵌合性を向上させることができるという効果を奏する。
以下、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の挿抜工具の一実施の形態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は前端側面を拡大した図、(d)は前端正面を拡大した図である。また、図2はアダプタに光コネクタやアダプタダストキャップを取り付けた状態を示すキャビネットの斜視図、図3はアダプタ及びアダプタダストキャップの概略側面図である。
図1において、引用符号1は本発明の挿抜工具を示している。その本発明の挿抜工具1は、一対の挟持片2と、間隔規制手段3とを備えて構成されている。一対の挟持片2は、弾性変形可能な金属材料からなるものであって、板片状で且つ細長く形成されている。また、一対の挟持片2は、対称な形状となるように形成されている。一対の挟持片2において、引用符号2aは前部、2bは前端、2cは中間部、2dは後部、2eは後端をそれぞれ示している。
一対の挟持片2は、特に限定するものではないが、前部2aが中間部2cや後部2dよりも細く形成されている。また、一対の挟持片2は、中間部2cの一部がくびれるように形成されている。一対の挟持片2の前部2aや中間部2cは、少なくとも内面同士が平行となるように配置されている。言い換えれば、一対の挟持片2の前部2aや中間部2cは、所定の間隔をあけて対向配置されている。これに対し、一対の挟持片2の後部2dは、間隔が狭まった後に各後端2e同士が溶接(一例であるものとする)によって連結されている。
一対の挟持片2の前端2bにおける内面には、カギ部4が形成されている。そのカギ部4は、内方へ突出する突起であって、挟持面4aと、押し込み面4bと、引っ掛け面4cと、摺接面4dとを有している。挟持面4aは、カギ部4の突出方向先端に配置形成されている。押し込み面4bは、カギ部4の側面であって挟持片2の最先端に配置形成されている。引っ掛け面4cは、カギ部4の側面であって押し込み面4bの反対側に配置形成されている。摺接面4dは、挟持面4aと押し込み面4bとの間を円弧又はテーパでつなぐように形成されている。
このようなカギ部4には、凹部5が形成されている。凹部5は、挟持面4aの中央に形成されている。凹部5は、後述する光コネクタ13のブーツ23を案内することができるように円弧状の凹み形状に形成されている。凹部5は、後述する光コネクタ13の挿抜を行う際に有用な部分として形成されている(尚、本発明の挿抜工具1が光コネクタ13の挿抜を対象としない場合には、設定は任意であるものとする)。
対向する挟持面4a同士は平行であり、その間隔は、後述するアダプタダストキャップ14の高さ寸法に合わせて設定されている。また、カギ部4の突出量は、引っ掛け面4cが後述するアダプタダストキャップ14の凸部26に引っ掛かるだけの寸法を有するように設定されている。カギ部4は、挟む、押し込む、引っ掛けるの三つの機能を兼ね備えるように形成されている。
尚、カギ部4の反対側は、仮想線6に示されるような肉厚(肉厚6)に形成してもよいものとする。仮想線6のような肉厚に形成することにより、前端2bの剛性がより一層向上する。
一対の挟持片2の中間部2cには、手で持つ部分としての操作部7が形成されている。また、一対の挟持片2の中間部2cには、間隔規制手段3が設けられている。操作部7は、間隔規制手段3と後部2dとの間に配置形成されている。また、操作部7は、本形態において、上記くびれがある部分に形成されている。操作部7は、凹凸の滑り止めのある形状に形成されている(一例であるものとする)。
間隔規制手段3は、一対の挟持片2の各中間部2cに跨って、一対の挟持片2同士の開き方向の間隔を規制するために設けられている。間隔規制手段3は、特に限定するものではないが、本形態において、一対の挟持片2の各中間部2cを貫通するピン部材3aと、そのピン部材3aの両端に設けられる押さえ部3bとを有して構成されている。各中間部2cには、特に図示しないが、ピン部材3aを貫通させるための孔が形成されている。ピン部材3aを貫通させるための孔の外側周縁部には、押さえ部3bが引っ掛かるようになっている。本形態において、間隔規制手段3は、後述する光ファイバ22が一対の挟持片2の間に入り込まないように配慮した位置に配置されている。
上記構成において、本発明の挿抜工具1は、手で操作部7を持ってその操作部7を押圧することにより、一対の挟持片2を、各カギ部4の挟持面4a同士が近接するような方向に移動させることができる。また、操作部7の押圧を解除することにより、一対の挟持片2を、間隔規制手段3で規制されるまで、すなわち元の位置に復帰させることができる。
図2において、キャビネット11には、多数のアダプタ12が設けられている。アダプタ12は、図示のような整列された状態に設けられている。このようなアダプタ12には、光コネクタ13やアダプタダストキャップ14が取り付けられている。アダプタ12は、箱状に形成されており、二つの接続部15が横に並んで配置されている。図2においては、説明のために接続部15が見える状態になっており、通常は光コネクタ13やアダプタダストキャップ14が取り付けられている。キャビネット11の裏側において、アダプタ12の後部には、光コネクタ16(図6参照)が取り付けられており、アダプタ12の前部に光コネクタ13が取り付けられると、光コネクタ16(図6参照)との間で光学的な接続が完了するようになっている。
光コネクタ13(光コネクタ16も同様)は、例えば既知のLC型の光コネクタ(IEC61754−20にて国際標準化)であって、そのハウジング17の上面には、ロック部18が設けられている。ロック部18は、例えば片持ち梁状のラッチングアーム19と、同じく片持ち梁状のトリガーガード20とを備えて構成されており、ラッチングアーム19の自由端となる先端の上にトリガーガード20の先端が重なるように配置形成されている。ロック部18は、押下されるとアダプタ12との間のロック状態が解除されるように形成されている。ハウジング17の後部端面、すなわちハウジング端面21からは、既知の光ファイバ22が引き出されている。光ファイバ22は、ハウジング端面21に接するように設けられる既知のブーツ23によって、その曲げ量が規制されている。ブーツ23と光ファイバ22との間には、チューブ部材24が設けられている(チューブ部材24は無くてもよい)。
図2及び図3において、アダプタダストキャップ14は、アダプタ12の接続部15に差し込まれることにより、光学的な接続部分を保護することができるように形成されている。アダプタダストキャップ14は、四角柱状の差込部25と、凸部26とを有している。凸部26は、差込部25の後端側の外周面にフランジ状に形成されている。アダプタダストキャップ14をアダプタ12の接続部15に差し込むと、アダプタ12の端面と凸部26との間には、若干のスペースSが形成されるようになっている(本発明では、スペースSに応じてカギ部4の寸法が設定されている)。
次に、上記構成に基づいて本発明の挿抜工具1の作用を説明する。
図4を参照しながらアダプタダストキャップ14の抜き取り手順を説明する。図4はアダプタダストキャップ14の抜き取り手順の説明図であり、(a)はアダプタダストキャップ14を挟んだ状態の側面図、(b)はアダプタダストキャップ14を抜き取った状態の側面図、(c)はアダプタダストキャップ14を抜き取った状態の平面図である。尚、説明に関係しない部分の図示は省略してあるものとする(以下同様)。
図4(a)において、係止部27を介してキャビネット11(図2参照)に固定されたアダプタ12の接続部15には、アダプタダストキャップ14が差し込みにより取り付けられている。先ず、このように取り付けたアダプタダストキャップ14を挿抜工具1によって挟み込む作業を行う。具体的には、光ファイバ22(図2参照)を多数引き出した部分の中から対象となるアダプタダストキャップ14を見つけ出し、その後、光ファイバ22によって僅かとなったスペースに挿抜工具1を差し込んで、挿抜工具1のカギ部4をアダプタ12の端面と凸部26(図3参照)との間のスペースS(図3参照)に嵌合させ、カギ部4の挟持面4a(図1参照)によって挟み込む作業を行う。
この時、挿抜工具1のカギ部4は、アダプタダストキャップ14の凸部26(図3参照)に引っ掛かる。操作部7(図1参照)の押圧は、僅かであってもカギ部4が凸部26(図3参照)に引っ掛かる。また、僅かな押圧であってもカギ部4の挟持面4a(図1参照)で確実に挟持する。
図4(b)及び(c)において、次に、挿抜工具1を真っ直ぐ後ろに引っ張ってアダプタダストキャップ14を抜き取る作業を行う。アダプタダストキャップ14を挟み込んだ状態で挿抜工具1を引っ張ると、カギ部4の引っ掛け面4c(図1参照)が凸部26(図3参照)に引っ掛かる。アダプタダストキャップ14は、挿抜工具1に挟み込まれた状態でスムーズにアダプタ12の接続部15から抜き取られる。
図5を参照しながらアダプタダストキャップ14の挿入手順を説明する。図5は、アダプタダストキャップ14の挿入手順の説明図であり、(a)はアダプタダストキャップ14を挟んだ状態の側面図、(b)はアダプタダストキャップ14を挿入した状態の側面図、(c)は挿抜工具1の前端を合わせた状態の平面図、(d)はアダプタダストキャップ14を押し込んだ状態の平面図である。
図5(a)において、先ず、アダプタダストキャップ14を挿抜工具1によって挟み込む作業を行う。この時、カギ部4の挟持面4a(図1参照)でアダプタダストキャップ14を挟持する。図5(b)において、次に、挿抜工具1で挟み込んだままアダプタダストキャップ14をアダプタ12の接続部15に差し込む作業を行う。この時、カギ部4の挟持面4a(図1参照)で挟持できる範囲でアダプタダストキャップ14をアダプタ12の接続部15に差し込む。
図5(c)において、続いて、カギ部4の挟持面4a(図1参照)での挟持を解除し、挿抜工具1の前端2b、具体的にはカギ部4の押し込み面4b(図1参照)をアダプタダストキャップ14の後端に合わせる作業を行う。この時、カギ部4の挟持面4a(図1参照)同士が接触し合う位に操作部7(図1参照)を押圧する。図5(d)において、最後に、挿抜工具1を押してアダプタダストキャップ14をアダプタ12の接続部15に押し込む作業を行う。
図6を参照しながら光コネクタ13の抜き取り手順を説明する。図6は光コネクタ13の抜き取り手順の説明図であり、(a)は挿抜工具1の前端2bをブーツ23に合わせた状態の側面図、(b)は挿抜工具1をコネクタ端までゆっくりと挿入した状態の側面図、(c)は挿抜工具1を勢いを付けて光コネクタ13に差し込んだ状態の側面図、(d)は挿抜工具1を真っ直ぐ後ろに引き抜いた状態の側面図である。
図6(a)において、先ず、挿抜工具1の前端2bをブーツ23に対して位置合わせする作業を行う。この時、カギ部4の挟持面4a(図1参照)間にブーツ23を差し込む。図6(b)において、次に、挿抜工具1をコネクタ端までゆっくりと挿入する作業を行う。この時、カギ部4の凹部5(図1参照)がブーツ23を案内する。
図6(c)において、続いて、勢いを付けて挿抜工具1を光コネクタ13に差し込む作業を行う。この時、一対の挟持片2の前部2aが間隔規制手段3(図1参照)を支点として弾性変形する。そして、カギ部4の挟持面4a(図1参照)間が広がるような状態でハウジング端面21(図2参照)とラッチングアーム19(図2参照)とを乗り越える。ラッチングアーム19(図2参照)は一対の挟持片2の復元力により押下され、これによってロックが解除されると、スプリングバックにより若干後方に押し出された光コネクタ13にカギ部4が嵌合する。
図6(d)において、最後に、挿抜工具1を真っ直ぐ後ろに引き抜く作業を行う。光コネクタ13は、挿抜工具1に挟み込まれた状態でスムーズにアダプタ12の接続部15から抜き取られる。
図7を参照しながら光コネクタ13の挿入手順を説明する。図7は光コネクタ13の挿入手順の説明図であり、(a)は光コネクタ13を把持した状態の側面図、(b)は光コネクタ13を真っ直ぐ押し込んだ状態の側面図、(c)は挿抜工具1を真っ直ぐ後ろに引き抜いた状態の側面図である。
図7(a)において、先ず、挿抜工具1の前端2bをブーツ23に合わせ、そして、挿抜工具1をコネクタ端までゆっくりと挿入して光コネクタ13を把持する作業を行う。図7(b)において、次に、光コネクタ13を把持した状態でその光コネクタ13をアダプタ12の接続部15に差し込み、そして、挿抜工具1を真っ直ぐ押し込む作業を行う。この時、光コネクタ13とアダプタ12とのロックが完了する。図7(c)において、最後に、操作部7(図1参照)の押圧を解除しながら挿抜工具1を真っ直ぐ後ろに引き抜く作業を行う。
以上、図1ないし図7を参照しながら説明してきたように、本発明の挿抜工具1は、光コネクタ13用のアダプタ12に対しての挿抜を容易に行うことができる。また、本発明の挿抜工具1は、カギ部4を有することから、そのカギ部4によって挟む、引っ掛ける、押し込むの三つの機能を兼ね備えることができる。さらに、本発明の挿抜工具1は、間隔規制手段3を有することから、その間隔規制手段3によって一対の挟持片2同士の間隔を保ち、狭いところへの差し込みも難なく行えるようにすることができる。
尚、間隔規制手段3は、一対の挟持片2同士の間隔を広がらないようにする機能の他に、挟持片2同士の間に光ファイバ22を入り込ませないようにするための機能も有する。
本発明の挿抜工具1によれば、一対の挟持片2が弾性変形可能であり、そして、カギ部4や間隔規制手段3を有することから、アダプタダストキャップ14の挿抜を行うことができるのは勿論のこと、光コネクタ13の挿抜をも行えるようにすることができる。また、本発明の挿抜工具1によれば、簡素な構造であり、兼用可能な工具であることから、コスト低減を図ることができる。
その他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
本発明の挿抜工具の一実施の形態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は前端側面を拡大した図、(d)は前端正面を拡大した図である。 アダプタに光コネクタやアダプタダストキャップを取り付けた状態を示すキャビネットの斜視図である。 アダプタ及びアダプタダストキャップの概略側面図である。 アダプタダストキャップ抜き取り手順の説明図であり、(a)はアダプタダストキャップを挟んだ状態の側面図、(b)はアダプタダストキャップを抜き取った状態の側面図、(c)はアダプタダストキャップを抜き取った状態の平面図である。 アダプタダストキャップ挿入手順の説明図であり、(a)はアダプタダストキャップを挟んだ状態の側面図、(b)はアダプタダストキャップを挿入した状態の側面図、(c)は挿抜工具前端を合わせた状態の平面図、(d)はアダプタダストキャップを押し込んだ状態の平面図である。 光コネクタ抜き取り手順の説明図であり、(a)は挿抜工具前端をブーツに合わせた状態の側面図、(b)は挿抜工具をコネクタ端までゆっくりと挿入した状態の側面図、(c)は挿抜工具を勢いを付けて光コネクタに差し込んだ状態の側面図、(d)は挿抜工具を真っ直ぐ後ろに引き抜いた状態の側面図である。 光コネクタ挿入手順の説明図であり、(a)は光コネクタを把持した状態の側面図、(b)は光コネクタを真っ直ぐ押し込んだ状態の側面図、(c)は挿抜工具を真っ直ぐ後ろに引き抜いた状態の側面図である。
符号の説明
1 挿抜工具
2 挟持片
2a 前部
2b 前端
2c 中間部(中間)
2d 後部
2e 後端
3 間隔規制手段
3a ピン部材
3b 押さえ部
4 カギ部
4a 挟持面
4b 押し込み面
4c 引っ掛け面
4d 摺接面
5 凹部
6 肉厚
7 操作部
11 キャビネット
12 アダプタ
13 光コネクタ
14 アダプタダストキャップ
15 接続部
16 光コネクタ
17 ハウジング
18 ロック部
19 ラッチングアーム
20 トリガーガード
21 ハウジング端面
22 光ファイバ
23 ブーツ
24 チューブ部材
25 差込部
26 凸部
27 係止部

Claims (4)

  1. 弾性変形可能な金属材料からなる一対の挟持片を有して該一対の挟持片の各後端側同士を連結し、前記一対の挟持片の各前端においては内方へ突出するカギ部を形成し、前記一対の挟持片の各中間には該各中間に跨って前記一対の挟持片同士の開き方向の間隔を規制する間隔規制手段を設け、更に、前記一対の挟持片の前記間隔規制手段よりも後方には手で持つ部分としての操作部を各々形成する
    ことを特徴とする光コネクタ用アダプタに対する挿抜工具。
  2. 請求項1に記載の光コネクタ用アダプタに対する挿抜工具において、
    前記一対の挟持片を平行に配置する
    ことを特徴とする光コネクタ用アダプタに対する挿抜工具。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の光コネクタ用アダプタに対する挿抜工具において、
    前記一対の挟持片の各前端であって前記カギ部の反対側を肉厚とする
    ことを特徴とする光コネクタ用アダプタに対する挿抜工具。
  4. 請求項1ないし請求項3いずれか記載の光コネクタ用アダプタに対する挿抜工具において、
    前記カギ部の突出方向先端に凹部を形成する
    ことを特徴とする光コネクタ用アダプタに対する挿抜工具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010204525A (ja) * 2009-03-05 2010-09-16 Nippon Antenna Co Ltd コネクタ着脱工具
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