JP2006028092A - 塩化メチルの製造方法及び高次塩素化メタン類の製造方法 - Google Patents

塩化メチルの製造方法及び高次塩素化メタン類の製造方法 Download PDF

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【課題】フルオロカーボンを0.001モル%〜10モル%の範囲で含む塩化水素を、直接工業原料として使用して、価値の高い化合物に変換する方法、並びに、得られた塩化メチルを塩素と反応させることによって、さらに価値の高い精製塩化水素と高次塩素化メタンに変換利用する方法を提供する。
【解決手段】アルミナ触媒にフルオロカーボンを0.001モル%〜10モル%の範囲で含む塩化水素とメタノールを気相で供給して反応させ、塩化メチルを含む反応ガスを得、塩化メチルを含む反応ガスから塩化メチルを分離して精製塩化メチルを得る。さらに、精製塩化メチルと塩素とを反応させて塩化水素と高次塩素化メタン類の混合物を得、塩化水素と高次塩素化メタン類の混合物を分離して精製された高次塩素化メタン類と精製された塩化水素ガスを得る。
【選択図】 なし

Description

本発明は、塩化メチルの製造方法及び高次塩素化メタン類の製造方法に関する。さらに詳しくは、不純物としてフルオロカーボンを含む塩化水素を使用して塩化メチルを製造する方法、及び、高次塩素化メタン類の製造方法に関する。
塩化メチルはシリコーンや塩化メチレン、クロロホルム等の高次塩素化メタン類の製造原料として有用な化合物であり、高次塩素化メタン類は溶剤やフルオロカーボン、フッ素樹脂の製造原料として有用な化合物である。従来、塩化メチルは、例えば、塩化水素とメタノールとをアルミナ触媒の存在下気相で反応させて製造されており、高次塩素化メタン類は、塩化メチルと塩素と反応させて、高次塩素化メタン類の混合物を得、蒸留して高次塩素化メタン類を精製分離することにより製造されている。
一方、塩化水素は広範囲の用途を持つ工業基礎原料であり、通常、塩素と水素とを反応させて得られる合成塩化水素を精製することにより製造される。また、塩化水素は、フルオロカーボン等の製造工程において副生物としても排出されるが、通常、フルオロカーボンが不純物として含まれる。
高価な合成塩化水素の代わりに、価値の低いこうした副生塩化水素を精製することなく直接工業原料、例えば上記塩化メチルの製造原料や、銅−アルミナ系触媒存在下、塩化水素、エチレン及び酸素と反応させる1,2−ジクロロエタンの製造原料として利用できれば、安価に目的物を製造することができ有利である。
しかし、フッ化水素とアルミナとは、反応することが公知であり(例えば、非特許文献1)、同様にフルオロカーボンについても加熱により熱分解してフッ化水素を発生するため、上記、アルミナ触媒の触媒毒として作用すると考えられており、フルオロカーボンを含む副生塩化水素がアルミナ触媒を用いる塩化メチルや1,2−ジクロロエタンの製造原料として使用されることはなかった。
こうした理由から、フルオロカーボン等を含む副生塩化水素を有効に利用するために、フルオロカーボン製造工程より副生する塩化水素を水に吸収してフルオロカーボンを分離除去し、価値の低い塩酸水溶液として回収利用する方法や、フルオロカーボンを吸着剤で吸着除去して精製する方法(特許文献1)が提案されている。
通産省環境立地局監修、公害防止の技術と法規編集委員会編、「公害防止の技術と法規(大気編)」、191ページ、平成10年12月15日発行 特表平8−505833号明細書
しかしながら、前者の技術は、価値の低い塩酸として回収利用するものであり、後者の技術においても、吸着剤と接触させるための設備が必要であるばかりでなく、吸着のための資材の費用や設備を稼動させるためのエネルギーが必要であり、工業的に有利とは言い難い。
こうした背景にあって、本発明は、フルオロカーボンを含む塩化水素を、直接工業原料として使用して、価値の高い化合物に変換する方法、及び、得られた塩化メチルを塩素と反応させることによって、さらに価値の高い精製塩化水素と高次塩素化メタンに変換利用する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討を行った。その結果、驚くべきことに、アルミナ触媒を用いてフルオロカーボンを含む塩化水素とメタノールを反応させても、メタノールの転化率がほとんど低下することなく、長期にわたって塩化メチルが製造可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。この理由については明らかではない。塩化水素中のフルオロカーボンと塩化水素がアルミナ触媒により反応して、塩素化フルオロカーボンとフッ化水素が生成し、該フッ化水素と近傍のアルミナとが更に反応してフッ化アルミニウムが生成すると考えられる。この生成したフッ化アルミニウムにもある程度の塩化メチル生成能があるために、塩化水素がフルオロカーボンを含んでいてもメタノールの転化率がほとんど低下することなく塩化メチルを製造することができるものと推定される。
即ち、本発明は、フルオロカーボンを0.001モル%〜10モル%の範囲で含む塩化水素とメタノールとをアルミナ触媒の存在下気相で反応させて塩化メチルを得ることを特徴とする塩化メチルの製造方法である。
さらに本発明は、フルオロカーボンを0.001モル%〜10モル%の範囲で含む塩化水素とメタノールとをアルミナ触媒の存在下気相で反応させ、塩化メチルを含む反応ガスを得る第1工程、塩化メチルを含む反応ガスから塩化メチルを分離して精製塩化メチルを得る第2工程、精製塩化メチルと塩素とを反応させて塩化水素と高次塩素化メタン類の混合物を得る第3工程、及び塩化水素と高次塩素化メタン類の混合物を分離して精製された高次塩素化メタン類と精製された塩化水素ガスを得る第4工程、よりなることを特徴とする高次塩素化メタン類の製造方法も提供する。
本発明の方法によれば、フルオロカーボンを0.001モル%〜10モル%の範囲で含む塩化水素を精製することなく直接工業原料として使用して、長期にわたって原料転化率を低下させることなく、塩化メチルを得ることができ、価値の低いフルオロカーボンを含む塩化水素を価値の高い化合物に変換することができる。また、得られた塩化メチルを塩素と反応させることによって、さらに価値の高い精製塩化水素と高次塩素化メタンに変換利用することが可能となる。このため、本発明は、工業的に極めて有用である。
本発明において、フルオロカーボンを0.001モル%〜10モル%の範囲で含む塩化水素を使用することが重要である。例えば高価な合成塩化水素の代わりに、フルオロカーボン製造工程等で副生したフルオロカーボンを含む塩化水素を利用して、安価に塩化メチルを製造することができる。即ち、用途が限られ、かつ多大な精製費用を要していたフルオロカーボンを含む副生塩化水素を工業的に有利に有効活用して、塩化メチルを製造することができる。
塩化水素中に含まれるフルオロカーボンの種類は、何等制限を受けない。例えば、一般式CHCl(但し、kは1〜4の整数であり、lは0〜9の整数であり、mは0〜9の整数であり、nは1〜10の整数であり、l+m+nは飽和化合物の場合2k+2に等しくオレフィン系化合物の場合2kに等しい)の飽和またはオレフィン系化合物の少なくとも1種類を含む塩化水素を例示することができる。好適には、工業的に製造されるフルオロカーボン製造工程で副生する塩化水素が好ましく、こうした塩化水素中には、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、クロロトリフルオロメタン、テトラフルオロメタン、ジクロロフルオロメタン、クロロジフルオロメタン、トリフルオロメタン、ジフルオロメタン、モノフルオロメタン、テトラクロロジフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタン、モノクロロペンタフルオロエタン、ペンタフルオロエタン、ヘキサフルオロエタン、クロロジフルオロエタン、ジフルオロエタン、テトラフルオロエチレン、オクタフルオロシクロブタン等が含まれる。特に、−70℃〜−100℃の範囲の沸点を有するフルオロカーボンを含む塩化水素が好適であり、塩化水素と共沸混合物を作るフルオロカーボンを含む塩化水素であることも好ましい。このようなフルオロカーボンを含む塩化水素は、フルオロカーボンと塩化水素との分離が困難であるが、塩化メチル製造後の反応ガスから塩化メチルとフルオロカーボン及び/又はその反応物との分離は容易に行うことができる。具体的には、クロロトリフルオロメタン、テトラフルオロメタン、トリフルオロメタン、モノフルオロメタン、モノクロロペンタフルオロエタン、ペンタフルオロエタン、ヘキサフルオロエタン、テトラフルオロエチレン等が好ましい。
これら塩化水素中のフルオロカーボンの濃度は0.001モル%〜10モル%の範囲である。10モル%を超えると、フッ化アルミニウムに変化する量が多くなり、反応時間の経過とともにアルミナ触媒の活性が低下する。通常、フルオロカーボンの濃度が0.001モル%〜5モル%の範囲、特に、0.001モル%〜2モル%であることが、長期にわたって高い塩化水素及びメタノール転化率を維持することができるため好ましい。
また、フルオロカーボンを含む塩化水素中には、フッ化水素及びフッ化カルボニルが共存する場合があるが、一般に、その合計濃度は0.01モル%程度であり、共存しても何等差し支えない。
本発明において、もう1つの原料であるメタノールは、気化器等により気化して気相とする。
本発明のフルオロカーボンを含む塩化水素とメタノールとのモル比は特に制限はないが、メタノールが過剰であると、フルオロカーボンを含む塩化水素の転化率が低下する傾向にあるため、工業的には、フルオロカーボンを含む塩化水素とメタノールとのモル比が1〜1.5:1の範囲、特に1〜1.1:1の範囲が好適である。
本発明において、アルミナ触媒は、何等制限を受けることなく公知のものが使用可能である。通常、アルミナ単独あるいは特定金属酸化物を添加せしめたアルミナが好適に使用される。
アルミナの比表面積としては、50m/g以上、特に好ましくは100m/g以上であるものが好適である。
アルミナに添加せしめる特定金属酸化物としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の酸化物、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属の酸化物や、亜鉛、銅、マンガン、コバルト、クロム、鉄、ニッケル、またはチタン等の酸化物が例示される。これらの金属酸化物は一種、あるいは二種以上用いてもよい。また、上記金属酸化物のアルミナへの添加量は、通常0.01〜20%程度の範囲から選択することができる。これら特定金属をアルミナに添加する方法については、特に制限されるものではなく、含浸法、共沈法、混練法等の通常の触媒調整に用いられる公知の方法を適用することができる。
上記アルミナ触媒は、反応器に充填して、アルミナ触媒充填層を形成せしめる。充填するアルミナ触媒の形状は、公知の形状を採用することができる。例えば、顆粒状、破砕状等のいずれでもよく、球状、円柱状、ハニカム状等の種々の形状に成型してペレット化して用いることもできる。また、アルミナ触媒の平均粒子径は特に制限されないが、後述する反応形式として固定床方式を採用する場合は0.5〜20mm、特に1〜10mmの範囲、流動床方式を採用する場合は0.001〜0.5mm、特に0.01〜0.2mmの範囲が好ましい。
反応形式としては、特に制限されず、固定床方式、流動床方式を例示できるが、設備費が比較的安価であることや運転の容易さから、固定床方式が好ましい。
本発明において、アルミナ触媒充填層に、フルオロカーボンを0.001モル%〜10モル%の範囲で含む塩化水素とメタノールを気相で供給する。
反応器における空間速度(SV)は特に制限されないが、通常、100〜10000h−1程度、好ましくは200〜5000h−1程度が、長期にわたって高い塩化水素及びメタノール転化率を維持できるために好適である。
反応温度は、塩酸が凝縮しない温度以上あれば特に制限されるものではないが、あまりに高温であると、反応時間の経過とともに若干メタノール及びフルオロカーボンを含む塩化水素の転化率が低下する傾向にある。また、あまりに低いと反応速度が遅くなってやはり転化率が低下するほか、ジメチルエーテルの副生量が多くなり、さらに、メタノールとフルオロカーボンを含む塩化水素との反応で副生した水が反応系内に残り、塩化水素が溶解して凝縮し、反応装置が腐食する恐れがある。このため、通常120℃〜400℃の範囲、さらには、150℃〜350℃の範囲が好ましく、特に、200〜300℃の範囲の反応温度が、長期にわたって高い塩化水素及びメタノール転化率を維持できるために好適である。なお、上記反応温度に保つため、反応器外部または内部に熱媒体を循環させるような設備を併設することが好適である。
反応装置は耐酸性の材料からなるものであれば特に限定されない。通常、ステンレス、インコネル、ハステロイ製のものが用いられる。
また、反応圧力としては特に制限をうけず、常圧、加圧、減圧のいずれでも実施することができる。
このようにして、価値の低い、フルオロカーボンを0.001モル%〜10モル%の範囲で含む塩化水素を直接有効活用して、価値の高い塩化メチルを含む反応ガスを得ることができる。塩化メチルは、公知の方法で原料の未反応物、原料の塩化水素中に含まれていたフルオロカーボン、および反応で生成する水と分離することができる。
本発明においては、上記した塩化メチルを含む反応ガスを得る工程を第1工程として、第1工程のあとに、高次塩素化メタン類製造プロセスを組み合わせることにより、高次塩素化メタン類と精製塩化水素を得ることが可能である。
第1工程で得られた塩化メチルを含む反応ガスは、第2工程に供給して、塩化メチルを分離して精製塩化メチルを得る。
第1工程の塩化メチルを含む反応ガス中には、目的物の塩化メチルの他に、未反応の塩化水素及びメタノール、並びに原料の塩化水素中に含まれていたフルオロカーボン及び該フルオロカーボンがアルミナの作用で塩化水素と反応して生成した塩素化フルオロカーボンが含まれるため、通常、第2工程は、塩化水素及びメタノールの除去工程とフルオロカーボン及び塩素化フルオロカーボンの除去工程、具体的には、連続的な水洗浄により未反応の塩化水素及びメタノールを除去する工程、及び蒸留、分縮等の公知の方法により、フルオロカーボン及び塩素化フルオロカーボンを除去して精製塩化メチルを得る工程により構成することができる。
こうして得られた精製塩化メチルは、製品として取り出すことも可能であるが、通常、精製塩化メチルと塩素とを反応させて塩化水素と高次塩素化メタン類を得る第3工程に供給する。
本発明において、精製塩化メチルと塩素とを反応させる方法は、高次塩素化メタンを製造する塩素化反応として公知の方法(例えば、特開昭56−2922号公報記載の方法)が、何等制限されることなく採用できる。特に塩化メチルと塩素とをラジカル開始剤及び/または紫外線により発生されるラジカルの存在下で且つ、塩化メチルが液相の状態で反応させる方法が好ましい。かかる塩素化反応により、塩素と塩化メチルの反応で生成する塩化水素と、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素からなる高次塩素化メタン類の混合物が得られる。
次に、得られた高次塩素化メタン類及び塩化水素の混合物は、第4工程で分離されて、精製された高次塩素化メタン類(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素)と、精製された塩化水素を得ることができる。分離の方法は、通常、低沸点物からの蒸留分離が好適であり、具体的には、塩化水素の蒸留、未反応塩化メチルの蒸留、塩化メチレンの蒸留、クロロホルムの蒸留、四塩化炭素の蒸留の順に構成されることが好ましい。
このようにして、価値の低い、フルオロカーボンを含む塩化水素を出発原料の一つとして高次塩素化メタン類を製造することにより、価値の高い精製塩化水素をその副生成物として得ることができる。得られる精製塩化水素はフルオロカーボン等の不純物を含まない純度の高いものであるため、いかなる工業原料、好適には、塩化メチル製造原料、1,2−ジクロロエタン製造原料等として使用することが可能となる。
本発明を更に具体的に説明するため以下実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
電気炉内に内径42mmのステンレス製反応管を設置し、管内に比表面積160m/gであり、酸化ナトリウムを1%含む、粒径5mm×高さ5mmの円柱状アルミナ触媒ペレットを50g充填し、固定床管型反応器とした。トリフルオロメタンを1モル%含む塩化水素ガスと、予熱して気化したメタノールを1.05:1のモル比とし空間速度600h−1で、連続的に投入し、反応温度250℃で反応させた。出口ガスは、ガスクロマトグラフにより分析し、メタノール転化率を調べた。1時間後、100時間後、1000時間後のメタノール転化率はそれぞれ98%、97%、96%であった。
実施例2〜5
実施例1における反応温度250℃に替えて、200℃、270℃、390℃、410℃にした以外は実施例1と同様に実施した。1時間、100時間、1000時間後のメタノール転化率は表1に示すとおりであった。
Figure 2006028092
実施例6〜9
実施例1におけるトリフルオロメタンの濃度を、0.1モル%、2%、5%、9.5%に替える以外は実施例1と同様に実施した。1時間、100時間、1000時間後のメタノール転化率は表2に示すとおりであった。
Figure 2006028092
比較例1
実施例1におけるトリフルオロメタンの濃度を、15.0%に替える以外は実施例1と同様に実施した。1時間、100時間後のメタノール転化率は、それぞれ92%、40%であった。
実施例10〜11
実施例1におけるトリフルオロメタンを、クロロジフルオロメタン、および、ヘキサフルオロエタンに替える以外は実施例1と同様に実施した。1時間、100時間、1000時間後のメタノール転化率は、表3に示すとおりであった。
Figure 2006028092
実施例12
触媒使用量を3.3Kg、空間速度を700h−1とした以外は実施例1と同様に操作して、塩化メチル47.5モル%、水47.3モル%、メタノール1.0モル%、塩化水素3.4モル%、トリフルオロメタン0.5モル%よりなる塩化メチルを含む反応ガスを2.63m/hの速度で得た(メタノール転化率98%)。このガス流全量をスプレー塔に導き水洗浄して未反応メタノール、未反応塩化水素及び反応で生成した水を除去し、−40℃に冷却してトリフルオロメタンを除去し、トリフルオロメタンを含まない液体の精製塩化メチルを2.83Kg/hの速度で得た。
次いで、冷却コイルを内蔵し、反応ガスクーラーを備えたニッケル製反応器に、10℃の液体の精製塩化メチルを11.9L/h、塩素ガスを7.4Nm/h、四塩化炭素に溶解したα,α’−アゾビスイソブチロニトリルを2g/hの速度で連続的に供給した。反応器は圧力2.3MPaG、温度110℃を保持した。反応器のガス相は連続的に抜き出し、反応ガスクーラーで40℃まで冷却し、その一部は反応器に戻し、他は、反応器の液相から取り出した液状の反応物とともに多孔板トレイ50段のステンレス製の塩化水素分離塔に供給した。塩化水素分離塔は、塔頂圧1.2MPaG、温度は−25℃に調節した。塩化水素分離塔において、塔頂より塩化水素を7.4Nm/hの速度で抜き出し、純度99.99%以上のトリフルオロメタンを全く含まない精製塩化水素を得た。
塩化水素分離塔の塔底より得られる未反応塩化メチル及び生成した高次塩素化メタン類の混合物は、順次、蒸留塔で低沸点物から分離し、各々、塩化メチル4.4L/h、塩化メチレン9.7Kg/h、クロロホルム9.7Kg/h、四塩化炭素1.7Kg/hの速度で取り出した。

Claims (3)

  1. フルオロカーボンを0.001モル%〜10モル%の範囲で含む塩化水素とメタノールとをアルミナ触媒の存在下、気相で反応させて塩化メチルを得ることを特徴とする塩化メチルの製造方法。
  2. 反応温度が120℃〜400℃の範囲であることを特徴とする請求項1記載の塩化メチルの製造方法。
  3. フルオロカーボンを0.001モル%〜10モル%の範囲で含む塩化水素とメタノールとをアルミナ触媒の存在下気相で反応させ、塩化メチルを含む反応ガスを得る第1工程、塩化メチルを含む反応ガスから塩化メチルを分離して精製塩化メチルを得る第2工程、精製塩化メチルと塩素とを反応させて塩化水素と高次塩素化メタン類の混合物を得る第3工程、及び塩化水素と高次塩素化メタン類の混合物を分離して精製された高次塩素化メタン類と精製された塩化水素ガスを得る第4工程、よりなることを特徴とする高次塩素化メタン類の製造方法。

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