JP2006026441A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 データの待避が実行されると、次にRAMへのアクセスが禁止され(ステップS120)、リセット端子RESがローレベルに低下するのを待つ処理が実行される(ステップS130)。所定時間内にリセット端子がローレベルに低下すると、具体的には前述したリセット1回路60の出力するリセット信号1がローレベルに低下すると、CPU64は動作を停止し、リセット2回路61の出力するリセット信号2がローレベルに低下すると、CPU65は動作を停止し、所定時間内に各リセット信号がローレベルに低下しない場合は、電源電圧が一時的に基準電圧LV3又はLV4に至らずに少し低下しただけで元の電圧に復帰したときであり、RAMへのアクセス禁止処理が解除された後(ステップS140)、本来の処理が実行される。
【選択図】 図13
Description
この従来のパチンコ遊技機は、入賞した遊技球がセーフ球タンクに停留され、景品球を払い出してから機外に排出することから、停電等の不測の事態が生じても入賞した遊技球がセーフ球タンクに停留されていることから、遊技者に不利益を与えることがないという効果を有していた。
(1)セーフ球タンクを備える必要のあることから構成が嵩張る、複雑になる。
(2)停電等が発生したときには、払い出すべき景品球数のデータが消滅することから、最大数の景品球を払い出すことになり正確な景品球を払い出していない。例えば、入賞球1個に対して5個又は10個の景品球を払い出すべき場合でも15個の景品球を払い出すことになる。
(3)また、大当たり処理中、高確率中又は時短遊技中等の遊技者に有利な状態で停電が発生すると、停電復旧時には初期状態から遊技が開始されることから、遊技者に不測の不利益を与えることもある。
該提案に係る発明として、本願出願人は、特願平10−126693号の「弾球遊技機」に示す発明を行った。
この提案は、パチンコ機の機構を単純化することができる、正確な景品球を払い出すことができるという優れた効果を有する。
一方、遊技の進行を司る主制御基板もバッテリバックアップし、遊技状態に関する所定データを停電時に消滅しないよう構成し、停電復旧時には停電前の遊技状態から続行する提案等も為されている。
尚、前述したバッテリバックアップにより記憶保持する時間は、通常1〜3時間程度に構成される。これは、不慮の停電(瞬停も含む)だけに対処するためである。従って、閉店時に電源を遮断し、翌日電源を投入する場合には、RAMに記憶されたデータの大半が変化する。このデータの変化を検知したときには、マイコンは遊技の初期状態から遊技を実行するよう構成されるのが一般的である。
(1)前記景品払い出し制御基板は停電前の景品データを記憶しているが、マイコンの暴走又は電気的ノイズにより景品データの内容が変化する、或いは不正な行為により景品データの内容が書き替えられる虞も考えられる。係る状態が発生した場合に所定データだけが変化しているときには、記憶された景品データに従って景品を払い出すことは遊技の公平性を期することができないという課題、
(2)また、主制御基板にしても、マイコンの暴走等により遊技状態が変化する、或いは不正な行為により遊技状態が書き替えられる虞が考えられる。係る状態が発生した場合も遊技の公平性を期することができないという課題、
(3)更に、通常バッテリバックアップの時間は1時間〜3時間程度に設計され、パチンコホールの開店前に電源を投入したときには、遊技の初期状態から遊技を開始することができるよう構成されているが、何等かの原因により前日の夜に電源を遮断したときの遊技状態を記憶していることも考えられる。係る場合に、パチンコホール側の意志とは別に前日の遊技状態から遊技が続行する遊技機があれば遊技の公平性を期することができないという課題、
が考えられた。
本発明の遊技機は、これらの課題を好適に解決し、一層健全な遊技機を提供することを目的として為されたものである。
遊技の進行を司る主制御基板と、
遊技者に景品を払い出す景品払い出し制御基板を少なくとも含むサブ制御基板と、
前記主制御基板及びサブ制御基板に電源を供給する電源供給手段と、
前記主制御基板のゲームの進行状況を示すデータを、停電時に消滅しないよう、バッテリによってバックアップされたRAMに記憶保持する記憶保持手段と、
前記停電時から復旧したとき、停電時に前記記憶保持手段により記憶された前記データに基づき遊技を続行する遊技続行手段と、
を備えて構成された遊技機であって、
前記主制御基板には、
前記電源供給手段により供給される電圧レベルが基準電圧1(LV4)に低下すると前記主制御基板の前記RAMへの書き込みを禁止し、前記基準電圧1より低い基準電圧2(LV1)に低下すると前記主制御基板CPUの動作の停止を実行する書き込み禁止手段と、
前記電源供給手段により供給される電圧レベルが基準電圧1(LV4)に低下すると前記主制御基板の前記RAMへの書き込みを禁止し、所定時間内に前記基準電圧1より低い基準電圧2(LV1)に低下しない場合には前記RAMへの書き込み禁止を解除する書き込み禁止解除手段と、
を備えたことを特徴とする。
図1に示すように、本実施例のパチンコ機10は、大きくは長方形の外枠11と前面枠12とからなり、外枠11の左隣に公知のカードリーダ(プリペイドカードユニット)13が設けられている。前面枠12は、左端上下のヒンジ14により外枠11に対し回動可能に取り付けられている。
前面枠12の下方には上皿15が設けられ、この上皿15に貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18が設けられている。カードリーダ13のカード口19にプリペイドカードを挿入すると、記憶された残高が残高表示部18に表示され、貸出釦16を押下すると遊技球の貸出しが実行され上皿15の払い出し口より遊技球が排出される。
上皿15の前面枠12下部には、下皿23が設けられ、下皿23の右側には発射ハンドル24が取り付けられている。この発射ハンドル24の外周には、図示しない回動リングが擁され、時計方向に回動すれば遊技球を遊技盤22上に発射することができる。
上皿15と下皿23とは連結されていて、上皿15が遊技球で満杯状態になれば下皿23に遊技球を誘導するよう構成されている。
また、機構盤26には主制御基板30及び払出制御基板31が脱着可能に、遊技盤22には特別図柄表示装置32が、前面枠12の左下部には発射制御基板33が、特別図柄表示装置32の左側に外部接続端子基板50が、各々取り付けられている。
図3に示すように遊技盤22には、中央に特別図柄表示装置32を構成するLCDパネルユニット(以下、「LCD」という。)32a、その下部に第1種始動口としての普通電動役物36、LCD32a上部の普通図柄表示装置37、普通図柄表示装置37に表示される図柄の変動開始に用いられるLCD32aの左右の普通図柄作動ゲート38及び39、普通電動役物36下部の大入賞口40、盤面最下部のアウト口41、その他の各種入賞口、風車及び図示しない遊技釘等が備えられている。
この構成により、前述した発射ハンドル24を回動すれば発射制御基板33により駆動される発射モータ33aが駆動されて上皿15上の遊技球がガイドレールを介して遊技盤22上に発射される。発射された遊技球が各入賞口に入賞すれば遊技球は盤面裏面にセーフ球として取り込まれ、入賞しなければアウト口41を介してアウト球として同様に盤面裏面に取り込まれる。
パチンコ機10の電気回路は、図示するように、前述した主制御基板30、払出制御基板31、特別図柄表示装置32、発射制御基板33、ランプ制御基板34及び音制御基板35等から構成されている。尚、この回路図には、信号の受け渡しを行うために所謂中継基板等は記載していない。
主制御基板30の入力側には、第1種始動口スイッチ36a、普通図柄作動スイッチ38a及び39a、役物連続作動スイッチ(以下、単に「Vスイッチ」と呼ぶ)40a、カウントスイッチ40b、満タンスイッチ43、補給スイッチ44、複数のその他入賞口スイッチ45、玉抜スイッチ46等が接続されている。また、出力側には、大入賞口ソレノイド40c、Vソレノイド40d、普通役物ソレノイド36b及び外部接続端子基板50等が接続されている。
玉切モータ31c及び玉貸モータ31dは、前述した払出し装置29に設けられ、誘導樋28から供給される遊技球を下方に所定個数流下させるものである。玉切モータ31cから払い出される遊技球は賞球払出スイッチ31aにより検出され、玉貸モータ31dから払い出される遊技球は貸玉払出スイッチ31bにより検出される。
CR精算表示基板47は、前述した上皿15の貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18等から構成されている。尚、CR精算表示基板47を払出制御基板31に接続する構成としても良い。
一方、CR精算表示基板47の貸出釦16を押下すると、100円の場合はカードリーダ13から払出制御基板31に1パルスの信号が送信され、500円の場合には5パルスの信号が送信される。払出制御基板31は、1パルスの信号に対して25個の遊技球が貸玉払出スイッチ31bにより検出されるまで玉貸モータ31dを駆動制御して貸し玉を払い出す処理を実行する。
タッチスイッチ24aは発射ハンドル24に内蔵され遊技者が発射ハンドル24に触れていることを検出する。
電源回路55は、24V交流電源からDC32V、DC12V、DC5V、更にコンデンサによりDC5Vのバックアップ電源を生成し、各制御基に必要な電源を供給するよう構成されている。
DC5Vのバックアップ電源は、主制御基板30と払出制御基板31に供給されている。
リセット1回路60は、主制御基板30のCPU64のリセット端子RESに接続されている。
リセット2回路61は、払出制御基板31のCPU65のリセット端子RES、図柄制御基板32bのCPU66のリセット端子RES等に接続されている。
バックアップ1電圧監視回路62は、主制御基板30のCPU64の強制割り込み端子NMIに接続されている。
バックアップ2電圧監視回路63は、払出制御基板31のCPU65の強制割り込み端子NMIに接続されている。
尚、前述したように、5Vバックアップ電源は、主制御基板30のCPU64のバックアップ端子VBB、及び払出制御基板31のCPU65のバックアップ端子VBBに接続されている。
前記構成により電圧監視IC11の出力端子であるRESET端子は、DC12V電源の電圧が9.39〜10.21V以下に低下すると、出力するリセット信号1を、ハイレベルからロウレベルに変化させる。
前記構成により電圧監視IC8の出力端子であるRESET端子は、DC12V電源の電圧が7.20〜7.75V以下に低下すると、出力するリセット信号2を、ハイレベルからロウレベルに変化させる。
前記構成によりコンパレータIC1Aの出力端子は、DC12V電源の電圧が10.25〜10.70V以下に低下すると、出力するバックアップ信号1を、ハイレベルからロウレベルに変化させる。
前記構成によりコンパレータIC2Aの出力端子は、DC12V電源の電圧が8.00〜9.23V以下に低下すると、出力するバックアップ信号2を、ハイレベルからロウレベルに変化させる。
パチンコ機10に電源が投入されると、電源基板55によりDC32V、DC12V、バッテリバックアップ電源(VBB)であるDC5Vが生成される。この生成された各電源は各制御基板に供給されるが、リセット1回路60及びリセット2回路61の働きにより払出制御基板31等の各サブ制御基板及び主制御基板30は次のように動作の立ち上げ処理を行う。
DC12Vの電源電圧が基準値LV2のときには、リセット1回路60の出力信号であるリセット信号1は、まだロウレベルの状態を維持している。従って、主制御基板30のCPU64は、まだ立ち上がっていない。
主制御基板30のCPU64のセキュリティチェック時間T1は、払出制御基板31のCPU65のセキュリティチェック時間T2と同等かそれ以上長くなるように設計されている。
尚、セキュリティチェックとは、周知の如く、ワンチップマイコンであるCPU63及び64が遊技の進行内容を書き込んだROMの内容が正規の内容であるか否かをチェックする機能のことである。
尚、本具体例では、セキュリティチェック時間T1は約439msであり、主制御基板30のCPU64が電源の投入から遊技の制御を実行するまでの時間は、約529ms〜549msである。また、セキュリティチェック時間T2は約200msであり、サブ制御基板の1つである払出制御基板31のCPU65が電源の投入から遊技の制御を実行するまでの時間は、約202ms〜203msである。
パチンコ遊技機10への電源投入が遮断されると(ポイントP6)、電源基板55で生成されるDC12Vの電源電圧は、遮断直後の低下が著しいもののその後はほぼリニアに低下してゆき所定時間後に0Vとなる。このリニアに漸減してゆく途中で、基準電圧LV4(本具体例では、10.25〜10.70V)に至ると(ポイントP7)、電源基板55のバックアップ1電圧監視回路62のバックアップ信号1は、ハイレベルからロウレベルに変化する。これにより、主制御基板30のCPU64の強制割り込み端子NMIがロウレベルとなり、CPU64にノンマスカブルインターラプトがかかることになる。このとき、CPU64は、現状のゲーム進行状況を示すデータを待避し、その後RAMへのアクセスを禁止することができる。
ここで、前述したように、主制御基板30及び払出制御基板31各々のRAMはバッテリバックアップされており、電源遮断時もRAMに記憶されたデータは所定時間(本実施例では、約1時間20分〜約3時間30分)記憶保持される。
図13に示すフローチャートは、主制御基板30のCPU64及び払出制御基板31のCPU65により実行される処理であり、各々のCPUの強制割り込み端子NMIがハイレベルからロウレベルに変化する信号の立ち下げ時に実行される処理である。
CPU64及びCPU65により実行される処理が本ルーチンに移行すると、先ず、RAMの複数の所定領域に所定値55Hを書き込む処理が為される(ステップS100)。書き込まれる所定値は、如何なる値でも良いが、1バイト中の各々のビットが交互に「1」と「0」とになる55H又はAAHが好ましい。
RAMへのアクセスが禁止されると、リセット端子RESがローレベルに低下するのを待つ処理が実行される(ステップS130)。ここで、所定時間内にリセット端子がローレベルに低下すると、具体的には前述したリセット1回路60の出力するリセット信号1がローレベルに低下すると、CPU64は動作を停止し、同じく前述したリセット2回路61の出力するリセット信号2がローレベルに低下すると、CPU65は動作を停止する。一方、所定時間内に各リセット信号がローレベルに低下しない場合は、電源電圧が一時的に基準電圧LV3又はLV4に至らずに少し低下しただけで元の電圧に復帰したときである。この場合には、RAMへのアクセス禁止処理が解除された後(ステップS140)、処理は「リターン」に抜け本来の処理が実行される。
このルーチンに処理が移行すると、停電復旧時か否か判断される(ステップS150)。本具体例では、DC5Vのバックアップ電源は、前述したように、コンデンサにより約1時間20分〜約3時間30分間CPU64及びCPU65のRAMに記憶されたデータを記憶保持するよう構成されている。このため、瞬停を含む一般的な停電ではなく、営業が終了し(閉店時)、電源を遮断してから翌朝に電源を投入する通常状態(意図的停電)では、RAMのデータは記憶保持されていない。これにより、意図的停電時(上記営業終了後の電源の遮断から生じるもの)にRAMの所定領域に書き込まれた所定値は、記憶保持されることなく所定値とは異なった値となっている。一方、瞬停を含む一般的な停電は、1時間もあれば復旧する。係る停電時には、RAMの所定領域に書き込まれた所定値は、変化することなく記憶保持されている。従って、RAMの所定領域に書き込まれた値を比較することにより、停電復旧時か否かが判定される。
復旧処理では、主制御基板30のCPU64は、待避したゲームの進行を示すデータから通常の処理を実行するための準備を実行し、各サブ制御基板に停電から復旧したことを知らせるコマンドコードを送信する。このコマンドコードを受信した図柄制御基板32bは、LCD32aの画面上に「停電復旧処理実行」、「停電前のゲーム内容から続行しています」等のメッセージを表示する処理を行う。或いは、音制御基板35は、音声により停電があったことを報知する。
この後、CPU64は、図15に示す周知の「メインルーチン」を2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行する。
即ち、このメインルーチンは、本処理と残余処理からなり、詳細は略すが、正常割り込みか否かの判定(S200)、初期設定(S210)、乱数更新処理(S220)、各入力処理(S230)、当否判定処理(S240)、画像出力処理(S250)、各出力処理(S260)、外れ図柄乱数更新処理(S270)の各処理が実行される。
これにより、主制御基板30のCPU64は、停電発生時には、停電前のゲームの進行状態から続行してゲームの制御を司ることができ、遊技者に不測の不利益や違和感を与えることがない。
このルーチンでは、前述したステップS150の処理と同様の処理により、停電復旧時か否か判定され(ステップS300)、停電復旧時との肯定判定が為されると、記憶保持されたデータに基づき玉切モータ31cを駆動制御して賞球の払い出しを実行し(ステップS310)、玉貸モータ31dを駆動制御して貸し玉の払い出しを実行する(ステップS320)。これにより、停電発生時に未払の賞球データがあれば、停電復旧後に記憶保持されたデータに基づき賞球の払い出しが実行される。同様に、停電発生時に未払の玉貸データがあれば、停電復旧後に記憶保持されたデータに基づき玉貸しの払い出しが実行される。これにより、停電が発生しても遊技者に不利益を与えることはない。
前記ステップS300の判定処理により、停電復旧時でないとの否定判定が為されると、初期設定(ステップS330)が実行された後に通常の処理が実行される。
また、本具体例では、バックアップ電圧監視回路により制御動作を停止する前に、データを待避させているので記憶保持されるデータの正確性及び確実性を確保することができるという効果も有する。
更に、本具体例では、電源基板55に2つのリセット回路を備え、主制御基板30をサブ制御基板よりも早く制御動作を停止させ、電源投入時にはサブ制御基板を主制御基板30よりも早く制御動作を立ち上げるよう構成している。これにより、1方向通信の回路を構成しながらも各サブ制御基板は確実に主制御基板30からのデータを受信することができるという優れた効果を有する。
また、本具体例では、玉抜スイッチ46は、主制御基板30に接続されているので、玉抜き操作を実行したときに賞球払出スイッチ31aにより検出される遊技球を、主制御基板30で賞球による払い出しではなく玉抜き操作によるものと判断することができる。また、玉抜スイッチ46がオンしたことを主制御基板30から払出制御基板31に送信することもできる。
また、本具体例では、賞球払出スイッチ31aは、払出制御基板31及び主制御基板30に接続する構成としたが、主制御基板30だけに接続する構成としても良い。係る構成の場合には、検出される賞球個数を主制御基板30から払出制御基板31に送信する構成とすれば良い。
第2の具体例では、第1の具体例で用いた図4に示す電気的回路として図17に示す電気的回路を採用するものであり、その他の構成は第1の具体例の構成と同様である。
第2の具体例では、発射制御基板33に接続されるタッチスイッチ24a及び発射停止スイッチ24bが主制御基板30にも追加して接続される構成である。
第2の具体例では、主制御基板30のCPU64の強制割り込み端子NMIが立ち下がったとき、第1の具体例の図13に示した「停電処理ルーチン」を実行する前に図18に示す「意図的停電検出ルーチン」を実行する。
主制御基板30のCPU64により実行される処理が本ルーチンに移行すると、発射ハンドル24に触れずタッチスイッチ24aがオフ状態で、且つ発射停止スイッチ24bがオン状態か否か判断される(ステップS400〜S410)。ここで、共に肯定判断されると、フラグFG1の値を「1」とする処理(ステップS420)が実行され「リターン」に抜ける。前記ステップS400又はステップS410のいずれか一方で否定判断されれば処理はそのまま「リターン」に抜ける。
ここでは、先ず、フラグFG1の値が「1」であるか否か判断される(ステップS500)。フラグFG1の値が「1」との肯定判断が為されると、主制御基板30のCPU64は、RAM内のゲーム状態を記憶した領域をクリアし遊技の初期状態に戻す処理を実行する(ステップS510)。詳しくは、第1具体例の図13に示す「停電処理ルーチン」のステップS110において待避したデータ、即ち遊技の状態を示すデータを遊技の初期状態に戻す処理を実行する。
前記ステップS510の処理を実行した後、主制御基板30のCPU64は、払出制御基板31にメモリクリアのコマンドを送信する(ステップS520)。このコマンドを受信した払出制御基板31のCPU65は、賞球個数の払い出し状態及び貸し球の払い出し状態を示す各データを記憶したRAMの所定領域をクリアする処理を実行する。
前記ステップS520の処理を実行した後、前記フラグFG1を零クリアする処理(ステップS530)を実行し処理は「リターン」に抜ける。一方、前記ステップS500において否定判断されたときは、そのまま「リターン」に抜ける。
一般に、パチンコ遊技機10に電源が供給されなくなる場合としては、閉店時に電源を遮断する場合、遊技中に停電が発生する場合等が考えられる。遊技中に停電が発生する場合は、遊技者が発射ハンドル24を操作しているとき、又は休憩中で発射ハンドル24を操作していない場合のどちらかがほとんどである。休憩中で遊技者が発射ハンドル24を操作していないときには、発射停止スイッチ24bが操作されることもない。このことに着目し、発射ハンドル24に触れないで、且つ発射停止スイッチ24bが操作されているときに電源が遮断されれば、パチンコホールの店員が意図的に電源を遮断したものとみなし、係る場合に再び電源が投入されればパチンコ遊技機10を遊技の初期状態に戻す処理を実行するのである。これにより、停電時にも記憶保持される遊技の状態に係るデータ及び賞球個数に係るデータ等が何等かの理由により変化した場合にも好適に対応することができ遊技の公平性を向上させることができるという優れた効果を有する。また、本具体例では、特別な操作スイッチを設けることなく遊技の初期状態に戻すことができるという効果も有する。
第3の具体例では、第1の具体例に用いた図4に示す回路において、図示は省略するが主制御基板30の入力側にリセットスイッチを接続したものであり、図20に示す「メモリクリアルーチン2」の処理を実行するものであり、その他の構成は第1の具体例と同様である。
主制御基板30のCPU64により実行される処理が本ルーチンに移行すると先ず、前記リセットスイッチが押し下げられたか否か判断される(ステップS600)。リセットスイッチが押し下げられたとの肯定判断が為されると、ゲームの遊技状態を記憶したRAMの領域を遊技の初期状態の戻す処理を実行し(ステップS610)、その後払出制御基板31にメモリクリアコマンドを送信する処理(ステップS620)を実行し「リターン」に抜ける。一方前記ステップS600において否定判断されたときは、そのまま「リターン」に抜ける。
メモリクリアコマンドを受信した払出制御基板31は、賞球個数に係るデータ及び貸し球数に係るデータを零クリアする処理を実行する。
尚、第3の具体例において、リセットスイッチが押し下げられたときには、主制御基板30のみを遊技の初期状態に戻すよう構成しても良い。或いは、払出制御基板31のみを遊技の初期状態に戻すよう構成しても良い。払出制御基板31のみを遊技の初期状態に戻す場合は、リセットスイッチを払出制御基板31に接続する構成としても良い。
22…遊技盤 24…発射ハンドル
24a…タッチスイッチ 24b…発射停止スイッチ
30…主制御基板 31…賞球制御基板
31a…賞球払出スイッチ 31b…貸玉払出スイッチ
31c…玉切モータ 31d…玉貸モータ
32…特別図柄表示装置
32a…LCDパネルユニット(LCD)
32b…図柄表示装置制御基板(図柄制御基板)
33…発射制御基板 33a…発射モータ
34…ランプ制御基板
35…音制御基板 36…普通電動役物(始動口)
36a…第1種始動口スイッチ
37…普通図柄表示装置 40…大入賞口
40a…役物連続作動スイッチ(VSW)
40b…テンカウントスイッチ(カウントSW)
45…その他入賞口スイッチ 46…玉抜スイッチ
47…CR精算表示基板 48…タッチランプ
49…スピーカ 50…外部接続端子
55…電源基板 60…リセット1回路
61…リセット2回路 62…バックアップ1電圧監視回路
63…バックアップ2電圧監視回路
64、65、66…CPU(ワンチップマイコン)
Claims (1)
- 遊技の進行を司る主制御基板と、
遊技者に景品を払い出す景品払い出し制御基板を少なくとも含むサブ制御基板と、
前記主制御基板及びサブ制御基板に電源を供給する電源供給手段と、
前記主制御基板のゲームの進行状況を示すデータを、停電時に消滅しないよう、バッテリによってバックアップされたRAMに記憶保持する記憶保持手段と、
前記停電時から復旧したとき、停電時に前記記憶保持手段により記憶された前記データに基づき遊技を続行する遊技続行手段と、
を備えて構成された遊技機であって、
前記主制御基板には、
前記電源供給手段により供給される電圧レベルが基準電圧1(LV4)に低下すると前記主制御基板の前記RAMへの書き込みを禁止し、前記基準電圧1より低い基準電圧2(LV1)に低下すると前記主制御基板CPUの動作の停止を実行する書き込み禁止手段と、
前記電源供給手段により供給される電圧レベルが基準電圧1(LV4)に低下すると前記主制御基板の前記RAMへの書き込みを禁止し、所定時間内に前記基準電圧1より低い基準電圧2(LV1)に低下しない場合には前記RAMへの書き込み禁止を解除する書き込み禁止解除手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機。
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- 2005-10-11 JP JP2005296386A patent/JP2006026441A/ja active Pending
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