JP4048250B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は遊技機に関し、詳しくは、遊技の進行を司る主制御基板と、主制御基板以外のサブ制御基板とを備えた遊技機に係わる。
遊技機、例えばパチンコ遊技機においては、電源投入時はリセット端子にハードウェア割り込みをかけ、また、主制御基板のユーザーリセット端子に所定時間毎(約2ms〜4ms)のハードウェア割り込みをかけて、この割り込み毎に遊技の制御を司るプログラムにメインルーチンの処理を繰り返し実行し、メインルーチンの各処理を前記所定時間よりも短い時間で処理を実行し、その残余時間は、外れ図柄乱数更新等の残余処理を実行し、ハードウェア割り込みによるユーザーリセットがかかるとメインルーチンの先頭に戻り、処理を繰り返す。これにより、ノイズで処理が暴走しても元のところに戻ってくるので、暴走状態を阻止できる。そして、メモリを比較してメモリ値がある領域内の値であれば、これを正常なデータと判定し、記憶したデータを参照し遊技を続行していく。また、乱数更新タイミング及び各種スイッチの検出タイミングを一定周期とし入賞又は通過のタイミングがランダムであることから、入賞又は通過のタイミングで抽出されるタイマの値が無作為に抽出され、出現率が均一であることから乱数として機能する。
一方、バッテリーバックアップで記憶を保持し、停電対策とする場合、瞬間停電等の停電時に主制御基板に設けられたCPUのノンマスカブル・インタラプト(以下、NMIと略す)端子にハードウェア割り込みを強制的にかけ記憶保持すべきデータを待避している。
しかしながら、前記従来のパチンコ遊技機は、以下の課題を有していた。即ち、上述の通り、停電検出をNMI端子による信号の立ち上げ又は立ち下げで検出しようとすると、ユーザーリセット端子へのハードウェア割り込みのタイミングによっては停電検出できない場合が生じる。例えば、ユーザーリセット信号が有効となるときとNMI信号が有効となるタイミングがほぼ同時期に発生した場合、NMI信号の立ち上がり、立ち下りが検出できない場合がある。これを回避するために、NMI信号を所定時間以上有効とし、所定時間以上継続して出力されているか否かを判定することにより停電検出を実行することも考えられる。ところが、停電に対するデータのバックアップ等のデータ待避時間が乏しくなることで停電処理が大幅に遅延するし、また、賞球又は球貸し球の落下中の遊技球が検出できなくなる。従って、やはりNMI信号の立ち上がり、立ち下りで停電を検出するしかなく、前記不都合の回避は非常に困難である。
そこで、本発明の遊技機は、バッテリーバックアップで記憶を保持する場合、NMI割り込みとユーザーリセット割り込みとがハードウェア的に競合しないようにすることを目的として為されたものである。
即ち、前記課題を解決するため、ハードウェア的にユーザーリセットを所定時間毎にメインルーチンにかけて処理を回帰させていたのを、ソフトウェアでリセットを実行することを見出し本発明に到達したものである。即ち、請求項1記載の発明は、電源投入時に、RAMを初期化する初期化処理、停電時に記憶したデータに従って設定処理を行うバックアップスタート設定処理のいずれかを行う電源投入時処理と、
各種スイッチの入力処理、ソレノイドをオン又はオフ状態とする出力処理及び乱数の更新を行う乱数更新処理を含む遊技の進行に係る処理を行う本処理と、
該本処理が行われた後、該本処理が行われたときから一定時間が経過するまで繰り返し行われる残余処理と、
停電発生時にRAMへのアクセスを禁止すると共に前記ソレノイドへの出力をオフ状態とする停電時処理と、を実行する手段を有する主制御基板を備えた遊技機であって、
前記主制御基板は、
CPUの強制割り込み端子に入力されるNMI制御信号が変化することで、NMIフラグを設定し、前記停電時処理を実行することなく回帰する割り込み処理としてのバックアップ設定手段と
時間の計時を行うタイマ手段と、
該タイマ手段により計時される前記本処理開始後からの経過時間が設定時間を経過したときには、前記残余処理を強制的に打ち切り、打ち切り後の処理を前記本処理の先頭へ移行させるタイムアップ処理と、を備え、
前記バックアップ設定手段により設定されたNMIフラグの有無を判断する処理を前記本処理の実行後に行い、前記NMIフラグが設定されている場合には前記停電時処理を実行する、
ことを特徴とする遊技機である。
前記構成を有する請求項1に記載の遊技機は、上記課題を好適に解決できると共に、乱数更新タイミング(タイマの更新タイミング)及び各種スイッチの検出タイミングを均一化でき、入賞又は通過のタイミングがランダムであるという従来の当否乱数抽出の技術をそのまま利用することができる。
サブ制御基板とは、景品払い出し制御基板を少なくとも含むものであって、パチンコ遊技機にあっては図柄の変動表示を行う図柄制御基板等を含んでも良い。景品払い出し制御基板とは、景品を払い出す駆動装置を制御する基板であって、パチンコ遊技機では景品としての景品球(「賞品球」又は「賞球」ともいう。)を払い出すモータ又はソレノイド等を駆動制御する基板をいい、スロットル遊技機では景品としてのコインを払い出すホッパーを駆動制御する基板をいう。
請求項1記載の発明によれば、定期的にプログラムが実行される構成であるにもかかわらず、NMI割り込みとユーザーリセット割り込みとがハードウェア的に競合しない。従って、停電時の処理が適正に処理できる。
以下に、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
図1に示すように、本実施例のパチンコ機10は、大きくは長方形の外枠11と前面枠12とからなり、外枠11の左隣に公知のカードリーダ(プリペイドカードユニット)13が設けられている。前面枠12は、左端上下のヒンジ14により外枠11に対し回動可能に取り付けられている。
前面枠12の下方には上皿15が設けられ、この上皿15に貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18が設けられている。カードリーダ13のカード口19にプリペイドカードを挿入すると、記憶された残高が残高表示部18に表示され、貸出釦16を押下すると遊技球の貸出しが実行され上皿15の払い出し口より遊技球が排出される。
前面枠12には、窓状の金枠20が前面枠12に対して解放可能に取り付けられている。この金枠20には板ガラス21が二重にはめ込まれている。板ガラス21の奥には遊技盤22が収納されている。
上皿15の前面枠12下部には、下皿23が設けられ、下皿23の右側には発射ハンドル24が取り付けられている。この発射ハンドル24の外周には、図示しない回動リングが擁され、時計方向に回動すれば遊技球を遊技盤22上に発射することができる。
上皿15と下皿23とは連結されていて、上皿15が遊技球で満杯状態になれば下皿23に遊技球を誘導するよう構成されている。
図2はパチンコ機10を裏側から見た裏面図である。図示するように、前述した遊技盤22を脱着可能に取り付ける機構盤26が前述した外枠11に収納されている。この機構盤26には、上方から、球タンク27、誘導樋28及び払出し装置29が設けられている。この構成により、遊技盤22上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク27から誘導樋28を介して所定個数の遊技球を払出し装置29により前述した上皿15に排出することができる。
また、機構盤26には主制御基板30及び払出制御基板31が脱着可能に、遊技盤22には特別図柄表示装置32が、前面枠左下部には発射制御基板33が、特別図柄表示装置32の左側に外部接続端子基板42が、各々取り付けられている。
次に図3を用いて遊技盤22について説明する。
遊技盤22には、中央に特別図柄表示装置32を構成するLCDパネルユニット(以下、「LCD」という。)32a、その下部に第1種始動口としての普通電動役物36、LCD32a上部の普通図柄表示装置37、普通図柄表示装置37に表示される図柄の変動開始に用いられるLCD32aの左右の普通図柄作動ゲート38及び39、普通電動役物36下部の大入賞口40、盤面最下部のアウト口41、その他の各種入賞口、風車及び図示しない遊技釘等が備えられている。
この構成により、前述した発射ハンドル24を回動すれば発射制御基板33により駆動される発射モータ33a(図4参照)が駆動されて上皿15上の遊技球がガイドレールを介して遊技盤22上に発射される。発射された遊技球が各入賞口に入賞すれば遊技球は盤面裏面にセーフ球として取り込まれ、入賞しなければアウト口41を介してアウト球として同様に盤面裏面に取り込まれる。
続いて前述したパチンコ機10の電気的構成を図4のブロック図を用いて説明する。
パチンコ機10の電気回路は、図示するように、前述した主制御基板30、払出制御基板31、特別図柄表示装置32、発射制御基板33、ランプ制御基板34及び音制御基板35等から構成されている。尚、この回路図には、信号の受け渡しを行うための所謂中継基板等は記載していない。
主制御基板30は、CPU66、遊技制御プログラムを記憶したROM81、演算等の作業領域として働くRAM80及びタイマ回路82等を内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成され、この他各基板又は各種スイッチ類及び各種アクチュエータ類との入出力を行うための外部入出力回路も設けられている。
主制御基板30の入力側には、第1種始動口スイッチ36a、普通図柄作動スイッチ38a及び39a、役物連続作動スイッチ(以下、単に「Vスイッチ」と呼ぶ)40a、カウントスイッチ40b、満タンスイッチ43、補給スイッチ44、複数のその他入賞口スイッチ45、玉抜スイッチ46等が接続されている。また、出力側には、大入賞口ソレノイド40c、Vソレノイド40d、普通役物ソレノイド36b及び外部接続端子基板42等が接続されている。
第1種始動口スイッチ36aは前述した遊技盤22上の普通電動役物36内、普通図柄作動スイッチ38a及び39aは各々普通図柄作動ゲート38及び39内、Vスイッチ40aは大入賞口40内の特定領域内、同じくカウントスイッチ40bは大入賞口40内、満タンスイッチ43は下皿23内、補給スイッチ44は球タンク27内、その他入賞口スイッチ45は普通電動役物36及び大入賞口40以外の盤面上の各々の入賞口、玉抜スイッチ46は払出し装置29の近傍に各々取り付けられている。ここで、Vスイッチ40aは大入賞口40内に入賞した遊技球が特別装置作動領域(以下、「特別領域」という。)を通過したことを、カウントスイッチ40bは大入賞口40内に入賞する全ての遊技球を、満タンスイッチ43は下皿23内に遊技球が満タン状態になったことを、補給スイッチ44は球タンク27内に遊技球が存在することを、その他入賞口スイッチ45は普通電動役物36及び大入賞口40以外の盤面上の各々の入賞口に遊技球が入賞したことを、玉抜スイッチ46は玉抜操作ボタンが押下されたことを各々検出するためのものである。
また、出力側に接続された大入賞口ソレノイド40cは大入賞口40内、Vソレノイド40dは大入賞口40内の特別領域、普通役物ソレノイド36bは普通電動役物36の開閉に各々使用されるものである。
特別図柄表示装置32は、前述したLCD32aと、このLCD32aを駆動制御する図柄表示装置制御基板(以下、単に「図柄制御基板」(
「画像制御基板」ともいう。)という。)32b、最大4個まで始動記憶数を表示する特別図柄始動記憶表示装置32c(図3参照)及びバックライト及びインバータ基板等の付属ユニットから構成されている。
図柄制御基板32bは、前述した主制御基板30と同様8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成されている。
払出制御基板31は、主制御基板30と同様マイクロコンピュータを用いた論理演算回路として構成され、その入力回路には賞球払出スイッチ31a及び貸玉払出スイッチ31bが接続され、出力回路には玉切モータ31c及び玉貸モータ31dが接続されている。
また、払出制御基板31には、前述したカードリーダ13が双方向に接続され、カードリーダ13にはCR精算表示基板47が接続されている。賞球払出スイッチ31aは、主制御基板30にも接続されている。
玉切モータ31c及び玉貸モータ31dは、前述した払出し装置29に設けられ、誘導樋28から供給される遊技球を下方に所定個数流下させるものである。玉切モータ31cから払い出される遊技球は賞球払出スイッチ31aにより検出され、玉貸モータ31dから払い出される遊技球は貸玉払出スイッチ31bにより検出される。
CR精算表示基板47は、前述した上皿15の貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18等から構成されている。尚、CR精算表示基板47を払出制御基板31に接続する構成としても良い。
前記構成により主制御基板30から賞球払い出し指令のデータが送信されると、このデータを受信した払出制御基板31は、未払の賞球データに送信されたデータが示す賞球個数を加算して新たな賞球データとして記憶し、所定個数の遊技球を賞球として払い出した後に賞球払出スイッチ31aにより検出された遊技球を記憶した賞球データから減算処理を実行して新たな賞球データとし、この賞球データの値が零になるまで払い出し処理を実行する。
一方、CR精算表示基板47の貸出釦16を押下すると、100円の場合はカードリーダ13から払出制御基板31に1パルスの信号が送信され、500円の場合には5パルスの信号が送信される。払出制御基板31は、1パルスの信号に対して25個の遊技球が貸玉払出スイッチ31bにより検出されるまで玉貸モータ31dを駆動制御して貸し玉を払い出す処理を実行する。
発射制御基板33は、遊技者が操作する発射ハンドル24の回動量に応じて発射モータ33aを駆動制御するものであり、その他遊技者が発射停止スイッチ24bを押下したとき発射を停止させ、発射ハンドル24に内蔵されたタッチスイッチ24aがオン状態のときタッチランプ48を点灯させるためのものである。
タッチスイッチ24aは発射ハンドル24に内蔵され遊技者が発射ハンドル24に触れていることを検出する。
ランプ制御基板34は主としてトランジスタ等の駆動素子から構成されており、主制御基板30からの指令を受けて普通図柄用保留ランプ及び普通図柄用LEDを備えた普通図柄表示装置37、大当りランプやエラーランプ等のランプ類及びLED等の各種ランプ類を点灯表示させるためのものである。
音制御基板35は音源IC及びアンプ等から構成されており、主制御基板30の指令を受けてスピーカ49を駆動制御するためのものである。
前述した特別図柄表示装置32、払出制御基板31、発射制御基板33、ランプ制御基板34及び音制御基板35への送信は、主制御基板30からのみ送信することができるよう一方向通信の回路として構成されている。この一方向通信の回路は、インバータ回路又はラッチ回路を用いて具現化することができる。
前記主制御基板30、払出制御基板31、図柄制御基板32b、発射制御基板33、ランプ制御基板34及び音制御基板35等へは、図5、図6に示すように、電源基板50から各種電源が供給されている。
電源基板50は、24V交流電源51と接続され、24V交流電源51と接続するダイオードブリッジ回路52,53、ダイオードブリッジ回路52と接続する全波24V生成回路54及びDC32V生成回路55、ダイオードブリッジ回路53と接続するDC12V生成回路56及びDC5V生成回路57、更に、DC5V生成回路57と接続されてコンデンサによりDC5Vのバックアップ電源を生成するVBB電源生成回路58を備え、各制御基板に必要な電源を供給するよう構成されている。
VBB電源生成回路58は、主制御基板30と払出制御基板31に接続されバックアップ電源VBBを供給している。
ここで、図6に示すように、電源基板50には、パワーオンリセット回路61、交流電圧監視回路62、タイマ1回路63、タイマ2回路64及びパワーダウンリセット回路65が備えられている。
交流電圧監視回路62の出力側は、主制御基板30のCPU66の強制割り込み端子NMI及び払出制御基板31のCPU67の強制割り込み端子NMIに接続されている。
主制御基板30のCPU66のリセット端子RESには、パワーダウンリセット回路65とタイマ2回路64とがオア回路68を介して接続されている。
払出制御基板31のCPU67のリセット端子RESには、パワーダウンリセット回路65とタイマ1回路63とがオア回路69を介して接続されている。
図柄制御基板32bのCPU70のリセット端子RESには、パワーダウンリセット回路65とパワーオンリセット回路61とがオア回路71を介して接続されている。
同様に、発射制御基板33、ランプ制御基板34及び音制御基板35の各CPU72,74,76にも、パワーダウンリセット回路65とパワーオンリセット回路61とがオア回路73,75,77を介して接続されている。
尚、VBB電源生成回路58は、主制御基板30のCPU66のバックアップ端子VBB(RAM)、及び払出制御基板31のCPU67のバックアップ端子VBB(RAM)に接続されている。
パワーオンリセット回路61は、図7に示すように、電圧監視IC8、抵抗器R38、R39及びR40、バイパスコンデンサC22及びC23等から構成されている。電圧監視IC8の入力端子であるVS端子には、抵抗器R39とR40とで分圧したDC12Vの電源が供給され、出力端子であるRESET端子は、抵抗器R38でDC5Vにプルアップされている。
前記構成により電圧監視IC8の出力端子であるRESET端子は、DC12V電源の電圧が7.20〜7.75V以下に低下すると、出力するリセット信号1を、ハイレベルからロウレベルに変化させる。
タイマ1回路63は、パワーオンリセット回路61が出力するCPUリセット信号1を、ハイレベルからロウレベルに変化させたときから所定時間(本実施形態では、100ms)経過後に出力するCPUリセット信号2をハイレベルからロウレベルに変化させる遅延回路として構成されている。
タイマ2回路64は、パワーオンリセット回路61が出力するCPUリセット信号1を、ハイレベルからロウレベルに変化させたときから所定時間(本実施形態では、300ms)経過後に出力するCPUリセット信号3をハイレベルからロウレベルに変化させる遅延回路として構成されている。
パワーダウンリセット回路65は、交流電圧監視回路62が出力する停電検出信号を、ハイレベルからロウレベルに変化させたときから所定時間(本実施形態では、100ms)経過後に出力するCPUリセット信号4をハイレベルからロウレベルに変化させる遅延回路として構成されている。
前記構成により、パチンコ機10に電源が投入されたときの主制御基板30、払出制御基板31、払出制御基板31以外のその他のサブ制御基板、即ち、図柄制御基板32b、発射制御基板33、ランプ制御基板34及び音制御基板35、の各々のCPUの動作又は制御動作の立ち上がり状態を、図8に示すタイミングチャートに従って説明する。
パチンコ機10に電源が投入されると、電源基板50によりDC32V、DC12V、DC5V、バッテリーバックアップ電源(VBB)がそれぞれ生成される。この生成された各電源は各制御基板に供給されるが、パワーオンリセット回路61、タイマ1回路63及びタイマ2回路64の働きにより図柄制御基板32bを含む各サブ制御基板、払出制御基板31及び主制御基板30は次のように動作の立ち上げ処理を行う。
図8に示すように、電源基板50に電源が投入されると(ポイントP1)、DC32V、DC12V、DC5V各電源の電圧は各々放物線を描いて漸次0Vから32V、12V、5Vに立ち上がる。この漸次立ち上がるDC5V電源の電圧が、パワーオンリセット電圧を示す基準値LV2(ポイントP2)になってから所定時間T1経過後にNMI制御信号がセットされる。その間にDC32Vは遊技機部品保証電圧レベルに達し、その後、DC32Vはバックアップ開始電圧に達する。パワーオンリセット回路61は、DC5V電源が基準値LV2になっても直ちにリセット制御信号を出力するわけではなく、バックアップ電源VBBによるバックアップ開始のタイミングより後に立ち上がるよう本実施形態では、パワーオンリセット時間T2=約100ms後にパワーオンリセット回路61の出力信号であるリセット制御信号がロウレベルからハイレベルとなると共に(ポイントP3)、払出制御基板31を除く図柄制御基板32b等の各サブ制御基板に対し、CPUリセット信号1がロウレベルからハイレベルとなり(ポイントP3)、リセット状態を解除し制御に係る動作を立ち上げる。即ち、払出制御基板31を除く全てのサブ制御基板について、電源基板50からのリセット信号を直接各CPUのリセット端子に入力することとし、遅延時間は設定していない。
タイマ1回路63は、DC5V電源の電圧が基準値LV2になってからT3=約200ms経過後、即ち、パワーオンリセット回路61の出力するCPUリセット信号1がロウレベルからハイレベルになってから100ms経過後に出力するCPUリセット信号2をロウレベルからハイレベルとする(ポイントP4)。これは、払出制御基板31でのリセット信号遅延時間及びセキュリティーチェック時間を考慮して設定したものである。CPUリセット信号2を入力する払出制御基板31のCPU67は、CPUリセット信号2がハイレベルとなったときから約320msの時間をかけて正常なプログラムであるか否かのセキュリティーチェックを実行し、この後に払い出し等に係る制御を実行する。従って、払出制御基板31のCPU67は、DC5V電源の電圧が基準値LV2になってから約520ms後に動作を立ち上げることになる。
タイマ2回路64は、DC5V電源の電圧が基準値LV2になってから約400ms経過後、即ち、パワーオンリセット回路61の出力するCPUリセット信号1がロウレベルからハイレベルになってからT4=約300ms経過後に出力するCPUリセット信号3をロウレベルからハイレベルとする(ポイントP5)。これは、主制御基板30でのリセット信号遅延時間及びセキュリティーチェック時間を考慮して設定したものである。CPUリセット信号3を入力する主制御基板30のCPU66は、CPUリセット信号3がハイレベルとなったときから約200msの時間をかけて正常なプログラムであるか否かのセキュリティーチェックを実行し、この後に入賞検知等に係る制御を実行する。従って、主制御基板30のCPU66は、DC5V電源の電圧が基準値LV2になってから約600ms後に動作を立ち上げることになる。
これより、主制御基板30のCPU66がROM81に書き込まれたプログラムに従って遊技の制御を実行開始するときには、各サブ制御基板は既に遊技の制御を実行している。この結果、電源投入後直ちに、主制御基板30のCPU66が各サブ制御基板にデータを送信しても、各サブ制御基板は本来の制御を実行しているので確実にデータを受信することができる。
次にパチンコ機10への電源投入が停電等によって遮断されるときの動作を、図9に示すタイミングチャートに従って説明することにする。
パチンコ機10への電源投入が停電により遮断されると、交流電圧Aは低下しゼロとなると共に、各DC32V、DC12V、DC5Vは図9の通り低下する。電源基板50の交流電圧監視回路62の停電検出信号は、ハイレベルからロウレベルに変化する。パワーダウンリセット回路65により、DC32Vがバックアップ開始電圧レベルVに低下すると(ポイントP6)、NMI制御信号がリセットされ、DC32Vが遊技機部品保証電圧レベルV1に低下する。NMI制御信号のリセットから、所定時間T5(約100ms後)経過後に、リセット制御信号及び各基板のCPUリセット信号がリセットされる(ポイントP7)。これは、ソフト処理の時間を考慮し、停電検出信号を検知してから一定時間経過後に、強制リセット信号を出力するためである。これにより、主制御基板30のCPU66、払出制御基板31のCPU67、図柄制御基板32bのCPU70、その他サブ制御基板は、一斉に動作を停止させる。その後にDC32Vはスイッチング電源IC最低駆動電圧レベルV2に達し、DC5VがCPU動作保証最低電圧レベルV3となり、ゼロレ
ベルに減衰する。従って、主制御基板30のCPU66、及び払出制御基板31のCPU67の各強制割り込み端子NMIがロウレベルとなり、CPU66及び67にノンマスカブル・インターラプトがかかり、主制御基板30及び払出制御基板31の各NMI状態を停止させ、更に所定時間経過後に各制御基板のCPUの動作状態を停止させる。これにより、主制御基板30のCPU66は、現状のゲーム状態を示すデータを待避し、その後RAM80へのアクセスを禁止することができる。又、払出制御基板31のCPU67は、現状の賞球払い出し状態及び玉貸しの払い出し状態を示すデータを待避し、その後、払出制御基板31のRAMへのアクセスを禁止することができる。
交流電圧監視回路62が出力する停電検出信号がハイレベルからロウレベルに変化する信号の立ち下げ時(ポイントP6)から約100ms後に出力するCPUリセット信号をハイレベルからロウレベルに変化させる(ポイントP7)。
ここで、前述したように、主制御基板30及び払出制御基板31各々のRAMはバッテリーバックアップされており、電源遮断時もRAMに記憶されたデータは所定時間(本実施形態では、約3日間)記憶保持される。
前述したように、電源投入が遮断される場合、各制御基板が一斉にリセットされる。しかも、交流電圧監視回路62が出力する停電検出信号がハイレベルからロウレベルに変化してから約100ms後に必ずリセットされる。これにより、制御の統一化を図ることができ、主制御基板30が動作を停止しているにも係わらず発射モータ33aが駆動しているという弊害を未然に防止することができる。
ここで、本実施形態では、交流電圧監視回路62が出力する停電検出信号がハイレベルからロウレベルに変化してから約100ms後にCPUリセット信号を出力するよう構成したが、この100msの時は次のようにして算出されたものである。
払出制御基板31のCPU67は、強制割り込み端子NMIがロウレベルになったときから前述した停電処理ルーチンを実行するが、このとき玉切モータ31c及び玉貸モータ31dの駆動も停止する。これらのモータの駆動が停止する直前に払い出された遊技球があるときには、この落下中の遊技球を賞球払出スイッチ31a又は貸玉払出スイッチ31bにより検知する必要がある。従って、モータの駆動を停止したときに落下中の遊技球を各検出スイッチにより必ず検出できる時間を確保する必要がある。一方、この時間をあまり長く確保すると、IC駆動用の5V電源の電圧が低下し各検出スイッチにより検出できなくなる可能性がある。そこで、この両者の兼ね合いにより本実施形態では約100msと設定したのである。従って、各モータから検出スイッチまでの距離及び電圧の低下状態から適宜変更しても良い。要は、強制割り込み端子NMIがロウレベルになったときからICの駆動が保障されている時間内に落下中の遊技球を検出する時間を確保する構成とすれば良い。
以上、停電時、電源投入時等のハードウェアの動作を説明したが、次に図10に示す主要処理を説明する。この主要処理は、点線で囲んで示す通り、(1)電源投入処理、(2)本処理、(3)残余処理、(4)タイムアップ処理、及び(5)停電時処理等から構成されたものである。即ち、前述の電源投入処理はパワーオンリセット時に実行される処理(ステップS1〜S7)、本処理は遊技を実行するための処理(ステップS11〜S18)、残余処理は本処理終了後タイマリセットがかかるまで実行される処理(ステップS20〜S21)、タイムアップ処理はタイマ回路82からタイマ値を読み取ることでソフトウェア的にリセットをかけて所定時間毎に本処理を繰り返させるタイムアップ処理(ステップS22、S10)、停電時処理は停電検出に応答してループで待機する処理(ステップS19、S23、S24)である。つまりこの主要処理は、電源投入処理、即ち、電源投入時は初期化処理を行い、電源復旧時及び電源遮断時はバックアップ機能の作動設定を行った後、本処理と残余処理とから構成される通常時の処理を行い、タイムアップ時間(2.731ms)に応答して、通常時の処理を繰り返し、停電信号であるNMI制御信号が入力されていればデータを待避し処理を停止させるものである。
タイムアップ処理の目的は、タイマ回路82を設けてタイマ値が所定値を超えた場合に、必ず本処理の先頭に戻るようにするためである。それを実行することによって、遊技球が各入球口に入る時のスキャニングのタイミング、あるいは乱数の更新時期を均一化することができる。こうした均一化によって遊技球が普通電動役物(始動口)36に入るとき、これがランダムなタイミングになっている。各種乱数の更新の時期はランダムであり、どこを基準にするのか明確ではなくなる弊害があるので、一定周期毎に通常時の処理を実行することで対処するものである。ここでは、主制御基板30が暴走しないように基板をハードウェア的に対応させてはいるが、かりに暴走した場合、手動スイッチ又は電源プラグを抜くことによって強制的にリセットをかけるように設定してある。そして、このような強制リセットがかけられたならば、前述のバッテリーバックアップされた記憶状態をオールクリアし、初期化処理からスタートする。また、リセットスイッチの入力を設け、それが入ったらRAMのデータをバッテリーバックアップしてから初期化しスタートするリセット付き回路を設けている。以下、所要処理を詳細に説明する。
まず処理が開始されると、スタックポインタを設定し(ステップS1)、電源投入フラグはONか否かを判定する(ステップS2)。ここで、否定判定(NO)ならRAMを初期化し(ステップS5)、電源投入フラグをONに設定し(ステップS6)、通常の電源投入時の処理として作業領域に初期値を設定する初期化処理を行い(ステップS7)、処理はステップS8に移行する。ステップS2で肯定判定(YES)なら、バックアップ解除信号はONか否か判定し(ステップS3)、肯定判定(YES)ならステップS5〜S7を実行し、処理はステップS8に移行する。ステップS3で否定判定(NO)なら、バックアップ機能が作動したことを示すコマンドをランプ制御基板34に送信するバックアップスタート設定処理を行い(ステップS4)、処理はステップS8に移行する。
バックアップスタート設定処理は、停電発生時の遊技状態から遊技を再開するために、停電発生時に待避したデータに従って行なう設定処理である。
ステップS4又はS7の処理の後、NMIフラグをOFFに設定し(ステップS8)、タイマ回路82等の初期設定を行うタイマ割り込み設定処理を行い(ステップS9)、割り込みフラグ(以下、INTフラグという)をOFF(フラグをリセットする)に設定する(ステップS10)。
続いて、本処理、即ち、乱数更新処理(ステップS11)、入力処理(ステップS12)、特別電動役物処理(ステップS13)、普通電動役物処理(ステップS14)、確率変動判定図柄処理(ステップS15)、情報データ作成処理(ステップS16)、ポート出力処理(ステップS17)、タイマ更新処理(ステップS18)を行う。
乱数更新処理(ステップS11)は各種乱数の更新処理を行うものである。
入力処理(ステップS12)は各種スイッチの入力を監視するものである。
特別電動役物処理(ステップS13)は特別図柄の動作制御、大当り時の動作制御を行うことで、特別図柄表示装置32の制御を行うものである。
普通電動役物処理(ステップS14)は普通図柄の動作制御、当り時の動作制御を行うことで、普通図柄表示装置37の制御を行うものである。
確率変動判定図柄処理(ステップS15)は確率変動判定図柄の動作の制御を行うものである。
情報データ作成処理(ステップS16)はソレノイド、情報信号、試験装置用情報の出力データを作成するものである。
ポート出力処理(ステップS17)はソレノイド、情報信号、試験装置用情報を出力すると共に、払出制御基板31、ランプ制御基板34、音制御基板35、図柄制御基板32bにコマンドを送信するものである。
タイマ更新処理(ステップS18)は処理時間を制御するためのタイマ回路82を更新するものである。
ステップS18の処理後、NMIフラグはONか否か判定し(ステップS19)、肯定判断(YES)なら停電信号が入力されていると判断し、RAMへのアクセスを禁止し(ステップS23)、ソレノイド出力をOFFとし(ステップS24)、プログラム処理をループで待機させる。
ステップS19で否定判断(NO)なら停電信号が入力されていないと判断し、残余処理、即ち、初期値乱数更新処理(ステップS20)、図柄用乱数更新処理(ステップS21)を実行し、INTフラグはONか否か、即ち、タイムアップ(2.731ms経過)したか否かを判定し(ステップS22)、否定判断(NO)ならステップS20に回帰して残余処理を継続し、肯定判断(YES)なら残余処理を打ち切り、処理はステップS10に移行する。それによってソフトウェアによって割り込みを実行するのである。
図11(a)のタイムアップ設定処理は、2.731ms毎に割り込みが発生したことを示すINTフラグをONに設定する処理である。INTフラグがONに設定されると、図10のステップS22で肯定判断が成立し、処理はステップS10に移行することになる。図11(b)のバックアップ設定処理は停電信号が入力されたため、NMI割り込みが発生したことを示すNMIフラグをONに設定する処理である。NMIフラグがONに設定されると、図10のステップS19で肯定判定が成立し、処理はステップS23、S24に移行することになる。尚、バックアップ設定処理は、図9のNMI制御信号に示すように、NMI端子に入力される信号がオンからオフになる信号の立ち下りによりNMIフラグをONする(セットする)。
次に主制御基板30に格納されたプログラムのモジュール構成を説明する。図12ないし図19にメインモジュールを示し、図20に割り込みモジュールを示す。メインモジュールは、階層構造を備えたものである。即ち、メインモジュールから順次に下層のモジュールに移行して行き、一連の処理の流れに沿って実行してゆく構造となっている。メインルーチンを実行しこのまま一連の流れを実行する場合もあるし、初期設定を行ってそのまま乱数更新ということもある。例えば主要処理の中で入力処理というのがあるが、この入力処理の中には従属する多数のモジュールがあり、それらを処理の流れで適宜選択して行くのである。従って、通常時の処理において、各ステイタスによって処理の開始からの累積時間が違ってくるわけである。
これを詳細にいうと、第1階層としては主要処理(MAIN)がある。第2階層として、初期化処理(INTLIZ)、バックアップスタート設定処理(BKUSTR)、タイマ割り込み設定処理(INTENS)、乱数更新処理(RNDUP)、入力処理(INPA)、特別電動役物処理(TDZ)、普通電動役物処理(FDZ)、確率変動判定図柄処理(HZCHK)、情報データ作成処理(JYSET)、ポート出力処理(POUT)、タイマ更新処理(TMDEC)がある。
第3階層ないし第5階層は次の通りである。初期化処理(INTLIZ)の下にRAM設定処理(RAMCHG)、バックアップスタート設定処理(BKUSTR)の下にランプポート出力処理(LMPPTO)、乱数更新処理(RNDUP)の下に初期値乱数更新処理(TZSUP)、特別図柄用乱数更新処理(TZRUP)、大当り図柄用乱数更新処理(TZAUP)、図柄用乱数更新処理(TZCTUP)、外れ図柄作成処理(TZJH)、確率変動判定図柄用乱数更新処理(HZCTUP)、普通図柄用乱数更新処理(FZRUP)、変動パターン用乱数更新処理(TZHUP)がある。
入力処理(INPA)の下に入力データ作成処理(SWDINP)、更にその下に入力データ作成処理1(SWCHK1)、入力データ作成処理2(SWCHK2)がある。
入力処理(INPA)の下に図柄用スイッチ処理(ZSWCK)、更にその下に第1種始動口スイッチ処理(TZSWCK)、普通電動役物規定入賞数監視処理(STUP)、普通図柄作動スイッチ処理(FZSWCK)がある。
入力処理(INPA)の下に特別電動役物用スイッチ処理(YSWCK)、更にその下にカウントスイッチ処理(CTSW)、役物連続作動スイッチ処理(VSW)、更にその下にRAM設定処理(RAMCHG)がある。
入力処理(INPA)の下に賞球更新処理(SYCTCK)、更にその下に賞球カウンタ1更新処理(SYUP1)、賞球カウンタ2更新処理(SYUP2)、賞球カウンタ3更新処理(SYUP3)がある。
入力処理(INPA)の下に賞球制御スイッチ処理(PAYIN)、更にその下に賞球センサの監視処理(PAYCK1)、更にその下に賞球センサカウンタ更新処理(SNSCHK)、ランプポート出力処理(LMPPTO)がある。
賞球制御スイッチ処理(PAYIN)の下に球切れスイッチ処理(PAYCK2)、更にその下にランプポート出力処理(LMPPTO)、賞球データポート出力処理(PAYPTO)がある。
賞球制御スイッチ処理(PAYIN)の下にマンタンスイッチ処理(PAYCK3)、更にその下にランプポート出力処理(LMPPTO)及び賞球データポート出力処理(PAYPTO)がある。
特別電動役物処理(TDZ)の下に特別図柄処理(TZCHK)及び大当り動作処理(TDYAK)がある。
特別図柄処理(TZCHK)の下に特別図柄待機中処理(TZWAIT)、特別図柄変動中処理(TZHEND)、及び特別図柄停止表示中処理(TZJUDG)があり、それらの下に、特別図柄保留シフト処理(TSHFT)、大当り判定処理(TZCHU)、特別図柄パターン設定処理1(TPTST1)、RAM設定処理(RAMCHG)、特別図柄パターン設定処理2(TPTST2)、RAM設定処理(RAMCHG)がある。
大当り動作処理(TDYAK)の下に大当り初回インターバル処理(TDFAN)、大当り開放処理(TDKAI)、大当りインターバル処理(TDINT)、大当り終了処理(TDEND)があり、それらの下に、大入賞口開放設定処理(OPENST)、及びRAM設定処理(RAMCHG)がある。
普通電動役物処理(FDZ)の下に普通図柄処理(FZCHK)、当り動作処理(FDYAK)がある。
普通図柄処理(FZCHK)の下に普通図柄待機中処理(FZWAIT)、普通図柄変動中処理(FZHEND)、普通図柄停止表示中処理(FZJUDG)があり、それらの下に、普通図柄保留シフト処理(FSHFT)、当り判定処理(FZCHU)、普通図柄パターン設定処理(FPTSET)、RAM設定処理(RAMCHG)がある。
当り動作処理(FDYAK)の下に、当りインターバル処理(FDFAN)、当り開放処理(FDEND)、当り終了処理(FDEND)がある。
確率変動判定図柄処理(HZCHK)の下に確率変動判定図柄待機中処理(HZWAIT)、確率変動判定図柄変動中処理(HZHEND)、確率変動判定図柄停止表示中処理(HZJUDG)がある。
情報データ作成処理(JYSET)の下に始動口情報作成処理(SIDJST)、ソレノイドデータ作成処理(SOLSET)、試験装置用情報データ作成処理(TSTJST)がある。
ポート出力処理(POUT)の下にLCD出力処理(LCDOUT)、効果音出力処理(SNDOUT)、ランプデータ出力処理(LMPOUT)、保留データコマンド出力処理(HORDUT)、賞球データ出力処理(PAYCHK)があり、それらの下に、特別図柄用コマンド送信処理(TZDOUT)、普通図柄用コマンド送信処理(FDOUT)、確率変動判定図柄用コマンド送信処理(HZDOUT)、ランプポート出力処理(LMPPTO)、賞球データポート出力処理(PAYPTO)がある。
更に、特別図柄用コマンド送信処理(TZDOUT)、普通図柄用コマンド送信処理(FZDOUT)、確率変動判定図柄用コマンド送信処理(HZDOUT)の下に、LCDポート出力処理(LCDPTO)がある。
主要処理(MAIN)の下に第3階層として、初期値乱数更新処理(TZSUP)、図柄用乱数更新処理(TZCTUP)がある。
図20の通り、割り込みモジュールとしては前述したタイムアップ設定処理(INT)及びバックアップ設定処理(NMI)がある。
以上説明したとおり、本実施形態によれば、NMI端子のハードウェア割り込みと、ハードウェアによるINT割り込みとが競合することがないので、停電検出に伴うバックアップ等の停電時処理が適正に実行されると共に、乱数更新、タイマ更新及び各種スイッチ検出のタイミングを均一化でき、従来の乱数抽出の技術をそのまま利用することができる。
上述の変更形態として、図6の点線で示す通り、ハードウェアの暴走を阻止するウォッチドッグ回路90を付加した実施形態も実施可能である。ウォッチドッグ回路90はCPU66の監視用端子と接続され所定時間内にある信号がこなければCPU66が暴走したとみてリセットをかけるものである。ウォッチドッグ回路90で暴走を検出したときには、リセット端子に検出信号を入れて、バックアップRAMをオールクリアするよう構成されているが、主要処理に戻るように設定しても良い。
他の変更形態として、INTフラグに代えて、図10の本処理及び残余処理の各ステップの処理時間を加算し、加算時間が所定時間を超えた場合に、本処理の先頭に戻る構成としても良い。各ステップの処理時間は概ね決まっているので、各ステップ毎に予め処理時間を設定しておき、各ステップが終了する毎にその処理時間を加算していくことにする。
そして、この加算処理時間をタイムアップ設定時間と比較し、タイムアップ設定時間を超えた場合は、残余処理を打ち切り、加算処理時間をゼロにリセットし、本処理の先頭の処理に移行する。上述の通り、各ステップ毎に処理時間の予め設定した加算処理を実行しても良いし、他の態様として、例えば、ある処理の開始から終了までを実際にタイマでカウントアップし、それを加算しても良い。
以上、本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で多くの技術的な設計変更を施し得ることができることは当然である。
本発明を採用したパチンコ機10を示す外観斜視図である。 パチンコ機10を裏面からみた裏面図である。 パチンコ機10の遊技盤22の構成を示す正面図である。 パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。 電源基板50から電源を供給する構成を示すブロック図である。 電源基板50と主制御基板30及び各サブ制御基板との関係を示すブロック図である。 パワーオンリセット回路61の構成を示す回路図である。 電源投入時の状態を示すタイミングチャートである。 電源遮断時の状態を示すタイミングチャートである。 「主要処理」を示すフローチャートである。 (a)は「タイムアップ設定処理」、(b)は「バックアップ設定処理」を示すフローチャートである。 主制御基板30に格納されたプログラムのメインモジュールのブロック図(その1)である。 同メインモジュールのブロック図(その2)である。 同メインモジュールのブロック図(その3)である。 同メインモジュールのブロック図(その4)である。 同メインモジュールのブロック図(その5)である。 同メインモジュールのブロック図(その6)である。 同メインモジュールのブロック図(その7)である。 同メインモジュールのブロック図(その8)である。 主制御基板30のプログラムの割り込みモジュールのブロック図である。
符号の説明
10…パチンコ機 13…カードリーダ(プリペイドカードユニット)
22…遊技盤 24…発射ハンドル
24a…タッチスイッチ 24b…発射停止スイッチ30…主制御基板 31…払出制御基板
31a…賞球払出スイッチ
31b…貸玉払出スイッチ
31c…玉切モータ 31d…玉貸モータ
32…特別図柄表示装置
32a…LCDパネルユニット(LCD)
32b…図柄表示装置制御基板(図柄制御基板)
33…発射制御基板 33a…発射モータ 34…ランプ制御基板
35…音制御基板
36…普通電動役物(始動口)36a…第1種始動口スイッチ 37…普通図柄表示装置
40…大入賞口
40a…役物連続作動スイッチ(VSW)
40b…カウントスイッチ(カウントSW)
45…その他入賞口スイッチ 46…玉抜スイッチ
47…CR精算表示基板
48…タッチランプ
49…スピーカ
50…電源基板
61…パワーオンリセット回路 62…交流電圧監視回路
63…タイマ1回路 64…タイマ2回路
65…パワーダウンリセット回路
66,67,70,72,74,76…CPU(ワンチップマイコン)
68,69,71,73,75,77…オア回路
80…RAM 81…ROM 82…タイマ回路
90…ウォッチドッグ回路

Claims (1)

  1. 電源投入時に、RAMを初期化する初期化処理、停電時に記憶したデータに従って設定処理を行うバックアップスタート設定処理のいずれかを行う電源投入時処理と、
    各種スイッチの入力処理、ソレノイドをオン又はオフ状態とする出力処理及び乱数の更新を行う乱数更新処理を含む遊技の進行に係る処理を行う本処理と、
    該本処理が行われた後、該本処理が行われたときから一定時間が経過するまで繰り返し行われる残余処理と、
    停電発生時にRAMへのアクセスを禁止すると共に前記ソレノイドへの出力をオフ状態とする停電時処理と、を実行する手段を有する主制御基板を備えた遊技機であって、
    前記主制御基板は、
    CPUの強制割り込み端子に入力されるNMI制御信号が変化することで、NMIフラグを設定し、前記停電時処理を実行することなく回帰する割り込み処理としてのバックアップ設定手段と、
    時間の計時を行うタイマ手段と、
    該タイマ手段により計時される前記本処理開始後からの経過時間が設定時間を経過したときには、前記残余処理を強制的に打ち切り、打ち切り後の処理を前記本処理の先頭へ移行させるタイムアップ処理と、を備え、
    前記バックアップ設定手段により設定されたNMIフラグの有無を判断する処理を前記本処理の実行後に行い、前記NMIフラグが設定されている場合には前記停電時処理を実行する、
    ことを特徴とする遊技機。
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