JP2006031809A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Yasuo Ueda
泰雄 植田
Shigeaki Sakurai
茂章 櫻井
Masumi Ogawara
真澄 小河原
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Abstract

【課題】小型化を阻害せずに簡易な機構で球面収差等の収差を補正することができる高性能な光ピックアップ装置の提供を目的とする。
【解決手段】光源であるレーザー1と、レーザー1から発光された光を光ディスク9の信号面に集光する対物レンズ3と、対物レンズ3を少なくとも一方向に可動させる対物レンズ駆動用コイル4と対物レンズ用の収差補正用コイル6と、収差補正に用いる電流を制御する収差補正電流制御手段10と、収差検出手段11とを備え、収差検出手段11の検出結果に基づき対物レンズ用の収差補正用コイル6に補正用電流を流して対物レンズ3を加熱することによりレンズ系の収差を補正するので、小型化できて簡易な機構で高性能な光ピックアップ装置を構成することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ディスクにレーザー光を投射して光ディスクに信号の記録再生を行う光学式ディスク記録再生装置に用いる光ピックアップ装置に関するものである。
光ピックアップ装置は、レーザー光源より発せられたレーザー光を、対物レンズを含むレンズ系で光ディスク上に集光して投射し、光ディスク上の記録信号に対応した光を受光素子で受光し、電気信号に変換して外部の電気回路に出力するものである。このレンズ系で生じる球面収差等の収差はレーザー光が光ディスク上に適正にフォーカスされていない状態であり、収差が生じると光ディスク上の光スポットが劣化し、電気信号が劣化する原因となる。電気信号が劣化すると、光ディスク等のクリアーな記録再生が妨げられるため、光ピックアップ装置のレンズ系に生じる収差を補正する必要がある。
従来の光ピックアップ装置としては、図6に示すものがある(例えば、特許文献1参照)。図6において、101は光源であるレーザー、102はレーザー光を平行光束にするコリメートレンズ、103は平行光束を光ディスク110の信号面に集光する対物レンズである。コリメートレンズ102の周囲には磁性体(図示せず)が固着されており、コリメートレンズ102の周囲に装着してあるコリメートレンズ可動用コイル106に電流を流すことによって、コリメートレンズ102を光路方向122に可動できる構成である。
例えば、コリメートレンズ102の位置が光路方向122に変位し、レーザー101に近くなった場合、コリメートレンズ102から出射される光は発散光束になり、対物レンズ103による集光点が通常の焦点距離より遠くなり、収差が発生する。
また、環境温度が変化すると対物レンズ103の屈折率が変化し、焦点距離も変化するため、収差が発生する。
これらの要因で発生した収差を補正するために、コリメートレンズ可動用コイル106に収差補正用の電流を流し、コリメートレンズ102を光路方向122に可動させ、対物レンズ103から出射されるレーザー光の集光点を変化させている。
従来の光ピックアップ装置の他の例としては、図7に示すものがある(例えば、特許文献2参照)。図7において、201は光源であるレーザー、202はレーザー光を平行光束にするコリメート用圧電レンズ、203は平行光束を光ディスク210の信号面に集光する対物レンズである。コリメート用圧電レンズ202の外周側に形成されている一対の電極202a、202bに収差補正用の電圧を印加することによって、対物レンズ203から出射される集光点を補正することができ、収差を抑えている。
特開平6−12678号公報 特開平5−47011号公報
しかしながら、特許文献1の従来技術においては、収差を補正するためにコリメートレンズを可動させなければならないので、コリメートレンズを光路方向に可動させるための空間が必要となり、光ピックアップ装置の小型化を阻害する。また、コリメートレンズを可動させる際に傾きが発生しないよう、コリメートレンズを高精度に可動させる機構が必要であり、光ピックアップ装置の構成の簡易化を妨げる。
さらに、特許文献2の従来技術においては、収差を補正するためには電圧に応じて屈折率を変化させる特殊なコリメート用圧電レンズが必要であり、量産性を考慮したときに実現が困難であると共に、光ピックアップ装置のコストが上がることとなる。
本発明は、上記の従来の課題を解決するもので、小型化できて、簡易な構成でレンズ系の収差を補正することができる高性能な光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
上記のような従来の課題を解決するために、本発明の光ピックアップ装置は、光源であるレーザーと、そのレーザーから発光された光を光ディスクの信号面に集光するレンズ系と、レンズ系の少なくとも一つの光学素子を少なくとも一方向に可動させる駆動手段とを備えた光ピックアップ装置において、レンズ系のいずれかの光学素子の周囲に設けられたレンズ系収差補正用コイルと、レンズ系の収差検出手段と、レンズ系収差補正用コイルに補正用電流を流してレンズ系のいずれかの光学素子を加熱し収差を補正する手段と、レンズ系収差補正用コイルに流す補正用電流を収差検出手段による収差検出結果に基づき制御する収差補正電流制御手段とを有することを特徴とし、この収差補正用コイルに補正用電流を流していずれかの光学素子を熱することによってその光学素子の特性を変化させ、球面収差等の収差を補正する。
本発明の光ピックアップ装置は、レンズ系の少なくとも一つの光学素子の周囲にレンズ加熱用の収差補正用コイルを設け、このコイルに補正用電流を流し、レンズ系の少なくとも一つの光学素子を加熱することによって、小型化した簡易な機構でレンズ系の球面収差等の収差を補正することができる高性能な光ピックアップ装置を構成することができる。
第1の発明は、レンズ系の少なくとも一つの光学素子の周囲に収差を補正するのに用いるレンズ系収差補正用コイルを設け、この収差補正用コイルに収差検出手段により収差を検出した結果に基づいて補正用電流を流して、いずれかの光学素子を加熱することによりレンズ系の収差を補正し、小型化ができ、簡易な機構で収差を補正することができる高性能な光ピックアップ装置を構成することができる。
第2の発明は、第1の発明の光ピックアップ装置が備えるレンズ系の少なくとも一つの光学素子の周囲にレンズ系加熱用金属板を設けることにより、レンズ系収差補正用コイルによりレンズ系の少なくとも一つの光学素子を均一に加熱し、レンズ系の収差を補正し、小型化ができ、簡易な機構で収差を補正する高性能な光ピックアップ装置を構成することができる。
第3の発明は、対物レンズの周囲にレンズ系収差補正用コイルを設け、このレンズ系収差補正用コイルにより対物レンズを加熱することにより、小型化ができ、簡易な機構でレンズ系の収差を補正する高性能な光ピックアップ装置を構成することができる。
第4の発明は、第3の発明の光ピックアップ装置が備える対物レンズの周囲に対物レンズ駆動手段を巻装し、この対物レンズ駆動手段をレンズ系収差補正用コイルの全部または一部として兼用し、対物レンズの可動制御用には使用しない周波帯域の電流を使用してレンズ系の収差を補正し、小型化ができ、簡易な機構で収差を補正する高性能な光ピックアップ装置を構成することができる。
第5の発明は、第3の発明または第4の発明の光ピックアップ装置が備える対物レンズの周囲に対物レンズ加熱用金属板を設けることにより、レンズ系収差補正用コイルにより対物レンズを均一に加熱し、レンズ系の収差を補正し、小型化ができ、簡易な機構で収差を補正する高性能な光ピックアップ装置を構成することができる。
第6の発明は、コリメートレンズの周囲にレンズ系収差補正用コイルを設け、収差検出手段により収差を検出した結果に基づいて補正用電流を流して、このコイルによりコリメートレンズを加熱することによりレンズ系の収差を補正し、小型化ができ、簡易な機構で収差を補正する高性能な光ピックアップ装置を構成することができる。
第7の発明は、第6の発明の光ピックアップ装置が備えるコリメートレンズの周囲にコリメートレンズ加熱用金属板を設けることにより、レンズ系収差補正用コイルによりコリメートレンズを均一に加熱し、レンズ系の収差を補正し、小型化ができ、簡易な機構で収差を補正する高性能な光ピックアップ装置を構成することができる。
第8の発明は、対物レンズ用の収差補正用コイルにより対物レンズを加熱し、また、コリメートレンズ用の収差補正用コイルによりコリメートレンズを加熱することにより、対物レンズを含むレンズ系の収差を補正し、小型化ができ、簡易な機構で収差を補正する高性能な光ピックアップ装置を構成することができる。
第9の発明は、第8の発明の光ピックアップ装置が備える対物レンズの周囲に対物レンズ駆動手段を巻装し、この対物レンズ駆動手段を対物レンズ収差補正用コイルの全部または一部として兼用し、対物レンズ用の収差補正用コイルにより対物レンズを加熱することにより、レンズ系の収差を補正し、小型化ができ、新たな部品を付け加えることなく簡易な機構で収差を補正する高性能な光ピックアップ装置を構成することができる。
第10の発明は、第8の発明または第9の発明の光ピックアップ装置が備える対物レンズの周囲に対物レンズ加熱用金属板を設け、また、コリメートレンズの周囲にコリメートレンズ加熱用金属板を設けることにより、対物レンズ用の収差補正用コイルおよびコリメートレンズ用の収差補正用コイルにより対物レンズおよびコリメートレンズを均一に加熱することにより、レンズ系の収差を補正し、小型化ができ、簡易な機構で収差を補正する高性能な光ピックアップ装置を構成することができる。
以下、本発明の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における光ピックアップ装置の図を示すものである。図1において、1は光源であるレーザー、2はレーザー光を平行光束にするコリメートレンズ、3は平行光束を光ディスク9の信号面に集光して投射する対物レンズである。これらコリメートレンズ2、対物レンズ3を含んでレンズ系が構成されている。なお、レンズ系には、この他にプリズムや各種のレンズ等の光学素子が含まれることがあるが、ここでは省略している。対物レンズ3には、通常、光ディスクの高さ方向、半径方向の2軸に可動できるように、それぞれ独立に2軸方向に駆動手段としての対物レンズ駆動用コイル4が巻装されている。さらに、対物レンズ3の周囲には、収差補正手段である収差補正用コイル6が装着されている対物レンズ加熱用金属板5が備えられている。また、10は収差補正に用いる補正用電流を制御する収差補正電流制御手段、そして11はレンズ系の収差検出手段である。
以上のように構成された光ピックアップ装置について、以下、その動作、作用を説明する。まず、図5は、光ピックアップ装置の光路図を示したものである。光ディスク9は、信号面のみを示す。通常は、図5(a)の通り、コリメートレンズ2の焦点52aの位置にてレーザー光が発光し、コリメートレンズ2で平行光束となって出射される。平行光束は、対物レンズ3を通り、対物レンズ3の焦点53aに位置する光ディスク9の信号面に集光する。通常、対物レンズ3の焦点距離は、コリメートレンズ2の焦点距離より短く設定されている。
次に、収差発生およびその補正メカニズムについて説明する。図5(b)は、環境温度が低下した場合の光路図である。環境温度が低下した場合、対物レンズ3が収縮し、屈折率が増加するため、対物レンズ3の焦点は53bとなり、53aより近くなるため球面収差等の収差が発生する。
上記のような収差を補正する手段について説明する。図1の収差検出手段11により、光ディスク9を再生した信号であるRF信号の振幅や再生信号の品位を示すジッター値を検出することにより対物レンズ3に生じる収差を検出する。その結果に基づき、対物レンズ用の収差補正用コイル6に収差補正用の電流を流し、収差補正用コイル6により熱を発生させることによって、対物レンズ3の温度を上げ、変形させて対物レンズ3の焦点を53bから53aに近づけることによって収差を補正する。対物レンズ用の収差補正用コイル6に流す収差補正用の電流量は、光ディスク9を再生した信号であるRF信号の振幅を最大にする、もしくは再生信号の品位を示すジッター値を最小とするように収差補正電流制御手段10により制御する。
なお、対物レンズ用の収差補正用コイル6によって発生する熱が対物レンズ3に不均一に伝わると、対物レンズ3に非点収差が発生することがある。この対策としては、対物レンズ3の周囲に対物レンズ加熱用金属板5を備え、対物レンズ加熱用金属板5に収差補正用コイル6を装着することによって、対物レンズ加熱用金属板5を介して対物レンズ3を均一に加熱する構成とすることもできる。
以上のように、本実施の形態においては、対物レンズ3に対物レンズ用の収差補正用コイル6を用いて発生した熱により対物レンズ3の屈折率を変化させることにより、環境温度が低下した場合に生じる球面収差等の収差を補正することができ、高性能な光ピックアップ装置を実現できる。そして、このように収差補正用コイル6を対物レンズ3の周囲に設けて構成しているので、収差補正のために対物レンズ3を移動させる必要がなく、収差補正用の可動手段を不要にできるので、小型化でき、簡易な構成で高性能な光ピックアップ装置を作ることができる。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2における光ピックアップ装置の構成図を示す。なお、実施の形態1を説明する図1と同一部分には、同一符号を付し、それらの説明は省略する。図2における対物レンズ3には、通常、光ディスクの高さ方向、半径方向の2軸に可動できるようにそれぞれ独立に2軸方向に対物レンズ駆動用コイル4が装着されているが、本実施形態では、この対物レンズ駆動用コイル4を、対物レンズ用の収差補正用コイル6の一部または全部としても兼用するように構成している。
なお、必要に応じて対物レンズ加熱用金属板5にも対物レンズ駆動用コイル4の一部が収差補正用コイル6として装着してもよい。
以上のように構成された光ピックアップ装置について、以下、その動作、作用を説明する。まず、環境温度が低下した際の収差発生およびその収差を補正するメカニズムについては、上記実施の形態1と同様なので、説明は省略する。対物レンズ駆動用コイル4には、対物レンズ3により集光したレーザー光が、光ディスク9の高さ方向、半径方向2軸に対し、所定の信号位置を追従するように制御するための電流が流されている。対物レンズ3を追従させるように可動制御するために必要な信号の周波数帯域は、通常のDVDプレーヤーでは1から5kHz以下である。したがって、通常のDVDプレーヤーの場合には、対物レンズ3の収差を補正するために用いる電流としては、この可動制御と干渉しないように、対物レンズ駆動用コイル4の可動制御用には使用しない5kHz以上の高周波帯域を利用することが望ましい。
以上のように、本実施の形態においては、対物レンズ用の収差補正用コイル6の一部または全部として対物レンズ駆動用コイル4の一部または全部を兼用することにより、新たな部品を追加せず、かつ、コストを上げることなく、簡易な機構で環境温度が低下した場合に生じる収差を補正することができ、高性能な光ピックアップ装置を実現できる。そして、このように収差補正用コイル6を対物レンズ3の周囲に設けて構成しているので、収差補正のために対物レンズ3を移動させる必要がなく、収差補正用の可動手段を不要にできるので、小型化でき、簡易な構成で高性能な光ピックアップ装置を作ることができる。
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3における光ピックアップ装置の構成図を示す。なお、実施の形態1を説明する図1と同一部分には、同一符号を付し、それらの説明は省略する。図3において、コリメートレンズ2の周囲には、コリメートレンズ加熱用金属板7が備えられており、コリメートレンズ加熱用金属板7には、コリメートレンズ収差補正手段であるコリメートレンズ用の収差補正用コイル8が装着されている。コリメートレンズ加熱用金属板7は省略されていても良い。
以上のように構成された光ピックアップ装置について、以下、その動作、作用を説明する。まず、収差発生およびその補正メカニズムについて説明する。図5は光ピックアップ装置の光路図を示したものである。通常は、図5(a)の通り、コリメートレンズ2の焦点52aの位置にてレーザー光は発光し、コリメートレンズ2から平行光束となって出射され、対物レンズ3の焦点53aに位置する光ディスク9の信号面に集光する。
図5(c)は、環境温度が上昇した場合の光路図である。環境温度が上昇すると、対物レンズ3は膨張し屈折率が低下するため、通常の焦点53aよりも遠い位置である53cに焦点が変化し、球面収差等の収差が発生する。この時、環境温度の変化によりコリメートレンズ2の屈折率も変化しているが、前述の通り、コリメートレンズ2は対物レンズ3よりも、焦点距離が遠く設定されているため、その影響は小さい。
次に、環境温度が上昇した場合に発生する収差を補正する手段を説明する。図3のコリメートレンズ用の収差補正用コイル8に収差補正用の電流を流し、その電流によってコリメートレンズ2を加熱する。なお、収差補正用コイル8により発生する熱がコリメートレンズ2に不均一に伝わって、コリメートレンズ2に非点収差が生じることがある場合は、コリメートレンズ2を均一に加熱するためのコリメートレンズ加熱用金属板7をコリメートレンズ2の周囲に設けるとよい。
前述の通り、通常の光ピックアップ装置の光路図は、図5(a)の通りであり、環境温度が低下するとディスク面より近くで集光することになる。そこで、コリメートレンズ用の収差補正用コイル8に補正用の電流を流して、コリメートレンズ2を加熱する。コリメートレンズ2の温度が上昇したときの光路図は、図5(d)に示されている。コリメートレンズ2の温度が上昇すると、その屈折率が低下し、コリメートレンズ2の焦点位置は、通常の52aと比べて遠い位置である52dに変化する。しかし、レーザー1の発光位置は52aのまま変化しないため、コリメートレンズ2からは発散光が出射される。発散光になると、対物レンズ3の通常の焦点位置53aよりも遠い位置53dに集光する。この集光点53dは、環境温度の上昇により変化した対物レンズ3の焦点53cを補正して、所定の集光点53aに近づいたことになる。
以上のように、コリメートレンズ2の温度を上昇させることによって、環境温度の上昇により対物レンズ3の焦点位置が遠くなることにより発生した収差を補正することができる。なお、コリメートレンズ用の収差補正用コイル8に流す電流量は、実施の形態1と同様、光ディスク9を再生した信号であるRF信号の振幅を最大にする、もしくは再生信号の品位を示すジッター値を最小とするように収差補正電流制御手段10により制御する構成とする。
以上のように、本実施の形態においては、コリメートレンズ用の収差補正用コイル8によりコリメートレンズ2を加熱して屈折率を変化させることにより、環境温度が上昇した場合に生じる球面収差等の収差を補正することができ、簡易な構成で高性能な光ピックアップ装置を実現できる。そして、このように収差補正用コイル8をコリメートレンズ2の周囲に設けて構成しているので、収差補正のためにコリメートレンズ2を移動させる必要がなく、収差補正用の可動手段を不要にできるので、小型化でき、簡易な構成で高性能な光ピックアップ装置を作ることができる。
(実施の形態4)
図4は、本発明の実施の形態4における光ピックアップ装置の構成図を示す。図4において、1は光源であるレーザー、2はレーザー光を平行光束にするコリメートレンズ、3は平行光束を光ディスク9の信号面に集光して投射する対物レンズである。対物レンズ3の周囲には、必要に応じて対物レンズ加熱用金属板5が設けられている。対物レンズ3には、通常、光ディスクの高さ方向、半径方向の2軸に可動できるように、それぞれ独立に2軸方向に対物レンズ駆動用コイル4が巻装されており、対物レンズ駆動用コイル4の一部または全部は、収差補正用コイルの一部または全部として兼用する。そのために、対物レンズ加熱用金属板5の周囲にも対物レンズ駆動用コイル4の一部が収差補正用コイル6として装着されている。コリメートレンズ2の周囲にも、必要に応じてコリメートレンズ加熱用金属板7が備えられており、コリメートレンズ加熱用金属板7には、コリメートレンズ用の収差補正手段であるコリメートレンズ用の収差補正用コイル8が装着されている。また、10は収差補正電流制御手段、11はレンズ系の収差検出手段である。なお、金属板5および7は省略しても良い。
以上のように構成された光ピックアップ装置において、実施の形態4における環境温度が低下した際の収差発生およびその収差補正手段のメカニズムは、上記実施の形態1、2において説明したのと同様であるので、説明は省略する。また、環境温度が上昇した際の収差発生およびその収差補正手段のメカニズムは、実施の形態3において説明したのと同様であるので、説明は省略する。これら両者が総合して、収差をより良好に補正することができる。
以上のように、本実施の形態における光ピックアップ装置は、環境温度が上昇する場合および低下する場合の両方の場合における球面収差等の収差を補正することができる。そして、このように対物レンズ用の収差補正用コイル6を対物レンズ3の周囲に、およびコリメートレンズ用の収差補正用コイル8をコリメートレンズ2の周囲に設けて構成しているので、収差補正のために対物レンズ3あるいはコリメートレンズ2を移動させる必要がなく、収差補正用の可動手段を不要にできるので、小型化でき、簡易な構成で高性能な光ピックアップ装置を作ることができる。また、レーザー1とコリメートレンズ2の相対位置ズレによって発生する収差およびコリメートレンズ2および対物レンズ3自身が有する収差も、本実施例によって補正することができる。
なお、本発明は、収差の厳密な補正が要求される高密度記録再生装置に特に有用である。また、上記実施例は、対物レンズおよびコリメートレンズを制御して収差補正するようにしたものであるが、本発明による収差補正制御用の対象はそれらのレンズには限られず、光ピックアップ装置に用いられるレンズ系のいずれの光学素子を制御するようにしてもよい。
以上のように、本発明にかかる光ピックアップ装置は、収差補正手段である収差補正用コイルによりレンズ系のいずれかの光学素子を加熱して小型で簡易な機構で球面収差等の収差を補正する高性能な光ピックアップ装置を構成することができるので、CDやDVDなどの光ディスク等の記録再生装置等に適用できる。
本発明の実施の形態1における光ピックアップ装置の構成図 本発明の実施の形態2における光ピックアップ装置の構成図 本発明の実施の形態3における光ピックアップ装置の構成図 本発明の実施の形態4における光ピックアップ装置の構成図 本発明の実施の形態1から4における光ピックアップ装置の光路図 従来例1における光ピックアップ装置の構成図 従来例2における光ピックアップ装置の構成図
符号の説明
1 レーザー
2 コリメートレンズ
3 対物レンズ
4 対物レンズ駆動用コイル
5 対物レンズ加熱用金属板
6 対物レンズ用の収差補正用コイル
7 コリメートレンズ加熱用金属板
8 コリメートレンズ用の収差補正用コイル
9 光ディスク
10 収差補正電流制御手段
11 収差検出手段

Claims (10)

  1. 光源であるレーザーと、前記レーザーから発光された光を光ディスクの信号面に集光するレンズ系と、前記レンズ系の少なくとも一つの光学素子を少なくとも一方向に可動させる駆動手段とを備えた光ピックアップ装置において、前記レンズ系のいずれかの光学素子の周囲に設けられたレンズ系収差補正用コイルと、前記レンズ系の収差検出手段と、前記レンズ系収差補正用コイルに補正用電流を流して前記レンズ系のいずれかの光学素子を加熱し収差を補正する手段と、前記レンズ系収差補正用コイルに流す補正用電流を前記収差検出手段による収差検出結果に基づき制御する収差補正電流制御手段とを有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. レンズ系の少なくとも一つの光学素子の周囲にレンズ系加熱用金属板を設け、前記レンズ系加熱用金属板にレンズ系収差補正用コイルを装着したことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  3. 光源であるレーザーと、少なくとも前記レーザーから発光された光を光ディスクの信号面に集光する対物レンズを有するレンズ系と、前記対物レンズを少なくとも一方向に可動させる駆動手段とを備えた光ピックアップ装置において、前記対物レンズの周囲に設けられたレンズ系収差補正用コイルと、前記レンズ系の収差検出手段と、前記レンズ系収差補正用コイルに補正用電流を流して前記対物レンズを加熱し収差を補正する手段と、前記レンズ系収差補正用コイルに流す補正用電流を前記収差検出手段による収差検出結果に基づき制御する収差補正電流制御手段とを有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 対物レンズの周囲に対物レンズ駆動手段を巻装し、この対物レンズ駆動手段をレンズ系収差補正用コイルの全部または一部として兼用し、前記対物レンズ駆動手段の可動制御用には使用しない周波帯域の電流を補正用電流として利用して前記レンズ系収差補正用コイルにより前記レンズ系の収差を補正することを特徴とする請求項3に記載の光ピックアップ装置。
  5. 対物レンズの周囲に対物レンズ加熱用金属板を設け、前記対物レンズ加熱用金属板にレンズ系収差補正用コイルを装着したことを特徴とする請求項3または4に記載の光ピックアップ装置。
  6. 光源であるレーザーと、少なくとも前記レーザーから発光された光を平行光束にするコリメートレンズおよび前記コリメートレンズからの平行光束を光ディスクの信号面に集光する対物レンズを有するレンズ系とを備えた光ピックアップ装置において、前記コリメートレンズの周囲に設けられたレンズ系収差補正用コイルと、前記レンズ系の収差検出手段と、前記レンズ系収差補正用コイルに補正用電流を流して前記コリメートレンズを加熱して前記レンズ系の収差を補正する手段と、前記レンズ系収差補正用コイルに流す補正用電流を前記収差検出手段による収差検出結果に基づき制御する収差補正電流制御手段とを有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  7. コリメートレンズの周囲にコリメートレンズ加熱用金属板を設け、前記コリメートレンズ加熱用金属板にレンズ系収差補正用コイルを装着したことを特徴とする請求項6に記載の光ピックアップ装置。
  8. 光源であるレーザーと、少なくとも前記レーザーから発光された光を平行光束にするコリメートレンズおよび前記コリメートレンズからの平行光束を光ディスクの信号面に集光する対物レンズを有するレンズ系と、前記対物レンズを少なくとも一方向に可動させる対物レンズ駆動手段とを備えた光ピックアップ装置において、前記対物レンズの周囲に設けられた第1のレンズ系収差補正用コイルと、前記コリメートレンズの周囲に設けられた第2のレンズ系収差補正用コイルと、前記第1、第2のレンズ系収差補正用コイルに補正用電流を流して前記対物レンズおよび前記コリメートレンズを加熱して前記レンズ系の収差を補正する手段と、前記レンズ系の収差検出手段と、前記対物レンズ用の第1の収差補正用コイルおよび前記コリメートレンズ用の第2の収差補正用コイルに流す補正用電流を前記収差検出手段による収差検出結果に基づき制御する収差補正電流制御手段とを有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  9. 対物レンズの周囲に対物レンズ駆動手段を巻装し、この対物レンズ駆動手段を対物レンズ用の収差補正用コイルの全部または一部として兼用し、前記対物レンズ駆動手段の可動制御用には使用しない周波帯域の電流を補正用電流として利用して前記対物レンズ用の収差補正用コイルによりレンズ系の収差を補正することを特徴とする請求項8に記載の光ピックアップ装置。
  10. 対物レンズの周囲に対物レンズ加熱用金属板を設け、前記対物レンズ加熱用金属板に対物レンズ用の収差補正用コイルを装着し、また、コリメートレンズの周囲にコリメートレンズ加熱用金属板を設け、前記コリメートレンズ加熱用金属板にコリメートレンズ用の収差補正用コイルを装着したことを特徴とする請求項8または9に記載の光ピックアップ装置。

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