JP2006028378A - 遮断膜、積層体、及びこれを用いたフレキシブルプリント基板並びに実装基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレキシブルプリント基板と基板補強材との十分な接着強度を確保することができ、信頼性の高い実装基板を製造することが可能なフレキシブルプリント基板及び実装基板の製造方法を提供する。
【解決手段】ポリエステル由来成分の移行を防止するための遮断膜であって、アクリル系樹脂由来の樹脂組成物を含有し、その樹脂組成物が、(A成分)官能基として水酸基及び/又はカルボキシル基を有するアクリル系樹脂と、(B成分)A成分の水酸基及び/又はカルボキシル基と反応し得る架橋剤と、の反応生成物からなり、A成分の水酸基価と酸価の総和が10〜100mgKOH/gであり、A成分と、A成分の水酸基価と酸価の総和に対し、0.8〜2.0当量のB成分とを反応せしめたものである遮断膜。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えばフレキシブルプリント基板の製造方法等において有用なポリエステル由来成分の移行を抑制し得る遮断膜に関するものである。また、本発明は、フレキシブルプリント基板の製造に際し、出発原料となる金属張積層板を一時的に補強する裏打ち材として好適に用いることができる積層体、及びこれを用いたフレキシブルプリント基板並びに実装基板の製造方法に関するものである。
フレキシブルプリント基板(FPC:Flexible Printed Circuit)は、可撓性絶縁基板の一方の表面に金属薄膜からなる配線パターンが形成された配線基板である。FPCは、従来のリジッドなプリント基板とは異なり、柔軟性、屈曲性に富み、変形が容易で、狭いスペースにも収納可能といった優れた特徴を有しており、携帯電話、携帯情報端末、ノートパソコン、デジタルビデオカメラといった小型化・高密度化が要求される小型電子機器の回路基板等として広範に用いられている。
このようなFPCを製造する方法としては、例えば可撓性絶縁基板その一方の表面に金属薄膜が形成された金属張積層板(銅張積層板(CCL:Copper Clad Laminated)等)を出発材料とし、これに選択的エッチング処理を施すことにより、金属薄膜の不要部分を除去して配線パターンを形成する方法が挙げられる(サブトラクティブ法(Subtractive Process)と称される)。
しかしながら、金属張積層板は、柔軟性、屈曲性に富むものであるが故に、そのままの状態ではハンドリング強度が十分ではなく選択的エッチング処理等を行うことが困難である。従って、金属張積層板の金属薄膜が形成されていない表面にポリエステル等の樹脂からなるシートを裏打ち材として貼着し、一時的にハンドリング強度を向上させた状態で選択的エッチング処理を施し、配線パターンを形成した後、金属張積層板から裏打ち材を剥離することによって、FPCを得る方法が多く採用されている。
このように製造されたFPCは、更に、その配線パターン非形成面に基板補強材が接着された実装基板として用いられる。この基板補強材(スティフナー(Stiffner)とも称される)によって、基板の強度向上、反り防止、又は形状保持等が図られる。
上記のような用途で用いられる裏打ち材としては、例えば、本出願人が既に開示した、所定の剥離力を有し、粘着層が、ジイソシアネートの環状重合体からなる少なくとも3個のイソシアネート基を有する硬化剤と、活性水素含有基を有する粘着性ポリマーとの反応物からなることを特徴とする積層体等が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−106998号公報
上記の積層体は、再剥離性に優れ、金属張積層板から容易に剥離可能であるため、剥離の際にFPCに折れやシワを生じ難いという好ましい特徴を有しており、FPCの製造に広く利用されている。しかしながら、上記の積層体を利用するFPCの製造方法は、得られたFPCを基板補強材と接着して実装基板とする際に、FPCと基板補強材との接着強度が確保され難いという課題が残されていた。FPCと基板補強材との接着強度が不十分な場合には、基板補強材の脱落等が発生し易く、基板の強度低下、反りの発生、形状安定性の低下等の原因となり、実装基板の信頼性の低下を招来する点において好ましくない。
以上説明したように、現在のところ、FPCと基板補強材との十分な接着強度を確保することができ、信頼性の高い実装基板を製造するための方策は未だ開示されておらず、そのような方策を創出することが産業界から切望されている。本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、FPCと基板補強材との十分な接着強度を確保することができ、信頼性の高い実装基板を製造することが可能なFPC及び実装基板の製造方法を提供するものである。
本発明者等は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、FPCと基板補強材との接着強度が低下する原因が、裏打ち材として汎用されているポリエステル材にあり、このポリエステルに由来する成分がFPCに移行する現象によって、FPCと基板補強材との接着強度の低下が発生することを見出した。そして、金属張積層板と裏打ち材との間にポリエステル由来成分の遮断膜を配置し、ポリエステル由来成分の移行を防止することにより、上記課題を解決し得ることに想到して、本発明を完成させた。即ち、本発明によれば、以下の遮断膜、積層体、及びこれを用いたフレキシブルプリント基板並びに実装基板の製造方法が提供される。
[1] ポリエステル由来成分の移行を防止するための遮断膜であって、アクリル系樹脂由来の樹脂組成物を含有し、下記の耐エタノール試験において白化が認められない遮断膜。
耐エタノール試験:
(1)製造後、加熱処理や紫外線処理を受けていない前記遮断膜の表面に、温度23℃、湿度65%RHの条件下で、エタノールを0.01g滴下し、30秒放置する。
(2)滴下したエタノールを被覆するように、前記遮断膜に25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを貼着し、前記遮断膜に白化が認められるか否かを目視により確認する。
[2] 前記樹脂組成物が、(A成分)官能基として水酸基及び/又はカルボキシル基を有するアクリル系樹脂と、(B成分)前記A成分の水酸基及び/又はカルボキシル基と反応し得る架橋剤と、の反応生成物からなるものである前記[1]に記載の遮断膜。
[3] ポリエステル由来成分の移行を防止するための遮断膜であって、アクリル系樹脂由来の樹脂組成物を含有し、前記樹脂組成物が、(A成分)官能基として水酸基及び/又はカルボキシル基を有するアクリル系樹脂と、(B成分)前記A成分の水酸基及び/又はカルボキシル基と反応し得る架橋剤と、の反応生成物からなり、前記A成分の水酸基価と酸価の総和が10〜100mgKOH/gであり、前記A成分と、前記A成分の水酸基価と酸価の総和に対し、0.8〜2.0当量の前記B成分とを反応せしめたものである遮断膜。
[4] 下記の耐エタノール試験において白化が認められない前記[3]に記載の遮断膜。
耐エタノール試験:
(1)製造後、加熱処理や紫外線処理を受けていない前記遮断膜の表面に、温度23℃、湿度65%RHの条件下で、エタノールを0.01g滴下し、30秒放置する。
(2)滴下したエタノールを被覆するように、前記遮断膜に25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを貼着し、前記遮断膜に白化が認められるか否かを目視により確認する。
[5] 粘着性を有するものである前記[1]〜[4]のいずれかに記載のポリエステル由来成分成分遮断剤。
[6] ポリエステル含有材料からなるシートの少なくとも一方の表面に、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の遮断膜が形成された積層体。
[7] 下記の検出試験において、ポリエステル由来成分が実質的に検出されることがない前記[6]に記載の積層体。
検出試験:
(1)前記積層体の前記遮断膜の表面に、速度300mm/分の条件で、質量2kgのゴムローラを一往復させることにより、ポリイミドフィルムを圧着して試験片とする。
(2)前記試験片を温度23℃、湿度65%RHの条件で20分間放置し、160℃で90分加熱し、更に160℃、押圧力60kgf/cm2の条件で60分間熱プレスし、温度23℃、湿度65%RHの条件下で冷却した後、引張速度300mm/分、180°方向という条件で、前記試験片から前記ポリイミドフィルムを引き剥がす。
(3)前記ポリイミドフィルムの400cm2相当を、温度23℃の条件下、エタノール中に2時間放置することにより、その付着成分を抽出した後濃縮し、その濃縮物を熱分解GC−MSで分析する。
[8] 下記の接着強度試験において、接着強度が3.5N/10mm以上である前記[6]に記載の積層体。
接着強度試験:
(1)前記積層体の前記遮断膜の表面に、速度300mm/分の条件で、質量2kgのゴムローラを一往復させることにより、ポリイミドフィルムを圧着して試験片とする。
(2)前記試験片を温度23℃、湿度65%RHの条件で20分間放置し、160℃で90分加熱し、更に160℃、押圧力60kgf/cm2の条件で60分間熱プレスし、温度23℃、湿度65%RHの条件下で冷却した後、引張速度300mm/分、180°方向という条件で、前記試験片から前記ポリイミドフィルムを引き剥がす。
(3)前記ポリイミドフィルムの前記積層体が圧着されていた表面に対して、180℃、押圧力60kgf/cm2の条件でカバーレイフィルム(商品名:ニカフレックスCISV2535、ニッカン工業(株)製)を60分間熱プレスすることにより圧着し、温度23℃、湿度65%RHの条件下で冷却した後、幅10mm、長さ200mmのサイズに切断して試験片とする。
(4)引張試験機により、引張り速度50mm/分、180°方向という条件で、前記試験片から前記カバーレイフィルムを引き剥がしたときの接着強度を測定する。
[9] 絶縁基板の一方の表面に金属薄膜が形成された金属張積層板に対し、前記表面とは反対側の表面に、裏打ち材として再剥離性粘着シートを貼着した状態で選択的にエッチング処理を施すことにより配線パターンを形成する工程を備えたフレキシブルプリント基板の製造方法であって、前記再剥離性粘着シートとして、前記[6]〜[8]のいずれかに記載の積層体を用いるフレキシブルプリント基板の製造方法。
[10] 絶縁基板の一方の表面に金属薄膜からなる配線パターンが形成されたフレキシブルプリント基板に対し、前記表面とは反対側の表面に、基板補強材を接着することによって実装基板を得る工程を備えた実装基板の製造方法であって、前記フレキシブルプリント基板として、前記[9]に記載の製造方法により得られたフレキシブルプリント基板を用いる実装基板の製造方法。
本発明の遮断膜及び積層体は、ポリエステル由来成分を被着体等の他の部材に移行する現象を抑制することができるため、ポリエステル由来成分に起因する種々の不具合を効果的に抑制することができる。また、本発明の積層体はポリエステル由来成分の移行抑制効果を有するためFPCを製造する際の裏打ち材として用いると、この裏打ち材を剥離した後の工程、例えば、カバーレイフィルムや基板補強材の貼付け工程において、カバーレイフィルムや基板補強材とFPCとの十分な接着強度を確保することができるため、カバーレイフィルムの剥離や基板補強材の脱落等が発生し難い。即ち、基板の強度低下、反りの発生、形状安定性の低下、絶縁性・耐湿性の低下等を生じ難く、信頼性の高い実装基板を製造することを資する。
以下、本発明の遮断膜、積層体、及びこれを用いたフレキシブルプリント基板並びに実装基板の製造方法を実施するための最良の形態について具体的に説明するが、本発明は以下の形態に限定されるものではない。
[1]遮断膜
本発明の遮断膜は、ポリエステル含有材料由来のオリゴマーやポリエステルの加水分解物などのポリエステル由来成分が被着体等の他の部材に移行する現象を抑制するものである。
本発明の遮断膜の第1の実施形態としては、アクリル系樹脂由来の樹脂組成物を含有し、下記の耐エタノール試験において白化が認められないものが挙げられる。このようなものは、160℃、90分といった高温条件下であってもポリエステル由来成分が被着体等の他の部材に移行する現象を抑制することが可能である。
耐エタノール試験:
(1)製造後、加熱処理や紫外線処理を受けていない前記遮断膜の表面に、温度23℃、湿度65%RHの条件下で、エタノールを0.01g滴下し、30秒放置する。
(2)滴下したエタノールを被覆するように、前記遮断膜に25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを貼着し、前記遮断膜に白化が認められるか否かを目視により確認する。
一方、上記の耐エタノール試験において白化が認められるものを用いて、ポリエステル含有材料の表面を被覆しても、160℃、90分という高温条件で加熱後、23℃に冷却すると被覆層の表面にポリエステル由来成分の浮き出しが認められる。即ち、ポリエステル由来成分を遮断することができず、その移行を抑制することが困難である。この現象は、被覆層の表面に被着体を圧着した状態でも同様に発生し、被着体にポリエステル由来成分が移行してしまう。その結果、ポリエステル由来成分に起因する種々の不具合(例えばFPCとカバーレイフィルムや基板補強材との接着強度低下等)を招来するため好ましくない。
上記遮断膜の厚さは特に限定されないが、2〜100μmとすることが好ましく、5〜60μmとすることが更に好ましく、5〜30μmとすることが特に好ましい。厚さが上記範囲未満の場合には、ポリエステル由来成分の被着体への移行抑制効果が不十分となる場合があり、上記範囲を超えると製造効率及びコストの観点から好ましくない。
第1の実施形態においては、アクリル系樹脂由来の樹脂組成物が、(A成分)官能基として水酸基及び/又はカルボキシル基を有するアクリル系樹脂と、(B成分)前記A成分の水酸基及び/又はカルボキシル基と反応し得る架橋剤と、の反応生成物からなるものであることが好ましい。
本発明の遮断膜の第2の実施形態としては、アクリル系樹脂由来の樹脂組成物を含有し、その樹脂組成物が、(A成分)官能基として水酸基及び/又はカルボキシル基を有するアクリル系樹脂と、(B成分)A成分の水酸基及び/又はカルボキシル基と反応し得る架橋剤と、の反応生成物からなり、A成分の水酸基価と酸価の総和が10〜100mgKOH/gであり、A成分と、A成分の水酸基価と酸価の総和に対し、0.8〜2.0当量のB成分とを反応せしめたものが挙げられる。
[1−1]アクリル系樹脂
A成分のアクリル系樹脂としては、(a成分)アクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステル(以下、アクリル酸とメタクリル酸を「(メタ)アクリル酸」と包括して記す場合がある)と、(b成分)官能基として水酸基及び/又はカルボキシル基を有するモノマーとを構成単位として含む共重合体が挙げられる。
a成分は、(メタ)アクリル酸のカルボキシル基にアルキル基がエステル結合された構造を有するアクリル系モノマーである。エステル結合されるアルキル基の種類は特に限定されないが、粘着性及び再剥離性を付与することができる点において、炭素数が3乃至8のアルキル基、例えば、1−プロピル基(n−プロピル基)、1−ブチル基(n−ブチル基)、1−ペンチル基(n−ペンチル基)、1−ヘキシル基(n−ヘキシル基)、1−ヘプチル基(n−ヘプチル基)、1−オクチル基(n−オクチル基)、6−メチルヘプチル基(iso−オクチル基)、2−エチルヘキシル基等であることが好ましい。
即ち、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸1−ブチル(n−ブチル)、(メタ)アクリル酸1−ヘキシル(n−ヘキシル)、(メタ)アクリル酸1−ヘプチル(n−ヘプチル)、(メタ)アクリル酸1−オクチル(n−オクチル)、(メタ)アクリル酸6−メチルヘプチル(iso−オクチル)、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等を用いることが好ましく、中でも、再剥離性に優れ、安価で入手が容易なアクリル酸2−エチルヘキシルを用いることが特に好ましい。なお、FPCの裏打ち材用途においては、裏打ち材剥離後の工程で、FPCの裏打ち材貼着面に接着剤を介して基板補強材を接着する。この場合、使用する接着剤と相溶性のよい(メタ)アクリル酸アルキルエステルを選択すると、遮断膜由来成分に起因する接着力の低下を抑制できるため好ましい。
一方、b成分は、官能基として水酸基及び/又はカルボキシル基を有するモノマーである。官能基が水酸基である構成単位としては、(メタ)アクリル酸のカルボキシル基にヒドロキシアルキル基がエステル結合された構造を有するアクリル系モノマーが挙げられる。このモノマーは、再剥離用途の官能基として適するため、好適に用いられる。
上記アクリル系モノマーのヒドロキシアルキル基の種類は特に限定されるものではない。即ち、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルとしては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル等を用いることができる。
また、官能基がカルボキシル基である構成単位としては、カルボキシル基含有ビニルモノマー、具体的には、(メタ)アクリル酸、フマル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸等が挙げられる。官能基がカルボキシル基である構成単位を用いると、金属及び種々の被着体との接着力が向上する点において好ましい。
A成分のアクリル系樹脂におけるb成分の配合割合は、水酸基価と酸価の総和が10〜100mgKOH/gであることが必要であり、15〜80mgKOH/gであることが好ましい。上記範囲よりb成分の水酸基価等が少なくなると、ポリエステル由来成分を十分に遮断することができず、被着体等の他の部材に移行する現象を抑制することが困難である。従って、FPCの裏打ち材用途で使用した場合には、ポリエステル由来成分に起因して、裏打ち材やカバーレイの接着強度が低下するため好ましくない。また、上記範囲よりb成分の水酸基価等が多くなると、塗布時の可使時間が短くなるため好ましくない。
なお、A成分のアクリル系樹脂は、少なくともa成分とb成分を構成モノマーとして含んでいる共重合体であれば足り、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、他のモノマー(アクリル系モノマーであると非アクリル系モノマーであるとを問わない)を構成モノマーとして含んでいる共重合体であってもよい。他の構成モノマーの種類については特に限定されないが、アクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル系モノマーの他、スチレン、酢酸ビニル、又はN−ビニルピロリドン等が挙げられる。但し、本発明においては、より確実にポリエステル由来成分の被着体等の他の材料への移行を抑制するため、構成モノマーとして酢酸ビニルを含まないアクリル系樹脂を用いることが好ましい。なお、A成分のアクリル系樹脂は、単独で用いてもよいし、2種以上を組合わせて用いてもよい。
A成分のアクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、10万〜200万であることが好ましく、20万〜150万であることが更に好ましく、30万〜100万であることが特に好ましい。上記範囲未満であると被着体にアクリル系樹脂が転写し易くなるし、上記範囲を超えると、塗布液の粘度が高くなり、製造効率、希釈溶剤の量を含むコスト面、環境面からも好ましくない。
[1−2]架橋剤
B成分の架橋剤は、A成分のアクリル系樹脂の水酸基及び/又はカルボキシル基と反応し得るものである。具体的には、官能基が水酸基の場合はイソシアネート系架橋剤、官能基がカルボキシル基の場合は、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤等を好適に用いることができる。
イソシアネート系架橋剤としては、従来公知のイソシアネート系架橋剤、例えば、多価イソシアネート化合物の他、そのオリゴマーやプレポリマー等を好適に用いることができる。多価イソシアネート化合物としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン2,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン2,4’−ジイソシアネート、リジンイソシアネートなどが挙げられる。中でも、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体(例えば、商品名:タケネートD−170N、三井武田ケミカル(株)製等)を好適に用いることができる。
また、エポキシ系架橋剤としては、例えば、エチレングルコールジグリシジルエーテル、トリジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等が挙げられ、特に、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等を好適に用いることができる。
これらの架橋剤は、優れた再剥離性と耐熱性を付与することができるという効果を奏する点において好ましい。なお、架橋剤は、単独で用いてもよいし、2種以上の架橋剤を組み合せて用いてもよい。
なお、樹脂組成物は、A成分と、A成分の水酸基価と酸価の総和に対し、0.8〜2.0当量のB成分とを反応せしめたものであることが必要である。0.8当量未満の場合には、ポリエステル由来成分の遮断効果が低く、被着体等の他の部材に移行する現象を抑制することが困難である。従って、FPCの裏打ち材用途で使用した場合には、ポリエステル由来成分に起因して、裏打ち材やカバーレイの接着強度が低下するため好ましくない。2.0当量を超えると再剥離性が低下する点において好ましくない。
第2の実施形態においても、遮断膜の厚さは特に限定されないが、第1の実施形態と同様の理由から、2〜100μmとすることが好ましく、5〜60μmとすることが更に好ましく、5〜30μmとすることが特に好ましい。
また、第2の実施形態の遮断膜は、既に述べた耐エタノール試験において白化が認められないものであることが好ましい。
[1−3]酸化防止剤
本発明の遮断膜は、上記の樹脂組成物に酸化防止剤を含有するものであることが好ましい。酸化防止剤としては、例えば芳香族アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、又はフォスファイト系酸化防止剤等が知られているが、FPC用裏打ち材のように高温加熱後の再剥離性を要求される用途では、高温加熱後の再剥離性に優れ、糊残りが少ない点においてフェノール系酸化防止剤が好ましい。酸化防止剤の配合割合は、遮断膜中、0.1〜2.0質量%含有せしめることが好ましい。酸化防止剤がこの範囲より少ないと、加熱後の再剥離性が低下する(剥離し難くなる)ため好ましくなく、この範囲を超えると、酸価防止剤が遮断膜の表面に析出し、被着体等に付着するため好ましくない。なお、酸化防止剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
以上説明したように本発明の遮断膜は、ポリエステル由来成分の移行抑制効果を有するものであるが、これに加えて粘着性を有するものであることが好ましい。このようなものは粘着剤として使用することができるため、ポリエステル由来成分の移行を防止しつつ、ポリエステルシート等を被着体に貼着することが可能となる。粘着性については、従来公知の方法に準じ、上記した各成分の種類や配合量を適宜選択し、調整することによりを発現させることができる。
[2]積層体
本発明の積層体は、ポリエステル含有材料からなるシートの少なくとも一方の表面に、本発明の遮断膜が形成されたものである。
本明細書にいう「ポリエステル含有材料」とは、その少なくとも一部にポリエステルを含有する材料であり、ポリエステルのみから構成されたものであることを要しない。ポリエステルの種類は特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などが挙げられ、通常は安価で入手容易なPETが用いられる。
ポリエステル含有材料の厚さは通常12μm〜250μmの範囲である。また、ポリエステル含有材料の表面は平滑であっても、マット状に加工されていてもよく、また、粘着層との密着性を向上させるために、放電処理、粗面化処理、化学薬品処理等の表面処理を施したものを用いてもよい。
積層体の製造方法としては、本発明の遮断膜の出発原料である、A成分のアクリル系樹脂、B成分の架橋剤の他、所望により用いられる酸化防止剤をそれぞれ所定の割合で溶媒に溶解又は分散させて、固形分濃度20〜80質量%程度の遮断膜形成塗工液を調製した後、ポリエステル含有材料からなるシート(例えば、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム等)又は所望により用いられるプライマー層の上に、通常の塗布手段、例えば、ロールコーターなどの方法で塗布し、加熱乾燥することにより形成することができる。この際用いられる溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素溶媒、メチルエチルケトンやメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチルやセロソルブ等のエステル類系溶媒等が挙げられるが、使用する成分が水溶性の場合は、水系溶媒を用いることができるのはいうまでもない。また、乾燥温度は、アクリル系樹脂の官能基と架橋剤とが反応する温度であればよく、通常60〜150℃、好ましくは80〜140℃である。
遮断膜形成塗工液には、従来慣用されている各種添加剤、例えば界面活性剤、潤滑剤、安定剤、粘度調整剤、粘着付与樹脂、着色剤、又は有機ないしは無機の充填材等を添加することができる。
粘着付与樹脂としては、α−ピネン系、β−ピネン系、ジペンテン系、テルペンフェノール系等のテルペン系樹脂やガム系、ウッド系、トール系等の天然系ロジン又はこれらの水素化、不均化、重合、マレイン化、エステル化等の処理をしたロジン系誘導体等のロジン系樹脂等が挙げられる。有機充填剤としては、アクリル系ないしウレタン系の球状樹脂微粒子等を、無機充填剤としては、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ等を好適に用いることができる。
以上説明した本発明の積層体は、ポリエステル由来成分の移行抑制効果を有するものであり、具体的には、所定の検出試験において、ポリエステル由来成分が実質的に検出されることがないものである。検出試験は、以下に示すような方法で行うことができる。
まず、積層体の遮断膜の表面に、速度300mm/分の条件で、質量2kgのゴムローラを一往復させることにより、ポリイミドフィルムを圧着して試験片とする。
次いで、この試験片を温度23℃、湿度65%RHの条件で20分間放置し、160℃で90分加熱し、更に160℃、押圧力60kgf/cm2の条件で60分間熱プレスし、温度23℃、湿度65%RHの条件下で冷却した後、引張速度300mm/分、180°方向という条件で、試験片からポリイミドフィルムを引き剥がす。
更に、このポリイミドフィルムの400cm2相当を、温度23℃の条件下、エタノール中に2時間放置することにより、その付着成分を抽出した後濃縮し、その濃縮物を熱分解GC−MSで分析する。この際の熱分解GC−MSの測定条件については、例えば、実施例の項で説明するような測定条件を用いることができる。
なお、本明細書にいう「ポリエステル由来成分」としては、ポリエステル含有材料由来のオリゴマーやポリエステルの加水分解物等が挙げられる。また、「実質的に検出されることがない」とは、上記の測定条件においてポリエステル由来成分が検出限界以下であることを意味する。
また、本発明の積層体は、ポリエステル由来成分の被着体への移行を抑制することができるため、ポリエステル由来成分に起因して、被着体と他の部材との接着強度(例えばFPCと基板補強材との接着強度等)を十分に確保することができる。具体的には、所定の接着強度試験において、接着強度が3.5N/10mm以上のものである。接着強度試験は、以下に示すような方法で行うことができる。
まず、積層体の遮断膜の表面に、速度300mm/分の条件で、質量2kgのゴムローラを一往復させることにより、ポリイミドフィルムを圧着して試験片とする。
次いで、この試験片を温度23℃、湿度65%RHの条件で20分間放置し、160℃で90分加熱し、更に160℃、押圧力60kgf/cm2の条件で60分間熱プレスし、温度23℃、湿度65%RHの条件下で冷却した後、引張速度300mm/分、180°方向という条件で、試験片からポリイミドフィルムを引き剥がす。
更に、このポリイミドフィルムの積層体が圧着されていた表面に対して、180℃、押圧力60kgf/cm2の条件でカバーレイフィルム(商品名:ニカフレックスCISV2535、ニッカン工業(株)製)を60分間熱プレスすることにより圧着し、温度23℃、湿度65%RHの条件下で冷却した後、幅10mm、長さ200mmのサイズに切断して試験片とする。
最後に、引張試験機により、引張り速度50mm/分、180°方向という条件で、試験片からカバーレイフィルムを引き剥がしたときの接着強度を測定する。
[3]フレキシブルプリント基板の製造方法
本発明のフレキシブルプリント基板(FPC)の製造方法は、絶縁基板の一方の表面に金属薄膜が形成された金属張積層板に対し、先の表面とは反対側の表面に、裏打ち材として再剥離性粘着シートを貼着した状態で選択的にエッチング処理を施すことにより配線パターンを形成する工程を備え、再剥離性粘着シートとして、本発明の積層体を用いるものである。
このような製造方法によれば、再剥離性粘着シートがポリエステル含有材料からなる基材を有するものであっても、その表面に形成されたポリエステル由来成分の遮断効果を有する遮断膜によってポリエステル由来成分を金属張積層板への移行が抑制されるため、FPCとカバーレイフィルムや基板補強材との接着強度が低下する事態を有効に防止することができる。
本発明の製造方法においては、まず、出発材料となる金属張積層板を用意する。金属張積層板は、可撓性の絶縁基板の一方の表面に金属薄膜が形成されたものである。
絶縁基板としては、前記絶縁性を勿論のこと、FPC固有の特性である柔軟性、屈曲性に優れ、更には電子機器等に実装した際の高温に耐え得る高い耐熱性を備えた材質により構成されたフィルムないしシート状のものを用いることが好ましい。中でも、耐熱性に優れるポリイミドフィルム、アラミドフィルム、LCP等のエンジニアリングプラスチックからなるフィルムより構成されたものを好適に用いることができる。
金属薄膜は選択的にエッチング処理を施すことにより配線パターンとなる部分であり、導電性を有し、エッチング可能な金属、例えば銅等により構成されていることが好ましい。
上記の点を総合的に勘案すると、金属張積層板としては、ポリイミドからなるフィルムの一方の表面に銅箔が形成された銅張積層板を好適に用いることができる。この銅張積層板は、銅箔上にポリイミドを溶融状態で付与し、フィルム状に形成した2層CCLであっても、銅箔とポリイミドフィルムとをエポキシ系接着剤等の接着剤で貼り合せた、いわゆる3層CCLであってもよい。
次いで、金属張積層板の金属薄膜が形成されていない側の表面に、裏打ち材として再剥離性粘着シートを貼着した状態で選択的にエッチング処理を施して配線パターンを形成する。
この方法は、サブトラクティブ法と称され、選択的エッチング処理により、金属薄膜の不要部分を除去することにより配線パターンを形成する。選択的エッチング処理の方法は特に限定されないが、例えば、金属薄膜の表面にレジスト(感光性樹脂)を塗布した後、パターン状に露光・現像処理を施すことにより未露光部分又は露光部分のいずれかのレジストを除去して金属薄膜の不要部分のみを露出させ、その露出部分をエッチングすることにより除去する方法等が挙げられる。
裏打ち材となる再剥離性粘着シートとしては、既に述べた本発明の積層体を用いる。本発明の積層体は、本発明の遮断膜を有効成分として含んでおり、粘着性に加えて、再剥離性をも有するものである。これにより、ポリエステル由来成分の移行抑制効果を付与することができ、基板補強材やカバーレイフィルムとFPCとの接着強度を低下させることがなく、再剥離性にも優れるという、従来のものと比較して有利な効果が発揮される。
その他の工程については、従来公知の方法に準じて行うことができる。例えば、選択的エッチング処理を施した後、形成された配線パターンを被覆するように熱硬化性樹脂からなる熱硬化性シート(以下、「カバーレイフィルム」と記す場合がある)を貼着した後、160℃以上の高温条件下で加熱し、熱硬化性シートを熱硬化させることにより配線保護層を形成してもよい。金属張積層板に対する各種処理が完了した後に、再剥離性粘着シートを金属張積層板から剥離することによって、FPCを得ることができる。
[4]実装基板の製造方法
本発明の実装基板の製造方法は、絶縁基板の一方の表面に金属薄膜からなる配線パターンが形成されたフレキシブルプリント基板に対し、先の表面とは反対側の表面に、基板補強材を接着することによって実装基板を得る工程を備え、フレキシブルプリント基板として、本発明のフレキシブルプリント基板の製造方法により得られたフレキシブルプリント基板を用いるものである。
基板補強材は、スティフナー(Stiffner)とも称される、基板の強度向上、反り防止、形状保持等の目的で設置される部材である。通常は、ポリイミド、アラミド、ポリエステル、LCP等の耐熱性、高強度性を備えた材質により構成される。その形状や厚さについても特に限定されるものではなく、その使用目的に合致した形状・厚さのものを用いることができる。例えば、基板補強材は、接着剤を用いて接着することが一般的である。接着剤としては、耐熱性、接着性等を考慮し、適宜選択されるが、エポキシ系接着剤やアクリル系接着剤が好適に用いられる。
以下、本発明の遮断膜及び積層体につき実施例を用いて具体的に説明するが、本発明の遮断膜及び積層体はこれらの実施例によって限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例の積層体については、初期粘着力、加熱後粘着力、加熱・熱プレス後粘着力、接着強度、及びポリエステル由来成分の5項目について評価した。これらの項目については、以下の方法により評価した。
[初期粘着力]
製造後、加熱処理や紫外線照射処理を施していない、実施例及び比較例の積層体を、幅25mm、長さ250mmに切断した試験片に、この試験片に対して、厚さ25μmのポリイミドフィルム(商品名:カプトン100H、東レ・デュポン(株)製)を速度300mm/分の条件で、質量2kgのゴムローラを一往復させることにより圧着して20分間放置した。その後、引張試験機により、引張速度300mm/分で、180°方向にポリイミドフィルムを引き剥がした際の剥離力を測定することにより、初期粘着力を測定した。なお、これらの工程は全て温度23℃、湿度65%RHの条件下で行った。
[加熱後粘着力]
初期粘着力と同様にして試験片を作製し、この試験片に対して、厚さ25μmのポリイミドフィルムを圧着して20分間放置した。更に160℃で90分間加熱し、温度23℃、湿度65%RHの条件下で冷却した後、初期粘着力と同様の方法で剥離力を測定した。
[加熱・熱プレス後粘着力]
初期粘着力と同様して試験片を作製し、この試験片に対して、厚さ25μmのポリイミドフィルムを圧着して20分間放置した。更に160℃で90分間加熱後、更に160℃、押圧力60kgf/cm2の条件で60分間熱プレスし、温度23℃、湿度65%RHの条件下で冷却した後、初期粘着力と同様の方法で剥離力を測定した。
[接着強度]
加熱・熱プレス後粘着力を測定した後の、積層体から剥離したポリイミドフィルムを用い、このポリイミドフィルムの積層体が貼着されていた表面に対して、180℃、押圧力60kgf/cm2の条件でカバーレイフィルム(商品名:ニカフレックスCISV2535、ニッカン工業(株)製)を60分間熱プレスし、温度23℃、湿度65%RHの条件下で冷却した後、幅10mm、長さ200mmのサイズに切断して試験片を作製した。この試験片を温度23℃、湿度65%RHの条件下で引張試験機により、引張速度50mm/分でカバーレイフィルムを180°方向に引き剥がした際の剥離力を測定した。
[ポリエステル由来成分]
製造後、加熱処理や紫外線照射処理を施していない、実施例及び比較例の積層体に対して、厚さ25μmのポリイミドフィルム(商品名:カプトン100H、東レ・デュポン(株)製)を速度300mm/分の条件で、質量2kgのゴムローラを一往復させることにより圧着し、20cm×20cmのサイズに切断して試験片とした。
温度23℃、湿度65%RHの条件下で20分間放置した試験片を160℃で90分間加熱し、更に160℃、押圧力60kgf/cm2の条件で60分間熱プレスし、温度23℃、湿度65%RHの条件で冷却した後、引張試験機により、引張速度300mm/分で、180°方向にポリイミドフィルムを引き剥がした。
このポリイミドフィルムを4cm×4cmのサイズに切断したもの25枚を、30gの試薬特級エタノールが入った50ccサンプル管瓶中に詰め、温度23℃の条件下で2時間放置することにより、エタノール中にその付着成分を溶出させた。更に、このエタノールを100ccのナス型フラスコに移し入れ、エバポレーターにて濃縮し、その濃縮物を熱分解GC−MSで分析した。その結果、ポリエステル由来成分(PETの場合は安息香酸、PENの場合はナフタレンカルボン酸等)が検出されなかったものを○、検出されたものを×として評価した。なお、熱分解GC−MSの詳細な条件を表1に示す。
Figure 2006028378
実施例、及び比較例においては、以下に示すアクリル系樹脂(A成分)、及び架橋剤(B成分)を使用した。
(A−1成分)
重量平均分子量51万、ガラス転移温度−69℃のアクリル系樹脂である。アクリル酸2−エチルヘキシル96.5質量%、及びアクリル酸2−ヒドロキシエチル3.5質量%から構成された、アクリル酸2−エチルヘキシル・アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体である(水酸基価15.1mgKOH/g)。
(A−2成分)
重量平均分子量89万、ガラス転移温度−66℃のアクリル系樹脂である。アクリル酸2−エチルヘキシル94.8質量%、及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチル5.2質量%から構成された、アクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体である(水酸基価22.4mgKOH/g)。
(A−3成分)
重量平均分子量39万、ガラス転移温度−42℃のアクリル系樹脂である。アクリル酸2−エチルヘキシル63.7質量%、酢酸ビニル35質量%、及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチル1.3質量%から構成された、アクリル酸2−エチルヘキシル・酢酸ビニル・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体である(水酸基価5.6mgKOH/g)。
(A−4成分)
重量平均分子量55万、ガラス転移温度−49℃のアクリル系樹脂である。アクリル酸ブチル94.0質量%、及びアクリル酸6.0質量%から構成された、アクリル酸ブチル・アクリル酸共重合体である(酸価46.7mgKOH/g)。
(A−5成分)
重量平均分子量44万、ガラス転移温度−54℃のアクリル系樹脂である。構成モノマーとしてアクリル酸ブチル98.7質量%、及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチル1.3質量%から構成された、アクリル酸ブチル・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体である(水酸基価5.6mgKOH/g)。
(B−1成分)
イソシアネート系の架橋剤であり、その構成成分は、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体である(商品名:タケネートD−170N、三井武田ケミカル(株)製、NCO:20.7%)。
(B−2成分)
エポキシ系の架橋剤であり、その構成成分は、1,3−ビス(N,N’ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンである。
(実施例1〜8、比較例1〜6)
まず、本発明の遮断膜の第1の実施形態である、耐エタノール試験で白化が認められないものについての評価を行った。
(実施例1)
アクリル系樹脂としてA−1成分、架橋剤としてB−1成分を用い、このアクリル系樹脂100質量部に対し、架橋剤6質量部、フェノール系酸化防止剤(商品名:AO−330、旭電化工業(株)製)0.2質量部、及びメチルエチルケトンとトルエンを1:1の質量比で混合した混合溶媒を300質量部添加して撹拌・混合し、遮断膜形成塗工液を調製した。
次いで、この遮断膜形成塗工液を、基材となる厚さ50μmのPETフィルムの表面に、乾燥後の膜厚が7μmになるようにベーカー式アプリケーターにて塗布し、これを80℃で1分間、更に130℃で3分間加熱乾燥することによって遮断膜を形成した。この遮断膜の表面に厚さ30μmの延伸ポリプロピレン(OPP:Oriented Polypropylene、商品名:アルファン、王子製紙(株)製)フィルムを剥離ライナーとして貼着し、23℃の温度条件下で1週間養生することによって、積層体を得た。その積層体を以下に示す耐エタノール試験にて遮断膜に白化が認められるか否かを目視により観察した。その結果、白化が認められたものを×、白化が認められなかったものを○と評価した。この評価、及びその他の物性を表2に示す。
耐エタノール試験:
製造後、加熱処理や紫外線処理を受けていない積層体の遮断膜表面に、温度23℃、湿度65%RHの条件下で、エタノールをスポイトで1滴(約0.01g)滴下し、30秒放置した。滴下したエタノールを被覆するように、遮断膜に25μmのPETフィルムを貼着し、遮断膜に白化が認められるか否かを目視より観察した。その結果、目視により白化が観察されないものを○、目視により白化が観察されたものを×として評価した。
更に、25μmのPETフィルムを貼着したエタノール滴下部が、濁度計(商品名:NDH2000、日本電色工業(株)製)の光源中央となるように設置し、濁度(ヘイズ)を測定した。エタノール滴下前の積層体(PET基材/粘着層/25μmPETフィルム)の濁度(ヘイズ)はいずれも7.6%であった。
(実施例2)
架橋剤の配合割合を6質量部から9質量部としたことを除き、全て実施例1と同様にして積層体を製造した。このものの物性を表2に示す。
(実施例3)
架橋剤の配合割合を6質量部から12質量部としたことを除き、全て実施例1と同様にして積層体を製造した。このものの物性を表2に示す。
(実施例4)
架橋剤の配合割合を3質量部とし、更に、ポリカルボジイミド系架橋剤(商品名:カルボジライトV−05、NCO:8.2%、カルボジイミド当量:200g/eq、日清紡績(株)製)を8質量部含有させたことを除き、全て実施例1と同様にして積層体を製造した。このものの物性を表2に示す。
(実施例5)
基材を厚さ50μmのポリエチレンナフタレートフィルムとしたことを除き、全て実施例2と同様にして積層体を製造した。このものの物性を表2に示す。
(実施例6)
アクリル系樹脂としてA−1成分に代えてA−2成分を用いたことを除き、全て実施例3と同様にして積層体を製造した。このものの物性を表2に示す。
(実施例7)
基材を厚さ50μmのポリエチレンナフタレートフィルムとしたことを除き、全て実施例6と同様にして積層体を製造した。このものの物性を表2に示す。
(実施例8)
アクリル系樹脂としてA−1成分に代えてA−4成分を用い、架橋剤としてB−1成分に代えてB−2成分を用い、B−2成分の配合割合を8.6質量部としたことを除き、全て実施例1と同様にして積層体を製造した。このものの物性を表2に示す。
(比較例1)
架橋剤の配合割合を3質量部としたことを除き、全て実施例1と同様にして積層体を製造した。このものの物性を表2に示す。
(比較例2)
基材を厚さ50μmのポリエチレンナフタレートフィルムとしたことを除き、全て比較例2と同様にして積層体を製造した。このものの物性を表2に示す。
(比較例3)
架橋剤の配合割合を6質量部としたことを除き、全て実施例6と同様にして積層体を製造した。このものの物性を表2に示す。
(比較例4)
アクリル系樹脂としてA−1成分に代えてA−3成分を用いたことを除き、全て比較例1と同様にして積層体を製造した。このものの物性を表2に示す。
(比較例5)
比較例4において、架橋剤の配合割合を3質量部から6質量部とした以外は、全て比較例4と同様にして積層体を製造した。このものの物性を表2に示す。
(比較例6)
アクリル系樹脂としてA−1成分に代えてA−5成分を用い、架橋剤の配合割合を2質量としたことを除き、全て実施例1と同様にして積層体を製造した。このものの物性を表2に示す。
Figure 2006028378
表2の結果から明らかなように、実施例1〜8の積層体は、熱分解GC−MSでポリエステル由来成分が検出されておらず、ポリエステル由来成分のポリイミドフィルムへの移行が抑制された。このことにより、接着強度は低下せず、中でも実施例1〜5、及び実施例8では、カバーレイフィルムが破壊される程、強力にポリイミドフィルムとカバーレイフィルムとが接着された。
(実施例9〜13、比較例7〜13)
次に、本発明の遮断膜の第2の実施形態である、A成分の水酸基価と酸価の総和が10〜100mgであり、かつ、A成分と、A成分の水酸基価と酸価の総和に対し、0.8〜2.0当量のB成分とを反応せしめたものについての評価を行った。
表3に記載のアクリル系樹脂100質量部に対し、架橋剤のB−1成分を表3に記載の量、及びメチルエチルケトンとトルエンを1:1の質量比で混合した混合溶媒300質量部を添加して撹拌・混合し、遮断膜形成塗工液を調製した。その後の工程は、実施例1と同様にして、積層体を得た。このものの物性を表3に示す。
Figure 2006028378
表3から明らかなように、アクリル系樹脂の水酸基価と酸価の総和が10mgKOH/g未満であると、架橋剤の配合量が0.8〜2.0当量の範囲のものであっても、ポリエステル由来成分が被着体から検出された。このことにより、接着強度が低くなっていることが分かる。また、アクリル系樹脂の水酸基価と酸価の総和が10〜100mgKOH/gの範囲内であっても、架橋剤の配合量が0.8当量未満であると、やはりポリエステル由来成分が被着体から検出された。このことにより、接着強度が低下していることが分かる。
本発明の遮断膜、及び積層体は、ポリエステル由来成分の移行を抑制できるので、例えば、携帯電話、携帯情報端末、ノートパソコン、デジタルビデオカメラといった小型化・高密度化が要求される小型電子機器の回路基板として有用なフレキシブルプリント基板や実装基板の製造等に特に好適に利用することができる。

Claims (10)

  1. ポリエステル由来成分の移行を防止するための遮断膜であって、
    アクリル系樹脂由来の樹脂組成物を含有し、下記の耐エタノール試験において白化が認められない遮断膜。
    耐エタノール試験:
    (1)製造後、加熱処理や紫外線処理を受けていない前記遮断膜の表面に、温度23℃、湿度65%RHの条件下で、エタノールを0.01g滴下し、30秒放置する。
    (2)滴下したエタノールを被覆するように、前記遮断膜に25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを貼着し、前記遮断膜に白化が認められるか否かを目視により確認する。
  2. 前記樹脂組成物が、
    (A成分)官能基として水酸基及び/又はカルボキシル基を有するアクリル系樹脂と、
    (B成分)前記A成分の水酸基及び/又はカルボキシル基と反応し得る架橋剤と、の反応生成物からなるものである請求項1に記載の遮断膜。
  3. ポリエステル由来成分の移行を防止するための遮断膜であって、
    アクリル系樹脂由来の樹脂組成物を含有し、
    前記樹脂組成物が、
    (A成分)官能基として水酸基及び/又はカルボキシル基を有するアクリル系樹脂と、
    (B成分)前記A成分の水酸基及び/又はカルボキシル基と反応し得る架橋剤と、の反応生成物からなり、
    前記A成分の水酸基価と酸価の総和が10〜100mgKOH/gであり、前記A成分と、前記A成分の水酸基価と酸価の総和に対し、0.8〜2.0当量の前記B成分とを反応せしめたものである遮断膜。
  4. 下記の耐エタノール試験において白化が認められない請求項3に記載の遮断膜。
    耐エタノール試験:
    (1)製造後、加熱処理や紫外線処理を受けていない前記遮断膜の表面に、温度23℃、湿度65%RHの条件下で、エタノールを0.01g滴下し、30秒放置する。
    (2)滴下したエタノールを被覆するように、前記遮断膜に25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを貼着し、前記遮断膜に白化が認められるか否かを目視により確認する。
  5. 粘着性を有するものである請求項1〜4のいずれか一項に記載の遮断膜。
  6. ポリエステル含有材料からなるシートの少なくとも一方の表面に、請求項1〜5のいずれか一項に記載の遮断膜が形成された積層体。
  7. 下記の検出試験において、ポリエステル由来成分が実質的に検出されることがない請求項6に記載の積層体。
    検出試験:
    (1)前記積層体の前記遮断膜の表面に、速度300mm/分の条件で、質量2kgのゴムローラを一往復させることにより、ポリイミドフィルムを圧着して試験片とする。
    (2)前記試験片を温度23℃、湿度65%RHの条件で20分間放置し、160℃で90分加熱し、更に160℃、押圧力60kgf/cm2の条件で60分間熱プレスし、温度23℃、湿度65%RHの条件下で冷却した後、引張速度300mm/分、180°方向という条件で、前記試験片から前記ポリイミドフィルムを引き剥がす。
    (3)前記ポリイミドフィルムの400cm2相当を、温度23℃の条件下、エタノール中に2時間放置することにより、その付着成分を抽出した後濃縮し、その濃縮物を熱分解GC−MSで分析する。
  8. 下記の接着強度試験において、接着強度が3.5N/10mm以上である請求項6に記載の積層体。
    接着強度試験:
    (1)前記積層体の前記遮断膜の表面に、速度300mm/分の条件で、質量2kgのゴムローラを一往復させることにより、ポリイミドフィルムを圧着して試験片とする。
    (2)前記試験片を温度23℃、湿度65%RHの条件で20分間放置し、160℃で90分加熱し、更に160℃、押圧力60kgf/cm2の条件で60分間熱プレスし、温度23℃、湿度65%RHの条件下で冷却した後、引張速度300mm/分、180°方向という条件で、前記試験片から前記ポリイミドフィルムを引き剥がす。
    (3)前記ポリイミドフィルムの前記積層体が圧着されていた表面に対して、180℃、押圧力60kgf/cm2の条件でカバーレイフィルム(商品名:ニカフレックスCISV2535、ニッカン工業(株)製)を60分間熱プレスすることにより圧着し、温度23℃、湿度65%RHの条件下で冷却した後、幅10mm、長さ200mmのサイズに切断して試験片とする。
    (4)引張試験機により、引張り速度50mm/分、180°方向という条件で、前記試験片から前記カバーレイフィルムを引き剥がしたときの接着強度を測定する。
  9. 可撓性絶縁基板の一方の表面に金属薄膜が形成された金属張積層板に対し、前記表面とは反対側の表面に、裏打ち材として再剥離性粘着シートを貼着した状態で選択的にエッチング処理を施すことにより配線パターンを形成する工程を備えたフレキシブルプリント基板の製造方法であって、
    前記再剥離性粘着シートとして、請求項6〜8のいずれか一項に記載の積層体を用いるフレキシブルプリント基板の製造方法。
  10. 可撓性絶縁基板の一方の表面に金属薄膜からなる配線パターンが形成されたフレキシブルプリント基板に対し、前記表面とは反対側の表面に、基板補強材を接着することによって実装基板を得る工程を備えた実装基板の製造方法であって、
    前記フレキシブルプリント基板として、請求項9に記載の製造方法により得られたフレキシブルプリント基板を用いる実装基板の製造方法。
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