JP2006033254A - 撮像装置及びその組み立て方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 撮像素子に対してレンズアセンブリが高精度で位置合わせされて搭載される撮像装置を提供する。
【解決手段】 回路基板10上に実装された四角状の撮像素子14の周縁部上及び回路基板10上に樹脂封止部24が設けられ、撮像素子14の1コーナー部の外側近傍の樹脂封止部24上に凸状の原点位置決めパターン30が設けられている。撮像素子14の他のコーナー部の外側近傍の樹脂封止部24上に、2次元方向押圧バネ50a〜50cが装着された位置調整パターン32,34,36がそれぞれ設けられている。さらに、撮像素子14の上方に配置されたレンズアセンブリ40が2次元方向押圧バネ50a〜50cによって2次元方向に押圧されて、原点位置決めパターン30に当接して固定されている。位置調整パターン32,36に垂直方向押圧バネ60a,60bを装着してレンズアセンブリ40の傾きを防止してもよい。
【選択図】 図11
【解決手段】 回路基板10上に実装された四角状の撮像素子14の周縁部上及び回路基板10上に樹脂封止部24が設けられ、撮像素子14の1コーナー部の外側近傍の樹脂封止部24上に凸状の原点位置決めパターン30が設けられている。撮像素子14の他のコーナー部の外側近傍の樹脂封止部24上に、2次元方向押圧バネ50a〜50cが装着された位置調整パターン32,34,36がそれぞれ設けられている。さらに、撮像素子14の上方に配置されたレンズアセンブリ40が2次元方向押圧バネ50a〜50cによって2次元方向に押圧されて、原点位置決めパターン30に当接して固定されている。位置調整パターン32,36に垂直方向押圧バネ60a,60bを装着してレンズアセンブリ40の傾きを防止してもよい。
【選択図】 図11
Description
本発明は撮像装置及びその組み立て方法に関し、さらに詳しくは、CCD型やCMOS型などの半導体イメージセンサに集光レンズなどが取り付けられた構造の撮像装置及びその組み立て方法に関する。
従来、CCD型やCMOS型などの撮像素子(半導体イメージセンサ)にレンズユニットなどが取り付けられた構造の撮像装置がある。そのような撮像装置の組み立て方法は、図1(a)に示すように、まず、配線層(不図示)を備える回路基板100を用意する。図3の平面図を加えて説明すると、回路基板100の3つの隅(コーナー部)には後にレンズユニットが位置決めされるためのパイロット穴100aが設けられている。
その後に、図1(b)に示すように、回路基板100の周辺部にコンデンサや抵抗などの受動部品102を実装する。続いて、図1(c)に示すように、回路基板100の中央部に上面側に撮像部104aを備えた撮像素子(イメージセンサ)104を実装する。さらに、図1(d)に示すように、撮像素子104の接続部と回路基板100の配線層とをワイヤ106で接続する。
続いて、図2(a)に示すように、撮像素子104の上方に配置されるレンズユニット200を用意する。レンズユニット200は、上面中央部に開口部202aが設けられて底面が開口された箱状のハウジング202と、ハウジング202の開口部202a上側に配置されたレンズアセンブリ204と、ハウジング202の開口部202aの下側に装着された赤外線吸収ガラス板206とによって基本構成されている。レンズアセンブリ204では、2つの集光レンズ208が重なった状態で樹脂体209内に埋設されて封止されている。そして、レンズアセンブリ204の上側中央部に集光レンズ208を通過する光の通路を規定するアパーチャ210が開口して設けられている。また、ハウジング202の側面部の底部には前述した回路基板100のパイロット穴100aに対応する部分に位置決めピン202xが設けられている。
そして、図2(b)及び図4(図2(b)を平面からみた透視模式図)に示すように、レンズユニット200のハウジング202の位置決めピン202xを回路基板100のパイロット穴100aに位置合わせして挿入する。その後に、接着剤によって回路基板100にレンズユニット200を固定する。
このようにして、回路基板100に実装された撮像素子104の上方にレンズユニット200が搭載される。
特許文献1には、撮像素子が実装された回路基板を保持する補強板の端部を弾性変形させて、集光レンズを備えたハウジングの係止部に装着することが記載されている。
また、特許文献2及び3には、回路基板上に実装された撮像素子が樹脂と透光板(光透過窓)とによって封止された構造の撮像装置が記載されている。
特開2003−319216号公報
特開2003−332542号公報
特開2003−258143号公報
図4に示すように、回路基板100のパイロット穴100aの直径は、レンズユニット200のハウジング202の位置合わせ用ピン202xを挿入する都合上、位置合わせピン202xの直径より大きく設定される。このため、回路基板100のパイロット穴100aにハウジング202の位置合わせ用ピン202xを挿入する際に、パイロット穴100aと位置合わせ用ピン202xとの間にクリアランス(隙間)Cが発生する。
従って、レンズユニット200はそのクリアランス(隙間)Cだけ撮像素子104から位置ずれして搭載されることがあり、レンズアセンブリ204の集光レンズ208のセンター部A(破線で示される円領域)が撮像素子104の撮像部104aのセンター部からずれてしまう。
集光レンズ208のセンター部Aが撮像素子104の撮像部104aのセンター部からずれて配置されると、完成した撮像装置において画像不良が発生しやすく、製造歩留りの低下を招くという問題がある。
本発明は以上の課題を鑑みて創作されたものであり、回路基板に実装された撮像素子上にレンズアセンブリが搭載されて構成される撮像装置において、撮像素子に対してレンズアセンブリが高精度で位置合わせされて搭載される撮像装置及びその組み立て方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、撮像装置に係り、回路基板と、前記回路基板の上に実装された四角状の撮像素子と、前記撮像素子の周縁部上及び前記回路基板上に形成された樹脂封止部と、前記撮像素子の1コーナー部の外側近傍の前記樹脂封止部上に設けられた凸状の原点位置決めパターンと、前記撮像素子の前記1コーナー部と対角方向のコーナー部の外側近傍の前記樹脂封止部上に設けられ、2次元方向押圧弾性体が装着された凸状の位置調整パターンと、前記撮像素子の上方であって前記樹脂封止部の上に配置されたレンズアセンブリであって、前記2次元方向押圧弾性体によって2次元方向に押圧されることにより、前記原点位置決めパターンに前記レンズアセンブリの一部が当接して固定された前記レンズアセンブリとを有することを特徴とする。
本発明の撮像装置では、回路基板上に四角状の撮像素子が実装され、撮像素子の撮像部除く周縁部上及び回路基板上には樹脂封止部が形成されている。撮像素子の1コーナー部の外側近傍の樹脂封止部上に凸状の原点位置決めパターンが設けられている。さらに、撮像素子の1コーナー部と対角方向のコーナー部の外側近傍の樹脂封止部上に、2次元方向押圧弾性体(バネ)が装着された凸状の位置調整パターンが設けられている。好適には、位置調整パターンは、撮像素子の1コーナー部を除く他の3つのコーナー部の外側近傍の樹脂封止部上にそれぞれ設けられる。
そして、原点位置決めパターン及び位置調整パターンの内側領域にレンズアセンブリが配置される。このとき、レンズアセンブリは位置調整パターンに装着された2次元方向押圧弾性体によって2次元方向に押圧されて、レンズアセンブリの一部分が原点位置決めパターンに当接して固定される。例えば、原点位置決めパターンは2つに分割されて設けられており、レンズアセンブリの1コーナー部を構成する2辺が2つの原点位置決めパターンの側面にそれぞれ当接する。
このように、レンズアセンブリが原点位置決めパターンにガイドされて固定されるようにしたので、レンズアセンブリが撮像素子の撮像部に高精度で位置合わせされて配置される。このため、従来技術よりも搭載公差を小さくすることができ、製造歩留りを向上させることができる。
また、本発明の撮像装置では、従来技術と違ってレンズアセンブリを支持するためのハウジングが不要であるので、製造コストの低減を図ることができる。
上記した発明において、位置調整パターンに2次元方向押圧弾性体の他に垂直方向押圧弾性体(バネ)を装着し、レンズアセンブリを撮像素子側に押圧するようにしてもよい。これにより、レンズアセンブリが傾いて配置されることが防止される。この態様の場合、原点位置決めパターンと対角方向の位置調整パターンを除く2つの位置調整パターンに垂直方向押圧弾性体を装着することが好ましい。
以上説明したように、本発明では、レンズアセンブリが撮像素子に高精度に位置合わせされた状態で搭載されるので、撮像装置の製造歩留りの向上、製造コストの低減を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
図5〜図7は本発明の実施形態の撮像装置の組み立て方法を示す断面図である。
本発明の実施形態の撮像装置の組み立て方法は、まず、図5(a)に示すように、所要の配線層(不図示)を備えた回路基板10を用意する。回路基板10としては、例えば、ガラスエポキシ樹脂などからなるコア基板に配線層が形成されたものが使用される。
その後に、図5(b)に示すように、コンデンサや抵抗などの受動部品12を回路基板10の周縁部上に実装する。次いで、図5(c)に示すように、撮像部14xを備えた四角状の撮像素子14を用意し、撮像素子14の撮像部14xを上側に向けて撮像素子14の背面を回路基板10の中央部に接着層(不図示)で固着する。撮像素子14としては、CCD型やCMOS型などの半導体イメージセンサが使用される。
続いて、図5(d)に示すように、撮像素子14の周縁部を除く撮像部14xを含む領域上に保護層16を選択的に形成する。保護層16は、後の工程で撮像素子14の周縁部に樹脂封止部を選択的に形成する際に撮像部14x上に樹脂が形成されないように保護するために設けられる。このため、保護層16の材料としては、粘着性を有し、後で容易に剥離できるシリコーン樹脂などが好適に使用される。
次いで、図6(a)に示すように、撮像素子14の接続部(電極)と回路基板10の配線層とをワイヤ20によって電気的に接続する。その後に、図6(b)に示すように、上型22a及び下型22bから構成される金型22を用意する。この金型22の上型22aにはその下面側に凹部22xが設けられており、後に説明するように、上型22aの凹部22xに樹脂が埋め込まれて位置合わせに係わる凸状樹脂パターンが形成される。
続いて、上型22aと下型22bとの間に図6(a)の構造体を配置し、金型22で図6(a)の構造体をクランプする。
このとき、上型22aは撮像素子14の上の保護層16を押圧した状態で配置され、上型22aの下面が保護層16の上面に隙間なく接触する。これにより、撮像素子14の周縁部上及び回路基板10上に上型22aの凹部22xを含む隙間Sが選択的に設けられる。なお、特に図示されていないが、図6(b)では多数個取りのパネル状の基板を構成する各々の回路基板10上に撮像素子14が実装される場合が示されており、金型22によって複数の撮像素子14の間に隙間Sが設けられ、最終的に隣り合って実装された撮像素子14の間の回路基板10の部分が切断される。あるいは、個片の回路基板10に一つの撮像素子14が実装される場合は、回路基板10の側面側も金型22によって覆われて密閉される。
続いて、図6(c)に示すように、上記したような図6(a)の構造体が金型22で挟まれることで構成される上型22aの凹部22xを含む隙間Sにエポキシ樹脂などの樹脂を充填する。次いで、図6(d)に示すように、金型22を取り外すことにより、撮像素子14の周縁部(保護層16が形成された部分を除く領域)上及び回路基板10の上に樹脂封止部24が選択的に形成されると共に、上型22aの凹部22xに対応する部分に凸状樹脂パターンPが形成される。さらに、ワイヤ20及び受動部品12も樹脂封止部24の中に埋設される。
その後に、図7(a)に示すように、保護層16を吸着パッド(不図示)でエア吸着するなどして、保護層16を撮像素子14から選択的に剥離することにより、撮像素子14の撮像部14xを露出させる。
上記した樹脂成型工程で形成される凸状樹脂パターンPは、後述するレンズアセンブリを撮像素子14に位置合わせして配置するための各種パターンとして利用される。その様子を図7(a)を平面方向からみた図8(平面図)を参照して説明すると、上記した凸状樹脂パターンPは、撮像素子14の4つのコーナー部の外側近傍部にそれぞれ形成される。撮像素子14の右上コーナー部14aの外側近傍部には、直方体の凸状の原点位置決めパターン30が2つに分割されて配置されている。そして、2つの原点位置決めパターン30はそれらの長手方向の辺が撮像素子14の一辺にそれぞれ略平行になって形成されている。本実施形態では、後述するように、2つの原点位置決めパターン30の側面にレンズアセンブリのコーナー部を構成する2辺が当接されて撮像素子14にレンズアセンブリが位置合わせされて配置される。
また、撮像素子14の右上コーナー部14aの対角方向の左下コーナー部14cの外側近傍部には、後述する2次元方向押圧バネが装着されてレンズアセンブリの位置を調整するための2次元位置調整パターン34が2つに分割されて形成される。また、撮像素子14の右下コーナー部14bの外側近傍部には、後述する3次元方向押圧バネが装着されてレンズアセンブリの位置を調整するための第1の3次元位置調製用パターン32が2つに分割されて形成される。さらに、撮像素子14の右下コーナー部14bの対角方向の左上コーナー部14dの外側近傍部には、同様に、後述する3次元方向押圧バネが装着されてレンズアセンブリの位置を調整するための第2の3次元位置調整用パターン36が2つに分割されて形成される。
次いで、図7(b)に示すように、撮像素子14の上方に配置されるレンズアセンブリ40を用意する。本実施形態に係るレンズアセンブリ40では、2つの集光レンズ42が重なった状態で直方体状の樹脂体44中に埋設されて封止されている。さらに、樹脂体44の下側には赤外線吸収層46が設けられており、樹脂体44の上側には集光レンズ42を通過する光の通路を規定するためのアパーチャ48が開口されて設けられている。
そして、図7(c)に示すようにレンズアセンブリ40を撮像素子14の上方の樹脂封止部24上に配置する。この様子を図9の平面図を参照して説明すると、図8で説明した原点位置決めパターン30、2次元位置調整パターン34、及び第1、第2の3次元位置調整パターン32,36で構成される四角状の領域上に、太線で示される上記したレンズアセンブリ40が配置される。
さらに、図10に示すように、太線で示されたレンズアセンブリ40を原点位置決めパターン30側にガイドして、レンズアセンブリ40の右上コーナー部を構成する2辺を2つの原点位置決めパターン30の側面にそれぞれ当接させて位置合わせを行う。
すなわち、まず、レンズアセンブリ40が配置された後に、2次元位置調整パターン34に装着された2次元方向押圧バネ50a(2次元方向押圧弾性体)が開放されて、レンズアセンブリ40が平面方向(X−Y方向)に押圧される。図10の平面図においては、2次元方向押圧バネ50aによってレンズアセンブリ40が上方向及び右方向に押圧される。
また、第1の3次元位置調製パターン32にも同様な2次元方向押圧バネ50bが装着されており、その2次元方向押圧バネ50bが開放されてレンズアセンブリ40が平面方向(X−Y方向)に押圧される。図10の平面図においては、2次元方向押圧バネ50bによってレンズアセンブリ40が上方向及び左方向に押圧される。
さらに、第2の3次元位置調製パターン36にも同様な2次元方向押圧バネ50cが装着されており、その2次元方向押圧バネ50cが開放されてレンズアセンブリ40が平面方向(X−Y方向)に押圧される。図10の平面図においては、2次元方向押圧バネ50cによってレンズアセンブリ40が下方向及び右方向に押圧される。
また、図11の斜視図に示すように、第1の3次元位置調整パターン32にはレンズアセンブリ40の傾きを矯正するための垂直方向押圧バネ60a(垂直方向押圧弾性体)がさらに装着されている。垂直方向押圧バネ60aは2つの第1の3次元位置調整パターン32とキャップ部材38との間に接続されており、キャップ部材38を上側にもち上げてレンズアセンブリ40の上部コーナー部に固定することにより、レンズアセンブリ40を撮像素子14側(下側垂直方向)に押圧することができる。このように、第1の3次元位置調整パターン32には、2次元方向押圧バネ50bと垂直方向押圧バネ60aとによって構成される3次元方向押圧バネが装着されていて、レンズアセンブリ40を平面方向(X−Y方向)及び垂直方向(Z方向)に押圧することができる。
また、図11を平面方向からみた図12に示すように、第1の3次元位置調整パターン32の対角方向の2つの第2の3次元位置調製パターン36にも、キャップ部材38に接続された垂直方向押圧バネ60bが装着されており、レンズアセンブリ40を撮像素子14側(下側垂直方向)に押圧することができる。このように、第2の3次元位置調整パターン36にも、2次元方向押圧バネ50cと垂直方向押圧バネ60bとによって構成される3次元方向押圧バネが装着されていて、レンズアセンブリ40を平面方向(X−Y方向)及び垂直方向(Z方向)に押圧することができる。
上記した2次元方向押圧バネ50a〜50c及び垂直方向押圧バネ60a,60bとしては、コイルバネや板バネなどの各種の弾性体を使用することができる。
本発明の撮像装置はこのような構成になっており、レンズアセンブリ40は、まず、2次元位置調整パターン34、及び第1、第2の3次元位置調整パターン32,36にそれぞれ装着された2次元方向押圧バネ50a,50b,50cによって、原点位置決めパターン30側に押圧されて、レンズアセンブリ40のコーナー部の2辺が2つの原点位置決めパターン30にそれぞれ当接されて原点位置決めがなされる。
さらに、レンズアセンブリ40が傾いて配置されないように、第1及び第2の3次元位置調整パターン32,36に装着された垂直方向押圧バネ60a、60bによってレンズアセンブリ40が撮像素子14側に押圧されて傾くことなく固定される。
その後に、接着剤によってレンズアセンブリ40を樹脂封止部24にさらに固定するようにしてもよい。
以上により、本実施形態の撮像装置が得られる。
なお、第1、第2の3次元位置調整パターン32,36にそれぞれ装着される垂直方向押圧バネバネ60a,60bは、必ずしも設ける必要はなく、レンズアセンブリ40が傾いて配置されるおそれがない場合は、2次元方向押圧バネ50b,50cのみを装着するようにしてもよい。また、3つの位置調整パターン32,34,36うちの任意のパターンに垂直方向押圧バネを装着するようにしてもよい。さらには、第1、第2の3次元位置調整パターン32,36を省略し、2次元位置調整パターン34に装着された2次元方向押圧バネ50aのみでレンズアセンブリ40を押圧するようにしてもよい。
また、原点位置決めパターン30を2つに分割して配置する形態を例示したが、繋がった1つのパターンであってもよいし、3つ以上のパターンに分割してもよい。つまり、レンズアセンブリ40を位置決めできるパターンであれは各種のパターンを使用することができる。
以上説明したように、本実施形態の撮像装置では、図7(b)及び図10に示すように、配線層を備えた回路基板10の周縁部に受動素子12が実装されており、回路基板10の中央部に四角状の撮像素子14がその撮像部14xが上側になった状態で固着されている。撮像素子14はワイヤ20によって回路基板10の配線層に電気的に接続されている。
また、撮像素子14の撮像部14xを除く周縁部上及び回路基板10上には樹脂封止部24が選択的に設けられている。
撮像素子14の4つのコーナー部の外側近傍の樹脂封止部24の部分には、樹脂封止部24が成型される際に同時に形成された位置決めに係わる凸状樹脂パターンPがそれぞれ設けられている。詳細には、撮像素子14の右上のコーナー部の外側近傍部には、原点位置決めパターン30が撮像素子14の辺に略平行になった状態で2つに分割されて設けられている。原点位置決めパターン30と対角方向の撮像素子14の左下のコーナー部の外側近傍部には、2次元位置調整パターン34が撮像素子14の辺に略平行になった状態で2つに分割されて設けられている。
また、撮像素子14の右下のコーナー部の外側近傍部には、第1の3次元位置調整パターン32が撮像素子14の辺に略平行になった状態で2つに分割されて設けられている。さらに、第1の3次元位置調整パターン32と対角方向の撮像素子14の左上のコーナー部の外側近傍部には、第2の3次元位置調整パターン36が撮像素子14の辺に略平行になった状態で2つに分割されて設けられている。
そして、原点位置決めパターン30、2次元位置調整パターン34、及び第1、第2の3次元位置調整パターン32,36で構成される領域に四角状のレンズアセンブリ40が配置されている。レンズアセンブリ40はその一つのコーナー部を構成する2辺が上記した2つの原点位置決めパターン30の側面にそれぞれ当接して、撮像素子14に位置合わせされた状態で配置されている。
原点位置決めパターン30と対角方向に配置される2次元位置調整パターン34には2次元方向押圧バネ50aが装着されており、レンズアセンブリ40はその2次元方向押圧バネ50aによって原点位置決めパターン30側に押圧されている。さらに、撮像素子14の他のコーナー部の近傍部に配置された第1、第2の3次元位置調整パターン32,36にそれぞれ装着された2次元方向押圧バネ50b,50cにより、レンズアセンブリ40が平面方向(X−Y)方向に押圧されている。これにより、レンズアセンブリ40のコーナー部が原点位置決めパターン30の側面に確実に当接されて位置合わせされるようになっている。
さらに、第1、第2の3次元位置調整パターン32,36には垂直方向押圧バネ60a,60bがそれぞれ装着されており、レンズアセンブリ40が撮像素子14の方向(下側垂直方向)に押圧されて固定されている。これによって、レンズアセンブリ40が傾いて配置されることが防止される。
以上のように、本実施形態の撮像装置では、原点位置決めパターン30にレンズアセンブリ40のコーナー部を当接させ、その対角方向のコーナー部を2次元方向押圧バネ50aで平面方向に押圧し、さらにそれ以外の2つのコーナー部を3次元方向押圧バネで3次元的に押圧することにより、レンズアセンブリ40を撮像素子14に対して位置合わせして配置するようにしている。
従来技術では位置合わせの際に発生するクリアランス(隙間)に起因してレンズアセンブリの搭載公差が±50μmであるのに対し、本実施形態の組み立て方法を使用することにより搭載公差を±30μm以下に改善することができる。このように、従来技術よりもレンズアセンブリ40を撮像素子14に精度よく位置合わせして搭載することができるようになり、製造歩留りを向上させることができる。
また、本実施形態の撮像装置では、レンズアセンブリ40を支持するためのハウジングが不要であるので、製造コストの低減を図ることができる。従来技術に対してレンズアセンブリの材料費が半分以下となり、バネを新たに使用することを考慮しても20%程度の製造コストが低減される。
10…回路基板、12…受動部品、14…撮像素子、14x…撮像部、16…保護層、20…ワイヤ、22…金型、22a…上型、22b…下型、P…凸状樹脂パターン、24…樹脂封止部、30…原点位置決めパターン、32…第1の3次元位置調整パターン、34…2次元位置調整パターン、36…第2の3次元位置調整パターン、38…キャップ部材、40…レンズアセンブリ、42…集光レンズ、44…樹脂体、48…アパーチャ、50a,50b,50c…2次元方向押圧バネ、60a,60b…垂直方向押圧バネ。
Claims (11)
- 回路基板と、
前記回路基板の上に実装された四角状の撮像素子と、
前記撮像素子の周縁部上及び前記回路基板上に形成された樹脂封止部と、
前記撮像素子の1コーナー部の外側近傍の前記樹脂封止部上に設けられた凸状の原点位置決めパターンと、
前記撮像素子の前記1コーナー部と対角方向のコーナー部の外側近傍の前記樹脂封止部上に設けられ、2次元方向押圧弾性体が装着された凸状の位置調整パターンと、
前記撮像素子の上方であって前記樹脂封止部の上に配置されたレンズアセンブリであって、前記2次元方向押圧弾性体によって2次元方向に押圧されることにより、前記原点位置決めパターンに前記レンズアセンブリの一部が当接して固定された前記レンズアセンブリとを有することを特徴とする撮像装置。 - 前記位置調整パターンは、前記撮像素子の前記1コーナー部を除く他の3つのコーナー部の外側近傍の前記樹脂封止部上にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記原点位置決めパターンの対角方向の前記位置調整パターンには前記2次元方向押圧弾性体のみが装着され、他の2つの前記位置調整パターンには前記2次元方向押圧弾性体の他に垂直方向押圧弾性体が装着されており、前記レンズアセンブリは前記垂直方向押圧弾性体によって前記撮像素子側に押圧されて固定されていることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
- 前記原点位置決めパターンは2つに分離されて形成されており、前記レンズアセンブリの1コーナー部を構成する2辺が前記2つの前記原点位置決めパターンの側面にそれぞれ当接していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の撮像装置。
- 前記原点位置決めパターン及び前記位置調整パターンは、前記樹脂封止部の樹脂と同一材料で一体的に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の撮像装置。
- 前記弾性体はバネであることを特徴と請求項1乃至3のいずれか一項に記載の撮像装置。
- 前記撮像素子はワイヤで前記回路基板に電気的に接続されており、前記ワイヤは前記樹脂封止部に埋設されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の撮像装置。
- 回路基板上に四角状の撮像素子を実装する工程と、
前記撮像素子の周縁部上及び前記回路基板上に樹脂封止部を形成すると同時に、前記撮像素子の1コーナー部の外側近傍部に前記樹脂封止部の樹脂と同一材料からなる凸状の原点位置決めパターンを形成し、かつ前記撮像素子の前記1コーナー部と対角方向のコーナー部の外側近傍部に前記樹脂封止部の樹脂と同一材料からなる凸状の位置調整パターンを形成する工程と、
前記原点位置決めパターン及び前記位置調整パターンの内側領域にレンズアセンブリを配置し、前記位置調整パターンに装着された2次元方向押圧弾性体によって前記レンズアセンブリの一部を前記原点位置決めパターンに当接させて固定する工程とを有することを特徴とする撮像装置の組み立て方法。 - 位置調整パターンは、前記撮像素子の前記1コーナー部を除く他の3つのコーナー部の外側近傍の前記樹脂封止部上にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項8に記載の撮像装置の組み立て方法。
- 前記レンズアセンブリを固定する工程は、
前記原点位置決めパターンと対角方向の前記位置調整パターン以外の2つの前記位置調整パターンに、前記2次元方向押圧弾性体の他に垂直方向押圧弾性体が装着されており、前記垂直方向押圧弾性体により前記レンズアセンブリを前記撮像素子側に押圧することを含むことを特徴とする請求項9に記載の撮像装置の組み立て方法。 - 前記原点位置決めパターンは2つに分離されて形成され、前記レンズアセンブリの1コーナー部を構成する2辺を前記2つの前記位置決めパターンにそれぞれ当接することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載の撮像装置の組み立て方法。
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