JP2006038947A - 顕微鏡用光源装置および蛍光顕微鏡 - Google Patents
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Abstract
【課題】 光の無駄や光量のむらがなく、長寿命で低消費電力化を実現できる顕微鏡用光源装置および蛍光顕微鏡を提供する。
【解決手段】 光源1からの光を標本10に照射し、標本10から発せられる光を観察する顕微鏡に用いられる顕微鏡用光源装置であって、異なる波長の光を放射する複数のLED1a〜1cから放射される光を各別に光ファイバ2a〜2cの入射端から入射するとともに、出射端側をランダムに束ねられ1本に構成されたファイバ束3の出射端301から出射し、この出射端301より放射される光を標本10に導く。
【選択図】 図1
【解決手段】 光源1からの光を標本10に照射し、標本10から発せられる光を観察する顕微鏡に用いられる顕微鏡用光源装置であって、異なる波長の光を放射する複数のLED1a〜1cから放射される光を各別に光ファイバ2a〜2cの入射端から入射するとともに、出射端側をランダムに束ねられ1本に構成されたファイバ束3の出射端301から出射し、この出射端301より放射される光を標本10に導く。
【選択図】 図1
Description
本発明は、医学、生物学などの研究分野において生物組織からの蛍光を観察する蛍光顕微鏡等に用いられる顕微鏡用光源装置および蛍光顕微鏡に関するものである。
従来、医学および生物学などの分野において生物組織細胞上で蛍光標識を施した蛋白や遺伝子などを観察するものとして蛍光顕微鏡が用いられている。
このような蛍光顕微鏡は、蛍光標識を施された生物細胞に対し、ある特定幅の波長のみ含む照明光(励起光)を照射すると、生物細胞は励起光よりも長い波長の光(蛍光)を発することから、この蛍光を観察するようになっている。
ところで、蛍光顕微鏡は、光源装置として水銀ランプやキセノンランプといった比較的連続的な波長を持つ光源が使用されており、このような光源からの光にフィルタをかけて一定の波長を透過させて観察標本に照射するような方法が用いられている。
図6は、このような蛍光顕微鏡の一例を示すもので、水銀やキセノンなどの光源601から放射される光の光路上に、レンズ602、603を介して特定の波長を透過する励起フィルタ604とダイクロイックミラー605が配置されている。ダイクロイックミラー605は、励起光波長域では反射特性を有し、蛍光波長域では透過特性を有するもので、励起フィルタ604を透過した波長の光を反射する。ダイクロイックミラー605の反射光路上には、対物レンズ606を介して標本607が配置されている。また、ダイクロイックミラー605の標本607に対する透過光路上には、励起光の波長を遮断し、標本607からの蛍光を透過するバリアフィルタ608、結像レンズ609およびプリズム610が配置され、さらにプリズム610で反射された光路上には、接眼レンズ611が配置されている。
このような構成において、光源601より光が出射されると、この光は、レンズ602、603を介して励起フィルタ604に入射して特定の波長光を選択する。この場合、標本607の蛍光物質として、例えばGFPが用いられるとすると、青色の480〜490nm付近の波長が透過される。励起フィルタ604を透過した光は、ダイクロイックミラー605で反射し、励起光として対物レンズ606を介して標本607に照射される。標本607では、励起光により蛍光を発する。標本607より発せられる蛍光は、対物レンズ606を通り、ダイクロイックミラー605を透過し、バリアフィルタ608に入射される。ダイクロイックミラー605とバリアフィルタ608は、蛍光物質がGFPの場合の500nmより長い波長のみを透過するような特性を有している。
そして、バリアフィルタ608を透過した標本607の蛍光は、結像レンズ609により拡大され、プリズム610で観察しやすい方向に光路が反射されて結像される。この像は、接眼レンズ611を介して目視され、標本607の蛍光拡大像として観察される。
ところが、このような光源として水銀ランプやキセノンランプを用いたものは、ランプ寿命が水銀ランプで300時間、キセノンランプで500時間程度と短い。また、これら水銀ランプやキセノンランプからの光は、多くの波長成分を有することから、励起フィルタを用いて特定の波長成分を抽出するようにしている。このため、標本607の蛍光物質ごとに各種の励起フィルタを用意し、さらに、これら励起フィルタを切換可能としたフィルタ装置が必要となるためフィルタ装置に大きな取付けスペースを必要とするという問題を生じる。
さらに、これら水銀ランプやキセノンランプは、100W前後の電力を消費するため、放熱も大きく、ランプハウスが大型になる上に顕微鏡の筐体に熱が伝導し、熱膨張によって焦点ずれ生じたり、標本607上の観察している部分が動いてしまうなど、取り扱いも面倒な欠点がある。
そこで、最近になって、光源としてLED(Light Emitting Diode)などの半導体発光素子を使用したものが考えられている。
例えば、特許文献1は、顕微鏡光源としてLEDを用いたもので、各色のLEDを複数個ずつ2次元に並べ、これらLEDを対物レンズの像側焦点面の共役面に配置することで、標本をケーラー照明するようにしている。
特開2002−350732号公報
ところで、特許文献1に示す光源として、LEDを2次元的に配置したものは、通常のLEDの発光部分の面積が0.3mm程度であるのに対し、パッケージされた状態での大きさが2〜10mm程度となるため、これらパッケージを複数個並べると、全体で十mm以上の大きさになる。ところが、このようなLEDを顕微鏡用の光源として利用する場合、顕微鏡光源に最適な大きさとされる0.5〜3mm程度と比較すると大き過ぎることがあり、LEDの発光を有効に利用できないことがある。また、各色のLEDを2次元的に混在して配置したものでは、ある波長のLEDのみを発光させた場合、発光しているのは複数のLEDのうちの数個のみであることもあり、光量のむらを発生するという問題も生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、光の無駄や光量のむらがなく、長寿命で低消費電力化を実現できる顕微鏡用光源装置および蛍光顕微鏡を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、光源からの光を標本に照射し、標本から発せられる光を観察する顕微鏡に用いられる顕微鏡用光源装置であって、異なる波長の光を放射する複数の半導体発光素子を有する光源と、前記複数の半導体発光素子から放射される光を各別に導入する複数の入射部を有するとともに、これら入射部から導入される光を合わせて出射する共通の出射部を有する導光手段と、前記導光手段の出射部より放射される光を前記標本に導く照明光学手段とを具備したことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記導光手段は、前記複数の半導体発光素子から放射される光を各別に導入する複数の光ファイバからなることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記複数の光ファイバは、出射部側をランダムに束ねて共通の出射部を有するファイバ束に構成したことを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、半導体発光素子は、LEDからなることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の顕微鏡用光源装置を用いた蛍光顕微鏡である。
本発明によれば、光の無駄や光量のむらがなく、長寿命で低消費電力化を実現できる顕微鏡用光源装置および蛍光顕微鏡を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の顕微鏡用光源装置が適用される蛍光顕微鏡の概略構成を示している。
図1は、本発明の第1の実施の形態の顕微鏡用光源装置が適用される蛍光顕微鏡の概略構成を示している。
図1において、1は光源で、この光源1は、半導体発光素子として複数のLED1a、1b、1cを有している。これらLED1a、1b、1cは、それぞれ異なる波長の光を発するものである。具体的には、LED1aは、470〜490nm付近の波長の青光を、LED1bは、540〜560nm付近の波長の緑光を、LED1cは、600nm〜640nm付近の赤光を発するものが用いられる。
これらLED1a、1b、1cから発せられる光の光路上には、導光手段としての光ファイバ2a、2b、2cの入射部としての入射端201a、201b、201cが各別に配置されている。これら光ファイバ2a、2b、2cは、出射端側をランダムに束ねられ、出射部として共通の出射端301を有する1本のファイバ束3に構成されている。図2は、ファイバ束3としてランダムに束ねられた光ファイバ2a、2b、2cの配置状態を示すもので、図示「白丸」は光ファイバ2a、図示「黒丸」は光ファイバ2b、図示「×丸」は光ファイバ2cを表わしている。
これにより、ファイバ束3は、光ファイバ2a、2b、2cの入射端201a、201b、201cから導入される各LED1a、1b、1cからの光を出射端301全面から一様に放射するようになっている。
ファイバ束3の出射端301から発せられる光の光路上には、コレクタレンズ4、明るさ絞り(AS)5、リレーレンズ6が配置され、さらにリレーレンズ6の間に視野絞り(FS)7が配置されている。コレクタレンズ4は、ファイバ束3の出射端301からの光を集光するものである。明るさ絞り5は、ファイバ束3の出射端301と光学的に共役な位置に配置されるもので、開口径を変化させることで照明の最大入射角(NA)を可変可能にしている。視野絞り7は、後述する標本10と光学的に共役な位置に配置されるもので、開口径を変化させることで、標本10に投影される照明範囲の大きさを可変可能にしている。
リレーレンズ6を透過した光路には、ダイクロイックミラー(DM)8が配置されている。ダイクロイックミラー8は、励起光波長域では反射特性を有し、蛍光波長域では透過特性を有するもので、リレーレンズ6を透過した波長の光を反射する。ダイクロイックミラー8の反射光路上には、対物レンズ9を介して標本10が配置されている。
この場合、対物レンズ9の後焦点面とファイバ束3の出射端301とは共役な関係に配置され、ファイバ束3の出射端301から放射される光が、標本10面をケーラー照明するようになっている。
ダイクロイックミラー8の標本10に対する透過光路上には、励起光の波長を遮断し、標本10からの蛍光を透過するバリアフィルタ11、結像レンズ12およびプリズム13が配置され、さらに、プリズム13で反射された光路上には接眼レンズ14が配置されている。
次に、このように構成された実施の形態の作用を説明する。
いま、LED1aを点灯すると、このLED1aから出射された470〜490nmの波長の青色の光は、光ファイバ2aの入射端201aに入射される。そして、光ファイバ2aを透過し、ファイバ束3の出射端301から放射される。この場合、ファイバ束3は、図2に示すように光ファイバ2a、2b、2cの出射端側をランダムに束ねており、これにより、入射端201aから導入されるLED1aからの光は、出射端301全面より一様に放射される。
ファイバ束3の出射端301より放射される光は、コレクタレンズ4を通って集光され、明るさ絞り5に入射する。明るさ絞り5を通った光は、さらにリレーレンズ6と、その間の視野絞り7を透過してダイクロイックミラー8に入射する。
この場合、ダイクロイックミラー8には、図3(a)に示すLED1aから出射される470〜490nmの波長の光を反射する同図(b)に示す反射特性(標本10からの蛍光の波長Aを含まない)を有するとともに、同図(c)に示すように標本10からの蛍光の波長Aを含む、例えば510nm以上の波長域の光を透過するような透過特性を有するものが用いられる。
ダイクロイックミラー8で反射された光は、対物レンズ9を介して標本10に照射される。この場合、対物レンズ9の後焦点面とファイバ束3の出射端301とが共役な関係に配置されるので、ダイクロイックミラー8で反射される光により、標本10面がケーラー照明される。また、この状態で、ファイバ束3の出射端301と光学的に共役な位置に配置される明るさ絞り5の開口径を変化させることで、照明の最大入射角(NA)を可変することができ、さらに、標本10と光学的に共役な位置に配置されている視野絞り7の開口径を変化させることで、標本10に投影される照明範囲の大きさを変えることができる。
標本10は、照明光により励起され蛍光を放射する。標本10から放射された蛍光は、対物レンズ9を通りダイクロイックミラー8に入射する。そして、ダイクロイックミラー8を透過し、バリアフィルタ11に入射する。この場合、バリアフィルタ11についても図3(c)に示すように標本10からの蛍光の波長Aを含む、例えば510nm以上の波長域の光について透過するような透過特性を有するものが用いられる。
バリアフィルタ11を透過した標本10の蛍光は、結像レンズ12により拡大されて、プリズム13で観察しやすい方向に光路が反射されて結像され、接眼レンズ14を介して目視され、標本10の蛍光拡大像として観察される。
同様にして、LED1bを点灯すると、このLED1bから出射された540〜560nm付近の波長の緑色の光がファイバ束3の出射端301全面から一様に放射される。この場合、ダイクロイックミラー8は、540〜560nmの波長を反射し、それより長い波長を透過するような特性を有するものと入れ替えて使用し、バリアフィルタ11についても、560nm以下の波長をカットするような特性のものと入れ替えて使用することで、540〜560nm付近の波長の緑色の光で励起される蛍光の観察を行うことができる。
さらに、LED1cを点灯すると、このLED1cから出射された600〜640nm付近の波長の赤色の光がファイバ束3の出射端301全面から一様に放射される。この場合、ダイクロイックミラー8は、さらに600〜640nmの波長を反射し、それより長い波長を透過するような特性を有するものと入れ替えて使用し、バリアフィルタ11についても、640nm以下の波長をカットするような特性のものと入れ替えて使用することで、600〜640nm付近の波長の赤色の光で励起される蛍光の観察を行うことができる。
従って、このようにすれば、照明用光源1として波長の異なる光を放射する複数のLED1a、1b、1cを使用することにより、従来、水銀ランプやキセノンランプを用いたものは、ランプ寿命が水銀ランプで300時間、ハロゲンランプで3000時間程であったものと比べ、10000時間以上の寿命を保証することができるので、ランプの交換作業などを含めて保守点検を簡単なものにできる。
また、LED1a、1b、1cの消費電力は、1〜5W程度にできるので、従来の水銀ランプやキセノンランプのように100W前後もの電力を消費するものと比べ、数十分の1程度まで低減することができ、経済的に極めて有利にできる。
さらに、消費電力の低減により発熱の少ない光源を実現できるので、従来のようにランプハウスが大型になる上に顕微鏡の筐体に熱が伝導し、熱膨張によって焦点ずれ生じたり、標本上の観察している部分が動いてしまうなどの発熱が原因する不都合を回避できるので、取り扱いも便利にできる。
さらに、複数のLED1a、1b、1cから放射する光を導入する光ファイバ2a、2b、2cの出射端側をランダムに束ねて1本のファイバ束3に構成し、光ファイバ2a、2b、2cに入射される各LED1a、1b、1cからの光を出射端301全面から一様に放射できるようにしたので、LED1a、1b、1cから放射される各波長の光をファイバ束3の出射端301から無駄なく、しかも光量のむらを生じることなく出射することができ、さらに各LED1a、1b、1cを選択的に点灯するのみで波長の切換えも簡単に行なうことができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図4は、本発明の第2の実施の形態の顕微鏡用光源装置が適用される蛍光顕微鏡の概略構成を示すもので、図1と同一部分には同符号を付している。
この場合、LED1a、1b、1cには、それぞれLEDドライバ401a、401b、401cが接続されている。これらLEDドライバ401a、401b、401cは、コントローラ406の指示によりLED1a、1b、1cの点灯、消灯、明るさ調整を各別に行なうものである。
LED1a、1b、1cから発せられる光の光路上には、光ファイバ2a、2b、2cの入射端201a、201b、201cが各別に配置されている。これら光ファイバ2a、2b、2cは、第1の実施の形態で述べたと同様に出射端側をランダムに束ねられ1本のファイバ束3に構成されている。
ファイバ束3の出射端301から発せられる光の光路上には、コレクタレンズ4、明るさ絞り5、リレーレンズ6が配置され、リレーレンズ6の間に視野絞り7が配置され、さらにリレーレンズ6を透過した光路には、蛍光キューブターレット403が配置されている。
蛍光キューブターレット403は、図5(a)に示すように回転軸403aを中心に回転可能に支持された円板部材403bの周縁部に沿って光学部材として複数(図示例では4個)の蛍光キューブ402a〜402dが着脱可能に配置されている。蛍光キューブ402a〜402cは、図5(b)に示すようにダイクロイックミラー8とバリアフィルタ11の組み合わせで構成されており、これらダイクロイックミラー8とバリアフィルタ11は、各蛍光キューブ402a〜402cごとに、LED1a〜1cから出射される光の波長に対応させて異なる特性のものが用いられている。この場合、蛍光キューブ402dについては、後述するようにハーフミラ(不図示)のみで構成されている。
蛍光キューブターレット403には、モータ404が設けられている。モータ404には、モータドライバ405が接続されている。モータドライバ405は、コントローラ406の指示によりモータ404を駆動して蛍光キューブターレット403の回転角度を制御することで、光路上に位置される蛍光キューブ402a〜402dの交換を行なうようにしている。
ここで、例えば、LED1a、1b、1cから放射する光は、第1の実施の形態で述べたと同様に、LED1aが青色の470〜490nm、LED1bが緑色の540〜560nm、LED1cが赤色の600〜640とすると、蛍光キューブターレット403の蛍光キューブ402aは、LED1aから出射される青色の光の波長に対応して、470〜490nmを反射し、510nmより長い波長を透過するダイクロイックミラー8と、510nmより長い波長を透過するバリアフィルタ11で構成されている。また、蛍光キューブ402bは、LED1bから出射される緑色の光の波長に対応して、540〜560nmを反射し、570nmより長い波長を透過するダイクロイックミラー8と、570nmより長い波長を透過するバリアフィルタ11で構成され、さらに、蛍光キューブ402cは、LED1cから出射される赤色の光の波長に対応して、600〜630nmを反射し、640nmより長い波長を透過するダイクロイックミラー8と、640nmより長い波長を透過するバリアフィルタ11で構成されている。そして、蛍光キューブ402dは、通常の落射照明の反射像観察に用いられるハーフミラ(不図示)のみで構成されているとする。
その他は、図1と同様である。
このような構成において、まず、青色の励起光を使用する場合は、コントローラ406の指示によりLEDドライバ401aからLED1aに電流を流して点灯し、同時に、モータドライバ405によりモータ404を駆動させて蛍光キューブターレット403の蛍光キューブ402aを光路上に位置させる。また、コントローラ406は、他のLEDドライバ401b、401cに対し、LED1b、LED1cに電流を流さないように指示する。
この状態で、LEDドライバ401aにより点灯されたLED1aより470〜490nmの波長の光が出射されると、この光は、光ファイバ2aの入射端201aに入射される。そして、光ファイバ2aを透過し、ファイバ束3の出射端301から放射される。この場合、ファイバ束3は、図2に示すように光ファイバ2a、2b、2cの出射端側をランダムに束ねており、入射端201aから入射されるLED1aからの光は、出射端301全面より一様に放射される。
ファイバ束3の出射端301より放射される光は、コレクタレンズ4を通って集光され、明るさ絞り5に入射する。明るさ絞り5を通った光は、さらにリレーレンズ6と、その間の視野絞り7を透過して蛍光キューブ402aに入射する。
蛍光キューブ402aは、LED1aの放射する青色の光の波長に対応したもので、470〜490nmを反射し、510nmより長い波長を透過するダイクロイックミラー8と、510nmより長い波長を透過するバリアフィルタ11で構成されている。これにより、LED1aの放射する光は、ダイクロイックミラー8で反射し、対物レンズ9を介して標本10に照射される。
標本10は、照明光により励起され蛍光を放射する。標本10から放射された蛍光は、対物レンズ9を通り、蛍光キューブ402aのダイクロイックミラー8を透過し、バリアフィルタ11に入射し、さらにバリアフィルタ11も透過し、結像レンズ12に入射する。
そして、結像レンズ12で拡大されて、プリズム13で観察しやすい方向に光路が反射され、接眼レンズ14を介して目視され、標本10の蛍光拡大像として観察される。
次に、赤色の励起光を使用する場合は、コントローラ406の指示によりLEDドライバ401cからLED1cに電流を流して点灯し、同時に、モータドライバ405によりモータ404を駆動させて蛍光キューブターレット403の蛍光キューブ402cを光路上に位置させる。また、コントローラ406は、他のLEDドライバ401a、401bに対し、LED1a、LED1bに電流を流さないように指示する。
この状態で、LED1cを点灯すると、このLED1cから出射された600〜640nm付近の波長の光がファイバ束3の出射端301全面から一様に放射される。この場合、蛍光キューブ402cは、LED1cの放射する赤色の光の波長に対応したもので、600〜630nmを反射し、640nmより長い波長を透過するダイクロイックミラー8と、640nmより長い波長を透過するバリアフィルタ11で構成されている。これにより、LED1cから出射された600〜640nm付近の波長の赤色の光で励起される蛍光の観察を行なうことができる。
次に、緑色の励起光を使用する場合は、コントローラ406の指示によりLEDドライバ401bからLED1bに電流を流して点灯し、同時に、モータドライバ405によりモータ404を駆動させて蛍光キューブターレット403の蛍光キューブ402bを光路上に位置させる。また、コントローラ406は、他のLEDドライバ401a、401cに対し、LED1a、LED1cに電流を流さないように指示する。
この状態で、LED1bを点灯すると、このLED1bから出射された540〜560nm付近の波長の光がファイバ束3の出射端301全面から一様に放射される。この場合、蛍光キューブ402bは、LED1bの放射する緑色の光の波長に対応したもので、540〜560nmを反射し、570nmより長い波長を透過するダイクロイックミラー8と、570nmより長い波長を透過するバリアフィルタ11で構成されている。これにより、LED1bから出射された540〜560nm付近の波長の緑色の光で励起される蛍光の観察を行なうことができる。
なお、コントローラ406の指示により、モータドライバ405によりモータ404を駆動させて蛍光キューブターレット403の蛍光キューブ402dを光路上に位置させるようにすれば、不図示のハーフミラーが光路上に配置され、通常の落射照明による反射像観察を行なうこともできる。
従って、このようにすれば、LED1a、1b、1cより所望する波長の光を選択すると、これに連動して蛍光キューブターレット403の蛍光キューブ402a〜402cの対応するキューブが光路上に配置され、自動的に最適なダイクロイックミラー8とバリアフィルタ11の組み合わせを選択することができるので、光の波長を切換えても常に最適な状態で蛍光観察を行なうことができる。
なお、上述した実施の形態では、落射照明の場合のみを述べたが、透過照明でも同様にして実施できる。また、上述した実施の形態では、3個の波長の異なるLED1a、1b、1cを使用した例を述べたが、4個以上であってもよい。また、上述では、各波長ごとに1個のLEDを使用したが、照明光としての光量が不足するような場合は、例えば、青の波長のLEDを2個、緑の波長のLEDを2個というように、同じ波長のLEDを複数個ずつ使用することもできる。さらに、上述した実施の形態では触れていないが、LEDの波長特性によっては、ダイクロイックミラー8と照明用光源1の間に、所定の励起波長のみを選択する励起フィルタを入れる場合もある。さらに、上述した実施の形態では、接眼レンズ14を介して標本10の蛍光拡大像を目視観察する場合のみを述べたが、CCDなどの撮像手段を設け、蛍光像を撮像するようなことも可能である。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
1…照明用光源、1a〜1c…LED
2a〜2c…光ファイバ、201a〜201c…入射端
3…ファイバ束、301…出射端、4…コレクタレンズ
5…明るさ絞り、6…リレーレンズ
7…視野絞り、8…ダイクロイックミラー
9…対物レンズ、10…標本
11…バリアフィルタ、12…結像レンズ
13…プリズム、14…接眼レンズ
401a〜401c…LEDドライバ
402a〜402d…蛍光キューブ
403…蛍光キューブターレット
403a…回転軸、403b…円板部材、 404…モータ、
405…モータドライバ、406…コントローラ
2a〜2c…光ファイバ、201a〜201c…入射端
3…ファイバ束、301…出射端、4…コレクタレンズ
5…明るさ絞り、6…リレーレンズ
7…視野絞り、8…ダイクロイックミラー
9…対物レンズ、10…標本
11…バリアフィルタ、12…結像レンズ
13…プリズム、14…接眼レンズ
401a〜401c…LEDドライバ
402a〜402d…蛍光キューブ
403…蛍光キューブターレット
403a…回転軸、403b…円板部材、 404…モータ、
405…モータドライバ、406…コントローラ
Claims (5)
- 光源からの光を標本に照射し、標本から発せられる光を観察する顕微鏡に用いられる顕微鏡用光源装置であって、
異なる波長の光を放射する複数の半導体発光素子を有する光源と、
前記複数の半導体発光素子から放射される光を各別に導入する複数の入射部を有するとともに、これら入射部から導入される光を合わせて出射する共通の出射部を有する導光手段と、
前記導光手段の出射部より放射される光を前記標本に導く照明光学手段と
を具備したことを特徴とする顕微鏡用光源装置。 - 前記導光手段は、前記複数の半導体発光素子から放射される光を各別に導入する複数の光ファイバからなることを特徴とする請求項1記載の顕微鏡用光源装置。
- 前記複数の光ファイバは、出射部側をランダムに束ねて共通の出射部を有するファイバ束に構成したことを特徴とする請求項2記載の顕微鏡用光源装置。
- 半導体発光素子は、LEDからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の顕微鏡用光源装置。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の顕微鏡用光源装置を用いた蛍光顕微鏡。
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JP2004214682A JP2006038947A (ja) | 2004-07-22 | 2004-07-22 | 顕微鏡用光源装置および蛍光顕微鏡 |
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-
2004
- 2004-07-22 JP JP2004214682A patent/JP2006038947A/ja not_active Withdrawn
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