JP2006027081A - 樹脂封止方法及びシート状部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形型の型面において、付着物が堆積した結果として成形型に対する成形体の離型性が低下することを防止する。
【解決手段】相対向する成形型3の間にシート7を配置する工程と、上型1に設けられたキャビティ4の型面5にシート7を沿わせる工程と、成形型3の間に基板10を配置する工程と、成形型3を型締めする工程と、キャビティ4に流動性樹脂11を充填する工程と、流動性樹脂11を硬化させて硬化樹脂12を形成する工程と、成形型3を型開きする工程と、基板10と硬化樹脂12とを有する成形体13を取り出す工程とを有する樹脂封止方法で、シート7は硬化樹脂12の側の低密着層8と型面5の側のクリーニング層9とからなる。低密着層8は硬化樹脂12に対する低密着性を有し、クリーニング層9は流動性樹脂11又はシート7に含まれる樹脂成分を除去する機能を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、リードフレーム等の回路基板上に装着された半導体チップ等のチップ状素子(以下、適宜「チップ」という。)を樹脂封止して、又は、シリコンウエーハ等の半導体基板上において樹脂封止して、電子部品を製造する場合における樹脂封止方法及びシート状部材に関するものである。
従来の樹脂封止を、リードフレーム等の電子部品製造用の回路基板(以下「基板」という。)上に装着されたチップを樹脂封止して電子部品を製造する場合を例にとって、説明する。従来の樹脂封止では、まず、相対向する樹脂封止用の成形型において、一方の成形型が有する型面に、チップが装着された基板を載置する。ここで、平面視した場合において、他方の成形型に設けられたキャビティにチップが含まれるようにして基板を位置合わせする。次に、相対向する成形型を型締めし、その後に樹脂流路を介してキャビティに流動性樹脂を充填する。次に、流動性樹脂を硬化させて硬化樹脂を形成し、その後に相対向する成形型を型開きする。次に、エジェクタピンを使用して、基板とチップと硬化樹脂とを含む成形体を突き出すことにより、これを成形型から取り出す。次に、硬化樹脂のうち不要な部分を成形体から分離して、電子部品を完成させる。
しかしながら、上述の従来の技術によれば、樹脂封止、すなわち樹脂成形を繰り返すことによって、成形型に対する成形体の離型性、詳細にいえばキャビティと樹脂流路とにおける型面に対する硬化樹脂の離型性が低下するという問題がある。この問題は、樹脂封止を繰り返すことによって、流動性樹脂に含まれる成分が付着物としてそれらの型面に付着し、その付着物が堆積していくことに起因して発生する。型面において付着物が堆積すると、硬化樹脂と堆積した付着物との間の密着性によって、成形型に対する成形体の離型性が低下する。このことにより、成形体を離型させようとしてエジェクタピンを使用して成形体を押圧すると、成形体を損傷させるおそれがある。また、成形体が離型されにくくなるので、樹脂封止装置が停止して樹脂封止工程の効率が低下するおそれがある。更に、エジェクタピンの存在によって、成形型の構成、ひいては樹脂封止装置の構成が複雑になるという問題もある。
また、付着物を除去するために、一定の頻度で次のような作業を行う必要がある。それは、ブラシ等を使用して行う型面の清掃(例えば、特許文献1参照)、型面に対する離型剤の塗布、クリーニング用部材や離型剤を含む樹脂材料等を使用して行う離型性回復用の樹脂成形(例えば、特許文献2参照)という作業である。これらの作業は、樹脂成形装置の複雑化と、工数の増加とを招く。したがって、装置コスト及び加工コストが増大するという問題がある。
また、流動性樹脂に含まれる成分が型面に付着することを防止するために、キャビティと樹脂流路とにおける型面に沿ってフィルムを張設して、その状態で型締めした後に樹脂封止を行う方式が提案されている。これにより、成形体が有する硬化樹脂と基板とは型面に接触せず、フィルムに接触する。したがって、成形体がフィルムから引き離されることになるので、成形型から成形体を容易に離型させることができる(例えば、特許文献3参照)。しかし、この場合においても、フィルムが有する微小な連通孔を通して、流動性樹脂の成分、すなわち樹脂成分のうちガス成分が、付着物として型面に付着するおそれがある。また、フィルム自体に含まれる樹脂成分が気化したガス成分が、付着物として型面に付着するおそれもある。したがって、型面における付着物がまったく生じないようにすることは困難である。
特開平5−183002号公報(第2頁、図1、図2) 特開平3−202327号公報(第3頁、第6頁、図2) 特開平8−142105号公報(第4頁−第5頁、図3)
本発明が解決しようとする課題は、成形型の型面において付着物が堆積する結果として成形型に対する成形体の離型性が低下することである。
上述の課題を解決するために、本発明に係る樹脂封止方法は、流動性樹脂(11,30)を硬化させて硬化樹脂(12,31)を形成する際に、相対向する成形型(3)の間にシート状部材(7,15)を配置する工程と、成形型(3)の間において基板(10,25)を配置する工程と、流動性樹脂(11,30)又はシート状部材(7,15)に含まれる樹脂成分が付着する可能性がある型面(5)を覆うようにして型面(5)にシート状部材(7,15)を沿わせる工程と、成形型(3)を型締めする工程と、成形型(3)に設けられたキャビティ(4,24)を流動性樹脂(11,30)によって充填された状態にする工程と、流動性樹脂(11,30)を硬化させて硬化樹脂(12,31)を形成する工程と、成形型(3)を型開きする工程と、基板(10,25)と硬化樹脂(12,31)とを有する成形体(13,32)を取り出す工程とを備える樹脂封止方法であって、シート状部材(7,15)は樹脂成分を除去する機能を有するとともに、成形型(3)の型締めを解除した後に型面(5)又は硬化樹脂(12,31)からシート状部材(7,15)を剥離することによって樹脂成分を除去する工程を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る樹脂封止方法は、上述の樹脂封止方法において、シート状部材(7,14,15)は第1のシート(8,14)と第2のシート(9,15)とからなり、シート状部材(7,14,15)を配置する工程では、型面(5)に対して第2のシート(9,15)と第1のシート(8,14)とを順次重なるようにして配置するとともに、第2のシート(9,15)は樹脂成分を除去する機能を有し、第1のシート(8,14)は硬化樹脂(12,31)に対する低密着性を有することを特徴とする。
また、本発明に係る樹脂封止方法は、上述の樹脂封止方法において、第1のシート(8)と第2のシート(9)とは一体的に構成されていることを特徴とする。
また、本発明に係るシート状部材(7,15)は、相対向する成形型(3)が型締めされた状態において、成形型(3)の間に配置された基板(10,25)上に流動性樹脂(11,30)を硬化させて硬化樹脂(12,31)を形成して電子部品を製造する際に成形型(3)の間に配置されて使用されるシート状部材(7,15)であって、流動性樹脂(11,30)又はシート状部材(7,15)に含まれる樹脂成分を除去する機能を有するとともに、成形型(3)が型締めされた状態において樹脂成分が付着する可能性がある型面(5)に接触しており、かつ、成形型(3)の型締めが解除された後に型面(5)又は硬化樹脂(12,31)から剥離されることにより樹脂成分を除去することを特徴とする。
また、本発明に係るシート状部材(7)は、上述のシート状部材(7)において、シート状部材(7)は重なり合うようにして一体的に構成された第1のシート(8)と第2のシート(9)とからなり、第2のシート(9)は樹脂成分を除去する機能を有し、第1のシート(8)は硬化樹脂(12,31)に対する低密着性を有するとともに、成形型(3)が型締めされた状態において第2のシート(9)が型面(5)に接触していることを特徴とする。
本発明に係る樹脂封止方法によれば、相対向する成形型(3)を型締めした状態において、型面(5)にシート状部材(7,15)を沿わせており、それらのシート状部材(7,15)は、流動性樹脂(11,30)又はシート状部材(7,14,15)に含まれる樹脂成分を除去する機能を有している。そして、成形型(3)の型締めを解除した後に、型面(5)又は硬化樹脂(12,31)からシート状部材(7,15)を剥離することによって、樹脂成分を除去する。これにより、第1に、型面(5)に付着した樹脂成分からなる付着物を除去することができる。したがって、型面(5)に付着物が付着していない状態で樹脂封止を行うので、良好な離型性を維持することができる。第2に、硬化樹脂(12,31)の最表面から樹脂成分を除去することが可能になるので、エジェクタピンを使用することなく成形型(3)から成形体(13,32)を離型することができる。
また、型面(5)に対して第2のシート(9,15)と第1のシート(8,14)とを順次重なるようにして配置し、第1のシート(8,14)は硬化樹脂(12,31)に対する低密着性を有する。これにより、成形型(3)が型開きする際に、硬化樹脂(12,31)を有する成形体(13,32)を、型面(5)から、正確に言えば第1のシート(8,14)から容易に離型することができる。
また、第1のシート状部材(8)と第2のシート状部材(9)とが一体的に構成されているので、シート状部材(7)の搬送工程を簡素化することができる。したがって、樹脂封止工程の工数を削減することができる。また、シート状部材(7)を一体的に搬送するので、樹脂封止装置の構成を簡素化することができる。
本発明に係るシート状部材(7,15)によれば、流動性樹脂(11,30)又はシート状部材(7,15)に含まれる樹脂成分を除去する機能を有する。また、シート状部材(7,15)は、成形型(3)が型締めされた状態において型面(5)に接触しており、かつ、成形型(3)の型締めが解除された後に型面(5)又は硬化樹脂(12,31)から剥離されることにより樹脂成分を除去する。これにより、第1に、成形型(3)が型開きする際に、型面(5)に付着した樹脂成分からなる付着物が除去される。したがって、エジェクタピンを使用することなく成形型(3)から成形体(13,32)が離型されるとともに、型面(5)に付着物が付着していない状態で樹脂封止が行われるので良好な離型性が維持される。第2に、硬化樹脂(12,31)の最表面から樹脂成分が除去されることが可能になるので、エジェクタピンを使用することなく成形型(3)から成形体(13,32)が離型されやすくなる。
また、成形型(3)が型締めされた状態において第2のシート(9)が型面(5)に接触するとともに、第2のシート(9)に重なり合うようにして一体的に構成された第1のシート(8)が硬化樹脂(12,31)に対する低密着性を有する。これにより、成形型(3)が型開きする際に、硬化樹脂(12,31)を有する成形体(13,32)が、型面(5)から、正確に言えば第1のシート(8)から容易に離型される。
相対向する上型(1)と下型(2)との間にシート(7)を配置する工程と、少なくとも上型(1)に設けられたキャビティ(4)の型面(5)にシート(7)を沿わせる工程と、上型(1)と下型(2)との間に基板(10)を配置する工程と、上型(1)と下型(2)とを型締めする工程と、キャビティ(4)に流動性樹脂(11)を充填する工程と、流動性樹脂(11)を硬化させて硬化樹脂(12)を形成する工程と、上型(1)と下型(2)とを型開きする工程と、基板(10)と硬化樹脂(12)とを有する成形体(13)を取り出す工程とを有する樹脂封止方法であって、シート(7)は、硬化樹脂(12)の側における低密着層(8)と型面(5)の側におけるクリーニング層(9)とからなる。低密着層(8)は硬化樹脂(12)に対する低密着性を有し、クリーニング層(9)は流動性樹脂(11)又はシート状部材(7)に含まれる樹脂成分を除去する機能を有する。
本発明の実施例1に係るシート状部材及び樹脂封止方法を、図1を参照して説明する。図1(1)は本実施例においてシート状部材がキャビティに沿って配置された状態を、図1(2)は成形型が型締めしてキャビティにおける所定の空間が流動性樹脂によって充填された状態を、図1(3)は流動性樹脂が硬化して硬化樹脂が形成され成形型が型開きした状態を、それぞれ示す部分断面図である。なお、以下の説明において使用するいずれの図についても、わかりやすくするために、適宜省略又は誇張して、また、模式的に描かれている。
図1において、相対向する上型1と下型2とは、併せて樹脂封止用、すなわち、樹脂成型用の成形型3を構成する。上型1には、流動性樹脂(後述)が注入されるキャビティ4が設けられ、更に、キャビティ4に連通して流動性樹脂が流動する樹脂流路(図示なし)が設けられている。そして、上型1が有する型面5においては、キャビティ4内に開口を形成するようにして、吸引孔6が設けられている。吸引孔6は、成形型3の外部に設けられ減圧ポンプや減圧タンク等と弁とからなる吸引機構(図示なし)に接続されている。
上型1と下型2との間には、短冊状のシート状部材であるシート7が設けられている。そして、そのシート7は、吸引孔6を介して吸引されることによって、キャビティ4における型面を含む型面5に沿うようにして配置されている。シート7は、少なくとも、下型2に対向する側、すなわち硬化樹脂(後述)に接する側に設けられた低密着層8と、その低密着層8の反対側、すなわち型面5に対向する側に設けられたクリーニング層9とによって、構成されている。また、このシート7は、基材の両面に低密着層8とクリーニング層9とが形成されている構成を有してもよい。低密着層8は、硬化樹脂に対する低密着性と一定の耐熱性とを有する材料、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に代表されるフッ素樹脂から構成されている。また、クリーニング層9は、型面5から剥離される際に、その型面5における付着物を剥離して除去する機能を有する材料、例えば、未加硫ゴムから構成されている。ここで、型面5における付着物は、流動性樹脂に含まれる樹脂成分、すなわちその流動性樹脂が硬化した硬化樹脂にも含まれ得る樹脂成分が型面5に付着することや、シート7自体に含まれる樹脂成分が気化したガス成分が型面5に付着すること等によって形成される。したがって、クリーニング層9は、流動性樹脂又はシート7に含まれる樹脂成分、すなわち有機成分を除去する機能を有することになる。また、型面5における付着物は、作業者の不注意から異物が型面5に接触する等して、有機成分が付着することによって形成される場合もある。
以下、本実施例に係る樹脂封止方法を説明する。まず、図1(1)に示すように、吸引孔6を介してシート7を吸引して、これをキャビティ4における型面を含む型面5に吸着させて、すなわち型面5に沿うようにして配置する。次に、1個又は複数個のチップ(図示なし)が装着された基板10を、下型2の所定の位置に載置する。ここで、平面視した場合に1個又は複数個のチップがキャビティ4に含まれるようにして、基板10を位置合わせする。また、チップと基板10との電極同士は、ワイヤボンディングやフリップチップボンディング等によって電気的に接続されている。ここで、キャビティ4における型面が、流動性樹脂11又はシート7に含まれる樹脂成分が付着する可能性がある型面に相当する。
次に、図1(2)に示すように、上型1と下型2とからなる成形型3を型締めし、その後にキャビティ4に流動性樹脂11を充填する。ここで、正確に言えば、平面視した場合にキャビティ4におけるシート7の低密着層8と基板10とに重なる所定の空間に、流動性樹脂11を充填する。この流動性樹脂11は、例えば、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂からなり、プランジャ(図示なし)によって加圧されて、樹脂流路(図示なし)を経由してキャビティ4に充填される。この工程では、型面5に沿うようにしてシート7を配置するが、シート7が有する微小な連通孔を透過して、流動性樹脂11の成分、すなわち樹脂成分のうちガス成分が型面5に付着する可能性がある。また、シート7自体に含まれる樹脂成分が気化したガス成分が、型面5に付着する可能性もある。
次に、図1(3)に示すように、流動性樹脂11を更に加熱してこれを硬化させて硬化樹脂12を形成し、その後に成形型3の型締めを解除して、成形型3を型開きする。そして、硬化樹脂12のうち不要な部分、すなわち、不要樹脂を分離してこれを除去するとともに、吸引孔6による吸引を解除した後に使用済のシート7を搬出する。これにより、基板10と硬化樹脂12とを有する成形体13を完成させることができる。この成形体13が、完成品である電子部品に相当する。
本実施例によれば、成形型3を型締めした状態で、硬化樹脂12と型面5との間において、第1に、硬化樹脂12に対する低密着性を有する低密着層8を、硬化樹脂12に接して存在させる。したがって、成形型3を型開きする際に、硬化樹脂12を有する成形体13を型面5から、正確に言えばシート7の低密着層8から容易に離型することができる。第2に、流動性樹脂11又はシート7に含まれる樹脂成分を除去する機能を有するクリーニング層9を、型面5に接して存在させる。したがって、成形型3を型締めした状態で、型面5における樹脂成分からなる付着物を剥離してクリーニング層9に付着させた後に、成形型3を型開きして、使用済のシート7を搬出することによって、クリーニング層9とともにその付着物を除去することができる。これらのことにより、エジェクタピンを使用することなく成形型3から成形体13を離型することができるとともに、型面5に付着物が付着していない状態で樹脂封止を行うので良好な離型性を維持することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、エジェクタピンを使用することなく成形型3から成形体13を離型することができ、型面5に付着物が付着していない状態で樹脂封止をすることができる。また、低密着層8とクリーニング層9とが一体的に構成されているので、シート7の搬送工程を簡素化することができる。これにより、樹脂封止工程の工数を削減することができるとともに、樹脂封止装置の構成を簡素化することができる。
なお、本実施例では、短冊状のシート7を使用した。これに限らず、連続するシート状部材によってシート7を構成し、いわゆるroll to roll方式によって、シート7を上型1と下型2との間に供給するとともにその間から搬出してもよい。
本発明の実施例2に係る樹脂封止方法について、図1と図2とを参照して説明する。図2(1)は本実施例において成形型の間に連続するシート状部材を配置する工程を模式的に示し、図2(2)は図2(1)の一部においてシート状部材が型面に沿って配置された状態を示し、図2(3)は図2(2)の状態から更に別のシート状部材が型面に沿って配置された状態を示す、それぞれ部分断面図である。本実施例は、硬化樹脂に対する低密着性と一定の耐熱性とを有するシート状部材と、流動性樹脂又はシート状部材に含まれる樹脂成分を除去する機能を有するシート状部材とを、それぞれroll to roll方式によって、上型と下型との間に連続的に供給するとともにその間から搬出することを特徴とする。
図2において、第1のシート14は、硬化樹脂に対する低密着性と一定の耐熱性とを有する連続するシート状部材であって、実施例1の低密着層8と同様の材料から構成されている。第2のシート15は、流動性樹脂又はシートに含まれる樹脂成分を除去する機能と連通孔(図示なし)とを有する多孔性の連続するシート状部材であって、実施例1のクリーニング層9と同様の材料から構成されている。また、第1のシート14は、供給用ロール16から順次テンションローラ17を経て巻取用ロール18によって巻き取られ、第2のシート15は、供給用ロール19から順次テンションローラ20を経て巻取用ロール21によって巻き取られる。ここで、第1のシート14は基板10に対向し、第2のシート15はキャビティ4が設けられた上型1に対向し、かつ、第1のシート14と第2のシート15とが互いに重なり合うとともに少なくともキャビティ4における型面5を覆うようにして、それぞれ上型1と下型2との間に張設されている。
本実施例に係る樹脂封止方法によれば、図2(1)に示すように、まず、上型1と下型2との間において、上型1の型面5に対して第2のシート15と第1のシート14とを順次重なるようにして張設する。すなわち、第2のシート15を上型1の型面5に沿わせるとともに、第1のシート14を基板10に対向させて張設する。そして、図2(1)に示された状態から、吸引孔6を介して第2のシート15を吸引する。このことにより、図2(2)に示すように、第2のシート15を吸着して、これを少なくともキャビティ4が有する型面5に沿わせるようにして配置する。
次に、図2(2)に示すように、吸引孔6を介して第2のシート15を吸着した状態を保ちながら、上型1を下降させる。ここで、第2のシート15は、連通孔(図示なし)を有する多孔性のシート状部材からなるので、それらの連通孔を介して第1のシート14を吸引することができる。これにより、図2(3)に示すように、第2のシート15を介して第1のシート14を吸着して、第2のシート15と第1のシート14との双方を型面5に沿わせるようにして配置する。
次に、図2(2)に示した状態から、更に上型1を下降させて、上型1と下型2とからなる成形型3を型締めする。そして、実施例1と同様に、キャビティ4に流動性樹脂11を充填し(図1(2)参照)、流動性樹脂11を硬化させて硬化樹脂12を形成し、その後に成形型3を型開きして、不要樹脂を除去する(図1(3)参照)。これにより、基板10と硬化樹脂12とを有する成形体13を完成させることができる。その後に、成形体13を取り出す。
本実施例によれば、成形型3を型開きする際に、硬化樹脂12を有する成形体13を型面5から、正確に言えば硬化樹脂12に対する低密着性を有する第1のシート14から、容易に離型することができる。また、使用した第2のシート15を型面5から引き離す際に、型面5における付着物をシート15とともに除去することができる。更に、本実施例によれば、第1のシート14の型締めされた部分において硬化樹脂に対する低密着性が維持されていれば、第1のシート14のその部分を次の樹脂封止においても使用することができる。また、第2のシート15の型締めされた部分において流動性樹脂又はシートに含まれる樹脂成分を除去する機能が維持されていれば、第2のシート15のその部分を次の樹脂封止においても使用することができる。したがって、第1のシート14又は第2のシート15を複数回使用することが容易になる。実際には、実験・評価を行って、第1のシート14又は第2のシート15を繰り返し使用することができる回数を事前に決定し、その回数だけこれらのシートをそれぞれ繰り返して使用すればよい。
以上説明したように、本実施例によれば、実施例1の場合と同様の効果が得られる。すなわち、エジェクタピンを使用することなく成形型3から成形体を離型することができるとともに、型面5に付着物が付着していない状態で樹脂封止をすることができる。更に、第1のシート14又は第2のシート15を複数回使用することが容易になるので、これらのシート状部材の使用量を削減することができる。
なお、本実施例では、第1のシート14と第2のシート15とを、それぞれroll to roll方式によって、上型と下型との間に連続的に供給するとともにその間から搬出することとした。これに限らず、第1のシート14と第2のシート15との一方又は双方を、短冊状のシートとして供給し、搬出することもできる。
本発明の実施例3に係る樹脂封止方法を、図3を参照して説明する。図3(1)は本実施例においてシート状部材がキャビティに沿って配置されるとともにキャビティに固形樹脂材料が供給された状態を、図3(2)は成形型が型締めしてキャビティにおける所定の空間が流動性樹脂によって充填された状態を、図3(3)は流動性樹脂が硬化して硬化樹脂が形成され成形型が型開きした状態を、それぞれ示す部分断面図である。本実施例は、いわゆる圧縮成形においてシート状部材を使用することを特徴とする。
図3に示されているように、本実施例では、下型2にキャビティ4が形成され、そのキャビティ4における型面を含む型面5に沿って、短冊状のシート7が配置されている。このシート7は、吸引孔6を介して吸引されることによって、型面5に吸着されている。この状態において、シート7が有する低密着層8が基板10に対向するとともに、クリーニング層9が型面5に接している。また、キャビティ4における低密着層8の上には、固形樹脂材料22が供給されている。この固形樹脂材料22は、例えば、熱硬化性樹脂からなるとともに、粉状、粒状、塊状、シート状等の形状を有している。基板10は、上型1に設けられた吸引孔23を介して上型1に吸着されて固定されている。
以下、本実施例に係る樹脂封止方法を説明する。まず、図3(1)に示すように、上型1の型面(図では下面)に、吸引孔23を介して基板10を吸着して固定する。また、キャビティ4における低密着層8の上に、固形樹脂材料22を供給する。その後に、下型2に設けられたヒータや、上方から固形樹脂材料22を加熱するヒータブロックやハロゲンランプ等の加熱手段(いずれも図示なし)を使用して、固形樹脂材料22を加熱して溶融させる。また、金属性のリードフレームからなる基板10にチップがフリップチップボンディングされている場合には、上型1に設けられたヒータ(図示なし)を使用して、基板10を介して固形樹脂材料22を加熱して溶融させてもよい。
次に、図3(1)の状態から、固形樹脂材料22を溶融させて溶融樹脂、すなわち流動性樹脂11を形成する。これにより、図3(2)に示すように、キャビティ4における低密着層8と基板10とに重なる所定の空間を、流動性樹脂11によって充填された状態にして、その状態で上型1と下型2とからなる成形型3を型締めする。また、成形型3を型締めしながら、固形樹脂材料22を溶融させてもよい。第1の実施例と同様に、この工程においては、流動性樹脂11に含まれる樹脂成分のうちガス成分が型面5に付着する可能性がある。また、シート7自体に含まれる樹脂成分が気化したガス成分が型面5に付着する可能性もある。
次に、図3(3)に示すように、流動性樹脂11を更に加熱してこれを硬化させて硬化樹脂12を形成し、その後に成形型3を型開きする。そして、実施例1と同様に、硬化樹脂12のうち不要な部分、すなわち、不要樹脂を分離してこれを除去するとともに、吸引孔6による吸引を解除した後に使用済のシート7を搬出する。これにより、基板10と硬化樹脂12とを有する成形体13を完成させることができる。ここで、成形型3を型開きする際に、硬化樹脂12を有する成形体13を型面5から、正確に言えばシート7の低密着層8から容易に離型することができる。また、使用済のシート7を搬出する際に、型面5における付着物をクリーニング層9とともに除去することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、圧縮成形においても、実施例1の場合と同様の効果が得られる。すなわち、エジェクタピンを使用することなく成形型3から成形体を離型することができるとともに、型面5に付着物が付着していない状態で樹脂封止をすることができる。
なお、本実施例においては、ディスペンサやノズル等を使用して、常温で液状の流動性樹脂11をキャビティ4に供給してもよい。この場合においても、キャビティ4を流動性樹脂11によって充填された状態にして、その状態で流動性樹脂11を硬化させることになる。
また、実施例1−3においては、基板10に装着された1個又は複数個のチップを樹脂封止して1個の電子部品を製造する場合について説明した。これに限らず、個々の電子部品に相当する単位領域が格子状に形成されたマトリックス型の基板10において、各単位領域にチップをそれぞれ装着し、それらのチップを一括して樹脂封止して成形体13を形成する場合においても、本発明を適用することができる。この場合には、回転刃等(図示なし)によってその成形体13を分割又は切断等して、各単位領域に対応する電子部品を完成させる。
また、実施例1−3においては、1枚の基板10に装着された複数個のチップをそれぞれ個別に覆うキャビティ4に流動性樹脂11を注入して硬化させることにより、樹脂封止を行う場合においても、本発明を適用することができる。この場合においては、樹脂封止を行って成形体を形成した後に、打ち抜きや切断等の方法によって成形体を分離して、それぞれチップを有する電子部品を完成させることになる。
また、実施例1−3においては、シート7と第1のシート14及び第2のシート15とを、キャビティ4における型面を含む型面5に沿うようにして配置した。これに限らず、キャビティ4の型面における大面積の部分、すなわち内底面を覆うようにして配置してもよい。そして、樹脂流路(図示なし)が設けられている場合には、キャビティ4とその樹脂流路との型面を含む型面に沿うようにして、シート7と第1のシート14及び第2のシート15とを配置してもよい。
また、実施例1−3において基板10が多数の貫通孔を有するリードフレームである場合には、基板10と型面との間に、シート7を配置してもよく、第1のシート14及び第2のシート15とを重ねて配置してもよい。この場合には、図1と図2とにおいては下型2の型面が、図3においては上型1の型面が、基板10の貫通孔を通過した樹脂成分、言い換えれば流動性樹脂に含まれる樹脂成分が付着する可能性がある型面に相当する。そして、図1と図2とにおいては下型2の型面に沿って、図3においては上型1の型面に沿って、シート7のクリーニング層9又は第2のシート15を配置し、基板10においてそれらの型面に対向する面に沿ってシート7の低密着層8又は第1のシート14を配置する。これにより、シート7の低密着層8又は第1のシート14によって、樹脂成分が基板10の貫通孔を通過することを防止するとともに、貫通孔において硬化した硬化樹脂を含む成形体を容易に離型させることができる。また、シート7のクリーニング層9又は第2のシート15によって、型面における樹脂成分からなる付着物を除去することができる。
本発明の実施例4に係る樹脂封止方法を、図4を参照して説明する。図4(1)は本実施例において成形型の間にシート状部材が配置され下型に基板と固形樹脂材料とが配置された状態を、図4(2)は成形型が型締めしてキャビティにおける所定の空間が流動性樹脂によって充填された状態を、図4(3)は流動性樹脂が硬化して硬化樹脂が形成され成形型が型開きした状態を、それぞれ示す部分断面図である。本実施例は、いわゆるウエーハレベルパッケージを使用して電子部品を製造する際に、シート状部材を使用することを特徴とする。
本実施例では、図4に示されているように、下型2にキャビティ24が設けられ、そのキャビティ24にシリコンウエーハ等からなる半導体基板25が載置されている。半導体基板25は、その面のうち回路及び電極が形成されている機能面26が上型1に対向するようにしてキャビティ24に載置され、その機能面26には突起状電極27が形成されている。また、半導体基板25には、完成品である電子部品に対応する単位領域28が、格子状に形成されている。また、機能面26の上には、例えば、熱硬化性樹脂からなる円柱状の固形樹脂材料29が配置されている。更に、固形樹脂材料29と上型1の型面5との間には、キャビティ24を覆うようにして、すなわちキャビティ24に対向する型面を含む型面5を覆うようにして、短冊状のシート7が配置されている。この状態において、シート7が有する低密着層8が固形樹脂材料29に対向しており、クリーニング層9が上型1の型面5に対向している。ここで、本実施例では、半導体基板25が、実施例1−3における基板10に相当する。
以下、本実施例に係る樹脂封止方法を説明する。まず、図4(1)に示すように、下型2のキャビティ24に半導体基板25を載置し、半導体基板25の機能面26の上に固形樹脂材料29を配置する。そして、固形樹脂材料29と上型1の型面5との間にはシート7を配置する。この状態から、上型1を下降させる。
次に、上型1によって、シート7を介して固形樹脂材料29を押圧する。ここで、図4(2)に示すように、上型1に設けられたヒータ(図示なし)を使用して固形樹脂材料29を加熱し溶融させて、溶融樹脂、すなわち流動性樹脂30を形成する。そして、引き続き上型1を下降させて、シート7を介して上型1と下型2とからなる成形型3を型締めする。この状態で、突起状電極27の先端部はシート7に食い込む。また、流動性樹脂30は、半導体基板25の機能面26を覆うとともに、余分な流動性樹脂30は半導体基板25の側面に回り込む。この工程では、シート7が有する微小な連通孔を透過して、流動性樹脂30の成分、すなわち樹脂成分のうちガス成分が型面5に付着する可能性がある。また、シート7自体に含まれる樹脂成分が気化したガス成分が、型面5に付着する可能性もある。
次に、図4(2)に示した状態から、流動性樹脂30を更に加熱してこれを硬化させて硬化樹脂31を形成し、その後に成形型3を型開きする。これにより、図4(3)に示すように、半導体基板25と硬化樹脂31とを有する成形体32を完成させ、その後に、使用済のシート7と完成した成形体32とをそれぞれ搬出する。ここで、成形型3を型開きする際に、硬化樹脂31を有する成形体32を上型1の型面5から、正確に言えばシート7の低密着層8から容易に離型することができる。また、使用済のシート7を搬出する際に、型面5における付着物をクリーニング層9とともに除去することができる。更に、成形体32においては、シート7に食い込んでいた突起状電極27の先端部が、外部電極33として硬化樹脂31から突出している。
次に、検査装置を使用して、成形体32の各単位領域28について動作の検査を行う。その後に、回転刃等(図示なし)を使用して、各単位領域28の境界線であるダイシングライン34において、成形体32を分割する。これにより、成形体32の各単位領域28に対応する電子部品を完成させることができる。
以上説明したように、本実施例によれば、いわゆるウエーハレベルパッケージを使用して電子部品を製造する場合においても、シート状部材7を使用することによって、実施例1の場合と同様の効果が得られる。すなわち、エジェクタピンを使用することなく成形型3から成形体32を離型することができるとともに、型面5に付着物が付着していない状態で樹脂封止をすることができる。また、樹脂封止工程の工数を削減することができるとともに、樹脂封止装置の構成を簡素化することができる。また、完成品である電子部品において、外部電極33が硬化樹脂31から突出しているので、その電子部品の実装が確実に行われる。
なお、実施例3,4では、短冊状のシート7を使用した。これに限らず、連続するシート状部材によってシート7を構成し、いわゆるroll to roll方式によって、シート7を上型1と下型2との間に供給するとともにその間から搬出してもよい。また、実施例2と同様に、シート7の低密着層8とクリーニング層9とを、別々の部材として供給することもできる。
また、ここまで説明した各実施例では、流動性樹脂又はシートに含まれる樹脂成分を除去する機能を有するクリーニング層9及び第2のシート15を構成する材料として、例えば、未加硫ゴムを使用することとした。これに限らず、型面5に付着した樹脂成分と型面5との間の密着性を低下させることにより、又は、型面5に付着した樹脂成分を分解させることにより、その樹脂成分を除去する機能を有する材料を使用して、クリーニング層9及び第2のシート15を構成することもできる。例えば、一方の面に二酸化チタンを含む機能層が形成されたシート状部材によって、クリーニング層9及び第2のシート15を構成してもよい。この場合には、成形型3を型締めする前に光(特に紫外光)によって機能層を照射すると、二酸化チタンが光触媒として機能する。これにより、シート状部材のその面において酸化分解作用が生起される。したがって、そのシート状部材を介して型締めした後に、シート状部材の機能層が形成された面に接触した型面において、付着していた樹脂成分が酸化分解作用によって分解される。これにより、型面からシート状部材が剥離される際に、その型面から分解された付着物、すなわち樹脂成分が除去される。
また、図1を例に説明すると、低離型層8を設けずに、シート7をクリーニング層9のみから構成してもよい。また、このシート7は、基材の両面にクリーニング層9がそれぞれ形成されている構成を有してもよい。これらの場合には、クリーニング層9が硬化樹脂12の表面に接触、すなわち密着した状態から、上型1と下型2との型締めを解除して型開きを開始する。そして、硬化樹脂12の表面からクリーニング層9を剥離する際に、クリーニング層9が硬化樹脂12の表面からその硬化樹脂12の最表面の部分を除去する。ここで、クリーニング層9の性質により、硬化樹脂12の最表面の部分を剥離して、又は分解して除去することになる。そして、剥離する程度、又は分解する程度を適当に定めることによって、硬化樹脂12の最表面の部分を、微小でほぼ均一の厚さだけ剥離又は分解して、除去することができる。これにより、硬化樹脂12を有する成形体13を、クリーニング層から容易に離型することができる。同様に、図2に示す場合においても、硬化樹脂に対する低密着性と一定の耐熱性とを有する第1のシート14を設けずに、流動性樹脂又はシートに含まれる樹脂成分を除去する機能を有する第2のシート15のみを、型面5に沿って配置してもよい。この場合には、第2のシート15に多孔性は必要ない。
また、図1−図3に示す場合であって、基板10が多数の貫通孔を有するリードフレームである場合には、基板10とその基板10が載置されている型面との間に、クリーニング層9のみからなるシート又は第2のシート15を、その型面に接するようにして配置してもよい。ここで、これらのクリーニング層9と第2のシート15とは、流動性樹脂又はシートに含まれる樹脂成分を除去する機能を有している。したがって、型面からそれらのシートを剥離する際に、基板10の貫通孔を通過した樹脂成分、言い換えれば流動性樹脂に含まれていた樹脂成分からなる付着物を、その型面から除去することができる。
また、相対向する上型1と下型2とのうち、いずれか一方にキャビティ4,24が設けられた実施例について説明した。これに限らず、電子部品の構成によっては上型1と下型2との双方にキャビティが設けられる場合があり、その場合にも本発明を適用することができる。この場合には、シート7が、上型1と下型2との双方に設けられたキャビティの型面に沿って、それぞれ配置される。また、第1のシート14と第2のシート15とが重ねられた状態で、上型1と下型2との双方に設けられたキャビティの型面に沿って、それぞれ配置される。
また、流動性樹脂又はシートに含まれる樹脂成分を除去する場合について説明した。これに限らず、異物が型面に接触する等してその型面に付着した有機成分を除去する場合においても、本発明を適用することができる。すなわち、型面に付着した有機成分全般を除去する場合に、本発明を適用することができる。
また、相対向する上型1と下型2とを使用した。本発明においては、上下方向に限らず相対向する複数の樹脂封止型を使用することができる。
また、本発明は、上述の各実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、必要に応じて、任意にかつ適宜に組み合わせ、変更し、又は選択して採用できるものである。
図1(1)は本発明の実施例1においてシート状部材がキャビティに沿って配置された状態を、図1(2)は成形型が型締めしてキャビティにおける所定の空間が流動性樹脂によって充填された状態を、図1(3)は流動性樹脂が硬化して硬化樹脂が形成され成形型が型開きした状態を、それぞれ示す部分断面図である。 図2(1)は本発明の実施例2において成形型の間に連続するシート状部材を配置する工程を模式的に示し、図2(2)は図2(1)の一部においてシート状部材が型面に沿って配置された状態を示し、図2(3)は図2(2)の状態から更に別のシート状部材が型面に沿って配置された状態を示す、それぞれ部分断面図である。 図3(1)は本発明の実施例3においてシート状部材がキャビティに沿って配置されるとともにキャビティに固形樹脂材料が供給された状態を、図3(2)は成形型が型締めしてキャビティにおける所定の空間が流動性樹脂によって充填された状態を、図3(3)は流動性樹脂が硬化して硬化樹脂が形成され成形型が型開きした状態を、それぞれ示す部分断面図である。 図4(1)は本発明の実施例4において成形型の間にシート状部材が配置され下型に基板と固形樹脂材料とが配置された状態を、図4(2)は成形型が型締めしてキャビティにおける所定の空間が流動性樹脂によって充填された状態を、図4(3)は流動性樹脂が硬化して硬化樹脂が形成され成形型が型開きした状態を、それぞれ示す部分断面図である。
符号の説明
1 上型
2 下型
3 成形型
4,24 キャビティ
5 型面
6,23 吸引孔
7 シート(シート状部材)
8 低密着層(第1のシート)
9 クリーニング層(第2のシート)
10 基板
11,30 流動性樹脂
12,31 硬化樹脂
13,32 成形体
14 第1のシート
15 第2のシート(シート状部材)
16,19 供給用ロール
17,20 テンションローラ
18,21 巻取用ロール
22,29 固形樹脂材料
25 半導体基板(基板)
26 機能面
27 突起状電極
28 単位領域
33 外部電極
34 ダイシングライン

Claims (5)

  1. 流動性樹脂を硬化させて硬化樹脂を形成する際に、相対向する成形型の間にシート状部材を配置する工程と、前記成形型の間において基板を配置する工程と、前記流動性樹脂又は前記シート状部材に含まれる樹脂成分が付着する可能性がある型面を覆うようにして前記型面に前記シート状部材を沿わせる工程と、前記成形型を型締めする工程と、前記成形型に設けられたキャビティを前記流動性樹脂によって充填された状態にする工程と、前記流動性樹脂を硬化させて前記硬化樹脂を形成する工程と、前記成形型を型開きする工程と、前記基板と前記硬化樹脂とを有する成形体を取り出す工程とを備える樹脂封止方法であって、
    前記シート状部材は前記樹脂成分を除去する機能を有するとともに、
    前記成形型の型締めを解除した後に前記型面又は前記硬化樹脂から前記シート状部材を剥離することによって前記樹脂成分を除去する工程を備えることを特徴とする樹脂封止方法。
  2. 請求項1記載の樹脂封止方法において、
    前記シート状部材は第1のシートと第2のシートとからなり、
    前記シート状部材を配置する工程では、前記型面に対して前記第2のシートと前記第1のシートとを順次重なるようにして配置するとともに、
    前記第2のシートは前記樹脂成分を除去する機能を有し、
    前記第1のシートは前記硬化樹脂に対する低密着性を有することを特徴とする樹脂封止方法。
  3. 請求項2記載の樹脂封止方法において、
    前記第1のシートと前記第2のシートとは一体的に構成されていることを特徴とする樹脂封止方法。
  4. 相対向する成形型が型締めされた状態において、前記成形型の間に配置された基板上に流動性樹脂を硬化させて硬化樹脂を形成して電子部品を製造する際に前記成形型の間に配置されて使用されるシート状部材であって、
    前記流動性樹脂又は前記シート状部材に含まれる樹脂成分を除去する機能を有するとともに、
    前記成形型が型締めされた状態において前記樹脂成分が付着する可能性がある型面に接触しており、かつ、前記成形型の型締めが解除された後に前記型面又は前記硬化樹脂から剥離されることにより前記樹脂成分を除去することを特徴とするシート状部材。
  5. 請求項4記載のシート状部材において、
    前記シート状部材は重なり合うようにして一体的に構成された第1のシートと第2のシートとからなり、
    前記第2のシートは前記樹脂成分を除去する機能を有し、
    前記第1のシートは前記硬化樹脂に対する低密着性を有するとともに、
    前記成形型が型締めされた状態において前記第2のシートが前記型面に接触していることを特徴とするシート状部材。
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