JP2006030044A - 物品の傾き角度、厚み寸法、捩れ角度測定装置 - Google Patents

物品の傾き角度、厚み寸法、捩れ角度測定装置 Download PDF

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陽二 小澤
Ryosuke Kokuni
良介 小國
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雅章 奥山
Masahiro Yagishita
正弘 柳下
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Abstract

【課題】 物品の傾き角度、捩れ角度を測定することができる装置、および、物品の厚み寸法を正確に測定することができる装置を提供する。
【解決手段】 ワークWの幅方向の第1幅方向位置および第2幅方向位置において、ワークWの下面に下接触子52を接触させ、そのときの下接触子52の位置ha、Hbを第3位置検出器60によりそれぞれ検出し、その差Δhを算出する。その差Δhと、第1幅方向位置から第2幅方向位置までの長さΔdとから、次式:θ=tan−1(Δh/Δd)により、ワークWの傾き角度θを求めることができる。また、厚み寸法の測定値tを傾き角度θを用いて次式:t’=t×cosθにより補正することにより、ワークWが傾いていても厚み寸法を正確に求めることができる。また、ワークWの長手方向の2箇所において傾き角度θ1、θ2を測定し、次式:θt=|θ1−θ2|からワークWの捩れ角度θtを求めることができる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、平角状の物品の傾き角度、厚み寸法、捩れ角度を測定する装置に関し、特に、平鋼材、圧延材等の長手方向に連続する物品の傾き角度、厚み寸法、捩れ角度を測定する装置に関する。
平鋼材などを成形する圧延加工工程などにおいて、成形された物品の外形寸法をその工程途中に測定し、測定寸法が所定の公差内にあるか否かの判断が成されている。この種の測定のための装置として、たとえば、特許文献1、2に記載の装置が知られている。特許文献1には、平鋼材を成形する圧延加工において、互いに対向するように設けられた2つの測定子をワークの厚み方向の両面に接触させて、両測定子間の距離から、物品の厚み寸法を測定する装置が記載されている。また、特許文献2には、搬送ローラにより搬送される長手状の被測定物の厚み寸法を特許文献1と同様の構成により測定するとともに、さらに、物品の両側面に接触させられる2つの測定子を備えることにより、幅方向寸法も同時に測定することができる装置が記載されている。
特開平7−280543号公報 特開2003−177001号公報
平鋼材などの長手状の物品は、幅方向に傾いている場合や、捩れが生じている場合があるが、前記特許文献1、2の装置では、そのような物品の傾きや捩れは測定できない。
さらに、物品に傾きが生じている場合、前記特許文献1、2の装置により測定される厚み寸法には、傾きに起因する誤差が生じてしまうという問題もある。図1は、その誤差を説明するための角材の断面図である。
図1に示すように、実際の角材の厚み寸法はTであるにも拘わらず、角材が傾き角度θだけ傾いている場合には、前記特許文献1、2の装置により測定される厚み寸法はt(=T/cosθ)となり、式1に示す測定誤差Eが生じる。
(式1) E=t−T
図2は、物品の厚み寸法Tが105mmである場合における、物品の傾き角度θと測定誤差Eとの関係を示すグラフであり、傾き角度θが2°となると、約0.064mmの測定誤差Eが生じてしまうことが分かる。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、平角状の物品の傾き角度、捩れ角度を測定することができる装置、および、物品の厚み寸法を正確に測定することができる装置を提供することにある。
上記目的を達成するための第1発明は、(a)平角状の物品の厚み方向の一方の面に接触させられる第1接触子と、(b)その第1接触子を前記物品の厚み方向の一方の面に対して接近離隔する方向に移動させる厚み方向移動装置と、(c)前記第1接触子の厚み方向の位置を検出する厚み方向位置検出装置と、(d)前記第1接触子を前記物品の幅方向に移動させて、所定の第1幅方向位置および第2幅方向位置に位置させる幅方向移動装置と、(e)前記第1幅方向位置において前記第1接触子が前記物品に接触させられたときのその第1接触子の厚み方向位置と、前記第2幅方向位置においてその第1接触子が前記物品に接触させられたときのその第1接触子の厚み方向位置と、前記第1幅方向位置から前記第2幅方向位置までの距離とに基づいて、前記物品の傾き角度を算出する傾き角度算出手段とを、含むことを特徴とする物品の傾き角度測定装置である。
また、第2発明は、第1発明の傾き角度測定装置と、前記第1接触子に対向して設けられ、前記物品の厚み方向の他方の面に接触させられる第2接触子と、前記第1接触子および第2接触子が前記物品に当接させられた状態におけるその第1接触子と第2接触子との間の距離を計測することによって、前記物品の厚み寸法を測定する接触子間距離測定器と、その接触子間距離測定器によって測定された前記物品の厚み寸法を、前記傾き角度算出手段によって算出された前記傾き角度に基づいて補正する補正手段とを、含むことを特徴とする。
また、第3発明は、第1発明の傾き角度測定装置を、前記物品の長手方向に複数備え、その複数備えられた傾き角度測定装置により、前記物品の長手方向の複数箇所において前記物品の傾き角度を測定することによって、前記物品の捩れ角度を測定することを特徴とする物品の捩れ角度測定装置である。
また、第4発明は、第2発明の厚み寸法測定装置において、前記第1接触子および第2接触子のうちの少なくとも一方は、前記物品に接触させられる接触面が平面とされるとともに、前記物品の幅方向に首振り可能とされていることを特徴とする。
また、第5発明は、第1発明または第3発明の装置において、前記物品の側面位置を検出する側面位置検出装置と、その側面位置検出装置により検出された物品の側面位置に基づいて、前記第1幅方向位置および第2幅方向位置を決定する測定位置決定手段とを、さらに含むことを特徴とする。
第1発明によれば、第1接触子を、幅方向移動装置により第1幅方向位置に移動させ、次いで厚み方向移動装置により物品の厚み方向の一方の面に接触させて、そのときの第1接触子の厚み方向位置を厚み方向位置検出装置により検出するとともに、同様にして、第2幅方向位置においても、第1接触子を物品の厚み方向の一方の面に接触させたときの厚み方向位置を検出することにより、傾き角度算出手段において、それら2つの厚み方向位置と、第1幅方向位置から第2幅方向位置までの距離とに基づいて、幾何学的に物品の傾き角度を算出することができる。
第2発明によれば、第1接触子とそれに対向して設けられた第2接触子とが厚み方向の両側から前記物品に接触させられることによって測定される物品の厚み寸法の測定値が、補正手段において、傾き角度算出手段によって算出された物品の傾き角度に基づいて補正されるので、物品が傾いていたとしても、正確な厚み寸法を得ることができる。
第3発明によれば、物品の長手方向の複数箇所において傾き角度が測定されることから、それら複数の傾き角度を比較することにより、物品の捩れ角度を測定することができる。
第4発明のように接触子が構成されていると、接触子の物品への接触面が球面とされている場合に比較して、接触子と物品との接触面積が増加するので、接触面における押圧力が減少する。従って、熱炎圧延された角材など、柔らかい物品であっても、接触子によって物品が窪まされることが少なくなるので、厚み寸法の測定精度が一層向上する。
第5発明によれば、側面位置検出装置により物品の側面位置が検出され、測定位置決定手段では、その検出された側面位置に基づいて、傾き角度を測定するための前記第1幅方向位置および第2幅方向位置が決定されるので、物品の幅方向の規格寸法の変化や、物品の搬送位置の変動等によって物品の側面位置が変動しても、正確に第1幅方向位置および第2幅方向位置を決定することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図3は、本発明が適用された厚み寸法測定装置10を示す側面図である。なお、この厚み寸法測定装置10は、以下に説明するように、物品であるワークWの傾き角度θ1、θ2および捩れ角度θtを測定する機能をも備えた装置である。
厚み寸法測定装置10の機台12上には、水平レール14、サーボモータ16、第1エアシリンダ18等が固設されている。水平レール14には、2台のスライダ20、22が摺動可能に取り付けられており、その2台のスライダ20、22の上面には側面視において略L字状の本体24が固定されている。この本体24は、下方に突き出す脚部26(図5参照)が設けられており、その脚部26が、水平レール14と平行に設けられサーボモータ16によって回転制御される螺子軸28に螺合されている。この構成により、本体24は、サーボモータ16の回転によって水平方向の両側へ移動可能となっている。なお、本体24が水平方向に移動させられると、後述する下接触子52(本実施例における第1接触子)も水平方向に移動させられるので、本実施例では、本体24を移動させるための構成である、水平レール14、サーボモータ16、スライダ20、22、および螺子軸28により、幅方向移動装置が構成される。
第1エアシリンダ18は、水平方向に配置された円筒チューブ18aと、その円筒チューブ18aに摺動可能に嵌め入れられたピストン(図3には図示せず)が一端に固定されてその円筒チューブ18aから突き出すピストンロッド18bとから構成されており、ピストンロッド18bの先端には、第1エアシリンダ18と水平に配置されたレール30上を移動可能とされた端面検出アーム32が取り付けられている。また、円筒チューブ18aの一端部には、ピストンロッド18bの突き出し量に対応する突出位置を検出するための第1位置検出器34が取り付けられている。この第1位置検出器34には、たとえば、ピストンロッド18bの側面に設けられた多数の磁極を検出するための磁気センサを備えたものが用いられる。
上記端面検出アーム32は、前記ピストンロッド18bに固定されている部分から垂直方向上側に向かうように構成され、端面検出アーム32の上端のワークW側の面には、そのワークWの下面よりも上側となる位置に測定子36が固定されている。この測定子36は、ワークWの側面に接触させられるためのものであり、測定子36がワークWの側面に接触させられた状態では、第1位置検出器34により検出されるピストンロッド18bの位置は、ワークWの側面位置を表すので、第1位置検出器34は側面位置検出装置として機能する。
上記ワークWは、本実施例では長手状且つ断面矩形の鋼材である平角材であり、搬送装置の長手方向に一定の間隔で配置された複数の搬送ローラ(図示せず)によって搬送される。
本体24において略垂直方向に形成された塔部24aには、ワークW側の面に垂直レール38が固定されている。この垂直レール38には、スライダ40、42を介して第2エアシリンダ44が摺動可能に取り付けられているとともに、スライダ46、48を介して下アーム50が摺動可能に取り付けられている。この下アーム50は、略L字状の柱状部材であり、先端部の上面にはワークWの下面に接触させられるための下接触子52が取り付けられている。なお、本実施例では、この下接触子52が第1接触子として機能する。
第2エアシリンダ44は、前記第1エアシリンダ18と同様の構成を有しており、垂直方向に配置された円筒チューブ44aと、その円筒チューブ44aに摺動可能に嵌め入れられたピストン(図3には図示せず)が一端に固定されてその円筒チューブ18aから突き出すピストンロッド44bとから構成され、円筒チューブ44aの一端部には、ピストンロッド44bの突出位置を検出するために第1位置検出器34と同様に構成された第2位置検出器54が設けられている。
上記第2エアシリンダ44のピストンロッド44bの先端には、前記下アーム50が固定されている。従って、第2エアシリンダ44は厚み方向移動装置として機能し、下アーム50およびその先端に固定された下接触子52は、第2エアシリンダ44により、ワークWの厚み方向に移動させられる。
一方、第2エアシリンダ44の円筒チューブ44aには上アーム56が固定されている。この上アーム56は、円筒チューブ44aに固定されている部分から本体24とは反対側(すなわちワークW側)へ突き出すとともに、先端側ほど下方へ向かう柱状部材である。この上アーム56の先端部の下面には、ワークWの上面に接触させられるための上接触子58が、前記下接触子52と対向するように取り付けられている。なお、本実施例では、この上接触子58が第2接触子として機能する。
前記下アーム50には、さらに、厚み方向位置検出装置として機能する第3位置検出器60が接続されており、下接触子52の垂直方向の位置がこの第3位置検出装置60により検出される。
上接触子58が取り付けられている上アーム56は第2シリンダ44の円筒チューブ44aに固定され、下接触子52が取り付けられている下アーム50は第2シリンダ44のピストンロッド44bに固定されているので、上接触子58と下接触子52との間の距離は、前記第2位置検出器54により検出することができる。従って、本実施例では、第2位置検出器54が接触子間距離測定器として機能する。
図4は、上接触子58の拡大断面図である。上接触子58は、上アーム56の先端から鉛直方向下側に突き出し、その上アーム56に固定された軸部62と、その軸部62の先端に嵌合する有底の円筒部64とからなる。軸部62の先端は凸球面とされ、円筒部64内面に凹球面が形成されている。それら凸球面と凹球面とが嵌合することにより球面軸受け構造が構成されて、円筒部64は軸部62に対して首振り中心点Oを中心として所定角度(たとえば6°程度)範囲内で揺動すなわち首振り可能となっている。また、ワークWに接触させられる接触面である円筒部64の下面64aは平面とされている。なお、図示しないが、下接触子52も同様に、球面軸受け構造により首振り可能とされており、また、接触面が平面とされている。
図5は、本実施例の厚み寸法測定装置10の構成図である。第1エアシリンダ18および第2エアシリンダ44には、それぞれエアシリンダ制御装置66、68が接続されており、それらエアシリンダ制御装置66、68によって、第1エアシリンダ18および第2エアシリンダ44の内圧が調整される。サーボモータ16にはサーボ制御装置70が接続されており、サーボ制御装置70は演算制御装置72からの信号に従って、サーボモータ16の回転を制御する。
また、第1位置検出器34によって検出されたピストンロッド18bの突出位置、第2位置検出器54によって検出されたピストンロッド44bの突出位置、および第3位置検出器60によって検出された下アーム50の垂直方向の位置をそれぞれ表す信号は、変換器74、76、78においてA/D変換されて、演算装置72へ供給される。演算装置72は、エアシリンダ制御装置68に制御信号を出力することにより、上接触子58および下接触子52を上下方向に移動させ、サーボモータ制御装置70に制御信号を出力することにより、上接触子58および下接触子52をワークWの幅方向に移動させ、エアシリンダ制御装置66に制御信号を出力することにより、測定子36をワークWの幅方向に移動させる。また、演算装置72は、変換器74、76、78から供給された信号に基づいて、ワークWの厚み寸法の補正値t’、傾き角度θ、捩れ角度θtを算出する。
図6は、ワークWの厚み寸法を、そのワークWの幅方向の複数点において測定する際の厚み測定装置10の作動状態を示す図である。まず、初期状態では、図6(a)に示すように、サーボモータ16により、本体24を図左方向に移動させることによりワークWから離隔させ、第2エアシリンダ44を制御することにより上接触子58と下接触子52とを接触させる。この状態では、下アーム50は、最も下側に位置させられている。そして、この状態におけるピストンロッド44bの突出位置を第2位置検出器54により検出し、この位置を基準位置とする。また、第1エアシリンダ18を制御することによって、測定子36もワークWから離隔させる。
次に、第1位置検出器34によりピストンロッド18bの突出位置を検出しつつ、第1エアシリンダ18により、測定子36をワークWの側面に当接するまで移動させる。そして、そのときのピストンロッド18bの突出位置に基づいてワークWの側面の位置、第1幅方向位置および第2幅方向位置を決定する。次いで、第2エアシリンダ44により上接触子58をワークW上面よりも十分高い位置まで移動させた状態で、サーボモータ16を制御して、上接触子58および下接触子52が前記第1幅方向位置となるように本体24をワークW側へ移動させる。その後、第2エアシリンダ44を制御して、上接触子58および下接触子52をワークWの上面および下面にそれぞれ接触させる。この状態が図6(b)である。そして、第2位置検出器54により、このときのピストンロッド44bの突出位置を検出する。この検出したピストンロッド44bの突出位置と前記基準位置との差が、第1幅方向位置におけるワークWの厚み寸法の測定値t1となる。
続いて、再度、第2エアシリンダ44を制御して、上接触子58および下接触子52をワークWから離隔させた後、それら上接触子58および下接触子52が前記第2幅方向位置となるように本体24を移動させた後、再び、それら上接触子58および下接触子52をワークWに接触させる。この状態が図6(c)である。そして、第2位置検出器54により、このときのピストンロッド44bの突出位置を検出して、その検出値と前記基準位置との差から、第2幅方向位置においても、ワークWの厚み寸法の測定値t2を得る。
図7は、前記演算装置72の機能の要部を示す機能ブロック図である。測定位置決定手段80は、エアシリンダ制御装置66に制御信号を出力することにより、測定子36をワークWの側面に接触させ、そのとき第1位置検出器34により検出されたピストンロッド18bの突出位置に基づいて、ワークWの側面位置を決定する。そして、その決定した側面位置に、ワークWの幅寸法よりも小さい予め設定された所定値α、α(α<α)を加えることにより、第1幅方向位置および第2幅方向位置を決定する。
傾き角度算出手段82は、まず、測定位置決定手段80により決定された第1幅方向位置および第2幅方向位置において、第2エアシリンダ44を制御することにより、ワークWの下面に下接触子52を接触させ、第3位置検出器60により、第1幅方向位置および第2幅方向位置におけるワークWの下面の高さ位置ha、hb(図9参照)をそれぞれ検出する。図8(a)、(b)はその測定状態を示す図であり、図8では、上下の面が水平面に対して傾いた状態のワークWが示されている。本実施例では、図8(a)に示されるように、第1幅方向位置はワークWの一方の側面付近とされ、図8(b)に示されるように、第2幅方向位置はワークWの他方の側面付近とされている。ただし、第1幅方向位置および第2幅方向位置は、図8に示される位置に限定されるものではなく、互いに異なる位置であればよい。なお、図8(a)、(b)と、図6(b)、(c)を比較すると分かるように、上記高さ位置ha、hbの検出は、ワークWの厚み寸法の測定と同時に行うことができる。
傾き角度算出手段82は、次いで、上記高さ位置haとhbとの差Δh(図9参照)を算出し、この差Δhと、予め記憶された第1幅方向位置から第2幅方向位置までの長さΔdとに基づいて、式2から、ワークWの傾き角度θを算出する。
(式2) θ=tan−1(Δh/Δd)
補正手段84は、式3により、第1幅方向位置における厚み寸法の測定値t1を上記傾き角度算出手段82によって算出された傾き角度θを用いて補正して、厚み寸法の補正値t1’を算出する。また、同様にして、式4により、第2幅方向位置における厚み寸法の測定値t2を補正して、厚み寸法の補正値t2’を算出する。
(式3) t1’=t1×cosθ
(式4) t2’=t2×cosθ
捩れ角度算出手段86は、本装置10がワークWの長手方向に複数台配置されている場合に設けられる手段である。この場合、前述の傾き角度算出手段82において、長手方向の第1位置において傾き角度θ1を算出するとともに、長手方向の第2位置において傾き角度θ2を算出する。そして、捩れ角度算出手段86では、式5から、捩れ角度θtを算出する。
(式5) θt=|θ1−θ2|
図10は、ノギスを用いて測定したワークWの厚み寸法を真の厚み寸法として、この真の厚み寸法に対する上記装置10を用いて算出した厚み寸法の補正値t’の誤差Eを、様々な厚み寸法のワークWに対して求めた結果を示すグラフである。図10に示されるように、誤差Eは、ワークWの厚み寸法に拘わらず、0.02mmの範囲内に入っており、誤差Eは十分に小さいことが分かる。
図11は、図2の場合と同じ物品(ワークW)を用いた場合の厚み寸法の測定値tの誤差、および厚み寸法の補正値t’の誤差を対比して示す図であり、実線が補正値t’の誤差を示し、破線が測定値tの誤差を示している。図11に示されるように、傾き角度θに基づく補正によって誤差が低減しており、補正値t’の誤差は、傾き角度θが2°においても0.02mm程度となっている。
以上、説明したように、本実施例によれば、下接触子52を、第1幅方向位置に移動させ、次いで第2エアシリンダ44によりワークWの下面に接触させて、そのときの下接触子52の高さ位置haを第3位置検出器60により検出するとともに、同様にして、第2幅方向位置においても、下接触子52をワークWの下面に接触させたときの下接触子52の高さ位置hbを検出することにより、傾き角度算出手段82において、それら2つの高さ位置ha、hbと、第1幅方向位置から第2幅方向位置までの距離Δdとに基づいて、幾何学的にワークWの傾き角度θを算出することができる。
また、本実施例では、下接触子52とそれに対向して設けられた上接触子58とが厚み方向の両側からワークWに接触させられることによって測定されるワークWの厚み寸法の測定値tが、補正手段84において、傾き角度算出手段82によって算出されたワークWの傾き角度θに基づいて補正されて補正値t’が算出されるので、ワークWが傾いていたとしても、正確な厚み寸法を得ることができる。
また、本実施例では、ワークWの長手方向の第1位置および第2位置においてそれぞれ傾き角度θ1、θ2が測定され、その傾き角度θ1、θ2からワークWの捩れ角度θtも算出される。
また、本実施例では、接触子52、58のワークWへの接触面が平面とされているので、接触子のワークWへの接触面が球面とされている場合に比較して、接触子52、58とワークWとの接触面積が増加するので、接触面における押圧力が減少する。従って、熱炎圧延された角材など、柔らかいワークWであっても、接触子52、58によってワークWが窪まされることが少なくなるので、厚み寸法の測定精度が一層向上する。
また、本実施例では、第1位置検出器34によりワークWの側面位置が検出され、測定位置決定手段80では、その検出された側面位置に基づいて、傾き角度θを測定するための前記第1幅方向位置および第2幅方向位置が決定されるので、ワークWの幅方向の規格寸法の変化や、ワークWの搬送位置の変動等によってワークWの側面位置が変動しても、正確に第1幅方向位置および第2幅方向位置を決定することができる。
以上、本発明の一実施例を説明したが、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
たとえば、前述の実施例では、幅方向の2点において厚み寸法を測定していたが、幅方向の3点以上の点において、厚み寸法を測定してもよい。また、そのように、幅方向の多数の点において厚み寸法を測定する場合、さらに、厚み寸法の幅方向変化を表示するようになっていてもよい。
また、前述の実施例では、下接触子52が、ワークWの傾き角度θを求めるために用いる第1接触子として機能していたが、上接触子58を第1接触子として用いてもよい。
物品(角材)が傾いている場合に生じる測定誤差を説明する図である。 物品の厚み寸法Tが105mmである場合における、物品の傾き角度θと測定誤差Eとの関係を示すグラフである。 本発明が適用された厚み寸法測定装置を示す側面図である。 図3の上接触子の拡大断面図である。 図3の厚み寸法測定装置の構成図である。 ワークWの厚み寸法を、そのワークWの幅方向の複数点において測定する際の厚み測定装置の作動状態を示す図である。 図5の演算装置の機能の要部を示す機能ブロック図である。 ワークWの傾き角度θを測定する際の作動状態を示す図である。 ワークWの傾き角度θと、第1幅方向位置から第2幅方向位置までの長さΔdと、その2位置におけるワークWの下面の高さ位置の差Δhとの関係を示す図である。 ワークWの真の厚み寸法に対する本実施例の装置を用いて算出した厚み寸法の補正値t’の誤差Eを、様々な厚み寸法のワークWに対して求めた結果を示すグラフである。 図2の場合と同じ物品を用いた場合の厚み寸法の測定値tの誤差、および厚み寸法の補正値t’の誤差を対比して示す図である。
符号の説明
10:厚み寸法測定装置(傾き角度測定装置、捩れ寸法測定装置)、 34:第1位置検出器(側面位置検出装置)、 44:第2エアシリンダ(厚み方向移動装置)、 52:下接触子(第1接触子)、 54:第2位置検出器(接触子間距離測定器)、 58:上接触子(第2接触子)、 60:第3位置検出器(厚み方向位置検出装置)、 80:測定位置決定手段、 82:傾き角度算出手段、 84:補正手段、 W:ワーク(物品)

Claims (5)

  1. 平角状の物品の厚み方向の一方の面に接触させられる第1接触子と、
    該第1接触子を前記物品の厚み方向の一方の面に対して接近離隔する方向に移動させる厚み方向移動装置と、
    前記第1接触子の厚み方向の位置を検出する厚み方向位置検出装置と、
    前記第1接触子を前記物品の幅方向に移動させて、所定の第1幅方向位置および第2幅方向位置に位置させる幅方向移動装置と、
    前記第1幅方向位置において前記第1接触子が前記物品に接触させられたときの該第1接触子の厚み方向位置と、前記第2幅方向位置において該第1接触子が前記物品に接触させられたときの該第1接触子の厚み方向位置と、前記第1幅方向位置から前記第2幅方向位置までの距離とに基づいて、前記物品の傾き角度を算出する傾き角度算出手段と
    を、含むことを特徴とする物品の傾き角度測定装置。
  2. 請求項1の傾き角度測定装置と、
    前記第1接触子に対向して設けられ、前記物品の厚み方向の他方の面に接触させられる第2接触子と、
    前記第1接触子および第2接触子が前記物品に当接させられた状態における該第1接触子と第2接触子との間の距離を計測することによって、前記物品の厚み寸法を測定する接触子間距離測定器と、
    該接触子間距離測定器によって測定された前記物品の厚み寸法を、前記傾き角度算出手段によって算出された前記傾き角度に基づいて補正する補正手段と
    を、含むことを特徴とする物品の厚み寸法測定装置。
  3. 請求項1の傾き角度測定装置を、前記物品の長手方向に複数備え、
    該複数備えられた傾き角度測定装置により、前記物品の長手方向の複数箇所において前記物品の傾き角度を測定することによって、前記物品の捩れ角度を測定することを特徴とする物品の捩れ角度測定装置。
  4. 前記第1接触子および第2接触子のうちの少なくとも一方は、前記物品に接触させられる接触面が平面とされるとともに、前記物品の幅方向に首振り可能とされていることを特徴とする請求項2に記載の物品の厚み寸法測定装置。
  5. 請求項1または請求項3の装置であって、
    前記物品の側面位置を検出する側面位置検出装置と、
    該側面位置検出装置により検出された物品の側面位置に基づいて、前記第1幅方向位置および第2幅方向位置を決定する測定位置決定手段と
    を、さらに含むことを特徴とする物品の傾き角度測定装置または捩れ角度測定装置。
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