JP2006036600A - セラミック組成物 - Google Patents

セラミック組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2006036600A
JP2006036600A JP2004220667A JP2004220667A JP2006036600A JP 2006036600 A JP2006036600 A JP 2006036600A JP 2004220667 A JP2004220667 A JP 2004220667A JP 2004220667 A JP2004220667 A JP 2004220667A JP 2006036600 A JP2006036600 A JP 2006036600A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
ceramic composition
resin particles
ceramic
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004220667A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4440030B2 (ja
Inventor
Takahiro Omura
貴宏 大村
Naoyuki Nagatani
直之 永谷
Miki Inaoka
美希 稲岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2004220667A priority Critical patent/JP4440030B2/ja
Publication of JP2006036600A publication Critical patent/JP2006036600A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4440030B2 publication Critical patent/JP4440030B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)
  • Filtering Materials (AREA)

Abstract

【課題】 低温でも脱脂・焼成が可能であり、極めて高い気孔率を有する多孔質セラミック材料を製造することができるセラミック組成物、及び、該セラミック組成物を用いた多孔質セラミックフィルタの製造方法を提供する。
【解決手段】 ポリオキシアルキレン樹脂を含有する加熱消滅性樹脂粒子とセラミック粉末とからなるセラミック組成物であって、前記加熱消滅性樹脂粒子は、100〜250℃の所定の温度に加熱することにより、1時間以内に10重量%以上が消滅するものであるセラミック組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、低温でも脱脂・焼成が可能であり、極めて高い気孔率を有する多孔質セラミック材料を製造することができるセラミック組成物、及び、該セラミック組成物を用いた多孔質セラミックフィルタの製造方法に関する。
近年、炭化ケイ素(SiC)やコージェライト粉末等のセラミック粉末を焼結せしめたハニカム構造体の隔壁を多孔質構造にした、多孔質ハニカムフィルタが提案されている。このような多孔質セラミックフィルタ(多孔質ハニカムフィルタ)では、ガス等の流体を多孔質の隔壁を通過させることにより、流体中に含まれる様々な不純物を除去することができる。多孔質セラミックフィルタは、例えば、ディーゼル車から排出される排ガスの微粒子捕集用フィルタ(ディーゼルパティキュレートフィルタ)として実用化されている。
このような多孔質セラミックフィルタにおいては、多孔質の隔壁の平均細孔径と気孔率とがフィルタの性能を決定するための非常に重要な因子であり、例えば、ディーゼルパティキュレートフィルタ等では、微粒子の捕集効率、圧損、捕集時間の関係から、適度な平均細孔径を有し、気孔率の大きいフィルタが要求されている。
従来、多孔質セラミック材料の平均細孔径や気孔率を制御する方法として、例えば、セラミック組成物にグラファイト等の造孔材を添加し、高温で脱脂・焼成する方法が知られていた。しかし、この方法では、高い気孔率を得るためには造孔材を多量に使用する必要があり、この場合には250℃以上で行う脱脂及び焼成時間が延長して製造工程に長時間を要するとともに、造孔材の燃焼熱の増加によりセラミック成形体に大きな歪みがかかり、成形体にクラックが生じることがあるという問題があった。
これに対して、特許文献1には、造孔材を中空化して燃焼成分を減少させることにより、造孔材の燃焼発熱を低減する方法が開示されている。この方法によれば、脱脂・焼成工程における造孔材の燃焼発熱が減少し、成形体にクラックが生じるのを軽減することができる。
しかしながら、この方法であっても依然として250℃以上における燃焼発熱が存在することから、更に大量の造孔材を添加して気孔率の高い多孔性セラミック材料を製造しようとすると、成形体にクラックが生じたりするという問題点は解決できていなかった。
特開2003−10617公報
本発明は、上記現状に鑑み、比較的低温でも脱脂・焼成が可能であり、極めて高い気孔率を有する多孔質セラミック材料を製造することができるセラミック組成物、及び、該セラミック組成物を用いた多孔質セラミックフィルタの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、ポリオキシアルキレン樹脂を含有する加熱消滅性樹脂粒子とセラミック粉末とからなるセラミック組成物であって、前記加熱消滅性樹脂粒子は、100〜250℃の所定の温度に加熱することにより、1時間以内に10重量%以上が消滅するものであるセラミック組成物である。
以下に本発明を詳述する。
本発明のセラミック組成物は、加熱消滅性樹脂粒子とセラミック粉末とからなる。
本発明者らは、鋭意検討の結果、多孔質セラミック材料の製造において、ポリオキシアルキレン樹脂を含有し、100〜250℃の所定の温度に加熱することにより、1時間以内に10重量%以上が消滅する加熱消滅性樹脂粒子と、セラミック粉末とからなるセラミック組成物を用いれば、常温においてはハンドリング性よく成形でき、かつ、脱脂・焼成工程においては燃焼熱に起因する成形品のクラック等の発生を抑制しながら、脱脂・焼成工程等に要する時間を短縮して製造効率を向上させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記加熱消滅性樹脂粒子は、100〜250℃の所定の温度に加熱することにより、1時間以内に10重量%以上が消滅するものである。消滅に要する時間が1時間を超えると、製造効率が低下してしまう。消滅する部分が10重量%未満であると、燃焼発熱を減少させ成形品のクラックの発生等を抑制する効果が不充分である。好ましくは、100〜250℃の所定の温度に加熱することにより、1時間以内に40重量%以上が消滅するものである。
上記加熱消滅性樹脂粒子は、23℃における10%圧縮強度の好ましい下限が1MPa、好ましい上限が1000MPaである。1MPa未満であると、常温におけるセラミック組成物の調製の際に加熱消滅性粒子の破壊が起こってハンドリング性が悪化することがある。
上記加熱消滅性樹脂粒子は、平均粒子径の好ましい下限が1μm、好ましい上限が500μmである。この範囲外であると、後述する懸濁重合等の方法により収率よく加熱消滅性樹脂粒子を得ることが困難となることがある。より好ましい下限は5μm、より好ましい上限は200μmである。
上記加熱消滅性樹脂粒子は、ポリオキシアルキレン樹脂を含有する。
上記ポリオキシアルキレン樹脂は、100〜250℃以下の所定の温度に加熱することにより、低分子量の炭化水素、エーテル等に分解された後、燃焼反応や蒸発等の相変化によって消失させることができる。従って、上記加熱消滅性樹脂粒子は、ポリオキシアルキレン樹脂を含有することにより上述の加熱消滅性を発揮することができる。
上記ポリオキシアルキレン樹脂としては特に限定されないが、例えば、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレン、ポリオキシテトラメチレン等が挙げられる。
なかでも、加熱消滅性に優れ、かつ、圧縮強度に優れる加熱消滅性樹脂粒子が得られることから、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレン及びポリオキシテトラメチレンからなる群より選択される少なくとも1種が好適であり、なかでもポリオキシプロピレンがより好適である。適度な加熱消滅性と圧縮強度とを実現するためには、上記加熱消滅性樹脂粒子に含有されるポリオキシアルキレン樹脂のうち、50重量%以上がポリオキシプロピレンであることが好ましい。
上記ポリオキシアルキレン樹脂は、架橋成分を含有してもよい。架橋成分を含有する場合には、架橋により高い圧縮強度を発揮することができる。このような架橋成分を含有するポリオキシアルキレン樹脂としては、官能基を2以上有するポリアルキレンマクロモノマーの重合体や、ポリオキシアルキレンマクロモノマーと多官能性モノマーとの共重合体等が挙げられる。
上記ポリオキシアルキレン樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、MSポリマーS−203、S−303、S−903(以上、鐘淵化学工業社製);サイリルSAT−200、MA−403、MA−447(以上、鐘淵化学工業社製);エピオンEP103S、EP303S、EP505S(以上、鐘淵化学工業社製);PEG200、PEG300、PEG400、PEG600、PEG1000(以上、日本油脂社製);ユニオールD−250、D−400、D−700、D−1000、D−1200(以上、日本油脂社製);エクセスターESS−2410、ESS−2420、ESS−3630(以上、旭硝子社製);ユニセーフシリーズ、ユニルーブシリーズ(以上、日本油脂社製)等が挙げられる。
上記ポリオキシアルキレン樹脂の分子量としては特に限定されないが、数平均分子量の好ましい下限が300、好ましい上限が100万である。300未満であると、高い加熱消滅性を実現できないことがあり、100万を超えると、高い圧縮強度を実現できないことがある。
上記加熱消滅性樹脂粒子中における上記ポリオキシアルキレン樹脂の含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は10重量%である。10重量%未満であると、得られる加熱消滅性樹脂粒子の加熱消滅性が不充分となることがある。上限については特に限定されず、ポリオキシアルキレン樹脂のみからなっていてもよい。
上記加熱消滅性樹脂粒子は、より低温で短時間のうちに消滅させることを目的として分解促進剤を含有してもよい。上記分解促進剤としては特に限定されないが、例えば、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等の過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2−カルバモイルアゾホルムアミド、1,1’−アゾビスシクロヘキサン−1−カルボニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。
上記加熱消滅性樹脂粒子を製造する方法としては特に限定されないが、例えば、官能基を有するポリオキシアルキレンのマクロモノマーを単独、又は、他の重合性モノマーと共に溶媒中で懸濁重合する方法等が好適である。
上記ポリオキシアルキレンマクロモノマーに含まれる官能基としては特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリレート等の重合性不飽和炭化水素、イソシアネート基、エポキシ基、加水分解性シリル基、水酸基、カルボキシル基等が挙げられる。なかでも、ラジカル重合可能な重合性不飽和炭化水素を含むポリオキシアルキレンマクロモノマーは、より簡便に加熱消滅性樹脂粒子を製造できることから好ましく、なかでも重合反応性が高い(メタ)アクリロイル基を含むポリオキシアルキレンマクロモノマーがより好ましい。
上記ポリオキシアルキレンマクロモノマーに含まれる官能基の数は特に限定されないが、官能基を2個以上もつポリオキシアルキレンマクロモノマーを用いれば、架橋させることにより高い圧縮強度を有する加熱消滅性樹脂粒子を得ることができる。
上記ポリオキシアルキレンマクロモノマーに含まれるポリオキシアルキレンユニットの分子量としては特に限定されないが、数平均分子量の好ましい下限が300、好ましい上限が100万である。300未満であると、充分な加熱消滅性が得られないことがあり、100万を超えると、充分な圧縮強度が得られないことがある。
上記ポリオキシアルキレンマクロモノマーとしては、具体的には例えば、ポリオキシプロピレンジメタクリレート(日本油脂社製ブレンマーPDP−400、新中村化学社製NKエステル9PG等)、ポリオキシエチレンジメタクリレート(日本油脂社製ブレンマーPDE−400、PDE−1000、新中村化学社製NKエステル9G、14G等)、ポリテトラメチレンジメタクリレート(日本油脂社製ブレンマーPDT−650等)、ポリオキシプロピレンジアクリレート(日本油脂社製ブレンマーADP−400、新中村化学社製NKエステルAPG−400等)、ポリオキシプロピレンメタクリレート(日本油脂社製ブレンマーPP−500、800等)、ポリオキシエチレン−ポリオキシテトラメチレンメタクリレート(日本油脂社製ブレンマー55PET−800等)等を用いることができる。
上記ポリオキシアルキレンマクロモノマーと共重合する他の重合性モノマーとしては特に限定されないが、簡便に製造できることからラジカル重合性モノマーが好適である。上記ラジカル重合性モノマーとしては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、スチレン及びその誘導体、酢酸ビニル等が挙げられる。
上記ポリオキシアルキレンマクロモノマーと共重合する他の重合性モノマーとしては、多官能モノマーを用いてもよい。多官能モノマーとの共重合体とすることにより、架橋して高い圧縮強度を実現することができる。上記多官能モノマーとしては特に限定されず、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のアクリル系多官能性モノマーや、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
上記加熱消滅性樹脂粒子は、有機樹脂等で被覆しカプセル化されていてもよい。上記カプセル化の方法としては特に限定されず、例えば、コアセルベーション法、液中乾燥法、界面重合法、in−situ重合法等が挙げられる。
本発明のセラミック組成物は、セラミック粉末を含有する。
上記セラミック粉末としては特に限定されないが、例えば、金属酸化物、金属炭化物又は金属窒化物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記金属酸化物としては特に限定されないが、例えば、コージェライトが好適である。
コージェライトとは、SiOの含有量が42〜56重量%、Alの含有量が30〜45重量%、MgOの含有量が12〜16重量%の配合組成からなるものを意味する。
上記金属炭化物としては特に限定されないが、例えば、炭化ケイ素が好適である。
上記金属窒化物としては特に限定されないが、例えば、窒化ケイ素が好適である。
上記セラミック粉末は、上記金属酸化物、金属炭化物又は金属窒化物の他、無機質結合材として、タルクや焼タルク等のタルク粉末成分;非晶質シリカ等のシリカ粉末;カオリン、仮焼カオリン、酸化硼素、アルミナ、水酸化アルミニウム等適宜を配合して調製される。
このときセラミック粉末は、コージェライト、炭化ケイ素又は窒化ケイ素からなる群より選択される少なくとも1種を50重量%以上含有することが好ましい。
本発明のセラミック組成物における上記加熱消滅性樹脂粒子とセラミック粉末との配合比としては特に限定されないが、上記加熱消滅性樹脂粒子の好ましい下限は10重量%、好ましい上限は90重量%である。10重量%未満であると、充分な気孔率を有する多孔質セラミックフィルタを得ることができないことがあり、90重量%を超えると、得られる多孔質セラミックフィルタの強度が低下することがある。
本発明のセラミック組成物は、必要に応じて、従来公知の可塑剤や粘結剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明のセラミック組成物は、100〜250℃以下の所定の温度に加熱することにより、造孔材となる加熱消滅性粒子の少なくとも一部が消滅し、従来よりも低温で脱脂することが可能となる。従って、成形物にクラック等が発生しにくく、極めて高い気孔率を有する多孔質セラミック材料を容易に製造することができる。
本発明のセラミック組成物を用いて多孔質セラミックフィルタを製造する方法としては特に限定されず、例えば、本発明のセラミック組成物を押出成形法、ブレス成形法等の従来公知の方法により賦形した賦形物を調製し、乾燥した後、脱脂・焼成する方法等が挙げられる。
焼成温度としては、用いるセラミック組成物の組成により適宜設定すればよいが、例えば、コージェライトを含有するセラミック粉末を用いる場合には1380〜1440℃、炭化ケイ素を含有するセラミック粉末を用いる場合には1600〜2200℃、窒化ケイ素を含有するセラミック粉末を用いる場合には1500〜1900℃が好ましい。
本発明のセラミック組成物を焼成する多孔質セラミックフィルタの製造方法もまた、本発明の1つである。
本発明によれば、低温でも脱脂・焼成が可能であり、極めて高い気孔率を有する多孔質セラミック材料を製造することができるセラミック組成物、及び、該セラミック組成物を用いた多孔質セラミックフィルタの製造方法を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)加熱消滅性樹脂粒子の調製
モノマー成分として、ポリオキシプロピレンジメタクリレート80重量部(ポリオキシプロピレンユニット数=約7;日本油脂社製、ブレンマーPDP−400)、メタクリル酸メチル20重量部、及び、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.3重量部を混合、攪拌し、モノマー溶液を調製した。
得られたモノマー溶液の全量を、ポリビニルアルコール(PVA)1重量%と亜硝酸ナトリウムとの水溶液0.02重量%溶解させたイオン交換水300重量部に加え、攪拌分散装置を用いて攪拌し、乳化懸濁液を得た。
次に、攪拌機、ジャケット、還流冷却機及び温度計を備えた20リットルの重合器を用い、重合器内を減圧し、容器内の脱酸素を行った後、窒素ガスにより圧力を大気圧まで戻し、重合器内部を窒素雰囲気とした。この重合器内に、得られた乳化懸濁液の全量を一括して投入し、重合器を60℃まで昇温して重合を開始した。8時間重合した後、重合器を室温まで冷却してスラリーを得た。得られたスラリーを脱水装置により脱水し、真空乾燥して、樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の粒子径を測定したところ58μmであった。
また、セイコーインスツルメンツ社製DSC−6200を用いて、昇温速度2℃/分にて昇温しながら測定して加熱減量を調べたところ、分解開始温度は150℃、50重量%減少温度は195℃であり、250℃における重量減少率は約87重量%であった。
更に、得られた樹脂粒子の10%圧縮強度を、フィッシャー社製微小硬度計にて測定したところ、23℃における10%圧縮強度は5MPaであった。
(2)セラミック組成物の調製
得られた樹脂粒子50重量部に対して、タルク40重量%、カオリン20重量%、アルミナ18重量%、水酸化アルミニウム12重量%、シリカ10重量%からなるセラミック粉末100重量部を混合してセラミック組成物を得た。
(3)多孔質セラミックフィルタの製造
得られたセラミック組成物の全量に、メチルセルロース4重量部と水とを加え、混練し、押出成形可能な坏土とした。得られた坏土を用いて押出成形法により、リブ厚が430μm、セル数が16個/cmである、直径118mm、高さ152mmの円筒形ハニカム構造体を成形した。
得られた円筒形ハニカム構造体を乾燥した後、400℃まで10℃/分にて昇温し1時間保持して樹脂粒子の脱脂を行った。その後、昇温速度40℃/h、最高温度1410℃、保持時間6時間にて焼成して多孔質セラミックフィルタを得た。
得られた多孔質セラミックフィルタについて目視にて観察したところ、膨張等の変形やクラックの発生は見られなかった。また、アムコ社製ポロシメーター2000を用い、封入水銀圧力2000kg/cmにて気孔率を測定したところ、気孔率は72%であった。
(実施例2)
実施例1で得られた樹脂粒子20重量部に対して、窒化ケイ素98.5重量%、窒化鉄1.5重量%からなるセラミック粉末100重量部を混合してセラミック組成物を得た。
得られたセラミック組成物の全量に、メチルセルロース4重量部と水とを加え、混練し、押出成形可能な坏土とした。得られた坏土を用いて押出成形法により、リブ厚が300μm、セル数が16個/cmである、断面の一辺の長さ50mm、長さ250mmの直方体形ハニカム構造体を成形した。
得られた直方体形ハニカム構造体を乾燥した後、400℃まで10℃/分にて昇温し1時間保持して樹脂粒子の脱脂を行った。その後、不活性ガス雰囲気下、昇温速度40℃/h、最高温度1700℃、保持時間6時間にて焼成して多孔質セラミックフィルタを得た。
得られた多孔質セラミックフィルタについて目視にて観察したところ、膨張等の変形やクラックの発生は見られなかった。また、アムコ社製ポロシメーター2000を用い、封入水銀圧力2000kg/cmにて気孔率を測定したところ、気孔率は63%であった。
(実施例3)
(1)加熱消滅性樹脂粒子の調製
モノマー成分として、ポリオキシエチレン−ポリオキシテトラメチレンメタクリレート80重量部(ポリオキシエチレンユニット数=約10、ポリオキシテトラメチレンユニット数=約5;日本油脂社製、ブレンマー55PET−800)、メタクリル酸メチル10重量部、トリメチロールプロパントリメタクリレート10重量部を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の粒子径を測定したところ55μmであった。
また、セイコーインスツルメンツ社製DSC−6200を用いて、昇温速度2℃/分にて昇温しながら測定して加熱減量を調べたところ、分解開始温度は140℃、50重量%減少温度は180℃であり、250℃における重量減少率は約91重量%であった。
更に、得られた樹脂粒子の10%圧縮強度を、フィッシャー社製微小硬度計にて測定したところ、23℃における10%圧縮強度は14MPaであった。
(2)セラミック組成物の調製
得られた樹脂粒子20重量部に対して、SiC90重量%、酸化硼素5重量%、カオリン2重量%、アルミナ3重量%からなるセラミック粉末100重量部を混合してセラミック組成物を得た。
(3)多孔質セラミックフィルタの製造
得られたセラミック組成物の全量に、メチルセルロース8重量部と水とを加え、混練し、押出成形可能な坏土とした。得られた坏土を用いて押出成形法により、リブ厚が300μm、セル数が16個/cmである、断面の一辺の長さ50mm、長さ250mmの直方体形ハニカム構造体を成形した。
得られた直方体形ハニカム構造体を乾燥した後、400℃まで10℃/分にて昇温し1時間保持して樹脂粒子の脱脂を行った。その後、昇温速度40℃/h、最高温度2100℃、保持時間6時間にて焼成して多孔質セラミックフィルタを得た。
得られた多孔質セラミックフィルタについて目視にて観察したところ、膨張等の変形やクラックの発生は見られなかった。また、アムコ社製ポロシメーター2000を用い、封入水銀圧力2000kg/cmにて気孔率を測定したところ、気孔率は65%であった。
(実施例4)
(1)加熱消滅性樹脂粒子の調製
モノマー成分として、ポリオキシプロピレンメタクリレート90重量部(ポリオキシプロピレンユニット数=約13;日本油脂社製、ブレンマーPP−800)、メタクリル酸メチル9重量部、トリメチロールプロパントリメタクリレート1重量部を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の粒子径を測定したところ62μmであった。
また、セイコーインスツルメンツ社製DSC−6200を用いて、昇温速度2℃/分にて昇温しながら測定して加熱減量を調べたところ、分解開始温度は140℃、50重量%減少温度は175℃であり、250℃における重量減少率は約93重量%であった。
更に、得られた樹脂粒子の10%圧縮強度を、フィッシャー社製微小硬度計にて測定したところ、23℃における10%圧縮強度は0.6MPaであった。
(2)セラミック組成物の調製
得られた樹脂粒子20重量部に対して、SiC90重量%、酸化硼素5重量%、カオリン2重量%、アルミナ3重量%からなるセラミック粉末100重量部を混合してセラミック組成物を得た。
(3)多孔質セラミックフィルタの製造
得られたセラミック組成物の全量に、メチルセルロース8重量部と水とを加え、混練し、押出成形可能な坏土とした。得られた坏土を用いて押出成形法により、リブ厚が300μm、セル数が16個/cmである、断面の一辺の長さ50mm、長さ250mmの直方体形ハニカム構造体を成形した。
得られた直方体形ハニカム構造体を乾燥した後、400℃まで10℃/分にて昇温し1時間保持して樹脂粒子の脱脂を行った。その後、昇温速度40℃/h、最高温度2100℃、保持時間6時間にて焼成して多孔質セラミックフィルタを得た。
得られた多孔質セラミックフィルタについて目視にて観察したところ、膨張等の変形やクラックの発生は見られなかった。また、アムコ社製ポロシメーター2000を用い、封入水銀圧力2000kg/cmにて気孔率を測定したところ、気孔率は45%であった。
(比較例1)
(1)加熱消滅性樹脂粒子の調製
モノマー成分として、ポリオキシエチレンメタクリレート5重量部(ポリオキシエチレンユニット数=約8;日本油脂社製、ブレンマーPET−350)、メタクリル酸メチル85重量部、トリメチロールプロパントリメタクリレート10重量部を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の粒子径を測定したところ45μmであった。
また、セイコーインスツルメンツ社製DSC−6200を用いて、昇温速度2℃/分にて昇温しながら測定して加熱減量を調べたところ、分解開始温度は220℃であり、250℃における重量減少率は約7重量%であった。
更に、得られた樹脂粒子の10%圧縮強度を、フィッシャー社製微小硬度計にて測定したところ、23℃における10%圧縮強度は87MPaであった。
(2)セラミック組成物の調製
得られた樹脂粒子20重量部に対して、SiC90重量%、酸化硼素5重量%、カオリン2重量%、アルミナ3重量%からなるセラミック粉末100重量部を混合してセラミック組成物を得た。
(3)多孔質セラミックフィルタの製造
得られたセラミック組成物の全量に、メチルセルロース8重量部と水とを加え、混練し、押出成形可能な坏土とした。得られた坏土を用いて押出成形法により、リブ厚が300μm、セル数が16個/cmである、断面の一辺の長さ50mm、長さ250mmの直方体形ハニカム構造体を成形した。
得られた直方体形ハニカム構造体を乾燥した後、400℃まで10℃/分にて昇温し1時間保持して樹脂粒子の脱脂を行った。その後、昇温速度40℃/h、最高温度2100℃、保持時間6時間にて焼成して多孔質セラミックフィルタを得た。
得られた多孔質セラミックフィルタについて目視にて観察したところ、樹脂粒子の分解ガスの噴出によるとみられる膨張が見られ、クラックも発生していた。このような欠陥構造のため、フィルタの気孔率測定は不可能であった。
本発明によれば、低温でも脱脂・焼成が可能であり、極めて高い気孔率を有する多孔質セラミック材料を製造することができるセラミック組成物、及び、該セラミック組成物を用いた多孔質セラミックフィルタの製造方法を提供することができる。

Claims (6)

  1. ポリオキシアルキレン樹脂を含有する加熱消滅性樹脂粒子とセラミック粉末とからなるセラミック組成物であって、
    前記加熱消滅性樹脂粒子は、100〜250℃の所定の温度に加熱することにより、1時間以内に10重量%以上が消滅するものである
    ことを特徴とするセラミック組成物。
  2. 加熱消滅性樹脂粒子は、100〜250℃の所定の温度に加熱することにより、1時間以内に40重量%以上が消滅することを特徴とする請求項1記載のセラミック組成物。
  3. 加熱消滅性樹脂粒子は、23℃における10%圧縮強度が1〜1000MPaであることを特徴とする請求項1又は2記載のセラミック組成物。
  4. セラミック粉末は、金属酸化物、金属炭化物又は金属窒化物からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のセラミック組成物。
  5. セラミック粉末は、コージェライト、炭化ケイ素又は窒化ケイ素からなる群より選択される少なくとも1種を50重量%以上含有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のセラミック組成物。
  6. 請求項1、2、3、4又は5記載のセラミック組成物を焼成することを特徴とする多孔質セラミックフィルタの製造方法。
JP2004220667A 2004-07-28 2004-07-28 セラミック組成物 Expired - Fee Related JP4440030B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004220667A JP4440030B2 (ja) 2004-07-28 2004-07-28 セラミック組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004220667A JP4440030B2 (ja) 2004-07-28 2004-07-28 セラミック組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006036600A true JP2006036600A (ja) 2006-02-09
JP4440030B2 JP4440030B2 (ja) 2010-03-24

Family

ID=35901987

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004220667A Expired - Fee Related JP4440030B2 (ja) 2004-07-28 2004-07-28 セラミック組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4440030B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007048970A (ja) * 2005-08-10 2007-02-22 Sekisui Chem Co Ltd 電気二重層キャパシタ用電極の製造方法及び電気二重層キャパシタ用セパレータの製造方法
JP2008532913A (ja) * 2005-03-18 2008-08-21 シンベンション アーゲー 多孔性の焼結化金属材料の調製のためのプロセス
JP2014532027A (ja) * 2011-09-20 2014-12-04 エボニック レーム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングEvonik Roehm GmbH 軽量セラミック材料の製法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008532913A (ja) * 2005-03-18 2008-08-21 シンベンション アーゲー 多孔性の焼結化金属材料の調製のためのプロセス
JP2007048970A (ja) * 2005-08-10 2007-02-22 Sekisui Chem Co Ltd 電気二重層キャパシタ用電極の製造方法及び電気二重層キャパシタ用セパレータの製造方法
JP2014532027A (ja) * 2011-09-20 2014-12-04 エボニック レーム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングEvonik Roehm GmbH 軽量セラミック材料の製法
JP2017024987A (ja) * 2011-09-20 2017-02-02 エボニック レーム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングEvonik Roehm GmbH 軽量セラミック材料の製法
US9701588B2 (en) 2011-09-20 2017-07-11 Evonik Roehm Gmbh Method for producing light ceramic materials
KR101922751B1 (ko) * 2011-09-20 2018-11-27 에보니크 룀 게엠베하 경량 세라믹 물질의 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4440030B2 (ja) 2010-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8138252B2 (en) Thermally disappearing resin particle
JPWO2002072671A1 (ja) 中空ポリマー粒子、中空ポリマー粒子の製造方法、多孔質セラミックフィルタおよび多孔質セラミックフィルタの製造方法
JP4176278B2 (ja) セラミックス多孔体及びその製造方法
EP2119687A1 (en) Process for producing honeycomb structure
JP3935415B2 (ja) 造孔剤、造孔剤の製造方法、多孔質セラミックフィルタおよび多孔質セラミックフィルタの製造方法
JP4991057B2 (ja) 多孔質セラミックフィルタの製造方法
CN101146835B (zh) 加热消失性树脂粒子
JP4440030B2 (ja) セラミック組成物
JP5025923B2 (ja) セラミック組成物及び多孔質セラミックフィルタの製造方法
JP4445495B2 (ja) 多孔質中空ポリマー粒子、多孔質中空ポリマー粒子の製造方法、多孔質セラミックフィルタおよび多孔質セラミックフィルタの製造方法
JP4361659B2 (ja) セラミックス成形用バインダー
JPH10167836A (ja) セラミック成形用バインダー樹脂
JP2005170709A (ja) 多孔質セラミック用造孔剤
JP6701540B1 (ja) 多孔質セラミックフィルタ製造用造孔材
JP2003183087A (ja) 中空ポリマー粒子を用いた多孔質セラミックフィルタ
JP4890815B2 (ja) 電気二重層キャパシタ用電極の製造方法及び電気二重層キャパシタ用セパレータの製造方法
Szafran et al. Vinyl acetate copolymers in die pressing of alumina
JP2004099362A (ja) 不定形耐火物用分散剤及び不定形耐火物
JP3316634B2 (ja) セラミックス多孔体の製造方法
JP2008038098A (ja) 加熱消滅性樹脂粒子
JPS63288956A (ja) 成形用バインダ−を含有させたセラミック原料の製造方法
JP2518492C (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070521

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090617

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090811

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090916

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100106

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4440030

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140115

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees